JPH11179234A - 電気集塵装置及びその運転方法 - Google Patents

電気集塵装置及びその運転方法

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JPH11179234A
JPH11179234A JP35323797A JP35323797A JPH11179234A JP H11179234 A JPH11179234 A JP H11179234A JP 35323797 A JP35323797 A JP 35323797A JP 35323797 A JP35323797 A JP 35323797A JP H11179234 A JPH11179234 A JP H11179234A
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electrode
plate
shaped
dust
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JP35323797A
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Takuya Yamamoto
卓也 山本
Kenji Shibata
憲司 柴田
Mitsuhiro Mieno
光博 三重野
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Sumitomo Heavy Industries Ltd
Original Assignee
Sumitomo Heavy Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 槌打によるダスト回収時の再飛散ダストを効
率良く回収できる電気集塵装置を提供すること。 【解決手段】 集塵室をガス流の方向に関して複数のセ
クションに分割し、各セクションには互いに対向し合う
板状の集塵極11とこれらの間に配置した放電極12と
の組合せを少なくとも1組(ダクト)配置して一次集塵
部を構成して成る。一次集塵部の少なくとも最下流のダ
クトの下流側には、荷電部20と二次集塵部30とを独
立して構成して成る再飛散粒子捕集用の二段式集塵部を
設けた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は電気集塵装置に関
し、特に集塵極で捕集したダストを槌打により回収する
際に生じる再飛散現象の低減を図るための乾式電気集塵
装置に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、石炭焚きボイラの排ガス処理な
ど大規模な工業用電気集塵装置では、一対の板状の集塵
極の間に放電極を配置した基本構成を多数有する。この
集塵装置は、放電極と集塵極間の空間でダストの荷電と
集塵が同時に行われる一段式の電気集塵装置である。通
常、一段式の電気集塵装置では、集塵極に捕集されたダ
ストをハンマによる槌打によって回収する。槌打によっ
て集塵極から剥離したダスト塊は重力作用によって落下
し集塵極の下方に設けられたホッパに回収される。しか
しながら、槌打は処理ガスが流通している運転中(荷電
中)に行われるため、ダスト塊の一部がガス流中で分散
し微細な粒子となり電気集塵装置出口から排出されてし
まう。これは槌打による再飛散現象と呼ばれる。特に、
電気集塵装置の最終セクションからの再飛散粒子は粒子
径が小さく、容易に捕集することができないことから大
気への排出が問題視されている。この再飛散現象を防止
する技術として、以下の方法が提案されている。
【0003】1)ダンパ開閉方式 ダンパ開閉方式は、図5に示す通り、電気集塵機の集塵
部をガス流の方向に関して複数のセクションに分割し、
各セクションを複数の平行なガス流となるように複数の
ダクトに仕切り、入口に最も近いダクトの入口、出口に
最も近いダクトの出口にそれぞれ、入口、出口を開閉可
能に入口ダンパ111、出口ダンパ112を設ける。そ
して、槌打するダクトの入口ダンパ111、出口ダンパ
112を閉じる(図5では第1ダクト)ことで、ガス流
を遮断したまま槌打する方法である。
【0004】図5では、4ダクトの場合を示している
が、このうち1ダクトは、槌打中のためガス流を遮断し
ていることから集塵が行われていない。そのため、設計
にあたっては3ダクトのみで要求される集塵性能を確保
しなければならない。つまり、ダスト再飛散防止のため
に1ダクト余分に必要とするため装置全体が大型化す
る。さらに、このダンパの開閉操作による圧力変化が、
ボイラの燃焼状態を不安定にすることも同時に懸念され
る。
【0005】2)移動電極方式 一方、移動型電極方式は、図6に示す通り、複数の集塵
極120をリンクチェーン121によりキャタピラ状に
構成し、これを下部ホイール122と駆動用ホイール1
23とで駆動する。キャタピラ状の空間内に放電極12
4が配置される。下部ホイール122に近い位置には、
集塵極120に対してその両面からダストを掻き落とす
回転ブラシ125が設けられる。処理ガスは回転ブラシ
125よりも上部を流れ、回転ブラシ125を含む最下
部はガス流が遮蔽されている。そのため、再飛散を生じ
ずにダストを回収できる。
【0006】しかし、この移動型電極方式では、集塵極
120をキャタピラのように移動させるため、駆動部が
必要なことや、含塵ガス中に移動機構部品が数多く存在
することから、機械的な故障や保守の面に不安が残る。
【0007】3)移動ベルト方式 これは、上記の移動電極方式と同様に集塵極をベルトに
して移動させ、ベルト集塵極で捕集されたダストをスク
レーパによって除去するものである。その一例が、『静
電気ハンドブック』(静電気学会編 平成4年12月2
0日オーム社発行)の529ページに開示されている。
この方式でも、スクレーパには処理ガスが流れないた
め、移動電極方式と同様な効果が得られる。しかしなが
ら、この移動ベルト方式も、移動電極方式と同様、ダス
ト粒子を多量に含む処理ガス空間中に多くの駆動部分を
設置する必要があるため、駆動装置の故障や機器の磨耗
など機械的なトラブルが懸念される。
【0008】4)組合せ集塵方式 ハイブリッド形電気集塵装置と呼ばれる集塵装置が上記
の『静電気ハンドブック』の532ページに開示されて
いる。その一例である、乾湿ハイブリッド形電気集塵装
置は、乾式の電気集塵室の最終段に湿式の電気集塵室を
設置したものである。再飛散の影響が大きい最終段を湿
式とすることで、集塵極に捕集されたダストを飛散させ
ることなく洗い流すことができる。
【0009】この組合せ集塵方式の問題点としては、湿
式の電気集塵室のための用水やスラリー処理設備を必要
とするため費用がかかることや、処理ガス温度が低下す
るため、再加熱が必要であることが挙げられる。
【0010】上述の問題点を解決し、特別な駆動装置を
設けることなく乾式で再飛散を低減する方法として以下
の技術が提案されている(特願平9−87844『電気
集塵方法とその装置』。
【0011】5)無荷電槌打方法 図7、図8は従来の集塵部の下流に再飛散粒子捕集用の
集塵部(再飛散粒子捕集セクション)を設置し、前段か
らの再飛散粒子を捕集する例の基本構成を示している。
図7では、2枚の板状の集塵極130とこれらの間に間
隔を置いて配置された複数の棒状の放電極131とによ
る従来の集塵部の後段に、再飛散粒子捕集用の板状の集
塵極135及び棒状の放電極136を設置している。
【0012】図8では、図7における再飛散粒子捕集用
の集塵部を複数のダクトに分割している。すなわち、集
塵極130と放電極131とから成る集塵部は図7と同
じであるが、再飛散粒子捕集用の集塵部は、2枚の集塵
極135とこれらの間に配置された放電極136との組
合せ複数組から成る。
【0013】再飛散粒子捕集セクションでは、前段の電
極よりも電界強度を強めることで再飛散粒子を捕集して
いる。また、再飛散粒子捕集セクションで捕集したダス
ト粒子を無荷電状態で槌打し、下流への再飛散を低減し
ている。この集塵装置では、再飛散粒子捕集セクション
の電界強度を強めることで再飛散した粒子を効率よく捕
集し、さらに無荷電状態で槌打することによって捕集し
たダスト層をガス流中に分散(小粒子化)させずに回収
している。
【0014】荷電中に集塵極を槌打すると、剥離したダ
スト塊が微細な粒子となって集塵空間に分散する。その
ため、瞬間的に高濃度のダスト粒子が下流へと流され
る。この再飛散量は、排ガスの条件やダストの性状によ
っても大きく変わる。高濃度の再飛散ダストを捕集する
ためには、高い電界強度と共にダストに対する十分な荷
電が不可欠となる。
【0015】上記の無荷電槌打方法では、再飛散粒子捕
集セクションが一段式の電気集塵装置であるため、再飛
散ダストに対する荷電が不十分となるおそれがある。
【0016】この再飛散粒子捕集セクションの集塵極
は、通常運転時(槌打時以外)は前段と同じように処理
ガス中のダスト粒子を集塵することで、電気集塵装置の
集塵性能向上に寄与させることができる。ただし、槌打
時にこの再飛散粒子捕集セクションの荷電がストップす
るため、全く集塵が行われず一時的な集塵性能低下を引
き起こす。そのため、無荷電槌打時の性能低下を出来る
だけ低減するためには、無荷電区間を順次に切替えてい
く必要がある。つまり、集塵区間全体を無荷電にする代
わりに、各々の集塵区間を交互に無荷電とすることで、
集塵性能の瞬間的な低下を低減できる。
【0017】図9にこの方法の模式図を示す。図9
(a)は、すべての集塵区間で集塵を行っている通常運
転状態を示し、図9(b)は中央の区間において槌打に
よるダストの払い落としを行っている。槌打によるダス
トの払い落としを行っている間、中央の区間における電
極は無荷電状態である。すなわち、無荷電区間では集塵
動作が停止する。
【0018】高濃度の再飛散ダストを捕集するために
は、高い電界強度とともにもダストに対する十分な荷電
が不可欠であるが、一段式で高い電界強度を保持するた
めには、集塵極間隔を広げる必要がある。または、前述
した特願平9−87844『電気集塵方法とその装置』
に記載されているように、放電極を太くするなど放電電
流を抑制する措置がとられる。集塵極間隔を広くする
と、無荷電槌打時の集塵性能低下が増大する。一方、放
電極を太くすると、放電電流低下により高濃度の再飛散
ダストヘの荷電が不十分となったり、流れの偏流や放電
極へのダスト付着等の問題が生じる。
【0019】ところで、小規模の空気清浄用電気集塵装
置には、荷電のみを行う荷電部を上流側に設け、その下
流に静電界(電流が流れない場)による捕集のみを行う
集塵部を設ける二段式電気集塵装置が主に用いられてい
る。これも上記の『静電気ハンドブック』の475ペー
ジに開示されている。二段式電気集塵装置では、荷電部
と集塵部が独立しているために、荷電部において十分な
荷電を行い、集塵部において高い電界強度で粒子を捕集
することができる。また、多数の電極(集塵極及び放電
極)を間隔を狭めて設置できるため、装置を小型化し易
い。
【0020】次に、工業用電気集塵装置に二段式を採用
した例も上記の『静電気ハンドブック』の529ページ
に開示されている。これは、予備荷電方式と呼ばれてい
る。予備荷電方式による電気集塵装置は、ボクサーチャ
ージャと呼ばれる荷電装置を集塵室の前方(集塵室は一
段式電気集塵装置)に設置し、集塵室に進入するダスト
に十分高い初期電荷を与えることで高効率に集塵する方
法である。しかしながら、この予備荷電方式は、再飛散
粒子の捕集を目的としたものでなく、逆電離(集塵極側
から逆電荷の放電が生じ、集塵性能が大幅に低下する現
象)が生じるような高抵抗ダストの集塵を目的に開発さ
れたものである。
【0021】更に、組合せ集塵方式と呼ばれる二段式の
電気集塵装置が、静電気学会誌(Vol.9,No.5
(1985)324〜333ページ)に『静電気を応用
した機械集塵装置』という題名で開示されている。この
二段集塵方式の電気集塵装置では、後段にサイクロンを
設置した例である。この電気集塵装置は、主として重油
ボイラのダストやディーゼル機関のカーボンダストな
ど、再飛散し易いダストの集塵用に開発されたものであ
る。この電気集塵装置は、集塵したダストを集塵極(凝
集部)表面で凝集化させ、その凝集塊を再飛散させて後
段のマルチサイクロンで捕集する方式である。すなわ
ち、再飛散粒子を大粒径化することで、サイクロンに捕
集させ易くしている。しかし、マルチサイクロン用いる
ため圧力損失が大きくなることや、凝集力の弱いダスト
がマルチサイクロン内で分散し下流ヘ飛散するおそれが
ある。
【0022】
【発明が解決しようとする課題】そこで、本発明の課題
は、これまでの二段式の電気集塵装置を改善して、槌打
によるダスト回収時の再飛散ダストを効率良く回収でき
る電気集塵装置を提供することにある。
【0023】本発明はまた、上記電気集塵装置に適した
運転方法を提供することにある。
【0024】
【課題を解決するための手段】本発明による電気集塵装
置は、従来型の集塵部の下流側に二段式集塵部を設けて
再飛散粒子を高効率で捕集し、これを無荷電槌打によっ
て回収する方法を採用している。
【0025】具体的には、集塵室をガス流の方向に関し
て複数のセクションに分割し、各セクションには互いに
対向し合う一対の板状の集塵極とこれらの間に配置した
放電極との組合せを少なくとも1組(以下、これをダク
トと称する)配置し、前記板状の集塵極には槌打装置を
設けて一次集塵部を構成して成る乾式電気集塵装置にお
いて、前記一次集塵部の少なくとも最下流のダクトの下
流側に、荷電部と二次集塵部とを独立して構成して成る
再飛散粒子捕集用の二段式集塵部を設けたことを特徴と
する。
【0026】なお、前記各ダクトに対応して設けられる
前記荷電部はそれぞれ、互いに対向配置した板状の荷電
用電極とこれらの間に配置した棒状の放電極との組合せ
複数組から構成される。
【0027】また、前記二次集塵部は、前記板状の荷電
用電極の下流側に所定の距離をおいてガス流に平行に配
置された板状の集塵極とこれに対向配置した板状の荷電
用電極との組合せ複数組から成る。
【0028】更に、前記荷電部における前記板状の荷電
用電極及び前記棒状の放電極、前記二次集塵部における
前記板状の集塵極及び前記板状の荷電用電極にはそれぞ
れ、槌打装置が設けられている。
【0029】本発明によればまた、集塵室をガス流の方
向に関して複数のセクションに分割し、各セクションに
は互いに対向し合う板状の集塵極とこれらの間に配置し
た放電極との組合せを少なくとも1組(以下、これをダ
クトと称する)配置し、前記板状の集塵極には槌打装置
を設けて一次集塵部を構成し、該一次集塵部の少なくと
も最下流のダクトの下流側には、荷電部と二次集塵部と
を独立して構成して成る電気集塵装置であって、前記各
ダクトにおける前記荷電部はそれぞれ、互いに対向配置
した板状の荷電用電極とこれらの間に配置した棒状の放
電極との組合せ複数組から構成され、前記二次集塵部
は、前記板状の荷電用電極の下流側に所定の距離をおい
てガス流に平行に配置された板状の集塵極とこれに対向
配置した板状の荷電用電極との組合せ複数組から構成さ
れ、前記荷電部における前記板状の荷電用電極及び前記
棒状の放電極、前記二次集塵部における前記板状の集塵
極及び前記板状の荷電用電極にはそれぞれ、槌打装置が
設けられている電気集塵装置の運転方法であって、1つ
のダクトにおける前記二次集塵部の前記板状の集塵極及
び前記板状の荷電用電極の槌打を無荷電で行うことを特
徴とする電気集塵装置の運転方法が提供される。
【0030】なお、この運転方法においては、前記二次
集塵部の前記板状の集塵極及び前記板状の荷電用電極の
無荷電区間を1つのセクション内で順次に切り替えて槌
打を行うことが好ましい。
【0031】また、前記一次集塵部の1つのダクトにお
ける集塵極を槌打する際は、その下流のダクトの前記荷
電部の電流密度、前記二次集塵部の電界強度の少なくと
も一方を高くして再飛散粒子を捕集することが好まし
い。
【0032】
【作用】本発明による電気集塵装置は、従来の工業用電
気集塵装置(一段式)の集塵室の下流に二段式の再飛散
粒子捕集用集塵区間を設けた点が特徴である。この再飛
散粒子捕集用集塵区間では、荷電部と二次集塵部とが独
立しているため、荷電部において十分な荷電を行うこと
ができ、二次集塵部においては強い電界強度を与えるこ
とができる。すなわち、荷電部においては荷電用電極に
流れる電流量を多くすることで電流密度を高くしてダス
トに対する荷電量を高めることができ、二次集塵部にお
いては集塵極に印加する電圧を高くすることで電界強度
を高くして集塵極へのダストの移動速度を高めることが
できる。そのため、再飛散粒子を高効率で捕集できる。
【0033】また、再飛散粒子捕集用集塵区間の二次集
塵部は平行に配置された平板で構成されているため、電
界強度を弱めること無く集塵極間隔を狭め、多数の集塵
極を設置することができる。この二次集塵部の無荷電区
間を順次に切り替えることによって無荷電時の性能低下
を低減することができる。図9で説明した従来法と比較
すれば、再飛散粒子捕集用集塵区間により多数の集塵極
を設置することができるため、無荷電時における性能低
下の改善効果が高くなる。
【0034】
【発明の実施の形態】図1を参照して、本発明の好まし
い実施の形態について説明する。図1は、本発明による
電気集塵装置の1室(セクション)の基本構成を示して
いる。従来の一段式の集塵部10の下流に二段式の再飛
散粒子捕集用集塵区間を設けている。すなわち、一段式
の集塵部10は、2枚の板状の集塵極11の間に間隔を
おいて複数の棒状の放電極12を配置している。なお、
本図に示されているのは基本構成であり、実際には集塵
部10は、図5でも説明したように、集塵極11と放電
極12との組合せがガス流の方向に関して複数組直列に
配置されると共に、ガス流に直角な方向にも複数組並列
に配置される。そして、図示していないが、各集塵極の
下部及び放電極を固定している放電極枠には上流側ある
いは下流側の端部に、周知の槌打装置が設けられ、各室
(セクション)の下方には槌打により剥離したダストを
受けるホッパが設けられる。
【0035】二段式の再飛散粒子捕集用集塵区間では、
上記の一段式の集塵部10の出口に、荷電部20を設
け、更にその下流に二次集塵部30を設けている。荷電
部20においては、ガス流に平行に多数の板状の荷電用
電極21が設けられ、これらの間には棒状の放電極22
が配置されている。一方、二次集塵部30においては、
荷電部20の荷電用電極21と所定の距離を隔ててガス
流に平行になるように多数の板状の集塵極31及び板状
の荷電用電極32が設けられている。これらの荷電部2
0の荷電用電極21及び棒状の放電極22、集塵極31
及び荷電用電極32にも周知の槌打装置が設けられる。
しかし、槌打装置の数を減らすためには、図3に示すよ
うに、荷電部20の荷電用電極21同士を連結部材21
−1で連結し、棒状の放電極22同士も上下両端におい
て連結部材22−1で連結して同じ槌打装置で槌打を行
うようにするのが好ましい。但し、集塵極31について
は、無荷電区間を順次切り替えて槌打を行うので、個別
に槌打装置を設けるのが好ましい。
【0036】図4は、荷電部20及び二次集塵部30に
おける荷電方法を示した図である。荷電部20において
は、荷電用電極21は+側で接地され、放電極22は−
側に接続されている。一方、二次集塵部30において
は、集塵極31が+側で接地され、荷電用電極32が−
側に接続されている。
【0037】図2を参照して、本発明による電気集塵装
置の槌打時の性能改善効果について説明する。ここで
は、一時集塵部を3つのダクトに分割している例を示し
ており、各ダクトの下流に上記の荷電部20及び二次集
塵部30による二段式の再飛散粒子捕集用集塵区間が構
成されている。本発明による電気集塵装置の動作は以下
の通りである。
【0038】再飛散粒子捕集用集塵区間の荷電部20で
は粒子を荷電するために放電が行われ、二次集塵部30
では荷電された粒子を捕集するために高い電界強度がか
けられている。通常運転時(一段式の集塵部10におけ
る集塵極11を槌打しない場合)は、図2(a)に示し
たように、一段式の集塵部10と同様に二段式の再飛散
粒子捕集用集塵区間でも集塵動作を行う。これにより、
一段式の集塵部10で捕集しきれなかったダストを集塵
極31で捕集することができる。
【0039】一段式の集塵部10における槌打はダクト
毎に行われる。あるダクトにおける集塵極11を槌打す
る場合は、瞬間的に高濃度の再飛散粒子が発生するた
め、その下流の荷電部20及び二次集塵部30の荷電
(電流及び電圧値)条件を通常時より高くしてこれを捕
集するようにしても良い。
【0040】二段式の再飛散粒子捕集用集塵区間におけ
る集塵極31及び荷電用電極32の槌打は荷電用電極3
2の両側のダクト毎に無荷電状態で行う。しかし、1つ
のセクションにおける全体の集塵極31及び荷電用電極
32を同時に無荷電とすると、これらの区間で全く集塵
が行われなくなる。無荷電時の性能低下を出来るだけ低
減するために、1つのセクションにおける複数の、集塵
極31及び荷電用電極32の無荷電区間を順次に切り替
えて槌打を行う。その結果、再飛散粒子捕集用集塵区間
において全く集塵が行われない区間は、無荷電とされて
いる荷電用電極32の両側のみにとどまり、図7で説明
した方法に比べてダストの捕集効率は格段に増加する。
なお、一段式の集塵部10における集塵極11の槌打
と、再飛散粒子捕集用集塵区間における集塵極31及び
荷電用電極32の槌打は時間的に重ならないようにする
ことが好ましい。
【0041】上記の説明で理解できるように、本発明は
一段式の集塵部10の下流側に配置した荷電部20にお
いて集塵部10による捕集を逃れたダスト粒子あるいは
槌打によるダスト回収時の再飛散粒子に対して十分な荷
電を行い、また二次集塵部30において強い電界強度を
与えることができるため、前段からのダスト粒子あるい
は再飛散粒子を高効率で捕集することができる。二次集
塵部30における無荷電槌打時には、1つのセクション
に多数の集塵極31及び荷電用電極32が設置されてい
るので、二次集塵部30の全ダクトの電界強度を弱める
ことなく荷電用電極32の両側のダクトを順次に無荷電
とすることができ、無荷電時の瞬間的な集塵性能低下を
低減することができる。
【0042】なお、図1に示した電気集塵装置の基本構
成は一例にすぎず、図1に示した構造例に本発明が限定
されるものではない。例えば、集塵極31には平板状の
ものに限らず、フィン付電極などを用いても良い。ま
た、荷電用電極32は、平板状のものに限らず、波型形
状などを用いても良い。更に、上記の形態では、荷電部
20及び二次集塵部30の組合せを最下流のダクトの下
流側に配置するようにしている。しかし、図2に示す一
段式の集塵部10、すなわちダクトがガス流の方向に直
列に複数組設置される場合には、荷電部20及び二次集
塵部30の組合せを、最下流のダクトの下流側ではなく
ダクトの間に設置しても良い。勿論、一段式の集塵部1
0と荷電部20及び二次集塵部30の組合せとをガス流
の方向に関して交互に配置するような形態でも良い。
【0043】本発明により、再飛散した粒子に十分な荷
電を与えるとともに、強い電界強度で粒子を捕集するこ
とができるため、電気集塵装置における捕集粒子の再飛
散現象による性能低下を大幅に低減するとができる。
【0044】また、従来技術の欠点であった無荷電槌打
時の瞬間的な性能低下も低減することができる。
【0045】
【発明の効果】本発明による電気集塵装置では、再飛散
粒子捕集用として荷電部と二次集塵部とから成る二段式
の二次集塵部を用いることにより、再飛散粒子に十分な
荷電を与え、これを強い電界強度で捕集することができ
る。そのため、高濃度の再飛散粒子が瞬間的に発生した
場合でも、高効率でこれを捕集することができる。ま
た、二次集塵部に多数の集塵極及び荷電用電極を設置す
ることができるため、従来技術の欠点であった無荷電槌
打時の瞬間的な性能低下も低減することができる。これ
らのことは、電気集塵装置の性能向上及び装置の小型化
に繋がる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の好ましい実施の形態による電気集塵装
置の基本構成を示した横断面図である。
【図2】本発明による電気集塵装置の運転方法を説明す
るための横断面図であり、図(a)は通常運転時の状態
を示し、図(b)は二次集塵部において無荷電槌打を行
う場合の状態を示している。
【図3】図1に示された荷電部及び二次集塵部の槌打方
法を説明するための図である。
【図4】図1に示された荷電部及び二次集塵部の荷電方
法を説明するための図である。
【図5】従来のダンパクローズド方式によるダスト回収
動作を説明するための横断面図である。
【図6】従来の移動電極方式によるダスト回収動作を説
明するための横断面図である。
【図7】槌打によるダスト回収時の再飛散防止機能を持
つ従来の第1の例の電気集塵装置の基本構成を示した横
断面図である。
【図8】槌打によるダスト回収時の再飛散防止機能を持
つ従来の第2の例の電気集塵装置の基本構成を示した横
断面図である。
【図9】図7に示された例の運転方法を説明するための
横断面図であり、図(a)は通常運転時の状態を示し、
図(b)は再捕集用区間において無荷電槌打を行う場合
の状態を示している。
【符号の説明】
10 一段式の集塵部 11、31 集塵極 12、22 放電極 20 荷電部 21、32 荷電用電極 30 二次集塵部

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 集塵室をガス流の方向に関して複数のセ
    クションに分割し、各セクションには互いに対向し合う
    一対の板状の集塵極とこれらの間に配置した放電極との
    組合せを少なくとも1組(以下、これをダクトと称す
    る)配置し、前記板状の集塵極には槌打装置を設けて一
    次集塵部を構成して成る乾式電気集塵装置において、前
    記一次集塵部の少なくとも最下流のダクトの下流側に、
    荷電部と二次集塵部とを独立して構成して成る再飛散粒
    子捕集用の二段式集塵部を設けたことを特徴とする電気
    集塵装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の電気集塵装置において、
    前記各ダクトに対応して設けられる前記荷電部はそれぞ
    れ、互いに対向配置した板状の荷電用電極とこれらの間
    に配置した棒状の放電極との組合せ複数組から構成され
    ることを特徴とする電気集塵装置。
  3. 【請求項3】 請求項2記載の電気集塵装置において、
    前記二次集塵部は、前記板状の荷電用電極の下流側に所
    定の距離をおいてガス流に平行に配置された板状の集塵
    極とこれに対向配置した板状の荷電用電極との組合せ複
    数組から成ることを特徴とする電気集塵装置。
  4. 【請求項4】 請求項3記載の電気集塵装置において、
    前記荷電部における前記板状の荷電用電極及び前記棒状
    の放電極、前記二次集塵部における前記板状の集塵極及
    び前記板状の荷電用電極にはそれぞれ、槌打装置が設け
    られていることを特徴とする電気集塵装置。
  5. 【請求項5】 集塵室をガス流の方向に関して複数のセ
    クションに分割し、各セクションには互いに対向し合う
    板状の集塵極とこれらの間に配置した放電極との組合せ
    を少なくとも1組(以下、これをダクトと称する)配置
    し、前記板状の集塵極には槌打装置を設けて一次集塵部
    を構成し、該一次集塵部の少なくとも最下流のダクトの
    下流側には、荷電部と二次集塵部とを独立して構成して
    成る電気集塵装置であって、前記各ダクトにおける前記
    荷電部はそれぞれ、互いに対向配置した板状の荷電用電
    極とこれらの間に配置した棒状の放電極との組合せ複数
    組から構成され、前記二次集塵部は、前記板状の荷電用
    電極の下流側に所定の距離をおいてガス流に平行に配置
    された板状の集塵極とこれに対向配置した板状の荷電用
    電極との組合せ複数組から構成され、前記荷電部におけ
    る前記板状の荷電用電極及び前記棒状の放電極、前記二
    次集塵部における前記板状の集塵極及び前記板状の荷電
    用電極にはそれぞれ、槌打装置が設けられている電気集
    塵装置の運転方法であって、1つのダクトにおける前記
    二次集塵部の前記板状の集塵極及び前記板状の荷電用電
    極の槌打を無荷電で行うことを特徴とする電気集塵装置
    の運転方法。
  6. 【請求項6】 請求項5記載の電気集塵装置の運転方法
    において、前記二次集塵部の前記板状の集塵極及び前記
    板状の荷電用電極の無荷電区間を1つのセクション内で
    順次に切り替えて槌打を行うことを特徴とする電気集塵
    装置の運転方法。
  7. 【請求項7】 請求項6記載の電気集塵装置の運転方法
    において、前記一次集塵部の1つのダクトにおける集塵
    極を槌打する際は、その下流のダクトの前記荷電部の電
    流密度、前記二次集塵部の電界強度の少なくとも一方を
    高くして再飛散粒子を捕集することを特徴とする電気集
    塵装置の運転方法。
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