JP2705816B2 - 帯電防止性フィルム - Google Patents

帯電防止性フィルム

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【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は帯電防止性フィルムに関し、より詳細には、
食品等の個装、内装、外装に用いられる包装用フィルム
や育苗用フレーム栽培、ハウス栽培等に用いられる農業
用フィルム等として好適な帯電防止性フィルムに関す
る。
[従来の技術と発明が解決しようとする課題] 食品等の包装用フィルムとして、種々のプラスチック
フィルムが使用されている。このプラスチックフィルム
は、一般に電気絶縁性が大きいため、静電気を帯び易
く、包装用フィルム等として使用した場合、加工性の低
下、保存時の吸塵、人体への電撃やスパーク等による発
火等の種々の問題が生じる。また食品包装用等に適用し
た場合、吸塵に伴い衛生上、外観上の問題が生じ易い。
静電気に起因するこのような問題を解決するため、帯電
防止剤が開発されている。この帯電防止剤には、フィル
ムの素材に練込む練込み型帯電防止剤と、フィルムの表
面に塗布するコーティング型帯電防止剤とが知られてい
る。練込み型帯電防止剤は、混練された帯電防止剤が経
時的にプラスチックフィルムの表面にブリードし、フィ
ルム表面の電気伝導度を高めることにより帯電防止性を
付与するものである。しかしながら、練込み型帯電防止
剤では、フィルム表面に帯電防止剤を滲出させて導電性
を低下させるには多量の帯電防止剤を練込む必要がある
だけでなく、フィルムの特性が低下し易い。また表面に
帯電防止剤が滲出するのでフィルム表面が汚れ易いだけ
なく、未だ帯電防止性能が十分でないという問題があ
る。またコーティング型帯電防止剤では、プラスチック
フィルムとの接着性が十分でないため、恒久的な帯電防
止性を確保することが困難である。
またフィルム表面に存在する帯電防止剤は、一般に低
分子量の界面活性剤であるものが多いため、滑り性及び
フィルムの耐ブロッキング性、離型性が低下し、包装時
の作業性及び加工性を低下させる。さらには、使用時の
降雨や摩擦等により除去され易く、帯電防止剤を長期に
亘り維持するのが困難である。
一方、本出願人は、先に、特定のウレタン系バインダ
ー樹脂とカーボンブラックの予備分散液との混合物から
なる帯電防止性塗膜を提案した(特開昭58−15575号公
報参照)。この導電性塗膜は湿度変化に対して安定した
表面固有抵抗値を示し、帯電防止性及び導電性に優れて
いる。しかしながら、この塗膜は、カーボンブラックを
含有しているため、フィルムが不透明となり、その用途
が制限されるという問題がある。
本発明の目的は、透明性を低下させることなく、長期
に亘り帯電防止性を保持すると共に、密着性、滑り性及
び耐ブロッキング性に優れた帯電防止性フィルムを提供
することにある。
[発明の構成] 本発明は、基材フィルムの少なくとも一方の面に導電
層が形成されたフィルムであって、この導電層が、
(1)イオン性又は非イオン性導電剤と、(2)微粉末
状滑剤と、(3)塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、塩
化ビニリデン−塩化ビニル共重合体及び塩素化ポリオレ
フィンから選択されたバインダー樹脂とを含有する帯電
防止性フィルムにより、上記課題を解決するものであ
る。
基材フィルムとしては、特に限定されず、種々のフィ
ルム用素材、例えば、ポリエチレン、エチレン−アクリ
ル酸エチル共重合体、アイオノマー、ポリプロピレン、
エチレン−プロピレン共重合体、ポリ−4−メチルペン
テン−1等のオレフィン系樹脂;ポリ塩化ビニル;ポリ
塩化ビニリデン、塩化ビニリデン−塩化ビニル共重合
体、塩化ビニリデン−アクリロニトリル共重合体等の塩
化ビニリデン系樹脂;ポリスチレン、スチレン−アクリ
ロニトリル共重合体、スチレン−アクリロニトリル−ブ
タジエン共重合体等のスチレン系樹脂;ポリエチレンテ
レフタレート、ポリブチレンテレフタレート等のポリエ
ステル;6−ナイロンや66−ナイロン等のナイロン又はポ
リアミド;ポリアクリロニトリル、ポリカーボネート、
ポリイミド、ポリビニルアルコール、エチレン−酢酸ビ
ニル共重合体とそのケン化物や、セロハン、酢酸セルロ
ース等のセルロース、塩酸ゴム等を素材とする種々のフ
ィルムが使用できる。上記基材フィルムのうちポリオレ
フィン系樹脂を素材とするフィルム、特にポリプロピレ
ンフィルムや、ポリエステルを素材とするフィルム、特
にポリエチレンテレフタレートフィルムは、機械的特
性、透明性及び包装適性等に優れている。また基材フィ
ルムは、ロール延伸、圧延延伸、ベルト延伸、テンター
延伸、チューブ延伸等の延伸手段により、適宜の倍率に
一軸または二軸延伸されていてもよい。
また上記基材フィルムは単層フィルムであってもよ
く、フィルムの機能性を高めるため、二種以上の上記フ
ィルムが積層された複合フィルムであってもよく、コロ
ナ放電処理、高周波処理、火炎処理、クロム酸処理、溶
剤処理等による表面処理が施されていてもよい。さらに
は、ガスバリア性を付与するため、片面又は両面が塩化
ビニリデン系樹脂を主成分とするガスバリア付与性樹脂
で被覆されていてもよい。塩化ビニリデン系樹脂として
は、ポリ塩化ビニリデン単独重合体、塩化ビニリデン
と、共重合可能なモノマー、例えば、アクリロニトリ
ル、塩化ビニル、酢酸ビニル、アクリル酸、メタクリル
酸、アクリレート、メタクリレート等との共重合体が例
示され、一種又は二種以上使用される。またガスバリア
付与性樹脂は、塩素化ポリプロピレン等の他の樹脂を含
有していてもよい。
導電剤としては、イオン性又は非イオン性であり、か
つ導電性を付与するものであれば特に制限されず、カチ
オン性、アニオン性、両性及び非イオン性の導電剤がい
ずれも使用できる。
カチオン性導電剤としては、例えば、ポリオキシエチ
レンアルキルアミン;ヒダントイン誘導体;ラウリルピ
リジニウムブロミド等のピリジニウム誘導体;ラウリル
トリメチルアンモニウムクロライド、ステアリルトリメ
チルアンモニウムクロライド、オクタデシルトリメチル
アンモニウムクロライド等のアルキルトリメチルアンモ
ニウムクロライド、ジアルキルジメチルアンモニウムク
ロライドや、ポリビニルベンジルトリメチルアンモニウ
ムクロライド、ポリ−2−アクリロイルオキシエチルト
リメチルアンモニウムクロライド等の第4級アンモニウ
ム塩;ビニルエーテル誘導体;アクリルアミド誘導体等
が例示される。これらのカチオン性導電剤のうち第4級
アンモニウム塩等が好ましい。
アニオン性導電剤としては、例えば、ナフタリンスル
ホン酸塩等のアリールスルホン酸塩;ドデシルベンゼン
スルホン酸塩等のアルキルアリールスルホン酸塩;オレ
イン酸ナトリウム、オレイン酸カリウム等の脂肪酸塩;
ラウリル硫酸ナトリウム等の硫酸誘導体;ポリスチレン
スルホン酸のトリエタノールアミン塩等が例示される。
これらのアニオン性導電剤のうちアルキルアリールスル
ホン酸塩等が好ましい。
両性導電剤としては、例えば、ジメチルアルキルベタ
イン等のアルキルベタイン;アラニン誘導体;イミダゾ
リン型両性界面活性剤のカルシウム塩等のイミダゾリン
誘導体;ジアミン型の両性界面活性剤の金属塩等が例示
される。両性導電剤のうちアルキルベタイン型導電剤等
が好ましい。
非イオン性導電剤としては、例えば、多価アルコー
ル;高級アルコールのエチレンオキサイド付加物;ポリ
オキシエチレンノニルフェニルエーテル等のアルキルフ
ェノールのエチレンオキサイド付加物;グリセリンモノ
ステアレート、グリセリンモノオレート、ソルビタンモ
ノステアレート、ソルビタントリステアレート、ソルビ
タンモノオレート、ソルビタントリオレート等の多価ア
ルコールと脂肪酸とのエステル;ジエチレングリコール
モノステアレート、ジエチレングリコールモノオレー
ト、ポリオキシエチレンモノ又はジオレート、ポリオキ
シエチレンモノ又はジステアレート、ポリオキシエチレ
ングリセリンモノステアレート、ポリオキシエチレンソ
ルビタンモノステアレート、ポリオキシエチレンソルビ
タントリステアレート等のポリオキシエチレン脂肪酸エ
ステルやポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル
等が例示される。これらの非イオン性導電剤のうちアル
キルフェノールのエチレンオキサイド付加物、ポリオキ
シエチレン脂肪酸エステルやポリオキシエチレンソルビ
タン脂肪酸エステル等が好ましい。
これらの導電剤は同種又は異種のものが一種又は二種
以上混合して用いられる。導電剤の含有量は、導電性を
付与するのに十分で、しかも基材フィルムとの密着性等
を損わない範囲であれば特に制限されない、導電剤の含
有量は、通常、20〜80重量%、好ましくは40〜60重量%
である。導電剤の含有量が20重量%未満であると、十分
な帯電防止性を付与するのが困難であり、80重量%を越
えると基材フィルムとの密着性等が低下する。
微粉末状滑剤としては、例えば、カオリン、タルク、
ケイソウ土、酸化チタン、炭酸カルシウム、炭酸マグネ
シウム、硫酸バリウム、シリカ、アルミナ等の無機滑
剤;ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、ア
クリル樹脂、シリコーン樹脂、フェノール樹脂等の有機
滑剤;アルミナ等の無機物やフェノール樹脂、エポキシ
樹脂、ポリ塩化ビニリデン等の有機物を材料とした微小
中空体、例えばアルミナバルブ、シリカバルーン、発泡
ガラス、マイクロバルーン、サランマイクロスフェア等
が例示される。これらの微粉末状滑剤のうちシリカ系微
粉末、アルミナ系微粉末、ポリエチレン系微粉末、アク
リル系微粉末等が好ましい。微粉末状滑剤は基材フィル
ムの透明性を損わない範囲で適宜の粒径を有していても
よいが、5μm以下であるのが好ましい。粒径が5μm
を越えると滑剤か欠落し易くなり、包装時や加工時の作
業性が低下する。
微粉末状滑剤の使用量は、基材フィルムの透明性、密
着性及び滑り性を損わない範囲であれば特に制限されな
いが、導電層中に、通常1〜40重量%、好ましくは5〜
20重量%含有される。微粉末状滑剤の使用量が1重量%
未満であると滑り性が十分でなく、40重量%を越えると
透明性等が低下する。
またバインダー樹脂としては、基材フィルムとの密着
性を有するものが使用され、塩化ビニル−酢酸ビニル共
重合体、塩化ビニリデン−塩化ビニル共重合体及び塩素
化ポリオレフィンから選択される。前記塩素化ポリオレ
フィンとして、塩素化ポリプロピレンなどが挙げられ
る。
これらのバインダー樹脂は一種又は二種以上混合して
用いられる。導電層中のバインダー樹脂の含有量は、基
材フィルムとの密着性を損わない範囲で適宜設定される
が、通常80〜20重量%、好ましくは60〜40重量%であ
る。バインダー樹脂の含有量が20重量%未満であると基
材フィルムとの密着性が十分でなく、80重量%を越える
帯電防止性、滑り性及び耐ブロッキング性が低下する傾
向を示す。
上記導電層の膜厚は、特に制限されないが、通常、0.
001〜1μm、好ましくは0.01〜0.1μmである。膜厚が
0.001μm未満であると帯電防止効果が低下し、1μm
を越えると経済的でないばかりか、場合によっては基材
フィルムの特性が低下する虞がある。
なお、本発明の帯電防止性フィルムは、基材フィルム
の片面又は両面に導電層が形成されている。
また導電層のうち少なくとも表層部には、通常、導電
剤及び微粉末状滑剤が存在する。特に導電剤は、導電層
の表層部に偏在する。このような構造を有するため、表
層部に存在する導電剤により帯電防止性が確保されると
共に、表層部に突出状態で存在する微粉末状滑剤によ
り、滑り性だけでなく、耐ブロッキング性が付与され
る。しかも、導電層がバインダー樹脂により基材フィル
ムと強固に接着しているため、従来の帯電防止性フィル
ムとは異なり、帯電防止性を長期に亘り維持することが
できる。
なお、導電層の表層部における導電剤はESCA等の表面
分析手段により確認でき、微粉末状滑剤の存在は、光学
顕微鏡、電力顕微鏡等により確認することができる。
なお、上記基材フィルムは酸化防止剤、紫外線吸収
剤、帯電防止剤、結晶造核剤、滑剤、染料顔料等の種々
の添加剤を含有していてもよい。また前記導電層は、酸
化防止剤、紫外線吸収剤、熱安定剤、ワックス、飽和又
は不飽和脂肪酸アミド、充填剤、染料顔料、粘度調整剤
等の添加剤を含有していてもよい。
本発明の帯電防止性フィルムは、前記イオン性又は非
イオン性導電剤と微粉末状滑剤とバインダー樹脂とを含
有する塗工液を調製し、前記基材フィルムに塗布するこ
とにより製造することができる。塗工液の調製に際して
は、通常、有機溶媒が使用される。有機溶媒としては、
例えば、メタノール、エタノール、イソプロパノール等
のアルコール類、ヘキサン、オクタン、シクロヘキサン
等の脂肪族又は脂環族炭化水素類、ベンゼン、トルエン
等の芳香族炭化水素類、メチレンクロライド、四塩化炭
素等のハロゲン化炭化水素類、アセトン、メチルエチル
ケトン、シクロヘキサノン等のケトン類、酢酸メチル、
酢酸エチル等のエステル類、ジオキサン、ジエチルエー
テル、テトラヒドロフラン等のエーテル類等やこれらの
混合溶媒が使用される。有機溶媒は、バインダー樹脂の
溶解性や塗工液の安定性等に応じて適宜選択することが
できる。塗工液は、ミキサー等の一般的な混合機を用い
て調製することができる。
塗工液を従来慣用の塗布手段、例えば、デップコータ
ー、ロールコーター、フローコーター、ナイフコータ
ー、グラビアコーター、エアーナイフコーター、スプレ
ー等の塗布手段を用いて前記基材フィルムに塗布し、乾
燥することにより帯電防止性フィルムが得られる。
本発明の帯電防止性フィルムは、長期に亘り帯電防止
性を保持すると共に、塵等の付着による美観の低下及び
光透過率の低下を防止でき、密着性、滑り性及び耐ブロ
ッキング性に優れている。従って、削り節、お茶漬の
素、ふりかけ、コーヒー等の食品類や静電気による塵の
付着を嫌う内容物を充填する包装用フィルム、農業用フ
ィルム等の広範囲の用途に使用できる。
[発明の効果] 以上のように、本発明の帯電防止性フィルムによれ
ば、基材フィルムの少なくとも一方の面に、イオン性又
は非イオン性導電剤と微粉末状滑剤と特定のバインダー
樹脂とを含有する導電層が形成されているので、透明性
を低下させることなく、長期に亘り帯電防止性を保持す
ると共に、密着性、滑り性及び耐ブロッキング性に優れ
ている。
[実施例] 以下に、実施例に基づいて本発明をより詳細に説明す
る。
実施例1 撹拌機を備えたガラス容器に、酢酸エチル−トルエン
混合溶液(混合重量比2:1)を仕込み、撹拌しながら、
塩素化ポリプロピレン50重量部、ドデシルベンゼンスル
ホン酸ナトリウム50重量部、シリカ系滑剤5重量部を添
加し、固形分濃度1重量%の塗工液を調製した。
二軸延伸ポリプロピレンフィルム(膜厚20μm)の表
面に、バーコーターを用いて上記塗工液を乾燥後の膜厚
0.04μmとなるように塗布し、温度100℃で15秒間乾燥
して試料フィルムを得た。
実施例2 メチルエチンケトン、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合
体60重量部、ステアリルトリメチルアンモニウムクロラ
イド40重量部、シリカ系滑剤5重量部を用い、上記実施
例1と同様にして固形分濃度0.5重量%の塗工液を調製
した。
二軸延伸ポリエステルフィルム(膜厚12μm)の表面
に、バーコーターを用いて、上記塗工液を乾燥後の膜厚
0.02μmとなるように塗布し、実施例1と同様にして乾
燥し、試料フィルムを得た。
実施例3 ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウムに代えて導電
剤としてポリオキシエチレンノニルフェニルエーテルを
用いた以外は実施例1と同様にして、試料フィルムを得
た。
比較例1 撹拌機を備えたガラス容器に、酢酸エチルを仕込み、
撹拌しながら、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム
を添加し、固形分濃度1重量%の塗工液を調製した。
そして、実施例1と同様にして、二軸延伸ポリプロピ
レンフィルム(膜厚20μm)の表面に上記塗工液を乾燥
後の膜厚0.04μmとなるように塗布し、温度100℃で15
秒間乾燥して試料フィルムを得た。
比較例2 撹拌機を備えたガラス容器に、メチルエチルケトンを
仕込み、撹拌しながら、ステアリルトリメチルアンモニ
ウムクロラドを添加し、固形分濃度0.5重量%の塗工液
を調製した。
そして、実施例2と同様にして二軸延伸ポリエステル
フィルム(膜厚12μm)の表面に上記塗工液を乾燥後の
膜厚0.02μmとなるように塗布し、温度100℃で15秒間
乾燥して試料フィルムを得た。
上記各実施例及び各比較例で得られた試料フィルムの
特性を次のようにして評価した。
(1)帯電防止性:表面固有抵抗を測定した。
(2)滑り性:温度20℃、相対湿度65%RHで動摩擦係数
を測定した。
(3)耐ブロッキング性:試料フィルムの導電層面同士
を重ね合せ、40g/cm2の加重を掛け、温度30℃、相対湿
度80%RHの条件下で10日間放置した。そして、テンシロ
ン引張り試験により、15mm幅の試料フィルムの剪断剥離
強度を測定し、以下の基準で評価した。
◎:200g未満 ○:200g以上1000g未満 ×:1000g以上 (4)耐摩耗性:試料フィルムの導電層面をガーゼで巻
いた紙管に一定の荷重下で50回こすり付け、表面固有抵
抗を測定し、以下の基準で評価した。
◎:帯電防止性が低下しない。
○:帯電防止性がわずかに低下する。
×:帯電防止性が著しく低下する。
結果を表に示す。
表より明らかなように、比較例の試料フィルムは、い
ずれも滑り性、耐ブロッキング性及び耐摩擦性が十分で
ないのに対して、実施例の試料フィルムでは、いずれも
良好な結果を得た。

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】基材フィルムの少なくとも一方の面に導電
    層が形成されたフィルムであって、この導電層が、
    (1)イオン性又は非イオン性導電剤と、(2)微粉末
    状滑剤と、(3)塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、塩
    化ビニリデン−塩化ビニル共重合体及び塩素化ポリオレ
    フィンから選択されたバインダー樹脂とを含有すること
    を特徴とする帯電防止性フィルム。
  2. 【請求項2】導電層のうち少なくとも表層部に、導電剤
    と微粉末状滑剤とが存在する請求項1記載の帯電防止性
    フィルム。
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