JP2701351B2 - 中空糸膜束拘束体 - Google Patents

中空糸膜束拘束体

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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、血液透析、血液濾過や血漿分離などに用い
られる医療用中空糸膜束拘束体、さらには、限外濾過や
逆浸透などに用いられる工業用中空糸膜束拘束体に関す
るものである。
(従来の技術) 従来、上記の中空糸膜のうち、中空糸膜に耐熱安定性
を付与したり、熱滅菌を行う必要性から、製造工程にお
いてオートクレーブ処理やドライ処理を必要とする中空
糸膜の場合、該中空糸膜を綛に巻き取ったのち、これか
ら所定長、所定本数の中空糸膜束を製造して、該中空糸
膜束をオートクレーブ処理やドライ処理するのが一般的
となっていた。
例えば、特公昭61−37185に示されるように、中空糸
膜を所定本数だけ綛に巻いたあと、収束テープにより綛
の各辺を巻回したのち、該収束テープの両端部を切断す
ることによって一定長さに揃えられた多数本の中空糸膜
が実質的に直線状にかつ互いに平行に束ねられた中空糸
膜束を得るという方法で製造されるのが一般的となって
いた。中空糸膜束の形態としては、上記の収束テープの
ほかにガーゼなどを用いる布巻きなどが広く用いられて
いる。
(発明が解決しようとする問題点) 従来の中空糸膜束、すなわち、収束テープや布巻など
の形態にした中空糸膜束拘束体を121℃20分間のオート
クレーブ処理をすると、熱収縮時の中空糸膜束自体の不
均一荷重のために、中空糸膜束全体がねじれたり、曲が
ったりして形が大きくくずれてしまうことが最大の問題
点であった。そこで、中空糸膜束全体の形状を保持した
ままオートクレーブ処理を行うことができる部材を用い
て中空糸膜束全体を拘束した中空糸膜束拘束体をオート
クレーブ処理する方法が必要となる。
(問題点を解決するための手段) 前記問題点を解決するために鋭意研究の結果本発明に
到達した。すなわち本発明は、選択透過性中空糸膜束
が、厚さ50〜200μm、121℃・20分のオートクレーブ処
理による縦方向・横方向の収縮率が夫々5%以下で、か
つ均一な収縮率を有する高分子フイルムで拘束された中
空糸膜束拘束体及び前記中空糸膜束拘束体において、該
中空糸膜束と拘束フイルムとの間に、厚さ50〜200μ
m、121℃・20分のオートクレーブ処理による縦方向、
横方向の収縮率が夫々5%以下で、かつ均一な収縮率を
有する高分子フイルムを挿入してなる中空糸膜束拘束体
である。
121℃・20分間のオートクレーブ処理によるフイルム
の収縮率5%以上あるいは該収縮率が5%以下でも収縮
率が不均一なフイルムを用いて中空糸膜束を拘束した場
合、オートクレーブ滅菌(121℃・20分間)処理すると
フイルム自体の熱収縮による変形のため中空糸膜束が機
械的に不均一な圧迫(拘束)を受けて中空糸膜束全体を
大きく変形させ、中空糸膜自体を傷つけてしまう。
また、フイルムの厚みが50μ以下の場合、121℃・20
分間のオートクレーブ処理をすると、熱収縮時の中空糸
膜束自体の不均一荷重のために中空糸膜束を束全体とし
て保持することができず、中空糸膜束がねじれたり、曲
がったりして、形が大きくくずれてしまう。反対にフイ
ルムの厚みが200μ以上になると、フイルムの腰が強す
ぎるために、中空糸膜束を過不足なく拘束することが困
難となる。これに対し、121℃・20分間のオートクレー
ブ処理による縦・横の収縮率がそれぞれ5%以下で、か
つ均一な収縮率を有し、50μ〜200μの厚みをもつフイ
ルムで中空糸膜束全体を拘束して、該中空糸膜束拘束体
を121℃・20分間のオートクレーブ処理を行った場合、
中空糸膜束を全く変形させることなく、中空糸膜束全体
を保護することができる。
フイルムの収縮率の均一性は夫々の異なった場合で測
定した(121℃・20分オートクレーブ処理による)収縮
率の最大値と最小値の比が30%以下、好ましくは20%以
下である。
中空糸膜束としては、セルロース系、セルロースエス
テル系、ポリスルホン系、ポリアミド、ポリ塩化ビニ
ル、ポリカーボネート等の合成高分子で構成される中空
糸膜が含まれる。中空糸膜束を拘束するフイルム部材と
しては、121℃・20分間のオートクレーブ処理による縦
・横の収縮率がそれぞれ5%以下であり、かつ均一な収
縮率を有し、50μ〜200μの厚みをもつ素材であればよ
いが、ポリエステル、ポリアミド、ポリカーボネート、
ポリイミド、ポリプロピレン等の合成高分子フイルムが
使用可能であるがポリエステル、ポリプロピレンが好ま
しい。上記のフイルムで中空糸膜束を拘束する方法とし
ては、拘束時にフイルムのエッジで中空糸膜を傷つける
ことのない方法が必要であり、フイルムをループ状にし
て中空糸膜束全体を包み込み、フイルムの内面と内面の
接合部をヒートシールする方法が好ましい。フイルム内
への中空糸膜束の充填率は、充填率が低いとオートクレ
ーブ処理やドライ処理時に中空糸膜束がフイルム内を容
易に移動して中空糸膜が軸方向に乱れてしまうため、0.
6以上の充填率を有していることが好ましい。
以上のような特徴を有する中空糸膜束および拘束フイ
ルムを用いて得られた中空糸膜束拘束体は、そのまま直
接121℃・20分間のオートクレーブ処理を行って、中空
糸膜に耐熱安定性を付与したり、オートクレーブ滅菌を
することが可能である。さらに該オートクレーブ処理を
行ったあと中空糸膜束に付着している水分を取り除く必
要がある場合には、該中空糸膜束をフイルムごとドライ
処理することが可能である。処理温度としては60℃から
100℃の範囲が好ましい。このようにして、オートクレ
ーブ処理およびドライ処理した中空糸膜束拘束体は、最
終製品としての中空糸膜モジュールを作成する際に、中
空糸膜束をフイルムから容易に取り出すことができるた
め、モジュールケースへの装填がし易いという大きな特
徴を有する。中空糸膜束をフイルムから取り出す際のフ
イルムのヒートシール部分への中空糸膜の噛み込みを少
なくするには、フイルムのヒートシール部分の、フイル
ムと中空糸膜束との間の空隙に新たに別のフイルムを挿
入することが有効である。この挿入フイルムとしては、
前述の中空糸膜束の拘束フイルムと同じ特性を有するフ
イルムであることが好ましいが、フイルムの厚みは特に
限定するものではない。
以下実施例で本願発明の実施態様を具体的に説明す
る。
(実施例) 実施例1 本発明の実施例を以下に示す。中空糸膜束は外径が41
5μm、内径が305μm長さが360mmのセルローストリア
セテート中空糸膜を1764本平行に束ねたものを単位とし
て使用した。中空糸膜束に拘束するフイルムとしては、
121℃・20分間のオートクレーブ処理における収縮率が
縦方向、横方向でいずれも0.1%以下であり、かつ均一
な収縮率をもち、縦および横の長さがそれぞれ120mmお
よび360mm、厚さ150μmのポリプロピレンフイルム(ポ
リエチレン3%含有)を使用した。上記の中空糸膜束を
上記のフイルムの中央部に両端部を揃えて静置し(1図
の(1))、フイルムの両側より中空糸膜束を包み込む
ようにして持ち(1図の(2))、2図に示すような内
径22mmの円形の断面を有する治具に該中空糸膜束をフイ
ルムごと該治具の開口端より挿入する。挿入後、フイル
ムの円周部に最も近接したフイルム会合部を中空糸膜束
に平行になるようにヒートシールする(1図の
(3))。ヒートシール後、フイルム上端部を持ち、該
治具のもう一方の開口端より中空糸膜束をフイルムごと
取り出す。このようにして、中空糸膜束拘束体が完成す
る(1図の(4))。上記の方法で作成した中空糸膜束
拘束体を両端に80メッシュの網張りをした有効長360mm
のステンレスケースに32本過不足なく充填し(3図)、
ケースごと121℃20分間のオートクレーブ処理を行い、
さらに60℃20時間のドライ処理を行う。こうして得られ
た中空糸膜束拘束体は、中空糸膜の軸方向および径方向
の乱れもなく、またねじれなどによる中空糸膜の傷も全
く見られない。
実施例2 次に、拘束フイルムのヒートシール部と中空糸膜束と
の間に、縦・横の収縮率がそれぞれ5%以下で、かつ均
一な収縮率を有するフイルムを挿入した場合の実施例を
次に示す。
使用した中空糸膜束および拘束フイルムの仕様は、実
施例1の場合と全く同様である。実施例1と同様に、中
空糸膜束を拘束フイルムの中央部に両端部を揃えて静置
したのち、該中空糸膜束の上に、縦・横の収縮率がそれ
ぞれ5%以下で、かつ均一な収縮率をもち、縦・横の長
さがそれぞれ30mmおよび360mm、厚さ50μmのポリプロ
ピレンフイルム(挿入フイルム)を該中空糸膜束と平行
になるようにして乗せる(4図の(1))。次に挿入す
るフイルムが中空糸膜束に対して丸屋根を形成するよう
に注意しながら、拘束フイルムの両側より中空糸膜束を
包み込むようにして持ち(4図の(2))、2図の治具
に該中空糸膜束と挿入フイルムの両方を拘束フイルムご
と該治具の開口端より挿入する。挿入後、挿入フイルム
をシールしないように注意しながら、拘束フイルムの会
合部を、中空糸膜束に平行にヒートシールする(4図の
(3))。ヒートシール後、フイルムの開口端より中空
糸膜束と挿入フイルムとを拘束フイルムごと取り出す。
このようにして、中空糸膜束と拘束フイルムのヒートシ
ール部との間に挿入フイルムの屋根を形成した中空糸膜
束拘束体が完成する(4図の(4))。この屋根付中空
糸膜束拘束体を3図のケースに充填し、実施例1と同様
にオートクレーブ処理およびドライ処理を行った結果、
中空糸膜の軸方向および径方向の乱れやねじれなどによ
る中空糸膜の傷が全く見られないばかりでなく、拘束フ
イルムのヒートシール部への中空糸膜のかみ込みを完全
に防止することができた。
(発明の効果) 本発明は次のような効果を有する。本発明の中空糸膜
束拘束体は、中空糸膜束全体が熱収縮率5%以下のフイ
ルムで保護されているため、中空糸膜を全く傷つけるこ
となく、121℃・20分間のオートクレーブ処理や60℃・2
0時間のドライ処理を行うことが可能である。また中空
糸膜束全体が腰の強いフイルムで拘束されているために
中空糸膜束拘束体を多数本積み重ねて処理することがで
きるため、一度に大量の中空糸膜束を処理することがで
きる点が大きな特徴である。さらに、中空糸膜束と拘束
フイルムとの間に熱収縮率5%以下のフイルムを屋根状
に挿入することにより、拘束フイルムのヒートシール部
への中空糸膜のかみ込みを完全に防止することができ
る。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明の中空糸膜束拘束体の製造方法を示
し、第2図は本発明の中空糸膜束拘束体の製造に使用す
る治具を示した図である。また第3図は、本発明の中空
糸膜束拘束体をオートクレーブ処理およびドライ処理す
る際に、該中空糸膜束拘束体を収納するケースを示した
図である。さらに第4図は、本発明の屋根付中空糸膜束
拘束体の製造方法に示した図である。 1……中空糸膜束、2……拘束フイルム 3,3′……フイルムヒートシール部 4,4′……中空糸膜束拘束体 5……ステンレス製成形治具、6……ヒートシーラ 7……ステンレス製収納ケース 8……ステンレス網(80メッシュ)、9……挿入フイル
ム 10,10′……屋根付中空糸膜束拘束体

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】選択透過性中空糸膜束が、厚さ50〜200μ
    m、121℃・20分のオートクレーブ処理による縦方向・
    横方向の収縮率が夫々5%以下で、かつ均一な収縮率を
    有する高分子フイルムで拘束された中空糸膜束拘束体。
  2. 【請求項2】請求項第1項の中空糸膜束拘束体におい
    て、該中空糸膜束と拘束フイルムとの間に、厚さ50〜20
    0μm、121℃・20分のオートクレーブ処理による縦方
    向、横方向の収縮率が夫々5%以下で、かつ均一な収縮
    率を有する高分子フイルムを挿入してなる中空糸膜束拘
    束体。
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