JP2692107B2 - アルミ電解コンデンサ用電極箔の製造方法 - Google Patents
アルミ電解コンデンサ用電極箔の製造方法Info
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Description
【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明はアルミ電解コンデンサ用電極箔の製造方法に
関するものである。
関するものである。
従来の技術 アルミ電解コンデンサ用電極箔(以下電極箔という)
は、コンデンサの小形化、低価格化を図るためにアルミ
ニウム箔を電気化学的あるいは化学的にエッチングして
表面積を拡大したものが使用されている。この表面積を
拡大するために種々のエッチング方法が研究されてお
り、従来よりこの目的のため、エッチングを2段に分割
することが行なわれてきた。すなわち第1段エッチング
で塩酸に多孔質皮膜生成酸を加えた水溶液を用いてエッ
チングピットを発生させ、続いて第2エッチングCl-を
含む中性塩水溶液を用いてエッチングピットを成長させ
ることにより表面積拡大を図ってきた。
は、コンデンサの小形化、低価格化を図るためにアルミ
ニウム箔を電気化学的あるいは化学的にエッチングして
表面積を拡大したものが使用されている。この表面積を
拡大するために種々のエッチング方法が研究されてお
り、従来よりこの目的のため、エッチングを2段に分割
することが行なわれてきた。すなわち第1段エッチング
で塩酸に多孔質皮膜生成酸を加えた水溶液を用いてエッ
チングピットを発生させ、続いて第2エッチングCl-を
含む中性塩水溶液を用いてエッチングピットを成長させ
ることにより表面積拡大を図ってきた。
発明が解決しようとする課題 従来の方法では、エッチングによる表面積拡大効果と
アルミ溶解減量との関係に問題点があった。すなわち、
エッチングの進行によりアルミ溶解減量を増加させても
エッチングピットが成長しないばかりか、表面溶解が進
行して表面積が比例的に拡大されず、静電容量の増大に
寄与しないだけでなく、電極箔の機械的強度も損なわれ
てしまう欠点があった。それゆえ電極箔としてはアルミ
電解コンデンサの小形化、低コスト化を進める上で表面
積拡大効果が不足し、問題となっていた。
アルミ溶解減量との関係に問題点があった。すなわち、
エッチングの進行によりアルミ溶解減量を増加させても
エッチングピットが成長しないばかりか、表面溶解が進
行して表面積が比例的に拡大されず、静電容量の増大に
寄与しないだけでなく、電極箔の機械的強度も損なわれ
てしまう欠点があった。それゆえ電極箔としてはアルミ
電解コンデンサの小形化、低コスト化を進める上で表面
積拡大効果が不足し、問題となっていた。
本発明は上記の問題点を解決するもので、電極箔の機
械的強度を保持しながら表面積を拡大することができる
アルミ電極コンデンサ用電極箔の製造方法を提供するこ
とを目的とするものである。
械的強度を保持しながら表面積を拡大することができる
アルミ電極コンデンサ用電極箔の製造方法を提供するこ
とを目的とするものである。
課題を解決するための手段 上記目的を達成するために本発明のアルミ電解コンデ
ンサ用電極箔の製造方法は、エッチングを第1段、第2
段の2段階に分けて行なうエッチング方法において、第
2段エッチングの前および第2段エッチングの中間に、
温度が10〜50℃のH2Oによる浸漬処理を行なうことに
よりアルミニウム表面上に表面水和皮膜を化学的に形成
する中間処理を少なくとも1回以上行なうとともに、第
2段エッチングは、塩化ナトリウム、塩化アンモニウ
ム、塩化カリウム等のCl-を含む中性塩のうち、少なく
とも1種を0.1〜10%含む水溶液中で直流エッチングを
行なうようにしたものである。
ンサ用電極箔の製造方法は、エッチングを第1段、第2
段の2段階に分けて行なうエッチング方法において、第
2段エッチングの前および第2段エッチングの中間に、
温度が10〜50℃のH2Oによる浸漬処理を行なうことに
よりアルミニウム表面上に表面水和皮膜を化学的に形成
する中間処理を少なくとも1回以上行なうとともに、第
2段エッチングは、塩化ナトリウム、塩化アンモニウ
ム、塩化カリウム等のCl-を含む中性塩のうち、少なく
とも1種を0.1〜10%含む水溶液中で直流エッチングを
行なうようにしたものである。
作用 上記製造方法によれば、エッチングの進行により表面
溶解と機械的強度を損失させることなくエッチングピッ
トを成長させ、アルミ溶解減量と比例的に表面積を拡大
することができるものである。
溶解と機械的強度を損失させることなくエッチングピッ
トを成長させ、アルミ溶解減量と比例的に表面積を拡大
することができるものである。
以下に各エッチング工程の作用について説明する。
(第1段エッチング) エッチングピットを高密度かつ均一に生成させるため
に適度な塩酸濃度と多孔質皮膜を生成し得る酸の適当な
添加が必要である。塩酸濃度は2%未満であるとエッチ
ング効果が小さく、一方、15%を越えると表面の全面溶
解が起こる。従って2〜15%の範囲が好ましく、特に好
適なのは3〜8%の範囲である。多孔質皮膜を生成し得
る酸の添加量は硫酸、酸、リン酸のいずれの場合も0.
01%未満であると多孔質皮膜の生成が不充分であり、一
方、5%を越えると皮膜形成反応が強くなり、発生した
エッチングピットの長さ方向への成長が抑制されてしま
う。従って0.01〜5%の範囲が好ましく、特に好適なの
は0.05〜1%の範囲である。このような好適範囲内で
は、高密度でかつ均一な孔を持つ多孔質皮膜がアルミ表
面に生成され、その孔の部分をCl-が浸食してエッチン
グピットが形成されるが、一方エッチングピット以外の
部分は皮膜でおおわれているため、表面溶解が抑制さ
れ、結果的に高密度でかつ均一なエッチングピットが生
成される。エッチング液温も需要な影響を及ぼし、50℃
未満ではエッチング効果が小さく、一方100℃を越える
と表面の全面溶解が起こる。従って50〜100℃の範囲が
好ましく、特に好適なのは70〜90℃の範囲である。また
電流密度は3A/dm2未満ではエッチング効果が小さく、一
方、70A/dm2を越えると表面の全面溶解が起こる。従っ
て3〜70A/dm2が好ましく、特に好適なのは10〜40A/dm2
の範囲である。
に適度な塩酸濃度と多孔質皮膜を生成し得る酸の適当な
添加が必要である。塩酸濃度は2%未満であるとエッチ
ング効果が小さく、一方、15%を越えると表面の全面溶
解が起こる。従って2〜15%の範囲が好ましく、特に好
適なのは3〜8%の範囲である。多孔質皮膜を生成し得
る酸の添加量は硫酸、酸、リン酸のいずれの場合も0.
01%未満であると多孔質皮膜の生成が不充分であり、一
方、5%を越えると皮膜形成反応が強くなり、発生した
エッチングピットの長さ方向への成長が抑制されてしま
う。従って0.01〜5%の範囲が好ましく、特に好適なの
は0.05〜1%の範囲である。このような好適範囲内で
は、高密度でかつ均一な孔を持つ多孔質皮膜がアルミ表
面に生成され、その孔の部分をCl-が浸食してエッチン
グピットが形成されるが、一方エッチングピット以外の
部分は皮膜でおおわれているため、表面溶解が抑制さ
れ、結果的に高密度でかつ均一なエッチングピットが生
成される。エッチング液温も需要な影響を及ぼし、50℃
未満ではエッチング効果が小さく、一方100℃を越える
と表面の全面溶解が起こる。従って50〜100℃の範囲が
好ましく、特に好適なのは70〜90℃の範囲である。また
電流密度は3A/dm2未満ではエッチング効果が小さく、一
方、70A/dm2を越えると表面の全面溶解が起こる。従っ
て3〜70A/dm2が好ましく、特に好適なのは10〜40A/dm2
の範囲である。
(中間処理) 本発明では第1段エッチングの後の第2段エッチング
の前あるいは第2段エッチングの中間において中間処理
を行なう。この処理は第1段エッチングで新しいエッチ
ングピットの発生により表面積拡大がアルミ溶解減量に
対して比例的に行なわれてきたものを受け継いで、第2
段エッチングにおいても表面積拡大をアルミ溶解減量と
ともに飽和させることなく、さらに比例して増加させる
ため、第2段エッチングで、エッチングが集中してエッ
チングピットが必要以上に大きくなりすぎたり、隣接す
るエッチングピットを破壊したり、あるいは表面溶解が
起きないようにする作用を有するものである。すなわち
第2段エッチングにおいても新しくエッチングピットを
均一に発生させて成長できるように本発明では、エッチ
ングの中間においてアルミニウム表面に化学的に表面水
和皮膜を形成させ、その表面水和皮膜により、すでに形
成されたエッチングピットを保護しながら、再度エッチ
ングを行なうことにより新たにエッチングピットを形成
し、表面積を拡大するものである。そして本発明では、
アルミニウム表面上へ表面水和皮膜を形成するために、
H2Oによる浸漬処理を行なっているものである。その
温度は10℃未満では反応が弱くて表面酸化皮膜形成効果
が小さく、一方、50℃を越えると反応が強すぎて表面水
和皮膜が形成されすぎて、エッチングした時エッチング
ピットの発生が少なくて集中しやすくなってしまうもの
である。従って10〜50℃の範囲が好ましく、特に好適な
のは20〜30℃の範囲である。
の前あるいは第2段エッチングの中間において中間処理
を行なう。この処理は第1段エッチングで新しいエッチ
ングピットの発生により表面積拡大がアルミ溶解減量に
対して比例的に行なわれてきたものを受け継いで、第2
段エッチングにおいても表面積拡大をアルミ溶解減量と
ともに飽和させることなく、さらに比例して増加させる
ため、第2段エッチングで、エッチングが集中してエッ
チングピットが必要以上に大きくなりすぎたり、隣接す
るエッチングピットを破壊したり、あるいは表面溶解が
起きないようにする作用を有するものである。すなわち
第2段エッチングにおいても新しくエッチングピットを
均一に発生させて成長できるように本発明では、エッチ
ングの中間においてアルミニウム表面に化学的に表面水
和皮膜を形成させ、その表面水和皮膜により、すでに形
成されたエッチングピットを保護しながら、再度エッチ
ングを行なうことにより新たにエッチングピットを形成
し、表面積を拡大するものである。そして本発明では、
アルミニウム表面上へ表面水和皮膜を形成するために、
H2Oによる浸漬処理を行なっているものである。その
温度は10℃未満では反応が弱くて表面酸化皮膜形成効果
が小さく、一方、50℃を越えると反応が強すぎて表面水
和皮膜が形成されすぎて、エッチングした時エッチング
ピットの発生が少なくて集中しやすくなってしまうもの
である。従って10〜50℃の範囲が好ましく、特に好適な
のは20〜30℃の範囲である。
また浸漬処理時間は、30秒以下では表面水和皮膜の形
成効果が小さく、一方、1800秒を越えると表面水和皮膜
が形成されすぎて、エッチングピット発生効果が小さく
なる。従って30〜1800秒の範囲が好ましく、特に好適な
のは180〜600秒の範囲である。
成効果が小さく、一方、1800秒を越えると表面水和皮膜
が形成されすぎて、エッチングピット発生効果が小さく
なる。従って30〜1800秒の範囲が好ましく、特に好適な
のは180〜600秒の範囲である。
ここで本発明による中間処理は第2段エッチングの前
あるいは第2段エッチングの中間において何回も実施す
ることが可能であり、処理を繰り返し実施することによ
り処理回数に比例して表面積拡大効果は増大する。また
処理液はH2Oであるため、汎用性があり、処理温度も
室温で処理できることが特徴である。
あるいは第2段エッチングの中間において何回も実施す
ることが可能であり、処理を繰り返し実施することによ
り処理回数に比例して表面積拡大効果は増大する。また
処理液はH2Oであるため、汎用性があり、処理温度も
室温で処理できることが特徴である。
(第2段エッチング) 第2段エッチングは第1段エッチングの後を受けて、
中間処理と組み合わせて表面溶解を抑制しながら、さら
にエッチングピットを発生させ、同時に第1段エッチン
グで生成されたエッチングピットを成長させるために塩
化ナトリウム、塩化アンモニウム、塩化カリウム等のCl
-を含む中性塩の水溶液中でのエッチングが必要であ
る。これらのいずれの中性塩の水溶液の場合でも、その
濃度が0.1%未満ではエッチング効果が小さく、一方、1
0%を越えると表面の全面溶解が起こる。従って0.1〜10
%の範囲が好ましく、特に好適なのは1〜3%の範囲で
ある。このような好適範囲内では表面溶解をほとんど起
こすことなくエッチングピットを新たに発生させること
ができ、同時に第1段エッチングで生成したエッチング
ピットを成長させることが可能である。第2段エッチン
グでは、第1段エッチング同様液温は50〜100℃の範囲
が好ましく、特に好適なのは70〜90℃の範囲であり、電
流密度は3〜70A/dm2の範囲が好ましく、特に好適なの
は4〜20A/dm2の範囲である。
中間処理と組み合わせて表面溶解を抑制しながら、さら
にエッチングピットを発生させ、同時に第1段エッチン
グで生成されたエッチングピットを成長させるために塩
化ナトリウム、塩化アンモニウム、塩化カリウム等のCl
-を含む中性塩の水溶液中でのエッチングが必要であ
る。これらのいずれの中性塩の水溶液の場合でも、その
濃度が0.1%未満ではエッチング効果が小さく、一方、1
0%を越えると表面の全面溶解が起こる。従って0.1〜10
%の範囲が好ましく、特に好適なのは1〜3%の範囲で
ある。このような好適範囲内では表面溶解をほとんど起
こすことなくエッチングピットを新たに発生させること
ができ、同時に第1段エッチングで生成したエッチング
ピットを成長させることが可能である。第2段エッチン
グでは、第1段エッチング同様液温は50〜100℃の範囲
が好ましく、特に好適なのは70〜90℃の範囲であり、電
流密度は3〜70A/dm2の範囲が好ましく、特に好適なの
は4〜20A/dm2の範囲である。
この発明のエッチングによれば、アルミ溶解減量に比
例して、高密度で適度なエッチングピット径を有した均
一なエッチングピットを生成させた表面積拡大効果の非
常に大きいアルミ電解コンデンサ用電極箔の製造が可能
である。
例して、高密度で適度なエッチングピット径を有した均
一なエッチングピットを生成させた表面積拡大効果の非
常に大きいアルミ電解コンデンサ用電極箔の製造が可能
である。
実施例 以下本発明の実施例を比較例とともに示す。なお試料
として、純度99.99%、厚さ100μmの高純度焼鈍アルミ
ニウムを用いた。
として、純度99.99%、厚さ100μmの高純度焼鈍アルミ
ニウムを用いた。
〈比較例〉 第1段エッチングを塩酸7%と硫酸0.1%を添加した
液温80℃の水溶液で電流密度20A/dm2の直流を90秒印加
して行なった後、第2段エッチングを塩化ナトリウム5
%を添加した液温80℃の水溶液で電流密度10A/dm2の直
流を320秒印加して行なった。
液温80℃の水溶液で電流密度20A/dm2の直流を90秒印加
して行なった後、第2段エッチングを塩化ナトリウム5
%を添加した液温80℃の水溶液で電流密度10A/dm2の直
流を320秒印加して行なった。
〈実施例〉 第1段エッチングを比較例と同様に行なった後、25℃
のH2Oに300秒間浸漬処理を行ない、さらに第2段エッ
チングを比較例と同様に行なう。
のH2Oに300秒間浸漬処理を行ない、さらに第2段エッ
チングを比較例と同様に行なう。
上記2例のエッチング箔を硼酸水溶液中で370v化成し
た後、各試料について静電容量と折曲げ強度(1.0R,200
g荷重,折り曲げ各90°により1往復で1回とする)を
測定した結果を第1表に示す。
た後、各試料について静電容量と折曲げ強度(1.0R,200
g荷重,折り曲げ各90°により1往復で1回とする)を
測定した結果を第1表に示す。
発明の効果 以上のように本発明のアルミ電解コンデンサ用電極箱
の製造方法は、エッチングを第1段、第2段の2段階に
分けて行なうエッチング方法において、第2段エッチン
グの前および第2段エッチングの中間に、温度が10〜50
℃のH2Oによる浸漬処理を行なうことによりアルミニ
ウム表面上に表面水和皮膜を化学的に形成する中間処理
を少なくとも1回以上行なうとともに、第2段エッチン
グは、塩化ナトリウム、塩化アンモニウム、塩化カリウ
ム等のCl-を含む中性塩のうち、少なくとも1種を0.1〜
10%含む水溶液中で直流エッチングを行なうようにした
もので、中間処理の処理液はH2Oであるため、汎用性
があり、処理温度も10〜50℃の省エネルギーであり、か
つ表面水和皮膜形成も処理温度が高い熱水のように皮膜
が多量に形成されすぎることもなく、適度な反応で表面
水和皮膜の形成が行なわれるため、次のエッチングでの
ピット発生効果も大きくなるものである。また第2段エ
ッチングの水溶液は中性塩を含んでいるため、この中性
塩で表面溶解を抑制しながらエッチングピットを発生さ
せ、かつ成長させることができ、これにより、表面積を
拡大することができるものである。
の製造方法は、エッチングを第1段、第2段の2段階に
分けて行なうエッチング方法において、第2段エッチン
グの前および第2段エッチングの中間に、温度が10〜50
℃のH2Oによる浸漬処理を行なうことによりアルミニ
ウム表面上に表面水和皮膜を化学的に形成する中間処理
を少なくとも1回以上行なうとともに、第2段エッチン
グは、塩化ナトリウム、塩化アンモニウム、塩化カリウ
ム等のCl-を含む中性塩のうち、少なくとも1種を0.1〜
10%含む水溶液中で直流エッチングを行なうようにした
もので、中間処理の処理液はH2Oであるため、汎用性
があり、処理温度も10〜50℃の省エネルギーであり、か
つ表面水和皮膜形成も処理温度が高い熱水のように皮膜
が多量に形成されすぎることもなく、適度な反応で表面
水和皮膜の形成が行なわれるため、次のエッチングでの
ピット発生効果も大きくなるものである。また第2段エ
ッチングの水溶液は中性塩を含んでいるため、この中性
塩で表面溶解を抑制しながらエッチングピットを発生さ
せ、かつ成長させることができ、これにより、表面積を
拡大することができるものである。
そしてまた前記H2Oによる中間処理は第2段エッチ
ングの中間だけでなく、第2段エッチングの前にも行な
うようにしているもので、この第2段エッチングの前
は、第1段エッチングが終わった後であるため、アルミ
ニウム箔の表面は皮膜のない活性な状態となっており、
この状態でH2Oによる中間処理を行なって表面水和皮
膜を形成することにより、後に続く第2段エッチングで
の表面積拡大効果がさらに高められて、機械的強度を保
持しながら静電容量の大きいアルミ電解コンデンサ用電
極箔を得ることができるものである。
ングの中間だけでなく、第2段エッチングの前にも行な
うようにしているもので、この第2段エッチングの前
は、第1段エッチングが終わった後であるため、アルミ
ニウム箔の表面は皮膜のない活性な状態となっており、
この状態でH2Oによる中間処理を行なって表面水和皮
膜を形成することにより、後に続く第2段エッチングで
の表面積拡大効果がさらに高められて、機械的強度を保
持しながら静電容量の大きいアルミ電解コンデンサ用電
極箔を得ることができるものである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 島谷 涼一 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電 器産業株式会社内 (72)発明者 北村 悟 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電 器産業株式会社内 (72)発明者 神崎 信義 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電 器産業株式会社内 (56)参考文献 特開 昭60−169131(JP,A) 特開 昭57−131399(JP,A)
Claims (2)
- 【請求項1】エッチングを第1段、第2段の2段階に分
けて行なうエッチング方法において、第2段エッチング
の前および第2段エッチングの中間に、温度が10〜50℃
のH2Oによる浸漬処理を行なうことによりアルミニウ
ム表面上に表面水和皮膜を化学的に形成する中間処理を
少なくとも1回以上行なうとともに、第2段エッチング
は、塩化ナトリウム、塩化アンモニウム、塩化カリウム
等のCl-を含む中性塩のうち、少なくとも1種を0.1〜10
%含む水溶液中で直流エッチングを行なうことを特徴と
するアルミ電解コンデンサ用電極箔の製造方法。 - 【請求項2】第1段エッチングは、塩酸2〜15%と硫
酸、酸、リン酸からなる多孔質皮膜生成酸のうち少な
くとも1種を0.01〜5%含む水溶液中で直流エッチング
を行なうことを特徴とする請求項1記載のアルミ電解コ
ンデンサ用電極箔の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP63038139A JP2692107B2 (ja) | 1988-02-19 | 1988-02-19 | アルミ電解コンデンサ用電極箔の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP63038139A JP2692107B2 (ja) | 1988-02-19 | 1988-02-19 | アルミ電解コンデンサ用電極箔の製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH01212426A JPH01212426A (ja) | 1989-08-25 |
JP2692107B2 true JP2692107B2 (ja) | 1997-12-17 |
Family
ID=12517089
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP63038139A Expired - Fee Related JP2692107B2 (ja) | 1988-02-19 | 1988-02-19 | アルミ電解コンデンサ用電極箔の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2692107B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP3218564B2 (ja) | 1998-01-14 | 2001-10-15 | キヤノン株式会社 | 多孔質領域の除去方法及び半導体基体の製造方法 |
US7063017B2 (en) | 2002-12-19 | 2006-06-20 | Panasonic Communications Co., Ltd. | Printing plate and plate making method |
Family Cites Families (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS57131399A (en) * | 1981-02-02 | 1982-08-14 | Showa Alum Corp | Manufacture of aluminum alloy foil for electrode of electrolytic capacitor |
JPS60169131A (ja) * | 1984-02-13 | 1985-09-02 | 松下電器産業株式会社 | アルミニウム電解コンデンサ用電極箔の製造方法 |
-
1988
- 1988-02-19 JP JP63038139A patent/JP2692107B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Publication date |
---|---|
JPH01212426A (ja) | 1989-08-25 |
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