JP4019460B2 - 排気ガス浄化用触媒 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、排気ガス中に含まれるSOF(Soluble Organic Fraction=可溶性有機質)を酸化させて浄化する排気ガス浄化用触媒に関するものであり、小型・中型のディーゼルエンジンの排気ガスの浄化に適するものである。
【0002】
【従来の技術】
ディーゼルエンジンの排気ガスには、HC、CO等の他にパティキュレート成分が含まれている。このパティキュレートは、その60〜70%がSOFであり、他に煤(soot)が20〜30%、サルフェーツ(硫酸又はSO)が1〜10%含まれている。SOFは、五員環、六員環等の環状炭化水素が3個以上連なった縮合環構造をもつ多環式化合物を主成分とするものであり、その沸点は270℃以上である。一般には、ディーゼルエンジンの排気ガス中にSOFがC濃度に換算して40〜50ppm程度含まれている。
【0003】
上記パティキュレートについては、従来はこれをフィルタで捕集するというのが一般的である。このようなDPF(ディーゼルパティキュレートフィルタ)としては、例えば、コージェライト製ハニカム構造体のセル壁面に、平均粒径2μmのγ−アルミナ粒子のコート層、平均粒径100μmのβ−アルミナ粒子のコート層及び平均粒径150μmのβ−アルミナ粒子のコート層をこの順で重ねることによって、表面から内部にかけて大径(1000μm)から小径(0.5nm)に変化した無数のポアを有するウォッシュコート層を形成したものが知られている(特開平3−213610号公報参照)。
【0004】
また、排気ガス中のNOx(窒素酸化物)を還元分解する触媒として、メゾポアを有する結晶質のシリケートにPtを担持させたものがある(特開平8−257407号公報参照)。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記DPFではパティキュレートを捕集することはできても、これを分解浄化することはできず、別途燃やす必要がある。
【0006】
また、上記メゾポアのシリケートにPtを担持させた触媒の場合、これをSOFの酸化分解に利用しようとしても、SOFは排気ガス中ではミスト状(微小液滴)になっている一方、メゾポアシリケートに担持されているPtはその粒子径が小さいため、SOFがメゾポアシリケートに付着したときにPt粒子の全体が該SOFによって覆われた状態になり易い。このため、排気ガス中の酸素とPt粒子との接触が分解浄化すべきSOF自体によって妨げられ、結果的に該SOFを効率良く酸化分解するができない。
【0007】
【課題を解決するための手段】
そこで、本発明では、メゾポアを有する担持母材に担持させる触媒成分としてセリア(CeO)を採用し、排気ガス中のSOFを効率良く酸化分解することができるようにしたものである。
【0008】
すなわち、この出願の発明は、排気ガス中に含まれるSOFを分解浄化する排気ガス浄化用触媒であって、メゾポア(1〜25nm)を有する担持母材にセリアのみが担持され、又はセリア及びジルコニアの両成分のみがセリア/ジルコニアの質量比を75/25以上として担持されていることを特徴とする。
【0009】
このような触媒であれば、セリアが、又はセリア及びジルコニアが酸化触媒として働いて排気ガス中のSOFを酸化分解することができる。この場合、セリアは上記担持母材に担持された状態での粒子径がPtよりも大きい(一般にはPtは2〜5nmであるが、セリアは10〜20nmである)から、担持母材上のセリア粒子がミスト状のSOFによって完全に覆われてしまうことは少ない。よって、排気ガス中の酸素とセリア粒子との接触が確保され、該酸素がSOFの酸化分解に有効に利用されることになる。また、セリア自体がOストレージ効果を有するから、このセリアから脱離する酸素がSOFの酸化分解に利用される。
【0010】
また、SOFは比較的大きな分子であるが、セリアの担持母材は、メゾポアを有するから、SOFは該メゾポアに吸着されることになり、上記セリアと酸素との協働によるSOFの酸化分解に当該担持母材が良く寄与する。
【0011】
従って、SOFの酸化分解にはメゾポア径の大きさが問題になるが、2.5〜10nmであることが好適である。また、セリアの担持母材としてはメゾポアを有するものであれば、その種類は必ずしも問わないが、比較的均一なメゾポア径が得られて触媒の選択反応に有利なメゾポアシリケート(結晶質のシリケート)であることが好適である。
【0012】
上記メゾポアを有する担持母材に対するセリアの担持、又はセリア及びジルコニアの担持には、スプレードライ法、蒸発乾固法、含浸法等を採用することができる。
【0013】
【発明の効果】
従って、本発明によれば、メゾポアを有する担持母材にセリアのみが担持され、又はセリア及びジルコニアの両成分のみがセリア/ジルコニアの質量比を75/25以上として担持されているから、高い酸化能力が得られて、排気ガス中の高沸点のSOFを効率良く酸化分解することができる。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を説明する。
【0015】
<触媒の調製>
−実施例1−
水熱合成法によってメゾポアを有するメゾポアシリケート粉末(結晶質シリケートのポーラス材料であり、メゾポア径は2.5nmである。)を合成した。該メゾポアシリケートのメゾポア径の調整は、有機塩基をテンプレート(鋳型)として用いることによって行なった。
【0016】
すなわち、コロイダルシリカとテトラデシルトリメチルアンモニウムブロミド(鋳型材)とイオン交換水とを混合し、室温で充分に(3時間)撹拌する。このとき、NaOHを添加しpHが9〜11となるように調整する。この場合、コロイダルシリカとテトラデシルトリメチルアンモニウムブロミド(鋳型材)とは、Si1モルに対して鋳型材が1〜4モルとなるように混合し、NaOHによるpH調整等のために適量のイオン交換水を混合する。
【0017】
こうして得られた溶液をオートクレーブに入れ、120℃に加熱した状態を14〜20時間保持する。この処理によってメゾポアシリケートが合成されるので、遠心分離によって溶媒と粉末(メゾポアシリケート)とを分離した後、イオン交換水で充分に洗浄する。そして、得られた粉末を500℃で焼成することによって、目的とするメゾポアシリケートを得る。なお、必要とするメゾポア径の大きさによって上記コロイダルシリカに加える鋳型材の種類と量を変え、さらには水熱合成の条件を例えば120℃×72時間にする、というように変えることになる。
【0018】
次に硝酸セリウム(酢酸セリウムなど他のセリウム溶液であってもよい)と上記メゾポアシリケート粉末とを混合し、スプレードライ法によって1atm、約200℃の条件下で該メゾポアシリケート粉末にセリウムを担持させた。そして、500℃で2時間の焼成を行なうことにより、メゾポアシリケートにセリアが担持されてなる触媒粉末を得た。この触媒粉末をコージェライト製ハニカム状モノリス担体にウォッシュコートすることによって、ハニカム触媒を得た。
【0019】
上記触媒において、モノリス担体は400セル/inchのものであり、1L当りの重さが420〜450gである。ウォッシュコート量は担体の30wt%とし、Ce担持量はハニカム担体1L当たり1gとなるようにした(セリア担持量でいえば、約1.23g/Lになる)。ウォッシュコート量は担体の30wt%であるから、この触媒層(コート層)におけるCe濃度は0.074〜0.08wt%程度である。
【0020】
−実施例2−
この例では、実施例1と同様のメゾポアシリケート粉末にセリアとジルコニアとを担持させた。その担持にあたっては、ジルコニア源として硝酸ジルコニウムを用いた。すなわち、硝酸ジルコニウムと硝酸セリウムとメゾポアシリケートとを混合して、実施例1と同様にスプレードライ法に供し、焼成後にハニカム担体にウォッシュコートした。CeとZrとを合わせた担持量はハニカム担体1L当たり1gとなるようにし、且つセリアとジルコニアとの質量比率はセリア:ジルコニア=90:10となるようにした。
【0021】
−実施例3−
この例では、セリアとジルコニアとの質量比率を75:25とする他は実施例2と同様にして触媒を調製した。CeとZrとを合わせた量はハニカム担体1L当たり1gである。
【0022】
比較例1
この例では、セリアに代えてその全量をジルコニアとする他は実施例1と同様にして触媒を調製した。Zr量はハニカム担体1L当たり1gである。
【0023】
比較例2
アルミナ粉末を準備し、これにPtをスプレードライ法で担持させ、得られた触媒粉末を同様のモノリス担体にウォッシュコートによって担持させた。ウォッシュコート量は実施例と同じく30wt%であり、Ptの担持量はハニカム担体1L当り1.0gである。
【0024】
なお、いずれの触媒においても、その不純物量は1%以下である。
【0025】
<排気ガスの浄化>
−排気ガス浄化率に関しての実車評価−
上記実施例1〜4、比較例の各触媒について、1900ccのディーゼルエンジンを搭載した自動車の床下に配置し、ECEモードで該エンジンの排気ガスを浄化させ、該モードトータルでのHC、CO及びパティキュレート(以下、PMという)の浄化率を調べた。結果は図1に示されている。なお、この場合のPMの浄化率はSOFとサルフェーツに関するものであり、煤は除外して計算している。
【0026】
図1によれば、セリアを担持させた実施例1〜3は比較例1,2に比べてPMの浄化率が高くなっている。なお、セリアとジルコニアとを混合する場合は、セリア/ジルコニアの比は75/25以上にすることが好適である。これから、メゾポアシリケートにセリア又はジルコニアを担持させると、排気ガス中のPM、すなわちSOFを効率良く浄化することができることがわかる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施例及び比較例の排気ガス浄化率についての実車テストの結果を示すグラフ図。
【符号の説明】
なし。

Claims (3)

  1. 排気ガス中に含まれるSOFを分解浄化する排気ガス浄化用触媒であって、
    メゾポアを有する担持母材にセリアのみが担持され、又はセリア及びジルコニアの両成分のみがセリア/ジルコニアの質量比を75/25以上として担持されていることを特徴とする排気ガス浄化用触媒。
  2. 請求項1に記載されている排気ガス浄化用触媒において、
    上記メゾポア径が、2.5〜10nmであることを特徴とする排気ガス浄化用触媒。
  3. 請求項1又は請求項2に記載されている排気ガス浄化用触媒において、
    上記メゾポアを有する担持母材が結晶質のシリケートであることを特徴とする排気ガス浄化用触媒。
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