JP2691068B2 - 洗たく機 - Google Patents

洗たく機

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JP2691068B2
JP2691068B2 JP2322853A JP32285390A JP2691068B2 JP 2691068 B2 JP2691068 B2 JP 2691068B2 JP 2322853 A JP2322853 A JP 2322853A JP 32285390 A JP32285390 A JP 32285390A JP 2691068 B2 JP2691068 B2 JP 2691068B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、ステンレスの洗たく兼脱水槽(バスケッ
ト)を備えた洗たく機に係り、特にステンレスのバスケ
ットの構造に関する。
〔従来の技術〕
従来のバスケットは、特開昭57-203492号公報に記載
のように、プラスチック製のものがほとんどで、ステン
レス製のものは、最近ではドラム式洗たく機に採用され
ているだけである。
〔発明が解決しようとする課題〕
上記プラスチック製のバスケットは、脱水時の高速回
転に耐えうる洗たく槽自体の強度アップが必要であり、
そのため肉厚を厚くしたり、外周面にリブを張り巡らし
たりしている。これにより、長年洗たく機を使用してい
ると外周面に張り巡らしたリブ間に洗浄かすが付着した
り、かびが発生し、衣類に再付着する。また肉厚アップ
やリブにより、実際上の肉厚が多くなるため、その分、
バスケットの内容積が少なくなるといった問題があっ
た。
本発明の目的は、以上述べてきたような従来技術での
欠点をなくし、大容量化に対応した清潔で丈夫なバスケ
ットを有する洗たく機を提供する点にある。
〔課題を解決するための手段〕
本発明は、洗たく兼脱水槽と、この洗たく兼脱水槽の
底部中央に回転自在に備わる撹拌翼と、前記洗たく兼脱
水槽ないし撹拌翼を回転駆動するモータと、前記洗たく
兼脱水槽の上部に設けられるプラスチックのバランスリ
ングとを有する洗たく機において、前記洗たく兼脱水槽
を、円筒状の胴部と、この胴部の下部に配置される皿状
の底板部と、胴部の上端に配置される上リング部とで構
成されるとともにその胴部,底板部および上リング部を
ステンレス鋼板で形成し、前記上リング部は、鍔形状の
載置部とこの載置部の内周端から立ち上がるように形成
される筒状の筒部とを有し、前記胴部の下端と前記底板
部の外周端とをはぜ折りかしめで結合し、前記胴部の上
端と前記上リング部の載置部の外周端とをはぜ折りかし
めで結合し、前記バランスリングは、内周側が前記上リ
ング部の筒部に嵌合し、かつ下面側が前記載置部に載置
されるようにして前記上リング部に取り付けたことを特
徴とするものである。
〔作用〕
ステンレス鋼板で作られる洗たく兼脱水槽は、外周に
複雑な補強リブを張り巡らすプラスチック製のものとは
違って、外周面に洗剤かすの付着,かごの発生がなく、
しかも大容量化に向くのである。
またステンレス鋼板製の胴体部と底板部を溶接によら
ないで、はぜ折りかしめ結合にするので、量産性に向く
とともに溶接による材質変化もないので、錆の発生が起
きにくく、水を使い洗たく機に適する。
さらにはぜ折りかしめ結合は胴体部の下端側外周およ
び上端側外周に押し付けるように折りたたんでいるの
で、胴体部の下端側外周に突き出るはぜ折りかしめ結合
の突き出し量は極めて少なく、突き出し量が多いものに
比べ、外槽と洗たく兼脱水槽との隙間を詰めれるので、
洗たく兼脱水槽の容積を大きくできる。
さらにまた胴体部と底板部の結合および胴体部と上リ
ング部の結合は、別部品を用いず、両者を直接はぜ折り
かしめにしているので、余計な部品が不要で、しかも丈
夫である。
またプラスチックのバランスリングが胴体部に直に取
り付けないで、胴体部の上側に締結された上リング部に
取り付ける丈夫な構造であるので、高速脱水回転に適す
る。
〔実施例〕
以下、本発明の一実施例を図面により説明する。第1
図において、1は外枠で鋼板のプレス加工にてなり、つ
り棒受け1a,足1bを持ってなる。2はトップカバー外枠
1の上面を包囲し、ふた3,バックパネル3a,コントロー
ル部20を持つ。4は外槽で洗たく水を溜める槽である。
4aはエアー溜り部でエアーホース5,水位センサー6と接
続され、槽内に給水弁23の開にて給水装置24より給水さ
れた水を水位に置換して制御する構成となっている。4b
はつり棒受けで、つり棒7を貫通させ、ばね9を挟持す
べく、ばね受け10,フック部7aにて挟持し、前記ばね9,
ばね受け10,フック部7aは摺動筒7cに包囲され、上部
は、つり棒受け1aに、回転保持するつり棒保持具8を位
置させてなる。14は下ベースで主モータ15,減速ギア
ー,ブレーキ,クラッチ部18d等を持つ駆動部18を保持
し、外槽11に係止されてなる。15aはモータシャフト
で、プーリー16と係合、ベルト17にて駆動部18側のプー
リー18cにモータの回転を伝達する。18aは駆動部より突
出した回転翼用軸、18bは洗たく槽軸である。19はシー
ル部、21は排水孔で、排水弁21a,排水ホース22にて、排
水を行う部分である。25は給水ホースで水道水を給水す
る。30はステンレス鋼板の洗たく兼脱水槽(バスケッ
ト)で、第2図に示すように、内部に流体を封入したプ
ラスチックのバランスリング40が取り付けられる上リン
グ部31と洗浄効果を上げるための凸部32a,32bと脱水孔3
2cを内周面に有する胴体部32,クラッチ部18dに連結させ
る補強用底板としてのフランジ42が底面に取り付けられ
る皿状の底板部33の3者構成となっている。さらに詳細
に説明すると、胴体部バスケットの胴体部32の円周面に
は丸形の凸部32aや小判形の凸部32bが多数,交互又は、
2,3個おきに内側に張り出されている。さらに前記円周
面の突起間には、多数の脱水孔(バーリング状)32cが
外側に押し出し開けられている。胴体部32自体は、第7
図に示すように、1枚のステンレス鋼板をロール機で丸
めた後、両端を互に噛合せるはぜ折り加締A32dにするこ
とにより円筒形となるものである。
また、第3図,第4図に示すように底板部33は、バス
ケット30の底部を形成する皿状ないし洗面容器の形を成
し、真中底部には穴30aが開いている。さらに底板部33
の星状に落ち込んだ最下面33aには、バスケット30をク
ラッチ部18dに連結させる補強用底板としてのフランジ4
2が取り付け固定される。固定方法は、前もって底板部3
3の最下面に打ち込まれているピアスナット33bでねじ止
めされるものである。一段高い外周底面部には、撹拌翼
13の正逆転時、衣類が一緒にまわって洗浄効果がダウン
をするのを防止するため、内側に押し出す凸部30cを数
個設けてある。
また第5図,第6図に示すように上リング部31は、バ
スケット30の上部を形成し、上方は開口部31aをなし、
下方にくるに従い外側に広がりをなすリング状で、第2
図に示すように開口部31aの外側にバランスリング40が
取り付けられる。
以上により底板部33と胴体部32,上リング部31と胴体
部32がそれぞれ全周にわたりはぜ折り加締されることに
よりステンレス製のバスケット30を構成する。底板部33
と胴体部32のはぜ折り加締部33cと上リング部31と胴体
部32のはぜ折り加締部31bの詳細は第8図,第9図に示
す。
すなわち、胴体部32の下端側周囲に環状の胴体部下側
折り返し片32eを設ける。この胴体部下側折り返し片32e
は外側に立ち上がるように折り曲げて形成される。この
胴体部下側折り返し片32eを形成することにより、U字
状の下溝が胴体部32の下端側周囲に形成されるのであ
る。
底板部33の上端側周囲には、環状の底板部折り返し片
33eを設ける。この底板部折り返し片33eは内側に垂下す
るように折り曲げて形成される。この底板部折り返し片
33eを形成することにより、逆U字状の底板部溝が形成
される。
底板部溝に胴体部下側折り返し片32eを、胴体部32の
下溝に底板部折り返し片33eを嵌込み、胴体部32の下端
側を外周から底板部33の上端側で囲うようにして形成さ
れるはぜ折りかしめ結合により、胴体部32の下側と底板
部33を締結するのである。
また胴体部32の上端側周囲に環状の胴体部上側折り返
し片32fを設ける。この胴体部上側折り返し片32fは、外
側に垂下するように折り曲げて形成される。この胴体部
上側折り返し片32fを形成することにより、逆U字状の
上溝が形成される。
上リング部31の下端側周囲には上リング部側折り返し
片31fを設ける。この上リング部側折り返し片31fは、内
側に立ち上がるように折り曲げて形成される。この上リ
ング部折り返し片31fの形成により、U字状の上リング
部溝が形成される。
上リング溝に胴体部上側折り返し片32fを、胴体部32
の上溝32fに上リング部折り返し片31fを嵌込み、胴体部
32の上端側を外周から上リング部31の下端側で囲うよう
にして形成されるはぜ折りかしめ結合により、胴体部32
の上側と上リング部31を締結するのである。
このように、ステンレスと鋼板で形成される胴体部と
底板部と上リング部を溶接によらないで、はぜ折りかし
め結合にしているので、むずかしいステンレス溶接に比
べ、作業性がよく量産性に富むのである。
また溶接によらないので、溶接による材質変化もな
く、発錆の問題もないのである。
さらに、このはぜ折りかしめ結合は、はぜ折りかしめ
結合部32g,32hの外周側への突き出し量は極めて少な
い。このため、外槽4と洗たく兼脱水槽30(バスケッ
ト)との間隙は、その突き出し量が多いものに比べ詰め
ることができ、洗たく兼脱水槽の容積を大きくできるの
である。
さらにまた、胴体部と底板部,胴体部と上リング部の
はぜ折りかしめ結合は、両者を直接にかしめている。か
しめ用の余計な部品が不要である。またかしめ用の部品
を介在させると、かしめ構造が複雑になるとともに結合
部が弱くなる恐れがある。そのような不具合もないので
ある。
さらに上リング部31は、鍔形状の載置部31−1とこの
載置部31−1の内周端から立ち上がるように形成される
筒状の筒部31−2を有する。この上リング部31に取り付
けられるバランスリング40は、内周側が前記筒部31−2
に嵌合し、かつ下面側が前記載置部31−1に載置される
のである。
また、胴体部32の上端側にはプラスチックのバランス
リングを取り付ける上リング部31がはぜ折りかしめ結合
で、しっかりと取り付けられているので、上端側にバラ
ンスリングを直接取り付けるものに比べ格段に丈夫なも
のである。高速脱水回転に適するのである。
また、応力が一番かかる底板部33の板厚は1〜1.5mm
と厚くし、胴体部32の板厚を0.6mm、応力がもっともか
からない上リング部31の板厚を0.5mmと3者に板厚差を
設けている。但し、これはほんの一実施例にすぎず、上
リング部31と胴体部32の板厚は同じでもよい。
さらに材質には、深絞り性,張り出し成形性,耐食性
に優れているTi(チタン)入りのステンレス材を採用
し、加工し易いものにしている。
〔発明の効果〕
以上述べたように、本発明は、洗たく兼脱水槽と、こ
の洗たく兼脱水槽の底部中央に回転自在に備わる撹拌翼
と、前記洗たく兼脱水槽ないし撹拌翼を回転駆動するモ
ータと、前記洗たく兼脱水槽の上部に設けられるプラス
チックのバランスリングとを有する洗たく機において、
前記洗たく兼脱水槽を、円筒状の胴部と、この胴部の下
部に配置される皿状の底板部と、胴部の上端に配置され
る上リング部とで構成されるとともにその胴部,底板部
および上リング部をステンレス鋼板を形成し、前記上リ
ング部は、鍔形状の載置部とこの載置部の内周端から立
ち上がるように形成される筒状の筒部とを有し、前記胴
部の下端と前記底板部の外周端とをはぜ折りかしめで結
合し、前記胴部の上端と前記上リング部の載置部の外周
端とをはぜ折りかしめで結合し、前記バランスリング
は、内周側が前記上リング部の筒部に嵌合し、かつ下面
側が前記載置部に載置されるようにして前記上リング部
に取り付けた洗たく機にある。
この構成によれば、次のような良さがある。
(1).ステンレス鋼板で作られた洗たく兼脱水槽は、
外周に複雑な補強リブを張り巡らすプラスチック製のも
のとは違って、外周面に洗剤かすの付着,かびの発生が
ないのである。
(2).洗たく兼脱水槽は、円筒状の胴部と底板部と上
リング部とで構成され、かつ胴部の下端と底板部を、上
リング部と胴部の上端をはぜ折りかしめで結合したの
で、極めて丈夫である。
(3).プラスチックのバランスリングは、内周面が上
リング部の嵌合筒部に嵌合し、かつ下面側が載置部にさ
れるようにして上リング部に取り付けたので、バランス
リングを洗たく兼脱水槽に直に取り付けるものとは違っ
てバランスリングに無理な力がかからなく、高速脱水回
転に適するのである。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明の一実施例の縦断面図、第2図は、本
発明の一実施例の要部縦断面図、第3図は、本発明の底
部平面図、第4図は、本発明の底板縦断面図、第5図
は、本発明の上リング部平面図、第6図は、本発明の上
リング部縦断面図、第7図は、本発明の胴板の縦加締断
面図、第8図は、本発明の底板と胴体の加締断面図、第
9図は、本発明の上リング部と胴体の加締断面図であ
る。 30……バスケット、31……上リング部、32……胴体部、
33……底板部、40……バランスリング、32a……丸形凸
部、32b……小判形凸部、32d……上リングと胴体のはぜ
折り加締部、33c……胴体と底板のはぜ折り加締部、31
−1……載置部、31−2……筒部。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平2−225647(JP,A) 特開 平2−115624(JP,A) 特開 昭62−189021(JP,A) 特開 昭58−120768(JP,A) 特開 昭57−203492(JP,A) 実開 昭50−103471(JP,U) 実開 昭49−35170(JP,U) 実開 昭48−54267(JP,U) 実開 昭49−3(JP,U) 実公 昭41−14853(JP,Y1) 実公 昭49−29429(JP,Y1)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】洗たく兼脱水槽と、この洗たく兼脱水槽の
    底部中央に回転自在に備わる撹拌翼と、前記洗たく兼脱
    水槽ないし撹拌翼を回転駆動するモータと、前記洗たく
    兼脱水槽の上部に設けられるプラスチックのバランスリ
    ングとを有する洗たく機において、 前記洗たく兼脱水槽を、円筒状の胴部と、この胴部の下
    部に配置される皿状の底板部と、胴部の上端に配置され
    る上リング部とで構成するとともにその胴部,底板部お
    よび上リング部をステンレス鋼板を形成し、 前記上リング部は、鍔形状の載置部とこの載置部の内周
    端から立ち上がるように形成される筒状の筒部とを有
    し、 前記胴部の下端と前記底板部の外周端とをはぜ折りかし
    めで結合し、 前記胴部の上端と前記上リング部の載置部の外周端とを
    はぜ折りかしめで結合し、 前記バランスリングは、内周側が前記上リング部の筒部
    に嵌合し、かつ下面側が前記載置部に載置されるように
    して前記上リング部に取り付けたことを特徴とする洗た
    く機。
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