JP2686864B2 - 電動回転椅子 - Google Patents

電動回転椅子

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JP2686864B2
JP2686864B2 JP3258724A JP25872491A JP2686864B2 JP 2686864 B2 JP2686864 B2 JP 2686864B2 JP 3258724 A JP3258724 A JP 3258724A JP 25872491 A JP25872491 A JP 25872491A JP 2686864 B2 JP2686864 B2 JP 2686864B2
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厚志 鈴木
勇彦 神野
紀雄 高木
進 小林
良一 石井
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Koito Industries Ltd
Central Japan Railway Co
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、車両の走行方向を転換
するときそれに合わせて座席の向きを回転する電動回転
椅子に関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、長距離列車は座席が進行方向を
向いているものが多く、その列車が終着駅から元の駅に
向かって走行するときは進行方向が変わるので、椅子の
向きもそれに合わせて変えている。これは通常、椅子の
台枠を回転させることによって行っており、この作業は
従来、作業員が一つ一つ手作業で回転させていたが時間
がかかり、迅速な折り返しが行えないため、近年は電動
制御を行うことが提案されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】回転椅子の電動制御に
は椅子の動作完了位置をセンサにより検出し、制御する
方法があるが、各椅子毎にセンサが設置する必要がある
ため、センサの数が多くなり、信頼性が低下するという
課題がある。また、モータを通電状態のまま動作完了位
置に突き当てた後、電源をタイマにより遮断する方法で
は各動作毎に専用タイマが必要となるので経済性が悪い
という課題がある。
【0004】
【課題を解決するための手段】このような課題を解決す
るために本発明は、第1のモータを正転させて動作完了
位置に突き当て、ストッパーピンをはずした後、タイマ
により電源を遮断し、更にその後、同一タイマによりモ
ータを逆転させ、ストッパーピンを固定位置に復帰させ
るように構成したものである。
【0005】
【作用】正転方向回転手段によって第1のモータが正転
方向に所定時間回転してワイヤを卷き取りることでペダ
ルが踏まれた状態になって、背もたれが正規位置に戻る
とともに、ストッパーピン用穴からストッパーピンが外
れ、これによって反発バネが台枠を回転方向に押圧し所
定量回転させ、逆転方向回転手段によって第1のモータ
を逆転方向に所定時間回転させ卷き取られているワイヤ
を解放し、ペダルを元の状態に復帰する。
【0006】
【実施例】図1は本発明を適用して構成した椅子であ
り、ペダル1を踏んだ状態とすることによって後述する
ようにこの椅子が回転するようになっている。図2はペ
ダル1の部分の詳細を示す図であり記号2、3は支点で
あって、ペダル1を踏み込むとストッパーピン4が図の
矢印方向に移動するようになっている。そしてそのペダ
ルの踏み込みを解除するとバネ5の力によってストッパ
ーピン5が元の位置に戻るようになっている。
【0007】モータ10(第1のモータ)はワイヤ11
を巻き込むことによってペダル1を下方に引き込み、ペ
ダル1が踏み込まれた時と同様な動きをするようになっ
ている。図3はこの部分の詳細を示す図であって、モー
タ10の回転は減速機12を介して解除金具13に伝え
られるようになっている。解除金具13はワイヤ11の
端部を固定する固定金具111が溝133に挿入されたう
え、その固定金具13が穴131に挿入されることによ
って、ワイヤ11が解除金具13に固定されるようにな
っている。なお、ワイヤ11はモータ10が回転するこ
とによって溝132に卷き取られるようになっている。
【0008】ワイヤ11の他端はペダル1の裏側に設け
られたワイヤ固定金具11の穴12に固定されている。こ
のためモータ10が回転すると解除金具13がそのモー
タ10に駆動されて回転し、ワイヤ11が解除金具13
の溝132に卷き取られる。このため、ペダル1はワイ
ヤ11によって下方に引き込まれ、従来足で踏んでいた
と同じ状態になる。
【0009】図4は台枠30の詳細を示す図でありこの
台枠の下部中央付近に半円状の固定金具31が設けられ
ており、その両側の先端部にはストッパピンロック用の
穴32、33が設けられている。そして台枠30の後部
すなわち椅子の背もたれが配設される部分の下方に反発
バネ受部34、35が設けられている。
【0010】図5は図4に示す台枠30が乗せられる基
台40であり、回転台41の下方に設けられる図示しな
い椅子回転用のモータ(第2のモータ)によって台枠3
0が回転するようになっており、台枠30が回転すると
反発バネ受け部34、35は最後に反発バネ42あるい
は43に突き当たるようになっている。
【0011】このように構成されているので、先ずモー
タ10が正転方向に駆動されることによってワイヤ11
が卷き取られ、それにともなってペダル1が踏み込まれ
たと同じ状態になるので、図2のストッパーピン4が図
4のストッパーピン用穴32または33から外れるとと
もに、背もたれが正規の位置に戻る。また、ストッパー
ピン4が穴32または33から外れることによって、台
枠は反発バネ42または43の反発力によって回転方向
に押圧され少し回転するので、ストッパーピン用穴32
または33はストッパーピン4の位置からずれる。
【0012】前述のモータ10の回転は後述するタイマ
によって所定時間だけ駆動され、その所定時間経過後は
前述したようにストッパーピン4とストッパーピン用穴
32または33の位置関係がずれるので、ストッパーピ
ン4は元の位置に戻してもストッパーピン用穴と係合す
ることはない。このため、モータ10は所定時間だけ正
転制御が行われた後に、同じ所定時間だけ逆転制御が行
われ、ワイヤ11は卷き戻される。
【0013】ワイヤ11が卷き戻されるとストッパーピ
ン4はバネ5(図2)の力によって元の位置に戻るが、
その位置には固定金具31があるのでストッパーピン4
はそれに当接する。この状態で台枠30が回転するの
で、ストッパーピン4は固定金具31の側面を摺動す
る。
【0014】台枠30の回転が進行するとやがて台枠3
0に設けられた反発バネ受部34または35(図4)が
反発バネ42または43(図5)に当接する、台枠を回
すモータの駆動力が反発バネの押圧力よりも強くしてあ
るので、台枠30は反発バネの力に抗して回転を継続す
る。この回転によりストッパーピン用穴32または33
がストッパーピン4の位置にくるので両者が嵌合し、台
枠30の回転は停止する。台枠30の回転は後述するタ
イマによって所定時間に限定されており、適当な時間で
通電が停止される。
【0015】このようにストッパーピンの係合を外す作
業を第1のモータの駆動力によって行い台枠の回転を第
2のモータによって行うことで従来の椅子を改造するだ
けで電動力で回転をさせることができる。このため。多
数の椅子があっても従来のように一つ一つを人手に頼っ
て向きを変える必要がなくなるので、人手不足であって
も迅速な折り返し作業が行える。また、乗客の好みで椅
子の向きを変える場合はペダル1を踏むことによって従
来通りロックを外すことができるので、任意に向きを変
えることができる。このとき、すなわちペダル1を踏ん
だとき、図3のワイヤ11が緩むが、ペダル1をから足
を離した時点で元に戻るので、実用上支障はない。
【0016】図6はこの装置を駆動する装置の回路図で
あり、図7はその動作を説明するタイムチャートであ
る。この装置は例えば奇数番目の椅子と、偶数番目の椅
子を別個に回転させるようになっている。その動作は同
じであるから、奇数番目の椅子を回転させるとして説明
する。
【0017】先ずピン抜き動作に付いて説明すると、奇
数番目の椅子を上り方向に回転させるためのスイッチ6
0を押すと「図7(a)」(以下、特に必要な場合以外
は図7の記載は省略し、単に(a)のように記載す
る)、接点61aを経由してピン動作タイマ62が付勢
される「(c)」。この結果、ピン動作タイマ62の接
点62aがオンとなり「(d)」リレー63が付勢され
「(e)」、接点63a、63bがオンとなって
「(f)」、椅子回転用タイマ64「(g)」とリレー
61「(h)」が付勢される。
【0018】リレー61の付勢によって接点61b1
「(i)」がオンとなり、リレー61が自己保持状態と
なる。また接点61cのオンにより「(j)」、すでに
オンとなっている接点63b「(f)」と接点65a
「(k)」を経由してピン抜き・ピン戻し用モータ66
のピン抜き用界磁66aにAC100Vが供給され
「(1)」、モータ66が正転方向に回転してストッパ
ーピン4(図2)が引き抜かれる。
【0019】次にピン戻しと、椅子の回転動作に付いて
説明する。ピン動作タイマ62は約2秒でタイムアップ
するので「(c)」、その時点で接点62aがオフとな
って、「(d)」、リレー63の付勢が断たれ
「(e)」、接点63d1,63cがオンとなってり
「(m)」,「(n)」、接点63a、63bがオフと
なる「(f)」。
【0020】接点63cのオンによってリレー65が付
勢され「(o)」、接点65bから65eまでがオンと
なり「(p)」、接点65aがオフとなる「(k)」。
これによりピン抜き動作は停止する。
【0021】すでにオンとなっている接点61c
「(j)」に加え、接点65dがオンになると
「(p)」、接点61c「(j)」→接点65d
「(p)」→接点67a「(q)」→接点68a1
「(r)」の経路で奇数側の椅子を上り側に向けて回転
させる椅子回転用モータ69(第2のモータ)の界磁6
9aにAC100Vが供給され「(s)」、椅子が上り
方向に回転する。
【0022】また、接点65cのオンにより
「(p)」、接点61b1「(i)」→接点65c
「(p)」→接点67b「(q)」→接点63d1
[(n)」→接点70a「(t)」の経路でピン動作タ
イマ62が付勢され「(c)」接点62aがオンとなる
「(d)」。
【0023】接点62aのオンでリレー63が付勢され
て「(e)」、接点63c「(m)」、63d1
「(n)」がオフとなり、接点63d2「(u)」、接
点63a,63b「(f)」がオンになる。そして、接
点63d2のオンにより、リレー70が付勢され、接点
70bがオン「(w)」、接点70aがオフとなり、リ
レー70は接点61b1「(i)」、70b「(w)」
によって自己保持状態となる「(v)」。
【0024】接点63bのオンにより「(f)」、すで
にオンとなっている接点61c「(j)」と接点65e
「(p)」を経由して接点61c「(j)」→接点63
b「(f)」→接点65e「(p)」の経路でピン抜き
・ピン戻し用モータ66のピン戻し出力用界磁66bに
AC100Vが出力される「(x)」。
【0025】そしてピン動作タイマ62が約2秒でタイ
ムアップし「(c)」、接点62aがオフとなると
「(d)」、リレー63の付勢が断たれ「(e)」、接
点63c「(n)」、63d1「(m)」、がオンとな
り、接点63d2「(u)」、接点63a,63b
「(f)」がオフとなる。これによりピン戻し出力用界
磁66bへのAC100Vの供給は接点63bによって
遮断される。
【0026】椅子の回転用タイマ64のタイムアップに
より接点64aがオフなると「(y)」、リレー61の
付勢が断たれ「(h)」、接点61b1「(i)」がオ
フとなる。これによってリレー61、リレー65、リレ
ー70「(h)」,「(o)」,「(v)]の自己保持
が解かれ、接点65dがオフとなって椅子の回転が停止
する。
【0027】以上は奇数側を上り側に向ける動作である
が他の動作も同様である。なお、記号71は奇数側を下
り側に向けるボタン、記号72は偶数側の上り側に向け
るボタン、記号73は偶数側を下り側に向けるボタン、
記号74,75は偶数側の椅子用のモータである。
【0028】
【発明の効果】以上説明したように本発明は、モータの
駆動力によってペダルを踏んだと同じ状態になるように
構成したので、従来から用いられている椅子を改造して
使用でき、経済性が良くまた保守性も良いという効果を
有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用して構成した椅子の一例を示す斜
視図
【図2】図1のペダルの部分を拡大した斜視図
【図3】図2のペダルを移動させる構造を示す図。
【図4】台枠の詳細を示す斜視図
【図5】台枠を回転させる部分(脚台)の斜視図
【図6】電気回路の一例を示す回路図
【図7】図6の動作を示すタイムチャート
【符号の説明】
1 ペダル 2、3 支点 4 ストッパーピン 5 バネ 10 モータ 11 ワイヤ 12 減速機 32、33 ストッパーピン用穴 34、35 反発バネ受け部 42、43 反発バネ
フロントページの続き (72)発明者 高木 紀雄 愛知県名古屋市千種区高見2−1−13− 37 (72)発明者 小林 進 神奈川県横浜市戸塚区前田町100番地 小糸工業株式会社内 (72)発明者 石井 良一 神奈川県横浜市戸塚区前田町100番地 小糸工業株式会社内

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ペダルが踏まれることによって背もたれ
    が正規位置に戻されるとともに台枠に設けられたストッ
    パーピン用穴からストッパーピンが外され台枠が回転自
    在な状態となる回転椅子であって、 第1のモータを正転方向に所定時間回転させワイヤを卷
    き取る正転方向回転手段と、 第1のモータが正転方向に回転することによって前記ペ
    ダルが踏まれた状態になりストッパーピン用穴からスト
    ッパーピンが外れたとき台枠を回転方向に押圧し台枠回
    転方向に所定量回転させる反発バネと、 前記ストッパーピン用穴からストッパーピンが外れたと
    き第1のモータを逆転方向に所定時間回転させ卷き取ら
    れているワイヤを解放する逆転方向回転手段とを備えた
    ことを特徴とする電動回転椅子。
JP3258724A 1991-09-11 1991-09-11 電動回転椅子 Expired - Fee Related JP2686864B2 (ja)

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JPH0569767A JPH0569767A (ja) 1993-03-23
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Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2834401B2 (ja) * 1994-04-08 1998-12-09 小糸工業株式会社 座席装置
US6000659A (en) * 1996-12-23 1999-12-14 The Boeing Company Fully reclinable, pivotable airplane passenger sleeper seat assemblies
CN103815690B (zh) * 2014-02-17 2016-03-30 洛阳理工学院 一种可旋转的椅子

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JPH0569767A (ja) 1993-03-23

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