JP2697191B2 - 経皮吸収製剤 - Google Patents

経皮吸収製剤

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【発明の詳細な説明】 <産業上の利用分野> 本発明は経皮吸収製剤に関する。
<従来の技術> 近年、皮膚または粘膜から薬物を生体内へ投与する経
皮吸収製剤が多く提案されており、その中でも簡便に取
り扱える貼付型の経皮吸収製剤が注目されている。
一般的な貼付型の製剤は、支持フィルムの片面に薬物
を含有する粘着剤層として、例えばアクリル系、ゴム
系、シリコーン系などの粘着剤層を設けたものである。
また、粘着剤層中に含有される薬物は通常、粘着剤に対
する飽和溶解度以下の量で含有されている。これは過剰
量の薬物を含有させても大きな粒径の結晶粒子となり、
過剰に存在する薬物が有効に活用されないためである。
一方、薬物の経皮吸収量を増大させて薬理効果を向上
させる方法も種々提案されており、例えば薬物を溶解さ
せた粘着剤層の厚みを厚くしたり、製剤寸法を大きくす
るなどの工夫がなされている。しかし、これら何れの方
法も経済的でないばかりか、使用者に無用の違和感を与
えるおそれがある。
このような欠点を解消するものとして、近時提案され
ている製剤に、薬物透過性の壁剤やマイクロカプセル、
中空糸を薬物貯蔵層に用いた製剤が提案されている(特
開昭57−154122号公報、特開昭61−293911号公報)。こ
の製剤は薬物が徐々に貯蔵層から放出して該層に隣接す
る粘着剤層に拡散移動し、最終的に製剤が適用された皮
膚面または粘膜面に連続的に投与されるものであり、貯
蔵層内には薬物を飽和溶解度以上の量で含有させること
ができ、かつ使用者に違和感を与えないものである。
しかし、製剤化する上で複雑な工程が必要であると共
に、貯蔵層の材質と薬物と組み合せを選択するのに多大
の労力や費用を有する。
さらに、裏打層、薬物貯蔵物、微孔性膜および粘着剤
層からなる積層タイプの製剤で、該粘着剤層に非溶解状
態の巨大薬物粒子を含有させたものも提案されている
(米国特許明細書第4201211号)。この製剤の粘着剤層
は薬物の溶解能が乏しい鉱油のような不活性液体と、ポ
リイソブチレンのような接着成分と薬物粉末とを高剪断
応力下で混合して塗設、形成したものであり、薬物粒子
は懸濁状態で分散、含有されている。
ところが、薬物粒子を懸濁状態のままで塗設している
ので、薬物は粘着剤層中に不均一状態で分散されるとい
う欠点を有し、また薬物粒子の粒径に起因して均一で薄
い厚みを有する粘着剤層を形成し難いものである。
また、他の方法として粘着剤中に飽和濃度の1.2倍以
上の量の薬物を含有せしめ、粘着剤中で薬物を再結晶さ
せることにより、薬物量を多く含有し、かつ含有薬物の
大部分が薬理効果に寄与する薄厚で小寸法の製造が開発
されている。(特開昭60〜185713号公報)。この製剤は
比較的均一に薬物が含有されるが、薬物の結晶粒子は皮
膚適用面にも一部析出するために、薬物が初期放出時に
多量に放出される可能性がある。また、結晶粒子が連続
形成された場合、粘着剤中での薬物結晶の溶解によって
薬物放出経路が形成され、持続的放出が不可能となり、
徐放性の点で改良の余地を残すものである。
また、特開昭63−119421号公報には裏打部材と、薬物
貯蔵層、および粘着剤層からなる積層製剤が開示されて
いる。この製剤は製剤化工程が比較的簡単で、薬物放出
の制御もできるものてある。しかし、この製剤における
薬物の放出は粘着剤層での薬物の拡散および皮膚への分
配にのみ影響され、持続的放出を行うには貯蔵層中の薬
物の拡散および貯蔵層と粘着剤層との間の分配速度が速
やかであることが要求される。特に、薬物の粘着剤層へ
の分配が薬物の粘着剤層への供給に大きく影響してお
り、粘着剤層からの薬物放出と共に、粘着剤層への薬物
の供給を速やかに得るには、薬物自体を粘着剤層に接触
するようにすることが好ましく、貯蔵層を設けることは
薬物の持続的放出の点からむしろ非効率的である。
<発明が解決しようとする課題> 本発明は上記従来の製剤が有する欠点を解決するため
になされたものであって、その目的は皮膚適用面側に薬
物を溶解状態にて存在させ、製剤中に含有する薬物のほ
とんどを薬理効果に有効に寄与させる経皮吸収製剤を提
供することにある。
また、他の目的は薬物を持続的に供給でき、かつ多量
の薬物を含有する経皮吸収製剤を提供することにある。
<課題を解決するための手段> 本発明者らは、上記目的を達成すべく鋭意検討を重ね
た結果、薬物含有基材層と薬物含有粘着剤層を積層し、
かつ薬物をその界面付近に偏在させた製剤が上記目的を
達成できることを見い出し、本発明を完成するに至っ
た。
即ち、本発明の経皮吸収製剤は、実質的に薬物非移行
性の支持フィルムの片面に、繊維集合体からなる薬物含
有基材層および薬物含有粘着剤層が順次積層されてお
り、基材層には粘着剤層との界面および界面近傍の表層
に薬物が固体分散状態で偏在し、かつ粘着剤層には薬物
が溶解状態にて含有されていることを特徴とするもので
ある。
本発明の経皮吸収製剤に用いる支持フィルムは、実質
的に薬物非移行性の材質からなるものであって、製剤に
自己支持性を付与すると共に、薬物含有層中の薬物が揮
散や移行により損失するのを防止する機能を果たすもの
である。具体的には、ポリエチレン、ポリプロピレン、
ポリアクリル、ポリウレタン、ポリエステル、ポリビニ
ルアルコール、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、
ポリアミド、エチレン性共重合体などのプラスチックか
らなるフィルムまたはシート、あるいはこれらの積層フ
ィルム、ゴムおよび/または合成樹脂製多孔性フィルム
またはシート、不織布、織布、紙などの繊維性フィルム
/またはシート、金属箔など、およびこれらのフィルム
またはシート状物の表面に金属蒸着したものなどからな
る厚み500μm以下、好ましくは5〜150μmのものが挙
げられる。
上記支持フィルムの片面に設けられる薬物を含有する
基材層は、本発明の経皮吸収製剤から薬物を徐々に放出
させるために設けられる薬物貯蔵層として機能するもの
であり、薬物は基材層に固体分散状態で含有されてい
る。また、該薬物は後述する粘着剤層との界面およびそ
の近傍の表層部に偏在しており、薬物の一部は粘着剤層
に埋没している。上記基材としては薬物との反応性が乏
しく、薬物を安定に保持できるものであれば、近年、皮
膚刺激性が少なくて多くの傷テープなどに用いられてい
る不織布、織布、編布などの繊維集合体が好ましく採用
される。
上記薬物を固体分散状態にて含有する基材層は、例え
ば以下のような方法で作製することができる。
薬物を予め溶剤に溶解させて薬物溶液を調製し、その
溶液中に基材層を構成する基材を浸漬、もしくは該溶液
を噴霧して基材に薬物溶液を保持させた後乾燥させる
か、あるいは薬物を熱溶融させて基材に塗布するなどす
ることによって、上記基材層が得られる。
このような基材層には皮膚面貼付用の粘着剤層が積層
されるが、この粘着剤層にも上記基材層中に含有される
薬物と同種の薬物が溶解状態にて含有させる。該粘着剤
層に含有される溶解状態の薬物は、本発明の経皮吸収製
剤を皮膚面に貼付適用した場合に、薬物の初期放出性を
向上させて速やかに有効血中濃度域まで薬物を吸収させ
るために含有され、通常0.5〜40重量%の範囲で、かつ
粘着剤に対する薬物の飽和溶解度以下となるように含有
する。薬物量が多くなり粘着剤層に薬物が溶解せずに固
体分散状態にて含有されると、この薬物を核として溶解
している薬物が再結晶化し、粘着剤層全体にわたって薬
物が析出する。そのために粘着剤層の皮膚面貼着側表面
に薬物が析出して皮膚接着性を阻害したり、また皮膚貼
着後、表面の薬物が多量に体内に経皮吸収されて副作用
を発現するおそれがあり、好ましくない。
本発明において用いる粘着剤としては、ゴムおよび/
または合成樹脂を主体とする単独重合体および/または
共重合系の粘着剤が使用される。
このような粘着剤としては、ガラス転移温度が−10〜
−70℃、さらには−25〜−60℃の範囲にあるものが好ま
しく、ガラス転移温度が−10℃を超える粘着剤では粘着
剤が硬く、粘着剤中での薬物の拡散移動性が低下すると
共に、皮膚接着性にも劣るようになる。一方、−70℃に
満たない場合は粘着剤が柔らかく、凝集性に劣るように
なるので経日保形性が劣ると共に、皮膚面から製剤を剥
すに際して糊残り現象が生じて、皮膚に物理的な刺激を
与えるようになり好ましくない。具体的にはスチレン−
イソプレン(またはブタジエン)−スチレンブロック共
重合体ゴム、スチレン−ブタジエンゴム、ポリブテンゴ
ム、ポリイソプレンゴム、ブチルゴム、シリコーンゴ
ム、天然ゴム、合成イソプレンゴムなどに代表されるゴ
ムおよび/またはポリ(メタ)アクリル、ポリビニルエ
ーテル、ポリウレタン、ポリエステル、ポリアミド、エ
チレン性共重合体などに代表される合成樹脂などが挙げ
られ、これらには粘着付与性樹脂や液状ゴム、軟化剤の
ような配合剤を添加することによってガラス転移温度を
調整することができる。
本発明の実施において実用上最も好ましい粘着剤とし
ては、平均炭素数が4以上のアルキル基を有するアクリ
ル酸エステルまたはメタクリル酸エステルを少なくとも
50重量%以上含むアクリル系重合体が好ましい。このよ
うな重合体は皮膚に対する刺激性が比較的少なく、薬物
の溶解性や安定保持性に優れている。
また、上記アクリル系重合体には共重合可能な官能性
モノマーおよび/またはビニルエステルモノマーとの共
重合体も含まれ、この場合該官能性モノマーは20重量%
以下、好ましくは0.5〜10重量%の範囲で、またビニル
エステルモノマーは40重量%以下、好ましくは5〜30重
量%の範囲で各々配合して共重合反応に供する。上記官
能性モノマーは、その添加部数によって共重合体の凝集
性を、モノマーの種類によって共重合体の親水性を各々
変化させることができ、ビニルエステルモノマーは共重
合体の薬物溶解性を向上させるものである。
前記(メタ)アクリル酸アルキルエステル、官能性モ
ノマーおよびビニルエステルモノマーとしては、下記の
ものが例示される。
[(メタ)アクリル酸アルキルエステル] (メタ)アクリル酸n−ブチル、(メタ)アクリル酸
アミル、(メタ)アクリル酸n−ヘキシル、(メタ)ア
クリル酸2−エチルブチル、(メタ)アクリル酸イソオ
クチル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシル、(メ
タ)アクリル酸ノニル、(メタ)アクリル酸デシル、
(メタ)アクリル酸ドデシル、(メタ)アクリル酸トリ
デシルなど。
[官能性モノマー] (メタ)アクリル酸、イタコン酸、マレイン酸、無水
マレイン酸、(メタ)アクリル酸ヒドロキシエチル、
(メタ)アクリル酸ヒドロキシプロピル、(メタ)アク
リル酸2−メトキシエチル、(メタ)アクリル酸2−エ
トキシエチル、(メタ)アクリル酸ブトキシエチル、
(メタ)アクリルアミド、ジメチル(メタ)アクリルア
ミド、(メタ)アクリル酸ジメチルアミノエチル、(メ
タ)アクリル酸t−ブチルアミノエチル、(メタ)アク
リロニトリル、ビニルピロリドン、ビニルイミダゾール
など。
[ビニルエステルモノマー] 酢酸ビニル、プロピオン酸ビニルなど。
また、上記粘着剤層は5〜500μm、好ましくは10〜3
00μmの範囲で積層される。厚みが薄すぎると皮膚接着
性に劣り、厚すぎると固体基材層中の固体状態の薬物の
溶解、粘着剤層中での拡散移動による皮膚面への薬物の
放出に際してラグタイムが大きくなり、目的とする持続
的放出性が得られなくなるおそれがある。
本発明の経皮吸収製剤において用いられる薬物として
は、経皮的に体内に吸収されて薬理効果を発揮するもの
であれば特に限定されず、コルチコステロイド類、鎮痛
消炎剤、催眠鎮静剤、精神安定剤、抗高血圧剤、降圧利
尿剤、抗性物質、麻酔剤、抗菌性物質、抗真菌剤、ビタ
ミン剤、冠血管、拡張剤、抗ヒスタミン剤、鎮咳剤、性
ホルモン、抗鬱剤などが挙げられ、これらの薬物は治療
目的に応じて、一種以上選択することができる。
また、本発明において前記基材層および/または粘着
剤層には増量、経皮吸収性促進、賦形などを目的として
微粉末シリカ、チタン白、炭酸カルシウムなどの充填
剤、多価アルコール類、スルホキシド類、アミド類、ア
ジペート類、セバケート類、ラウレート類、サリチル
酸、尿素、アラントインなどの自体公知の経皮吸収性促
進剤、乳糖、サイクロデキストリン、セルロース系粉末
などの賦形剤(予め薬物と混合されて用いられるのが一
般的である。)、その他軟化剤、止痒剤などの配合剤
を、30重量%以下の量を添加することができる。
なお、本発明の経皮吸収製剤の粘着剤層の露出表面に
はシリコーン系やフッ素系の公知の離型剤にて処理を施
したセパレータにて被覆し、使用時まで表面を保護する
ことが好ましい。
<発明の効果> 以上のように本発明の経皮吸収製剤は、固体分散状態
の薬物を含有する基材層および溶解状態の薬物を含有す
る粘着剤層を積層してなるので、薬物は皮膚貼付後、速
やかに粘着剤層中から皮膚面に移行・吸収され、また粘
着剤層中で減少した薬物量は基材層中に分散された固体
状態の薬物の溶解、拡散移動によって補給される。従っ
て、薬理効果が持続して、徐放性が付与されるものであ
る。また、基材層中に含有される薬物は粘着剤層との界
面またはその近傍に偏在させているもので、補給用の薬
物は無駄なく有効に使用されるものであり、従来品と比
べて有効利用率が高まるのである。
なお、上記薬物の偏在化は基材層中に含有する薬物を
粘着剤層との界面付近にて再結晶させることにより容易
に達成できるものであり、この偏在化によって粘着剤層
表面に薬物が析出することが防止でき、優れた皮膚接着
力の維持および持続放出性の付与が可能となる。
<実施例> 以下に本発明の実施例を示し、さらに具体的に説明す
る。
実施例1 アクリル酸2−エチルヘキシル95重量部と、アクリル
酸5重量部とからなるモノマー混合物を常法にて重合し
粘着剤溶液を得た。
この粘着剤溶液にイソソルビドジニトレートを乾燥後
の固形分濃度が7重量%となるように添加、溶解してセ
パレーター上に乾燥後の厚みが40μmとなるように塗
布、乾燥して粘着剤層を形成した。なお、該層中のイソ
ソルビドジニトレートの含量は、300μg/cm2であった。
一方、予め厚み12μmのポリエステルフィルムにポリ
プロピレン製不織布を設けた支持フィルムの不織布面に
イソソルビドジニトレート溶液(20重量%、溶媒:酢酸
エチル)の溶液を噴霧した後、90℃で5分間乾燥した。
このときのイソソルビドジニトレートの含量は、690μm
/cm2であった。
このようにして得られた支持フィルムの不織布面に前
記粘度剤層を積層して本発明の経皮吸収製剤を得た。
比較例1 実施例1にて得た粘着剤溶液にイソソルビドジニトレ
ートを乾燥後の固形分濃度が20重量%となるように添
加、溶解してセパレーター上に乾燥後の厚みが40μmと
なるように塗布、乾燥して粘着剤層を形成し、支持フィ
ルムとして12μm厚のポリエステルフィルムと粘着剤層
とを積層して経皮吸収製剤を得た。なお、粘着剤層中の
イソソルビドジニトレートの含量は1200μg/cm2であっ
た。
実施例2 アクリル酸2−エチルヘキシル50重量部と、アクリル
酸2−メトキシエチル25重量部、酢酸ビニル25重量部と
からなるモノマー混合物を常法にて重合し粘着剤溶液を
得た。
この粘着剤溶液にインドメタシンを乾燥後の固形分濃
度が4重量%となるように添加、溶解してセパレーター
上に乾燥後の厚みが40μmとなるように塗布、乾燥して
粘着剤層を形成した。なお、該層中のインドメタシンの
含量は、160μg/cm2であった。
一方、実施例1にて用いた支持フィルムの不織布面に
インドメタシン溶液(7重量%、溶媒:酢酸エチル)の
溶液を噴霧した後、100℃で5分間乾燥した。このとき
のインドメタシンの含量は、260μg/cm2であった。
このようにして得られた支持フィルムの不織布面に前
記粘着剤層を積層して本発明の経皮吸収製剤を得た。
比較例2 実施例1にて得た粘着溶液にインドメタシンを乾燥後
の固形分濃度が10重量%となるように添加、溶解してセ
パレーター上に乾燥後の厚みが40μmとなるように塗
布、乾燥して粘着剤層を形成し、支持フィルムとして12
μm厚のポリエステルフィルムと粘着剤層とを積層して
経皮吸収製剤を得た。なお、粘着剤層中のインドメタシ
ンの含量は、410μg/cm2であった。
上記各実施例および比較例にて得た経皮吸収製剤を10
cm角に裁断したのち、40℃で24時間保存したところ、実
施例品は薬物粒子(結晶)の析出は粘着剤層のセパレー
ター側表面には見られず、粘着剤層と不織布界面および
その近傍層に存在した。一方、比較例品は粘着剤層全体
に薬物粒子(結晶)の析出が見られ、かつ粘着剤層のセ
パレーター側表面にも一部析出しており、表面が荒れて
いた。
また、上記各実施例および比較例にて経た経皮吸収製
剤を、7cm角(実施例1および比較例1)、4cm角(実施
例2および比較例2)に裁断し、各製剤からの薬物の溶
出試験を行い、その結果を図面に示した。なお、試験条
件は以下の通りである。
試験溶媒:蒸留水800ml 検出方法:UV(二波長測定) イソソルビドジニトレート230nm,260nm インドメタシン 254nm,285nm 図面から明らかなように、各実施例品は比較例品に比
べて、薬物の持続放出性が顕著に現れるものである。
【図面の簡単な説明】
図面は実施例および比較例にて得た経皮吸収製剤からの
薬物の溶出試験を行った結果を示すグラフである。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】実質的に薬物非移行性の支持フィルムの片
    面に、繊維集合体からなる薬物含有基材層および薬物含
    有粘着剤層が順次積層されており、基材層には粘着剤層
    との界面および界面近傍の表層に薬物が固体分散状態で
    偏在し、かつ粘着剤層には薬物が溶解状態にて含有され
    ていることを特徴とする経皮吸収製剤。
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