JP2705252B2 - ゴム組成物 - Google Patents

ゴム組成物

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JP2705252B2 JP28797989A JP28797989A JP2705252B2 JP 2705252 B2 JP2705252 B2 JP 2705252B2 JP 28797989 A JP28797989 A JP 28797989A JP 28797989 A JP28797989 A JP 28797989A JP 2705252 B2 JP2705252 B2 JP 2705252B2
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  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、高温下における耐久性の優れたゴム製品を
得ることができるゴム組成物に関し、詳しくは特定のエ
チレン−α−オレフィン−非共役ジエン共重合ゴムを必
須成分とするゴム組成物に関する。
〔従来の技術〕
自動車、鉄道車両、建設車両、産業機械、さらにはOA
機器などのように振動が問題となるさまざまな用途にゴ
ム製品が数多く使用されている。その中でも自動車は、
ターボエンジンを始めとするエンジンの高出力化、部品
点数の増加によるエンジンルームの高密度化により、エ
ンジンルーム内が相当に高温となるため、ゴム製品にも
その対応が求められている。
しかるに、これらの分野においては、従来、動的特性
および耐久性の点から主として天然ゴムが使用されてい
る。
〔発明が解決しようとする課題〕 しかし、天然ゴムでは、高温化においてはその耐久性
が不足して亀裂やいわゆる熱へたりのトラブルの発生す
ることが予想される。
このように事情から、さらに高温下での耐久性の優れ
たゴム製品の出現が強く望まれている。
本発明は、特定のエチレン−α−オレフィン−非共役
ジエン共重合ゴムを用いて、高温下での耐久性に優れた
ゴム製品を得ることができるゴム組成物を提供すること
を目的とする。
〔課題を解決するための手段〕
上記目的を達成するため、本発明に係るゴム組成物に
おいては、下記条件(イ)〜(ニ)を満たすエチレン−
α−オレフィン−非共役ジエン共重合ゴム100重量部に
対して、カーボンブラック30〜150重量部、伸展油0〜1
50重量部、および架橋剤0.2〜5重量部が配合される構
成を採用する。
(イ)エチレンとα−オレフィンとの重量比率が75/25
〜45/55であること。
(ロ)不飽和度が沃素価で5〜35であること。
(ハ)シクロヘキサン不溶分が5〜35重量%であるこ
と。
(ニ)分岐度が0.7以上であること。
すなわち、本発明は、上記条件(イ)〜(ニ)を満た
すエチレン−α−オレフィン−非共役ジエン共重合ゴム
(以下単に「特定の共重合ゴム」という。)を用いるこ
とによって、後述の実施例の説明からも理解されるよう
に、高温下での耐久性に優れたゴム製品を得るものであ
る。
本発明のゴム組成物において基材として用いる特定の
共重合ゴムは、前記条件(イ)〜(ニ)を満足するもの
である。以下各条件について具体的に説明する。
条件(イ) 当該特定の共重合ゴムにおいて、エチレンとα−オレ
フィンとの重量比率(エチレン/α−オレフィン)は、
75/25〜45/55であり、好ましくは70/30〜50/50である。
斯かる範囲にあれば、低温耐久性および機械的強度がと
もに十分なゴム製品を与えるゴム組成物が得られる。こ
れに対して、当該重量比率(エチレン/α−オレフィ
ン)が75を超える場合には、得られるゴム製品の低温耐
久性が低く、一方当該重量比率(エチレン/α−オレフ
ィン)が45未満の場合には、得られるゴム製品の機械的
強度が実用範囲以下となる。
前記α−オレフィンとしては、炭素数3〜12のα−オ
レフィンが好ましく、例えばプロピレン、ブテン−1,4
−メチルペンテン−1、ヘキセン−1などを用いること
ができる。特にプロピレンが好ましい。これらのα−オ
レフィンは、2種以上のものを組合せて用いてもよい。
条件(ロ) 当該特定の共重合ゴムにおいて、その不飽和度は沃素
価で5〜35であり、好ましくは10〜30である。沃素価が
斯かる範囲にあれば、機械的強度および高温下での耐久
性がともに十分なゴム製品を与えるゴム組成物が得られ
る。これに対して、沃素価が5未満の場合には、得られ
るゴム製品の機械的強度が低くなり、一方沃素価が35を
超える場合には、得られるゴム製品の高温下での耐久性
が低くなる。
斯かる不飽和度は、特定の共重合ゴムの構成成分であ
る非共役ジエンによって付与される。この非共役ジエン
としては、ジシクロペンタジエン、トリシクロペンタジ
エン、5−メチル−2,5−ノルボルナジエン、ノルボル
ナジエン、ビニルノルボルネン、5−メチレン−2−ノ
ルボルネン、5−エチリデン−2−ノルボルネン、5−
イソプロピリデン−2−ノルボルネン、5−イソプロペ
ニル−2−ノルボルネン、5−(1−ブテニル)−2−
ノルボルネン、シクロオクタジエン、ビニルシクロヘキ
セン、1,5,9−シクロドデカトリエン、6−メチル−4,
7,8,9−テトラヒドロインデン、1,4−ヘキサジエン、2
−メチル−1,4−ヘキサジエン、1,6−オクタジエン、1,
7−オクタジエン、1,8−ノナジエン、1,9−デカジエ
ン、3,6−ジメチル−1,7−オクタジエン、4,5−ジメチ
ル−1,7−オクタジエン、1,4,7−オクタトリエン、5−
メチル−1,8−ノナジエンなどを用いることができる。
これらの中でも特にジシクロペンタジエン、5−エチリ
デン−2−ノルボルネン、1,7−オクタジエンが好まし
い。
条件(ハ) 当該特定の共重合ゴムにおいて、シクロヘキサン不溶
分は5〜35重量%であり、好ましくは10〜30重量%であ
る。斯かる範囲にあれば、高温下での耐久性および機械
的強度がともに十分なゴム製品を与えるゴム組成物が得
られる。これに対して、シクロヘキサン不溶分が5重量
%未満の場合には、得られるゴム製品の高温下での耐久
性が低くなり、一方シクロヘキサン不溶分が35重量%を
超える場合には、得られるゴム製品の機械的強度が低く
なる。
条件(ニ) 当該共重合ゴムにおいて、その分岐度は0.7以上であ
り、好ましくは0.8以上である。斯かる範囲にあれば、
高温下での耐久性が十分なゴム製品を与えるゴム組成物
が得られる。これに対して、分岐度が0.7未満の場合に
は高温下での耐久性が低くなる。
詳しく説明すると、一般に、エチレン−α−オレフィ
ン−非共役ジエン共重合ゴムは、シクロヘキサン不溶分
が増加すると分岐も増加して分岐度の数値は低下する傾
向にある。例を挙げると次のとおりである。
本発明では、上記の量のシクロヘキサン不溶分を含む
にも拘らず、分岐度が1に近い値になるように分岐量を
規制することにより、目的とする高温下での優れた耐久
性を得るようにしている。
以上の特定の共重合ゴムは、バナジウム化合物と有機
金属化合物を必須成分とする触媒系を用いて製造するこ
とができる。
バナジウム化合物としては、有機溶媒とりわけ不活性
有機溶媒に可溶な3〜5価のバナジウム化合物が用いら
れる。このようなバナジウム化合物としては、バナジウ
ムのハライドまたはオキシハライド、含酸素化合物との
キレート錯体、バナジウム酸エステルなどを好ましく用
いることができる。具体的には、四塩化バナジウム、オ
キシ三塩化バナジウム、バナジウムトリスアセチルアセ
テート、バナジン酸トリエトキシド、バナジン酸トリイ
ソプロポキシド、バナジン酸トリ−n−ブトキシド、バ
ナジン酸ジ−n−ブトキシモノクロリド、バナジン酸エ
トキシジクロリド、四塩化バナジウムまたはオキシ三塩
化バナジウムとアルコールとの反応生成物などを挙げる
ことができる。斯かるアルコールとしては、炭素数1〜
12のアルコールが用いられ、具体的には、エタノール、
プロパノール、ブタノール、ペンタノール、ヘキサノー
ル、イソプロパノール、2−ブタノール、2−ヘキサノ
ールなどを挙げることができる。これらのバナジウム化
合物は、単独で用いてもよいし、2種以上のものを併用
してもよい。これらの中でも、特に、四塩化バナジウ
ム、オキシ三塩化バナジウムおよびこれらとアルコール
との反応生成物が好ましい。
また、有機金属化合物としては、有機アルミニウム化
合物が好適であり、具体的には、トリエチルアルミニウ
ム、トリイソブチルアルミニウム、ジエチルアルミニウ
ムクロライド、ジイソブチルアルミニウムクロライド、
セスキエチルアルミニウムクロライド、エチルアルミニ
ウムジクロライド、イソブチルアルミニウムジクロライ
ド、n−オクチルアルミニウムジクロライドなどを用い
ることができる。これらの有機金属化合物は、単独で用
いてもよいし、2種以上のものを併用してもよい。これ
らの中でも、特に、トリアルキルアルミニウムとセスキ
アルキルアルミニウムの混合物が好ましい。
以上のような触媒系を用いて、例えばノルマルヘキサ
ンを重合触媒として用い、重合温度−10〜50℃、圧力0
〜10kg/cm2の範囲で、エチレン、α−オレフィン、例え
ばエチリデンノルボルネンなどの非共役ジエンを接触さ
せて、特定の共重合ゴムを得ることができる。得られる
共重合ゴムの分子量の調節は、水素ガスで行うことがで
きる。
また、シクロヘキサン不溶分および分岐度は、バナジ
ウム化合物の使用量、重合温度、非共役ジエンの種類ま
たは使用量などで調節することができる。
本発明のゴム組成物においては、以上の特定の共重合
ゴムとともに、特定割合のカーボンブラックと、特定割
合の架橋剤とを必須成分として用い、さらに必要に応じ
て特定割合の伸展油を用いる。
カーボンブラックの配合量は、特定の共重合ゴム100
重量部に対して、30〜150重量部である。カーボンブラ
ックの配合量が斯かる範囲にあれば、耐久性の優れたゴ
ム製品を与えるゴム組成物が得られる。
伸展油の配合量は、特定の共重合ゴム100重量部に対
して、0〜150重量部であり、好ましくは20〜150重量部
である。伸展油の配合量が斯かる範囲にあれば、加工性
および耐久性の優れたゴム製品を与えるゴム組成物が得
られる。
伸展油の具体例としては、通常ゴムに用いられている
アロマチック油、ナフテン油、パラフィン油などのいわ
ゆるプロセス油、ヤシ油などの植物油などを挙げること
ができる。これらの中でもプロセス油が好ましく、特に
パラフィン油が好ましい。
架橋剤の配合量は、特定の共重合ゴム100重量部に対
して、0.2〜5重量部であり、好ましくは0.5〜3重量部
である。架橋剤の配合量が斯かる範囲にあれば、耐久性
の優れたゴム製品を与えるゴム組成物が得られる。
架橋剤の具体例としては、粉末硫黄、沈降硫黄、コロ
セイド硫黄、不溶性硫黄などの硫黄、塩化硫黄、セレニ
ウム、テルリウム、チウラムジスルフィド類、ジチオジ
モルホリン、1,1−ジ−ターシャリ−ブチルパーオキシ
−3,5,5−トリメチルシクロヘキサン、ジ−ターシャリ
−ブチルパーオキサイド、ジクミルパーオキサイド、タ
ーシャリ−ブチルクミルパーオキサイド、2,5−ジメチ
ル−2,5−ジ−ターシャリ−ブチルパーオキシヘキサ
ン、1,3−ビス−(ターシャリ−ブチルパーオキシ−イ
ソプロピル)ベンゼンなどの過酸化物類を挙げることが
できる。これらの中でも硫黄、過酸化物類が好ましく、
特に、硫黄、1,1−ジ−ターシャリ−ブチルパーオキシ
−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、ジ−ターシャリ
−ブチルパーオキサイド、ジクミルパーオキサイドが好
ましい。
前記特定の共重合ゴムにおいて、そのムーニー粘度
(ML1+8,120℃)は特に限定されるものではないが、50
〜300、特に75〜275である場合には、機械的強度がさら
に優れたゴム製品を与えるゴム組成物が得られる。な
お、ムーニー粘度が高い場合には油展ゴムとして使用す
ることもできる。
本発明のゴム組成物においては、必要に応じてその他
の添加剤、その他のゴムなどがさらに配合されていても
よい。
例えば架橋剤として硫黄を用いる場合には、ヘキサメ
チレンテトラミンなどのアルデヒドアンモニア類、ジフ
ェニルグアニジン、ジ−オルソ−トリル−ビグアニジ
ン、ジカテコールホウ素塩などのグアニジン類、チオカ
ルバニリド、ジ−オルソ−トリルチオ尿素、N,N′−ジ
エチルチオ尿素、テトラメチルチオ尿素、2−メチルプ
トイミダゾリン、トリメチルチオ尿素などのチオ尿素
類、メルカプトベンゾチアゾール、N−ターシャリ−ブ
チル−2−ベンゾチアゾールスルフェナミド、N,N′−
ジシクロヘキシル−2−ベンゾチアゾールスルフェナミ
ド、ジベンゾチアジルジスルフィド、2−(4′−モル
ホリノジチオ)ベンゾチアゾール、2−(2,4−ジニト
ロフェニル)−メルカプトベンゾチアゾール、N,N′−
ジエチルチオカルバモイル−2−ベンゾチアゾイルスル
フィド、N,N′−ジイソプロピル−2−ベンゾチアゾー
ルスルフェナミド、N−オキシジエチレン−2−ベンゾ
チアゾールスルフェナミドなどのチアゾール類、ジメチ
ルジチオカルバミン酸亜鉛、ジエチルジチオカルバミン
酸亜鉛、ジ−n−ブチルジチオカルバミン酸亜鉛、エチ
ルフェニルジチオカルバミン酸亜鉛、ジメチルジチオカ
ルバミン酸ナトリウム、ジメチルジチオカルバミン酸
銅、ジエチルジチオカルバミン酸セレン、ジエチルジチ
オカルバミン酸テルルなどのジチオカルバミン酸塩類、
ピペラジン−ビス(o,o′−ジステアリルジチオホスフ
ェート)などのキサントゲン酸塩類、テトラメチルチウ
ラムジスルフィド、テトラエチルチウラムジスルフィ
ド、テトラブチルチウラムジスルフィド、ジペンタメチ
レンチウラムテトラスルフィドなどのチウラム塩などの
架橋促進剤を配合してもよい。これらの架橋促進剤は2
種以上のものを組合せて用いてもよい。
また、架橋剤として過酸化物類を用いる場合には、硫
黄、p−キノンジオキシム、p,p−ジベンゾイルキノン
ジオキシム、ラウリルメタクリレート、エチレングリコ
ールアクリレート、トリメチロールプロペントリメタア
クリレート、ジアリルブタレート、トリアリルシアヌレ
ートなどの架橋助剤を配合してもよい。
また、本発明のゴム組成物には、必要に応じて老化防
止剤が配合されていてもよい。老化防止剤の配合によ
り、高温下での耐久性がさらに優れたゴム製品を与える
ゴム組成物が得られる。
老化防止剤としては、p−(p−トルエンスルホニル
アミド)−ジフェニルアミン、N,N′−ジフェニルエチ
レンジアミン、オクチル化ジフェニルアミン、置換ジフ
ェニルアミン、ジフェニルアミドン誘導体などのジフェ
ニルアミン類、N−イソプロピル−N′−フェニル−p
−フェニレンジアミン、N,N′−ジ−2−ナフチル−p
−フェニレンジアミン、N−(1,3−ジメチルブチル)
−N′−フェニル−p−フェニレンジアミンなどのp−
フェニレンジアミン類、2,2,4−トリメチル−1,2−ジヒ
ドロキノリン、6−エトキシ−2,2,4−トリメチル−1,2
−ジヒドロキノリンのキノリン類、2,6−ジ−ターシャ
リ−ブチル−4−メチルフェノール、n−オクタデシル
−3−(4′−ヒドロキシ−3′−5′−ジ−ターシャ
リ−ブチルフェニル)プロピオネート、スチレン化フェ
ノールなどのモノフェノール類、2,2−メチレン−ビス
(4−メチル−6−ターシャリ−ブチルフェノール)、
ヒンダードビスフェノールなどのビスフェノール類、テ
トラビス−〔メチレン−3−(3′,5′−ジ−ターシャ
リ−ブチル−4′−ヒドロキシフェニル)プロピオネー
ト〕メタンなどのポリフェノール類、2−メルカプトベ
ンゾイミダゾール、2−メルカプトメチルベンゾイミダ
ゾール、2−メルカプトベンゾイミダゾール亜鉛などの
イミダゾール類、トリ(ノニルフェニル)ホスファイト
などのホスファイト類などを用いることができる。これ
らの老化防止剤は2種以上のものを組合せて用いてもよ
い。
老化防止剤の配合量は、前記特定の共重合ゴム100重
量部に対して0.5〜7重量部とされ、好ましくは1〜5
重量部とされる。
また、本発明のゴム組成物には、必要に応じて架橋促
進助剤が配合されていてもよい。斯かる架橋促進助剤と
しては、例えば亜鉛華、酸化マグネシウム、リサージ、
鉛丹、鉛白、水酸化カルシウムなどの金属酸化物類、ス
テアリン酸、オレイン酸、ステアリン酸亜鉛、ステアリ
ン酸ソーダなどの脂肪酸とその誘導体、ジエタノールア
ミン、トリエタノールアミン、アクチング(吉富製薬
(株)製)などのアミン類などを用いることができる。
これらの架橋促進助剤の配合量は、特定の共重合ゴム10
0重量部に対して0.1〜10重量部とされる。
また、本発明のゴム組成物には、必要に応じてその他
のゴムが配合されていてもよい。斯かるその他のゴムと
しては、例えばブチルゴム、天然ゴム、ポリイソプレン
ゴム、ポリブタジエンゴム、スチレン−ブタジエン共重
合体、アクリロニトリル−ブタジエン共重合体などの前
記特定の共重合ゴムとは異なる種類のゴム、または前記
特定の共重合ゴムとはそのムーニー粘度、共重合組成、
分子量分布などの異なるエチレン−α−オレフィン系共
重合ゴムなどを挙げることができる。斯かるその他のゴ
ムの配合量は、特定の共重合ゴム100重量部に対して50
重量部以下とされる。
本発明のゴム組成物の製造において、必要に応じて用
いられる各種の添加剤およびその他のゴムの配合割合、
配合方法、配合順序は特に限定されない。一例において
は、バンバリーミキサーなどの密閉式混練り機を用い
て、特定の共重合ゴム、その他のゴム、老化防止剤など
を混合した後、オープンロールなどを用いて架橋剤を加
える方法がある。
以上のようにして調製された本発明のゴム組成物は、
通常の加硫ゴムの製造方に従って架橋されて所望の形状
のゴム製品に成形される。
〔実施例〕
以下、本発明の実施例を説明するが、本発明の実施例
の態様がこれに限定されるものではない。なお、以下に
おいて「部」は「重量部」を表す。
実施例1〜7および比較例1〜6 各実施例および比較例においては、後記第1表に示す
内容のゴムを用い、実施例1〜7および比較例1〜4、
6では後記第2表に示す配合処方で、比較例5では後記
第3表に示す配合処方でそれぞれ本発明のゴム組成物と
比較用のゴム組成物を製造した。
なお、後記第1表に示す共重合ゴムは、それぞれ以下
のようにして得られたものである。
3のセパラブルフラスコに、撹拌羽根、三方コッ
ク、ガス吹込管、温度計、第三成分モノマー添加用滴下
ロートを取り付け、充分に窒素で置換して乾燥した。こ
のフラスコ内に、モレキュラーシープにより乾燥し脱気
したn−ヘキサン2を入れた。ガス吹込管により、乾
燥したエチレン、プロピレンおよび水素を所定量混合ガ
スとして通気した。このときフラスコ内の温度を20℃に
調節した。滴下ロート中に所定濃度のエチリデンノルボ
ルネンの乾燥n−ヘキサン溶液を加えた。
上記混合ガスを10分間通気したところで、エチルアル
ミニウムセスキクロリドを適量加えた。充分撹拌しなが
ら所定量のバナジル塩VOClを加え共重合を開始した。重
合開始と同時に、滴下ロートから所定のエチリデンノル
ボルネンのn−ヘキサン溶液を滴下し始めた。重合中
は、外部冷却手段により重合温度を20℃にコントロール
した。
重合開始後25分で所定のエチリデンノルボルネンのn
−ヘキサン溶液の滴下を終了した。30分でエチレン、プ
ロピレンおよび水素の混合ガスの供給を停止した。メタ
ノール50mlを添加して重合を停止した。次に、少量の老
化防止剤を加えた。少量の分散剤を加えた水1を加え
てよく撹拌した後スチームストリッピングし、固形の共
重合ゴムを得た。
各共重合ゴムのムーニー粘度、エチレンとα−オレフ
ィンとの重量比率(エチレン/α−オレフィン(重量比
率))、沃素価、シクロヘキサン不溶分および分岐度の
測定結果は第1表に示すとおりである。なお、これらの
測定値は、次のようにして測定されたものである。
(1)ムーニー粘度(ML1+8,120℃) JIS K6300に準じて測定した。
(2)エチレンとα−オレフィンとの重量比率(エチレ
ン/α−オレフィン(重量比率)) α−オレフィンであるプロピレン含量(重量%)を赤
外線吸収スペクトルにより測定して求めた。
(3)沃素価 滴定法により測定した。
(4)シクロヘキサン不溶分(重量%) 細断した試料約0.25gを0.1mgまで精秤し、この精秤し
た試料をシクロヘキサン100ml中に浸漬し、30℃の恒温
槽で48時間にわたり静置した。その後80メッシュの金網
で濾過し、次いで不溶解分を100℃の真空乾燥機で1時
間にわたり乾燥した後秤量して、下記式によりシクロヘ
キサン不溶分(重量%)を算出した。
S:精秤した試料の重量(g) S0:濾過前の金網の重量(g) S1:濾過乾燥後の金網の重量(g) (5)分岐度 粘度−GPC法(倉田道夫、日本ゴム協会誌(45)197
2)に準じて求めた。すなわち、分岐のないモデル共重
合ゴムの〔η〕とMwにより求めたた粘度式〔η〕=KMw
αを用いて共重合ゴムのGPC測定で求めたMwから〔η〕
を算出する。共重合ゴムの実測〔η〕を上記の粘度式よ
り算出した〔η〕で除して分岐度とする。
なお、粘度はo−ジクロルベンゼン120℃で求めた
〔η〕を用い、Mwはo−ジクロルベンゼン溶媒中120℃
で下記GPC測定法で求めた。
すなわち、GPC測定は、「ゲルパーミエーションクロ
マトグラフ」(竹内著、丸善(株)刊行)に記載の方法
に準じて測定法により、重量平均分子量Mwを求めた。そ
の際の試料の調整条件およびGPC測定条件は以下のとお
りである。
調整条件 (a) トリクロルベンゼン溶媒に老化防止剤として2,
6−ジ−ターシャリ−ブチル−p−クレゾールを0.08重
量%添加して溶解する。
(b) 試料をトリクロルベンゼン溶媒に0.1重量/容
量%になるように調整し135℃で溶解する。
(c) その溶液はGPC装置内で自動的に0.5μ焼結フィ
ルターで濾過が行われ所定のカラムにインジェクトされ
る。
GPC測定条件 装置 :Waters社(製)150C型 カラム :東洋ソーダ(製)Hタイプ サンプル量:500μ 温度 :135℃ 流速 :1ml/分 カラム総理論段数:1×106〜2×104 (アセトンに測定値) 第 2 表 第1表の共重合ゴム 100部 FEFカーボンブラック 100部 パラフィン系オイル 100部 亜鉛華 5部 ステアリン酸 1部 老化防止剤 2,2,4−トリメチル−1,2−ジヒドロキノリンの重合物 1部 2−メルカプトベンゾイミダゾール 1部 加硫促進剤 N−シクロヘキシル−2−ベンゾチアゾールスルフェ
ナミド 1部 テトラチウラム・ジスルフィド 0.7部 ジペンタメチレンチウラム・テトラスルフィド 0.7部 ジエチル・ジチオカルバミン酸テルル 0.5部 メルカプトベンゾチアゾール 0.5部 硫黄 0.5部 第 3 表 第1表の天然ゴム(RSS#3) 100部 FEFカーボンブラック 35部 アロマ系オイル 25部 老化防止剤 2,2,4−トリメチル−1,2−ジヒドロキノリンの重合物 1部 2−メルカプトベンゾイミダゾール 1部 加硫促進剤 N−シクロヘキシル−2−ベンゾチアゾールスルフェ
ナミド 2部 硫黄 2部 <評価> 以上のようにして得られたゴム組成物をそれぞれ通常
の加硫ゴムの製造法に従って架橋してゴム製品を製造し
た。これらのゴム製品についての物理的特性値を後記第
4表および第5表に示す。なお、後記第4表および第5
表におけるゴム製品の引張特性、伸長疲労試験、低伸長
応力、防振特性は次のようにして測定されたものであ
る。
(1)引張特性 JIS K6301に準じて測定した。
(2)伸長疲労試験 デマッチャ屈曲試験機を用い、JIS 3号ダンベルによ
り、80℃および100℃の各雰囲気において160%伸長を繰
り返して伸長屈曲させる試験を行い、ゴム製品に亀裂が
発生するまでの回数を調べて評価した。回数の大きいほ
ど高温下での耐久性が良好である。
(3)低伸長応力 JIS K6301に準じて測定した。
(4)防振特性 島多技研(株)製の粘弾性測定装置を用い、振動数15
Hzで測定したときのゴム製品の複素動的ヤング率の実数
部〔E′(15Hz)〕と、振動数100Hzで測定したときの
当該ゴム製品の複素動的ヤング率の実数部〔E′(100H
z)〕との比、すなわち静動比=〔E′(100Hz)/E′
(15Hz)〕を求めて評価した。この静動比が小さいほど
防振特性が良好である。
以上の第4表および第5表の結果から理解されるよう
に、本発明の実施例のゴム組成物を架橋して得られるゴ
ム製品は、機械的強度および高温下での耐久性が格段に
優れている。
これに対して、特に、比較例3は、共重合ゴムの分岐
度が過小であるため、得られるゴム製品の高温下での耐
久性が劣る。
また、比較例4は、共重合ゴムのシクロヘキサン不溶
分が過大であるため、得られるゴム製品の高温下での耐
久性は良好であるが、機械的強度が相当に低くて実用に
は不適当である。
また、比較例6は、共重合ゴムのシクロヘキサン不溶
分が零であるため、得られるゴム製品の高温下での耐久
性が劣る。
〔発明の効果〕
以上説明したように、本発明のゴム組成物によれば、
機械的強度および高温下での耐久性の優れたゴム製品を
得ることができる。従って、エンジンマウント、ストラ
ットマウント、サスペンションブッシュ、エキゾースト
マウントなどの自動車用防振ゴム、あるいは鉄道車両、
建設車両、船舶、産業機械およびOA機器などの防振ゴム
の用途に好適である。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】下記条件(イ)〜(ニ)を満たすエチレン
    −α−オレフィン−非共役ジエン共重合ゴム100重量部
    に対して、カーボンブラック30〜150重量部、伸展油0
    〜150重量部、および架橋剤0.2〜5重量部が配合される
    ことを特徴とするゴム組成物。 (イ)エチレンとα−オレフィンとの重量比率が75/25
    〜45/55であること。 (ロ)不飽和度が沃素価で5〜35であること。 (ハ)シクロヘキサン不溶分が5〜35重量%であるこ
    と。 (ニ)分岐度が0.7以上であること。
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