JP2693006B2 - インクジェット記録装置 - Google Patents

インクジェット記録装置

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JP2693006B2
JP2693006B2 JP3951290A JP3951290A JP2693006B2 JP 2693006 B2 JP2693006 B2 JP 2693006B2 JP 3951290 A JP3951290 A JP 3951290A JP 3951290 A JP3951290 A JP 3951290A JP 2693006 B2 JP2693006 B2 JP 2693006B2
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【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、被記録材に対してインクを吐出して所望の
記録画像を形成し得るインクジエツト記録装置に関す
る。
〔従来の技術〕
従来、紙、OHP用シートなどの被記録材(以下記録用
紙または単に紙ともいう)に対して記録を行なう記録装
置は、種々の記録方式による記録ヘツドを搭載した形態
で提案されている。この記録ヘツドには、ワイヤードツ
ト方式、感熱方式、熱転写方式、インクジエツト方式に
よるものなどがある。
特にインクジエツト記録方式は、記録用紙に直接イン
クを噴射するものであるので、ランニングコストが安
く、静かな記録方法として注目されている。
かかるインクジエツト方式による記録装置において
は、記録ヘツドとして一般に微細な吐出口を配列したも
のが用いられるので、吐出口内法への気泡や塵埃の混入
が生じた場合、あるいはインク溶剤の蒸発に伴う像粘等
によってインクが吐出ないし記録に適さない状態となっ
た場合等において、インクをリフレツシユすることによ
りそれら吐出不良要因を除去する処理(吐出回復処理)
がなされるようにしている。
〔発明が解決しようとする課題〕
このような吐出回復処理を行なう手段の一形態とし
て、記録ヘツドにより記録が行なわれる記録領域と記録
ヘツドを記録領域から退避させた被記録領域との間を走
査可能なキヤリツジに搭載された記録ヘツドの吐出口形
成面を覆うことが可能な非記録領域に配置されたキヤツ
プと、このキヤツプに連通し吸引力を作用するポンプと
を設けたものがある。そして、記録ヘツドを被記録領域
に移動させたところでキヤツプに向かって吐出口内方の
インク吐出エネルギ発生素子を駆動することにより全吐
出口からインクを吐出させ(以下、予備吐出という)、
あるいはキヤツプによって吐出口形成面を覆った状態で
吸引力を作用させた吐出口より吸引を行なうことにより
インクを強制排出させて、インクとともに吐出不良要因
を除去せとするものである。また、キヤツプ内部の吐出
口対向部位には一般にそれらインク吐出時やインク強制
排出時に吐出口より出てくるインクの漏れやはね返りを
防止するためにインク吸収体が設けられている。また、
予備吐出によってキヤツプ内に残留したインクをポンプ
側に吸引する(以下、空吸引という)手段が設けられて
いる。
このような形態の装置では、キヤリツジを非記録領域
に移動させた後、移動のモーター、例えばステツピング
モータの励磁相の出力を停止させていた。
このようにステツピングモータの励磁相の出力を停止
させた状態では、キヤリツジは外力により自在に移動可
能な状態となっていた。そのため、キヤリツジに搭載さ
れた記録ヘツドに対してキヤツピングを行なう場合、キ
ヤリツジがわずかに移動し、所望のキヤツピング位置に
キヤツピングできない場合があった。
また、これを解消するためにキヤリツジを非記録領域
の外方側に設けた位置決め部材と当接し、この方向への
押圧力をモータにより常時発生してキヤリツジを固定す
ることも考えられる。しかしながら、この場合モーター
にかかる負荷が大きく、モーター破損の原因となった
り、電力消費が大きなものとなってしまう。
本発明はこれらの課題を解決し、消費電力が少なく、
キヤリツジ移動モーター破損がなく、位置決めがきちん
とおこなわれ、良好な回復動作を行い得るインクジエツ
ト記録装置を提供することを目的とする。
〔課題を解決するための手段〕
本発明は、前述の目的を達成するために提案されたも
ので、被記録材に対してインクを吐出して記録画像を形
成するインクジエツト記録ヘツドと、前記記録ヘツドを
支持するとともに、走査可能に設けられた支持部材と、
前記支持部材を走査するための支持部材駆動手段と、前
記記録ヘツドの前記インクを吐出する吐出口が形成され
た面を覆うことが可能に設けられたキヤツプ部材と、前
記キヤツプ部材を前記記録ヘツドの吐出口形成面に対し
て当接位置と離間位置との間で移動させるキヤツプ部材
移動手段と、を有するインクジエツト記録装置におい
て、前記キヤツプ部材移動手段は前記支持部材の一部に
設けられた被係合部に対して係合可能な係合部材を有し
ており、前記記録ヘツドの吐出口形成面に対して前記キ
ヤツプ部材を当接させて覆った状態で前記係合部材と被
係合部とが係合状態となり、この状態で前記支持部材駆
動手段の励磁相の出力を停止することを特徴とする。
〔作用〕
記録ヘツドが搭載されたキヤリツジをステツピングモ
ータによって走査させ、非記録領域にてキヤツプ駆動手
段の係合部とキヤリツジの被係合部とを係合させること
で、キヤツピング位置を確実に決められる。
また係合状態でステツピングモータの励磁相の出力を
停止するので、キヤリツジフリー状態であってもキヤリ
ツジが移動することがなく、さらにステツピングモータ
への負荷がなくなり、モータ破壊を招くことがなくなる
とともに消費電力の低減が図れる。
〔実施例〕
以下、図面を参照して本発明の実施例を詳細に説明す
る。
第1図は本発明を適用可能な装置として、文書作成装
置(以下ワードプロセツサという)の外観構成例を示
す。
ここで、1は入力装置であるところのキーボード部で
ある。2は入力した文書等を表示する表示器部分であ
り、回動可能に保持され、非使用時はキーボード部1に
重なるように折たためるようになっていて持ち運び可能
となっている。
3は該記録ヘツドの動作状態を確認するための視認用
開口に設けた開閉可能な保護カバーであり、透明又は半
透明である。4は拍車を保持するための拍車カバーであ
る。
5は記録用紙の給排紙時に紙の支えとするペーパーサ
ポータ、6は手動にて記録用紙の給排紙を行なうための
ノブである。
第2図は本例に係るインクジエツト記録装置形態のプ
リンタ部の構成例を示す。
ここで9は第3図につき説明するインクジエツト記録
ヘツドを有したヘツドカートリツジ、11はこれを搭載し
て図中S方向に走査するためのキヤリツジである。13は
ヘツドカートリツジ9をキヤリツジ11に取り付けるため
のフツク、15はフツク13を操作するためのレバーであ
る。19はヘツドカートリツジ9に対する電気接続部を支
持する支持板である。21はその電気接続部と本体制御部
とを接続するためのFPCである。
23は、キヤリツジ11をS方向に案内するためのガイド
軸であり、キヤリツジ11の軸受25に挿通されている。27
はキヤリツジ11が固着され、これをS方向に移動させる
ための動力を伝達するタイミングベルトであり、装置両
側部に配置されたプーリ29A、29Bに張架されている。一
方のプーリ29Bには、ギヤ等の伝導機構を介してキヤリ
ツジモータ31より駆動力が伝達される。
33は紙等の記録媒体(以下記録紙ともいう)の被記録
面を規制するとともに記録等に際してこれを搬送するた
めの搬送ローラであり、搬送モータ35によって駆動され
る。37は記録媒体をペーパーサポータ5側より記録位置
に導くためのペーパーパン、39は記録媒体の送給経路途
中に配設されて記録媒体を搬送ローラ33に向けて押圧
し、これを搬送するためのフイードローラである。34は
ヘツドカートリツジ9の吐出口に対向し記録媒体の記録
面を規制するためのプラテンである。41は記録媒体搬送
方向上、記録位置より下流側に配置され、記録媒体を不
図示の排紙口へ向けて排紙するための排紙ローラであ
る。42は排紙ローラ41に対応して設けられる拍車であ
り、記録媒体を介してローラ41を押圧し、排紙ローラ41
による記録媒体の搬送力を生じさせる。43は記録媒体の
セツト等に際してフイードローラ39、拍車42それぞれの
付勢を解除するための解除レバーである。
プラテン34は、両端を排紙ローラ41の軸で回転可能に
支持され、左右プレート75、76の停止位置からペーパー
パン37の前面部45方向に付勢され、記録用紙がない状態
では、プラテンローラ33を最外周より小さくしている部
分33Aに複数箇所に設けている34Aがペーパーパンの前面
部45の内側に接している。
51はホームポジシヨンにおいて記録ヘツドのインク吐
出口形成面と対向するゴム等の弾性材料で形成したキヤ
ツプであり、記録ヘツドに対し当接/離脱が可能に支持
されている。このキヤツプ51は、非記録時等の記録ヘツ
ドの保護や、記録ヘツドの吐出回復処理に際して用いら
れる。吐出回復処理とは、キヤツプ51を吐出口形成面に
対向させ、インク吐出口内方に設けられてインク吐出の
ために利用されるエネルギ発生素子を駆動することによ
り全吐出口からインクを吐出させ、これによって気泡や
塵埃、増粘して記録に適さなくなったインク等の吐出不
良要因を除去する処理予備吐出や、これとは別に吐出口
形成面とキヤツプ51で覆った状態で吐出口よりインクを
強制的に排出させることにより吐出不良要因を除去する
処理である。
53はインクの強制排出のために吸引力を作用するとと
もに、かかる強制排出による排出回復処理や予備吐出に
よる吐出回復処理に際してキヤツプ51に受容されたイン
クを吸収するために用いられるポンプである。55はこの
ポンプ53によって吸引された廃インクを貯留するための
第1の廃インクタンク、57はポンプ53と廃インクタンク
55とを連通するチユーブである。また、70は第2の廃イ
ンクタンクであり、チユーブ71を介して第1の廃インク
タンク55と接続されている。
59は記録ヘツドの吐出口形成面のクリーニングを行な
うためのブレードであり、記録ヘツド側に突出してヘツ
ド移動の過程でクリーニングを行なうための位置と、吐
出口形成面に係合しない後退位置とに移動可能に支持さ
れている。61はモータ、63はモータ61から動力の伝達を
受けてポンプ53の駆動およびキヤツプ51やブレード59の
移動をそれぞれ行なわせるためのカム装置である。
次に、上述したヘツドカートリツジ9の詳細について
説明する。
第3図は、インクジエツト記録ヘツド本体をなす吐出
ユニツト9aとインクタンク9bとを一体とした前述のキヤ
リツジに着脱自在なデイスポーザブルアイプのヘツドカ
ートリツジ9の外観斜視図を示す。
同図において、このインクジエツト記録ヘツドカート
リツジIJHCは、Si基板上に電気熱変換素子(吐出ヒー
タ)と、これに電力を供給するAl等の配線とが成膜技術
により形成されて成るヒータボード(不図示)を備え、
インク流路を規定するための隔壁や共通液室等を設けた
天板と接合されてインク吐出部を形成する。
930は例えば金属製の支持体であり、ヒータボード911
および天板940を接合させた状態で、不図示の押えばね
の付勢力によってヒータボード910と天板940とを圧着固
定する。なお、支持体930は、配線基板も貼着等により
設けられるとともに、ヘツドの走査を行うキヤリツジ11
への位置決め基準を有するものとすることができる。ま
た、支持体930は駆動に伴って生じるヒータボードの熱
を放熱冷却する部材としても機能する。
インクタンク9b内には、インクを含浸させるための吸
収体が内蔵されている。1200は上記各部911〜980からな
る記録エレメント9aに対してインクを供給するための供
給口であり、当該ユニツトをインクタンク本体9bの部分
1010に配置する前の工程で給排口1200よりインクを注入
することにより吸収体900のインク含浸を行わせること
ができる。
1400はカートリツジ内部を大気に連通するために蓋部
材に設けた大気連通口である。1300は大気連通口1400の
内方に配置される撥液材であり、これにより大気連通口
1400からのインク漏洩が防止される。
このように構成されたインクジエツトヘツドカートリ
ツジにおいては、インクはカートリツジ内部よりインク
タンクの供給口、支持体930に設けた穴および供給タン
ク(不図示)の導入口を介して供給タンク(不図示)内
に供給され、その内部を通った後、導出口より適宜の供
給管および天板のインク導入口を介して共通液室内へと
流入する。以上におけるインク連通用の接続部には、例
えばシリコンゴムやブチルゴム等のパツキングが配設さ
れ、これによって封止が行われてインク供給路が確保さ
れる。
第4図は、キヤリツジ11の詳細を示す上面図である。
図において、606はキヤリツジ11の底部に立設される
支持板であり、可撓性のフレキシブル基板604、および
基板604に形成される端子パツドに対応して設けられる
突起部605Aを有するゴムパツド605を支持する。
607は、キヤリツジ11の前方において同様に底部に立
設される突き当て部材である。突き当て部材607は、ヘ
ツドカートリツジ9およびキヤリツジ11の限定された配
設スペースの範囲内で可能な限りインクタンクのスペー
スを大きく取るために、その肉厚を薄く形成される。こ
のため、部材607には、強度を確保するための3本のリ
ブ608が形成される。このリブ608が延在する方向は、ヘ
ツドカートリツジ着脱時における旋回方向の動きに対応
した強度を有するようキヤリツジ11の移動方向とする。
また、リブ608は、ヘツドカートリツジ9が装着された
ときにその吐出面より0.1mm程度前方へでるよう形成さ
れる。これにより、記録紙が何らかの作用によって記録
ヘツドの移動経路に突出した場合でも、記録紙が吐出面
を擦り損傷等を与えることを防止できる。
ヘツドカートリツジの着脱操作を行うための操作レバ
ー15は、キヤリツジ11本体に設けられた軸601dにより回
動自在に軸支される。フツク13は、操作レバー15の一部
と係合した動きにより、その一部を係合させたヘツドカ
ートリツジ9の着脱動作を行うために用いられる。フツ
ク13は、これに形成される長穴603cがキヤリツジ11本体
に設けられるガイド軸601cに案内されることにより上記
着脱にかかる動作を行なう。
操作レバー15およびフツク13等からなる着脱操作機構
は、キヤリツジ11の側方、すなわち、キヤリツジ11の移
動方向側に設けられるため、キヤリツジの移動によって
着脱操作機構が大きなデツドスペースを形成することは
無い。
610は、キヤリツジに設けられ、後述するキヤツプ手
段を構成する部材に形成された突状係合部と係合するた
めの凹状係合部である。この凹状係合部610は、キヤリ
ツジ上に搭載された記録ヘツドカートリツジIJHCの記録
ヘツド部が位置する部分に対応したキヤリツジ前面領域
に形成される。
この部分は、キヤツプ手段側の突状係合部611と係合
したときにヘツドの吐出口部分とキヤツプとが安定に当
接状態を維持できる部分である。
この凹状係合部610とキヤツプ手段の突状係合部と係
合することでキヤツプ状態にある記録ヘツドを搭載した
キヤリツジが不用意に動くことがなく固定保持される。
第5図は第2図におけるキヤツプ51、ポンプ53、ブレ
ード59、モータ61およびカム装置63等から成る回復装置
の主要部の分解斜視図である。
ここで、501はキヤツプ51内部に配置されるインク吸
収体、503はキヤツプ51を保持する保持部材、505はピン
507を中心に回動可能に取付けられ、ピン507に加えられ
る力によってキヤツプ51を吐出ユニツト9aの吐出口形成
面に当接/離脱させるためのキヤツプレバーである。51
1はキヤツプレバー505の端部509に係合してキヤツプレ
バー505の回動範囲を規制するためのピンである。
513はキヤツプレバー505のピン507が嵌入される穴部
を有する治具であり、キヤツプレバー505をポンプ53に
設けた支持部515に取付けるのに用いられる。516はその
取付け状態を確保するための留め部材である。517は吐
出口形成面に当接させるための力をキヤツプ51に作用す
る作用部であり、キヤツプ51の後側部のほぼ中央に係合
する。この作用部は吸引されたインクの導入口517Aを有
し、キヤツプレバー505内部、ピン507内部、治具513内
部および支持部515内部にはそれぞれインク流路が形成
されている。そして、ポンプ53が吸引力を作用すると、
インクはこれら流路を経て図中矢印で示すようにポンプ
53内に導入される。
519はポンプ53の端面中央に突設した軸、521は板金56
0によって支持された軸519から流れるインクを排インク
流路523へとつなぐためのジヨイント部であり、回動可
能とされたポンプ53自体の回動力は支持部515を介して
キヤツプレバー505に加えられ、これに伴なってキヤツ
プ51が進退する。523はジヨイント部521を介して流れた
インクをさらに排インクだめへと導くチユーブを取付け
るための流路部材である。これら軸519、ジヨイント部5
21および支持部材523の内部にはインク流路が形成さ
れ、ポンプ53に吸引されたインクが、図中矢印で示すよ
うにこれら流路を経てチユーブ57を介し廃インクタンク
55に導入される。
525はポンプ53のピストン、527はその軸、529はパツ
キン、531はポンプ53のキヤツプである。533はピストン
軸527に取付けられ、ピストン525を作動させるための力
の伝達を受けるピンである。
535はブレード59が取付けられるブレードレバーであ
り、ポンプ53の端面に突設した軸のまわりに回動可能に
支持され、当該回動に伴なってブレード59を記録ヘツド
側に突出または後退させる。537はブレードレバー535に
対しブレード59を突出させる方向への回動力を付与する
ばねである。また、539はポンプ53自体に対しキヤツプ5
3が記録ヘツド側に向かう方向への回動習性を与えるば
ねである。
541はモータ61の回転をカム装置63に伝達するギア列
である。カム装置63は、ポンプ53に設けた係合部545に
係合してこれを回動させるためのカム547と、ポンプ53
のピストン軸527に設けたピン533に係合してポンプを作
動させるためのカム549と、ブレードレバー535に設けた
係合部551に係合してこれを回動させるためのカム553
と、カム装置63のホームポジシヨンを検出するためのス
イツチ555に係合するカム557とを有している。これらカ
ムの動作については後述する。
尚、ポンプ53の外周部であって、キヤツプ部材51取付
け側には、前述のキヤリツジ11の凹状係合610と係合す
る突状係合部611が設けられている。この突状係合部は
後述するカム動作でキヤツプの前進とともに前進してキ
ヤツプが記録ヘツドの吐出口形成面と当接する状態のと
きキヤリツジ11の凹状係合部610と係合して、キヤリツ
ジが不用意に動くことを防止する。特に本例では突状係
合部611は、キヤツプ51の垂直方向の中心線上にその中
心部分が来るような位置関係で形成されている。これに
よってキヤツプが記録ヘツド側と当接した状態にあると
き多少の外力が加わっても何ら影響のない良好な保持状
態が達成される。
第26図および第27図は、それぞれ、カム装置63の各カ
ムの輪郭曲線および各カム位置に対応した各部動作位置
を示す説明図である。なお、第26図中の数値はカムの回
転角度である。
これら図において、は記録動作を行うときのカム位
置および各部の状態を示し、キヤツプ51およびブレード
59は記録ヘツドの吐出口形成面から離隔し、ポンプ53は
上死点にある。はホームポジシヨンスイツチ55がオフ
となったキヤツピング状態を示す位置であり、この位置
をカム装置63のホームポジシヨンとする。これは記録の
待機時等に設定される位置であり、このときキヤツプ51
は吐出口形成面を覆い、かつブレード59が後退している
とともにポンプ53も上死点である。
位置からカムを回転させて行くと、キヤツプ51は吐
出口形成面に接合(キヤツプオン)したままピストン52
5が下死点に向けて移動し、キヤツプに至る吸引系の負
圧が大となって行く。やがてピストン525がポンプのイ
ンク導入口に至りこれを閉塞している期間(弁が閉とな
る期間)を経て、弁が開き始め(109.5°の点)、完全
に開き(130.5°の点)、その後ピストン525は下死点付
近の位置に至る。インク吸引系の流体抵抗を考慮して
この位置で所定時間カムの回転を停止することにより十
分な吸引を行ってから、再びカムを回転させて行くと、
ピストン525は下死点に至り、キヤツプ51は吐出口形成
面から離脱し始める。この位置を所定時間保持する。
その後カムをさらに回転させると、ピストン525は再
び上死点に向い始める。この過程で弁は閉じ始め(209.
5°の点)、その後完全に閉塞される点(230.5°の点)
に至り、一方キヤツプ51は位置では完全に吐出口形成
面から離隔した状態となっている。この近傍でピストン
525を数回駆動することにより、インク吸引系に残留し
たインクがポンプ側に吸引(空吸引)されることにな
る。なお、ポンプ内のピストン525の左右の空間は、不
図示の流路で連通され、当該流路はピストンが上死点か
ら下死点に向う場合に閉塞され、下死点から上死点に向
う場合に開とされる。また、ピストン右側の空間はポン
プ軸519に設けた流路に連通している。従って、空吸引
の過程でピストン525が下死点から上死点に向う場合に
ピストン左側の空間に導入されたインクが右側の空間に
移送され、上死点から下死点に向う場合にインク吸引系
から左側空間へのインク導入および右側空間から廃イン
クタンクへのインク排出がなされる。
その後、カムをさらに正方向に回転させると、ブレー
ド59が突出してワイピング可能な状態となる(位置
)。この状態でキヤリツジ11を記録領域側に移動させ
ると、ヘツドの吐出口形成面にブレード59が係合してそ
の表面がワイピングされ、吐出口形成面に付着したイン
ク等が拭われる。そして、カムをさらに回転させてブレ
ード55を後退させ位置にカムを設定する。この状態で
キヤリツジ11をキヤツプ側に移動させ、ヘツドの吐出口
形成面をキヤツプ51に対向させた後、カムを位置に移
動させてキヤツプオンとし、停止させる。
なお、記録に移行する場合には位置から正方向もし
くは負方向にカムを回転させてブレード59を突出させ、
ワイピングを行ってから記録を行うようにすればよい。
次に、上述のように構成されたインクジエツト記録装
置としての文書処理装置の各部を制御する制御構成を、
第8図を参照して説明する。
同図において、10はキーボード部1から入力された文
字等を処理して表示器6に表示したり、キーボード部1
からの記録指示に基づいてプリンタ部8を動作させる制
御部である。この制御部10は、各種の制御手順を実行す
るMPU1000、上記制御手段やデータ等を格納するROM100
1、上記制御実行におけるワークエリア等に用いられるR
AM1002、キーボード部1から入力された文字等の文字パ
ターンを格納するCG1003、およびキーボード部1等の外
部機器との接続を行うインターフエース部1004で構成さ
れる。制御部10とプリンタ部8とは、信号ライン1005で
電気的に接続されている。
プリンタ部8は、上記制御部10の負荷を軽減するた
め、ヘツド9等の制御を行うプリンタ制御部80を有して
いる。プリンタ制御部80は、制御部10とほぼ同様の構成
をしており、MPU800、ROM801、RAM802、時間を計測する
タイマ803およびインターフエース部804から成ってい
る。
プリンタ部8のうちプリンタ制御部80によって制御さ
れるのは、ヘツド9、キヤリツジモータ31、搬送モータ
35および回復系モータ61であり、それぞれヘツドドライ
バ9A、モータドライバ31A、35A、61Aによって駆動され
る。これらのモータ31、35、61はDCモータ構成をとって
おり、駆動パルスの極性によって回転方向が制御され
る。また、回復系ホームセンサ65やキヤリツジホームセ
ンサ67の検出に基づいて、プリンタ制御部80はキヤリツ
ジ11のキヤツプ位置や移動位置を認識することができ
る。さらに、発光素子と受光素子から構成される透過型
または反射型の紙センサ69の検出に基づいて、記録媒体
が給紙トレー4にセツトされていることを認識すること
ができる。
上記の制御構成において、文書作成処理がなされ、キ
ーボード部1の印刷キー(図示せず)の押下によって印
刷開始命令があると、制御部10のMPU1000は入力された
文字等の文書をCG1003を参照して印字データに変換す
る。MPU1000は変換した印字データに制御コマンドを付
加し、インターフエース部1004、信号ライン1005を介し
てプリンタ制御部80に転送する。転送データを受信した
プリンタ制御部80のMPU800は、印字データに付加された
制御コマンドをROM801に格納されたコマンドテーブルに
基づいて解釈しながら、ヘツド9等を制御して印刷を実
行する。
第9図は、プリンタ制御部80のROM801に格納された上
述の制御コマンドのテーブルを示す。同図において、C1
は印字の開始を示す印刷開始コマンド、C2は印字の終了
を示す印刷終了コマンドであり、複数頁にわたるデータ
のときは最終頁の印刷終了を意味する。C3は次に転送さ
れてくるデータの示す数だけ印字データが転送されるこ
とを示すデータ転送コマンドである。また、C4は一行の
終了を示す改行コマンド、C5は一頁の開始(再開)を示
す頁開始コマンド、C6は一頁の終了を示す頁終了コマン
ドである。
第10図は、制御部10からプリンタ制御部80に転送され
るデータフオーマツトを示す図である。複数頁にわたり
作成された文書の場合、まず印刷開始コマンドD1が転送
され、データ転送コマンドD2、転送データ数(N)D3、
N個のデータD4そして改行コマンドD5が転送される。
次に、上述のように制御部10からの転送データを受信
したプリンタ制御部80がキヤリツジの位置認識を行う制
御手順について、第11図ないし第15図および第16図にそ
れぞれ示すフローチヤートおよびタイミングチヤートを
参照して説明する。
第10図の制御手順は、プリンタ部8の電源が入り、所
定の初期化動作を終えると起動される。
まず、MPU800はステツプS1でホスト装置である制御部
10からのデータ受信を行い、転送データがあったかどう
か判断する。データが来ていなければ、ステツプS2でデ
ータが来なくなってからT秒経過したか否か判断し、経
過していなければステツプS1へ、経過していればステツ
プS3でキヤツプ5を閉じてステツプS1へ戻る。
上述のキヤツプ51を閉じる動作は、第6図および第7
図において、カム装置63の位置が記録動作位置(a)か
らホームポジシヨン位置(b)になるよう回復系モータ
61を駆動することによって行われる。なお、後述するキ
ヤツプ51を開ける動作は、カム装置63の位置がホームポ
ジシヨン位置(b)から記録動作位置(a)になるよう
回復系モータ61を駆動することによって行われる。
また、ステツプS1でデータが来ていれば、ステツプS4
でデータ解析を行い、記録開始データであればステツプ
S5、記録終了データであればステツプS7、記録関係デー
タ(キヤリツジ移動、紙送り等)であればステツプS9の
処理へ行く。
ステツプS5ではキヤツプ51を開け、ステツプS6で詳細
は後述する基準位置情報としての励磁相を記憶するキヤ
リツジ11の位置認識を行い、ステツプS1へ戻る。
ステツプS7では詳細は後述する基準位置情報としての
励磁相を使用しないでキヤリツジの位置認識を行い、ス
テツプS8でキヤツプ51を閉じ、ステツプS1へ戻る。従っ
て、記録中にキヤリツジ11の走行が妨害され、記憶して
いる基準励磁相が無意味になっても、記録ヘツドのキヤ
ツピングには影響を与えない。
ステツプS9ではキヤツプ51が開いているかかどうか判
断し、開いていればステツプS12へ行く。開いていなけ
ればステツプS10でキヤツプを開け、次にステツプS11で
詳細は後述する基準位置情報としての励磁相を使用して
キヤリツジ11の位置認識を行い、ステツプS12へ行き記
録関係データを実行し、ステツプS1へ戻る。従って、上
下の行で記録位置がずれることがなくなる。
第12図は、第11図のステツプS6の詳細を示すもので、
キヤリツジ位置認識時に励磁相を記憶するフローチヤー
トである。
まず、ステツプS101でキヤリツジセンサ67からのセン
サ出力を検出し、キヤリツジ11が現在センサ位置の左右
どちらにいるかを調べる。ここで、キヤリツジセンサ67
からのセンサ出力は、第19図に示すように、キヤツプ51
を行う位置より10ステツプ分右側でレベルが変化する。
センサ出力が1でなければキヤリツジはセンサ位置より
右にいるのでステツプS102でキヤリツジ1をステツプ左
移動し、ステツプS103でセンサ出力を検出し、センサ出
力が1になるまでステツプS102、ステツプS103を繰り返
す。ステツプS103でセンサ出力が1になればステツプS1
04へ行き5ステツプ左移動する。
ステツプS102〜S104の操作は、センサ検出を同方向で
行わないとキヤリツジ駆動系のバツクラツシユ等で右方
向検出時と左方向検出時で位置ずれが生じるためであ
る。本実施例では、キヤリツジ11の右方向移動時に検出
を行う例を上げたので、キヤリツジ11がキヤリツジセン
サ67よりも左にいるときにはセンサよりも右に持ってこ
ようとするものである。またステツプS104の5ステツプ
はキヤリツジ11の移動方向が変化したとき、バツクラツ
シユ等がなくなるステツプ量であればよい。
次にステツプS105へ行き、センサ出力が1であること
からキヤリツジ11はセンサ位置より左にいると分かるの
で、ステツプS105でキヤリツジ11を1ステツプ右移動
し、ステツプS106でセンサ出力を検出し、センサ出力が
0になるまでステツプS105、ステツプS106を繰り返す。
ステツプS106でセンサ出力が0になればステツプS107へ
行き、現在出力している励磁相(第N相)を第8図のRA
M802に記憶する。ここでは、ステツピングモータを第17
図に示すようにI II相で駆動している場合、Nは1〜8
の値を取る。
そしてステツプS108へ行き、第16図にあるように10ス
テツプ量キヤリツジ11を左へ移動しキヤツプ51の位置へ
持ってくる。なお、このステツプS108は、記録開始時の
動作においては、特に必要ではない。
第13図は、第11図のステツプS7の詳細を示すもので、
キヤリツジ認識時に励磁相を記憶しないフローチヤート
である。
第13図のステツプS201〜S206は、第12図におけるステ
ツプS101〜S106と同様の動作であるので、説明を省略す
る。第13図のステツプS206でセンサ出力が0になれば励
磁相を記憶しないでステツプS207へ行き、第16図にある
ように10ステツプ量キヤリツジ11を左へ移動しキヤツプ
51の位置へ持ってくる。
第14図は第11図のステツプS11の詳細を示すもので、
キヤツプ・オープン後にキヤリツジ11を記録等のために
移動させる場合に行うフローチヤートである。これは、
記憶してある励磁相を用いたキヤリツジ11の位置認識を
行うものである。
キヤツプ・オープン時であるのでキヤリツジ11は第16
図のキヤツプ位置にいる。従ってステツプS301でキヤリ
ツジ11を1ステツプ右に移動し、ステツプS302でセンサ
出力を検出し、センサ出力が0になるまでステツプS30
1、ステツプS302を繰り返す。ステツプS302でセンサ出
力が0になれば、ステツプS303に行く。ステツプS303で
は、現在出力している励磁相(第n相とする)と、第12
図ステツプS107で記憶している励磁相(第N相)とを比
較する。そして、第N層と第n相が同じであれば補正な
し、第N層と第n相が隣り合う相であれば1ステツプの
補正という様に、第18図の第N層と第n層による補正値
変換テーブルから補正値Kを求め、キヤリツジ11の現在
位置をキヤツプの位置から(10+K)ステツプ、右にあ
ると認識する。
第15図は第11図のステツプS3、ステツプS8のキヤツプ
・クローズ時の詳細を示すものである。特にステツプS8
について以下述べる。
第13図で示されるステツプS7の説明中、ステツプS207
でキヤリツジモータ31を駆動し10ステツプキヤリツジ11
を左(非記録領域側)へ移動し、所定の励磁相でキヤリ
ツジ11を駆動するモータ31は保持された状態となってい
る。
その状態でステツプS401で回復系モータ61を駆動して
キヤツプ手段を記録ヘツド側へ移動させる。
そして、ステツプS402で示されるようにキヤツプ51を
記録ヘツド9aの吐出口形成面側に(第7図のからを
示される状態)移動させ、両者を当接させキヤツプをク
ローズ状態とする。また、キヤツプの移動と同時にキヤ
ツプ手段側に設けられた突状係合部610は、キヤリツジ
側へ移動し、キヤリツジ側の凹状係合部611に対して上
部側から下方に向かって移動して両者は係合状態とな
る。
ステツプS402においてキヤツプ手段側の突状係合部61
0とキヤリツジ側の凹状係合部611とが係合状態となった
ところで、ステツプS403でキヤリツジ駆動モータ31の駆
動を停止し(消費電力0の状態)励磁相をクリアする。
このようにすることで、キヤリツジ11はキヤツプ手段
と対向した領域に確実に保持され、吐出口形成面の確実
なキヤツプ状態が達成される。
また、キヤリツジ駆動モータ31の励磁相をクリアする
ので、電力消費の低減が図れるとともに、キヤリツジ駆
動モータ31の破損も極めて少なくなる。
特に、持ち運び自在な装置にあっては、持ち運びによ
る移動によっても記録ヘツドの吐出形成面に対するキヤ
ツピング状態が確実に維持されキヤツピングの信頼性が
向上する。
また、キヤツピングに連続して行われる記録ヘツドの
吐出回復動作を確実に行い得る。
ところで、この突状係合部材611は、キヤツプ手段側
のギヤ構成によってモータ駆動による動力を加えなけれ
ば容易には動かないよう構成されているので、係合状態
は確実に維持される。
あるいはより一層係合状態の確実性を確保するために
キヤツプ手段側のギヤ構成の変更や別構成として突状係
合部611の係合状態を維持するためのロツク部材を付加
してもよい。
以上のように、この実施例では、記録中に記憶してい
る基準位置情報としての励磁相を基にしてキヤリツジ11
の位置認識を行う(ステツプS11)ため、上下の行で記
録がずれることはなくなる。また、記録中に発生する外
的要因(紙ジヤム等)によりキヤリツジ11の走行が妨害
され、モータ駆動系の歯車に歯飛び等が起こり記憶して
いる基準位置情報としての励磁相が無意味になっても、
記録終了時や吸引回復時のキヤツピングに関しては、検
出信号の出力時に基準励磁相を使用しないで位置認識を
行う(ステツプS7)ため、記録ヘツドのキヤツピングに
は影響を及ぼさない。
従って、キヤツピング不良による吐出不良や、吸引回
復時にキヤツプを通してインクを吸収できないなどの不
具合がなくなり、記録ヘツドの能力を長く維持できる。
また、上述の外的要因によって歯車の歯飛び等があっ
て基準励磁相が無意味になっても、記録の開始時に検出
信号を出力されたときの上記ステツピングモータの励磁
相を基準位置情報として、記憶し直している(ステツプ
S6)ので、次頁もしくは次の記録の開始以降は、基準位
置情報としての励磁相が有効となる。
なお、この実施例では、記録開始時に基準位置情報と
しての励磁相を記憶し直すようにしたが、電源投入時、
記録終了時、吸引回復時のキヤツピング時に、検出信号
の出力時に記憶してある基準励磁相を使用しないで位置
認識を行うと同時に上記検出信号が出力されたときの上
記ステツピングモータの励磁相を基準位置情報として、
記憶し直してもよい。
また、記録ヘツドを記録中にキヤツピングする場合
(ステツプS3)にも、検出信号の出力時に基準励磁相を
使用しないでキヤリツジの位置認識を行えば、記録ヘツ
ドとキヤツプ51の位置がずれることがなくなる。但し、
この場合キヤツプをする前にキヤリツジ11の位置認識制
御(例えば、ステツプS7)が入るため、時間を要するこ
ととなる。
なお、上述の実施例では制御部10が記録データをプリ
ンタ部8のプリンタ制御部80に転送し、プリンタ制御部
80がヘツド9等を制御して記録を行ったが、制御部10が
直接プリンタ8を制御するよう構成しても良い。
また、本発明は特にインクジエツト記録装置に中でも
バブルジエツト方式の記録装置において優れた効果をも
たらすものである。かかる方式によれば記録の高密度
化、高精細化が達成できるからである。
その代表的な構成や原理については、例えば、米国特
許4723129号明細書、同第4740796号明細書に開示されて
いる基本的な原理を用いて行うものが好ましい。この方
式は所謂オンデマンド型、コンテイニユアス型のいずれ
も適用可能である。特に、オンデマンド型の場合には、
液体(インク)が保持されているシートや液路に対応し
て配置されている電気熱変換体に、記録情報に対応して
いて核沸騰を越える急速な温度上昇を与える少なくとも
1つの駆動信号を印加することによって、電気熱変換体
に熱エネルギーを発生せしめ、記録ヘツドの熱作用面に
膜沸騰を生じさせる。結果的に、この駆動信号に一対一
で対応した液体(インク)内の気泡を形成できるので有
効である。この気泡の成長、収縮により吐出用開口を介
して液体(インク)を吐出させて、少なくとも1つの滴
を形成する。この駆動信号をパルス形状とすると、即時
適切に気泡の成長収縮が行われるので、特に応答性に優
れた液体(インク)の吐出が達成でき、より好ましい。
このパルス形状の駆動信号としては、米国特許第446335
9号明細書、同第4345262号明細書に記載されているよう
なものが適している。なお、上記熱作用面の温度上昇率
に関する発明の米国特許第4313124号明細書に記載され
ている条件を採用すると、さらに優れた記録を行うこと
ができる。
記録ヘツドの構成としては、上述の各明細書に開示さ
れているような吐出口、液路、電気熱変換体の組合わせ
構成(直線状液路または直角液流路)の他に熱作用部が
屈曲する領域に配置されている構成を開示する米国特許
第4558333号明細書、米国特許第4459600号明細書を用い
た構成も本発明に含まれるものである。加えて、複数の
電気熱変換体に対して共通するスリツトを電気熱変換体
の吐出部とする構成を開示する特開昭59-123670号公報
や、熱エネルギーの圧力波を吸収する開孔を吐出部に対
応させる構成を開示する特開昭59-138461号公報に基づ
いた記録ヘツド構成としても本発明の効果は有効であ
る。すなわち、記録ヘツドの形態がどのようなものであ
っても、記録を確実に効率よく行いうるからである。
さらに、記録装置が記録できる記録媒体の最大幅に対
応した長さを有するフルラインタイプの記録ヘツドに対
しても、本発明は有効に適用できる。そのような記録ヘ
ツドとしては、複数記録ヘツドの組合わせによってその
長さを満たす構成や、一体的に形成された1個の記録ヘ
ツドとしての構成のいずれでもよい。加えて、上記実施
例のようなシリアルタイプのものでも、装置本体に装着
されることで、装置本体との電気的な接続や装置本体か
らのインクの供給が可能になる変換自在のチツプタイプ
の記録ヘツド、あるいは記録ヘツド自体に一体的に設け
られたカートリツジタイプの記録ヘツドを用いた場合に
も本発明は有効である。
また、搭載される記録ヘツドの種類ないし個数につい
ても、例えば単色のインクに対応して1個のみが設けら
れたものの他、記録色や濃度を異にする複数のインクに
対応して複数個設けられるものであってもよい。
さらに加えて、本発明のインクジエツト記録装置の形
態としては、コンピユータ等の情報処理機器の画像出力
端末として用いられるものの他、リーダ等と組み合わせ
た複写装置、さらには送受信機能を有するフアクシミリ
装置の形態を採るものであってもよい。
〔発明の効果〕
以上説明したように、本発明によれば記録ヘツドが搭
載されたキヤリツジをステツピングモータによって走査
させ、非記録領域にてキヤツプ駆動手段の係合部とキヤ
リツジの被係合部とを係合させることで、キヤツピング
位置を確実に決められるインクジエツト記録装置が提供
できる。
また係合状態でステツピングモータの励磁相の出力を
停止するので、キヤリツジフリー状態であってもキヤリ
ツジが移動することがなく、さらにステツピングモータ
への負荷がなくなり、モータ破壊を招くことがなくなる
とともに消費電力の低減が図れるインクジエツト記録装
置が提供できる。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明を文書処理装置に適用した実施例の外
観斜視図、 第2図は、本発明に適用可能なプリンターの一構成例を
示す斜視図、 第3図は、ヘツドカートリツジの外観斜視図、 第4図は、上記ヘツドカートリツジを搭載するためのキ
ヤリツジの概略構成を示す上面図、 第5図は、第2図に示した吐出回復機構の分解斜視図、 第6図は、上記機構における一連の回復動作を示すタイ
ミングチヤート、 第7図は、上記機構の吐出回復動作における各部の動作
を時間を追って示す図、 第8図は第2図等で示した記録装置における制御構成を
示すブロツク図、 第9図は、上記制御構成において用いられるコマンドを
示すコマンドテーブル、 第10図は、上記制御構成において転送されるデータフオ
ーマツト、 第11図ないし第15図は上記制御構成における制御手順を
示すフローチヤート、 第16図は、上記構成における動作を示すタイミングチヤ
ート、 第17図は、上記構成において用いられる励磁相を示す
図、 第18図は、上記構成において用いられる補正テーブルで
ある。 1……キーボード部 2……キー群 6……表示器 8……プリンタ部 9……ヘツドカートリツジ 10……制御部 11……キヤリツジ 31……キヤリツジモータ 35……搬送モータ 51……キヤツプ 53……ポンプ 61……回復系モータ 63……カム装置 67……キヤリツジセンサー 80……プリンター制御部 501……吸収体

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】被記録材に対してインクを吐出して記録画
    像を形成するインクジエツト記録ヘツドと、 前記記録ヘツドを支持するとともに、走査可能に設けら
    れた支持部材と、 前記支持部材を走査するための支持部材駆動手段と、 前記記録ヘツドの前記インクを吐出する吐出口が形成さ
    れた面を覆うことが可能に設けられたキヤツプ部材と、 前記キヤツプ部材を前記記録ヘツドの吐出口形成面に対
    して当接位置と離間位置との間で移動させるキヤツプ部
    材移動手段と、 を有するインクジエツト記録装置において、 前記キヤツプ部材移動手段は前記支持部材の一部に設け
    られた被係合部に対して係合可能な係合部材を有してお
    り、前記記録ヘツドの吐出口形成面に対して前記キヤツ
    プ部材を当接させて覆った状態で前記係合部材と被係合
    部とが係合状態となり、この状態で前記支持部材駆動手
    段の励磁相の出力を停止することを特徴とするインクジ
    エツト記録装置。
  2. 【請求項2】前記記録ヘツドは熱エネルギーを利用して
    インクを吐出するものであって、前記熱エネルギー発生
    源として電気熱変換体を有していることを特徴とする請
    求項1に記載のインクジエツト記録装置。
  3. 【請求項3】前記インクジエツト記録装置は、データ入
    力用キーボードと表示用画面が備えられた持ち運び可能
    なワードプロセツサであることを特徴とする請求項1に
    記載のインクジエツト記録装置。
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