JP2686681B2 - 熱交換器 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、ＮＣ装置等に使用する
気体循環型の熱交換器の改良に関する。特に、熱交換効
率を向上する改良に関する。

【０００２】

【従来の技術】ＮＣ装置等の産業用電子機器は、悪い環
境条件の下において使用されることが多いので、密閉筐
体に入れて使用される。一方、ＮＣ装置等の産業用電子
機器は発熱をともなうから、これが収容される密閉筐体
の内気を冷却しなければならない。そのため、従来、コ
ルゲートタイプのプレートフィン式熱交換器またはヒー
トパイプ式熱交換器が広く使用されていたが、発熱量が
小さい場合はコスト的に不利であるから、図４に縦断面
図を示すような埋め込み箱型の熱交換器が開発された。

【０００３】図４参照 図において、１は電子機器が収容される筐体であり、２
が上記の埋め込み箱型の熱交換器である。この埋め込み
箱型の熱交換器２は、冷却されるべき内気を、内気吸入
用ファン23を利用して内気吸入口22から吸入し、内気通
路24を通過させて内気排出口25から排出するとゝもに、
冷却すべき外気を、外気吸入用ファン27を利用して外気
吸入口26から吸入し、外気通路28を通過させながら内気
通路24と外気通路28との隔壁30を介して内外気を熱交換
させ、外気排出口29から排出するものである。

【０００４】この埋め込み箱型の熱交換器の熱交換面は
内気通路24と外気通路28との隔壁30のみであり、熱交換
効率が低い。

【０００５】

【発明が解決しようとする課題】以上に述べたように、
従来技術に係る埋め込み箱型の熱交換器は熱交換効率が
必ずしも高くないと云う欠点がある。

【０００６】本発明の目的は、この欠点を解消すること
にあり、熱交換効率が向上している埋め込み箱型の熱交
換器を提供することにある。

【０００７】

【課題を解決するための手段】上記の目的は、下記いづ
れの手段をもっても達成される。第１の手段は、（イ）
内気通路（43）と外気通路（47）とが、隔壁（49）を介
して、内気通路（43）が外気側となり外気通路（47）が
内気側になるように配置され、（ロ）内気通路（43）と
外気通路（47）とにはそれぞれ内気給送用ファン（42）
または外気給送用ファン（46）が設けられ、（ハ）内気
通路（43）と外気通路（47）とは、隔壁（49）を介して
熱交換するとゝもに、内気通路（43）と外壁（50）との
間及び外気通路（47）と筐体（１）の壁面（11）との間
においても、熱交換することゝされており、（ニ）外気
通路（47）に対応する領域において、筐体（１）の壁面
（11）の内面にそって冷却風を流すように筐体内壁冷却
ファン（61）が設けられている熱交換器である。

【０００８】第２の手段は、第１の手段の熱交換器にお
いて、筐体内壁冷却ファン（61）の流出口（62）に連通
して、外気通路（47）に対応する領域に、筐体（１）の
壁面（11）の内面にそって冷却風ダクト（63）が設けら
れている熱交換器である。

【０００９】第３の手段は、第１または第２の手段の熱
交換器において、内気通路（43）に対応する領域に、熱
交換器（４）の外壁（50）にそって冷却風を流すように
熱交換器外壁冷却ファン（71）が設けられ、熱交換器外
壁冷却ファン（71）の流出口（72）に連通して熱交換器
（４）の外壁（50）にそって冷却風ダクト（73）が設け
られている熱交換器である。

【００１０】

【作用】本発明の第１の手段に係る埋め込み箱型の熱交
換器においては、冷却される内気の通路43が外気側に設
けられて外気に接し、冷却する外気の通路47が内気側に
設けられて内気に接しており、しかも、外気通路47に対
応する領域において筐体１の壁面11の内面にそって冷却
風を流すように筐体内壁冷却ファン61が設けられている
ので、熱交換効率がすぐれている。

【００１１】本発明の第２の手段に係る埋め込み箱型の
熱交換器においては、第１の手段の筐体内壁冷却ファン
61に加えて、筐体１の壁面11の内面にそって冷却風ダク
ト63が設けられているので、熱交換効率がさらに向上し
ている。

【００１２】本発明の第３の手段に係る埋め込み箱型の
熱交換器においては、第１または第２の手段の筐体内壁
冷却ファン61に加えて、熱交換器４の外壁50にそって冷
却風を流すように熱交換器外壁冷却ファン71とこのファ
ン71の冷却風を、熱交換器４の外壁50にそってガイドす
る冷却風ダクト73とが設けられているので、熱交換効率
は、さらに向上している。

【００１３】

【実施例】以下、図面を参照して、本発明の三つの実施
例に係る熱交換器について説明する。

【００１４】第１実施例 図１（ａ）（ｂ）参照 図１（ａ）は縦断面図であり、図１（ｂ）はそのＢ−Ｂ
断面図（横断面図）である。図において、１は電子機器
が収容される筐体であり、４が本実施例に係る埋め込み
箱型熱交換器である。41は内気吸入口であり、42は内気
給送用ファンであり、43は内気通路であり、44は内気排
出口である。また、45は外気吸入口であり、46は外気給
送用ファンであり、47は外気通路であり、48は外気排出
口である。さらに、61が筐体内壁冷却ファンであり、外
気通路47に対応する領域において筐体１の壁面11の内面
にそって冷却風を流す。

【００１５】図より明らかなように、内気通路43と外気
通路47とは隔壁49をもって隔てられており、また、内気
通路43が外気側となり外気通路47が内気側になるように
配置されており、内気通路43はその外壁50を介して外気
と接しており、外気通路47は筐体１の壁面11を介して内
気と接しており、さらに、外気通路47に対応する領域に
おいて筐体１の壁面11の内面にそって冷却風を流す筐体
内壁冷却ファン61が設けられている。そのため、内気通
路43は、隔壁49と外壁50とを介して、その両面から冷却
されるので、熱交換効率が高い。しかも、外気通路47中
を給送される外気は隔壁49と筐体１の壁面11との双方を
介して内気を冷却することゝなり、しかも、筐体１の壁
面11の内面にそっても筐体内壁冷却ファン61によって内
気が流されて、この内気も外気通路47を通過する外気に
よって積極的に冷却されるので、この点からも熱交換効
率が高い。

【００１６】第２実施例 図２参照 図は縦断面図であり、図１（ａ）との相違は外気通路47
に対応する領域において筐体１の壁面11の内面にそって
冷却風を流す筐体内壁冷却ファン61の流出口62に連通し
て冷却風ダクト63が設けられていることのみである。こ
のダクトにより、外気通路47に対応する領域において筐
体１の壁面11の内面にそって冷却風を流す筐体内壁冷却
ファン61の効果はさらに向上する。

【００１７】図３参照 図は縦断面図である。図２との相違は内気通路43に対応
する領域において、熱交換器４の外壁50にそって冷却風
を流すように熱交換器外壁冷却ファン71が設けられ、熱
交換器外壁冷却ファン71の流出口72に連通して熱交換器
４の外壁50にそって冷却風ダクト73が設けられているこ
とのみである。この熱交換器外壁冷却ファン71の存在に
より、この埋め込み箱型熱交換器の熱交換効率はさらに
向上する。

【００１８】

【発明の効果】以上説明したとおり、本発明に係る埋め
込み箱型熱交換器は、冷却される内気の通路が外気側に
設けられており、冷却する外気の通路が内気側に設けら
れており、しかも、筐体壁面の内面にそって冷却風を流
す筐体内壁冷却ファンが設けられ、また、この筐体内壁
冷却ファンに冷却風ダクトが設けられ、さらに、熱交換
器の外壁にそって冷却風を流す熱交換器外壁冷却ファン
と冷却風ダクトも設けられているので、熱交換効率が極
めて向上する。

【図面の簡単な説明】

【図１】（ａ）は本発明の第１実施例に係る埋め込み箱
型熱交換器の縦断面図であり、（ｂ）はそのＢ−Ｂ断面
図である。

【図２】本発明の第２実施例に係る埋め込み箱型熱交換
器の縦断面図である。

【図３】本発明の第３実施例に係る埋め込み箱型熱交換
器の縦断面図である。

【図４】従来技術に係る埋め込み箱型熱交換器の縦断面
図である。

【符号の説明】

１ 筐体 11 筐体の壁面 ２ 従来技術に係る埋め込み箱型熱交換器 21 箱型熱交換器の外壁 22 内気吸入口 23 内気吸入用ファン 24 内気通路 25 内気排出口 26 外気吸入口 27 外気吸入用ファン 28 外気通路 29 外気排出口 30 内外気通路の隔壁 ４ 本発明の第１の実施例に係る熱交換器 41 内気吸入口 42 内気給送用ファン 43 内気通路 44 内気排出口 45 外気吸入口 46 外気給送用ファン 47 外気通路 48 外気排出口 49 熱交換器の隔壁 50 熱交換器の外壁 ５ 本発明の第２の実施例に係る熱交換器 ６ 本発明の第３の実施例に係る熱交換器 61 筐体内壁冷却ファン 62 筐体内壁冷却ファンの流出口 63 筐体内壁冷却ファンの冷却風ダクト 71 熱交換器外壁冷却ファン 72 熱交換器外壁冷却ファンの流出口 73 熱交換器外壁冷却ファンの冷却風ダクト

Claims (3)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 内気通路（43）と外気通路（47）とは、
   隔壁（49）を介して、前記内気通路（43）が外気側とな
   り前記外気通路（47）が内気側になるように配置されて
   なり、 前記内気通路（43）と前記外気通路（47）とにはそれぞ
   れ内気給送用ファン（42）または外気給送用ファン（4
   6）が設けられてなり、 前記内気通路（43）と前記外気通路（47）とは、前記隔
   壁（49）を介して熱交換するとゝもに、前記内気通路
   （43）と外壁（50）との間及び前記外気通路（47）と筐
   体（１）の壁面（11）とにおいても、熱交換することゝ
   されてなり、 前記外気通路（47）に対応する領域において、前記筐体
   （１）の壁面（11）の内面にそって冷却風を流すように
   筐体内壁冷却ファン（61）が設けられてなることを特徴
   とする熱交換器。
2. 【請求項２】 前記筐体内壁冷却ファン（61）の流出口
   （62）に連通して、前記外気通路（47）に対応する領域
   において、前記筐体（１）の壁面（11）の内面にそって
   冷却風ダクト（63）が設けられてなることを特徴とする
   請求項（１）記載の熱交換器。
3. 【請求項３】 前記内気通路（43）に対応する領域にお
   いて、前記熱交換器（４）の外壁（50）にそって冷却風
   を流すように熱交換器外壁冷却ファン（71）が設けら
   れ、該熱交換器外壁冷却ファン（71）の流出口（72）に
   連通して前記熱交換器（４）の外壁（50）にそって冷却
   風ダクト（73）が設けられてなることを特徴とする請求
   項（１）または（２）記載の熱交換器。