JP2696974B2 - 直流ブラシレスモータ - Google Patents

直流ブラシレスモータ

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JP2696974B2
JP2696974B2 JP63208117A JP20811788A JP2696974B2 JP 2696974 B2 JP2696974 B2 JP 2696974B2 JP 63208117 A JP63208117 A JP 63208117A JP 20811788 A JP20811788 A JP 20811788A JP 2696974 B2 JP2696974 B2 JP 2696974B2
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Description

【発明の詳細な説明】 《産業上の利用分野》 本発明は、直流ブラシレスモータに関する。
《従来の技術》 第7図に示すように、従来の直流ブラシレスモータは
アッパケース1に軸受2を介して回転可能に支持された
シャフト3に、バックヨーク4を介してリング状のマグ
ネット5が固定されてロータを構成し、このマグネット
5に対向して偏平コイル体6がロアケース7に固定され
てステータを構成している。さらに、偏平コイル体6
は、第8図に示すように、3つの偏平単コイル6A,6B,6C
をロアケース7上に等間隔ずつずらして円板状に配して
なり、また各偏平単コイル6A,6B,6Cの各中心部分にホー
ル素子8A,8B,8Cが配置されている。一方、マグネット5
は回転方向に90゜ずつずれて異なる磁極N,Sが着磁され
ている。
そして、このように3相4極マグネットとして形成さ
れた直流ブラシレスモータでは、ホール素子8A,8B,8Cで
マグネット5の磁極位置を検出し、第9図に示す出力波
形を得て各偏平単コイル6A,6B,6Cに流す電流と向きを決
定してロータを回転させるようにしている。すなわち、
第9図は、マグネット5が1回転する間に各ホール素子
8A,8B,8Cより得られる出力波形を示したものである。こ
の図では上記直流ブブラシレスモータが3相4極マグネ
ット方式で、かつ偏平単コイル6A,6B,6Cが120゜ずつず
れて配置されているので、マグネット5が60゜回転する
ごとに各ホール素子8A,8B,8Cから順次信号が出力され
る。なお、第9図中で符号I〜XIIで示す位置は、ロー
タが1回転する間に相の切り換えが行なわれる位置と、
その切り換えが行なわれて行く順番を若い順に示してい
る。
《発明が解決しようとする課題》 しかしながら、このような直流ブラシレスモータは、
ロータがリング状マグネット5とバックヨーク4とで構
成されているのでイナーシャが大きく、始動時間および
停止時間が長くかかる。したがってタイムレスポンスが
問題となるような、例えばメモリ装置のヘッドアクセス
用に用いた場合には、アクセスタイムが悪くなる問題点
がある。そこで、本願出願人は、先に従来構造とは逆に
重量の小さな偏平コイル体6側を回転させる直流ブラシ
レスモータを提案したが、偏平コイル体6とホール素子
8A,8B,8Cとを回転させる場合に、各偏平単コイル6A,6B,
6Cを設けて3相4極Y結線駆動方式を取ると、引き出し
線が偏平単コイル6A,6B,6C用として4本、ホール素子8
A,8B,8Cとして8本の合計12本必要となる。このため引
き出し線が多く、構造が複雑になり実用化に適さない問
題点がある。
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであり、
その目的はタイムレスポンスの良好な直流ブラシレスモ
ータを提供することにある。
《課題を解決するための手段》 上記目的を達成するため本発明に係る直流ブラシレス
モータは、複数の偏平単コイルが平面的に配されて円板
状に形成された偏平コイル体をケースに回転可能に支持
されたシャフトに固定してなるロータと、前記偏平コイ
ル体と面対向されて前記ケース側に固定されたマグネッ
トを有するステータと、前記シャフトと一体回転される
符号板と前記符号板の回転位置を検出する検出素子手段
とを有したエンコーダと、前記エンコーダの出力信号を
前記偏平単コイル体への電流供給信号として供給するフ
レキシブルリード基板とを備え、このフレキシブルリー
ド基板は、前記シャフトの回りに渦巻き状に巻かれて配
置され、且つ、その下部接続部が前記各偏平コイルに結
線される配線パターンに接続されると共に、上部接続部
が外部駆動回路に接続されるように構成したものであ
る。
《実施例》 以下、本発明の実施例について図面を用いて詳細に説
明する。
第1図乃至第6図は、本発明に係る直流ブラシレスモ
ータの一例を示したものである。
図において、直流ブラシレスモータ10は、シャフト11
と偏平コイル体12とで構成されるロータと、マグネット
13などを配したケース14などで構成されるステータと、
シャフト11上に配された符号板15およびケース14上に配
された検出素子手段16で構成されるエンコーダ17などを
備えている。
さらに、ケース14は共に軟鉄材で形成された、アッパ
ケース18と、ロアケース19と、このアッパケース18とロ
アケース19との間に配されたスペーサリング20とで構成
されており、これらが互いに固定部材21で一体に固定化
されて内部に偏平コイル体12などが配される空間が形成
されている。そして、ロアケース19の内面に偏平をした
環状のマグネット13が固定されている。なお、このマグ
ネット13には、アッパケース18と対向する面に、周回方
向に90゜ずつずれて異なる磁極N,Sが着磁されている。
一方、アッパケース18には中心部分に貫通孔を有した軸
受収納部18aが一体に設けられており、この軸受収納部1
8a内に二つの軸受22が配され、この軸受22を介してロー
タのシャフト11が回転可能にしてケース14に取り付けら
れている。
ケース14に取り付けられたシャフト11には、ケース14
内に配された一端に偏平コイル体12が固定されている。
偏平コイル体12は、シャフト11に中心が固定された円
板状をなす支持板23と、この支持板23上にマグネット13
と対向して固定された3つの偏平単コイル24A,24B,24C
とで構成されている。この各偏平単コイル24A,24B,24C
は電気角120゜ずつずれて支持板23上に等間隔で配置さ
れている。一方、支持板23は樹脂材で形成されて、その
表面上には各偏平単コイル24A,24B,24Cと結線される配
線パターン(不図示)が形成されている。そして、この
配線パターンにはフレキシブルリード基板25が取り付け
られている。フレキシブルリード基板25は、第5図に詳
細しているように、渦巻き状に巻かれてシャフト11の回
りに配置され、その下部接続部25aが支持板23上の配線
パターンに接続されるとともに、上部接続部25bがアッ
パケース18の内面に沿って外部に導かれ外部駆動回路と
接続される。すなわち、各偏平単コイル24A,24B,24Cに
は、このフレキシブルリード基板25と支持板23上の配線
パターンを介して駆動電流が供給される。
次に、エンコーダ17の一部を構成してシャフト11上に
配されストッパー板26で固定されている符号板15は円板
状に形成されている。この符号板15には、第4図に示す
ように符号板15の中心を同心とし、かつ半径寸法と異に
して描かれる三種類のスリット27,28,29が形成されてい
る。また、各スリット27,28,29は、60゜ずつ回転方向に
順次ずれて90゜の範囲にわたって連続して形成されてお
り、180゜進むごとに繰り返えされる状態に設けられて
いる。一方、エンコーダ17の一部を構成している検出素
子手段16は、アッパケース18上に配された発光素子30と
受光素子31とで構成され、互いに符号板15を挟んで上下
に対向配置されている。そして、シャフト11の回転に伴
ない一体に回転されて発光素子30と受光素子31との間を
横切る符号板15の部分のスリット27,28,29に対応した第
6図に示すような出力波形信号が得られ、この出力信号
を外部駆動回路に入力させて偏平単コイル24A,24B,24C
へ供給される電流の制御信号とする。すなわち第6図
は、ロータが1回転する間に、エンコーダ17より得られ
る出力波形を示したもので、ロータが60゜回転するごと
に各スリット27,28,29に対応した信号が得られる。な
お、第6図中で符号I〜XIIで示す位置は、ロータが1
回転する間に相の切り換えが行なわれる位置と、その切
り換えが行なわれて行く順番を若い順に示している。
したがって、このように構成された直流ブラシレスモ
ータでは、エンコーダ17でロータの回転位置を知り、各
偏平単コイル24A,24B,24Cに流す電流の向きを変えるこ
とによってロータを正逆いずれかの方向にも回転させる
ことができる。
そして、この直流ブラシレスモータでは、マグネット
13よりも重量の小さい偏平コイル体12側を回転させるの
で、イナーシャが小さくタイムレスポンスが向上する。
したがって、メモリ装置のヘッドアクセス用モータのよ
うに最大1回転の範囲で使用する回転数の少ないモータ
としての使用に適する。
なお、上記実施例において、ロータの回転は、渦巻き
状に巻かれたフレキシブルリード基板25を使用して通電
部の捩れを吸収するようにした構造を開示したが、これ
は長さに余裕を持たせた通常のリード線を使用しても良
いものである。
《発明の効果》 以上説明したとおり、本発明に係る直流ブラシレスモ
ータによれば、複数の偏平単コイルを平面的に配して円
板状に形成された偏平コイル体をシャフトに固定してロ
ータとしているので、ロータのイナーシャが小さくな
り、従来のマグネットロータ型のブラシレスモータに比
べてアクセスタイムのレスポンスを極端に向上させるこ
とができる。また、ロータの回転位置を検出する手段と
して、従来のホール素子に変えてエンコーダを使用して
いるので、偏平コイル体より導出されるリード線の数が
少なくなり構成が簡略化し、実用化が可能になる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明に係る直流ブラシレスモータの正面図、
第2図は同上モータの縦断面側面図、第3図は第2図の
D−D線に沿う断面図、第4図は同上モータにおける符
号板単体を示した平面図、第5図は同上モータにおける
フレキシブルリード基板の斜視図、第6図は同上モータ
におけるエンコーダより得られる出力波形図、第7図は
従来のブラシレスモータの縦断面側面図、第8図は第7
図に示した同上モータの要部概略平面図、第9図は第7
図に示した同上モータのホール素子より得られる出力波
形図である。 10……ブラシレスモータ、11……シャフト、12……偏平
コイル体、13……マグネット、14……ケース、15……符
号板、16……検出素子手段、17……エンコーダ、24A,24
B,24C……偏平単コイル。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】複数の偏平単コイルが平面的に配されて円
    板状に形成された偏平コイル体をケースに回転可能に支
    持されたシャフトに固定してなるロータと、前記偏平コ
    イル体と面対向されて前記ケース側に固定されたマグネ
    ットを有するステータと、前記シャフトと一体回転され
    る符号板と前記符号板の回転位置を検出する検出素子手
    段とを有したエンコーダと、前記エンコーダの出力信号
    を前記偏平単コイル体への電流供給信号として供給する
    フレキシブルリード基板とを備え、このフレキシブルリ
    ード基板は、前記シャフトの回りに渦巻き状に巻かれて
    配置され、且つ、その下部接続部が前記各偏平コイルに
    結線される配線パターンに接続されると共に、上部接続
    部が外部駆動回路に接続されるように構成したことを特
    徴とする直流ブラシレスモータ。
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