JP2687268B2 - 乾式電気集塵装置 - Google Patents

乾式電気集塵装置

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JP2687268B2 JP14901092A JP14901092A JP2687268B2 JP 2687268 B2 JP2687268 B2 JP 2687268B2 JP 14901092 A JP14901092 A JP 14901092A JP 14901092 A JP14901092 A JP 14901092A JP 2687268 B2 JP2687268 B2 JP 2687268B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、粉塵等が多量に発生
する工場などでその粉塵を除去するために使用する乾式
電気集塵装置に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に乾式電気集塵装置は、集塵をする
ガスの組成,量,温度,湿度,流速や除去する塵埃の
量,粒子径,粒度分布,固有抵抗によって部屋の構造や
容量及び高圧電源の容量が決定される。さらに空間電
荷,火花放電,逆電離などの電気集塵装置特有の現象が
あり、これらを考慮した部屋の構成も必要となる。
【0003】従来の乾式電気集塵装置の1例を図2に示
す。(a)は側面図であり、(b)は平面図である。1
はマイナスの高電圧を加えるピアノ線より形成される放
電極、2は短冊状鋼板により形成されプラス接地される
集塵極である。放電極1に高電圧を加えることで放電極
1と集塵極2の間には強力な電界が形成され、コロナ放
電を起こしてマイナスのイオンを発生する。3は第1の
部屋であり多数の放電極1と集塵極2が交互に配置され
ている。4は第2の部屋、5aは第3の部屋、6aは第
4の部屋、7aは第5の部屋でありそれぞれ第1の部屋
3と同様に放電極1と集塵極2を有する。
【0004】8は放電極1に高電圧を加える高圧電源、
9aは高圧電源8を制御する自動電圧制御部、10は集
塵した塵埃を運び出す塵埃回収輸送機、11は放電極1
と集塵極2から槌打ちによりたたき落とされた塵埃を塵
埃回収輸送機10に導くホッパである。12は集塵処理
をする塵埃を大量に含んだガスを導入する入口煙道、1
3は集塵をして塵埃の減少したガスを排出する出口煙道
である。第1の部屋3と第2の部屋4では放電極1と集
塵極2の各々の電極間が250mm、第3の部屋5a〜第
5の部屋7aでは放電極1と集塵極1の各々の電極間が
400mmである。
【0005】各部屋では、自動電圧制御部9aで制御さ
れた高圧電源8により放電極1に電圧を加え、コロナ放
電をできるだけ発生させ入口煙道12より取り込んだガ
ス中の塵埃をマイナスに帯電させる。マイナスに帯電し
た塵埃はプラスの電極である集塵極2に引き寄せられ集
塵極2上に堆積する。放電極1に印加する電圧は、第1
の部屋3は64KV,第2の部屋4は61.5KV,第
3の部屋5aは81KV,第4の部屋6aは81KV,
第5の部屋7aは79KVである。この時の電流は、第
1の部屋3では370mA,第2の部屋4では620m
A,第3の部屋5aでは670mA,第4の部屋6aで
は1150mA,第5の部屋7aは1600mAであ
る。
【0006】入口煙道12に取り込まれたガスは第1の
部屋3から第2,第3,第4の各部屋を経て第5の部屋
7aを通り抜ける間に上記現象による脱塵を繰り返し、
出口煙道13より排出される。一方、電極上に堆積した
塵埃は、槌打装置(図示せず)が定期的に各電極をたた
くことにより落下し、ホッパ11に導かれ塵埃回収輸送
機10により回収され排出される。放電極および集塵極
の槌打は、各部屋の塵埃濃度に応じて高圧電源8から供
給される最大の電圧および電流が放電極に安定して荷電
されるように槌打スケジュールを設定する。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】従来の乾式電気集塵機
は以上のように構成されていたので、処理するガス温度
が100℃以上になると、特有の現象が顕著に現れてく
る。まず、第1の部屋3と第2の部屋4では、火花放電
現象が発生する。この現象は、一般に、集塵するガスの
塵埃濃度が高いとき、放電極1と集塵極2の両電極間に
遊離する塵埃とイオンの密度が増す空間電荷現象によっ
て、印加電圧が上昇して起こる。そしてこの現象は、ガ
ス温度がさらに上昇すると、ガス粘度および塵埃の固有
抵抗値の増加でさらに増長される。
【0008】一方、第3の部屋5a〜第5の部屋7aで
は、逆電離現象が発生する。この現象は、塵埃の固有抵
抗値が5×1010Ω・cm 以上になったとき、この高
い抵抗値の塵埃が集塵極2に堆積して、塵埃の表面と集
塵極2の間で放電が起こるために発生する。この放電に
より発生するプラスイオンが塵埃の帯電に必要なマイナ
スイオンと既に帯電している塵埃とを中和するため、正
常な帯電および集塵作用が阻害せれるものである。
【0009】このような現象を引き起こす主な要因は、
各部屋での塵埃の固有抵抗値が、集塵のプロセスによっ
て変化するためと考えられる。すなわち、従来の乾式電
気集塵機は、前述したように、集塵しやすい塵埃を前段
の部屋から集塵していくようになっているため、後段の
部屋に行くほど残っている塵埃の見かけ比重は軽く、微
粒子となり、さらに固有抵抗値も高くなっている。そし
て、この状態で処理ガス温度が上昇すると、固有抵抗値
も相対的に上昇し、火花放電現象や逆電離現象が発生
し、さらに第4の部屋6a,第5の部屋7aでは逆電離
現象が局部的なものから部屋全体の現象へと拡大され
る。
【0010】すなわち、処理ガス温度が97℃と100
℃以下のときは、その処理ガスが含んでいる70g/N
3 の塵埃を、この乾式電気集塵機で集塵処理をする事
により、0.022g/Nm3 にすることができるが、
処理ガス温度が100℃を越え107℃になったとき
は、含んでいる70g/Nm3 の塵埃量は通常基準値で
ある0.05g/Nm3 に近づくようになる。
【0011】従来は、上記対策として装置内ガス温度や
湿度の管理により対処することも行われてきたが、プロ
セスの温度変化によって温度制御が追いつかず逆電離現
象を抑えることは難しかった。そこでこの問題を解決す
るためにさらに温度を下げたり各区の荷電強化を実施す
ることも試みられたが、その対策のコストに比較して発
塵低下効果が少なかった。
【0012】
【課題を解決するための手段】この発明の電気集塵装置
は、第1の集塵部は放電極に電圧を印加するとともに槌
打ちを行なうように制御し、第2の集塵部は放電極に印
加する電圧を第1の集塵部より集塵作用が強くなるよう
に制御するとともに槌打ちを行うように制御する。ま
た、第3の集塵部は、放電極と集塵極の間が第2の集塵
部より広く配置され、放電極に印加する電圧は必要最小
限度値のコロナ放電を発生させ逆電離現象を起こさない
ように制御し、第4の集塵部では放電極に印加する電圧
はコロナ放電を抑制し火花開始電圧の近傍に制御して集
塵する。
【0013】
【作用】第1の集塵部と第2の集塵部では、塵埃に対す
る帯電と帯電した塵埃の集塵を行い、第3の集塵部では
塵埃に対する帯電を必要最小限度として塵埃の集塵を行
い、第4の集塵部ではコロナ放電や火花現象を抑え、塵
埃に対する帯電は行わずに集塵を行う。
【0014】
【実施例】以下本発明の1実施例を図を参照して説明す
る。図1は本発明の乾式電気集塵装置の1実施例を示し
た側面図である。5は放電極1に印加する電圧を逆電離
現象が起きないように制御する第3の部屋、6は放電極
1と集塵極2に対する槌打を行わない第4の部屋、7は
第4の部屋6と同じ構造の第5の部屋である。9は、各
部屋へ荷電する高圧電源8の電圧および電流の制御と槌
打動作の制御とを行う自動電圧制御装置と槌打制御装置
とからなる制御部である。他は、従来例の図2と同様で
ある。
【0015】まず、第1の部屋3(第1の集塵部)で
は、入口煙道12により導入されたガス中の塵埃を安定
して帯電および集塵するために、塵埃濃度に適したコロ
ナ放電をし、さらに放電極1の槌打頻度を調整して放電
特性の適正化を計る。つぎに、第2の部屋4(第2の集
塵部)では、第1の部屋3からのガスを取り込み、第1
の部屋3の帯電と集塵作用に加えて、さらに、間欠荷電
制御により効果的な塵埃の帯電と集塵を行う。適正なコ
ロナ放電によって発生するイオン数は、塵埃を安定して
帯電および集塵することができ、また塵埃濃度の高い状
態で起こる空間電荷および火花放電現象などを抑制す
る。
【0016】そして、第1の部屋3と第2の部屋4と
も、槌打装置(図示せず)で集塵極2をたたくことによ
り集塵極2上に堆積した塵埃を落下させる。落下した塵
埃はホッパ11に導かれダスト回収輸送機10で排出さ
れる。また、放電極1の脱塵も同様にして行う。
【0017】ここで、第2の部屋4からでるガスは、逆
電離現象が起こりやすい固有抵抗値の塵埃を含んでいる
状態なので、このガスの集塵を行うためには、逆電離現
象を抑制するとともに、より集塵効率を高くする必要が
ある。このため、第3の部屋5(第3の集塵部)では、
集塵極2の槌打を停止し、高圧電源8により間欠荷電制
御によって電圧を放電極1に印加し、必要最小限度値の
コロナ放電を発生させ、逆電離現象を抑制しながら第1
の部屋3と第2の部屋4で除去されていない塵埃を帯電
させて集塵極2に引き寄せる。
【0018】一般に、集塵極2の塵埃堆積層が薄い状態
で逆電離現象が起こるので、槌打を停止することによ
り、塵埃堆積層は厚くしてこの現象を抑える。集塵極2
に堆積した塵埃は、一定の厚さ以上に成長するとその自
重で自然剥離して、ホッパ11に落下し、排出される。
【0019】第3の部屋5から出るガス中の塵埃は、す
でに逆電離現象を起こす高い固有抵抗値の塵埃である。
従って、この塵埃を集塵するためには逆電離現象を防止
するとともに第3の部屋5以上に集塵作用を高める必要
がある。そのため、第4の部屋6と第5の部屋7(第4
の集塵部)では、放電極1と集塵極2と共に堆積した塵
埃を槌打装置でたたき落とさずそのままとし、両極上に
塵埃を堆積させたままとしてコロナ放電を抑え、火花開
始電圧近くまで印加電圧を上昇させる。
【0020】これにより、逆電離現象の原因ともなるコ
ロナ放電を起こすこと無く、高い電圧が得られるので、
第3の部屋5以上に高い電界強度で集塵作用を向上でき
る。つまり、第4の集塵部では、塵埃に対する帯電を行
わず、集塵だけを行うものである。また、集塵極2の槌
打を行わないことは、集塵極2での塵埃の静電凝集を促
進させることにもなり、見掛け比重の軽い微粒子の塵埃
が自然剥離して落下するときの再飛散を抑制できる。と
ころで、第4の部屋6と第5の部屋7からなる第4の集
塵部では、第3の部屋5と同様に、集塵極2上に堆積し
た塵埃は、一定の厚さに成長するとその自重で自然剥離
してホッパ11へ落下し排出される。
【0021】なお、第1の部屋3には56KV,150
mA、第2の部屋4には49KV,200mA(間欠荷
電)、第3の部屋5には62KV,150mA(間欠荷
電)、第4の部屋6には80KV,10mA、第5の部
屋7には80KV,10mAの電圧および電流が印加さ
れる。また、この乾式電気集塵機では、温度が97℃の
ガス中の70g/Nm3 の塵埃量を、0.005g/N
3 にすることが可能であり、ガスの温度が10℃上昇
して107℃となっても、70g/Nm3 の塵埃量を
0.01g/Nm3 に減少させることができる。
【0022】
【発明の効果】以上のことより本発明の乾式電気集塵装
置では、ガス温度の上昇などに基づく塵埃の固有抵抗の
上昇にともなう逆電離現象による集塵効果の低下を抑制
することが可能となり、固有抵抗の高い塵埃でも効率よ
く集塵を行なうことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の1実施例の電気集塵装置の側面図であ
る。
【図2】(a)は従来の電気集塵装置の1例を示す側面
図、(b)はその平面図である。
【符号の説明】
1 放電極 2 集塵極 3 第1の部屋 4 第2の部屋 5 第3の部屋 6 第4の部屋 7 第5の部屋 8 高圧電源 9 制御部 10 塵埃回収輸送機 11 ホッパ 12 入口煙道 13 出口煙道

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 塵埃を含んだガスが導入され、塵埃を帯
    電させるための必要最低限度のマイナスの高電圧が印加
    される放電極とこの放電極に対向して設置され帯電した
    塵埃を吸着する集塵極とを有し、塵埃が付着した放電極
    と集塵極が槌打ちされる第1の集塵部と、 前記第1の集塵部からのガスが導入され、前記放電極と
    集塵極を有し、この放電極への印加が前記第1の部屋よ
    り集塵作用を強くするように制御され、塵埃が付着した
    放電極と集塵極が槌打ちされる第2の集塵部と、 前記第2の集塵部からのガスが導入され、前記放電極と
    集塵極を有し、この放電極と集塵極の間が前記第2の集
    塵部より広く配置され、この放電極に必要最小限度値の
    コロナ放電を発生させ逆電離現象を抑える電圧が印加さ
    れる第3の集塵部と、 前記第3の集塵部からのガスが導入され、前記放電極と
    集塵極を有し、この放電極にコロナ放電を抑制し火花開
    始電圧の近傍に制御された高電圧を印加し集塵するよう
    にした第4の集塵部とから構成される乾式電気集塵装
    置。
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