JP2701530B2 - オーディオカセット収納用上ケースの成形用金型 - Google Patents

オーディオカセット収納用上ケースの成形用金型

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JP2701530B2
JP2701530B2 JP2293383A JP29338390A JP2701530B2 JP 2701530 B2 JP2701530 B2 JP 2701530B2 JP 2293383 A JP2293383 A JP 2293383A JP 29338390 A JP29338390 A JP 29338390A JP 2701530 B2 JP2701530 B2 JP 2701530B2
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JP
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upper case
cavity
thin portion
molding
gate
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与志信 武田
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Mitsubishi Materials Corp
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明はオーディオカセットを収納するケースの上ケ
ースを射出成形法により成形するためのオーディオカセ
ット収納用上ケースの成形用金型に関する。
[従来の技術] 従来、この種のものとして特開昭61−291113号公報に
はダイプレートに固定された固定型と、この固定型に突
き合わされる可動型と、この固定型と可動型との突き合
わせ面間に形成される空間内に一部が位置し箱状をなす
上ケースのポケットを形成するための中子たるスライド
コアを備え、これら固定型、可動型、スライドコアとに
よって形成されるキャビティ内に溶融樹脂を注入するゲ
ートを前記キャビティの一側に対応して設けたオーディ
オカセット収納用上ケースの成形用金型が提案されてい
る。
そしてこの成形用金型により成形された上ケースを下
ケースに夫々の基端をヒンジを介して一体に連結し、オ
ーディオカセットのヘッド対応部を前記ポケットに遊嵌
してオーディオカセットを収納するようになっている。
[発明が解決しようとする課題] 従来技術により成形されるような上ケースを有するオ
ーディオカセット収納用ケースにおいては、ヘッド対応
部を前記ポケットに遊嵌するものであったため、オーデ
ィオカセットの摘み箇所がヘッド対応部と直交する短い
オーディオカセットの側部となり、操作性に劣るという
問題点があった。
このような問題点を解決するものとして第4図及び第
5図に示すケース1が考えられる。このケース1は平板
状厚肉部2,3の基端4,5に設けられた孔6、ヒンジ軸7を
介して一体に連結した上ケース8と下ケース9を有し、
前記上ケース8には、オーディオカセット10の側部11、
すなわちヘッド対応部12と直交する部位が遊嵌するポケ
ット13を前記上ケース8の基端4に形成し、さらに前記
ヘッド対応部12のオーディオカセット10の上面に形成さ
れた台形の隆起部14が嵌合するように上ケース8の長手
方向の中央一側には薄肉部が15が内側に形成されてい
る。したがって比較的長いヘッド対応部12あるいはその
反対側を摘んでオーデオカセット10の側部11をポケット
13に遊嵌することにより簡単にオーディオカセット10を
収納することができ、またオーディオカセット10の隆起
部14を薄肉部15に嵌合することにより上ケース8、ひい
てはケース1全体の厚みを小さくしてコンパクト化を図
ることができる。
しかしながら、前記上ケース8を成形する場合、薄肉
部15に対応する金型のキャビティは狭所となるため抵抗
が大きく良好なガス抜きを行わないと未充填品などが生
ずる虞れがある。すなわちキャビティ内の溶融樹脂から
未反応物や水分などによるガスが発生するためキャビテ
ィ内のエアとともにこれらのガスを十分排気させないと
未充填品ができるばかりでなく、ガスぶくれ,ガス焼け
などの外観不良品の発生原因となる。
本発明はオーディオカセットを収納するための上ケー
スを成形する射出成形用金型において、ガスを十分排気
させて良好な成形を行うことを目的とする。
[課題を解決するための手段] 前記目的を達成するために本発明のオーディオカセッ
ト収納用上ケースの成形金型は、キャビティに溶融樹脂
を注入するゲートを、上ケースの厚肉部と薄肉部の境界
あるいは薄肉部における前記境界の近傍に対応して設け
たものである。
[作 用] 本発明の成形用金型にあっては、ゲートより溶融樹脂
が注入されると該注入圧により薄肉部に対応するキャビ
ティ内のガスが効率良く排気されるため、未充填やガス
ぶくれ、ガス焼けを防止できる。
[実施例] 以下、本発明の第1実施例を第1図乃至第3図を用い
て具体的に説明する。
前記第4図及び第5図で示した上ケース8を射出成形
する金型21はダイプレート22に固定された固定金型たる
固定型板23と、この固定型板23に対向して移動自在に設
けられる可動金型たる可動型板24と、これら固定型板23
と可動型板24との突き合わせ面25間に形成される空間内
に一部が位置し、前記ポケット13を形成する中子たるス
ライドコア26とを主な構成とするものである。そしてこ
れらの固定型板23、可動型板24の対向面及びスライドコ
ア26の表面には夫々前記上ケース8を形成するための彫
刻面が各々形成されてキャビティ27が設けられている。
さらに前記可動型板24には、前記上ケース8の薄肉部15
における厚肉部2と薄肉部15の境界に対応してダイレク
トゲート28が設けられている。尚、このダイレクトゲー
ト28はスプルー29にノズル30シールするためのトピード
31が設けられており、このトピード31は射出時には上昇
してダイレクトゲート28を開き、射出完了と同時にダイ
レクトゲート28を閉じるように設けられている。
また前記スライドコア26の上面には前記上ケース8の
厚肉部2と薄肉部15の境界たる上辺15Aと下辺15Bを有す
る薄肉部15を形成するための台形の突部32が設けられて
いる。前記突部32は上辺33と下辺34を有し、そして前記
ダイレクトゲート28は前記上辺33の中央の薄肉部15側に
配置されている。さらに前記スライドコア26にはアンギ
ュラピン35が挿入されており、またその後部にはロッキ
ング36が設けられている。また第3図に示すように可動
型板24の一側には上ケース12の孔6を成形するためのコ
アロッド37が設けられている。
次に前記のように構成された金型を用いて上ケース8
を形成する場合には、まず固定金型23と可動型板24とを
突き合わせ、この突き合わせ面25間に形成される空間内
にスライドコア26、コアロッド37を配置する。この後ト
ピード31によりゲート28を開いて溶融樹脂Pがキャビテ
ィ27へ注入されるとともに、該溶融樹脂Pはダイレクト
ゲート28より上ケース8の厚肉部2に対応するキャビテ
ィ27の部位に充填されるとともに薄肉部15に対応するキ
ャビティ27の部位に順次充填される。この際に発生する
ガスは、前記注入される溶融樹脂Pの圧力により第1図
の一点鎖線で示すように流れる。すなわちガスはキャビ
ティ27を放射状に流れて可動型板24とスライドコア26間
側へ排気される。この際可動型板24とスライドコア26の
突部32間の狭所、すなわち上ケース8における薄肉部15
に対応する部位においてはガスが流れにくくなっている
が、前記のようにダイレクトゲート28より注入される樹
脂Pは薄肉部15に対応するキャビティの部位に注入され
るため、該キャビティ27のガスが放射状に流れることに
より、該箇所のガスを確実に排気することができる。こ
の結果薄肉部15が未充填状態となることを防止できる。
このようにして成形が行われた後、型開き状態となる
とともに、アンギャラピン35によりスライドコア26が後
退し、またエアシリンダ等の駆動装置によりコアロッド
37が後退し、そしてエジェクタロッド(図示せず)が固
定型板23上に突出して成形品たる上ケース8が突き出さ
れる。
このようにダイレクトゲート28の位置を、厚肉部2と
薄肉部15の境界より薄肉部15側に対応するキャビティ27
の部位に設けたことにより、ダイレクトゲート28より溶
融樹脂Pがキャビティ27内へ注入された際、該注入の圧
力によって前記狭所のガスが排気できるため、上ケース
8における薄肉部15に対応するキャビティ27の部位が未
充填となったり、またガスぶくれ、ガス焼けなどの虞れ
を一層できる。
さらにダイレクトゲートを厚肉部に設けたような場合
には、前記薄肉部に対応するキャビティの部位のガス抜
きを行うため高圧をかける必要があるが、前記実施例の
場合では薄肉部15に対応するキャビティ27の部位にダイ
レクトゲート28を設けたことにより、前記樹脂Pの注入
圧を比較的低くできる。
しかも前記ダイレクトゲート28は厚肉部2と薄肉部15
の境界すなわち上辺15の近傍に設けたことにより、厚肉
部2、薄肉部15と対応するキャビティ27に樹脂Pを確実
に注入することができる。
第6図及び第7図並びに第8図は本発明の第2実施例
及び第3実施例を示しており、前記第1実施例と同一部
分には同一符号を付しその詳細な説明を省略する。
第2実施例においては、ダイレクトゲート28の位置
を、薄肉部15と厚肉部2との境界すなわち上辺15に対応
してキャビティ27に設けたものである。このようにして
もダイレクトゲート28より注入される溶融樹脂Pの圧力
により薄肉部15に対応するキャビティ27内のガスを一層
確実に排気することができる。
第3実施例においては薄肉部15を厚肉部2の一側の長
手方向に形成するとともに、その先端4A側にアンダーカ
ット41を設けた上ケース8であって、前記薄肉部15にお
ける厚肉部2と薄肉部15との境界の近傍にゲート28Aを
設けたものである。
このようにしても第1実施例と同様にガス抜きを確実
に行うことができ、また前記アンダーカット41によりス
ライドコアの引き抜き作動時、製品たる上ケース12を浮
き上がらせて、上ケース12に設けられた立上り壁42の離
型性を向上することができる。
尚、本発明は前記実施例に限定されず例えばセミポッ
ト、ランナを通して上ケースにおける厚肉部と薄肉部と
の境界に設けたゲートによりキャビティ内に溶融樹脂を
注入してもよいなど種々の変形が可能である。
[発明の効果] 以上詳述したように、本発明はゲートを上ケースに形
成される厚肉部と薄肉部の境界、あるいは薄肉部の前記
境界の近傍に対応して設けるように構成することによ
り、前記薄肉部に対応するキャビティ内のガスを確実に
排気して溶融樹脂の未充填やガスぶくれ、ガス焼きなど
を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図乃至第5図は本発明の第1実施例を示しており、
第1図は一部切欠き平面図、第2図は縦断面図、第3図
はコアロッド廻りの断面図、第4図はケースの分解斜視
図、第5図は上ケースの底面図、第6図は第2実施例を
示す斜視図、第7図は第3実施例を示す底面図、第8図
は同断面図である。 1……ケース 2……厚肉部 8……上ケース 15……薄肉部 15A……上辺(境界) 23……固定型板(固定金型) 24……可動型板(可動金型) 25……突き合わせ面 26……スライドコア(中子) 27……キャビティ 28……ダイレクトゲート(ゲート)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】固定型と、この固定型に突き合わされる可
    動型と、前記突き合わせ面間に形成される空間に設けら
    れる中子を備え、平板状厚肉部の長手方向の基端にポケ
    ットを形成するとともに前記厚肉部の一側に薄肉部を内
    側に設けたオーディオカセット収納用上ケースを成形す
    る成形用金型において、キャビティに溶融樹脂を注入す
    るゲートを、前記厚肉部と薄肉部の境界あるいは前記薄
    肉部における前記境界の近傍に対応して設けるように構
    成されたことを特徴とするオーディオカセット収納用上
    ケースの成形用金型。
JP2293383A 1990-10-29 1990-10-29 オーディオカセット収納用上ケースの成形用金型 Expired - Lifetime JP2701530B2 (ja)

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