JP2703483B2 - 高温電池用断熱容器 - Google Patents
高温電池用断熱容器Info
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- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02E—REDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
- Y02E60/00—Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
- Y02E60/10—Energy storage using batteries
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、電力貯蔵用などとし
て利用され、高温で動作するナトリウム−硫黄電池など
の電池を収容した高温電池用断熱容器に関するものであ
る。
て利用され、高温で動作するナトリウム−硫黄電池など
の電池を収容した高温電池用断熱容器に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】従来高温二次電池としてのナトリウム−
硫黄電池においては、断熱容器内に多数の単電池が所定
の配列をもって収容されている。この断熱容器において
は容器壁部がステンレス鋼よりなる外板と内板で構成さ
れ、その両板の間に真空の密閉空間が形成されている。
そして、その密閉空間にガラスウールやセラミックウー
ルなどの硬質ボードよりなる硬質断熱成形体が全体に均
一に充填されている。この構成により、硬質断熱成形体
は断熱容器の機械的強度の保持と、断熱機能に寄与して
いる。
硫黄電池においては、断熱容器内に多数の単電池が所定
の配列をもって収容されている。この断熱容器において
は容器壁部がステンレス鋼よりなる外板と内板で構成さ
れ、その両板の間に真空の密閉空間が形成されている。
そして、その密閉空間にガラスウールやセラミックウー
ルなどの硬質ボードよりなる硬質断熱成形体が全体に均
一に充填されている。この構成により、硬質断熱成形体
は断熱容器の機械的強度の保持と、断熱機能に寄与して
いる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところが、この従来の
断熱容器においては、硬質断熱成形体が容器壁部の全体
にわたって均一に充填されていることから、重量が重く
なる。また、断熱容器の内部温度は中央部側ほど高くな
る傾向があるが、成形体が均一に配置されているため、
この傾向を是正することができない。従って、電池の放
電等による発熱で断熱容器内の中央部分で温度が高くな
り過ぎて、電池の動作条件にばらつきが生じるという問
題があった。
断熱容器においては、硬質断熱成形体が容器壁部の全体
にわたって均一に充填されていることから、重量が重く
なる。また、断熱容器の内部温度は中央部側ほど高くな
る傾向があるが、成形体が均一に配置されているため、
この傾向を是正することができない。従って、電池の放
電等による発熱で断熱容器内の中央部分で温度が高くな
り過ぎて、電池の動作条件にばらつきが生じるという問
題があった。
【0004】また、硬質断熱成形体は、ガラスウールに
バインダーなどを配合して成形したものであり、また水
分や製作時における油分が付着している。このため、容
器製作時において、容器を電池の動作温度以上の温度に
加熱して成形体から揮発性物質を生じさせ、その状態で
前記密閉空間内から揮発性物質を吸引除去する必要があ
る。その場合、成形体が密閉空間の全体に充填されてい
るため、揮発性物質の量が多く、その吸引除去に時間を
要し、結果的に密閉空間を真空にするために要する時間
がきわめて長くなるという問題もあった。
バインダーなどを配合して成形したものであり、また水
分や製作時における油分が付着している。このため、容
器製作時において、容器を電池の動作温度以上の温度に
加熱して成形体から揮発性物質を生じさせ、その状態で
前記密閉空間内から揮発性物質を吸引除去する必要があ
る。その場合、成形体が密閉空間の全体に充填されてい
るため、揮発性物質の量が多く、その吸引除去に時間を
要し、結果的に密閉空間を真空にするために要する時間
がきわめて長くなるという問題もあった。
【0005】加えて、成形体としてセラミックやボロン
シリケートなどの高価なものを大量に使用すると、断熱
容器の製造コストが高くなるという問題があった。この
発明は、このような従来の技術に存在する問題に着目し
てなされたものである。その目的とするところは、軽量
化を可能にし、断熱容器内の温度分布を改善できるとと
もに、硬質断熱成形体中の揮発性物質を除去する時間の
短縮を図ることができ、しかも製造コストの低減を可能
にする高温電池用断熱容器を提供することにある。
シリケートなどの高価なものを大量に使用すると、断熱
容器の製造コストが高くなるという問題があった。この
発明は、このような従来の技術に存在する問題に着目し
てなされたものである。その目的とするところは、軽量
化を可能にし、断熱容器内の温度分布を改善できるとと
もに、硬質断熱成形体中の揮発性物質を除去する時間の
短縮を図ることができ、しかも製造コストの低減を可能
にする高温電池用断熱容器を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、この発明の高温電池用断熱容器においては、外板
と内板との間に密閉空間を形成するとともに、その密閉
空間内に所定の機械的強度を有する硬質断熱成形体を設
け、複数の単電池を集合状態で収容するための断熱容器
において、前記硬質断熱成形体に開口部か凹部の少なく
ともいずれかを設けたことを要旨とする。
めに、この発明の高温電池用断熱容器においては、外板
と内板との間に密閉空間を形成するとともに、その密閉
空間内に所定の機械的強度を有する硬質断熱成形体を設
け、複数の単電池を集合状態で収容するための断熱容器
において、前記硬質断熱成形体に開口部か凹部の少なく
ともいずれかを設けたことを要旨とする。
【0007】また、この発明においては、前記開口部又
は凹部に硬質断熱成形体とは断熱性能が異なる別の種類
の断熱材を設けるか、又は何も設けず空洞にした。
は凹部に硬質断熱成形体とは断熱性能が異なる別の種類
の断熱材を設けるか、又は何も設けず空洞にした。
【0008】
【作用】上記のように構成された断熱容器においては、
硬質断熱成形体は断熱機能と機械的強度保持機能を果た
す。また、硬質断熱成形体に開口部か凹部の少なくとも
いずれかが設けられているため、硬質断熱成形体の量が
少なくなり、揮発性物質の量が少なくなるとともに、全
体の軽量化が可能となる。さらに、開口部か凹部の少な
くともいずれかを設けたために、硬質断熱成形体の表面
積が大きくなり、揮発性物質の放出面積が大きくなる。
開口部においては他の部分よりも多くの放熱量を確保で
きる。開口部又は凹部に硬質断熱成形体と異なる性能の
断熱材を設ける構成においては、その断熱材の量や材質
を適宜に選択したり、凹部の大きさを適宜に設定したり
することにより、放熱量を自在に調節できる。
硬質断熱成形体は断熱機能と機械的強度保持機能を果た
す。また、硬質断熱成形体に開口部か凹部の少なくとも
いずれかが設けられているため、硬質断熱成形体の量が
少なくなり、揮発性物質の量が少なくなるとともに、全
体の軽量化が可能となる。さらに、開口部か凹部の少な
くともいずれかを設けたために、硬質断熱成形体の表面
積が大きくなり、揮発性物質の放出面積が大きくなる。
開口部においては他の部分よりも多くの放熱量を確保で
きる。開口部又は凹部に硬質断熱成形体と異なる性能の
断熱材を設ける構成においては、その断熱材の量や材質
を適宜に選択したり、凹部の大きさを適宜に設定したり
することにより、放熱量を自在に調節できる。
【0009】
【実施例】以下、この発明をナトリウム−硫黄電池の断
熱容器に具体化した一実施例を、図1〜3に基づいて詳
細に説明する。 (第1実施例) 図3に示すように、断熱容器の容器本体1は上面を開口
したほぼ箱型に形成され、その内部収容空間2にはナト
リウム−硫黄電池よりなる複数の単電池3が集合配置さ
れている。この容器本体1の上面には蓋体4が嵌着さ
れ、断熱容器内が密閉状態に保たれている。
熱容器に具体化した一実施例を、図1〜3に基づいて詳
細に説明する。 (第1実施例) 図3に示すように、断熱容器の容器本体1は上面を開口
したほぼ箱型に形成され、その内部収容空間2にはナト
リウム−硫黄電池よりなる複数の単電池3が集合配置さ
れている。この容器本体1の上面には蓋体4が嵌着さ
れ、断熱容器内が密閉状態に保たれている。
【0010】図2に示すように、これら容器本体1と蓋
体4は、ステンレス鋼製の外板5と、同じくステンレス
鋼製の内板6とにより外郭が形成されている。両板5,
6間には真空の密閉空間10が形成されている。その密
閉空間には硬質断熱成形体7及び軟質断熱材8が充填さ
れている。図1に示すように、硬質断熱成形体7は複数
の開口部Sを有するように全体として格子状に形成さ
れ、開口部Sに軟質断熱材8が充填配置されている。な
お、硬質断熱成形体7は角柱状のものを組み合わせて構
成されている。硬質断熱成形体7はボロンシリケートな
どのガラスウールよりなり、高密度で断熱性の高いもの
であり、軟質断熱材8はガラスウールやロックウールよ
りなり、低密度で断熱性の低いものである。
体4は、ステンレス鋼製の外板5と、同じくステンレス
鋼製の内板6とにより外郭が形成されている。両板5,
6間には真空の密閉空間10が形成されている。その密
閉空間には硬質断熱成形体7及び軟質断熱材8が充填さ
れている。図1に示すように、硬質断熱成形体7は複数
の開口部Sを有するように全体として格子状に形成さ
れ、開口部Sに軟質断熱材8が充填配置されている。な
お、硬質断熱成形体7は角柱状のものを組み合わせて構
成されている。硬質断熱成形体7はボロンシリケートな
どのガラスウールよりなり、高密度で断熱性の高いもの
であり、軟質断熱材8はガラスウールやロックウールよ
りなり、低密度で断熱性の低いものである。
【0011】硬質断熱成形体7はボロンシリケートの繊
維をプレス加工して高密度にし、フェニルメチルシリコ
ーンなどのバインダーで固着して、一定の長さの角柱体
7aとして成形し、これらを所定の位置で接合すること
により開口部Sを有する形状に構成される。従って、こ
の成形体7は熱伝導率が低く、容器内外の圧力差に耐
え、単電池の重量に耐え、断熱容器としての形状を保持
するに足る機械的強度を有するとともに、熱の輻射防止
効果をも有している。
維をプレス加工して高密度にし、フェニルメチルシリコ
ーンなどのバインダーで固着して、一定の長さの角柱体
7aとして成形し、これらを所定の位置で接合すること
により開口部Sを有する形状に構成される。従って、こ
の成形体7は熱伝導率が低く、容器内外の圧力差に耐
え、単電池の重量に耐え、断熱容器としての形状を保持
するに足る機械的強度を有するとともに、熱の輻射防止
効果をも有している。
【0012】軟質断熱材8はガラスウールの繊維をプレ
ス加工することなく低密度にして、所定形状に成形され
る。従って、この断熱材8は熱伝導率がさほど低くな
く、機械的強度も低いが、輻射防止効果を有している。
そして、この断熱材8の占める面積割合は面積にして硬
質断熱成形体及び軟質断熱材全体中の50%以上とする
ことが、断熱容器のコスト低減の効果があり、また断熱
容器内の熱を放出して内部の温度分布を改善するために
も望ましい。
ス加工することなく低密度にして、所定形状に成形され
る。従って、この断熱材8は熱伝導率がさほど低くな
く、機械的強度も低いが、輻射防止効果を有している。
そして、この断熱材8の占める面積割合は面積にして硬
質断熱成形体及び軟質断熱材全体中の50%以上とする
ことが、断熱容器のコスト低減の効果があり、また断熱
容器内の熱を放出して内部の温度分布を改善するために
も望ましい。
【0013】真空引き口9は前記断熱容器の側部に設け
られ、外ケース5を貫通して成形体7の密閉空間10ま
で延びている。そして、この密閉空間10に硬質断熱成
形体7及び軟質断熱材8を収容した状態で、この真空引
き口9から密閉空間10を真空引きして、その密閉空間
10を真空に保つようになっている。真空引き口9は真
空引き終了後閉鎖される。
られ、外ケース5を貫通して成形体7の密閉空間10ま
で延びている。そして、この密閉空間10に硬質断熱成
形体7及び軟質断熱材8を収容した状態で、この真空引
き口9から密閉空間10を真空引きして、その密閉空間
10を真空に保つようになっている。真空引き口9は真
空引き終了後閉鎖される。
【0014】さて、この実施例の断熱容器においては、
外板5と内板6との間の密閉空間10に断熱効果の高い
硬質断熱成形体7を収容するとともに、この硬質断熱成
形体7に開口部Sを設け、この開口部Sに断熱性能が低
い軟質断熱材8を収容して、複合構造とした。このた
め、軟質断熱材8が収容されている部分においては、伝
熱作用が高いため、電池の放電により発生する熱を効果
的に外部へ逃すことができる。従って、電池の動作時に
おいて断熱容器内の中央部分などの部分的な温度上昇を
防止して、温度分布を改善することができ、電池を良好
に動作させることが可能となる。
外板5と内板6との間の密閉空間10に断熱効果の高い
硬質断熱成形体7を収容するとともに、この硬質断熱成
形体7に開口部Sを設け、この開口部Sに断熱性能が低
い軟質断熱材8を収容して、複合構造とした。このた
め、軟質断熱材8が収容されている部分においては、伝
熱作用が高いため、電池の放電により発生する熱を効果
的に外部へ逃すことができる。従って、電池の動作時に
おいて断熱容器内の中央部分などの部分的な温度上昇を
防止して、温度分布を改善することができ、電池を良好
に動作させることが可能となる。
【0015】また、硬質断熱成形体7は開口部Sが形成
されているために全体の体積が少なくなる一方、表面積
が大きくなる。しかも軟質断熱材8はバインダーなどを
有していないものを使用し、容器を加熱して揮発性物質
を吸引除去する際に、その除去に要する時間を短縮する
ことができる。さらに、硬質断熱成形体7の使用量を少
なくして、その分コストの安い低密度のガラスウールや
ロックウールよりなる軟質断熱材8を使用したため、硬
質断熱成形体7及び軟質断熱材8の全体のコストを下げ
ることができて、断熱容器の製造コストを低減すること
ができる。また、重量の重い硬質断熱成形体7の使用量
を少なくしたため、全体の軽量化を図ることができ、運
搬等において便利である。加えて、硬質断熱成形体7は
格子状をなしているため、断熱容器の機械的強度を充分
分担でき、断熱容器としての強度を確保できる。
されているために全体の体積が少なくなる一方、表面積
が大きくなる。しかも軟質断熱材8はバインダーなどを
有していないものを使用し、容器を加熱して揮発性物質
を吸引除去する際に、その除去に要する時間を短縮する
ことができる。さらに、硬質断熱成形体7の使用量を少
なくして、その分コストの安い低密度のガラスウールや
ロックウールよりなる軟質断熱材8を使用したため、硬
質断熱成形体7及び軟質断熱材8の全体のコストを下げ
ることができて、断熱容器の製造コストを低減すること
ができる。また、重量の重い硬質断熱成形体7の使用量
を少なくしたため、全体の軽量化を図ることができ、運
搬等において便利である。加えて、硬質断熱成形体7は
格子状をなしているため、断熱容器の機械的強度を充分
分担でき、断熱容器としての強度を確保できる。
【0016】
【他の実施例】(第2実施例) 図4に示すように、この実施例では硬質断熱成形体7が
3層に形成され、各層間に金属箔11が介装されてい
る。この場合、金属箔11が介在することにより、第1
実施例に比べて断熱効果が向上する。 (第3実施例) 図5(a)では、軟質断熱材8が硬質断熱成形体7内に
十字状に配置され、軟質断熱材8が四隅部に配置されて
いる。図5(b)では、成形体7が四角枠状に形成され
るとともに、その内側が十字状に構成され、断熱材8は
その間の空間に配置されている。図5(c)では、図5
(a)と同様に構成され、しかも断熱材8が四隅のコー
ナに配置されている。これらの場合、中央位置における
放熱を容易に行うことができる。 (第4実施例) 図6に示すように、硬質断熱成形体7の開口部Sに軟質
断熱材8を設けることなく、その開口部Sが単なる空洞
部となっている。また、この空洞部に位置する外ケース
5と内ケース6の内面に反射率の高い金属材料などの薄
膜を塗布形成することにより、輻射率を大きくして、断
熱効果を高めることができる。 (第5実施例) 図7(a)〜(c)では、硬質断熱成形体7及び軟質断
熱材8が組み合わされたものが、上下二段に配置される
とともに、下部の硬質断熱成形体7及び軟質断熱材8の
幅が上部の硬質断熱成形体7及び軟質断熱材8の幅に比
べて狭く形成され、一部に空間部S1が形成されるよう
になっている。この例では、空間部S1が設けられてい
ることから、放熱効果などが向上する。 (第6実施例) 図8(a)では、硬質断熱成形体7及び軟質断熱材8が
それぞれ交互に円弧状に形成されている。図8(b)で
は、硬質断熱成形体7が四角枠状に形成されるととも
に、中央部でX状に形成されている。図8(c)では、
硬質断熱成形体7及び軟質断熱材8が交互に、かつ平行
に形成されている。図8(d)では、周囲に硬質断熱成
形体7が、中央に軟質断熱材8が設けられている。
3層に形成され、各層間に金属箔11が介装されてい
る。この場合、金属箔11が介在することにより、第1
実施例に比べて断熱効果が向上する。 (第3実施例) 図5(a)では、軟質断熱材8が硬質断熱成形体7内に
十字状に配置され、軟質断熱材8が四隅部に配置されて
いる。図5(b)では、成形体7が四角枠状に形成され
るとともに、その内側が十字状に構成され、断熱材8は
その間の空間に配置されている。図5(c)では、図5
(a)と同様に構成され、しかも断熱材8が四隅のコー
ナに配置されている。これらの場合、中央位置における
放熱を容易に行うことができる。 (第4実施例) 図6に示すように、硬質断熱成形体7の開口部Sに軟質
断熱材8を設けることなく、その開口部Sが単なる空洞
部となっている。また、この空洞部に位置する外ケース
5と内ケース6の内面に反射率の高い金属材料などの薄
膜を塗布形成することにより、輻射率を大きくして、断
熱効果を高めることができる。 (第5実施例) 図7(a)〜(c)では、硬質断熱成形体7及び軟質断
熱材8が組み合わされたものが、上下二段に配置される
とともに、下部の硬質断熱成形体7及び軟質断熱材8の
幅が上部の硬質断熱成形体7及び軟質断熱材8の幅に比
べて狭く形成され、一部に空間部S1が形成されるよう
になっている。この例では、空間部S1が設けられてい
ることから、放熱効果などが向上する。 (第6実施例) 図8(a)では、硬質断熱成形体7及び軟質断熱材8が
それぞれ交互に円弧状に形成されている。図8(b)で
は、硬質断熱成形体7が四角枠状に形成されるととも
に、中央部でX状に形成されている。図8(c)では、
硬質断熱成形体7及び軟質断熱材8が交互に、かつ平行
に形成されている。図8(d)では、周囲に硬質断熱成
形体7が、中央に軟質断熱材8が設けられている。
【0017】なお、この発明は前記実施例の構成に限定
されるものではなく、この発明の趣旨から逸脱しない範
囲で、例えば次のように構成を任意に変更して具体化し
てもよい。 (1)この発明の高温電池用断熱容器を、リチウム−硫
黄電池などの高温二次電池用断熱容器に適用すること。 (2)軟質断熱材8を図4の場合と同様に複数層にし、
各層間に金属泊を設けること。 (3)硬質断熱成形体7又は軟質断熱材8の表面に金属
箔を設けること。 (4)開口部S内に充填される軟質断熱材8を場所によ
って断熱性能の異なるものとすること。例えば、容器中
央部の軟質断熱材8を断熱性能の低いものとし、その他
の位置の軟質断熱材8を断熱性能の高いものとするこ
と。このように断熱性能の相違する軟質断熱材8を適宜
に組み合わせれば、断熱容器内の温度分布の調節を自在
に行い得る。 (5)軟質断熱材8を有する開口部Sと有しない開口部
Sとを並存させること。このようにすれば、前記(4)
の実施例のような作用を得ることができる。 (6)図9に示すように、硬質断熱成形体7に凹部12
を形成し、その凹部12を開口部Sとすること。
されるものではなく、この発明の趣旨から逸脱しない範
囲で、例えば次のように構成を任意に変更して具体化し
てもよい。 (1)この発明の高温電池用断熱容器を、リチウム−硫
黄電池などの高温二次電池用断熱容器に適用すること。 (2)軟質断熱材8を図4の場合と同様に複数層にし、
各層間に金属泊を設けること。 (3)硬質断熱成形体7又は軟質断熱材8の表面に金属
箔を設けること。 (4)開口部S内に充填される軟質断熱材8を場所によ
って断熱性能の異なるものとすること。例えば、容器中
央部の軟質断熱材8を断熱性能の低いものとし、その他
の位置の軟質断熱材8を断熱性能の高いものとするこ
と。このように断熱性能の相違する軟質断熱材8を適宜
に組み合わせれば、断熱容器内の温度分布の調節を自在
に行い得る。 (5)軟質断熱材8を有する開口部Sと有しない開口部
Sとを並存させること。このようにすれば、前記(4)
の実施例のような作用を得ることができる。 (6)図9に示すように、硬質断熱成形体7に凹部12
を形成し、その凹部12を開口部Sとすること。
【0018】
【発明の効果】請求項1記載の発明の高温電池用断熱容
器は、以上説明したように構成されているため、断熱容
器内の温度分布を改善できるとともに、硬質断熱成形体
中の揮発性物質を除去する操作時間の短縮を図ることが
でき、しかも製造コストの低減を可能にすることができ
るとともに、軽量化が可能となるという優れた効果を奏
する。請求項2記載の発明の高温電池用断熱容器は、開
口部に収容される断熱材の量や材質を適宜に選択した
り、凹部の大きさを適宜に設定したりすることにより、
放熱量を自在に調節することができる。
器は、以上説明したように構成されているため、断熱容
器内の温度分布を改善できるとともに、硬質断熱成形体
中の揮発性物質を除去する操作時間の短縮を図ることが
でき、しかも製造コストの低減を可能にすることができ
るとともに、軽量化が可能となるという優れた効果を奏
する。請求項2記載の発明の高温電池用断熱容器は、開
口部に収容される断熱材の量や材質を適宜に選択した
り、凹部の大きさを適宜に設定したりすることにより、
放熱量を自在に調節することができる。
【図1】 この発明を具体化したナトリウム−硫黄電池
用の断熱容器に用いる硬質断熱成形体及び軟質断熱材を
示す斜視図である。
用の断熱容器に用いる硬質断熱成形体及び軟質断熱材を
示す斜視図である。
【図2】 硬質断熱成形体及び軟質断熱材をケース内に
収容した状態を示す断面図である。
収容した状態を示す断面図である。
【図3】 単電池を収容した断熱容器を示す斜視図であ
る。
る。
【図4】 この発明の別例を表す軟質断熱材の構造を示
す断面図である。
す断面図である。
【図5】 この発明の別例を示す硬質断熱成形体及び軟
質断熱材の断面図である。
質断熱材の断面図である。
【図6】 この発明の別例を示す軟質断熱材の断面図で
ある。
ある。
【図7】 この発明の別例を示す硬質断熱成形体及び軟
質断熱材の断面図である。
質断熱材の断面図である。
【図8】 この発明の別例を示す硬質断熱成形体及び軟
質断熱材の断面図である。
質断熱材の断面図である。
【図9】 この発明の別例を示す軟質断熱材の断面図で
ある。
ある。
【符号の説明】 3…単電池、5…外板、6…内板、7
…硬質断熱成形体、8…軟質断熱材、10…密閉空間、
S…開口部。
…硬質断熱成形体、8…軟質断熱材、10…密閉空間、
S…開口部。
Claims (2)
- 【請求項1】 外板と内板との間に密閉空間を形成する
とともに、その密閉空間内に所定の機械的強度を有する
硬質断熱成形体を設け、複数の単電池を集合状態で収容
するための断熱容器において、前記硬質断熱成形体に開
口部か凹部の少なくともいずれかを設けたことを特徴と
する高温電池用断熱容器。 - 【請求項2】 前記開口部又は凹部に硬質断熱成形体と
は断熱性能が異なる別の種類の断熱材を設けるか、又は
何も設けず空洞にした請求項1に記載の高温電池用断熱
容器。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6892193A JP2703483B2 (ja) | 1993-03-26 | 1993-03-26 | 高温電池用断熱容器 |
Applications Claiming Priority (1)
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