JP2697094B2 - ジアルキルアミノアルキルアクリレートの中和塩の貯蔵方法 - Google Patents

ジアルキルアミノアルキルアクリレートの中和塩の貯蔵方法

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Description

【発明の詳細な説明】 (イ)発明の目的 [産業上の利用分野] 本発明はジアルキルアミノアルキルアクリレートの中
和塩の貯蔵方法に関するものであり、該ジアルキルアミ
ノアルキルアクリレートの中和塩の重合体は凝集剤、歩
留り濾水性向上剤、その他種々の分野で賞用されてお
り、本発明方法で貯蔵されたジアルキルアミノアルキル
アクリレートの中和塩から得られた重合体は溶解性が良
好であり、水性懸濁物の凝集あるいは各種汚泥の脱水、
さらには抄紙工程における脱水や填料等の歩留りに対し
て優れているため、製紙業界や汚泥処理の必要な各種業
界、さらにはそれらの業界に該重合体を供給する化学業
界において広く利用されるものである。
[従来の技術] ジアルキルアミノアルキルアクリレートの中和塩は、
次の一般式で表される化合物である。
[CH2=CH−CO2−(CH2−N+HR1R2]X- (式中、nは整数、R1、R2はアルキル基、X-は酸残基) 具体的な化合物としては、例えば、ジメチルアミノエ
チルアクリレート、ジエチルアミノエチルアクリレート
などと塩酸、硫酸などの酸との中和塩が挙げられ、これ
らの化合物は、ジアルキルアミノアルキルアクリレート
を水の共存下に塩酸、硫酸などの酸で中和して製造さ
れ、製品は水溶液として供されている。
[発明が解決しようとする課題] 該ジアルキルアミノアルキルアクリレートの中和塩
は、ジアルキルアミノアルキルメタクリレートの中和塩
とは異なり、水溶液中で加水分解反応を起こし、長期間
にわたって低加水分解量の状態で貯蔵することができな
いため合成後速やかに重合に使用しなければならないと
いう欠点があった。すなわち、水溶液状態で長期間貯蔵
した該中和塩水溶液中には、加水分解反応によって生成
した遊離酸、遊離酸に対応する遊離アミン等が存在し、
純度が低く、この様な中和塩を、そのまま単独で重合
し、あるいはアクリルアミドなどと共重合を行ない、カ
チオン性高分子重合体を得ようとしても、水性懸濁物の
凝集剤あるいは各種汚泥の脱水剤、さらには抄紙工程に
おける脱水や填料等の歩留り剤として好適な、溶解性の
良い高重合度の重合体を得ることは到底出来ないことで
あった。
本発明は、このようなジアルキルアミノアルキルアク
リレートの中和塩水溶液の貯蔵中に発生する加水分解反
応を長期間抑制し、高品質で、常に溶解性が良い高重合
度の重合体が得られる中和塩として貯蔵出来る方法を見
出すべくなされたものである。
(ロ)発明の構成 [課題を解決するための手段] 本発明者等は、ジアルキルアミノアルキルアクリレー
トの中和塩を水溶液として貯蔵するに際して、水溶液の
pHと温度を特定の範囲にすると、ジアルキルアミノアル
キルアクリレートの中和塩の加水分解を効果的に抑制で
きることを見出し、本発明を完成したのである。
すなわち、本発明はpH0.5〜6、温度25℃以下の水溶
液で貯蔵することを特徴とするジアルキルアミノアルキ
ルアクリレートの中和塩の貯蔵方法に関するものであ
る。
○pH 本発明の貯蔵方法は、pHが0.5〜6、好ましくは1〜
5の範囲の水溶液として貯蔵することを特徴とするもの
であり、pHの調整は、ジアルキルアミノアルキルアクリ
レートの中和塩を構成する酸によって行うのが好まく、
該中和塩は、ジアルキルアミノアルキルアクリレートを
水の共存下に塩酸、硫酸などの酸で中和して製造する際
に過剰の酸を加えることで良く、好ましくは酸性の水溶
液中にジアルキルアミノアルキルアクリレートを加え中
和反応を行い、pHが6を越える前で、貯蔵に好ましい任
意のpHの水溶液に到ったときに反応を終了させるという
方法を採用すれば、そのまま貯蔵することが出来、製造
と貯蔵を一貫して行え、又製造時の加水分解も防止出来
るので好ましい方法である。
中和反応を酸性の水溶液中で行う方法としては次の方
法が挙げられる。
ジアルキルアミノアルキルアクリレート添加法 反応させる酸を、好ましくはpH0.01以下の水溶液とし
て反応器に仕込み、次いで撹拌しながらジアルキルアミ
ノアルキルアクリレートを添加し反応させる方法であ
る。
ジアルキルアミノアルキルアクリレートの添加は連続
的であっても断続的であっても良く、添加により反応が
進行し、徐々に反応器内の水溶液のpHが上昇してくる。
反応器内の水溶液のpHが0.5〜6、好ましくは1〜5の
範囲で所望の値に達した時に、ジアルキルアミノアルキ
ルアクリレートの添加を止めて反応を終了させる方法で
ある。
酸とジアルキルアミノアルキルアクリレート添加法 反応させる酸の一部を、反応液のpHが好ましくは4以
下、より好ましくは2以下、特に好ましくは1以下にな
る様に反応器に仕込み、次いで撹拌しながらジアルキル
アミノアルキルアクリレート及び酸を添加して反応させ
る方法である。
ジアルキルアミノアルキルアクリレートと酸の添加は
連続的であっても断続的であっても良く、また同時でも
別々でも良いが、製造時の加水分解を防止するために、
酸の添加によって、反応中の水溶液のpHを好ましくは4
以下、より好ましくは2以下、特に好ましくは1以下に
調節しながら反応を継続するのが好ましい。反応器内の
水溶液のpHはジアルキルアミノアルキルアクリレートの
添加による反応により上昇してくるが、前記と同様に反
応器内の水溶液のpHが0.5〜6、好ましくは1〜5の範
囲で所望の値に達した時に、ジアルキルアミノアルキル
アクリレートの添加を止めて反応を終了させる方法であ
る。
この方法は連続的にジアルキルアミノアルキルアクリ
レートの中和塩を製造する方法として好適の方法であ
る。
○温度 本発明の貯蔵方法は、25℃以下、好ましくは10℃以下
の範囲の水溶液として貯蔵することを特徴とするもので
あり、必要により冷却しながら貯蔵することを特徴とす
るものである。
本発明の貯蔵方法は、pH0.5〜6、温度25℃以下の水
溶液で貯蔵することを特徴とするものであり、貯蔵中の
水溶液のpHが0.5未満若しくは6を越えると、あるいは
温度が25℃以上となると、貯蔵中にジアルキルアミノア
ルキルアクリレートの中和塩が加水分解し、ジアルキル
アミノアルキルアクリレートの中和塩の水溶液中に、加
水分解により生じた遊離酸、遊離酸に対応する遊離アミ
ン等が混在することになり、純度が低くなり、この様な
中和塩は、そのまま単独あるいはアクリルアミドなどと
共重合してカチオン性高分子重合体としても、水性懸濁
物の凝集剤あるいは各種汚泥の脱水剤さらには抄紙工程
における脱水や填料等の歩留り剤として好適な、溶解性
の良い高重合度の重合体とは到底なり得ない。
○その他 本発明を適用するに好ましいジアルキルアミノアルキ
ルアクリレートの中和塩としては、アルキル基が炭素数
1〜8のジアルキルアミノアルキルアクリレート、具体
的な化合物としては、ジメチルアミノエチルアクリレー
ト、ジエチルアミノエチルアクリレートなどと、フッ化
水素酸、塩酸、臭化水素酸、ヨウ化水素酸、硫酸、硝
酸、酢酸などの酸との中和反応により製造されたもので
ある。
水溶液中のジアルキルアミノアルキルアクリレートの
中和塩の濃度は、好ましくは30〜75%の範囲であり、よ
り好ましくは40〜65%の範囲である。濃度が低いと加水
分解が起こり易く、また濃度が高すぎると貯蔵温度で結
晶が析出することがあるため好ましくない。
なお、貯蔵の際の重合防止という観点から既知の方
法、例えば空気あるいは酸素の吹込みや、既知の重合防
止剤の添加を行ない安定化を行ないながら貯蔵するのは
好ましい方法である。
本発明方法により貯蔵されたジアルキルアミノアルキ
ルアクリレートの中和塩は、そのまま単独で重合させあ
るいはアクリルアミド、メタクリルアミド、酢酸ビニル
等の水溶性モノマー、さらにはアクリル酸メチル等のア
クリル酸エステル、メタクリル酸メチル等のメタクリル
酸エステル等のモノマーと共重合させることもできる。
重合に際しては、水溶液重合、塊状重合、懸濁重合さら
には乳化重合等の既知の重合方法が採用できる。重合触
媒として、アゾビスアミジノプロパン塩酸塩、AIBN等の
アゾ化合物、過硫酸アンモニウム等の過硫酸塩等の過酸
化物さらにはこれら過酸化物と亜硫酸ナトリウム等の亜
硫酸塩等の還元剤を併用するレドックス触媒等の既知の
重合触媒が挙げられる。
[作用] 本発明方法によれば、ジアルキルアミノアルキルアク
リレートの中和塩の貯蔵中における加水分解を抑えるこ
とが出来、純度の高いジアルキルアミノアルキルアクリ
レートの中和塩を、常時提供することが出来、該中和塩
からは、溶解性が良好な高分子量重合体を得ることが出
来る。
[実施例] 次に例を挙げて本発明を具体的に説明する。
ジアルキルアミノアルキルアクリレートの中和塩の製造
例 3Lポリエチレン製容器に蒸留水798.6g、塩酸705.3gを
加えた。容器の外部から冷却することにより約20℃に調
節しながら、撹拌機で撹拌しながらジメチルアミノエチ
ルアクリレートの添加を行なった。ジメチルアミノエチ
ルアクリレート990gを2時間で添加し、最後に少量のジ
メチルアミノエチルアクリレートを加えてpHを3.0に調
整し、約50%濃度のジメチルアミノエチルアクリレート
塩酸塩約2.5Kgを得た。
得られた中和塩について、加水分解によって生成した
アクリル酸とジメチルアミノエチルアクリレートとの塩
を、電気伝導度滴定法で定量したところ、その含有量は
水溶液に対して0.5%であった。
比較例1 上記製造例で得られたジメチルアミノエチルアクリレ
ート塩酸塩水溶液を合成直後に338.4g採取し、40%濃度
のアクリルアミド水溶液477.0g及びイオン交換水184.6g
と共にステンレス製ジュワービンに加え、10℃に保ちな
がら1時間窒素を吹込み脱気を行なった。次いアゾビス
アミジノプロパン塩酸塩1000ppm、過硫酸アンモニウム4
5ppm、亜硫酸ナトリウム45ppmを加え重合を行なった。
1時間後、重合は完結したので内容物を取り出し、得ら
れたゲルをチョッパーで処理した後60℃の熱風で乾燥さ
せ、さらに粉砕した。得られた粉末2gを採り蒸留水400m
lで3時間撹拌溶解し、その粘度をB型粘度計で、また
重合体のカチオン密度をコロイド滴定法によって測定
し、さらには該溶液を80メッシュの網でロ過した残容量
を測定し不溶解物量を測定した。
また、上記製造例で得られたジメチルアミノエチルア
クリレート塩酸塩水溶液を合成後5日間30℃で貯蔵した
ところ、pHは2.1に低下し加水分解量も4.2%に上昇し
た。該水溶液を用いて上と同様に重合、後処理を行ない
重合体水溶液を分析を行なった。
実施例1〜4 上記製造例で得られたものとさらに同様な方法でpHを
変えて得られたジメチルアミノエチルアクリレート塩酸
塩水溶液を合成後15日間、貯蔵温度を変えて貯蔵し、該
水溶液を用いて比較例1と同様に重合、後処理を行ない
重合体水溶液の分析を行なった。
表1に得られた結果をまとめて示した。
(ハ)発明の効果 本発明によれば加水分解物量が非常に少なく、品質の
良いジアルキルアミノアルキルアクリレート中和塩を常
時貯蔵し供給することが可能となり、長期間に渡って貯
蔵された中和塩であっても、凝集剤や歩留りろ水性向上
剤の用途に適した、溶解性が良好で種々の分野で賞用さ
れる高重合度重合体の原料として有用であり、また該中
和塩は繊維の染色助剤、プラスチックスの帯電防止剤、
紙力増強剤さらにはイオン交換樹脂等の製造原料として
も好適に使用でき、本発明が各種業界に寄与する効果は
多大なものである。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】pH0.5〜6、温度25℃以下の水溶液で貯蔵
    することを特徴とするジアルキルアミノアルキルアクリ
    レートの中和塩の貯蔵方法。
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