JP2693288B2 - 磁気記録再生装置のテープ走行機構 - Google Patents

磁気記録再生装置のテープ走行機構

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JP2693288B2
JP2693288B2 JP3192159A JP19215991A JP2693288B2 JP 2693288 B2 JP2693288 B2 JP 2693288B2 JP 3192159 A JP3192159 A JP 3192159A JP 19215991 A JP19215991 A JP 19215991A JP 2693288 B2 JP2693288 B2 JP 2693288B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ビデオテープレコーダ
等の磁気記録再生装置において磁気テープをドラムに巻
き付けて走行させる磁気記録再生装置のテープ走行機構
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】例えば、VHS方式のビデオテープレコ
ーダ(以降、VTRと称する)は、図3および図4に示
すようなテープ走行機構を備えている。
【0003】このテープ走行機構において、磁気テープ
31は、テンションポスト32、供給側ガイドローラ3
3、供給側主傾斜ポスト34、巻取側主傾斜ポスト3
5、および巻取側ガイドローラ36により、図中の矢印
で示すように、カセット37から引き出されてドラム3
8の周囲に約190°の角度で巻付けられる。このよう
に引き出された磁気テープ31は、図示しないメカニズ
ム固定用シャーシに固定されたガイドポスト39〜41
に押圧されて巻き付けられるとともに、キャプスタン4
2とピンチローラ43との間に挟み込まれて、キャプス
タン42の回転により走行する。
【0004】上記のようなローディング状態において、
磁気テープ31は、カセット37の図示しない供給リー
ル側で、小径ガイド44と大径ガイド45とを経てカセ
ット37の外に出る。磁気テープ31は、上記シャーシ
に固定されているガイドポスト39を通過することによ
り、大径ガイド45への巻付角が一定に保たれる。上記
ガイドポスト39は、中心軸が磁気テープ31の幅方向
と一致するものであって、ローラ化が可能である。
【0005】ガイドポスト39を経た磁気テープ31
は、テンションポスト32で適当なテープテンションが
付与されて、ガイドポスト40を通過する。このガイド
ポスト40は、ガイドポスト39と同様に、中心軸が磁
気テープ31の幅方向と一致するものであって、ローラ
化されるものもある。
【0006】その後、磁気テープ31は、磁気テープ3
1の幅全てにわたって消去を行う全幅消去ヘッド46を
通過し、供給側ガイドローラ33を経て、供給側主傾斜
ポスト34により記録面が傾けられてドラム38に導入
される。供給側主傾斜ポスト34は、回転しない軸部材
であって、その中心軸が磁気テープ31の幅方向に対し
傾斜して設けられている。また、機種によっては、ガイ
ドポスト40と全幅消去ヘッド46との中間付近にイン
ピーダンスローラと称される慣性ローラが設けられるこ
ともある。
【0007】ドラム38に導入された磁気テープ31
は、固定ドラム38aの図示しないヘリカルリードに沿
って走行し、固定ドラム38a上に設けられる回転ドラ
ム38bに取り付けられた図示しない磁気ヘッドにより
記録または再生が行われる。
【0008】その後、ドラム38から離脱した磁気テー
プ31は、巻取側主傾斜ポスト35で記録面が傾けられ
て元の向きに戻され、巻取側ガイドローラ36を通過し
た後、アフターレコーディング用ヘッド47および音声
/コントロール用ヘッド48とガイドポスト41とを通
過する。このガイドポスト41は、前記ガイドポスト3
9・40と同様に中心軸が磁気テープ31の幅方向と一
致して設けられている。なお、機種によっては、巻取側
主傾斜ポスト35と巻取側ガイドローラ36との中間付
近、もしくは巻取側ガイドローラ36とアフターレコー
ディング用ヘッド47との中間付近に前記と同様のイン
ピーダンスローラが設けられることがある。
【0009】そして、磁気テープ31は、キャプスタン
42とピンチローラ43との間に挟まれてカセット37
内に送られ、カセット37で、大径ガイド49と中径ガ
イド50とを通過して図示しない巻取りリールに巻取ら
れる。なお、VHS方式のVTRにおけるテープ送り機
構には、上記の構成以外に、キャプスタン42と大径ガ
イド49との中間付近に磁気テープ31をカセット37
外に引き出す可動式のポスト(図示せず)を有するもの
もある。
【0010】上記のテープ走行機構におけるローディン
グ方式は、磁気テープ31が引き出された形状から一般
にMローディング方式と呼ばれ、小型で簡単な構造のた
め量産化に適するとともに、ローディングが速く行える
という利点を有している。このようなテープ走行機構で
は、上記のように、磁気テープ31の記録面を、供給側
主傾斜ポスト34で傾け、巻取側主傾斜ポスト35で元
に戻すようになっているため、ドラム38の傾きを任意
に設定することができる。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】ところが、供給側主傾
斜ポスト34および巻取側主傾斜ポスト35は、磁気テ
ープ31の幅方向に対し傾斜しているため、ローラ化す
ると磁気テープ31がその長手方向に進まなくなる。こ
のため、上記従来のテープ走行機構では、供給側主傾斜
ポスト34および巻取側主傾斜ポスト35をローラ化し
て、磁気テープ31に加わる負荷を軽減することができ
ないという欠点有していた。以下に、供給側主傾斜ポス
ト34および巻取側主傾斜ポスト35により磁気テープ
31に加わる負荷について表1に基づいて詳しく説明す
る。
【0012】
【表1】
【0013】まず、表1の各項目に用いられている用語
を以下のように定義する。なお、以下の定義では、磁気
テープ31の幅方向に対し中心軸が傾斜している部材の
ことをポストと称する。
【0014】(1)半径R(mm):ポストの中心軸に
対し垂直な面における半径 (2)巻付角φh (度):ポストの中心軸に対し垂直な
面においてポストに磁気テープ31が巻付けられる角度 ただし、磁気テープ31がポストの中心軸に対し幅方向
を傾斜させて巻付けられている場合、磁気テープ31の
ポストへの進入位置となる直線の中心点から上記中心軸
に引いた垂線と、磁気テープ31のポストからの離脱位
置となる直線の中心点から上記中心軸に引いた垂線とを
上記中心軸方向に投影した両直線のなす角度とする。
【0015】(3)傾斜角φs (度):磁気テープ31
の幅方向とポストの中心軸とのなす角度 (4)ポスト間ピッチL(mm):磁気テープ31のポ
ストに対する離脱位置と次のポストに対する進入位置と
の間の距離 (5)ポスト中心座標(x,y,z):ドラム38の中
心座標を(0,0,0)とするときの各ポストの座標 ただし、供給側主傾斜ポスト34では、磁気テープ31
の離脱位置となる直線の中心点から上記中心軸に引いた
垂線の足とし、巻取側主傾斜ポスト35では、磁気テー
プ31の進入位置となる直線の中心点から上記中心軸に
引いた垂線の足とする。また、ドラム38の中心位置
は、ドラム38に巻き付けられた磁気テープ31の中心
線のドラム38における進入位置と離脱位置との間の中
点から、ドラム38の中心軸に引いた垂線の足とする。
【0016】上記の定義に基づいて、ドラム38の半径
Rを31mmとするとともに、傾斜角φs (ヘリカルリ
ード角)を5.9354°として、巻付角φh が190
°となるように磁気テープ31を走行させるには、供給
側主傾斜ポスト34および巻取側主傾斜ポスト35の巻
付角φh 、傾斜角φs 、およびポスト間ピッチLが次の
ようになる。すなわち、供給側主傾斜ポスト34および
巻取側主傾斜ポスト35の半径Rを1.5mmとすると
き、巻付角φh が58.643°となり、傾斜角φs
15.025°となり、ドラム38とのポスト間ピッチ
Lが13.211mmとなる。
【0017】また、一般に、傾斜ポストの巻付角φh
大きい場合、その傾斜ポスト通過前のテープテンション
1 と通過後のテープテンションT2 との関係は、傾斜
ポストの摩擦係数をμとすると次式のようになる。ただ
し、次式ではθh =φh π/180°とする。 T2 =T1 exp(μθh ) …式1 従って、本テープ走行機構の傾斜ポストの巻付角φh
総和(以降、総巻付角Σφh )は、供給側主傾斜ポスト
34および巻取側主傾斜ポスト35の巻付角φh を5
8.6°とすれば、117.2°となる。そして、傾斜
ポストを通過する前のテープテンションT1 と通過した
後のテープテンションT2 との比は、以下のようにな
る。なお、実験的に求めた磁気テープ31と供給側主傾
斜ポスト34および巻取側主傾斜ポスト35との動摩擦
係数μを0.35とする。 T2 /T1 =exp(0.35×117.2°×π/180°)≒2.05 となる。
【0018】このように、従来のテープ走行機構では、
巻取側主傾斜ポスト35の離脱側でのテープテンション
2 が供給側主傾斜ポスト34の進入側でのテープテン
ションT1 の約2倍にもなる。例えば、VHS方式のV
TRでは、磁気テープ31の走行を安定させるために3
0〜45gr程度にテープテンションT1 が設定される
が、そうした場合、テープテンションT2 が実測で55
〜70gr程度にもなり、テープ厚みが薄くなると磁気
テープ31の一方の端縁がのびるいわゆる片のびなどが
生じやすくなるという問題点を有していた。
【0019】本発明は、上記の事情に鑑みてなされたも
のであって、傾斜ポストの巻付角の総和を小さくして、
テープテンションの増加を抑制することを目的としてい
る。
【0020】
【課題を解決するための手段】本発明の磁気記録再生装
置のテープ走行機構は、上記の課題を解決するために、
磁気テープを基台部に対し傾斜するドラムの外周面に巻
き付けて走行させるようにしたものであって、磁気テー
プの供給側で記録面を基台部に対しほぼ垂直にして走行
させた磁気テープをその記録面が上記ドラムと同じ角度
方向に傾斜するようにして上記ドラムに導く供給側走行
部と、磁気テープの巻取側で上記ドラムから離脱した磁
気テープを再び記録面が基台部に対しほぼ垂直になるよ
うに走行させる巻取側走行部とを備えた磁気記録再生装
置のテープ走行機構において、以下の手段を講じている
ことを特徴としている。
【0021】すなわち、上記磁気記録再生装置のテープ
走行機構は、上記供給側走行部および巻取側走行部が、
磁気テープの記録面を傾斜させる複数の傾斜部材と、磁
気テープの走行路における上記傾斜部材の前または後に
配されて磁気テープに巻き付けられ、上記傾斜部材への
磁気テープの巻付角の総和を小さくするように磁気テー
プの走行を補助する補助ローラ部材とを有していると共
に、上記傾斜部材のうちの1つは、磁気テープの記録を
消去する消去ヘッドである
【0022】
【作用】上記の構成では、例えば、カセットテープを記
録媒体として用いた場合、カセットから引き出された磁
気テープは、供給側走行部にて記録面が基台部に対し傾
けられ走行する。上記供給側走行部からドラムの周囲を
走行してきた磁気テープは、ドラムの周囲に巻き付けら
れて走行した後、巻取側走行部にて再び記録面が基台部
に対しほぼ垂直にされてカセット内に送られる。
【0023】上記供給側および巻取側走行部では、それ
ぞれ、複数の傾斜部材が設けられるとともに、磁気テー
プの走行路における上記傾斜部材の前または後に、補助
ローラ部材が配されて磁気テープに巻き付けられ、上記
傾斜部材への磁気テープの巻付角の総和を小さくするよ
うになっている。さらに、消去ヘッドが、傾斜部材とし
ての機能と、磁気テープの記録を消去する機能とを兼ね
ているので、従来と同様に、消去ヘッドを除いた傾斜部
材への巻付角を基準にして、磁気テープの巻付角の総和
を比較すると、従来に比べ、磁気テープの巻付角の総和
を、より一層削減できる。この結果、上記傾斜部材によ
り磁気テープに加わるテープテンションの増加を抑制す
ることができる。
【0024】
【実施例】本発明をVTRに適用した一実施例について
図1および図2に基づいて説明すれば、以下の通りであ
る。
【0025】本実施例に係るテープ走行機構は、図1お
よび図2に示すように、テンションポスト1、ガイドポ
スト2、供給側主傾斜ポスト3と、供給側ガイドローラ
4・5と、全幅消去ヘッド6と、ドラム7と、巻取側ガ
イドローラ8・9と、巻取側補助傾斜ポスト10と、音
声/コントロールヘッド11と、巻取側主傾斜ポスト1
2と、巻取側引出ガイドローラ13と、キャプスタン1
4と、ピンチローラ15とを有している。なお、以下で
述べるポストとは、磁気テープ16の走行に伴って回転
しないように設けられているものであり、ローラとは、
磁気テープ16の走行に伴って回転するように設けられ
ているものである。
【0026】テンションポスト1は、図示しないテンシ
ョンレバー等によって駆動されて、磁気テープ16に一
定のテープテンションを付与するポストである。このテ
ンションポスト1は、待機位置とローディング位置との
間を移動するようになっている。
【0027】ガイドポスト2は、磁気テープ16の走行
を補助するものであり、テンションポスト1のローディ
ング時の配置位置の近傍に配され、基台部となるメカニ
ズム固定用シャーシ(以下、メカシャーシと称する)1
7に固定されている。上記テンションポスト1およびガ
イドポスト2は、その中心軸が磁気テープ16の幅方向
(以降、テープ幅方向と称する)と一致するように設け
られるポストであり、ローラ化されたものであってもよ
い。
【0028】供給側主傾斜ポスト3は、上記ガイドポス
ト2に対し本テープ走行機構のほぼ中央部に配されるド
ラム7側の側方に配され、頭部がドラム7に近づくよう
に傾斜してメカシャーシ17に固定されている。この供
給側主傾斜ポスト3は、その中心軸がテープ幅方向に対
し傾斜するように磁気テープ16が記録面側で巻き付け
られて、磁気テープ16を傾斜させるようになってお
り、傾斜部材としての機能を有している。
【0029】供給側ガイドローラ4は、上記供給側主傾
斜ポスト3の磁気テープ16離脱側に近接して配され、
頭部がカセット18の配置位置側へ傾くようにメカシャ
ーシ17に固定されている。この供給側ガイドローラ4
は、その中心軸がテープ幅方向に一致するように磁気テ
ープ16が巻き付けられるとともに、磁気テープ16を
記録面側から非記録面側に押し出すように設けられて、
供給側主傾斜ポスト3および全幅消去ヘッド(消去ヘッ
ド)6の磁気テープ16の巻付角(以降、単に巻付角と
称する)を小さくするようになっており、補助ローラ部
材としての機能を有している。
【0030】供給側ガイドローラ5は、ドラム7のテー
プ進入側付近に配されるとともに、ドラム7と同じ角度
方向に傾斜して設けられ、テンションポスト1と同様、
待機位置とローディング位置との間を移動するようにな
っている。また、供給側ガイドローラ5は、その中心軸
がテープ幅方向に一致するように磁気テープ16が非記
録面で巻き付けられる。この供給側ガイドローラ5は、
巻付角が大きくなるドラム7のテープ進入側付近に配さ
れることにより、供給側主傾斜ポスト3および全幅消去
ヘッド6の巻付角を小さくするようになっており、補助
ローラ部材としての機能を有している。
【0031】全幅消去ヘッド6は、磁気テープ16の全
幅にわたって消去を行う磁気ヘッドであり、上記供給側
ガイドローラ4・5のほぼ中間位置に配されて、メカシ
ャーシ17に固定されている。この全幅消去ヘッド6
は、その中心軸がドラム7と同じ角度方向に傾斜するよ
うに磁気テープ16が記録面で巻き付けられ、傾斜部材
としての機能を有している。なお、上記中心軸とは、全
幅消去ヘッド6のテープ摺動面となる曲面の中心となる
軸のことをいう。
【0032】上記のテンションポスト1、ガイドポスト
2、供給側主傾斜ポスト3、供給側ガイドローラ4・5
および全幅消去ヘッド6により供給側走行部が構成され
ている。
【0033】ドラム7は、前述のように本テープ走行機
構のほぼ中央に配されており、シャーシ17に対し傾斜
して設けられている。このドラム7は、下側に設けられ
る固定ドラム7aと、この固定ドラム7aの上側に固定
ドラム7aと同軸に設けられる回転ドラム7bとからな
っている。固定ドラム7aの周囲のテープ走行面には、
ヘリカルリード7cなる段差が設けられており、このヘ
リカルリード7cに沿って磁気テープ16が案内される
ようになっている。
【0034】巻取側ガイドローラ8は、ドラム7のテー
プ離脱側付近に配されるとともに、ドラム7と同じ角度
方向に傾斜して設けられ、テンションポスト1と同様、
待機位置とローディング位置との間を移動するようにな
っている。また、巻取側ガイドローラ8は、その中心軸
がテープ幅方向に一致するように磁気テープ16が非記
録面で巻き付けられる。この巻取側ガイドローラ8は、
巻付角が大きくなるドラム7のテープ離脱側付近に配さ
れることにより、巻取側補助傾斜ポスト10および巻取
側主傾斜ポスト12の巻付角を小さくするようになって
おり、補助ローラ部材としての機能を有している。
【0035】巻取側ガイドローラ9は、上記巻取側ガイ
ドローラ8と間隔をおいて配されてメカシャーシ17に
固定されている。この巻取側ガイドローラ9は、その中
心軸がテープ幅方向に一致するように磁気テープ16が
巻き付けられるとともに、磁気テープ16を記録面側か
ら非記録面側に押し出すように設けられて、巻取側補助
傾斜ポスト10および巻取側主傾斜ポスト12の巻付角
を小さくするようになっており、補助ローラ部材として
の機能を有している。
【0036】巻取側補助傾斜ポスト10は、巻取側ガイ
ドローラ8・9の間における巻取側ガイドローラ8より
に配されるとともに、テンションポスト1と同様、待機
位置とローディング位置との間を移動するようになって
いる。また、巻取側補助傾斜ポスト10は、その中心軸
がテープ幅方向に対し傾斜して設けられており、傾斜部
材としての機能を有している。
【0037】音声/コントロールヘッド11は、音声信
号およびコントロール信号の記録を兼ねて行う磁気ヘッ
ドであり、巻取側ガイドローラ8・9の間における巻取
側ガイドローラ9よりに配されて、シャーシ17に対し
傾斜して固定されている。この音声/コントロールヘッ
ド11は、その中心軸がテープ幅方向に一致するように
磁気テープ16が記録面で巻き付けられる。なお、上記
中心軸とは、前記全幅消去ヘッド6の中心軸と同様に、
テープ摺動面の中心となる軸のことをいう。
【0038】巻取側主傾斜ポスト12は、上記巻取側ガ
イドローラ9に対しドラム7と反対側の側方に配され、
頭部がドラム7から遠ざかるように傾斜してメカシャー
シ17に固定されている。また、巻取側主傾斜ポスト1
2は、その中心軸がテープ幅方向に対し傾斜するように
磁気テープ16が記録面で巻き付けられて、磁気テープ
16を傾斜させるようになっており、傾斜部材としての
機能を有している。
【0039】巻取側引出ガイドローラ13は、巻取側主
傾斜ポスト12のテープ送出側付近に配されるととも
に、テンションポスト1と同様、待機位置とローディン
グ位置との間を移動するようになっている。また、巻取
側引出ガイドローラ13は、その中心軸がテープ幅方向
と一致するように磁気テープ16が非記録面で巻きつけ
られる。
【0040】キャプスタン14は、図示しないキャプス
タンモータにより駆動されて、磁気テープ16を一定の
速度で走行させる回転型のポストであり、記録面側に配
されている。ピンチローラ15は、キャプスタン14と
の間に磁気テープ16を挟み込んで、磁気テープ16を
走行させる大径のローラであり、非記録面側に配されて
いる。
【0041】上記の巻取側ガイドローラ8・9、巻取側
補助傾斜ポスト10、音声/コントロールヘッド11、
巻取側主傾斜ポスト12、巻取側引出ガイドローラ1
3、キャプスタン14およびピンチローラ15により巻
取側走行部が構成されている。
【0042】一方、磁気テープ16は、カセット18の
図示しない供給リール(図1における左側)に巻回され
ており、上記のテープ走行機構を経て図示しない巻取リ
ール(図1における右側)に巻き取られるようになって
いる。上記カセット18内には、供給リール側の磁気テ
ープ16の出口付近に小径ガイド19が設けられ、さら
に上記出口近傍に大径ガイド20が設けられている。ま
た、同じくカセット18内には、巻取リール側の磁気テ
ープ16の入口近傍に大径ポスト21と中径ポスト22
とが近接して設けられている。
【0043】上記の構成において、カセット18内の磁
気テープ16は、テンションポスト1、供給側ガイドロ
ーラ5、巻取側ガイドローラ8、巻取側補助傾斜ポスト
10および巻取側引出ガイドローラ13により、図1に
示すようにカセット18内から引き出されてドラム7に
巻き付けられる。この状態で、再生や記録を行う場合、
供給リールに巻回されている磁気テープ16は、キャプ
スタン14およびピンチローラ15によって送られ、カ
セット18内の小径ガイド19と大径ガイド20とを経
てカセット18の外に出ていく。このとき、磁気テープ
16は、記録面がメカシャーシ17に対しほぼ垂直にな
っている。
【0044】磁気テープ16は、テープ走行機構に入る
と、テンションポスト1とガイドポスト2とを経て、供
給側主傾斜ポスト3により記録面がメカシャーシ17に
対し傾けられ、続いて、供給側ガイドローラ4を通過す
ることにより、記録面のメカシャーシ17に対する傾斜
角が若干大きくなる。磁気テープ16は、全幅消去ヘッ
ド6でドラム7と同じ角度方向に傾けられた後、供給側
ガイドローラ5で走行方向がほぼ180°反転してドラ
ム7に導かれる。
【0045】ドラム7の周囲を走行した磁気テープ16
は、巻取側ガイドローラ8を経て巻取側補助傾斜ポスト
10により記録面の傾きが変えられ、音声/コントロー
ルヘッド11と巻取側ガイドローラ9とを経て巻取側主
傾斜ポスト12に達し、ここで、さらに記録面が傾けら
れる。その結果、磁気テープ16の記録面は、カセット
18から出てきたときと同じ状態に戻され、メカシャー
シ17に対しほぼ垂直になる。
【0046】そして、磁気テープ16は、巻取側引出ガ
イドローラ13を通過して、キャプスタン14およびピ
ンチローラ15によりカセット18内に送り込まれ、大
径ガイド21と中径ガイド22とを経て巻取リールに巻
き取られていく。
【0047】以上述べたように、本実施例に係るテープ
走行機構は、ドラム7のテープ進入側とテープ離脱側と
で一度に磁気テープ16を傾けるような従来の構成と異
なり、テープ供給側とテープ巻取側とでそれぞれ、各傾
斜ポストにより複数段階で磁気テープ16をメカシャー
シ17に対し傾けるとともに、磁気テープ16の走行路
に配した各ローラにより傾斜ポストの巻付角を小さくす
るようにしたので、各傾斜ポストによるテープテンショ
ンの増加を抑制することができる。
【0048】例えば、上記の構成における各ポストの半
径R(mm)、巻付角φh (度)、傾斜角φs (度)、
ポスト間ピッチL(mm)、およびポスト中心座標
(x,y,z)は、表2のようになる。ただし、各項目
については、先に説明した表1における各項目と同義と
する。
【0049】
【表2】
【0050】表2により、ドラム7の半径Rを31mm
とするとともに、傾斜角φs (ヘリカルリード角)を
5.9354°として、巻付角φh が190°となるよ
うに磁気テープ16を走行させるには、供給側主傾斜ポ
スト3、巻取側補助傾斜ポスト10および巻取側主傾斜
ポスト12の巻付角φh は、各ポストの半径Rを2mm
とするとき、それぞれ19°、15°および22°とな
る。
【0051】従って、本テープ走行機構の傾斜ポストの
総巻付角Σφh は、上記の巻付角φh により56°とな
り、従来のテープ走行機構における総巻付角Σφh (約
117.2°)の1/2以下になっている。なお、従来
のテープ走行機構についての総巻付角Σφh では全幅消
去ヘッド46の巻付角φh を加えていないので、上記総
巻付角Σφh も同様に全幅消去ヘッド6の巻付角φh
除外する。
【0052】そして、本テープ走行機構の傾斜ポストに
よるテープテンョンの変化は、上記の総巻付角Σφh
基づいて前述の式1より以下のようになる。なお、T1
を供給側主傾斜ポスト3のテープ進入側におけるテープ
テンションとし、T2 は巻取側主傾斜ポスト12のテー
プ離脱側におけるテープテンションとする。また、磁気
テープ16と各傾斜ポストとの動摩擦係数μを0.35
とする。 T2 /T1 =exp(0.35×56°×π/180°)≒1.41 実験機によるテープテンションの変化は、30grのT
1 に対し、T2 が40gr程度に抑えられており、この
ことからも、テープテンションの増加は、従来のテープ
走行機構に比べて大幅に抑制されている。それゆえ、磁
気テープ16が薄いものであっても、傾斜ポストで加え
られる負荷により、磁気テープ16に変形が生じるとい
った不都合を防止することができる。
【0053】なお、本実施例の構成においては、全幅消
去ヘッド6を傾斜部材として機能させるようになってい
るが、全幅消去ヘッド6をその中心軸がテープ幅方向に
一致するように配するとともに、中心軸がテープ幅方向
に対し傾斜している傾斜ポストを他に設けた構成であっ
ても、上記の構成と同様な効果が得られる。
【0054】すなわち、本発明は、本実施例の構成に限
定されるものではなく、特許請求の範囲において種々の
変更が可能であることは勿論である。また、表2に示し
た各数値も一例であって、設計の変更等により変わって
くる。例えば、供給側主斜ポスト3等の傾斜部材の傾き
方向は、それぞれの配置位置や数によって異なり、コン
ピュータでベクトル計算することにより得られる磁気テ
ープ16の走行路により一義的に決まる。
【0055】
【発明の効果】本発明の磁気記録再生装置のテープ走行
機構は、以上のように、供給側走行部および巻取側走行
部が、磁気テープの記録面を傾斜させる複数の傾斜部材
と、磁気テープの走行路における上記傾斜部材の前また
は後に配されて磁気テープに巻き付けられ、上記傾斜部
材への磁気テープの巻付角の総和を小さくするように磁
気テープの走行を補助する補助ローラ部材とを有してい
と共に、上記傾斜部材のうちの1つは、磁気テープの
記録を消去する消去ヘッドである構成である。
【0056】このように、供給側走行部および巻取側走
行部に、複数の傾斜部材と補助ローラ部材とが設けられ
て、傾斜部材への磁気テープの巻付角の総和を小さくす
るようになっている。さらに、消去ヘッドが、傾斜部材
としての機能と、磁気テープの記録を消去する機能とを
兼ねているので、従来と同様に、消去ヘッドを除いた傾
斜部材への巻付角を基準にして、磁気テープの巻付角の
総和を比較すると、従来に比べ、磁気テープの巻付角の
総和を、より一層削減できる。この結果、傾斜部材で磁
気テープに加わるテープテンションの増加を抑制するこ
とができる。
【0057】従って、本発明を採用すれば、記録時間の
長時間化や高磁力化に伴い磁気テープが薄くなっても、
磁気テープに加わる負荷が軽減されるため、磁気テープ
の伸びや各傾斜ポストのエッジによる損傷を防止するこ
とができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示すテープ走行機構を示す
平面図である。
【図2】図1の正面図である。
【図3】従来のテープ走行機構を示す平面図である。
【図4】図3の正面図である。
【符号の説明】
1 テンションポスト 2 ガイドポスト 3 供給側主傾斜ポスト(傾斜部材) 4 供給側ガイドローラ(補助ローラ部材) 5 供給側ガイドローラ(補助ローラ部材) 6 全幅消去ヘッド(傾斜部材;消去ヘッド) 7 ドラム 8・9 巻取側ガイドローラ(補助ローラ部材) 10 巻取側補助傾斜ポスト(傾斜部材) 11 音声/コントロールヘッド 12 巻取側主傾斜ポスト(傾斜部材) 13 巻取側引出ガイドローラ 14 キャプスタン 15 ピンチローラ 16 磁気テープ 17 メカニズム固定用シャーシ(基台部)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】磁気テープを基台部に対し傾斜するドラム
    の外周面に巻き付けて走行させるようにしたものであっ
    て、磁気テープの供給側で記録面を基台部に対しほぼ垂
    直にして走行させた磁気テープをその記録面が上記ドラ
    ムと同じ角度方向に傾斜するようにして上記ドラムに導
    く供給側走行部と、磁気テープの巻取側で上記ドラムか
    ら離脱した磁気テープを再び記録面が基台部に対しほぼ
    垂直になるように走行させる巻取側走行部とを備えた磁
    気記録再生装置のテープ走行機構において、 上記供給側走行部および巻取側走行部が、磁気テープの
    記録面を傾斜させる複数の傾斜部材と、磁気テープの走
    行路における上記傾斜部材の前または後に配されて磁気
    テープに巻き付けられ、上記傾斜部材への磁気テープの
    巻付角の総和を小さくするように磁気テープの走行を補
    助する補助ローラ部材とを有していると共に、 上記傾斜部材のうちの1つは、磁気テープの記録を消去
    する消去ヘッドである ことを特徴とする磁気記録再生装
    置のテープ走行機構。
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