JP2686532B2 - 車両の後輪操舵装置 - Google Patents

車両の後輪操舵装置

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JP2686532B2
JP2686532B2 JP9307688A JP9307688A JP2686532B2 JP 2686532 B2 JP2686532 B2 JP 2686532B2 JP 9307688 A JP9307688 A JP 9307688A JP 9307688 A JP9307688 A JP 9307688A JP 2686532 B2 JP2686532 B2 JP 2686532B2
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、電動機を駆動源として後輪を転舵する車両
の後輪操舵装置に関するものである。
(従来の技術) 前輪転舵に応じて後輪をも転舵する4輪操舵装置等を
備えた車両においては、後輪を転舵するための後輪操舵
装置が必要となる。この後輪操舵装置としては、従来よ
り、その後輪転舵の駆動源に油圧を用いたものあるいは
電動機を用いたものが知られており、後者については例
えば実開昭62−25277号公報に開示されている。
上記電動機式の後輪操舵装置は、一般に、上記公報に
も記載されているように、電動機の駆動により、これに
連結された後輪転舵ロッド等の後輪転舵手段を変位させ
て後輪を転舵する構成とされており、油圧式のものに比
して後輪転舵の制御をきめ細かく行うことが可能であ
る。反面、後輪転舵の制御が専ら電気的に行われるの
で、この制御系の故障等の異常に対するフェールセーフ
については十分な配慮が必要である。このため従来、特
開昭61−202977号公報に開示されているように、後輪転
舵手段をつねに所定の中立位置に向けて付勢するセンタ
リングスプリング等の中立位置復帰手段を設け、異常発
生時にはこの中立位置復帰手段の付勢力によって、中立
位置から変位した後輪転舵手段を中立位置に復帰せしめ
る工夫がなされている。
(発明が解決しようとする課題) しかしながら、中立位置復帰手段による付勢力は、異
常発生時、車両に作用するコーナリングフォオース等に
抗して後輪転舵手段を中立位置に復帰させる必要から、
比較的大きな力が得られるようにその値が設定されるも
のであり、このため、この付勢力による中立位置復帰は
走行状況によっては急激になされることもあり、このよ
うな場合には運転者等に違和感を与えることが考えられ
る。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであ
って、異常発生時、中立位置から変位した後輪転舵手段
を中立位置復帰手段の付勢力によって中立位置へ確実に
復帰せしめることができ、しかもこれを運転者等に違和
感を与えることなく実現することのできる車両の後輪操
舵装置を提供することを目的とするものである。
(課題を解決するための手段) 本発明による車両の後輪操舵装置は、後輪転舵手段を
ロックして、これを所定の変位状態に保持する保舵手段
を設けるとともに、異常発生時における後輪転舵手段の
中立位置への復帰が徐々に行われるように上記保舵手段
の作動を制御する制御手段を設けることにより上記目的
達成を図るようにしたものである。すなわち、第1図に
示すように、後輪に連結され、変位することによって該
後輪を転舵する後輪転舵手段と、この後輪転舵手段をつ
ねに所定の中立位置に向けて付勢する中立位置復帰手段
と、前記後輪転舵手段に連結され、該後輪転舵手段を前
記中立位置復帰手段の付勢力に抗して前記中立位置から
変位させる電動機と、前記後輪転舵手段をロックして、
該後輪転舵手段を所定の変位状態に保持する保舵手段
と、この保舵手段の作動を制御する制御手段とを備えて
なり、前記制御手段は、所定の異常発生時、前記中立位
置から変位した前記後輪転舵手段を、前記中立位置復帰
手段の付勢力を利用して徐々に前記中立位置へ復帰せし
めるように、前記保舵手段を作動させる構成とされてい
ることを特徴とするものである。
上記「保舵手段」は、後輪転舵手段をロック可能なも
のであれば、その後輪転舵手段に対するロック位置等は
特に限定されるものではなく、例えば、後輪転舵手段自
体をロックする構成としてもよいし、電動機の出力軸、
あるいは電動機および後輪転舵手段間の連結機構等をロ
ックすることにより後輪転舵手段をロックする構成とし
てもよい。
上記「所定の異常発生時」とは、中立位置から変位し
た後輪転舵手段を中立位置復帰手段の付勢力によって中
立位置へ復帰せしめる動作を必要とし、かつ、このとき
の電動機の保持力(すなわち出力軸から入力される外部
負荷に対する抵抗力)が所定値以下であり、あるいはこ
れを所定値以下にすることが可能であるような異常が発
生したときを意味し、例えば、電動機またはその制御系
に異常が生じて電動機が外部負荷により自由に回転等す
るようになった場合等が該当する。
上記「制御手段」は、後輪転舵手段の中立位置への復
帰が徐々に行われるように保舵手段の作動を制御するも
のであるが、この制御は、異常発生時における電動機の
保持力の大きさ等に応じて行えばよい。
上記制御手段よる後輪転舵手段の中立位置への復帰を
徐々に行わしめる制御としては、保持手段を断続的に繰
り返して作動させる制御、あるいは、保舵手段の後輪転
舵手段に対するロック保持力を徐々に弱めるように保舵
手段を作動させる制御が用いられる。
(作用) 上記構成に示すように、所定の異常発生時における後
輪転舵手段の中立位置への復帰が、制御手段により作動
制御される保舵手段によって徐々に行われることとな
る。
上記復帰を徐々に行わしめる制御は、具体的には、電
動機駆動用電力の節減等のため上記所定の異常発生時す
でに保舵手段によって後輪転舵手段がロックされ所定の
変位状態に保持されている場合には、例えば、保舵手段
を断続的に繰り返して作動させる制御、あるいは、保舵
手段の後輪転舵手段に対するロック保持力を徐々に弱め
るように保舵手段を作動させる制御が用いられる。一
方、異常発生時保舵手段によるロックがなされていない
場合には、一旦保舵手段によるロックを行った後上記制
御が用いられる。
(発明の効果) このように本発明によれば、異常発生時、中立位置か
ら変位した後輪転舵手段を中立位置復帰手段の付勢力に
よって中立位置へ確実に復帰せしめることができ、しか
もこれを運転者等に違和感を与えることなく実現するこ
とができる。
(実 施 例) 以下添付図面を参照しながら本発明の実施例について
詳述する。
第2および3図は、本発明による車両の後輪操舵装置
の一実施例を示す全体構成図およびその要部詳細図であ
る。
第2図に示すように、後輪操舵装置2は、前輪転舵に
応じて後輪をも転舵する4輪操舵装置の一部を構成する
ものであって、後輪転舵手段たる後輪転舵ロッド4と、
中立位置復帰手段6と、電動機たるサーボモータ8と、
保舵手段たるブレーキ10と、制御手段たるコントロール
ユニット12とを備えてなっている。
後輪転舵ロッド4は、車幅方向に延設され、その両端
部が左右1対のタイロッド14L,14Rおよびナックルアー
ム16L,16Rを介して左右1対の後輪18L,18Rに連結されて
なり、該後輪転舵ロッド4が車幅方向に変位することに
より後輪18L,18Rを転舵するようになっている。
中立位置復帰手段6は、後輪転舵ロッド4に付設さ
れ、第4図にその断面を詳細に示すように、車体20に固
定されたケーシング22を有し、このケーシング22内には
1対のばね受け24a,24bが遊嵌されて、これらばね受け2
4a,24bの間に圧縮ばね26が配設されている。上記後輪転
舵ロッド4はケーシング22を貫通して延び、この後輪転
舵ロッド4には1対の鍔部4a,4bが間隔をおいて形成さ
れ、該鍔部4a,4bにより上記ばね受け24a,24b受止する構
成とされており、後輪転舵ロッド4は圧縮ばね26によっ
てつねに所定の中立位置(すなわち、後輪18L,18Rが舵
角零の直進状態となる位置)に向けて付勢されている。
上記圧縮ばね26は、コーナリング時のサイドフォースに
打ち勝つだけのばね力を備えたものとされている。
サーボモータ8は、ステップモータであって、第3図
に示すように、その出力軸8aが、歯車列28aとボールね
じ28bとからなる減速機構28を介して後輪転舵ロッド4
に連結され、第2図に示すように、コントロールユニッ
ト12からの制御信号により作動して、後輪転舵ロッド4
を中立位置復帰手段6の付勢力に抗して中立位置から変
位させるようになっている。
ブレーキ10は、サーボモータ8の出力軸8aに付設さ
れ、該出力軸8aの回転に制動を加えることができるよう
になっており、このブレーキ10の作動により、出力軸8a
(ひいては後輪転舵ロッド4)をロックして該後輪転舵
ロッド4を所定の変位状態に保持すること(すなわち保
舵すること)ができるようになっている。このブレーキ
10の作動は、コントロールユニット12によって制御され
る。サーボモータ8により後輪転舵ロッド4が中立位置
から変位したとき、ブレーキ10を作動させることにより
サーボモータ8への給電を停止しても保舵が可能とな
り、これにより節電を図ることができる。また、ブレー
キ10は、所定の異常発生時にも活用されるが、これにつ
いては後述する。
上記サーボモータ8の出力軸8aと歯車列28aとの間に
は、後輪転舵ロッド4とサーボモータ8との連結を解除
するためのクラッチ30が設けられ、このクラッチ30の作
動により中立位置から変位した後輪転舵ロッド4を中立
位置復帰手段6の付勢力によって中立位置に復帰させる
ことができるようになっている。このクラッチ30の作動
は、コントロールユニット12によって制御される。
第5図は、上記ブレーキ10およびクラッチ30を詳細に
示す断面図である。
ブレーキ10は、サーボモータ8の出力軸8aに固設さ
れ、両面に放射状に延びる複数の凹凸溝が形成されたデ
ィスク32のサーボモータ8側の凹凸溝と噛合する凹凸溝
を有するリングプレート34と、このリングプレート34を
ケーシング35に固設された吸着板36に吸着せしめるソレ
ノイド38とからなり、ソレノイド38に通電されていない
OFF状態では、リングプレート34をディスク32と共に自
由に回転させる一方、ソレノイド38に通電されているON
状態では、リングプレート34をディスク32との噛合状態
を維持させたまま吸着板36に吸着せしめて、ディスク32
の回転、すなわちサーボモータ8の出力軸8aの回転に制
動を加えるようになっている。
クラッチ30は、直列に2つ設けられたツインクラッチ
であって、上流側(ブレーキ10側)のクラッチ30Aはノ
ーマルオープン型、下流側(歯車列28a側)のクラッチ3
0Bはノーマルクローズ型とされている。すなわち、クラ
ッチ30Aは、ディスク32の下流側の凹凸溝と噛合する凹
凸溝を有するリングプレート40と、このリングプレート
40を、出力軸8aと同軸の回転軸42に固設されたディスク
44に吸着せしめるソレノイド46とからなり、ソレノイド
46に通電されていないOFF状態では、リングプレート40
とディスク44との連結が解除される一方、ソレノイド46
に通電されているON状態では、リングプレート40とディ
スク44とが面接触により連結されるようになっている。
なお、リングプレート40はディスク32とはつねに噛合状
態を維持している。また、クラッチ30Bは、回転軸42に
固設されたハブ48にスプライン結合されたリングプレー
ト50と、このリングプレート50の下流側の面に当接して
スプリング52のばね力によりリングプレート50を上流側
に押圧するパッド54と、このパッド54により押圧された
リングプレート50の上流側への所定量以上の移動を規制
するようにリングプレート50の上流側の面に当接する、
回転軸42と同軸の回転軸56に固設されたドラム58と、リ
ングプレート50を下流側から吸引して該リングプレート
50とドラム58とを引き離すソレノイド60とからなり、ソ
レノイド60に通電されていないOFF状態では、リングプ
レート50とドラム58とが面接触により連結され、ソレノ
イド60に通電されているON状態では、リングプレート50
とドラム58との連結が解除されるようになっている。
したがって、サーボモータ8の作動による出力軸8aの
回転は、ブレーキ10およびクラッチ30BがOFF状態でかつ
クラッチ30AがON状態のときにのみ、歯車列28aに伝達さ
れることとなるが、平常時における後輪転舵はこの状態
において行われるようになっている。なお、クラッチ30
として、クラッチ30Aおよび30Bを2つ直列に設けてなる
ツインクラッチとしたのは、いずれか一方が焼付等によ
り作動不能に陥った場合においても、他方をONまたはOF
F状態とすることにより、サーボモータ8と歯車列28a
(ひいては後輪転舵ロッド4)との連結を解除すること
ができるようにするためであり、また、一方をノーマル
オープン型、他方をノーマルクローズ型としたのは、カ
プラの外れ等により両クラッチ30A,30Bへの給電が停止
したとき上記連結を解除するためにはノーマルオープン
型のクラッチが必要であるが、両方共ノーマルオープン
型とすることは平常時における動力伝達のために両クラ
ッチをON状態とするこが必要となり、消費電力が余分に
必要となるからである。
第2図に示すように、コントロールユニット12は、上
記サーボモータ8、ブレーキ10およびクラッチ30の作動
制御を行うものであることはすでに述べたとおりである
が、このコントロールユニット12による制御は、同図に
示すように、後輪操舵装置2が4輪操舵装置の一部を構
成するものであることから、所要の4輪操舵機能を果す
べく行われるようになっている。
4輪操舵装置は、後輪操舵装置2のほかに、前輪転舵
機構70と、走行条件に応じた適切な後輪転舵制御のため
にコントロールユニット12へ種々の情報を送る各種セン
サ等とを備えてなっている。
前輪転舵機構70は、車幅方向に延設され、両端部が左
右1対のタイロッド72L,72Rおよびナックルアーム74L,7
4Rを介して左右1対の前輪76L,76Rに連結されたラック7
8と、一端部にラック78と噛合するピニオン80が設けら
れるとともに他端部にステアリングホイール82が設けら
れたステアリングシャフト84とからなり、ステアリング
ホイール82のハンドル操作により、ラック78を車幅方向
に変位させて前輪76L,76Rを転舵するようになってい
る。
コントロールユニット12による後輪転舵制御は、車速
感応で行われるようになっており、車速に応じた転舵比
(後輪舵角/前輪舵角)の変更の一例としては第6図に
示すような場合がある。同図に示す制御特性を付与した
ときには、前輪舵角に対する後輪舵角は、車速が大きく
なるに従って同位相方向へ変化することとなり、このよ
うすを第7図に示す。
このような後輪転舵制御をなすべく、コントロールユ
ニット12には、ハンドル舵角センサ86、車速センサ88、
および上記サーボモータ8の回転位置を検出するロータ
リエンコーダ62からの信号が入力され、コントロールユ
ニット12では、ハンドル舵角(理論的に前輪舵角と等し
い)と車速とに基づいて目標後輪舵角を演算し、必要と
する後輪転舵量に対応する制御信号がサーボモータ8に
出力される。そして、サーボモータ8の作動が適正にな
されているか否かをロータリエンコーダ62によって常時
監視しつつ、つまりフィードバック制御の下で後輪の18
L,18Rの転舵がなされるようになっている。
上記後輪転舵制御においては、フェイルセーフのため
に、その制御系が2重構成とされている。すなわち、上
記ハンドル舵角センサ86に対して前輪舵角センサ90が付
加され、車速センサ88に対して第2の車速センサ92が付
加され、ロータリエンコーダ62に対して、クラッチ30よ
りも後輪転舵ロッド4側の部材の機械的変位を検出する
後輪舵角センサ64が付加されており、これら3組のセン
サにおいて、対応するセンサの両者が同一の値を検出し
たときにのみ後輪転舵を行うようにされている。したが
って、上記3組のセンサにおいて、例えば第1の車速セ
ンサ88で検出した車速と第2の車速センサ92で検出した
車速とが異なるときには、異常(故障)発生ということ
で、後述するフェイルモード時の制御によって後輪18L,
18Rを中立位置に保持するようになっている。
また、各種の異常検出のために、コントロールユニッ
ト12には、スイッチ94,96,98,100からのON・OFF信号が
入力され、またオルタネータのL端子102からは発電の
有無を表す信号が入力される。ここで上記スイッチ94は
ニュートラルクラッチスイッチ、スイッチ96はインヒビ
タースイッチ、スイッチ98はブレーキスイッチ、スイッ
チ100はエンジンスイッチである。ここで、ニュートラ
ルスイッチ94は、手動変速機を備えた車両において、手
動変速機のシフト位置がニュートラルあるいはクラッチ
ペダルを踏み込んだときにOFF信号が出力され、それ以
外はON信号が出力されるようになっている。インヒビタ
ースイッチ96は、自動変速機を備えた車両において、そ
のレンジがニュートラル(N)あるいはパーキング
(P)にあるときには、ON信号が出力され、走行レンジ
にあるときにはOFF信号が出力されるようになってい
る。ブレーキスイッチ98はブレーキペダルを踏み込んだ
ときにON信号が出力され、エンジンスイッチ100はエン
ジンが運転状態にあるときON信号が出力されるようにな
っている。
第8図は、上記制御系をブロック図で示したものであ
る。
マイクロプロセッサ104はIとIIとの2重構造とさ
れ、このマイクロプロセッサ104には、車速センサ88,92
およびスイッチ94,96,98,100ならびにオルタネータのL
端子102からの信号がバッファ106を介して入力され、ま
たセンサ86,90,64からの信号がA/D変換器108を介して入
力され、ロータリエンコーダ62からの信号がインタフェ
ース110を介して入力される。他方マイクロプロセッサ1
04において生成された信号は、モータ駆動回路112を介
してサーボモータ8に送出され、またブレーキ駆動回路
114を介してブレーキ10に送出され、あるいはクラッチ
駆動回路116を介してクラッチ30に送出される。この後
輪転舵制御は、オルタネータのL端子102からの信号が
ハイ(Hi)となったことを条件に開始されるようになっ
ている。なお、同図中符号118はバッテリー、120はイグ
ニッションキースイッチ、122はリレーで、後述する所
定の異常が発生したときには、リレー駆動回路124の作
動によってコイル126への通電が停止され、この結果リ
レー122の接点の切換えがなされて、モータ駆動回路112
への給電が停止されるとともに警告ランプ128が点灯す
る。また、上記以外の異常が発生したときには、マイク
ロプロセッサ104によりトランジスタ130にベース電流が
流れて警告ランプ128が点灯する。
次に、4輪操舵装置において発生し得る異常とその処
置について説明する。
本実施例においては、異常の発生箇所に対応した処置
が施されるようになっており、処置の態様としては以下
の2つの態様がある。
処置態様A(第1フェイルモード時の制御) 後輪18L,18Rの制御およびその位置判定が依然として
可能な場合の態様である。すなわち、サーボモータ8に
よって後輪転舵ロッド4を中立位置に復帰させることが
可能なときには、このサーボモータ8によって中立位置
への復帰を行うようになっている。具体的には、本処置
の内容は、次のようになっている。
警告ランプ128の点灯の後に、 サーボモータ8の駆動により後輪転舵ロッド4を中立
位置に復帰せしめ、 その後ブレーキ10をONにする。
処置態様B(第2フェイルモード時の制御) 後輪18L,18Rの制御またはその位置判定が不能となっ
た場合の態様である。本処置の内容は、次のとおりであ
る。
警告ランプ128の点灯の後に、 サーボモータ8への給電を停止し、 その後クラッチ30AをOFFにして、サーボモータ8と後
輪転舵ロッド4との連結を解除し、 中立位置復帰手段6のばね力によって後輪転舵ロッド
4が中立位置に復帰するのを待った後に、 ブレーキ10をONにし、 クラッチ30AをONにして、サーボモータ8と後輪転舵
ロッド4とを連結する。
上記処置態様Bにおいて、クラッチ30AをOFFにする動
作が急激になされると、後輪転舵ロッド4が中立位置復
帰手段6のばね力によって短時間のうちに中立位置へ復
帰することとなるが、前後輪が同位相状態にあるときに
このような現象が起きると車両姿勢に悪影響を及ぼすこ
とが考えられ、また、このとき、単にクラッチ30AをON
にしておくとともにブレーキ10をOFFにして後輪転舵ロ
ッド4と電動機8とを連結しておくだけでは、中立位置
復帰手段6のばね力に対する抵抗力としては不十分とな
る場合も考えられるので、本実施例においては、同位相
側に変位している後輪転舵ロッド4の中立位置への復帰
が徐々に行われるように、クラッチ30AをOFFにする前に
コントロールユニット12によってブレーキ10の作動を制
御するようになっている。すなわち、第9図に示すよう
に、コントロールユニット12は、所定時間ブレーキ10を
断続的に繰り返してON・OFF作動させる制御を行い、こ
れにより同図に示すように、後輪転舵ロッド4を徐々に
中立位置へ復帰せしめるようになっている。なお、上記
所定時間は、後輪転舵ロッド4が中立位置へ復帰するの
に十分な時間に設定されている。
以下、異常モードとその設定条件を各系統に分類し、
対応する処置態様について説明する。
車速信号系統 本系統に異常が発生したと判定されたときには、前記
態様Aの処置がなされる。
(1) 第1の車速センサ88の変化量エラー 本判定は、ブレーキスイッチ98がOFF状態であり、か
つ第1の車速センサ88が|dV1/dt|>a(定数)の減速度
を検知したことが条件とされる。ここでV1は第1の車速
センサ88が検出した車速を表わす。すなわち、車両の制
動がなされていないにもかかわらず所定以上の減速を示
したときには第1の車速センサ88の異常と判定される。
(2) 第2の車速センサ92の変化量エラー 本判定は、上記第1の車速センサ88のときと同様に、
ブレーキスイッチ98がOFF状態であり、かつ第2の車速
センサ92が|dV2/dt|>a(定数)の減速度を検知したこ
とが条件とされる。ここでV2は第2の車速センサ92が検
出した車速を表わす。
(3) 車速不一致エラー 本判定は、第1,第2の車速センサ88,92の検出値が例
えば|V1−V2|>b(定数)で表わされるように一致しな
いことが条件とされる。
この場合、少なくともいずれか一方の車速センサの異
常が発生したと考えられるため、その異常がいずれのセ
ンサ88,92に発生しているか否かにかかわらず、異常と
判定されて、前述したように、態様Aの処理がなされ
る。
(4) 両車速センサ88,92の同時異常。
本判定は、オルタネータのL端子102からの信号がハ
イ(Hi)であることと、第1,第2の車速センサ88,92の
出力が零(V1=V2=0)であることを前提として、手動
変速機付車両にあっては、ニュートラルクラッチスイッ
チ94のON状態が一定時間継続したことを条件に、他方自
動変速機付車両にあっては、インヒビタースイッチ96が
OFF、エンジンスイッチ100がON、並びにブレーキスイッ
チ98がOFFの状態が一定時間継続したことを条件に両セ
ンサ88,92の同時異常と判定される。
すなわち、発電量から判断して走行可能なエンジン回
転数でありかつシフト位置から走行中と考え得るにもか
かわらず、車速が零ということは、センサ88,92に何ら
かの異常が発生したことに外ならない。
後輪転舵機構系統 本系統に異常が発生していると判定されたときには、
態様Bの処置がなされる。
(1) 制御ズレ(その1) 本判定は、ロータリエンコーダ62の出力(EN)と後輪
舵角センサ64の出力すなわち後輪舵角(θR)との不一
致、例えば|f(EN)−G(θR)|>C(定数)である
ことが条件とされる。
(2) 制御ズレ(その2) 本判定は、コントロールユニット12によって設定され
た目標後輪舵角(θr)と実後輪舵角(θR)との不一
致、例えば|θr−θR|>C(定数)であることが条件
とされる。
(3) 後輪基準位置エラー 本判定は、制御開始時(イニシャライズ時)に後輪の
センタ基準が見つからないことが条件とされる。ここ
で、イニシャライズはエンジンスイッチ100をONしたこ
とを条件として行われるようになっている。
DCサーボモータ系統 本系統に異常が発生していると判定されたときには、
態様Bの処置がなされる。
(1) 回転量エラー 本判定は、制御量とモータ8の回転量(エンコーダ62
の検出値)が一致しないことが条件とされる。
(2) モータモニタエラー 本判定は以下の場合になされる。
モータコイルの断線、短絡。
ハーネスの断線、短絡。
モータ駆動回路112の故障。
後輪舵角センサ系統 本系統に異常が発生していると判定されたときには態
様Bの処置がなされる。
(1) ロータリエンコーダモニタエラー 本判定は、エンコーダ62から出力されるコードに異常
が認められたことが条件とされる。
(2) 後輪舵角センサモニタエラー 本判定は後輪舵角センサ64の出力が設定範囲を越えた
ことが条件とされる。
前輪舵角センサ系統 本系統に異常が発生していると判定されたときには、
態様Aの処置がなされる。
(1) ハンドル舵角センサモニタエラー 本判定は、ハンドル舵角センサ86の出力が設定範囲を
越えたことが条件とされる。
(2) 前輪舵角センサモニタエラー 本判定は前輪舵角センサ90の出力が設定範囲を越えた
ことが条件とされる。
(3) 前輪舵角不一致エラー 本判定はハンドル舵角センサ86と前輪舵角センサ90と
の出力の差が一定値以上になったことが条件とされる。
電磁クラッチの切断作動不良 クラッチ30の切断作動不良と判定されたときには、態
様Aの処置がなされる。
本判定は、クラッチ30Aおよび30Bに対してOFF信号を
出力し、かつサーボモータ8を作動させたときに、後輪
舵角センサ64の出力が一定値以上変動したこと、また
は、クラッチ30Aおよび30Bに対してON信号を出力し、か
つサーボモータ8を作動させたときに、後輪舵角センサ
64の出力が一定値以上変動したことが条件とされる。
コントロールユニット系統 本系統に異常が発生していると判定されたときには、
態様Bの処置がなされる。
(1) RAMエラー 本判定は、RAMの読み書きチェックにおいて異常が認
められたことが条件とされる。
(2) ROMエラー 本判定は、ROMのダム サム チェックにおいて異常
が認められたことが条件とされる。
(3) FRCエラー 本判定は、自走カウンタのイニシャルチェックにおい
て異常が認められたことが条件とされる。
(4) A/Dエラー 本判定は、A/D変換器108のI/Oチェックにおいて異常
が認められたことが条件とされる。
マイクロプロセッサ系統 (1) 演算エラー 本判定は、マイクロプロセッサIの演算結果とマイク
ロプロセッサIIの演算結果とが一致していないことが条
件とされる。
(2) 通信エラー 本判定は、マイクロプロセッサIとIIとの間の相互通
信が不能となったことが条件とされる。
ブレーキ ブレーキ10に異常が発生したときは、態様Bの処置が
なされる。このブレーキ10の異常の判定は、例えば次の
ようにして行えばよい。
(1) ブレーキ10によってモータ8の出力軸8aがロッ
クされたままの場合。
ブレーキ10を非作動(アンロック)とした状態でサー
ボモータ8を回転させる制御を行い、このときにロータ
リエンコーダ62、後輪舵角センサ64の出力が無い場合
(後輪18L,18Rが転舵されない)。
(2) ブレーキ10によりサーボモータ8の出力軸8aを
ロックすることが不能な場合。
ブレーキ10をロックさせる制御を行うとともに、サー
ボモータ8を回転させる制動を行ったときに、ロータリ
エンコーダ28、後輪舵角センサ64の出力がある場合(後
輪18L,18Rが転舵されてしまう)。
次に前述したような異常の態様とこれに応じたフェイ
ルセーフのための制御とについて、第10図〜第12図のフ
ローチャートを参照しつつ説明する。なお、以下の説明
でPあるいはSはステップを示す。
全体制御(第10図) まず、第10図のPOにおいてシステムイニシャライズが
行われる。このとき、このイニシャライズの時点で知り
得る異常の検定が行われる(例えば後輪基準位置のエラ
ーのチェック、コントロールユニット12のROM,RAM等の
エラーチェック等)。
次いで、P1において各センサあるいはスイッチからの
信号が入力されて、前述した異常の判定が順次行われ
る。すなわち、車速信号系統に異常がある場合(P2の判
別でYESのとき)、前輪舵角センサ系統に異常がある場
合(P3の判別でYESのとき)、クラッチ30に異常がある
場合(P4の判別でYESのとき)、のいずれか1つに該当
したときは、P5に移行して、後述する処置態様A(第1
フェイルモード時の制動)が原則としてなされる。
上記P2〜P4の判別ですべてNOのときは、P6〜P11の異
常判定がなされる。このP6〜P11の判定で、後輪転舵機
構系統に異常がある場合(P6の判別でYESのとき)、サ
ーボモータ8に異常がある場合(P7の判別でYESのと
き)、後輪舵角センサ系統に異常がある場合(P8の判別
でYESのとき)、コントロールユニット系統に異常があ
る場合(P9の判別でYESのとき)、マイクロプロセッサ
系統に異常がある場合(P10の判別でYESのとき)、ブレ
ーキ10に異常がある場合(P11の判別でYESのとき)、の
いずれか1つに該当する場合は、P12に移行する。この
場合は、後述する処置態様B(第2フェイルモードの制
御)がなされる。
前記P2〜P4およびP6〜P11の判別ですべてNOのとき
は、異常がないときであり、このときはP13において、
正常時の制御がなされる。すなわち、第6図に示す転舵
比特性を実現するような制御がなされる。
処置態様A(第11図) 前記P5での制御の詳細を、第11図に示す。
まず、S1において、警告ランプ128を点灯させて、運
転者に異常が生じたことを知らせる。次いで、後輪転舵
制御とその位置判定が正常に行われるかをチェックすべ
く、S2,S3の判定がなされる。すなわち、後輪舵角セン
サ64が正常であり(S2の判別がYESのとき)、かつロー
タリエンコーダ62が正常であるとき(S3の判別がYESの
とき)は、S4において、サーボモータ8を作動制御して
後輪転舵ロッド4を中立位置へと徐々に復帰させる。こ
の後、S5においてサーボモータ8そのものが正常である
ことを確認し(S5の判別がYESのとき)、引き続き後輪
転舵ロッド4が実際に中立位置となったことを確認した
後(S6の判別でYESのとき)、S7においてブレーキ10を
作動させて、後輪転舵ロッド4が中立位置となっている
状態でモータ8の出力軸8aをロックする。このとき、ク
ラッチ30Aは接続されたままであり、したがって、後輪
転軸ロッド4は、中立位置復帰手段6のばね力と、減速
機構28を介したモータ8の抵抗と、ブレーキ10のロック
作用とによって、強固に中立位置に保持される。
一方、前記S2,S3あるいはS5のいずれかの判別でNOの
ときは、サーボモータ8により後輪転舵ロッド4を中立
位置へ正確に復帰させることが不可能な場合であり、こ
の場合は、後述する第12図の処置態様BにおけるS11へ
移行する。
処置態様B(第12図) まず、S10で警告ランプ128を点灯させた後、S11にお
いてサーボモータ8への給電を停止する。これによりサ
ーボモータ8の暴走等の不具合が発生するのを未然に防
止することができる。
次に、S12においてブレーキ10を第9図に示すように
断続的に繰り返してON・OFF作動させ、これにより、中
立位置から変位した後輪転舵ロッド4を、単に中立位置
復帰手段6のばね力により急激に中立位置へ復帰させる
のではなく、このばね力を利用して徐々に中立位置に復
帰せしめ、運転者等に違和感を与えるような車両姿勢の
急激な変化を防止する。但し、前後輪の舵角が逆位相状
態にあるときには、後輪転舵ロッド4の中立位置への復
帰を急激に行っても車両姿勢は安定側に移行することと
なるため特に悪影響がなく、また、同位相状態で上記の
ように中立位置へ徐々に復帰させている最中に逆方向に
ハンドル操作がなされると、本来同位相側にあるべき後
輪が逆位相側に転じて車両姿勢が不安定となるため、S1
3において、前輪実舵角(θF)と後輪実舵角(θR)
とが逆位相か否かの判別を行い、逆位相になった場合に
は(S13の判別でYESのとき)はクラッチ30AをOFFにし
て、中立位置復帰手段6のばね力を最大限に利用して中
立位置への迅速なる復帰を図り、それ以外の場合(S13
の判別でNOのとき)は中立位置へ徐々に復帰させる動作
が継続される。また、S14においては、ブレーキ10のON
・OFF作動により後輪転舵ロッド4がセンタリング(す
なわち、中立位置へ向かう変位)をしているか否かの判
別を行い、ブレーキ10の噛込み等によりセンタリングが
なされていないとき(S14の判別でNOのとき)はクラッ
チ30AをOFFにし、センタリングしている場合(S14の判
別でYESのとき)は中立位置へ徐々に復帰させる動作が
継続される。S12におけるブレーキ10のON・OFF作動開始
から所定時間が経過すると(S15の判別でYESのとき)ク
ラッチ30AがOFFされる(S16)。上記所定時間は、すで
に述べたように、中立位置復帰に必要とされる時間を考
慮して設定されているが、コーナリングフォース等の外
力の程度により中立位置への復帰に時間がかかる場合に
はその間にハンドル操作により逆位相に転じる可能性が
高くなるため、所定時間経過時、中立位置への復帰が完
了しているか否かにかかわらずクラッチ30AがOFFにされ
る。なお、ハンドル操作により逆位相に転じた場合に
は、S13によりクラッチ30AがOFFにされるのであるが、
この動作は逆位相に転じた後に初めて行われるものであ
るため、上記所定時間を区切ることにより、ハンドル操
作により逆位相に転じることを極力押えるようにするも
のである。
S16におけるクラッチOFF動作の後、後輪転舵ロッド4
が中立位置へ復帰したことが後輪舵角センサ64からの信
号により確認されるまでクラッチ30AはOFF状態とされ
(S17の判別でNOのとき)、中立位置へ復帰したことが
確認されると(S17の判別でYESのとき)、ブレーキ10お
よびクラッチ30Aが再度ONにされ(S18,S19)、以後、ブ
レーキ10およびクラッチ30AはON状態のまま保持され、
これにより、後輪転舵ロッド4は、中立位置復帰手段6
のばね力と、ブレーキ10のロック作用とによって強固に
中立位置に保持される。
なお、後輪舵角センサ64に異常が発生した場合には、
中立位置以外で後輪転舵ロッド4とサーボモータ8との
連結がなされるのを防止するため、S19のクラッチON動
作はなされず、クラッチ30AはOFF状態に保持され、後輪
転舵ロッド4は中立位置復帰手段6のばね力によって中
立位置に保持される。
なお、上記クラッチOFF作動制御は、ノーマルオープ
ン型のクラッチ30Aについて行うものとして述べたが、
ノーマルクローズ型のクラッチ30Bについて行うように
してもよい。この場合には、上記の場合とON・OFFを逆
にして作動させるようにすればよい。
また、後輪転舵ロッド4の中立位置への復帰を徐々に
行うための方法として、上記のようにブレーキ10を断続
的にON・OFFさせる方法に代えて、第13図に示すよう
に、ブレーキ10に供給されるブレーキ電流を徐々に小さ
くすることにより、サーボモータ8の出力軸8aに対する
ブレーキ10のロック保持力を徐々に弱めるようにしても
よい。なお、同図においては、異常発生時ブレーキ10に
よる保舵がすでになされている場合について示してある
が、保舵がなされていない場合には、一旦ブレーキ10に
より出力軸8aを確実にロックさせた後上記制御がなされ
ることとなる。
以上詳述したように、本実施例によれば、4輪操舵装
置に故障等による異常が生じたとき、後輪転舵ロッド4
を確実に中立位置へ復帰させた後この中立位置に保持し
て通常の2輪操舵車両としての走行機能を確保すること
ができるのみならず、異常の態様を区別して、極力サー
ボモータ8を利用して中立位置へ復帰させる一方、止む
を得ない場合のみ中立位置復帰手段6を利用して中立位
置へ復帰させ、しかもその際可能な限り徐々に復帰させ
るようになっているので、中立位置へ復帰させるまでの
過渡状態を極力好ましいものとすることができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の構成を示す概念ブロック図、 第2図は本発明による車両の後輪操舵装置の一実施例を
示す全体構成図、 第3図は該装置の要部詳細図、 第4図は該装置の中立位置復帰手段の詳細断面図、 第5図は該装置のブレーキおよびクラッチの詳細断面
図、 第6および7図は該装置を構成要素の一部とする4輪操
舵装置の作用を示す特性図、 第8図は該装置の制御系のブロック図、 第10,11および12図は該装置のコントロールユニットに
よる制御例を示すフローチャート、 第9および13図は該制御例における制御特性を示す特性
図である。 2……後輪操舵装置 4……後輪転舵ロッド(後輪転舵手段) 6……中立位置復帰手段 8……サーボモータ(電動機) 8a……出力軸 10……ブレーキ(保舵手段) 12……コントロールユニット(制御手段) 18L,18R……後輪 28……減速機構 28a……歯車列 28b……ボールねじ 30……クラッチ 30A……ノーマルオープン型クラッチ 30B……ノーマルクローズ型クラッチ 62……ロータリエンコーダ 64……後輪舵角センサ

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】後輪に連結され、変位することによって該
    後輪を転舵する後輪転舵手段と、 この後輪転舵手段をつねに所定の中立位置に向けて付勢
    する中立位置復帰手段と、 前記後輪転舵手段に連結され、該後輪転舵手段を前記中
    立位置復帰手段の付勢力に抗して前記中立位置から変位
    させる電動機と、 前記後輪転舵手段をロックして、該後輪転舵手段を所定
    の変位状態に保持する保舵手段と、 この保舵手段の作動を制御する制御手段とを備えてな
    り、 前記制御手段は、所定の異常発生時、前記中立位置から
    変位した前記後輪転舵手段を、前記中立位置復帰手段の
    付勢力を利用して徐々に前記中立位置へ復帰せしめるべ
    く、前記保舵手段を断続的に繰り返して作動させる構成
    とされていることを特徴とする車両の後輪操舵装置。
  2. 【請求項2】後輪に連結され、変位することによって該
    後輪を転舵する後輪転舵手段と、 この後輪転舵手段をつねに所定の中立位置に向けて付勢
    する中立位置復帰手段と、 前記後輪転舵手段に連結され、該後輪転舵手段を前記中
    立位置復帰手段の付勢力に抗して前記中立位置から変位
    させる電動機と、 前記後輪転舵手段をロックして、該後輪転舵手段を所定
    の変位状態に保持する保舵手段と、 この保舵手段の作動を制御する制御手段とを備えてな
    り、 前記制御手段は、所定の異常発生時、前記中立位置から
    変位した前記後輪転舵手段を、前記中立位置復帰手段の
    付勢力を利用して徐々に前記中立位置へ復帰せしめるべ
    く、前記保舵手段を該保舵手段の前記後輪転舵手段に対
    するロック保持力を徐々に弱めるように作動させる構成
    とされていることを特徴とする車両の後輪操舵装置。
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