JP2694691B2 - プリンタ装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 〔概要〕 印字用紙の頭出しを検出する用紙検出手段を具備する
プリンタ装置であって、用紙検出手段近傍を経由して印
字打ち出し位置までの紙送り速度を一定で制御していた
のに対して、用紙検出手段近傍から用紙を検出するまで
の紙送り速度を、その前後の紙送り速度より低速度で制
御するように構成することにより、該用紙検出手段での
用紙検出を確実にし、印字位置のバラツキを最小限に止
め、高品質の印字を可能とする。 〔産業上の利用分野〕 本発明は、印字用紙の頭出しを検出する用紙検出手段
を具備するプリンタ装置に係り、特に印字用紙の印字打
ち出し位置までの紙送り制御に関する。 印字用紙に文字データを高精度に印字する場合、印字
打ち出し位置を正確に位置決めして印字することが重要
である。 この印字打ち出し位置決めは、用紙をセンサ等からな
る用紙検出手段で検出し、その位置から規定ステップ数
紙送りすることにより印字打ち出し位置を設定してい
る。 しかし、用紙の移送速度によっては用紙検出手段であ
るセンサ等の検出位置にバラツキが発生し、そのバラツ
キが大きいために高品質の印字が出来ないことがある。 かかる用紙の位置検出のバラツキが少なく、高精度に
印字打ち出し位置の位置決めが出来る制御方式の実用化
が待たれている。 〔従来の技術〕 第４図は従来例の改行モータ制御を説明する図、第５
図は改行モータ制御を説明するブロック図、第６図は紙
送り状況を説明する図をそれぞれ示す。 第５図は一般的なインパクトプリンタ装置における改
行モータ制御を示すブロック図で、用紙検出手段をカッ
トシートフィーダ部30内に有する場合であり、そのブロ
ック構成は、 装置内の動作を制御する制御部１と、 制御部１から送出される制御データをラッチするラッ
チ部２と、 ラッチ部２にラッチされた制御データに基づき改行モ
ータ４の駆動を行うドライバ部３と、 改行モータ４の駆動に応じて回転させて印字用紙を送
出すプラテン５と、 制御データに基づく改行モータ４の回転制御の時間監
視を行うタイマ部６と、 第６図に示すカットシートフィーダ部30内に設けられ
たセンサ32（用紙検出手段に相当する）からの検出信号
を所定レベルに変換するレベル変換回路７と、 改行モータ４の相切替えシーケンスデータやスローア
ップ、スローダウンの相励磁時間データ等の制御データ
を格納しているメモリ８等を具備して構成されている。 又、第６図は印字用紙送り状況を説明する図であり、
この図は、 セットしている用紙を繰り出すホッパ31と、繰り出さ
れた用紙の頭出しを検出するセンサ32を具備するカット
シートフィーダ30と、 カットシートフィーダ30内センサ32で用紙の頭出しを
検出してから繰り出された用紙を所定位置、即ちホッパ
31から繰り出された用紙を、その印字打ち出し位置
（ａ）に改行モータ４の駆動で順次繰り込むプラテン５
等を具備し構成されている。 第５図及び第６図に示すインパクトプリンタ装置にて
行う従来の紙送り制御は、第４図に示すように次の２つ
のステップにて実施される。 即ち、（ステップ１）：高速度にプラテン５を改行モ
ータ４の駆動にて回転させ、これに連動してカットシー
トフィーダ30内の図示せぬ紙繰り出しローラがプラテン
と同期回転して用紙がホッパ31より繰り出され、この間
にカットシートフィーダ30内センサ32をスキャンし、そ
の時用紙の頭出しが検出されると、センサ32の検出信号
をレベル変換回路７を介して制御部１に送り、この検
出信号により制御部１は停止制御を行い、プラテン５
の回転を停止させる。 （ステップ２）：次に、制御部１は用紙を印字打ち出
し位置（ａ）へ移動させるため、予め内部にセットされ
た移動量だけ用紙を繰り込むために、改行モータ４を再
起動させ、所定時間回転させると再びプラテン５の回転
を停止させる。 以上のように、従来の紙送り制御はメモリ８内及び制
御部１内にセットされている相切替えシーケンスデータ
や、第４図に示すようなスピードアップ、スピードダウ
ンの相励磁時間をタイマ部６にて監視することによっ
て、改行モータ４の回転制御を行っており、その定速時
の回転速度はステップ1,ステップ２共に同一速度となっ
ている。 〔発明が解決しようとする問題点〕 上述のようなインパクトプリンタ装置に使用している
カットシートフィーダ30内センサ32は、装置全体を低価
格に押さえる必要があることもあり、通常安価でその検
出応答速度が遅いものを使用しているのが一般的であ
る。 従って、最近のように紙送り速度がより高速になって
来ると、用紙の頭出しの検出位置がずれ、しかもそのバ
ラツキが大きくなる。 かかるバラツキが大きくなると、文字データ等の印字
位置がずれて最悪の場合は、文字データの印字が欠ける
等の状態が発生することがある。 〔問題点を解決するための手段〕 第１図は本発明の原理を説明するブロック図を示す。 第１図は本発明に係る紙送り制御機能の原理ブロック
図を示し、その構成は第５図で説明した制御部１と、 第５図で説明したセンサ32に相当する用紙検出手段９
と、 紙送り制御部10及びタイマ部60からのデータを比較す
る比較部20と、 距離データレジスタ部11からの出力データ，の時
間監視を行うタイマ部60と、 紙送り距離データ及び紙送りするための改行モータの
回転速度データ（但し、励磁時間データで表されてい
る）を格納するデータ格納手段と、データ格納手段から
のデータ読出しを指定する切換え手段とを有する紙送り
制御手段（紙送り制御部）10とを具備して構成されてい
る。 又、紙送り制御手段（紙送り制御部）10は、複数の紙
送り距離データ11a、11bを格納する距離データレジスタ
部11と、 改行モータに対する複数の回転速度データを格納する
回転速度データレジスタ部12と、 距離データレジスタ部11に格納する複数の紙送り距離
データから、制御部１の指示により１つの紙送り距離デ
ータの取出しを行う第１のスイッチ13と、 回転速度データレジスタ部12に格納する複数の回転速
度データから、制御部１の指示により１つの回転速度デ
ータの取出しを行う第２及び第３のスイッチ14,15とを
具備している。 〔作用〕 カットシートフィーダ内ホッパから印字打ち出し位置
までの紙送り制御を、ホッパからの用紙頭出しからセン
サ近傍までの第１のステップと、センサ近傍から用紙の
頭出しをセンサで検出するまでの第２のステップと、セ
ンサにおける用紙頭出し検出後印字打ち出し位置までの
第３のステップで紙送り制御を行い、しかもセンサ近傍
から用紙の頭出しの検出までの第２のステップの回転速
度を他のステップより、一段と低速度に回転させるよう
に構成することにより、安価なセンサに於ける用紙の頭
出し位置検出を確実にし、印字位置のバラツキが少なく
高品質の印字が可能となる。 〔実施例〕 以下本発明の要旨を第２図，第３図に示す実施例によ
り具体的に説明する。尚、第２図，第３図に図示してな
い符号は第５図又第６図に図示したものである。 第２図は本発明の実施例を説明するブロック図、第３
図は本発明の実施例における紙送り制御状況を説明する
図をそれぞれ示す。尚、全図を通じて同一符号は同一対
象物を示す。 第２図に示す本発明における紙送り制御部10の本実施
例の構成は、 ホッパ31からセンサ32近傍までの移動量データを格納
する移動量データレジスタ11a、及びセンサ32にて紙頭
出し検出後印字打ち出し位置（ａ）までの移動量データ
を格納する移動量データレジスタ11bを具備する距離デ
ータレジスタ部11と、 高速回転データレジスタ12a,低速回転データレジスタ
12b,停止データレジスタ12cを具備する回転速度データ
レジスタ部12と、 通常は移動量データレジスタ11a側と接続されてお
り、制御部１からの制御信号により移動量データレジス
タ11b側に切換わるスイッチ13と、 通常は高速回転データレジスタ12aと接続されてお
り、比較部20からのOR16経由の出力信号により低速回転
データレジスタ12b側に切換わるスイッチ14と、 通常はスイッチ14の出力側と接続されており、制御部
１からの制御信号により停止データレジスタ12c側に切
換わるスイッチ15とから構成されている。 尚、センサ32の検出信号は移動量データレジスタ11
a側と同一条件で制御部１側へ取込まれる。又、比較部2
0はスイッチ13からの出力信号とタイマ部60からの出力
信号とを比較し、一致した場合一致信号を出力する。 一方、タイマ部60はスイッチ15からの出力がオンにな
るとタイマー61がタイムアップし、これに伴いカウンタ
62を歩進させ、そのカウンタ値を比較部20に送出して、
距離データレジスタ部11からの出力データ，の時間
監視を行う。 上述の紙送り制御部10,比較部20,タイマ部60及び制御
部１にてホッパ31からの用紙の繰出しから、印字打ち出
し位置（ａ）へのセットまでの紙送り制御を行い、この
制御は第３図に示すように３つのステップで実施され
る。 即ち、（ステップ１）：各スイッチ13〜15は通常の接
続状態にあり、この状態における改行モータ４は、高速
回転データレジスタ12aによる励磁時間で駆動される。 タイマ部60は高速回転データレジスタ12aからの出力
信号によりカウントアップされ、そのカウント値を比
較部20の１つの入力端子に送出し、比較部20のもう１つ
の入力端子には距離データレジスタ部11内移動量データ
レジスタ11aからの出力データ（改行モータ４のステッ
プ数で距離データを表している）が送出される。 この状態で比較部20が移動量データレジスタ11aから
のステップ数とタイマ部60からのカウント値の一致を検
出すると、その一致信号により制御部１はスイッチ15を
停止データレジスタ12c側に切換えると共に、スイッチ1
4は一致信号により低速回転データレジスタ12b型に切換
えられ改行モータ７は停止する。 （ステップ２）：次に、制御部１は改行モータ４の回
転を低速回転データレジスタ12bで規定される速度（高
速回転データレジスタ12aで規定する速度よりも十分に
遅い速度）までスピードアップし、再度制御部１は改行
モータ４を停止する。 この状態で制御部１はレベル変換回路７を介してのセ
ンサ32からの信号を読取り、センサ32が未検出であれ
ば低速回転データレジスタ12bで規定される速度までス
ピードアップする。 このような制御を行う間にセンサ32が用紙の頭出しを
検出すると、制御部１はスイチ13を距離データレジスタ
部11内移動量データレジスタ11b側へその接続を切換え
られ、スイッチ14は高速回転データレジスタ12a側に戻
される。 （ステップ３）：この状態で頭出しが検出された用紙
は印字打ち出し位置（ａ）まで繰り出され、その打ち出
し位置（ａ）に高精度に位置決めされる。 〔発明の効果〕 以上のような本発明によれば、センサに於ける用紙の
頭出し位置検出が確実となり、従って印字位置のバラツ
キが少なく高品質の印字が出来る。しかも紙送り速度を
紙送り系の中間に位置する頭出し検出センサの近傍のみ
緩めその他は高速に送り印字位置にセットさせるため、
全体の用紙セット時間も其ほど長くならず、十分実用に
耐えるものとなる。

【図面の簡単な説明】 第１図は本発明の原理を説明するブロック図、 第２図は本発明の実施例を説明するブロック図、 第３図は本発明の実施例における紙送り制御状況を説明
する図、 第４図は従来例の改行モータ制御を説明する図、 第５図は改行モータ制御を説明するブロック図、 第６図は紙送り状況を説明する図、 をそれぞれ示す。 図において、 １は制御部、２はラッチ部、 ３はドライバ部、４は改行モータ、 ５はプラテン、6,60はタイマ部、 ７はレベル変換回路、８はメモリ、 ９は用紙検出手段、 10は紙送り制御部（紙送り制御手段）、 11は距離データレジスタ部、 11a,11bは移動量データレジスタ、 12は回転速度データレジスタ部、 12aは高速回転データレジスタ、 12bは低速回転データレジスタ、 12cは停止データレジスタ、 13〜15はスイッチ、16はOR、 20は比較部、 30はカットシートフィーダ部、 31はホッパ、32はセンサ、 61はタイマ、62はカウンタ、 をそれぞれ示す。

Claims (1)

1. (57)【特許請求の範囲】 １．セットしている用紙を繰出すホッパと、該ホッパよ
   り繰出された用紙の頭出しを検出するセンサと、該セン
   サで用紙の頭出しを検出してから繰出された用紙を順次
   繰込んで印字打ち出し位置にセットする、改行モータに
   て回転駆動されるプラテンと、前記ホッパより繰出され
   て前記印字打ち出し位置に至る紙送り速度を制御する紙
   送り制御手段とを少なくとも具備し、前記ホッパと前記
   プラテン間の紙送り経路の中間に位置する前記センサが
   用紙の頭出し検出信号を出力することにより、前記紙送
   り制御手段が前記プラテンを所定時間回転させて用紙を
   前記印字打ち出し位置に移動させて印字状態にセットさ
   せるプリンタ装置において、 前記紙送り制御手段（10）は、前記ホッパから前記セン
   サ近傍までの第１移動量と前記センサから前記印字打ち
   出し位置までの第２移動量を含む紙送り距離データ（11
   a,11b）及び前記改行モータの高速回転と低速回転を含
   む回転駆動を行うための回転速度データ（12a,12b）を
   格納するデータ格納手段（11,12）と、前記データ格納
   手段からのデータ読出しを指定する切換え手段（13,14,
   15）とを有し、 前記紙送り制御手段（10）はその紙送り速度の制御を前
   記の格納データに基づき、前記センサ（9,32）位置近傍
   までの第１のステップと、前記センサ（9,32）位置近傍
   から該センサ（9,32）が用紙の頭出し検出信号を出力す
   るまでの第２のステップと、前記センサ（9,32）が用紙
   の頭出を検出してから前記印字打ち出し位置までの第３
   ステップとで制御し、且つ前記第２のステップの紙送り
   速度を低速、他の第１、第３のステップの紙送り速度を
   該第２ステップより速い高速に制御したことを特徴とす
   るプリンタ装置。