JP2686993B2 - 排ガスの前処理剤 - Google Patents
排ガスの前処理剤Info
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Landscapes
- Exhaust Gas Treatment By Means Of Catalyst (AREA)
- Catalysts (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は排ガスの接触処理方法における気体状触媒毒
を除去する排ガスの前処理剤に関するものである。
を除去する排ガスの前処理剤に関するものである。
〔従来技術〕 従来より大気汚染防止や悪臭除去方法の一つとして排
ガス中の有機成分を触媒を用いて接触的に処理する方法
が広く行なわれている。しかしながら排ガス中にダス
ト、カーボン、タール、有機金属化合物、シリコン化合
物、リン化合物等の触媒毒が含まれる場合にはこれら触
媒毒が触媒に付着し触媒の活性を低下させるため触媒の
活性機能を長期にわたって安定維持することが困難であ
った。
ガス中の有機成分を触媒を用いて接触的に処理する方法
が広く行なわれている。しかしながら排ガス中にダス
ト、カーボン、タール、有機金属化合物、シリコン化合
物、リン化合物等の触媒毒が含まれる場合にはこれら触
媒毒が触媒に付着し触媒の活性を低下させるため触媒の
活性機能を長期にわたって安定維持することが困難であ
った。
これら触媒毒の内ダスト、タール、カーボン等は、既
存のフィルター、サイクロン、スクラッバー等により除
去することができるが、気体状の有機金属化合物、シリ
コン化合物、有機リン化合物等の触媒毒は上述の従来の
手段では全く効果がない。
存のフィルター、サイクロン、スクラッバー等により除
去することができるが、気体状の有機金属化合物、シリ
コン化合物、有機リン化合物等の触媒毒は上述の従来の
手段では全く効果がない。
本発明者等は排ガス中に含まれる気体状のこれらの触
媒毒を除去する触媒の失活防止方法を鋭意研究した結
果、気体状触媒毒を含有する排ガスを予め150℃以上の
温度でアルミナ充填層に通すことを特徴とする排ガスの
前処理方法を完成し先に特願昭53−87703号として出願
した。
媒毒を除去する触媒の失活防止方法を鋭意研究した結
果、気体状触媒毒を含有する排ガスを予め150℃以上の
温度でアルミナ充填層に通すことを特徴とする排ガスの
前処理方法を完成し先に特願昭53−87703号として出願
した。
また、上述の方法を改善した活性アルミナを被覆した
一体成形多孔体に排ガスを通す前処理剤方法も完成し特
願昭55−50414号として出願した。
一体成形多孔体に排ガスを通す前処理剤方法も完成し特
願昭55−50414号として出願した。
上述したような方法において三次元網目状構造体や従
来のコージェライトハニカム構造体に活性アルミナを被
覆した一体成形多孔体を用いれば圧力損失を軽減するこ
とはできたが、前記構造体に有効量の活性アルミナを多
量に担持することが困難なため前処理剤本来の性能を十
分発揮されることができない欠点を有していた。
来のコージェライトハニカム構造体に活性アルミナを被
覆した一体成形多孔体を用いれば圧力損失を軽減するこ
とはできたが、前記構造体に有効量の活性アルミナを多
量に担持することが困難なため前処理剤本来の性能を十
分発揮されることができない欠点を有していた。
本発明者等は上述の必要性に沿って鋭意研究をおこな
った結果、気体状の触媒毒を有効に除去することができ
る活性アルミナを従来提案されているよりも多量にガス
拡散に有効な繊維間の空孔を多数残存させながら均一担
持することにより、従来の前処理剤よりもはるかに長い
活性寿命を有する高性能の前処理剤を見出した。
った結果、気体状の触媒毒を有効に除去することができ
る活性アルミナを従来提案されているよりも多量にガス
拡散に有効な繊維間の空孔を多数残存させながら均一担
持することにより、従来の前処理剤よりもはるかに長い
活性寿命を有する高性能の前処理剤を見出した。
すなわち、本発明の前処理剤は、たとえば特公昭59−
15028号公報や特開昭59−10345号公報に提案されている
ようなセラミック繊維の集合体を担体として採用してい
る。
15028号公報や特開昭59−10345号公報に提案されている
ようなセラミック繊維の集合体を担体として採用してい
る。
前記セラミック繊維の集合体はケイ酸ゲルにより互い
に結合されているシリカ繊維、アルミナ繊維、アルミノ
シリケート繊維、ジルコニア繊維などの高耐熱性無機繊
維から選択されるセラミック繊維のシート状集合体であ
り、その壁面が直径5,000Å以上の繊維間の空孔を0.1cc
/g、以上、好ましくは0.2cc/g以上有している。シート
状集合体の形状は制限されるものではなく、平板状のも
ののほか、波状等任意の形状をとることができ、さらに
平板状シートと波状シートとを積層して構成されるハニ
カム構造体は圧力損失が少なく大量のガス処理に適する
ものである。
に結合されているシリカ繊維、アルミナ繊維、アルミノ
シリケート繊維、ジルコニア繊維などの高耐熱性無機繊
維から選択されるセラミック繊維のシート状集合体であ
り、その壁面が直径5,000Å以上の繊維間の空孔を0.1cc
/g、以上、好ましくは0.2cc/g以上有している。シート
状集合体の形状は制限されるものではなく、平板状のも
ののほか、波状等任意の形状をとることができ、さらに
平板状シートと波状シートとを積層して構成されるハニ
カム構造体は圧力損失が少なく大量のガス処理に適する
ものである。
また活性アルミナは前記担体の空孔をできるだけ失わ
ないように担体に均一に50〜100g/、好ましくは60〜8
0g/担持されていることを特徴とする。
ないように担体に均一に50〜100g/、好ましくは60〜8
0g/担持されていることを特徴とする。
本発明の前処理剤は常法で調製されるが、好ましい製
造方法を以下に例示する。
造方法を以下に例示する。
前記セラミック繊維の集合体、好ましくは壁面が直径
5,000Å以上の空孔を0.1cc/g以上有するようなハニカム
構造体に活性アルミナスラリー液を常法、たとえば活性
アルミナスラリー液にハニカム構造体を浸漬する方法、
ハニカム構造体に活性アルミナスラリー液を流しかける
方法またはハニカム構造体に真空容器中で活性アルミナ
スラリー液をコーティングする方法等のいずれかの方法
によってハニカム構造体にアルミナスラリーを担持した
後、余剰の活性アルミナスラリーを空気で吹き飛ばし、
活性アルミナを前記ハニカム触媒構造体の空孔をできる
だけ失なわないように50〜100g/好ましくは60〜80g/
付着させ乾燥、焼成することにより排ガスの前処理剤
を得た。
5,000Å以上の空孔を0.1cc/g以上有するようなハニカム
構造体に活性アルミナスラリー液を常法、たとえば活性
アルミナスラリー液にハニカム構造体を浸漬する方法、
ハニカム構造体に活性アルミナスラリー液を流しかける
方法またはハニカム構造体に真空容器中で活性アルミナ
スラリー液をコーティングする方法等のいずれかの方法
によってハニカム構造体にアルミナスラリーを担持した
後、余剰の活性アルミナスラリーを空気で吹き飛ばし、
活性アルミナを前記ハニカム触媒構造体の空孔をできる
だけ失なわないように50〜100g/好ましくは60〜80g/
付着させ乾燥、焼成することにより排ガスの前処理剤
を得た。
得られた排ガスの前処理剤は活性アルミナが前記ハニ
カム構造体の空孔の中まで入りこみ緊密に密着してお
り、活性アルミナはもし亀裂が起っても剥離脱落しな
い。
カム構造体の空孔の中まで入りこみ緊密に密着してお
り、活性アルミナはもし亀裂が起っても剥離脱落しな
い。
また得られた排ガスの前処理剤のハニカム構造体の壁
面は、直径5,000Å以上の空孔を0.05cc/g以上有してお
り、担体壁の内部に容易にガス拡散を可能とするセラミ
ック繊維間の空孔がハニカム構造体の壁面に多数残存し
ている。
面は、直径5,000Å以上の空孔を0.05cc/g以上有してお
り、担体壁の内部に容易にガス拡散を可能とするセラミ
ック繊維間の空孔がハニカム構造体の壁面に多数残存し
ている。
以下に本発明を実施例によりさらに詳しく説明する。
実施例1 ニチアス株式会社製 商品名“ニチアスハニクル”担
体(200セル/平方インチ、空隙率80%ABD 0.20g/cm3)
の横200mm、縦150mm、高さ40mmのものを担体として使用
し、20wt%のγ−アルミナを含有するアルミナスラリー
を前記ハニクル担体にウオッシュコートし余剰のスラリ
ーを空気で吹き飛ばして100g/のアルミナを担持させ
る。ウオッシュコートした担体を乾燥した後550℃の温
度で焼成し前処理剤Aを得た。
体(200セル/平方インチ、空隙率80%ABD 0.20g/cm3)
の横200mm、縦150mm、高さ40mmのものを担体として使用
し、20wt%のγ−アルミナを含有するアルミナスラリー
を前記ハニクル担体にウオッシュコートし余剰のスラリ
ーを空気で吹き飛ばして100g/のアルミナを担持させ
る。ウオッシュコートした担体を乾燥した後550℃の温
度で焼成し前処理剤Aを得た。
比較例1 担体としてブリヂストンタイヤ株式会社製の内部連通
空間を有し三次元網状のセル構造を有するセラミックフ
ォーム#/3担体(空孔率87%)を使用した以外は実施例
1と同様にして40g/のアルミナを担持した前処理剤B
を得た。
空間を有し三次元網状のセル構造を有するセラミックフ
ォーム#/3担体(空孔率87%)を使用した以外は実施例
1と同様にして40g/のアルミナを担持した前処理剤B
を得た。
比較例2 担体としてコージエライトハニカムを使用した以外は
実施例1と同様にして60g/のアルミナを担持した前処
理剤Cを得た。
実施例1と同様にして60g/のアルミナを担持した前処
理剤Cを得た。
次に本発明に使用した試験装置について第1図を参照
しながら説明する。ライン1からの空気に、触媒毒を溶
剤に添加した溶液をライン2から所定量混入させ試験ガ
スを調整した。
しながら説明する。ライン1からの空気に、触媒毒を溶
剤に添加した溶液をライン2から所定量混入させ試験ガ
スを調整した。
なお、試験ガス中の触媒毒濃度は、一般的なそれより
も高くして短時間で前処理剤の効果を判断できるように
した。
も高くして短時間で前処理剤の効果を判断できるように
した。
試験ガスは電気ヒーター3により所定温度に加熱され
前処理剤を充填した前処理剤層4および触媒層5に導入
され、試験ガス中に含まれる溶剤の接触酸化が行なわれ
る。
前処理剤を充填した前処理剤層4および触媒層5に導入
され、試験ガス中に含まれる溶剤の接触酸化が行なわれ
る。
試験例1 上述の試験装置を用いて触媒毒として気体状ジメチル
シリコン(Si換算で5ppm)を添加した約500ppmのメチル
エチルケトンを含有する試験ガスを温度350℃、風量10
/分で通した場合の触媒によるメチルエチルケトンの
反応率の変化を測定し、その結果を第2図に示す。
シリコン(Si換算で5ppm)を添加した約500ppmのメチル
エチルケトンを含有する試験ガスを温度350℃、風量10
/分で通した場合の触媒によるメチルエチルケトンの
反応率の変化を測定し、その結果を第2図に示す。
なお、触媒層の厚さは80mmで試験を行なった。その時
の各前処理剤の圧力損失を以下の表に示す。
の各前処理剤の圧力損失を以下の表に示す。
比較例3 比較例2の前処理剤Cにさらに実施例1と同様のウオ
ッシュコートを繰り返し行い100g/のアルミナを担持
した前処理剤Dを得た。得られた前処理剤Dは、ウオッ
シュコートを繰り返し行うことによりアルミナの担持量
を増加することはできたものの、試験例1によって同様
にメチルエチルケトンの反応率の変化を測定したが、60
g/のアルミナを担持した前処理剤Cと大きな変化は認
められなかった。すなわち、従来のコージェライトハニ
カムを用いた前処理剤では、担持量を増加してもそれに
見合う前処理効果の改善が計れないことが証明された。
このことは、担持量を増加したにもかかわらず、前処理
剤として有効なアルミナの表面積が増加しなかったもの
と推測される。さらに、担持量を増した前処理剤Dは、
無機繊維集合体を用いた本発明の前処理剤Aと比較して
外部からの衝撃に弱く担持したアルミナが剥離しやすか
った。
ッシュコートを繰り返し行い100g/のアルミナを担持
した前処理剤Dを得た。得られた前処理剤Dは、ウオッ
シュコートを繰り返し行うことによりアルミナの担持量
を増加することはできたものの、試験例1によって同様
にメチルエチルケトンの反応率の変化を測定したが、60
g/のアルミナを担持した前処理剤Cと大きな変化は認
められなかった。すなわち、従来のコージェライトハニ
カムを用いた前処理剤では、担持量を増加してもそれに
見合う前処理効果の改善が計れないことが証明された。
このことは、担持量を増加したにもかかわらず、前処理
剤として有効なアルミナの表面積が増加しなかったもの
と推測される。さらに、担持量を増した前処理剤Dは、
無機繊維集合体を用いた本発明の前処理剤Aと比較して
外部からの衝撃に弱く担持したアルミナが剥離しやすか
った。
以上の結果からも明らかなように、本発明の前処理剤
は、従来の前処理剤よりも圧力損失が小さく、かつ前処
理効果が著しく優れているという効果を奏する。
は、従来の前処理剤よりも圧力損失が小さく、かつ前処
理効果が著しく優れているという効果を奏する。
第1図は本発明に使用した試験装置を示す概略図、第2
図は触媒反応率(%)と温度の関係を示す特性図であ
る。 4:前処理剤 5:触媒層
図は触媒反応率(%)と温度の関係を示す特性図であ
る。 4:前処理剤 5:触媒層
Claims (3)
- 【請求項1】無機繊維集合体に活性アルミナを担持した
ことを特徴とする排ガスの前処理剤。 - 【請求項2】無機繊維集合体がセラミック繊維のシート
状集合体からなるハニカム構造体であることを特徴とす
る特許請求の範囲第1項記載の排ガス前処理剤。 - 【請求項3】セラミック繊維集合体の壁面が直径5,000
Å以上の空孔を0.1cc/g以上有することを特徴とする特
許請求の範囲第1項あるいは第2項のいずれか記載の前
処理剤。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP63283762A JP2686993B2 (ja) | 1988-11-11 | 1988-11-11 | 排ガスの前処理剤 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP63283762A JP2686993B2 (ja) | 1988-11-11 | 1988-11-11 | 排ガスの前処理剤 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH02131139A JPH02131139A (ja) | 1990-05-18 |
JP2686993B2 true JP2686993B2 (ja) | 1997-12-08 |
Family
ID=17669790
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP63283762A Expired - Lifetime JP2686993B2 (ja) | 1988-11-11 | 1988-11-11 | 排ガスの前処理剤 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2686993B2 (ja) |
-
1988
- 1988-11-11 JP JP63283762A patent/JP2686993B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH02131139A (ja) | 1990-05-18 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
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EXPY | Cancellation because of completion of term | ||
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