JP2703778B2 - オレフィンの共重合体の製造方法 - Google Patents

オレフィンの共重合体の製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明はオレフィンの共重合体の製造方法に関する。
詳しくは、特定の方法からなる、比較的嵩比重の大きい
アルケニルシランとα−オレフィンの共重合体の製造方
法に関する。
〔従来技術〕
アルケニルシランは遷移金属触媒成分と有機金属化合
物からなるチーグラー・ナッタ触媒で重合し、プロピレ
ン等のオレフィンとの共重合体は水で架橋することが可
能であり架橋ポリオレフィンとして有用であるとされて
いる(USP3223686,USP3644306)。従来知られていなか
ったが、これらの共重合体は本発明者らの研究によれば
架橋ポリオレフィンとしてだけではなく、接着用、塗装
用などの用途にも極めて有用である。
〔発明が解決しようとする課題〕
上述のように極めて有用な共重合体であるアルケニル
シランの共重合体であるが、アルケニルシランは高価で
あるだけでなく比較的オレフィンと共重合しにくく触媒
当りの共重合体の収率が低く、しかも得られる共重合体
の嵩比重が小さいため反応機当りの生産量が少なく、重
合溶剤を用いて重合する場合には溶剤に可溶な重合体が
多く生じ有用な共重合の収率が低下するという課題があ
った。
〔課題を解決するための手段〕
本発明者らは上記課題を解決する方法について鋭意検
討し本発明を完成した。
即ち、本発明は、三塩化チタン又はハロゲン化マグネ
シウムにハロゲン化チタンを担持したものからなる遷移
金属触媒成分と有機アルミニウム化合物からなる触媒を
用いてアルケニルシランとα−オレフィンの共重合体を
製造する方法において、該遷移金属触媒成分と有機アル
ミニウム化合物からなる触媒を予めα−オレフィンで処
理し、遷移金属触媒成分1g当り2.0g以上のα−オレフィ
ンを重合した後アルケニルシランとα−オレフィンを重
合することを特徴とするオレフィンの共重合体の製造方
法である。
本発明において用いるアルケニルシランとしては少な
くとも1つのSi-H結合を有するものが用いられ、例え
ば、ビニルシラン、アリルシラン、ブテニルシラン、ペ
ンテニルシラン、これらのモノマーのSi-H結合の1〜
2個がアルキル基で置換された物などが挙げられる。
本発明において用いる遷移金属触媒成分と有機金属化
合物からなる触媒としては、遷移金属触媒成分として
は、四塩化チタンを金属アルミニウム、水素、または有
機アルミニウムで還元して得た三塩化チタン、或いは更
に、電子供与性化合物、四塩化チタン等で接触処理、あ
るいは共粉砕して活性化したもの、或いはハロゲン化チ
タンをハロゲン化マグネシウムに担持した触媒が用いら
れる。ハロゲン化チタンをハロゲン化マグネシウムに担
持した触媒としては、特公昭39-12105で開示されて以来
種々の改良法が知られておりその製法としては制限はな
いが、例えばハロゲン化マグネシウムまたは、それと不
活性な他の担体、或いはそれらと電子供与性化合物と共
粉砕したものにハロゲン化チタンを担持して得た触媒、
またはハロゲン化マグネシウムとアルコールの反応物を
炭化水素溶媒中に溶解し、ついでハロゲン化チタンなど
の沈澱剤で処理することで炭化水素溶媒に不溶化し、必
要に応じエステル、エーテルなどの電子供与性の化合物
でハロゲン化マグネシウムの溶解後のどこかの工程で処
理し、ついでハロゲン化チタンで処理する方法などによ
って得られる触媒などと有機アルミニウム化合物、必要
に応じ含酸素有機化合物などの立体規則性向上剤からな
る触媒系が例示される(例えば、以下の文献に種々の例
が記載されている。Ziegler-Natta Catalysts and Poly
merization by John Boor Jr.(Academic Press),Jour
nal of Macromorecular Sience-Reviews in Macromolec
ular Chemistry and Physics,C24(3),355-385(198
4)、同C25(1),578-597(1985))。
ここで立体規則性向上剤或いは電子供与性化合物とし
ては通常エーテル、エステル、オルソエステル、アルコ
キシ珪素化合物などの含酸素化合物あるいは立体障害ア
ミンが好ましく例示でき、電子供与性化合物としてはさ
らにアルコール、アルデヒド、水なども使用可能であ
る。
一方の成分である、有機金属化合物としては、有機ア
ルミニウム、有機マグネシウム、有機リチウム、有機亜
鉛などが例示でき、特に有機アルミニウムが好ましく使
用される。有機アルミニウム化合物としては、トリアル
キルアルミニウム、ジアルキルアルミニウムハライド、
アルキルアルミニウムセスキハライド、アルキルアルミ
ニウムジハライドが使用でき、アルキル基としてはメチ
ル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ヘキシル基な
どが例示され、ハライドとしては塩素、臭素、沃素が例
示される。
本発明において重合はペンタン、ヘキサン、ヘプタ
ン、ノナン、デカン、ベンゼン、トルエンなどの不活性
溶媒中、或いはそれらを実質的に使用しない塊状重合
法、気相重合法で行われるが、始めのα−オレフィンの
みの重合は不活性媒体中あるいは塊状重合法で行うのが
簡便である。
重合条件としては、通常のプロピレンなどのα−オレ
フィンの重合に採用される条件で充分であり特に制限は
なく、通常、常温〜150℃の温度で、常圧〜100Kg/cm2
圧力で行うのが一般的である。ここで、始めのα−オレ
フィン単独の重合(以後前段の重合という)と後段のア
ルケニルシランとα−オレフィンの重合の条件を変える
必要はないが三塩化チタン系の触媒では、前段の重合を
後段より低温で実施するほうが効果的であることが多
い。
前段の重合と後段の重合の割合についてはかなり広い
範囲で変更可能であるが、通常1:10000〜1:5程度とする
のが一般的であり、前段の重合量の遷移金属触媒成分に
対する割合は2.0g以上であり、上限は、上述の前、後段
の割合が触媒活性から考えて通常の時間で行える限り特
にない。前段の重合量が上記範囲以下であると本発明の
効果が充分に発揮されない。
後段の重合におけるアルケニルシランとα−オレフィ
ンの重合割合としては、特に制限は無いが、通常アルケ
ニルシランが30モル%以下、好ましくは10モル%以下と
るすのが重合時の触媒活性、或いは、共重合の利用のた
めに好ましい。
α−オレフィンとしては、エチレン、プロピレン、ブ
テン−1、ヘキセン−1、2−メチルペンテン−1等が
例示でき、これらとアルケニルシランの共重合の他に2
種またはそれ以上のα−オレフィンとアルケニルシラン
の共重合を行うこともできるし、ランダム共重合の他に
ブロック的に重合することもできる。通常少ないほうの
α−オレフィンとしてはランダムに重合するときは10wt
%以下、ブロック的に重合する時は30wt%以下となるよ
うに重合の際の単量体の混合比を設定すべきである。ま
た重合体の分子量を制御するため重合に際し水素を所望
の量存在させることもできる。
〔実施例〕
以下に実施例を示し本発明をさらに説明する。
実施例1 内容積20lのオートクレーブに精灯油7l、塩化マグネ
シウム100gおよび2−エチルヘキサノール370gを加え、
100℃で24時間撹拌して完全に溶解せしめた。その中に
無水フタル酸23gを加え撹拌した後、四塩化チタン40lを
−20℃に保った100lのオートクレーブ中に撹拌下徐々に
滴下した。その後ゆっくりと昇温し100℃になったとこ
ろでフタル酸ジイソブチル56mlをくわえて1時間処理し
た。次いで上澄みを除き、更に四塩化チタン20lを加
え、100℃で撹拌処理し、最後に固形分をn−ヘプタン
で10回洗浄して遷移金属触媒成分を得た。
内容積1のフラスコにn−ヘプタン500ml、上記遷
移金属触媒成分1g、トリエチルアルミニウム0.1mlを加
え攪拌下にプロピレンを20℃で1時間かけて2g装入し
た。一部をサンプリングして分析したところ遷移金属触
媒成分あたり1.8gのプロピレンが重合していた。
内容積5lのオートクレーブに上記プロピレンで前処理
したものを遷移金属触媒成分として30mg、トリエチルア
ルミニウム0.2ml、ジフェニルジエトキシシラン0.08ml
を入れ、プロピレン1.5kgを加え昇温して、70℃で10分
間重合した。ついでビニルシラン300gを加えさらに2時
間重合した。重合後未反応のモノマーを除去し、オート
クレーブからパウダーを取り出し乾燥し秤量したところ
920gのビニルシランを1.8wt%含有するプロピレンの共
重合体を得た。このポリマーは135℃のテトラリン溶液
で測定した極限粘度(以下、極限粘度と記す)が2.02で
嵩比重0.40であった。別途モデル重合して前段の20分間
のプロピレン単独の重合での重合量を計量したところ遷
移金属触媒成分1g当り4200gのプロピレンが重合してい
た。
比較例1 実施例1の前段のプロピレン単独の重合を行わず始め
から、ビニルシランの存在下に重合したところビニルシ
ラン含量2.1ewt%、極限粘度1.85、嵩比重0.28の共重合
体を630g得た。
実施例2 プロピレンにかえプロピレンとブテン−1の重合を行
った。プロピレンの前処理を行ったものを遷移金属触媒
成分として60mg、トリエチルアルミニウム0.2ml、ジフ
ェニルジエトキシシラン0.06mlを入れ、プロピレン1.5k
gを加え60℃に昇温して10分間重合し、ついでブテン300
g、ビニルシラン200gを加え、60℃で4時間重合した。
重合後、未反応のモノマーを除去しパウダーを取り出し
乾燥秤量したところ475gのブテン−1含量4.8wt%、ビ
ニルシラン含量2.7wet%であった。また極限粘度は2.1
5、嵩比重0.36であった。
比較例2 前段のプロピレン単独の場合を行わなかった他は実施
例2と同様にした、430gのビニルシラン含量2.9wt%
は、ブテン−1含量5.1wt%、極限粘度2.08の共重合体
が得られたが、嵩比重は測定できなかった。
実施例3 直径12mmの鋼球9kgの入った内容積4lの粉砕用ポット
を4個装備した振動ミルを用意する。各ポットに窒素雰
囲気下で塩化マグネシウム300g、テトラエトキシシラン
60ml、α,α,α−トリクロロトルエン45mlを加え40時
間粉砕した。こうして得た共粉砕物300gを5lのフラスコ
に入れ、四塩化チタン1.5l、トルエン1.5lを加えた後、
100℃で30分間撹拌処理し、次いで上澄液を除き、同様
に四塩化チタン1.5l、トルエン1.5lを加え、100℃で30
分間撹拌処理し、再び上澄液を除去し、得られた固形分
をn−ヘキサンで繰り返し洗浄して遷移金属触媒成分ス
ラリーを得た。一部をサンプリングしチタン分を分析し
たところ1.9wt%であった。
内容積200mlの耐圧ガラスオートクレーブに窒素雰囲
気下トルエン40ml、上記遷移金属触媒成分20mg、ジエチ
ルアルミニウムクロライド0.128ml、p−トルイル酸メ
チル0.06mlおよびトリエチルアルミニウム0.20mlを加
え、プロピレン雰囲気で70℃に昇温し、さらにプロプピ
レンを10g追加した。ついでアリルシラン2.0gを圧入
し、プロピレンを5kg/cm2になるまで追加して、70℃で
圧力一定で2時間重合した。その後スラリーを取り出し
濾過乾燥して64gのパウダーを得た。得られたパウダー
の極限粘度は1.62であり、アリルシランを1.4wt%含有
しており嵩比重は0.34であった。また濾液よりn−ヘプ
タンに可溶な重合体が2.2g得られた。
比較例3 前段のプロピレンの単独重合を行わず共重合を行った
他は実施例3と同様にした、パウダー46gを得た。アリ
ルシラン含量1.5wt%、嵩比重0.18、極限粘度1.58であ
った。また濾液よりn−ヘプタンに可溶な成分4.6gを得
た。
〔発明の効果〕
本発明の方法を実施することにより、有用なアルケニ
ルシランとα−オレフィンの共重合体を収率良く、高嵩
比重のパウダーとして得ることができ工業的に極めて価
値がある。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の理解を助けるためのフロー図である。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】三塩化チタン又はハロゲン化マグネシウム
    にハロゲン化チタンを担持したものからなる遷移金属触
    媒成分と有機アルミニウム化合物からなる触媒を用いて
    アルケニルシランとα−オレフィンの共重合体を製造す
    る方法において、該遷移金属触媒成分と有機アルミニウ
    ム化合物からなる触媒を予めα−オレフィンで処理し、
    遷移金属触媒成分1g当り2.0g以上のα−オレフィンを重
    合した後アルケニルシランとα−オレフィンを重合する
    ことを特徴とするオレフィンの共重合体の製造方法。
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