JPH10277432A - 電気集塵方法及び電気集塵装置 - Google Patents

電気集塵方法及び電気集塵装置

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JPH10277432A
JPH10277432A JP8784497A JP8784497A JPH10277432A JP H10277432 A JPH10277432 A JP H10277432A JP 8784497 A JP8784497 A JP 8784497A JP 8784497 A JP8784497 A JP 8784497A JP H10277432 A JPH10277432 A JP H10277432A
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JP
Japan
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dust
section
electrode
electric field
recollecting
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Application number
JP8784497A
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English (en)
Inventor
Kenji Shibata
憲司 柴田
Takuya Yamamoto
卓也 山本
Mitsuhiro Mieno
光博 三重野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sumitomo Heavy Industries Ltd
Original Assignee
Sumitomo Heavy Industries Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】ダストが再飛散するのを抑制し、排煙を不可視
化するとともに、小型化し、コストを低くする。 【解決手段】放電極と集塵極31とを組み合わせて形成
されたセクションにおいて被処理ガス中のダストを捕集
し、前記セクションにおいて槌(つい)打を行い、再捕
集用放電極と再捕集用集塵極34とを組み合わせて形成
された再捕集用セクションにおいて、前記槌打に伴って
再飛散したダストを再捕集し、前記再捕集用セクション
において形成される電界の平均電界強度を、前記セクシ
ョンにおいて形成される電界の平均電界強度より大きく
する。前記再捕集用セクションにおいて形成される電界
の平均電界強度は大きくされるので、再飛散したダスト
は再捕集用セクションにおいて十分に再捕集される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電気集塵(じん)
方法及び電気集塵装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、電気集塵装置においては、ダスト
を含有する被処理ガスが、入口煙道を通り、整流板によ
って流速分布が均一化された後、放電極と集塵極との間
に形成された集塵空間に供給されるようになっている。
図2は従来の電気集塵装置の要部概念図である。
【0003】図において、11は互いに平行に配設さ
れ、接地される集塵極、12は該集塵極11間に配設さ
れ、負の極性に荷電される複数の放電極であり、通常、
該放電極12と集塵極11とを複数個組み合わせること
によって、電気集塵装置が構成される。この場合、前記
放電極12は、被処理ガスの流れ方向(矢印A方向)に
おいて所定の間隔を置いて配設され、集塵極11との間
に集塵空間を形成するとともに、電界を形成する。そし
て、前記集塵空間に供給された被処理ガス中のダスト
は、前記電界が発生させる電気力によって集塵極11に
吸引され、付着させられる。このようにして、該集塵極
11によってダストを捕集することができる。
【0004】図3は従来の電気集塵装置内の集塵極の配
列図、図4は従来の電気集塵装置の概略図である。図に
おいて、13は電気集塵装置ケースであり、該電気集塵
装置ケース13内に集塵極11と放電極12との組合せ
が、被処理ガスの流れ方向(矢印A方向)、及び被処理
ガスの流れ方向に対して直角の方向に複数個配設され、
被処理ガスの流れ方向において、複数のセクションSC
1〜SC3に区分される。なお、組合せの数は、被処理
ガスの流量、電気集塵装置に求められる特性等によって
異なる。
【0005】また、14は被処理ガスの流れ方向におけ
るセクションSC1より上流側に配設されたガス整流
板、15は前記各セクションSC1〜SC3ごとに配設
され、放電極12と集塵極11との間に直流の高電圧を
印加し、放電極12及び集塵極11を荷電する直流高圧
電源、16は碍(がい)子室、17は碍子、21は前記
放電極12の下端に固定されたウェイト、22は下部ホ
ッパである。
【0006】前記被処理ガス中のダストは、矢印A方向
に供給された後、各集塵極11によって吸引され、集塵
極11に付着する。そして、図示しない槌(つい)打装
置を作動させ、ハンマによって集塵極11を強打し、槌
打を行うことにより集塵極11に付着しているダストが
剥(はく)離させられて下部ホッパ22内に落下し、該
下部ホッパ22から回収される。このとき、ダストの一
部が再飛散し、被処理ガスと共に電気集塵装置の出口に
流れ、図示しない煙突から排出される。
【0007】ところで、従来の石炭焚(だき)ボイラの
排ガス処理装置においては、電気集塵装置に要求される
集塵性能は比較的低く、出口側のダスト濃度を100〜
200〔mg/m3 N〕にする程度でよかったので、再
飛散したダストがダスト濃度に与える影響は小さかっ
た。ところが、最近は、電気集塵装置に要求される集塵
性能が高く、排煙の不可視化が求められるようになって
きている。その場合、出口側のダスト濃度を30〔mg
/m3 N〕未満、又は10〔mg/m3 N〕未満にする
必要があり、再飛散したダストがダスト濃度に与える影
響がその分大きくなる。
【0008】次に、再飛散したダストが出口側のダスト
濃度に与える影響について説明する。図5は従来の電気
集塵装置において再飛散したダストが出口側のダスト濃
度に与える影響を示す第1の図、図6は従来の電気集塵
装置において再飛散したダストが出口側のダスト濃度に
与える影響を示す第2の図である。なお、図において、
横軸に時間を、縦軸にダスト濃度を採ってある。
【0009】図において、L1は出口側のダスト濃度が
高く設定された場合(例えば、平均値d1 が100〜2
00〔mg/m3 N〕である場合)のダスト濃度の推移
を示す線であり、p1は槌打が行われたときのダスト濃
度を示す点、p2は槌打が行われないときのダスト濃度
を示す点である。このように、出口側のダスト濃度が高
く設定された場合には、槌打が行われることによって再
飛散したダストが出口側のダスト濃度に与える影響は小
さい。
【0010】また、L2は出口側のダスト濃度が低く設
定された場合(例えば、平均値d2が30〔mg/m3
N〕未満、又は10〔mg/m3 N〕未満である場合)
のダスト濃度の推移を示す線であり、p3は槌打が行わ
れたときのダスト濃度を示す点、p4は槌打が行われな
いときのダスト濃度を示す点である。このように、出口
側のダスト濃度が低く設定された場合には、再飛散する
ダストの量は、無槌打時のダストの量よりも多くなるこ
とがあるので、槌打が行われることによって再飛散した
ダストが出口側のダスト濃度に与える影響は大きい。
【0011】なお、被処理ガスの流れ方向における電気
集塵装置より下流側には湿式脱流装置が配設されるが、
出口側のダスト濃度が低く設定された場合には、ダスト
の粒子径が小さくなるので、湿式脱流装置による除塵効
果が極めて低くなり、排煙の不可視化は期待できない。
したがって、槌打が行われない場合には排煙を不可視化
することができるが、槌打が行われたときには、再飛散
したダストがパフとして図示しない煙突から排出され、
可視煙を形成してしまう。
【0012】ところで、電気集塵装置は、槌打が行われ
ない場合の出口側のダスト濃度をベースにして、槌打が
行われたときに再飛散するダストの量を考慮して設計さ
れる。そのために、電気集塵装置の集塵性能を示すもの
として前記平均値d2 が使用される。そこで、該平均値
2 が基準を満たすように電気集塵装置を設計しようと
すると、槌打が行われない場合の出口側のダスト濃度
が、点p4で示す値より低くなるようにしなければなら
ない。この場合、集塵性能と集塵極11(図4)の集塵
面積とは指数関係にあり、集塵性能を高くしようとする
と、集塵極11の集塵面積を大幅に大きくする必要があ
り、電気集塵装置が大型化してしまうだけでなく、コス
トが高くなってしまう。
【0013】そこで、電気集塵装置内を複数の荷電区分
に区分し、該各荷電区分の入口及び出口にそれぞれ区分
ダンパを配設して、各荷電区分ごとに区分ダンパを開閉
して槌打を行うようにした区分ダンパ式の電気集塵装置
が提供されている。図7は従来の区分ダンパ式の電気集
塵装置の概念図である。図において、23は電気集塵装
置、24は該電気集塵装置23内に配設された複数の区
画板、25は入口煙道、26は出口煙道、27は前記入
口煙道25と電気集塵装置23との間に配設された区分
ダンパ、すなわち、上流ダンパ、28は前記電気集塵装
置23と出口煙道26との間に配設された区分ダンパ、
すなわち、下流ダンパである。
【0014】この場合、被処理ガスは、前記入口煙道2
5を矢印A方向に通り、図示しない整流板によって流速
分布が均一化された後、電気集塵装置23内に進入す
る。該電気集塵装置23には図示しない放電極と集塵極
との間に集塵空間が形成され、前記被処理ガスは集塵空
間に供給される。前記被処理ガス中のダストは、集塵極
によって吸引されて、集塵極に付着する。そして、図示
しない槌打装置によって槌打が行われ、集塵極に付着し
ているダストは、剥離させられて図示しない下部ホッパ
に落下させられた後、該下部ホッパから回収される。
【0015】また、前記電気集塵装置23の集塵性能が
ダストの再飛散によって低下するのを防止するために、
電気集塵装置23内を前記各区画板24によって各荷電
区分AR1〜AR4に区分し、該各荷電区分AR1〜A
R4の入口に上流ダンパ27を、出口に下流ダンパ28
をそれぞれ配設して、各荷電区分AR1〜AR4ごとに
上流ダンパ27及び下流ダンパ28を閉鎖して槌打を行
うようにしている。なお、SC1〜SC3はセクション
である。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記従
来の電気集塵装置においては、槌打が行われている荷電
区分においては、集塵を行うことができないので、他の
三つの荷電区分に加わる負担がその分大きくなるだけで
なく、上流ダンパ27及び下流ダンパ28を配設するス
ペースが必要になるので、電気集塵装置23がその分大
型化してしまう。また、電気集塵装置23のコストが高
くなってしまう。
【0017】特に、例えば、出力が50〜100万〔k
W〕の石炭火力発電用ボイラに使用される電気集塵装置
23においては、集塵極の高さが十数〔m〕であり、上
流ダンパ27及び下流ダンパ28もその分大型化してし
まう。しかも、上流ダンパ27及び下流ダンパ28を1
〜10時間ごとに1回開閉する必要があり、駆動部の耐
久性及び信頼性が低下してしまう。
【0018】本発明は、前記従来の型締装置の問題点を
解決して、ダストが再飛散するのを抑制することがで
き、排煙を不可視化することができるとともに、小型化
し、コストを低くすることができる電気集塵方法及び電
気集塵装置を提供することを目的とする。
【0019】
【課題を解決するための手段】そのために、本発明の電
気集塵方法においては、放電極と集塵極とを組み合わせ
て形成されたセクションにおいて被処理ガス中のダスト
を捕集し、前記セクションにおいて槌打を行い、再捕集
用放電極と再捕集用集塵極とを組み合わせて形成された
再捕集用セクションにおいて、前記槌打に伴って再飛散
したダストを再捕集し、前記再捕集用セクションにおい
て形成される電界の平均電界強度を、前記セクションに
おいて形成される電界の平均電界強度より大きくする。
【0020】本発明の他の電気集塵方法においては、放
電極と集塵極とを組み合わせて形成されたセクションに
おいて被処理ガス中のダストを捕集し、前記セクション
において槌打を行い、再捕集用放電極と再捕集用集塵極
とを組み合わせて形成された再捕集用セクションにおい
て、前記槌打に伴って再飛散したダストを再捕集し、前
記再捕集用セクションにおいて無荷電槌打を行い、前記
再捕集用セクションにおいて形成される電界の平均電界
強度を、前記セクションにおいて形成される電界の平均
電界強度より大きくする。
【0021】本発明の更に他の電気集塵方法において
は、放電極と集塵極とを組み合わせて形成されたセクシ
ョンにおいて被処理ガス中のダストを捕集し、前記セク
ションにおいて槌打を行い、再捕集用放電極と再捕集用
集塵極とを組み合わせて形成された再捕集用セクション
において、前記槌打に伴って再飛散したダストを再捕集
し、前記再捕集用セクションにおいて再捕集用集塵極を
洗浄し、前記再捕集用セクションにおいて形成される電
界の平均電界強度を、前記セクションにおいて形成され
る電界の平均電界強度より大きくする。
【0022】本発明の電気集塵装置においては、放電極
と集塵極とを組み合わせて形成されたセクションと、被
処理ガスの流れ方向における前記セクションより下流側
において、再捕集用放電極と再捕集用集塵極とを組み合
わせて形成された再捕集用セクションとを有する。そし
て、該再捕集用セクションにおける再捕集用放電極と再
捕集用集塵極との間に形成される電界の平均電界強度
は、前記セクションにおける放電極と集塵極との間に形
成される電界の平均電界強度より大きくされる。
【0023】本発明の他の電気集塵装置においては、放
電極と集塵極とを組み合わせて形成されたセクション
と、被処理ガスの流れ方向における前記セクションより
下流側において、再捕集用放電極と再捕集用集塵極とを
組み合わせて形成された再捕集用セクションとを有す
る。そして、前記再捕集用セクションにおいて無荷電槌
打が行われ、該再捕集用セクションにおける再捕集用放
電極と再捕集用集塵極との間に形成される電界の平均電
界強度は、前記セクションにおける放電極と集塵極との
間に形成される電界の平均電界強度より大きくされる。
【0024】本発明の更に他の電気集塵装置において
は、放電極と集塵極とを組み合わせて形成されたセクシ
ョンと、被処理ガスの流れ方向における前記セクション
より下流側において、再捕集用放電極と再捕集用集塵極
とを組み合わせて形成された再捕集用セクションとを有
する。そして、前記再捕集用セクションに、再捕集用集
塵極を洗浄するための洗浄装置が配設され、該再捕集用
セクションにおける再捕集用放電極と再捕集用集塵極と
の間に形成される電界の平均電界強度は、前記セクショ
ンにおける放電極と集塵極との間に形成される電界の平
均電界強度より大きくされる。
【0025】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て図面を参照しながら詳細に説明する。まず、槌打が行
われたときのダストの挙動について説明する。図8は槌
打が行われたときのダストの挙動を示す概念図である。
図において、32はダスト、51は集塵極である。
【0026】槌打には、図示しない放電極及び集塵極5
1の荷電を停止させた状態で行われる無荷電槌打、並び
に放電極及び集塵極51を荷電した状態で行われる荷電
槌打がある。また、該荷電槌打には、放電極と集塵極5
1との間に印加される電圧を低くして行われる低電圧槌
打、及び放電極と集塵極51との間に印加される電圧を
通常の集塵状態に維持したまま行われる高電圧槌打があ
る。
【0027】ここで、ダスト32の帯電量をqとし、放
電極と集塵極51との間の平均電界強度をEとすると、
ダスト32は、電気力FF=q・Eによって前記集塵極
51に吸引され、付着させられる。したがって、荷電槌
打を行う場合、前記電気力Fを超える力を集塵極51に
加える必要がある。なお、実際に、ダスト32は電気力
Fのほかダスト32固有の粒子間の付着力によっても集
塵極51に吸引される。
【0028】ところで、前記電気集塵装置において槌打
が行われると、ほとんどのダスト32は、凝集したケー
キ状のダスト群になって集塵極51から剥離させられ、
位置A1から位置B1に移動して図示しない下部ホッパ
に落下し、該下部ホッパから回収される。また、残りの
ダスト32は、粒径、質量、粒子間付着力、電気抵抗率
等の物性によって挙動が異なり、槌打が行われるたびに
剥離と再捕集とを繰り返しながら集塵極51に沿って位
置A1から位置C1、D1に移動する。このうち、位置
C1に到達したダスト32は、前記下部ホッパ内に落下
し、回収されるが、位置D1に到達したダスト32は下
部ホッパ内に落下せず、集塵極51から剥離し、被処理
ガスの流れに乗って矢印A方向に搬送される。また、一
部のダスト32は、剥離に伴って被処理ガスの流れに乗
り、位置A1から位置E1に移動して矢印A方向に搬送
される。
【0029】このように、位置D1、E1に移動したダ
スト32は再飛散して、電気集塵装置の出口に送られ
る。一般に、集塵極51に付着したダスト32の堆(た
い)積量が多いほど、すなわち、ダスト層が厚いほど、
ダスト32は再飛散量が多くなる傾向が高く、再飛散率
(再飛散量/堆積量)が低くなる傾向が高い。また、ダ
スト32の再飛散量を少なくするために、槌打は1枚の
集塵極51ずつ行われ、槌打を行うタイミングは、槌打
を行わないときの集塵性能、及び前記再飛散量を考慮し
て決定され、通常、ダスト層の厚さが1〜5〔mm〕に
達するときに槌打が行われる。
【0030】次に、放電極と集塵極51との間の平均電
界強度Eを変更したときのダスト32の挙動について説
明する。図9は再飛散するダストの第1の挙動例を示す
平面図、図10は再飛散するダストの第1の挙動例を示
す正面図、図11は再飛散するダストの第2の挙動例を
示す平面図、図12は再飛散するダストの第3の挙動例
を示す平面図、図13は再飛散するダストの第4の挙動
例を示す平面図、図14は再飛散するダストの第4の挙
動例を示す正面図である。
【0031】図において、32はダスト、33は放電
極、51は集塵極である。この場合、放電極33と集塵
極51との間の平均電界強度Eを変更し、集塵極51に
よってダスト32を一定時間捕集した後、槌打を行い、
そのとき、再飛散するダスト32の軌跡を調べた。そし
て、平均電界強度Eの平均を4〔kV/cm〕にして槌
打を行うと、ダスト32は、図9及び10に示すよう
に、集塵極51の位置A2から放電極33の方向に向け
て飛び出し、半円状の軌跡を描いて位置B2を通り、再
び集塵極51の位置C2に到達する。また、平均電界強
度Eの平均を3〔kV/cm〕にして槌打を行うと、ダ
スト32は、図11に示すように、集塵極51の位置A
3から放電極33の方向に向けて飛び出し、半楕(だ)
円状の軌跡を描いて位置B3を通り、再び集塵極51の
位置C3に到達する。この場合、位置A3、C3間の再
捕集距離は、図9における位置A2、C2間の再捕集距
離より長くなる。
【0032】さらに、平均電界強度Eの平均を2〔kV
/cm〕にして槌打を行うと、ダスト32は、図12に
示すように、集塵極51の位置A4から放電極33の方
向に向けて飛び出し、位置B4を通り、そのまま再び捕
集されることなく、集塵極51の面上から飛び出して位
置C4に移動し、電気集塵装置の出口に送られる。そし
て、平均電界強度Eの平均を0〔kV/cm〕(無荷
電)にして槌打を行うと、ダスト32は、図13及び1
4に示すように、集塵極51の位置A5から位置B5に
移動して図示しない下部ホッパ内に落下する。このと
き、ダスト32は集塵極51の面上から飛び出さない。
【0033】このことから、荷電槌打を行うと、図9〜
12に示すように、ダスト32は集塵極51との間に発
生する電気的反発力によって集塵空間に飛び出すことが
分かる。これに対して、無荷電槌打を行うと、ダスト3
2が持つ電荷は集塵極51を介してアースされるので、
ダスト32は中性になり、集塵極51との間に電気的反
発力は発生しない。したがって、図13及び14に示す
ように、ダスト32が集塵空間に飛び出すことはない。
【0034】ところで、電気集塵装置における平均電界
強度Eは、放電極33と集塵極51との間の距離、すな
わち、極間距離によって異なるが、一般に2〜3〔kV
/cm〕である。これは、図11及び12において形成
される平均電界強度Eに相当する。したがって、一般の
電気集塵装置において、槌打が行われた場合、集塵極5
1から剥離させられたダスト32を再び捕集することは
困難である。
【0035】そこで、本発明においては、放電極33と
集塵極51との間に形成される平均電界強度Eを調整す
ることによって再捕集距離を調整するとともに、無荷電
槌打を行うことによって、ダスト32が再飛散するのを
防止するようにしている。図1は本発明の第1の実施の
形態における電気集塵装置内の集塵極の配列図、図15
は本発明の第1の実施の形態における電気集塵装置内の
区分を示す図、図16は本発明の第1の実施の形態にお
ける再捕集用集塵極の第1の例を示す図、図17は本発
明の第1の実施の形態における再捕集用集塵極の第2の
例を示す図、図18は本発明の第1の実施の形態におけ
る再捕集用集塵極の第3の例を示す図である。
【0036】図において、31は集塵極であり、放電極
33(図9)と集塵極31との組合せが、被処理ガスの
流れ方向(矢印A方向)、及び被処理ガスの流れ方向に
対して直角の方向に複数個配設され、被処理ガスの流れ
方向において、複数のセクションSC1〜SC3に区分
される。そして、該各セクションSC1〜SC3におい
て、被処理ガス中のダスト32が捕集される。なお、放
電極33と集塵極31との組合せの数、及びセクション
の数は、被処理ガスの流量、電気集塵装置に求められる
特性等によって異なる。
【0037】そして、被処理ガスの流れ方向における最
も下流側に配設された最終のセクションSC3より更に
下流側、すなわち、後段には、再飛散したダスト32を
再捕集するための再捕集用セクションSC4が配設さ
れ、セクションSC1〜SC3において再飛散したダス
ト32を、セクションSC4において再び捕集するよう
にしている。そのために、前記再捕集用セクションSC
4に、放電極33に対応させて図示しない再捕集用放電
極が、前記集塵極31に対応させて再捕集用集塵極34
がそれぞれ配設される。そして、セクションSC1〜S
C3において、放電極33と集塵極31との間の集塵空
間に形成される平均電界強度をE1とし、再捕集用セク
ションSC4において、再捕集用放電極と再捕集用集塵
極34との間の集塵空間に形成される平均電界強度をE
2としたとき、該平均電界強度E2は平均電界強度E1
より大きくされる。なお、前記再捕集用集塵極34は、
図16に示すように平板状にしたり、図17及び18に
示すように一端にフィン34a、34bが形成されたフ
ィン付形状にしたりすることができる。前記フィン34
a、34bを形成することによって、ダスト32が被処
理ガスの流れに乗るのを抑制することができる。
【0038】本実施の形態において、被処理ガスの流れ
方向におけるセクションSC1〜SC3及び再捕集用セ
クションSC4の各長さをL1〜L4とすると、該長さ
L1〜L4は、 L1=L2≧L3≧L4 L1/2≧L4 になるように設定される。なお、図1においては、 L1=L2=L3 になるように設定されているが、前記再捕集用集塵極3
4もダスト32を捕集する機能を有するので、 L1=L2>L3 にするのが好ましい。この場合、前記長さL1、L2が
電気集塵装置の基準長さになる。
【0039】ところで、前記各セクションSC1〜SC
3には、それぞれ図示しない槌打装置が配設され、セク
ションSC1における槌打に伴って再飛散したダスト3
2はセクションSC2において、該セクションSC2に
おける槌打に伴って再飛散したダスト32はセクション
SC3において、それぞれ捕集されるようになってい
る。
【0040】そして、セクションSC3において槌打が
行われると、ほとんどのダスト32は、凝集したケーキ
状のダスト群になって集塵極31から剥離させられ、図
示しない下部ホッパに落下し、該下部ホッパから回収さ
れる。また、残りの凝集度の小さいダスト32又は単分
散したダスト32は、電気的反発力によって集塵空間に
飛び出し、質量、体積に応じて落下しながら、再び帯電
させられ、平均電界強度E1に対応する再捕集距離だけ
下流側に移動し、集塵極31によって再び捕集される。
【0041】そして、集塵極31によって再び捕集され
ることがないダスト32は、再飛散して集塵極31の面
上から飛び出し、セクションSC1〜SC3より高い平
均電界強度E2が形成された再捕集用セクションSC4
に送られ、再捕集用集塵極34によって再び捕集され
る。この場合、平均電界強度E2が平均電界強度E1よ
り大きくされるので、前記ダスト32を再捕集用集塵極
34によって十分に捕集することができる。
【0042】そして、前記再捕集用集塵極34によるダ
スト32の捕集が一定時間続けられると、再捕集用集塵
極34及び前記再捕集用放電極の荷電が停止され、再捕
集用セクションSC4に配設された図示しない槌打装置
によって無荷電槌打が行われる。この場合、ダスト32
が持つ電荷は再捕集用集塵極34を介してアースされる
ので、ダスト32は中性になり、再捕集用集塵極34と
の間に電気的反発力は発生しない。したがって、無荷電
槌打が行われたときに、再捕集用集塵極34から剥離さ
せられたダスト32が集塵空間に飛び出すことがなくな
るので、ダスト32は、再飛散することなく前記下部ホ
ッパに落下し、該下部ホッパから回収される。なお、無
荷電槌打を行うために、図示しない直流高圧電源は、図
示しない制御装置からの指示を受けて、再捕集用放電極
及び再捕集用集塵極34への直流電圧の印加を停止す
る。
【0043】そして、無荷電槌打に代えて、再捕集用セ
クションSC4において図示しない洗浄装置によって水
洗等の洗浄を行い、再捕集用集塵極34に付着したダス
ト32を除去することもできる。この場合、セクション
SC1〜SC3においては洗浄を行わず、再捕集用セク
ションSC4だけにおいて洗浄を行うようになっている
ので、大量の洗浄液を使用する必要がなく、電気集塵装
置のコストを低くすることができる。また、洗浄によっ
て回収されたダスト32をフライアッシュセメント等の
製造に利用する場合、水分を帯びたダスト32を乾燥さ
せる必要があるが、再捕集用セクションSC4だけにお
いて洗浄が行われるので、水分を帯びたダスト32がそ
の分少なくなり、乾燥させるためのコストを低くするこ
とができる。なお、再捕集用集塵極34に付着したダス
ト32を酸、アルカリ、界面活性剤等の水溶液によって
洗浄することもできる。
【0044】次に、平均電界強度E2を大きくする方法
について説明する。前記セクションSC1〜SC3にお
いては、線状の放電極33と面状の集塵極31との間に
電界が、前記再捕集用セクションSC4においては、同
様に、線状の再捕集用放電極と面状の再捕集用集塵極3
4との間に電界がそれぞれ形成される。したがって、放
電極33及び再捕集用放電極の形状、並びに極間距離が
決まると、電気集塵装置の構造上の放電特性が決定され
る。
【0045】そして、電気集塵装置の放電特性を決定す
るための他の因子として、ダスト濃度、排ガス温度、排
ガス成分(酸素、水分、SO2 、SO3 等)の濃度等が
挙げられる。このうち、酸素、水分、SO2 等の濃度
は、電気集塵装置の入口側と出口側とで変化しないの
で、電気集塵装置の放電特性に影響を与えることはな
い。また、SO3 は、温度が酸露点未満になると、大き
なコロナ抑制効果を有するが、SO3 のほとんどが、電
気集塵装置内においてダスト32に付着したり、ダスト
32によって吸着されたりするので、SO3 自体が電気
集塵装置の放電特性に影響を与えることはない。したが
って、電気集塵装置内におけるダスト濃度の変化による
放電特性の変化を考慮する必要がある。
【0046】ところで、前記放電極33と集塵極31と
の間の集塵空間に電界が形成されると、コロナ放電が発
生させられ、電子、負イオン等が生じ、前記集塵空間を
コロナ電流が流れるとともに、集塵空間に供給されたダ
スト32は帯電させられ、電気力によって集塵極31に
吸引される。この場合、前記ダスト32は、電子、負イ
オン等に比べて質量が大きく、移動速度も極めて大きい
ので、集塵空間にダスト32が存在するときは、存在し
ないときと比べて前記コロナ電流が少なくなる。したが
って、電気集塵装置内においては、下流側ほどダスト濃
度が低くなるので、コロナ電流は流れやすくなる。
【0047】そこで、前記集塵空間を流れるコロナ電流
の密度を制御しようとすると、下流側ほど印加電圧が低
くなってしまい、所期の平均電界強度E2を形成するこ
とができない。これに対して、平均電界強度E2を大き
くするために前記印加電圧を高くすると、無駄に流れる
コロナ電流が多くなり、消費電力が多くなってしまう。
【0048】また、再捕集用セクションSC4用に、セ
クションSC1〜SC3用とは別の直流高圧電源を配設
することも考えられるが、電気集塵装置のコストが高く
なってしまう。そこで、本実施の形態においては、セク
ションSC1〜SC3における極間距離より、再捕集用
セクションSC4における極間距離を短くしている。
【0049】図19は本発明の第1の実施の形態におけ
る電気集塵装置の要部概念図である。なお、この場合、
極間距離の比較において、再捕集用集塵極34の厚さを
無視する。図において、31はセクションSC3に配設
された集塵極、34は再捕集用セクションSC4に配設
された再捕集用集塵極、L11は集塵極31間の距離、
L12は再捕集用集塵極34間の距離であり、該距離L
12は距離L11の1/2にされる。すなわち、再捕集
用セクションSC4における極間距離がセクションSC
3における極間距離の1/2にされる。その結果、セク
ションSC1(図15)〜SC3と再捕集用セクション
SC4とで印加電圧を等しくした場合、再捕集用セクシ
ョンSC4において形成される平均電界強度E2を、セ
クションSC3において形成される平均電界強度E1の
2倍にすることができる。
【0050】例えば、セクションSC3における極間距
離を20〔cm〕、印加電圧を50〔kV〕とすると、
平均電界強度E1は2.5〔kV/cm〕になる。そし
て、再捕集用セクションSC4における極間距離を10
〔cm〕、印加電圧を50〔kV〕とすると、平均電界
強度E2は5〔kV/cm〕となる。なお、本実施の形
態においては、再捕集用セクションSC4における極間
距離をセクションSC3における極間距離の1/2にし
ているが、1/N(Nは整数)にすることもできる。
【0051】ところで、本実施の形態においては、再捕
集用セクションSC4における極間距離が短くされるの
で、コロナ電流がその分多くなる。したがって、消費電
力が大きくなってしまう。そこで、消費電力を大きくす
ることなく、再捕集用セクションSC4の平均電界強度
E2を大きくすることができる第2の実施の形態につい
て説明する。
【0052】図20は本発明の第2の実施の形態におけ
る放電極を示す第1の説明図、図21は本発明の第2の
実施の形態における放電極を示す第2の説明図である。
図20において、35は一般に使用される棘(とげ)付
きの放電極であり、該放電極35は、断面が矩(く)形
の平板36の両側に複数の棘37を有する。また、38
は該棘37を少なくした再捕集用放電極であり、該再捕
集用放電極38は、再捕集用集塵極34(図1)との間
を流れるコロナ電流を少なくすることができる。39は
棘37が形成されない平板36から成る再捕集用放電極
であり、該再捕集用放電極39は、図示しない再捕集用
集塵極との間を流れるコロナ電流を一層少なくすること
ができる。したがって、各再捕集用放電極38、39を
使用することによって、再捕集用放電極38、39と再
捕集用集塵極34との間に形成される平均電界強度E2
を大きくすることができる。なお、平板36に代えて角
柱を使用することもできる。
【0053】また、図21において、40は一般に使用
される、鉄線、ピアノ線等から成る放電極である。そし
て、41は鉄線、ピアノ線等から成り、放電極40より
直径が大きくされた再捕集用放電極であり、該再捕集用
放電極41は、再捕集用集塵極34との間を流れるコロ
ナ電流を少なくすることができ、消費電力を小さくする
ことができる。したがって、再捕集用放電極41を使用
することによって、再捕集用放電極41と再捕集用集塵
極34との間に形成される平均電界強度E2を大きくす
ることができる。
【0054】このように、各実施の形態においては、槌
打が行われたときにダスト32(図14)が再飛散する
のを防止することができるので、排煙を不可視化するこ
とができる。また、ダスト32の再飛散量に対応させて
再捕集用集塵極34の集塵面積を大きくする必要がない
ので、電気集塵装置を小型化することができる。そし
て、区分ダンパを配設する必要がないので、電気集塵装
置を小型化することができるだけでなく、電気集塵装置
のコストを低くすることができる。また、駆動部が不要
になるので、電気集塵装置の耐久性及び信頼性を向上さ
せることができる。
【0055】さらに、放電極35について槌打を行う場
合も、ダスト32が再飛散するのを防止することができ
る。また、再捕集用集塵極34に対する被処理ガスの剪
断作用によるダスト32の再飛散を防止することもでき
る。そして、ダスト32の電気抵抗率が105 〔Ω−c
m〕以下である場合、帯電させられたダスト32が集塵
極31に吸引されるのと同時に電荷が集塵極31に流
れ、ダスト32は電荷を失って再飛散してしまう(ジャ
ンピング現象)。本実施の形態においては、この種のダ
スト32の再飛散を防止することもできる。
【0056】
【実施例】
〔比較例〕図22は比較例における試験用の電気集塵装
置の要部概念図である。図において、11は集塵極、3
5は棘付きの放電極である。また、垂直方向における集
塵極11の長さが0.6〔m〕であり、被処理ガスの流
れ方向における集塵極11の長さが3〔m〕である。こ
の場合、集塵極11が2枚だけ配設され、1ダクト型の
電気集塵装置が形成される。また、前記各集塵極11間
の距離は40〔cm〕であり、極間距離は20〔cm〕
である。
【0057】表1の試験条件で30〔min〕間、槌打
を行うことなく集塵し、その後、荷電槌打を行った。槌
打を行わないときの集塵性能を100とすると、荷電槌
打を行ったときの集塵性能は85に低下した。
【0058】
【表1】
【0059】〔実施例1〕図23は本発明の実施例にお
ける試験用の第1の電気集塵装置の要部概念図である。
図において、31は集塵極、34は再捕集用集塵極、3
5は棘付きの放電極、43は角柱から成る再捕集用放電
極である。この場合、前段のセクションSC11におい
て、放電極35と集塵極31との間に第1の平均電界強
度を形成し、後段の再捕集用セクションSC12におい
て再捕集用放電極43と再捕集用集塵極34との間に第
2の平均電界強度を形成する。また、被処理ガスの流れ
方向(矢印A方向)における集塵極31の長さを2
〔m〕にし、再捕集用集塵極34の長さを1〔m〕にし
た。そして、集塵極31間の距離L11、及び再捕集用
集塵極34間の距離L12を40〔cm〕にした。な
お、本実施例1においては、第2の平均電界強度を変化
させるために別の直流高圧電源を使用した。
【0060】次に、表1の試験条件で30〔min〕
間、槌打を行うことなく集塵したときの集塵性能を表2
に示す。なお、RUN1〜RUN5は第2の平均電界強
度を変化させたときの荷電条件である。また、集塵性能
は、比較例における槌打を行わないときの集塵性能を1
00としたときの値である。
【0061】
【表2】
【0062】この場合、第2の平均電界強度を0〔kV
/cm〕(無荷電)にすると、集塵極31が短い分だけ
集塵性能は低くなる。また、第2の平均電界強度を第1
の平均電界強度と等しくすると、集塵性能は復帰し、第
2の平均電界強度を第1の平均電界強度より大きくする
と、前記比較例より集塵性能が高くなる。これは、第2
の平均電界強度が高くなることによって、再捕集用放電
極43と再捕集用集塵極34との間に発生する電気力が
大きくなることに起因する。
【0063】次に、実施例1のセクションSC11にお
いて荷電槌打を行ったときの集塵性能を表3に示す。す
なわち、表1の試験条件で30〔min〕間、槌打を行
うことなく集塵し、その後、セクションSC11におい
て荷電槌打を行った。なお、RUN6〜RUN10は第
2の平均電界強度を変化させたときの荷電条件である。
また、集塵性能は、比較例における槌打を行わないとき
の集塵性能を100としたときの値である。
【0064】
【表3】
【0065】この場合、荷電条件RUN6においては、
荷電槌打を行わない場合の荷電条件RUN1より集塵性
能が約15〔%〕低くなり、比較例と同じ結果になっ
た。また、荷電条件RUN7においては、再捕集用セク
ションSC12における再捕集用放電極43及び再捕集
用集塵極34が荷電されるので、再飛散したダスト32
(図14)の一部を再捕集することができる。したがっ
て、集塵性能は比較例より高くなった。そして、荷電条
件RUN8においては、荷電条件RUN3より集塵性能
は低くなる。これは、再飛散したダスト32のすべてを
再捕集することができないことによる。ところが、荷電
条件RUN8においては、荷電条件RUN2より集塵性
能はわずかに高くなるので、再飛散したダスト32を再
捕集する効果は期待することができる。また、荷電条件
RUN9及びRUN10においては、第2の平均電界強
度が高いので、再飛散したダスト32のすべてを再捕集
することができ、荷電条件RUN4及びRUN5と同じ
集塵性能が得られる。
【0066】次に、実施例1のセクションSC11にお
いて荷電槌打を行い、再捕集用セクションSC12にお
いて再捕集用放電極43及び再捕集用集塵極34を荷電
し、その後、無荷電槌打を行ったときの集塵性能を表4
に示す。
【0067】
【表4】
【0068】この場合、荷電条件RUN11〜RUN1
4の集塵性能は、荷電条件RUN7〜RUN10の集塵
性能より低い。これは、槌打時に再捕集用放電極43及
び再捕集用集塵極34の荷電を停止させたことによっ
て、再捕集用集塵極34におけるダスト32の捕集機能
が無くなったことによる。ところが、荷電条件RUN1
の集塵性能を維持しているので、無荷電槌打を行うこと
によってダスト32が再飛散するのを防止することがで
きる。
【0069】また、この試験は、1ダクト型の電気集塵
装置によって行われたが、実際の電気集塵装置において
は、再捕集用放電極43と再捕集用集塵極34との組合
せが数十個配設される。例えば、実際の電気集塵装置に
おいて再捕集用放電極43と再捕集用集塵極34との組
合せが30個(30ダクト)であると想定すると、無荷
電槌打は各再捕集用集塵極34に対して順次行われ、そ
の間、他の再捕集用集塵極34による集塵は継続され
る。したがって、実際の電気集塵装置における塵性能の
低下は、荷電条件RUN11〜RUN14における集塵
性能の低下の1/30になる。 〔実施例2〕図24は本発明の実施例における試験用の
第2の電気集塵装置の要部概念図である。
【0070】図において、31は集塵極、34は再捕集
用集塵極、35は棘付きの放電極、44は棘付きの再捕
集用放電極である。この場合、前段のセクションSC1
1において、放電極35と集塵極31との間に形成され
る第1の平均電界強度を2.5〔kV/cm〕に、後段
の再捕集用セクションSC12において再捕集用放電極
44と再捕集用集塵極34との間に形成される第2の平
均電界強度を5.0〔kV/cm〕にした。また、被処
理ガスの流れ方向における集塵極31の長さを2〔m〕
にし、再捕集用集塵極34の長さを1〔m〕にした。そ
して、集塵極31間の距離L11を40〔cm〕に、再
捕集用集塵極34間の距離L12を20〔cm〕にし
た。
【0071】次に、実施例1の電気集塵装置と同様の試
験を行った結果を表5に示す。
【0072】
【表5】
【0073】この場合、実施例1の電気集塵装置と同様
の集塵性能を得ることができた。なお、荷電条件RUN
16及びRUN17において、実施例1より性能が高く
なったのは、再捕集用集塵極34の集塵面積が2倍にな
ったことに起因する。 〔実施例3〕この場合、実施例1の電気集塵装置におけ
る再捕集用セクションSC12において、槌打に代えて
図示しないスプレーノズルによる再捕集用集塵極34の
水洗を行った。また、前段のセクションSC11におい
て、放電極35と集塵極31との間に形成される第1の
平均電界強度を2.5〔kV/cm〕にし、後段の再捕
集用セクションSC12において再捕集用放電極43と
再捕集用集塵極34との間に形成される第2の平均電界
強度を4〔kV/cm〕にした。
【0074】次に、実施例1の電気集塵装置と同様の試
験を行った結果を表6に示す。
【0075】
【表6】
【0076】この場合、実施例1の電気集塵装置におけ
る集塵性能と同じ集塵特性を得ることができたが、荷電
条件RUN22における集塵性能が荷電条件RUN21
における集塵性能よりわずかに低くなった。これは、再
捕集用セクションSC12においてダスト32が再び飛
散したからではなく、再捕集用集塵極34に水を噴霧す
ることによって、再捕集用集塵極34の荷電が不安定に
なったことに起因する。ところが、荷電条件RUN22
における集塵性能は荷電条件RUN23における集塵性
能より高くなる。
【0077】なお、本発明は前記実施の形態に限定され
るものではなく、本発明の趣旨に基づいて種々変形させ
ることが可能であり、それらを本発明の範囲から排除す
るものではない。
【0078】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、本発明によ
れば、電気集塵方法においては、放電極と集塵極とを組
み合わせて形成されたセクションにおいて被処理ガス中
のダストを捕集し、前記セクションにおいて槌打を行
い、再捕集用放電極と再捕集用集塵極とを組み合わせて
形成された再捕集用セクションにおいて、前記槌打に伴
って再飛散したダストを再捕集し、前記再捕集用セクシ
ョンにおいて形成される電界の平均電界強度を、前記セ
クションにおいて形成される電界の平均電界強度より大
きくする。
【0079】この場合、前記セクションにおいて、被処
理ガス中のダストが捕集され、槌打が行われると、前記
再捕集用セクションにおいて、前記槌打に伴って再飛散
したダストが再捕集される。そして、前記再捕集用セク
ションにおいて形成される電界の平均電界強度は、前記
セクションにおいて形成される電界の平均電界強度より
大きくされるので、再飛散したダストは再捕集用セクシ
ョンにおいて十分に再捕集される。
【0080】また、区分ダンパを配設する必要がないの
で、電気集塵装置を小型化することができるだけでな
く、電気集塵装置のコストを低くすることができる。さ
らに、駆動部が不要になるので、電気集塵装置の耐久性
及び信頼性を向上させることができる。本発明の他の電
気集塵方法においては、放電極と集塵極とを組み合わせ
て形成されたセクションにおいて被処理ガス中のダスト
を捕集し、前記セクションにおいて槌打を行い、再捕集
用放電極と再捕集用集塵極とを組み合わせて形成された
再捕集用セクションにおいて、前記槌打に伴って再飛散
したダストを再捕集し、前記再捕集用セクションにおい
て無荷電槌打を行い、前記再捕集用セクションにおいて
形成される電界の平均電界強度を、前記セクションにお
いて形成される電界の平均電界強度より大きくする。
【0081】この場合、前記再捕集用セクションにおい
て、ダストが持つ電荷は再捕集用集塵極を介してアース
されるので、ダストは中性になり、再捕集用集塵極との
間に電気的反発力は発生しない。したがって、無荷電槌
打が行われたときに、再捕集用集塵極から剥離させられ
たダストは集塵空間に飛び出すことはないので、ダスト
は、再飛散することなく、下部ホッパに落下し、該下部
ホッパから回収される。
【0082】その結果、排煙を不可視化することができ
る。また、ダストの再飛散量に対応させて再捕集用集塵
極の集塵面積を大きくする必要がないので、電気集塵装
置を小型化することができる。本発明の更に他の電気集
塵方法においては、放電極と集塵極とを組み合わせて形
成されたセクションにおいて被処理ガス中のダストを捕
集し、前記セクションにおいて槌打を行い、再捕集用放
電極と再捕集用集塵極とを組み合わせて形成された再捕
集用セクションにおいて、前記槌打に伴って再飛散した
ダストを再捕集し、前記再捕集用セクションにおいて再
捕集用集塵極を洗浄し、前記再捕集用セクションにおい
て形成される電界の平均電界強度を、前記セクションに
おいて形成される電界の平均電界強度より大きくする。
【0083】この場合、前記セクションにおいては洗浄
を行わず、再捕集用セクションだけにおいて洗浄を行う
ようになっているので、大量の洗浄液を使用する必要が
なく、電気集塵装置のコストを低くすることができる。
また、洗浄によって回収されたダストをフライアッシュ
セメント等の製造に利用する場合、水分を帯びたダスト
を乾燥させる必要があるが、再捕集用セクションだけに
おいて洗浄が行われるので、水分を帯びたダストがその
分少なくなり、乾燥させるためのコストを低くすること
ができる。
【0084】本発明の電気集塵装置においては、放電極
と集塵極とを組み合わせて形成されたセクションと、被
処理ガスの流れ方向における前記セクションより下流側
において、再捕集用放電極と再捕集用集塵極とを組み合
わせて形成された再捕集用セクションとを有する。そし
て、該再捕集用セクションにおける再捕集用放電極と再
捕集用集塵極との間に形成される電界の平均電界強度
は、前記セクションにおける放電極と集塵極との間に形
成される電界の平均電界強度より大きくされる。
【0085】この場合、前記セクションにおいて被処理
ガス中のダストが捕集され、前記セクションにおいて槌
打が行われると、前記再捕集用セクションにおいて、前
記槌打に伴って再飛散したダストが再捕集される。そし
て、前記再捕集用セクションにおいて形成される電界の
平均電界強度は、前記セクションにおいて形成される電
界の平均電界強度より大きくされるので、再飛散したダ
ストは再捕集用セクションにおいて十分に再捕集され
る。
【0086】また、区分ダンパを配設する必要がないの
で、電気集塵装置を小型化することができるだけでな
く、電気集塵装置のコストを低くすることができる。さ
らに、駆動部が不要になるので、電気集塵装置の耐久性
及び信頼性を向上させることができる。本発明の他の電
気集塵装置においては、放電極と集塵極とを組み合わせ
て形成されたセクションと、被処理ガスの流れ方向にお
ける前記セクションより下流側において、再捕集用放電
極と再捕集用集塵極とを組み合わせて形成された再捕集
用セクションとを有する。
【0087】そして、前記再捕集用セクションにおいて
無荷電槌打が行われ、該再捕集用セクションにおける再
捕集用放電極と再捕集用集塵極との間に形成される電界
の平均電界強度は、前記セクションにおける放電極と集
塵極との間に形成される電界の平均電界強度より大きく
される。この場合、前記再捕集用セクションにおいて、
ダストが持つ電荷は再捕集用集塵極を介してアースされ
るので、ダストは中性になり、再捕集用集塵極との間に
電気的反発力は発生しない。
【0088】したがって、無荷電槌打が行われたとき
に、再捕集用集塵極から剥離させられたダストは集塵空
間に飛び出すことはないので、ダストは、再飛散するこ
となく、下部ホッパに落下し、該下部ホッパから回収さ
れる。その結果、排煙を不可視化することができる。ま
た、ダストの再飛散量に対応させて再捕集用集塵極の集
塵面積を大きくする必要がないので、電気集塵装置を小
型化することができる。
【0089】本発明の更に他の電気集塵装置において
は、放電極と集塵極とを組み合わせて形成されたセクシ
ョンと、被処理ガスの流れ方向における前記セクション
より下流側において、再捕集用放電極と再捕集用集塵極
とを組み合わせて形成された再捕集用セクションとを有
する。そして、前記再捕集用セクションに、再捕集用集
塵極を洗浄するための洗浄装置が配設され、該再捕集用
セクションにおける再捕集用放電極と再捕集用集塵極と
の間に形成される電界の平均電界強度は、前記セクショ
ンにおける放電極と集塵極との間に形成される電界の平
均電界強度より大きくされる。
【0090】この場合、前記セクションにおいては洗浄
を行わず、再捕集用セクションだけにおいて洗浄を行う
ようになっているので、大量の洗浄液を使用する必要が
なく、電気集塵装置のコストを低くすることができる。
また、洗浄によって回収されたダストをフライアッシュ
セメント等の製造に利用する場合、水分を帯びたダスト
を乾燥させる必要があるが、再捕集用セクションだけに
おいて洗浄が行われるので、水分を帯びたダストがその
分少なくなり、乾燥させるためのコストを低くすること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態における電気集塵装
置内の集塵極の配列図である。
【図2】従来の電気集塵装置の要部概念図である。
【図3】従来の電気集塵装置内の集塵極の配列図であ
る。
【図4】従来の電気集塵装置の概略図である。
【図5】従来の電気集塵装置において再飛散したダスト
が出口側のダスト濃度に与える影響を示す第1の図であ
る。
【図6】従来の電気集塵装置において再飛散したダスト
が出口側のダスト濃度に与える影響を示す第2の図であ
る。
【図7】従来の区分ダンパ式の電気集塵装置の概念図で
ある。
【図8】槌打が行われたときのダストの挙動を示す概念
図である。
【図9】再飛散するダストの第1の挙動例を示す平面図
である。
【図10】再飛散するダストの第1の挙動例を示す正面
図である。
【図11】再飛散するダストの第2の挙動例を示す平面
図である。
【図12】再飛散するダストの第3の挙動例を示す平面
図である。
【図13】再飛散するダストの第4の挙動例を示す平面
図である。
【図14】再飛散するダストの第4の挙動例を示す正面
図である。
【図15】本発明の第1の実施の形態における電気集塵
装置内の区分を示す図である。
【図16】本発明の第1の実施の形態における再捕集用
集塵極の第1の例を示す図である。
【図17】本発明の第1の実施の形態における再捕集用
集塵極の第2の例を示す図である。
【図18】本発明の第1の実施の形態における再捕集用
集塵極の第3の例を示す図である。
【図19】本発明の第1の実施の形態における電気集塵
装置の要部概念図である。
【図20】本発明の第2の実施の形態における放電極を
示す第1の説明図である。
【図21】本発明の第2の実施の形態における放電極を
示す第2の説明図である。
【図22】比較例における試験用の電気集塵装置の要部
概念図である。
【図23】本発明の実施例における試験用の第1の電気
集塵装置の要部概念図である。
【図24】本発明の実施例における試験用の第2の電気
集塵装置の要部概念図である。
【符号の説明】
11、31、51 集塵極 32 ダスト 33、35、40 放電極 34 再捕集用集塵極 38、39、41、43 再捕集用放電極 E、E1、E2 平均電界強度 SC1〜SC3、SC11 セクション SC4、SC12 再捕集用セクション
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成9年4月25日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】特許請求の範囲
【補正方法】変更
【補正内容】
【特許請求の範囲】
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0019
【補正方法】変更
【補正内容】
【0019】
【課題を解決するための手段】そのために、本発明の電
気集塵方法においては、放電極と集塵極とを組み合わせ
て形成されたセクションにおいて被処理ガス中のダスト
を捕集し、前記セクションにおいて槌打を行い、再捕集
用放電極と再捕集用集塵極とを組み合わせて形成された
再捕集用セクションにおいて、前記槌打に伴って再飛散
したダストを再捕集し、前記再捕集用セクションにおい
て形成される電界の平均電界強度は、前記セクションに
おいて形成される電界の平均電界強度より大きくされ
る。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0020
【補正方法】変更
【補正内容】
【0020】本発明の他の電気集塵方法においては、放
電極と集塵極とを組み合わせて形成されたセクションに
おいて被処理ガス中のダストを捕集し、前記セクション
において槌打を行い、再捕集用放電極と再捕集用集塵極
とを組み合わせて形成された再捕集用セクションにおい
て、前記槌打に伴って再飛散したダストを再捕集し、前
記再捕集用セクションにおいて無荷電槌打を行い、前記
再捕集用セクションにおいて形成される電界の平均電界
強度は、前記セクションにおいて形成される電界の平均
電界強度より大きくされる。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0021
【補正方法】変更
【補正内容】
【0021】本発明の更に他の電気集塵方法において
は、放電極と集塵極とを組み合わせて形成されたセクシ
ョンにおいて被処理ガス中のダストを捕集し、前記セク
ションにおいて槌打を行い、再捕集用放電極と再捕集用
集塵極とを組み合わせて形成された再捕集用セクション
において、前記槌打に伴って再飛散したダストを再捕集
し、前記再捕集用セクションにおいて再捕集用集塵極を
洗浄し、前記再捕集用セクションにおいて形成される電
界の平均電界強度は、前記セクションにおいて形成され
る電界の平均電界強度より大きくされる。
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0078
【補正方法】変更
【補正内容】
【0078】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、本発明によ
れば、電気集塵方法においては、放電極と集塵極とを組
み合わせて形成されたセクションにおいて被処理ガス中
のダストを捕集し、前記セクションにおいて槌打を行
い、再捕集用放電極と再捕集用集塵極とを組み合わせて
形成された再捕集用セクションにおいて、前記槌打に伴
って再飛散したダストを再捕集し、前記再捕集用セクシ
ョンにおいて形成される電界の平均電界強度は、前記セ
クションにおいて形成される電界の平均電界強度より大
きくされる。
【手続補正6】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0080
【補正方法】変更
【補正内容】
【0080】また、区分ダンパを配設する必要がないの
で、電気集塵装置を小型化することができるだけでな
く、電気集塵装置のコストを低くすることができる。さ
らに、駆動部が不要になるので、電気集塵装置の耐久性
及び信頼性を向上させることができる。本発明の他の電
気集塵方法においては、放電極と集塵極とを組み合わせ
て形成されたセクションにおいて被処理ガス中のダスト
を捕集し、前記セクションにおいて槌打を行い、再捕集
用放電極と再捕集用集塵極とを組み合わせて形成された
再捕集用セクションにおいて、前記槌打に伴って再飛散
したダストを再捕集し、前記再捕集用セクションにおい
て無荷電槌打を行い、前記再捕集用セクションにおいて
形成される電界の平均電界強度は、前記セクションにお
いて形成される電界の平均電界強度より大きくされる。
【手続補正7】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0082
【補正方法】変更
【補正内容】
【0082】その結果、排煙を不可視化することができ
る。また、ダストの再飛散量に対応させて再捕集用集塵
極の集塵面積を大きくする必要がないので、電気集塵装
置を小型化することができる。本発明の更に他の電気集
塵方法においては、放電極と集塵極とを組み合わせて形
成されたセクションにおいて被処理ガス中のダストを捕
集し、前記セクションにおいて槌打を行い、再捕集用放
電極と再捕集用集塵極とを組み合わせて形成された再捕
集用セクションにおいて、前記槌打に伴って再飛散した
ダストを再捕集し、前記再捕集用セクションにおいて再
捕集用集塵極を洗浄し、前記再捕集用セクションにおい
て形成される電界の平均電界強度は、前記セクションに
おいて形成される電界の平均電界強度より大きくされ
る。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (a)放電極と集塵極とを組み合わせて
    形成されたセクションにおいて被処理ガス中のダストを
    捕集し、(b)前記セクションにおいて槌打を行い、
    (c)再捕集用放電極と再捕集用集塵極とを組み合わせ
    て形成された再捕集用セクションにおいて、前記槌打に
    伴って再飛散したダストを再捕集し、(d)前記再捕集
    用セクションにおいて形成される電界の平均電界強度
    を、前記セクションにおいて形成される電界の平均電界
    強度より大きくすることを特徴とする電気集塵方法。
  2. 【請求項2】 (a)放電極と集塵極とを組み合わせて
    形成されたセクションにおいて被処理ガス中のダストを
    捕集し、(b)前記セクションにおいて槌打を行い、
    (c)再捕集用放電極と再捕集用集塵極とを組み合わせ
    て形成された再捕集用セクションにおいて、前記槌打に
    伴って再飛散したダストを再捕集し、(d)前記再捕集
    用セクションにおいて無荷電槌打を行い、(e)前記再
    捕集用セクションにおいて形成される電界の平均電界強
    度を、前記セクションにおいて形成される電界の平均電
    界強度より大きくすることを特徴とする電気集塵方法。
  3. 【請求項3】 (a)放電極と集塵極とを組み合わせて
    形成されたセクションにおいて被処理ガス中のダストを
    捕集し、(b)前記セクションにおいて槌打を行い、
    (c)再捕集用放電極と再捕集用集塵極とを組み合わせ
    て形成された再捕集用セクションにおいて、前記槌打に
    伴って再飛散したダストを再捕集し、(d)前記再捕集
    用セクションにおいて再捕集用集塵極を洗浄し、(e)
    前記再捕集用セクションにおいて形成される電界の平均
    電界強度を、前記セクションにおいて形成される電界の
    平均電界強度より大きくすることを特徴とする電気集塵
    方法。
  4. 【請求項4】 (a)放電極と集塵極とを組み合わせて
    形成されたセクションと、(b)被処理ガスの流れ方向
    における前記セクションより下流側において、再捕集用
    放電極と再捕集用集塵極とを組み合わせて形成された再
    捕集用セクションとを有するとともに、(c)該再捕集
    用セクションにおける再捕集用放電極と再捕集用集塵極
    との間に形成される電界の平均電界強度は、前記セクシ
    ョンにおける放電極と集塵極との間に形成される電界の
    平均電界強度より大きくされることを特徴とする電気集
    塵装置。
  5. 【請求項5】 (a)放電極と集塵極とを組み合わせて
    形成されたセクションと、(b)被処理ガスの流れ方向
    における前記セクションより下流側において、再捕集用
    放電極と再捕集用集塵極とを組み合わせて形成された再
    捕集用セクションとを有するとともに、(c)前記再捕
    集用セクションにおいて無荷電槌打が行われ、(d)該
    再捕集用セクションにおける再捕集用放電極と再捕集用
    集塵極との間に形成される電界の平均電界強度は、前記
    セクションにおける放電極と集塵極との間に形成される
    電界の平均電界強度より大きくされることを特徴とする
    電気集塵装置。
  6. 【請求項6】 (a)放電極と集塵極とを組み合わせて
    形成されたセクションと、(b)被処理ガスの流れ方向
    における前記セクションより下流側において、再捕集用
    放電極と再捕集用集塵極とを組み合わせて形成された再
    捕集用セクションとを有するとともに、(c)前記再捕
    集用セクションに、再捕集用集塵極を洗浄するための洗
    浄装置が配設され、(d)該再捕集用セクションにおけ
    る再捕集用放電極と再捕集用集塵極との間に形成される
    電界の平均電界強度は、前記セクションにおける放電極
    と集塵極との間に形成される電界の平均電界強度より大
    きくされることを特徴とする電気集塵装置。
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Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008307534A (ja) * 2007-06-14 2008-12-25 General Electric Co <Ge> 静電集塵器の性能の改善を容易にする方法及びシステム
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CN102728473B (zh) * 2011-04-05 2016-08-03 阿尔斯通技术有限公司 使静电除尘器排放的方法和系统
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