JP2700263B2 - 5―フルオロウラシル誘導体の製造法 - Google Patents

5―フルオロウラシル誘導体の製造法

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JP2700263B2 JP63318816A JP31881688A JP2700263B2 JP 2700263 B2 JP2700263 B2 JP 2700263B2 JP 63318816 A JP63318816 A JP 63318816A JP 31881688 A JP31881688 A JP 31881688A JP 2700263 B2 JP2700263 B2 JP 2700263B2
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【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、5−フルオロウラシル誘導体、より詳しく
は制癌作用を有する化合物の製造用中間体として有用で
あり、該化合物の生産性を向上させ得る新しい5−フル
オロウラシル誘導体に関する。
従来技術とその問題点 従来より制癌作用を有する5−フルオロウラシル誘導
体の一つとして下記化合物が知られている。
〔式中R1は低級アルコキシ低級アルキル基を示す。〕 該化合物は、本出願人により新たに開発された制癌作
用を有する化合物である〔特開昭63-201127号公報参
照〕が、その製造法は反応に選択性のない方法によって
おり、この方法によれば主として3種類の混合物として
目的物が得られ、その反応系からの単離はシリカゲルカ
ラムクロマトグラフィー等によらねばならず、これは目
的物の大量生産には操作が繁雑に過ぎ、長時間を要し、
また多量の溶媒の利用を必須とする等の不利があった。
問題点を解決するための手段 本発明者らは、上記従来の制癌作用を有する5−フル
オロウラシル誘導体(A)の製造技術の改良を目的とし
て鋭意研究を重ねた結果、ある特定の中間体を経由する
時には該化合物がより簡便に且つ向上された生産性をも
って製造可能となるとを見出し、ここに上記中間体に係
わる本発明を完成するに至った。
本発明に係わる5−フルオロウラシル誘導体は、例え
ば以下の如くして製造され、以下この方法を「本発明方
法」ということがある。即ち、一般式 〔式中R1は低級アルコキシ低級アルキル基を示す。〕 で表わされる化合物と一般式 〔式中R2はベンゼン環上に低級アルキル基、低級アルコ
キシ基及びハロゲン原子からなる群から選ばれる置換基
の1〜3個を有することのあるフェニル低級アルキル基
又は置換基として低級アルキル基、フェニル低級アルキ
ル基、フェニル基、低級アルコキシカルボニル基及びハ
ロゲン原子からなる群から選ばれる基を有することのあ
るアリル基を示す。〕 で表わされる化合物とを反応させて得られる一般式 〔式中R1及びR2は上記に同じ。〕 で表わされる化合物を脱保護して、一般式 〔式中R1は上記に同じ。〕 で表わされる化合物を得ることにより、本発明の5−フ
ルオロウラシル誘導体(4)が得られる。
上記各式においてR1及びR2で定義される各基は、より
詳細には以下の各基を示す。即ち、低級アルコキシ低級
アルキル基としては、メトキシメチル、エトキシメチ
ル、1−プロポキシメチル、イソプロポキシメチル、1
−ブトキシメチル、2−ブトキシメチル、tert−ブトキ
シメチル、1−ペンチルオキシメチル、1−ヘキシルオ
キシヘキシル、1−メトキシエチル、2−エトキシエチ
ル、3−メトキシプロピル、4−メトキシブチル基等の
炭素数1〜6の直鎖もしくは分岐鎖状アルコキシ基を有
する炭素数1〜6の直鎖もしくは分岐鎖状アルキル基を
例示でき、之等の内では特にエトキシメチル基及びメト
キシメチル基が好ましい。低級アルキル基としては、メ
チル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、tert
−ブチル、ペンチル、ヘキシル基等の炭素数1〜6の直
鎖もしくは分岐鎖状アルキル基を、低級アルコキシ基と
しは、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、イソプロポキ
シ、ブトキシ、tert−ブトキシ、ペンチルオキシ、ヘキ
シルオキシ基等の炭素数1〜6の直鎖もしくは分岐鎖状
アルコキシ基等を、ハロゲン原子としては塩素、臭素、
弗素及び沃素原子を、フェニル低級アルキル基として
は、ベンジル、フェネチル、3−フェニルプロピル、4
−フェニルブチル、1−メチル−2−フェニルエチル、
5−フェニルペンチル、6−フェニルヘキシル、2−メ
チル−3−フェニルプロピル、1,1−ジメチル−2−フ
ェニルエチル基等のアルキル部分が炭素数1〜6の直鎖
もしくは分岐鎖状アルキル基であるフェニルアルキル基
をそれぞれ例示できる。
また置換基として低級アルキル基、フェニル低級アル
キル基、フェニル基、低級アルコキシカルボニル基及び
ハロゲン原子からなる群から選ばれる基を有することの
あるアリル基としては、アリル基の他、例えば2−ブテ
ニル、1−メチルアリル、2−ペンテニル、2−ヘキセ
ニル基等の低級アルキル基置換アリル基、例えば4−フ
ェニル−2−ブテニル、5−フェニル−2−ペンテニル
等のフェニル低級アルキル基置換アリル基、例えば2−
フェニル−2−プロペニル、シンナミル基等のフェニル
基置換アリル基、例えば3−エトキシカルボニル−2−
プロペニル、3−メトキシカルボニル−2−プロペニ
ル、2−エトキシカルボニル−2−プロペニル基等の低
級アルコキシカルボニル基置換アリル基及び例えば2−
クロロ−2−プロペニル、3−クロロ−2−プロペニル
基等のハロゲン置換アリル基等を例示できる。
本発明方法によれば、既知物質(1)とベンゼンジカ
ルボン酸のハーフエステル(2)とを出発物質として用
い、之等の縮合反応により化合物(3)を得、次いで該
化合物(3)より脱R2基反応を行なわせることによって
文献未記載の化合物(4)を収得できる。該化合物
(4)を経由する時には、前記制癌作用物質(A)を選
択的にしかもカラムクロマトグラフィー精製等の繁雑な
操作を要することなく、容易且つ生産性よく大量に製造
することができる。
以下本発明方法につき詳述すれば、本発明方法におい
てはまず、化合物(1)と化合物(2)とを縮合反応さ
せて化合物(3)を得る。ここで用いられる化合物
(2)中には一部文献未記載の新規化合物が包含され、
之等は対応するジエステルの半加水分解又はベンゼンジ
カルボン酸のモノアルキル加反応により容易に収得でき
る。その詳細は後記参考例において詳述する。
上記化合物(1)と化合物(2)との縮合反応は、通
常のアミド結合生成反応に従って実施できる。該アミド
結合生成反応法としては、公知の各種方法、例えば
(a)混合酸無水物法、(b)縮合剤を用いる方法、
(c)酸無水物法、(d)カルボン酸ハライド法等を例
示できる。上記(b)の方法に用いられる縮合剤として
は、N,N′−ジシクロヘキシルカルボジイミド(DCC)を
代表例として挙げることができ、他に例えば1−メチル
−2−フルオロピリジニウム メタンスルホネート、ヨ
ウ化1−メチル−2−クロロピリジニウム、四ホウフッ
化1−エチル−2−ブロムピリジニウム、1,3−ジメチ
ル−2−フルオロピリジニウム トシレート等の2−ハ
ロゲノ−1−アルキルピリジニウム塩や、例えば塩化N,
N−ジメチルクロロメチレンイミニウム、N,N,N′,N′−
テトラメチルクロロホルムアミジニウム、塩化N,N−ジ
フェニルクロロフェニルメチレンイミニウム等のイミニ
ウム塩等を例示できる。
尚、上記各種の方法の実施の際には、化合物(2)は
そのアルカリ金属塩、例えばナトリウム塩、カリウム
塩、リチウム塩等の形態でも、遊離形態と同様に使用す
ることができる。
上記各方法の内では、特に(d)カルボン酸ハライド
法が好ましく、この方法はより具体的には化合物(2)
を予め適当なハロゲン化剤を用いたハロゲン化反応によ
って酸ハライドとした後、この酸ハライドと化合物
(1)とを反応させることにより実施される。
上記化合物(2)のハロゲン化反応は、適当な溶媒の
存在下又は非存在下に適当なハロゲン化剤を用いて実施
できる。ここで用いられる溶媒としては、反応に悪影響
を与えない各種のもの、例えばアセトニトリル等のニト
リル類、ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化
水素類、ジクロロメタン、クロロホルム、四塩化炭素等
のハロゲン化炭化水素類、ジメチルホルムアミド、ジメ
チルスルホキシド等の非プロトン性極性溶媒、酢酸エチ
ル等のエステル類等を例示できる。またハロゲン化剤と
しては、カルボキシル基の水酸基をハロゲンに代え得る
通常のもの、例えば塩化チオニル、オキシ塩化リン、オ
キシ臭化リン、五塩化リン、五臭化リン、塩化オキサリ
ル等を使用でき、該ハロゲン化剤の化合物(2)に対す
る使用量は、無溶媒下での反応の場合は大過剰量、溶媒
中での反応の場合は一般に少なくとも等モル量程度、好
ましくは等モル量〜3倍モル量程度の範囲から選択され
るのがよい。上記ハロゲン化反応は通常0〜200℃程
度、好ましくは室温〜80℃程度の温度条件下に実施さ
れ、一般に約15分〜24時間程度で完結する。
また上記のごとくして得られる化合物(2)のハライ
ドと化合物(1)との縮合反応は、適当な脱酸剤の存在
下に、適当な溶媒中で実施できる。脱酸剤としては通常
用いられるもの、例えば炭酸水素ナトリウム、炭酸ナト
リウム、炭酸カリウム等の無機塩基性化合物及びトリエ
チルアミン、4−(N,N−ジメチル)アミノピリジン、
ピリジン等の有機塩基性化合物を使用できる。溶媒とし
ては反応に悪影響を与えない各種の有機溶媒、例えばジ
オキサン、テトラヒドロフラン等のエーテル類、アセト
ニトリル等のニトリル類、ベンゼン、トルエン等の芳香
族炭化水素類、塩化メチレン、クロロホルム、四塩化炭
素等のハロゲン化炭化水素類、ピリジン、N,N−ジメチ
ルホルムアミド等を使用できる。化合物(1)に対する
化合物(2)の使用量は特に限定されないが、通常少な
くとも等モル量程度、好ましくは等モル〜3倍モル量程
度の範囲から選択されるのがよい。反応温度は一般に−
30〜100℃程度、好ましくは室温〜100℃程度とされるの
がよく、反応は約10分〜20時間程度で完結する。
上記縮合反応により得られる化合物(3)からの脱R2
基反応は、通常の還元反応及び加水分解反応に従って実
施することができ、特に接触還元反応及び脱アルキル化
反応によるのが好適である。該接触還元反応は、より詳
しくは適当な還元触媒、例えばパラジウム黒、水酸化パ
ラジウム、パラジウム−炭素、パラジウム−硫酸バリウ
ム、パラジウム−アルミナ等のパラジウム触媒や酸化白
金、白金−炭素等の白金触媒やラネーニッケル等のニッ
ケル触媒等を用いて実施できる。上記還元触媒の使用量
は被還元物質重量に対して1〜100重量%、好ましくは
1〜20重量%の範囲から選択されるのがよい。また、上
記接触還元反応は1〜10気圧、好ましくは1〜5気圧の
範囲の水素圧下に行なわれるのがよく、反応溶媒として
は、反応に悪影響を与えない各種の有機溶媒、例えばジ
オキサン、テトラヒドロフラン等のエーテル類、アセト
ニトリル等のニトリル類、ベンゼン、トルエン、キシレ
ン等の芳香族炭化水素類、酢酸エステル、ジメチルホル
ムアミド、ジメチルスルホキシド等の非プロトン性極性
溶媒等を用いることができる。反応温度条件としては、
一般に−30℃〜100℃程度、好ましくは室温〜100℃程度
が採用され、反応は約10分〜24時間程度で完結する。
上記脱アルキル化反応の内、脱ベンジル化反応は、例
えば塩化アルミニウム、三塩化ホウ素、三臭化ホウ素、
ヨウ化トリメチルシリル、塩化トリメチルシリル−ヨウ
化ナトリウム等のルイス酸を、原料化合物に対して少な
くとも等モル量、好ましくは等モル〜3倍モル量程度用
いて、反応に悪影響を与えない各種の有機溶媒、例えば
ジオキサン、テトラヒドロフラン等のエーテル類、アセ
トニトリル等のニトリル類、ベンゼン、トルエン等の芳
香族炭化水素類、塩化メチレン、クロロホルム、四塩化
炭素等のハロゲン化炭化水素類、酢酸エステル等のエス
テル類、ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド
等の非プロトン性極性溶媒等を用いることができる。反
応温度条件としては、一般に−30℃〜100℃程度、好ま
しくは室温〜100℃程度が採用され、反応は約10分〜24
時間程度で完結する。
また上記脱アルキル化反応の内、脱アリル化反応は、
例えば代表的には0価のパラジウム錯体を用いて行なう
ことができる。該パラジウム錯体の配位子としてはトリ
フェニルホスフィン等の芳香族置換ホスフィン、ビス
(ジフェニルホスフィノ)エタン、ビス(ジフェニルホ
スフィノ)プロパン等のジホスフィン化合物、ベンゾニ
トリル等のニトリル類等を例示でき、上記パラジウム錯
体としては代表的には例えばテトラキストリフェニルホ
スフィンパラジウム(0)、ビス[ビス(ジフェニルホ
スフィノ)エタン]パラジウム(0)等を例示できる。
之等パラジウム錯体は例えば酢酸パラジウム−トリフェ
ニルホスフィン等のように反応系内で用時調製されるも
のであってもよい。また0価パラジウムとしてはパラジ
ウム−炭素等の担体上に吸着させたものを使用すること
ができる。上記0価パラジウム錯体の使用量は通常触媒
量から原料化合物の5倍重量程度、好ましくは触媒量〜
等モル量程度の範囲から選択されるのがよい。上記脱ア
リル化反応は、前記脱ベンジル化反応と同様の溶媒中
で、同様の反応条件下に実施することができる。更に上
記反応系内には例えば2−エチルヘキサン酸カリウム等
のカルボン酸塩を添加剤として添加させることも可能で
ある。
かくして本発明の目的とする化合物(4)を収得でき
る。
上記各反応工程で得られる目的化合物は通常の分離手
段、例えば再沈澱法、再結晶法等により反応系内より容
易に分離でき、特に本発明方法ではその分離、精製がカ
ラムクロマトグラフィー等の繁雑な操作によることなく
非常に容易に行ない得る利点がある。
上記本発明方法により得られる化合物(4)を経由す
る制癌作用物質(A)の製造は、後記参考例に詳述する
通りであり、例えば該化合物(4)と一般式 〔式中R3は水素原子又はトリ(低級アルキル)シリル基
を示す。〕 で表わされる化合物とを縮合反応させることにより実施
できる。
該縮合反応は、R3か水素原子の場合は、前記した化合
物(1)と化合物(2)の反応と同様の条件下に実施で
きる。また、R3がトリ(低級アルキル)シリル基の場合
は、適当な溶媒、例えばジエチルエーテル、ジオキサ
ン、テトラヒドロフラン等のエーテル類、アセトニトリ
ル等のニトリル類、ベンゼン、トルエン等の芳香族炭化
水素類、塩化メチレン、クロロホルム、四塩化炭素等の
ハロゲン化炭化水素類等の非プロトン性有機溶媒中で、
或いは無溶媒下で、通常−30〜100℃程度、好ましくは
室温〜60℃程度の温度条件下に、約1〜20時間程度を要
して行ない得る。また、この反応においては例えば塩化
アルミニウム、塩化第二錫、塩化亜鉛等のルイス酸の触
媒量を用いることもできる。化合物(4)に対する化合
物(5)の使用量は通常少なくとも等モル量程度、好ま
しくは等モル量〜3倍モル量程度とするのが適当であ
る。
上記反応により目的とする制癌作用を有する化合物
(A)を収得できる。該化合物(A)は、通常の分離手
段、例えば再沈澱法、再結晶法等により容易に反応系内
より分離、精製でき、かくして得られる化合物(A)
は、通常の一般的な医薬製剤の形態で人を含む哺乳動物
に投与され、所望の優れた制癌効果を奏し得る。
実施例 以下、本発明を更に詳しく説明するため、本発明方法
に従う実施例並びに該実施例において用いる出発原料の
製造例及び実施例に従い得られた化合物からの制癌作用
物質の製造例を参考例として挙げる。
参考例1 (1)イソフタル酸 モノ−p−メトキシベンジルエス
テルの製造 イソフタロイルジクロライド20gを、塩化メチレン300
mlに溶解させ、これに4−メトキシベンジルアルコール
29.95gを加え、更に氷冷してトリエチルアミン30.2mlを
滴下した。混合物を室温で20分間放置後、不溶物を去
し、液を水洗し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥後、蒸
発乾固させた。残渣をアセトン800mlに加温溶解させ、
これに水酸化ナトリウム4.32g水溶液300mlを加え、還流
させた。1時間後、放冷して塩化メチレンで抽出し、水
層を2N−塩酸でpH約4に調節し、酢酸エチルで抽出し
た。酢酸エチル層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナト
リウムで乾燥後、減圧留去した。残渣にイソプロピルエ
ーテル加えて結晶化させて、無色針状晶の目的化合物1
6.0g(収率56.7%)を得た。
融点:139℃ (2)イソフタル酸 モノベンジルエステルの製造 イソフタロイルジクロライド15g、塩化メチレン200m
l、ベンジルアルコール16.8ml及びトリエチルアミン22.
7mlを用いて、上記(1)と同様にしてジエステル化反
応を行なった後、アセトン150ml、水酸化ナトリウム3.2
5g及び水70mlをそれぞれ用いて同様にして、無色針状晶
の目的化合物4.24g(収率22.4%)を得た。
融点:107〜108℃ (3)イソフタル酸 モノアリルエステルの製造 イソフタロイルジクロライド10g、塩化メチレン150m
l、アリルアルコール7.37ml及びトリエチルアミン15.1m
lを用いて、上記(1)と同様にしてジエステル化反応
を行なった後、アセトン360ml、水酸化カリウム3.04g及
び水120mlをそれぞれ用いて同様にして、無色針状晶の
目的化合物5.94g(収率58.5%)を得た。
融点:104〜105℃ (4)イソフタル酸 モノベンジルエステルの製造 イソフタル酸1g、ヨウ化ナトリウム0.9g及び炭酸水素
ナトリウム0.55gをN,N−ジメチルホルムアミド(DMF)1
0mlに加え、更にベンジルクロライド0.7mlを加え、80℃
で反応させた。5時間後、氷冷して反応液を飽和炭酸水
素ナトリウム水溶液中に注ぎ、酢酸エチルで抽出し、水
層を2N−塩酸で中性〜pH約4に調節し、酢酸エチルで抽
出した。酢酸エチル層をチオ硫酸ナトリウム水溶液及び
飽和食塩水で順次洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥後、蒸
発乾固させた。残渣にアセトニトリル20mlを加え、室温
で30分間撹拌し、不溶物を別した。液を濃縮乾固
し、ヘキサンより取出して、目的化合物572.5mg(収率3
7.1%)を得た。
(5)イソフタル酸 モノアリルエステルの製造 イソフタル酸1g、アリルブロマイド0.57ml、炭酸水素
ナトリウム0.55g及びDMF10mlを用いて、上記(4)と同
様にして、目的化合物280mg(収率22.5%)を得た。
(6)イソフタル酸 モノ−p−メトキシベンジルエス
テルの製造 イソフタル酸1g、p−メトキシベンジルクロライド0.
9ml、ヨウ化ナトリウム0.99g、DMF10ml及び炭酸水素ナ
トリウム0.55gを用いて、上記(4)と同様にして、目
的化合物360mg(収率20.9%)を得た。
参考例2 (1)1−エトキシメチル−3−(3−ベンジルオキシ
カルボニル)ベンゾイル−5−フルオロウラシル[化合
物5a]の製造 イソフタル酸 モノベンジルエステル20gを、塩化メ
チレン200mlに懸濁させ、この懸濁液に室温下に、塩化
チオニル6.83ml及びDMF0.3mlを加え、2時間加熱還流
し、その後、氷冷して1−エトキシメチル−5−フルオ
ロウラシル(EMFU)9.8g及びトリエチルアミン21.7mlを
加えて再び還流した。1.5時間後、氷冷し、不溶物を
別し、液を蒸発乾固した。残渣に酢酸エチルを加えて
溶解させ、水、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液及び飽和
食塩水で順次洗浄後、無水硫酸ナトリウム上で乾燥し、
溶媒を減圧留去した。残渣をメタノール30ml及び酢酸エ
チル3mlの混液より結晶化させて、一次晶16.61g及び二
次晶3.04g、合計19.65g(収率88.5%)の無色粒状晶の
目的化合物を得た。
融点:96.5〜97.5℃ (2)1−エトキシメチル−3−〔3−(4−メトキシ
ベンジル)オキシカルボニル〕ベンゾイル−5−フルオ
ロウラシル[化合物5b]の製造 イソフタル酸 モノ−p−メトキシベンジルエステル8.
75g、塩化メチレン90ml、塩化チオニル2.62ml、DMF 0.2
3ml、EMFU 3.75g及びトリエチルアミン11.1mlを用い
て、上記(1)と同様にして、7.85g(収率86.3%)の
無色粒状晶の目的化合物を得た。
融点:112〜114℃ (3)1−エトキシメチル−3−(−アリルオキシカル
ボニル)ベンゾイル−5−フルオロウラシル[化合物5
c]の製造 イソフタル酸 モノ−アリルエステル5.44g、塩化メ
チレン60ml、塩化チオニル2.31ml、DMF 0.2ml、EMFU 3.
31g及びトリエチルアミン9.8mlを用いて、上記(1)と
同様にして、5.55g(収率83.8%)の無色粒状晶の目的
化合物を得た。
融点:95〜96.5℃ 実施例1 1−エトキシメチル−3−(3−カルボキシ)ベンゾイ
ル−5−フルオロウラシル[化合物6]の製造 化合物5aの2gを酢酸エチル15mlに溶解させ、これに10
%パラジウム−炭素0.2gを加え、1気圧下に室温で1時
間接触水素還元を行なった。上記1時間の反応の後、触
媒を別し、液を濃縮し、残渣を塩化メチレン−イソ
プロピルエーテルから結晶化させ、無色粒末晶の目的化
合物1.42g(収率90.0%)を得た。
融点:151〜152℃ 実施例2 化合物5bの1gを酢酸エチル20mlに溶解させ、これに10
%パラジウム−炭素0.05gを加え、1気圧下に室温で3
時間接触水素還元を行なった。上記3時間の反応の後、
触媒を別し、液を濃縮し、残渣にアセトニトリルを
加え、不溶物を別した。アセトニトリル溶液を飽和炭
酸水素ナトリウム水溶液40mlに注ぎ、酢酸エチルで抽出
し、水層を2N塩酸でpH約1〜2に調節し、酢酸エチルで
抽出した。酢酸エチル槽を飽和食塩水で洗浄後、無水硫
酸ナトリウム上で乾燥し、溶媒を減圧留去し、残渣を塩
化メチレン−イソプロピルエーテルから結晶化させて、
目的化合物[化合物6]730mg(定量的)を得た。
融点:151〜152℃ 実施例3 化合物5bの720mg及びヨウ化ナトリウム470mgを、室温
下にアセトニトリル20mlに溶解させ、これにトリメチル
シリルクロライド0.4mlを加え、加熱還流下に40分間反
応させた。その後、放冷して炭酸水素ナトリウム785mg
−水40ml液中に反応液を入れ、30分間撹拌後、酢酸エチ
ルで抽出した。水層を2N塩酸でpH約4に調節し、酢酸エ
チルで抽出し、酢酸エチル層をチオ硫酸ナトリウム水溶
液及び飽和食塩水で順次洗浄した後、無水硫酸ナトリウ
ム上で乾燥し、溶媒を減圧留去した。残渣を塩化メチレ
ン−イソプロピルエーテルから結晶化させて、目的化合
物[化合物6]440mg(収率82.9%)を得た。
融点:151〜152℃ 実施例4 化合物5cの1g及びテトラキストリフェニルホスフィン
パラジウム(0)30.7mgの酢酸エチル10ml及び塩化メチ
レン5ml溶液に、2−エチルヘキサン酸カリウム−0.5M
酢酸エチル溶液7.97mlを加え、室温で1.5時間反応させ
た。その後、水を加えて生成塩を溶解させ、水層を分液
した。水層を2N塩酸でpH約3〜4にし、酢酸エチル抽出
を行ない、酢酸エチル層を飽和食塩水で洗浄後、無水硫
酸ナトリウム上で乾燥し、溶媒を減圧留去した。残渣を
塩化メチレン−イソプロピルエーテルから結晶化させ
て、目的物[化合物6]770mg(収率86.2%)を得た。
融点:151〜152℃ 参考例3 3−〔3−(6−ベンゾイルオキシ−3−シアノ−2−
ピリジルオキシカルボニル)ベンゾイル〕−1−エトキ
シメチル−5−フルオロウラシル[化合物7]の製造 (1)化合物6の500mgを塩化メチレン20mlに懸濁下、
室温下で塩化チオニル0.13ml及びDMF0.01mlを加え、2
時間加熱還流した。その後、氷冷し、2−ヒドロキシ−
6−ベンゾイルオキシ−3−シアノピリジン390mg及び
トリエチルアミン0.5mlを順次加え、室温で1時間反応
させた。その後、塩化メチレン層を飽和食塩水で洗浄
し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥し、溶媒を減圧留去し
た。残渣を酢酸エチル−ジエチルエーテルより結晶化さ
せて、無色粉末の目的物[化合物7]770mg(収率92.7
%)を得た。
融点:164〜168℃ (2)2−ブロモ−1−エチルピリジニウムテトラフル
オロボレート328mgの酢酸エチル5ml懸濁液に、化合物6
の336mg、2−ヒドロキシ−6−ベンゾイルオキシ−3
−シアノピリジン360mg及びトリエチルアミン0.33ml
を、室温下に順次加え、そのまま2時間反応させた。反
応液を水、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液及び飽和食塩
水で順次洗浄し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥後、溶媒
を減圧留去した。残渣を酢酸エチル−ジエチルエーテル
より結晶化させて、目的物[化合物7]474.2mg(収率8
4.9%)を得た。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一般式 〔式中R1は低級アルコキシ低級アルキル基を示す。〕 で表わされる5−フルオロウラシル誘導体。
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