JP2700830B2 - ゴム積層体 - Google Patents

ゴム積層体

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JP2700830B2 JP33949289A JP33949289A JP2700830B2 JP 2700830 B2 JP2700830 B2 JP 2700830B2 JP 33949289 A JP33949289 A JP 33949289A JP 33949289 A JP33949289 A JP 33949289A JP 2700830 B2 JP2700830 B2 JP 2700830B2
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誠 沢田
洋文 吉田
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日本合成ゴム株式会社
東芝シリコーン株式会社
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Description

【発明の詳細な説明】 a. 産業上の利用分野 本発明はシリコーンゴムと有機ゴムとの積層体に関
し、さらに詳しくはシリコーンゴムを含む層と有機ゴム
を含む層とを、中間層または接着剤を使用することな
く、加硫により強固に接着したゴム積層体に関する。
さらに、本発明は、シリコーンゴムと有機ゴムとの混
合物(以下、シリコーンゴム複合材という)を含む層
と、有機過酸化物で加硫可能な有機ゴムを含む層との積
層体に関し、シリコーンゴム複合材を含む層と有機過酸
化物で加硫可能な有機ゴムを含む層とを、接着剤を使用
することなく加硫により強固に接着し、さらに熱老化後
も優れた接着力を保持するようにしたゴム積層体に関す
る。
b. 従来の技術 近年、ゴム材料の性能に対する要求は年々厳しくなっ
てきており、使用されるゴム素材の種類にも変化が生じ
ている。ゴムのなかでもシリコーンゴムは、耐熱性、耐
寒性および耐候性において他のゴムと比較して抜群の性
能を有しており、工業用品、自動車、航空機、医療分野
などでその需要は年々増加している。
しかし、シリコーンゴムは、有機ゴムと比較して高価
であり、機械的強度が劣るため、使用される分野が限定
されていた。シリコーンゴムの利点を活かし、かつ、欠
点を補なうという相反する要求を同時に満たすために
は、シリコーンゴム単独で対応することは困難であり、
シリコーンゴムと有機ゴムを混合する試み、積層させる
試みがなされてきた。
ところが、シリコーンゴムと有機ゴムを積層させる場
合、シリコーンゴムと有機ゴムは共架橋しにくいため、
シリコーンゴムと有機ゴムが強固に接着した積層体を得
ることは困難であった。
また、特公昭57−26233号公報、特公昭61−25544号公
報にはシリコーンゴムと有機ゴムとの接着に際して、当
該有機ゴムとシリコーンゴムのブレンド体を複数層中間
に入れる方法が開示されているが、これらの方法では中
間層の製造、または接着操作が煩雑となるなどの欠点が
あり、中間層を使用することなく容易に製造可能なシリ
コーンゴムと有機ゴムとが強固に接着した積層体が望ま
れていた。
また近年、使用されるゴム素材が変化すると共に、単
一材料での限界を解消するため、異種材料を混合した複
合材が使用されてきている。
特開昭63−72745号公報、特開平1−103636号公報、
特開平1−272648号公報などにおいては、シリコーンゴ
ムの欠点を改良するために、シリコーンゴムを各種有機
ゴムと混合することにより複合化することが検討されて
いる。
しかし、各種のゴム部品を考えた場合、シリコーンゴ
ムと有機ゴムとを混合複合化しただけでは、まだ性能的
に十分と言えず、さらに他の素材との積層化が必要とさ
れている。
ところが前述のとおり、一般にシリコーンゴムと有機
ゴムとの接着性は劣っており、シリコーンゴム複合材に
ついても複合材に用いられた有機ゴム以外の有機ゴムと
の接着性は十分とは言えず、特に積層体を高温雰囲気下
に放置したのちの接着力の低下が問題であり解決が求め
られていた。
c. 発明が解決しようとする課題 本発明の目的は、耐熱性、耐寒性および耐候性に優れ
たシリコーンゴムと有機ゴムとを、強固に接着させた積
層体を提供することにある。
さらに本発明のもう一つの目的は、シリコーンゴム複
合材と有機ゴムとを強固に接着させた積層体を提供する
ことにある。
d. 課題を解決するための手段 本発明は、 シリコーンゴムを含有している未加硫ゴム層(A)
と、有機ゴムを含有している未加硫ゴム層(B)とを重
ね合せて加硫したゴム積層体であって、上記(A)また
は(B)層の少なくとも一方に下記平均単位式(I)で
示される重合度3〜500のオルガノポリシロキサン
(C)がゴム100重量部に対して0.1〜20重量部配合され
ていることを特徴とするゴム積層体 RaSiO(4−a)/2 ……(I) 〔式中、Rは置換または非置換の1価の炭化水素基で、
Rのうち5〜50モル%はビニル基であり、aは0<a<
4の数である。〕、および、 未加硫ゴム層(A)が有機過酸化物で加硫可能なシリ
コーンゴムと有機ゴムとの混合物および有機過酸化物を
含有している層であり、かつ、未加硫ゴム層(B)が有
機過酸化物で加硫可能な(A)層に含まれる有機ゴムと
は異なる有機ゴムおよび有機過酸化物を含有している層
である上記のゴム積層体、 を提供するものである。
以下に、本発明をさらに詳しく説明する。
本発明のゴム層(A)は、シリコーンゴムを含有して
いる未加硫ゴム層である。
上記シリコーンゴムは、以下の平均単位式(II): R′aSiO(4−a)/2 ……(II) 〔式中、R′は置換または非置換の1価の炭化水素基で
あり、R′のうち0.02〜5モル%はビニル基、aは1.90
0〜2.004の数である。〕 で表され、重合度が500〜10,000のオルガノポリシロキ
サンであり、主として直鎖のものであるが、その一部が
分岐、三次元構造のものでもよい。また、単独重合体、
共重合体もしくはそれらの混合物であってもよい。この
オルガノポリシロキサンの置換または非置換の1価の炭
化水素基としては、例えばメチル基、エチル基、プロピ
ル基、フェニル基、ビニル基およびこれらをハロゲン原
子またはシアノ基で置換した置換炭化水素基などを挙げ
ることができるが、分子中のケイ素に直結するこれらの
炭化水素基の0.02〜5モル%はビニル基であることが必
要である。
ゴム層(A)には、上記シリコーンゴムの他に、通常
シリコーンゴムに添加されているシリカ、加工助剤など
の各種特性向上剤を配合することができる。
本発明のゴム層(B)は、有機ゴムを含有している未
加硫ゴム層である。
上記有機ゴムは、過酸化物で加硫可能なゴムであれば
よく、ポリマー中に不飽和基または3級炭素、臭素、ヨ
ウ素、活性水素基などのラジカルにより引き抜かれ易い
基を有するポリマーであり、例えば以下のポリマーが挙
げられる。
IR、BR、SBR、NBR、CR、天然ゴムのようなジエン系ゴ
ム、エチレン・α−オレフィン系共重合ゴム、アクリル
ゴム、エチレンおよび/または酢酸ビニルとアクリル酸
エステルとの共重合ゴム、エピハロヒドリンとアリルグ
リシジルエーテルなどの不飽和基含有モノマーとの共重
合ゴム、ポリエチレンのハロゲン化またはクロルスルホ
ン化物、エチレンと酢酸ビニルとの共重合体、臭素、ヨ
ウ素、3級炭素および/または不飽和二重結合を有する
フッ素ゴムが挙げられる。
本発明においては、ゴム層(A)またはゴム層(B)
の少なくとも一方にオルガノポリシロキサン(C)が配
合される。
上記オルガノポリシロキサン(C)は、平均単位式
(I): RaSiO(4−a)/2 ……(I) 〔式中、Rは置換または非置換の1価の炭化水素基であ
り、Rのうち5〜50モル%はビニル基、aは0<a<4
の数である。〕 で表され、重合度が3〜500のものである。
オルガノポリシロキサン(C)の置換または非置換の
ビニル基以外の1価の炭化水素基としては、メチル基、
エチル基、プロピル基、フェニル基およびそれらをハロ
ゲン原子またはシアノ基で置換した炭化水素基などを挙
げることができる。ケイ素原子に直結するビニル基は、
ケイ素原子に結合した炭化水素基の5〜50モル%であ
り、好ましくは10〜50モル%である。
ビニル基の量が多すぎても少なすぎても十分な接着力
を得ることができない。またオルガノポリシロキサン
(C)の重合度が高すぎると、十分な接着力が得られ
ず、低すぎると揮発しやすく取り扱いにくい。オルガノ
ポシロキサン(C)は、主として直鎖または環状のもの
であるが、その一部が分岐していてもよく、共重合体ま
たはこれらの混合物であってもよい。オルガノポリシロ
キサン(C)の添加量は、シリコーンゴムまたは有機ゴ
ム100重量部に対して0.1〜20重量部、好ましくは0.5〜1
0重量部の範囲である。オルガノポリシロキサンの添加
量が少なすぎると、十分な接着が得られず、多すぎると
シリコーンゴムまたは有機ゴムの特性を損なうことにな
る。
本発明においては、ゴム層(A)とゴム層(B)とを
重ね合せて加硫を行なう。
加硫のためには、シリコーンゴムおよび有機ゴムの架
橋剤(加硫剤)として好ましくは、有機過酸化物を用い
ることができ、その例としては、次のものが挙げられ
る。
ジベンゾイルパーオキサイドのごときアシルパーオキ
サイド、ジクミルパーオキサイド、2,5−ジメチル−2,5
−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン、2,5−ジメチ
ル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキシン−3、
α,α′−ビス(t−ブチルパーオキシ)p−ジイソプ
ロピルベンゼンなどのアルキルパーオキサイド、t−ブ
チルパーオキシアセテート、t−ブチルパーオキシイソ
プロピルカーボネート、t−ブチルパーオキシベンゾエ
ートのごときパーオキシエステルなどである。これらは
1種単独または2種以上混合して使用されうる。これら
有機過酸化物は、ゴム(シリコーンゴムまたは有機ゴ
ム)100重量部に対して0.1〜10重量部の範囲で使用され
る。
本発明においては、さらに有機過酸化物の架橋助剤を
使用することができる。
架橋助剤としては、以下のものが例示される。
トリアリルイソシアヌレート、トリアリルシアヌレー
トのごとき多官能アリル化合物、エチレングリコールジ
メタクリレート、トリメチロールプロパントリメタクリ
レート、ポリエチレングリコールジアクリレートのごと
き多官能アクリルまたはメタクリル酸エステル、m−フ
ェニレンビスマレイミド、オキシム化合物、イオウ化合
物、1,2−ポリブタジエンのごとき多官能性のポリマー
などである。
ゴム層(B)には、有機ゴムおよび架橋剤のほかに、
通常有機ゴムの配合剤として使用される配合剤、例え
ば、カーボンブラック、シリカ、炭酸カルシウム、炭酸
マグネシウム、炭酸亜鉛、ケイ酸アルミニウム、ケイ酸
カルシウム、ケイ酸マグネシウム、金属酸化物、ガラス
フレーク、ガラス繊維、その他粒状、盤状、繊維状の無
機および有機フィラーのような補強材、充填材、パラフ
ィン系オイル、ナフテン系オイル、アロマ系オイル、液
状高分子のような軟化剤、フタル酸エステル、アジピン
酸エステル、マレイン酸エステル、フマル酸エステル、
リン酸エステルなどの可塑剤、ステアリン酸、ステアリ
ン酸ナトリウム、脂肪酸エステル、脂肪酸アミドなどの
加工助剤、滑剤、各種顔料、カップリング剤、難燃剤な
どを配合することができる。
本発明のゴム積層体は、プレス、トランスファー、射
出成形または押出し成形機により、同時または異時点に
成形し、重ね合わせ同時加硫させることにより製造する
ことができる。
加硫条件は特に限定されるものではなく、加硫温度、
加硫時間は使用する有機過酸化物の種類により決まる
が、通常は100〜200℃、1〜60分の条件下に行なわれ
る。
なお本発明においては、必要に応じて、ゴム積層体を
熱処理することにより、1次加硫時間の短縮、接着力の
向上を図ることも可能である。
以下に、本発明の一態様である請求項(2)の発明に
ついて説明する。
請求項(2)のゴム層(A)は、有機過酸化物で加硫
可能なシリコーンゴムと有機ゴムの混合物(以下、シリ
コーンゴム複合材という)および有機過酸化物を含有し
ている層である。
上記シリコーンゴムは、請求項(1)のシリコーンゴ
ムと同様のものであり、上記有機ゴムは、請求項(1)
の発明において、ゴム層(B)に含有されている有機ゴ
ムと同様のものである。
また、上記有機過酸化物は、請求項(1)の発明にお
いて、シリコーンゴムおよび有機ゴムの架橋剤として用
いた有機過酸化物と同様のものである。
上記シリコーンゴム複合材のシリコーンゴムと有機ゴ
ムとの混合比は、シリコーンゴム3〜70重量%、有機ゴ
ム97〜30重量%、好ましくはシリコーンゴム3〜50重量
%、有機ゴム97〜50重量%である。
シリコーンゴム複合材の製造方法としては、シリコー
ンゴムと有機ゴムをロール、バンバリーミキサ、ニーダ
ーのようなインターナルミキサーで混合する方法、混合
中に反応させシリコーンゴムを架橋させる方法、または
シリコーンゴムエマルジョンの存在下に有機ゴムのモノ
マーをグラフト重合させる方法などが挙げられる。得ら
れたシリコーンゴム複合材の形態としては、有機ゴム中
に粒子径20μm以下のシリコーンゴム粒子が分散したも
のが好ましい。
請求項(2)のゴム層(B)は、有機過酸化物で加硫
可能な有機ゴムおよび有機過酸化物を含有している層で
ある。
上記有機ゴムおよび上記有機過酸化物は、上記ゴム層
(A)に含有されている有機ゴムおよび有機過酸化物と
同様のものである。
請求項(2)の発明における上記以外の構成は、請求
項(1)の発明と同様である。
e. 実施例 以下に、実施例により本発明をさらに詳しく説明する
が、本発明はこれに限定されるものではない。
実施例1〜14;比較例1〜6 これら実施例は、請求項(1)の発明に対応する。
シリコーンゴムを主成分とする未加硫ゴムに、表−1
に示す配合処方に従って40℃のロールミル上で架橋剤お
よびオルガノポリシロキサンを添加した。
一方、表−2に示す配合処方に従つてバンバリーミキ
サーを使用して混練りした有機ゴムに、架橋剤をロール
ミルで添加した。
このようにして調製したシリコーンゴムおよび有機ゴ
ムを、各々約2mmの厚さの未加硫シートとし、互いに接
触させ、プレス成形により4mmの加硫シートとした。な
お、加硫は170℃、10分間とした。
得られた加硫シートを、1cm幅に打抜き、JIS K6854に
したがってT型剥離試験を行った。
結果を表−3に示した。
1) 日本合成ゴム(株)シリコーンゴム 2) 日本合成ゴム(株)2,5−ジメチル2,5−ジ(t−
ブチルパーオキシ)ヘキサン 50% 3) 重合度=4、ビニル基 50モル%、環状オルガノ
ポリシロキサン 表−3に示す結果から明らかなように、シリコーンゴ
ムおよび有機ゴムの少なく一方にオルガノポリシロキサ
ンが含まれている実施例1〜14においては、シリコーン
ゴムを含有している層と有機ゴムを含有している層との
接着性が極めて良好である。
これに対して、比較例1〜6において用いているシリ
コーンゴムおよび有機ゴムは、いずれもオルガノポリシ
ロキサンを含有していないものであり、シリコーンゴム
を含有している層と有機ゴムを含有している層との接着
性が劣っている。
実施例15〜24;比較例7〜14 これら実施例は、請求項(2)の発明に対応する。
以下の原料を用いて、以下の配合処方に従って、シリ
コーンゴム複合材料(A)〜(E)を調製した。
シリコーンゴム複合材料(A); 原料 (1) ポリジオルガノシロキサン:重合度5,000、ビ
ニル基含有量0.1モル%、残余の有機基−メチル基、末
端基−トリメチルシリル基 (2) EPDM:ムーニー粘度(ML1+4,100℃)=47、プ
ロピレン単位含有量43重量%、沃素価=6 (3) 微粉末シリカ:平均粒径16mμ、比表面積240m2
/gの湿式シリカ (4) 軟化剤:比重0.877、流動点−15℃、アニリン
点144℃、98℃での粘度30cStのパラフィン系オイル (5) 老化防止剤:チバガイギ社製、lrganox1010 (6) 加硫剤:α,α′−ビス(t−ブチルパーオキ
シ)p−ジイソプロピルベンゼン (7) 亜鉛華:ゴム用1号 (8) ステアリン酸:通常の有機ゴムに使用されるグ
レード配合処方 (重量部) ポリジオルガノシロキサン 25 EPDM 75 微粉末シリカ 40 軟化剤 10 亜鉛華 5 ステアリン酸 1 老化防止剤 2 加硫剤 1.5 混練り機として1.7バンバリーミキサーを使用し、
ローターの回転数60rpm、スタート温度70℃で混練りを
行った。第1段階の混練り温度は約100℃、第2段階の
混練り温度は約130℃である。
加硫剤は、10インチロールで添加した。170℃、10分
間プレス加硫後、150℃で2時間の2次加硫を行った。
シリコーンゴム複合材料(B)〜(D); 上記シリコーンゴム組成物(イ)は、ケイ素原子に結
合した有機基の0.1モル%がビニル基で、残余がメチル
基であり、前記平均組成式中のaの値が2,000で、かつ
平均重合度が6,000の直鎖状ポリメチルビニルシロキサ
ン100重量部に、表面をオルガノポリシロキサンで処理
して疏水化した微粉末シリカ35重量部をニーダーで均一
になるまで配合したものである。
上記ポリメチルハイドロジェンシロキサン(ロ)は、
末端がトリメチルシリル基で封鎖されており、20個のメ
チルハイドロジェンシロキサン単位からなる直鎖状のも
のである。
上記に示す割合でアクリルゴムまたはフッ素ゴム、シ
リコーンゴム組成物(イ)およびポリメチルハイドロジ
ェンシロキサン(ロ)を、順次、ゴムミキサー(60〜80
℃に加熱し、60rpmに設定)内に投入、混練りし、均一
状態になった時点で、塩化白金酸1重量%を含むイソプ
ロパノール溶液を加えてさらに混練りし、再び均一状態
になったのち、排出した。排出時のゴム組成物の温度
は、150〜200℃であった。
シリコーンゴム複合材料(E); 上記複合材料(B)に対して、重合度4、ビニル基量
50モル%の環状オルガノポリシロキサン5重量部を添加
したものである。
前記表−1に示した配合処方に従ってバンバリーミキ
サーを使用して混練りした有機ゴムに、架橋剤をロール
ミルで添加した。
このようにして得られたシリコーンゴム複合材料およ
び有機ゴムを用いて、表−4に示すような、ゴム積層体
を作製し、接着強度の試験を行なった。
接着強度は以下の方法により評価した。
1) シート試験 シリコーンゴム複合材を約2mm、有機ゴム配合物を約4
mmのシートとし、互いに接触させプレス成形により厚さ
6mmの加硫シートにした。なお、シリコーンゴム複合材
と接着させる有機ゴムがジエン系ゴムの場合は約2mmの
シートとし、さらに飽和ゴム層をその外側に接触させ加
硫シートを作製した。加硫は170℃で20分行なった。加
硫シートを1cm幅に打ち抜き、JIS K6854に従ってT型剥
離試験を行なった。剥離速度は5mm/分とした。
2) ホース試験 シリコーンゴム複合材および有機ゴム配合物を二層押
出し機を用いて、内径約15mm、内層に約0.5mmのシリコ
ーンゴム複合材を、外層に約2mmの有機ゴム配合物を同
時に押出し成形した。外層にジエン系ゴムを使用した場
合は、さらにその外側に1mmの飽和ゴム層を押出し成形
した。押出し機のヘッド温度は60℃とした。成形後ホー
スを蒸気圧7kgf/cm2の加硫下で20分加硫した。
ホースを5mm幅に切断し、内層と外層の界面をナイフ
で切り出し、手で引き離し界面で剥離するかどうかを試
験した。
3) 老化試験 1)、2)項で作製したサンプルを150℃のギヤーオ
ーブンに24時間放置後、1)、2)項の試験を行なっ
た。
結果を表−4に示した。
表−4に示す結果から明らかなように、オルガノポリ
シロキサンを添加した系はすべて熱老化後も優れた接着
力を有しているが、無添加の系は熱老化前後共に接着力
は劣っている。
f.発明の効果 本発明の方法によりシリコーンゴムを主成分とするゴ
ム層またはシリコーンゴム複合材層と有機ゴムを含有す
る層が強固に加硫接着されたゴム積層体が得られる。
本発明により製造されるゴム積層体の具体的用途とし
ては、例えば 送水用、自動車用、空気用、吸上用、高圧用、酸素・
アセチレン用耐油用の二層、三層ゴムホース類 搬送用のコンベアベルト、動力を伝達する伝導ベルト
などのゴムベルト類 自動車用、鉄道車両用、産業機械用、航空機用、電気
・電子機器用、船舶港湾用などの防振ゴム 製鉄、製紙、印刷、紡績・染色、事務機器、電気音響
製品、農機具、プラスチック製造業用などのゴムロー
ル、ブランケット 化学工業、水処理装置、大気汚染防止、食品工業など
でのゴムライニング パッキン・ガスケットの素材、ルーフィング、フロア
ー材などでのゴム板、一般住宅、建築、土木、車両、自
動車、航空機、船舶などでのシーリング材、 パッキン、オイルシール、ダイヤフラム、バルブ、緩
衝ゴムなどの型物ゴム製品 ガス用、水道用、医療用などのゴム管、チューブ、自
動車用のウエザーストリップ、水切りゴム、ドアの窓
枠、トランクシール、ワイパーゴムなどおよび電線被覆
材などの押出ゴム製品 その他、運動競技用品、ゴム引布製品、フレキシブル
コンテナ、ゴム手袋、スポンジゴム製品などへの利用が
挙げられる。
また、積層構造としては二層、三層(補強繊維を含
む)体が考えられる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 沢田 誠 東京都港区六本木6丁目2番31号 東芝 シリコーン株式会社内 (72)発明者 吉田 洋文 東京都港区六本木6丁目2番31号 東芝 シリコーン株式会社内 (56)参考文献 特開 昭60−178046(JP,A) 特開 平3−57641(JP,A)

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】シリコーンゴムを含有している未加硫ゴム
    層(A)と、有機ゴムを含有している未加硫ゴム層
    (B)とを重ね合せて加硫したゴム積層体であって、上
    記(A)または(B)層の少なくとも一方に下記平均単
    位式(I)で示される重合度3〜500のオルガノポリシ
    ロキサン(C)がゴム100重量部に対して0.1〜20重量部
    配合されていることを特徴とするゴム積層体。 RaSiO(4−a)/2 ……(I) 〔式中、Rは置換または非置換の1価の炭化水素基で、
    Rのうち5〜50モル%はビニル基であり、aは0<a<
    4の数である。〕
  2. 【請求項2】未加硫ゴム層(A)が有機過酸化物で加硫
    可能なシリコーンゴムと有機ゴムの混合物および有機過
    酸化物を含有している層であり、かつ、未加硫ゴム層
    (B)が有機過酸化物で加硫可能な(A)層に含まれる
    有機ゴムとは異なる有機ゴムおよび有機過酸化物を含有
    している層であることを特徴とする請求項(1)記載の
    ゴム積層体。
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