JPH06127409A - 車両の後輪操舵装置 - Google Patents

車両の後輪操舵装置

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Publication number
JPH06127409A
JPH06127409A JP28015192A JP28015192A JPH06127409A JP H06127409 A JPH06127409 A JP H06127409A JP 28015192 A JP28015192 A JP 28015192A JP 28015192 A JP28015192 A JP 28015192A JP H06127409 A JPH06127409 A JP H06127409A
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JP
Japan
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motor
rear wheel
wheel steering
steering angle
sub
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Application number
JP28015192A
Other languages
English (en)
Inventor
Mitsuo Nakamura
三津男 中村
Yoshihiko Tsuzuki
嘉彦 都築
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Denso Corp
Original Assignee
NipponDenso Co Ltd
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Publication date
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  • Steering-Linkage Mechanisms And Four-Wheel Steering (AREA)
  • Steering Control In Accordance With Driving Conditions (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 装置の起動直後から後輪操舵制御を実行で
き、しかも後輪操舵に用いる駆動モータの異常を速やか
に検出できる後輪操舵装置を提供する。 【構成】 後輪操舵機構10に動力を伝達する減速機1
8に、メインモータ12を直結すると共に、クラッチ1
6を介してサブモータ14を接続する。また減速機18
を、ウォームギヤとウォームホイールとから構成する。
ECU40は、起動直後には、サブモータ14を用いて
後輪舵角を制御しつつ、サブモータ14の異常判定を行
ない、その後メインモータ12を用いて後輪舵角を制御
しつつ、メインモータ12の異常判定を行ない、モータ
異常判定時には、他方のモータを用いて後輪を中立舵角
に戻し、制御を中止する。この結果、ECU40の起動
直後から後輪操舵を実行でき、モータ異常時にはその旨
を速やかに検出して制御を中止できる。また制御中止後
は、減速機18により後輪を中立舵角に保持できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、車両の運転状態に応じ
て後輪の舵角を制御する車両の後輪操舵装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、この種の後輪操舵装置におい
ては、前輪の操舵角と車速とに基づき後輪の目標舵角を
算出し、後輪舵角がこの目標舵角となるように、後輪操
舵機構の駆動源となる駆動モータをフィードバック制御
している。
【0003】またこの種の装置では、駆動モータが正常
に動作しないと後輪舵角が目標舵角から大きく外れてし
まい、非常に危険である。そこで、従来より、例えば特
開平1−257682号公報に開示されているように、
駆動モータから後輪操舵機構までの動力伝達系にクラッ
チを設け、イグニッションスイッチがオンして、後輪操
舵装置が起動した直後には、クラッチにより駆動モータ
を後輪操舵機構から切り離して、駆動モータを回転させ
ることにより、その回転状態やモータ電流等から駆動モ
ータの動作をチェック(イニシャルチェック)し、この
イニシャルチェックによって駆動モータの正常動作が確
認されると、クラッチにより駆動モータを後輪操舵機構
に接続して、後輪操舵制御を開始するようにした装置が
提案されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、この提
案の装置においては、駆動モータのイニシャルチェック
実行時に後輪を操舵してしまうことがないように、駆動
モータのイニシャルチェック実行時には、クラッチによ
り駆動モータを後輪操舵機構から切り離すため、装置の
起動後、駆動モータのイニシャルチェックが終了するま
での間、後輪舵角を制御することができないといった問
題があった。
【0005】また、上記提案の装置では、クラッチによ
り駆動モータを後輪操舵機構から切り離したときや、駆
動モータが後輪操舵機構に接続されていても駆動モータ
の通電を停止しているときに、後輪が路面からの影響を
受けて操舵されることのないように、後輪操舵機構に、
後輪を中立舵角に保持するための付勢部材を設けてい
る。このため、後輪操舵制御の実行時には、駆動モータ
は、この付勢部材の付勢力に抗して後輪操舵機構を駆動
する必要があり、駆動モータに駆動力の大きい大型のモ
ータを使用しなければならないといった問題もある。
【0006】本発明は、こうした問題に鑑みなされたも
ので、装置の起動直後から後輪操舵制御を行なうことが
でき、しかも後輪操舵機構に後輪を中立舵角に保持する
付勢部材を設けることなく後輪舵角を中立舵角に保持す
ることのできる後輪操舵装置を提供することを目的とし
ている。
【0007】
【課題を解決するための手段】かかる目的を達成するた
めになされた請求項1に記載の車両の後輪操舵装置は、
図1に例示する如く、車両の後輪を操舵するための後輪
操舵機構と、該後輪操舵機構に動力を伝達する減速機
と、該減速機の入力軸に直結され、該減速機を介して上
記後輪操舵機構を駆動するメインモータと、該メインモ
ータに代わって前記後輪操舵機構を駆動するために、前
記減速機の入力軸にクラッチを介して連結されたサブモ
ータと、前記後輪の舵角が車両の運転状態に応じた目標
舵角となるよう、前記メインモータ又は前記サブモータ
を駆動する舵角制御手段と、該舵角制御手段が前記メイ
ンモータを駆動している際には、前記メインモータに流
れる電流とその回転状態から前記メインモータの異常を
判定し、前記舵角制御手段が前記サブモータを駆動して
いる際には、前記サブモータに流れる電流とその回転状
態から前記サブモータの異常を判定するモータ異常判定
手段と、当該装置の起動直後には、前記舵角制御手段が
制御に用いる駆動モータとして前記メインモータ及び前
記サブモータのいずれか一方を設定し、その後、前記駆
動モータをもう一方のモータに切り換えることにより、
前記モータ異常判定手段にて前記各モータの異常判定を
実行させ、最終的には前記駆動モータを前記メインモー
タに設定するモータ切換手段と、前記モータ異常判定手
段にて前記メインモータ又は前記サブモータの異常が判
定されると、前記舵角制御手段の制御動作を禁止し、異
常が判定されていない側のモータを駆動して前記後輪の
舵角を中立舵角に制御する制御停止手段と、前記舵角制
御手段又は前記制御停止手段が前記サブモータを駆動す
る際に前記クラッチを接続し、前記舵角制御手段又は前
記制御停止手段が前記サブモータを駆動しない場合には
前記クラッチを遮断するクラッチ制御手段と、を備えた
ことを特徴としている。
【0008】また請求項2に記載の車両の後輪操舵装置
は、請求項1に記載の後輪操舵装置において、減速機
が、前記メインモータの回転軸に直結されると共に前記
サブモータの回転軸に前記クラッチを介して接続された
ウォームギヤと、該ウォームギヤに噛合され、該ウォー
ムギヤの回転を減速して前記後輪操舵機構に伝達するウ
ォームホイールとを備えたことを特徴としている。
【0009】
【作用】上記のように、請求項1に記載の後輪操舵装置
においては、後輪操舵を行なうための駆動源として、減
速機の入力軸に直結されたメインモータと、減速機の入
力軸にクラッチを介して連結されたサブモータとの2つ
の駆動モータが備えられている。そして、舵角制御手段
が、これら2つの駆動モータの内、いずれか一方を駆動
することにより、後輪舵角を目標舵角に制御する。
【0010】また、この舵角制御手段がメインモータ又
はサブモータを駆動して後輪舵角を制御している際に
は、モータ異常判定手段が、その駆動モータの異常を判
定する。つまり、モータ異常判定手段は、舵角制御手段
がメインモータを駆動している際には、メインモータに
流れる電流とその回転状態からメインモータの異常を判
定し、舵角制御手段がサブモータを駆動している際に
は、サブモータに流れる電流とその回転状態からサブモ
ータの異常を判定する。
【0011】一方、舵角制御手段が制御に用いる駆動モ
ータは、モータ切換手段により設定される。つまり、モ
ータ切換手段は、装置の起動直後に、メインモータ及び
サブモータのいずれか一方を駆動モータとして設定し、
その後、駆動モータをもう一方のモータに切り換えるこ
とにより、モータ異常判定手段により各モータの異常判
定を実行させる。そして、最終的には、舵角制御手段が
制御に用いる駆動モータとして、メインモータを設定す
る。
【0012】また、上記のように舵角制御手段が後輪舵
角を制御している際に、モータ異常判定手段が、メイン
モータ又はサブモータの異常を判定すると、制御停止手
段が、舵角制御手段の制御動作を禁止し、異常が判定さ
れていない側のモータを駆動して後輪の舵角を中立舵角
に制御する。
【0013】すなわち、本発明の後輪操舵装置では、装
置が起動されると、舵角制御手段による後輪操舵制御を
速やかに開始する代わりに、後輪操舵制御に用いる駆動
モータをサブモータからメインモータ、或はメインモー
タからサブモータへと切り換えることにより、後輪操舵
制御実行中に各モータの異常判定を順次実行する。そし
て、駆動モータの異常を判定した際には、速やかに後輪
操舵制御を中止し、異常が判定されていない側のモータ
を用いて後輪舵角を中立舵角に戻すことにより、車両の
走行安全性を確保する。
【0014】また、舵角制御手段又は制御停止手段がサ
ブモータを駆動する際には、クラッチ制御手段がクラッ
チを接続し、舵角制御手段又は制御停止手段がメインモ
ータを駆動する際には、クラッチ制御手段が、クラッチ
を遮断する。つまり、クラッチ制御手段は、サブモータ
により後輪操舵機構を駆動する場合にのみ、クラッチを
接続して、サブモータを減速機、延いては後輪操舵機構
に接続し、それ以外の場合には、クラッチを遮断するこ
とにより、減速機からサブモータを切り離して、サブモ
ータがメインモータの負荷とならないようにするのであ
る。
【0015】また次に請求項2に記載の後輪操舵装置で
は、メインモータ及びサブモータの回転を後輪操舵機構
に伝達する減速機として、ウォームギヤとウォームホイ
ールとを備えた減速機が用いられる。こうしたウォーム
ギヤとウォームホイールとからなる減速機は、非可逆特
性を持っており、モータ側からウォームギヤを動かし
て、後輪操舵機構に駆動力を伝達することはできるが、
後輪操舵機構側(つまり後輪側)からウォームホイール
を動かすことはできない。このため、メインモータ及び
サブモータの駆動を共に停止しても、後輪はその駆動停
止時点の舵角に固定される。従って、駆動モータの切り
換え時や駆動モータの異常を判定して後輪舵角を中立舵
角に戻した際に後輪舵角を保持するために、後輪操舵機
構に従来装置の付勢部材や電磁ブレーキ等を設ける必要
はない。
【0016】
【実施例】以下に、本発明の実施例を図面と共に説明す
る。まず図2は、本実施例の後輪操舵装置全体の構成を
表わす概略構成図であり、図3はその制御系の構成を表
わす電気回路図である。
【0017】図2に示す如く、本実施例の後輪操舵装置
は、車両の左右の後輪2RL,2RRを操舵するための
後輪操舵機構10と、この後輪操舵機構10を駆動する
ための直流モータ,ブラシレスモータ等からなるメイン
モータ12と、同じく後輪操舵機構10を駆動するため
のサブモータ14と、メインモータ12の回転軸に直結
されると共に、サブモータ14の回転軸に電磁クラッチ
16を介して接続され、各モータ12,14の回転を減
速して後輪操舵機構10に伝達する減速機18と、メイ
ンモータ12の所定の回転角度毎にパルス信号を発生す
る回転角センサ20と、減速機18の出力軸に取り付け
られて、その回転位置から後輪2RL,2RRの舵角を
検出する後輪舵角センサ22と、車両運転者が左右の前
輪2FL,2FRを操舵するためのステアリングホイー
ル24からステアリングギヤボックス26に至るステア
リングシャフト28に取り付けられて、ステアリングシ
ャフト28の所定の回転角度毎にパルス信号を発生する
ステアリングセンサ30と、車速を検出する車速センサ
32と、当該装置の異常時に車両運転者に警告を与える
警告ランプ34と、これら各センサからの検出信号に基
づき後輪舵角を制御すると共に、装置の異常を検出して
警告ランプ34を点灯する電子制御装置(ECU)40
とから構成されている。
【0018】ここで、後輪操舵機構10は、図4に示す
如く、ラック10aとピニオンギヤ10bとから構成さ
れており、ピニオンギヤ10bが減速機18を介して伝
達されるメインモータ12又はサブモータ14の回転を
受けることにより、ラック10aを左右に移動させて、
左右の後輪2RL,2RRを操舵する。
【0019】また、減速機18は、図4に示す如く、一
端がメインモータ12の回転軸に直結されると共に、他
端が電磁クラッチ16を介してサブモータ14の回転軸
に接続されるウォームギヤ18aと、このウォームギヤ
18aに噛合されたウォームホイール18bとから構成
されており、メインモータ12又はサブモータ14によ
り回転されるウォームギヤ18aの回転をウォームホイ
ール18bの回転に変換することにより、ウォームギヤ
18aの回転,延いては各モータ12,14の回転を減
速して、後輪操舵機構10のピニオンギヤ10bに伝達
する。
【0020】なお、図4において、(a)は各モータ1
2,14から後輪操舵機構10に至る動力伝達系を車両
後方より見た状態を表わす概略構成図であり、(b)は
(a)に示すX−X線断面図である。次に、回転角セン
サ20は、メインモータ12の回転軸に固定され、その
回転軸を中心とする所定角度毎に回転角検出用のスリッ
トが穿設されたスリット板と、スリット板を挟むように
配設された一対のフォトインタラプタからなる周知のも
のである。すなわち、回転角センサ20は、一対のフォ
トインタラプタを構成する図3に示すフォトトランジス
タ20a,20bによりスリット板に形成されたスリッ
トを検出して、図5に示す如く、メインモータ12の所
定の回転角度毎にオン・オフ状態が反転し、位相がその
反転周期の1/2だけずれたA相,B相のパルス信号を
発生する。
【0021】なお、図4に示す如く、メインモータ12
の回転軸は、ウォームギヤ18aに直結されており、ウ
ォームギヤ18aがサブモータ14により回転駆動され
ている際にも回転するため、この回転角センサ20から
の出力パルスによって、サブモータ14の回転状態も検
出できる。
【0022】また次に、減速機18の出力軸に接続され
た後輪舵角センサ22は、図3に示す如く、減速機18
の出力軸,延いてはピニオンギヤ10bの回転位置に応
じて抵抗値が変化するポテンショメータにより構成され
ており、図6に示す如く、後輪舵角に対応して変化する
電圧信号を出力する。
【0023】一方、ステアリングセンサ30は、ステア
リングシャフト28の回転軸に固定されたスリット板
と、このスリット板を挟むように配設された3つのフォ
トインタラプタとからなる周知のものである。すなわ
ち、ステアリングセンサ30のスリット板には、回転角
センサ20と同様に回転角検出用のスリットが穿設され
る他、ステアリングシャフト28の所定の回転位置に基
準位置検出用のスリットが穿設されている。そして、こ
の回転角検出用のスリットに対して一対のフォトインタ
ラプタを配設することにより、この一対のフォトインタ
ラプタから回転角センサ20と同様のA相,B相のパル
ス信号が出力され、しかも、基準位置検出用のスリット
に対して一個のフォトインタラプタを配設することによ
り、このフォトインタラプタから前輪舵角が0のときに
基準信号が出力されるように構成されている。
【0024】次にECU40は、CPU,ROM,RA
M等からなる周知のマイクロコンピュータにより構成さ
れており、ECU40は、メインモータ12を駆動する
か、或は、電磁クラッチ16を通電してサブモータ14
を減速機18のウォームギヤ18aに接続した後サブモ
ータ14を駆動することにより、後輪舵角を制御する。
【0025】また、ECU40は、このようにメインモ
ータ12及びサブモータ14のうちのいずれか一方を駆
動することにより後輪操舵制御を実行するが、図3に示
す如く、各モータ12,14には、このECU40から
の出力信号に応じて各モータ12,14を駆動するため
の駆動回路(メインモータ駆動回路12a,サブモータ
駆動回路14a)と、図示しないバッテリからこれら各
駆動回路12a,14aへの電源供給経路を断・続する
リレースイッチ12b,14bが備えられている。
【0026】また、各モータ12,14に設けられた駆
動回路、すなわちメインモータ駆動回路12a及びサブ
モータ駆動回路14aには、各モータ12,14の駆動
時に流れる電流(メインモータ電流IM,サブモータ電
流IS)を夫々検出するための電流検出回路が内蔵され
ており、その検出電流IM,ISをECU40に入力す
ることにより、ECU40側で、その検出電流IM,I
Sから各モータ12,14の異常を判定できるようにさ
れている。
【0027】以上、本実施例の後輪操舵装置の構成につ
いて説明したが、次に、ECU40において実際に実行
される後輪操舵制御について、図7〜図10に示すフロ
ーチャートに沿って詳しく説明する。まず、図7は、車
両のイグニッションスイッチがオンして、ECU40に
電源が投入されることにより実行されるイニシャル処理
を表わすフローチャートである。
【0028】すなわち、このイニシャル処理は、ECU
40の起動直後に実行される処理であり、この処理が開
始されると、まずステップ110にて、後述の異常判定
時にその異常内容に応じてセットされる各種異常フラグ
を全てクリアすると共に、異常判定時に後輪舵角を中立
舵角に戻す指示を行なう中立戻しフラグをクリアする初
期化の処理を実行し、ステップ120に移行する。
【0029】ステップ120では、ステアリングセンサ
30からの検出信号により得られる前輪舵角,及び車速
センサ32からの検出信号より得られる車速を読み込
み、続くステップ130にて、後輪舵角をこの読み込ん
だ前輪舵角と車速とに応じて設定される目標舵角に制御
するためのメインモータ12の目標回転位置(モータ目
標位置)を算出する。
【0030】次に続くステップ140では、後輪舵角セ
ンサ22からの出力電圧が、図6に示す後輪舵角の右端
から左端までの範囲内にあるか否かを判断することによ
り、後輪舵角センサ22が正常か否かを判断する。つま
り、後輪舵角センサ22は、後輪舵角に応じた電圧を発
生するポテンショメータであり、その出力電圧は、後輪
舵角センサ22が正常であれば後輪舵角の右端から左端
までの範囲内となり、後輪舵角センサ22が短絡又は断
線するとこの範囲内から外れた値となるため、ここで
は、後輪舵角センサ22からの出力電圧が後輪舵角の右
端から左端までの範囲内にあるか否かを判断することに
より、後輪舵角センサ22の異常判定を行なうのであ
る。
【0031】そして、このステップ140にて、後輪舵
角センサ22からの出力電圧が上記範囲内から外れてお
り、後輪舵角センサ22に異常が生じている判定される
と、続くステップ150にて、後輪舵角センサ22の異
常を表わす異常フラグをセットし、当該イニシャル処理
を終了する。
【0032】一方、ステップ140にて、後輪舵角セン
サ22が正常であると判定された場合には、ステップ1
60に移行して、後輪舵角センサ22からの出力電圧に
対応した後輪舵角を読み込み、その値をメインモータ1
2の回転位置(モータ位置)の初期位置として設定す
る。そして続くステップ170にて、この読み込んだモ
ータ位置と、ステップ130にて前輪舵角と車速とに基
づき求めたモータ目標位置とが一致しているか否かを判
断し、モータ位置がモータ目標位置と一致していれば、
再度ステップ120に移行し、モータ位置がモータ目標
位置と一致していなければ、続くステップ180に移行
する。
【0033】ステップ180では、リレースイッチ14
bを通電してサブモータ14をオンすると共に、電磁ク
ラッチ16をオンすることにより、サブモータ14によ
る後輪操舵を実行可能にする。そして、続くステップ1
90にて、サブモータ14をメインモータ12のモータ
目標位置に向けて駆動し、続くステップ200にて、こ
の駆動によって、サブモータ14が実際に回転し始める
までの立上り時間(例えば、数十msec.)が経過するの
を待つ。
【0034】ステップ200にて、サブモータ14の駆
動開始後その立上り時間が経過したと判断されると、今
度はステップ210に移行して、回転角センサ20から
の検出信号に基づき、メインモータ12の回転速度を検
出する。そして、続くステップ220にて、その検出し
たモータ回転速度の絶対値(つまり左方向の回転速度又
は右方向の回転速度)が、予め設定された正常範囲より
小さいか否かを判断することにより、サブモータ14は
減速機18を正常に回転駆動しているか否かを判断す
る。
【0035】このステップ220にて、モータ回転速度
の絶対値は正常範囲内にあり、サブモータ14は減速機
18を正常に回転駆動していると判断されると、ステッ
プ240に移行して、リレースイッチ14bの通電を停
止することによりサブモータ14をオフすると共に、電
磁クラッチ16をオフして、当該イニシャル処理を終了
する。
【0036】一方、ステップ220にて、モータ回転速
度の絶対値は正常範囲より小さく、サブモータ14が減
速機18を正常に回転駆動していないと判断されると、
ステップ230に移行して、サブモータ14の異常内容
を判定するサブモータ異常判定処理を実行した後、当該
イニシャル処理を終了する。
【0037】このサブモータ異常判定処理は、図8に示
す如く実行される。すなわち、図8に示す如く、サブモ
ータ異常判定処理では、まずステップ310にて、サブ
モータ駆動回路14aからサブモータ電流ISを読み込
み、続くステップ320にて、その読み込んだサブモー
タ電流ISが0であるか否かを判断する。そして、サブ
モータ電流ISが0であれば、サブモータ14又はその
駆動系)が断線していると判断して、ステップ330に
て、サブモータ14の断線を表わす異常フラグをセット
した後、ステップ380に移行する。
【0038】一方、ステップ320にて、サブモータ電
流ISが0ではないと判断されると、ステップ340に
移行し、サブモータ電流ISが、サブモータ14に負荷
がかかっていないときに流れる無負荷電流範囲内か否か
を判断する。そして、サブモータ電流ISが無負荷電流
範囲内にあるときには、電磁クラッチ16によりサブモ
ータ14と減速機18とが接続されていないと判断し
て、ステップ350にて、電磁クラッチ16の異常を表
わす異常フラグをセットした後、ステップ380に移行
する。
【0039】また次に、ステップ340にて、サブモー
タ電流ISが無負荷電流範囲内にないと判断されると、
今度はステップ360に移行して、サブモータ電流IS
が短絡判定値を越えているか否かを判断する。この短絡
判定値は、サブモータ14又はその駆動系が短絡してサ
ブモータ電流ISが大電流になっているか否かを判断す
るためのものであり、ステップ360にて、サブモータ
電流ISが短絡判定値を越え、サブモータ14又はその
駆動系が短絡していると判断されると、ステップ370
に移行して、サブモータ14の短絡を表わす異常フラグ
をセットした後、ステップ380に移行する。
【0040】そしてステップ380では、後輪舵角を中
立舵角に戻す指示を行なう中立戻しフラグをセットし、
当該サブモータ異常判定処理を終了する。次に、ステッ
プ360にて、サブモータ電流ISが短絡判定値以下で
あると判断された場合には、ステップ390に移行し
て、サブモータ電流ISが、通常負荷範囲内にあるか否
かを判断する。この通常負荷範囲は、サブモータ14に
減速機18を接続して、サブモータ14の回転により後
輪2RL,2RRを操舵できているときに通常流れる電
流範囲のことであり、ステップ390にて、サブモータ
電流ISが通常負荷範囲内にないと判断されると、後輪
操舵機構10がロックしていると判断して、ステップ4
00にて、後輪操舵機構10のロックを表わす異常フラ
グをセットした後、当該サブモータ異常判定処理を終了
する。
【0041】一方、ステップ390にて、サブモータ電
流ISが通常負荷範囲内にあると判断された場合には、
回転角センサ20が故障していると判断して、ステップ
410にて、回転角センサ20の異常を表わす異常フラ
グをセットする。そして、続くステップ420にて、後
輪舵角センサ22からの検出信号に基づき後輪舵角を確
認しながら、サブモータ14を、後輪舵角が中立舵角と
なる中立位置まで駆動し、当該サブモータ異常判定処理
を終了する。
【0042】次に図9は、ECU40の起動直後に実行
される上述のイニシャル処理が終了した後、ECU40
にて実行される、通常の後輪操舵制御処理を表わすフロ
ーチャートである。図9に示す如く、この処理が開始さ
れると、まずステップ510にて、リレースイッチ12
bを通電することによりメインモータ12をオンし、続
くステップ520にて、上記イニシャル処理でサブモー
タ14,電磁クラッチ16,回転角センサ20,或は後
輪舵角センサ22の異常が判定されて、その旨を表わす
異常フラグがセットされているか否かを判断する。
【0043】そして、ステップ520にて、異常判定フ
ラグがセットされていると判断されると、ステップ53
0に移行して、警告ランプ34を点灯することにより、
その異常内容を車両乗員に報知し、続くステップ540
に移行する。ステップ540では、上記イニシャル処理
によって、中立戻しフラグがセットされているか否かを
判断する。そして、中立戻しフラグがセットされていな
ければ、ステップ550にて、リレースイッチ12bの
通電を停止することによりメインモータ12をオフした
後、そのまま当該処理を終了し、逆に中立戻しフラグが
セットされている場合には、ステップ560にて、モー
タ目標位置として中立位置を設定し、続くステップ57
0にて、モータ速度を低速に設定した後、ステップ60
0に移行する。
【0044】なお、このステップ570にて、モータ速
度を低速に設定するのは、以降の処理でメインモータ1
2を駆動して後輪舵角を中立舵角に戻す際、後輪舵角が
中立舵角に急速に戻されて、車両乗員が違和感を感じる
を防止するためである。一方、ステップ520にて、異
常判定フラグがセットされていないと判断された場合、
つまり、上記イニシャル処理にて、サブモータ14,電
磁クラッチ16,回転角センサ20及び後輪舵角センサ
22が全て正常であると判断された場合には、イニシャ
ル処理のステップ120及びステップ130と同様に、
ステップ580にて前輪舵角及び車速を読み込み、続く
ステップ590にてこの読み込んだ前輪舵角と車速とに
基づきモータ目標位置を算出した後、ステップ600に
移行する。
【0045】次にステップ600では、イニシャル処理
実行時に後輪舵角センサ22を用いて検出したモータ位
置を基準として回転角センサ20からの検出信号により
得られるモータ位置を読み込み、続くステップ610に
て、この読み込んだモータ位置と、ステップ560又は
ステップ590で設定したモータ目標位置とが一致して
いるか否かを判断する。
【0046】そして、モータ位置がモータ目標位置と一
致していれば、ステップ620に移行して、中立戻しフ
ラグがセットされているか否かを判断し、中立戻しフラ
グがセットされていれば、サブモータ14の異常に伴
い、モータ位置,延いては後輪舵角を中立位置(中立舵
角)に戻す制御が完了したと判断して、ステップ550
にて、メインモータ12をオフした後、そのまま当該処
理を終了する。また、ステップ620にて、中立戻しフ
ラグがセットされていないと判断された場合には、ステ
ップ630に移行して、メインモータ12の駆動を停止
した後、再度ステップ580に移行する。
【0047】次にステップ610にて、モータ位置とモ
ータ目標位置とが一致していないと判断された場合に
は、ステップ640に移行して、メインモータ12をモ
ータ目標位置に向けて駆動し、続くステップ650に
て、この駆動によって、メインモータ12が実際に回転
し始めるまでの立上り時間(例えば、数十msec.)が経
過するのを待つ。そして、ステップ650にて、メイン
モータ12の駆動開始後その立上り時間が経過したと判
断されると、今度はステップ660に移行して、回転角
センサ20からの検出信号に基づき、メインモータ12
の回転速度を検出する。
【0048】また次に続くステップ670では、上記検
出したモータ回転速度の絶対値(つまり左方向の回転速
度又は右方向の回転速度)は、予め設定された正常範囲
より小さいか否かを判断することにより、メインモータ
12は正常に回転しているか否かを判断する。そして、
このステップ670にて、モータ回転速度の絶対値は正
常範囲内にあり、メインモータ12は正常に回転してい
ると判断されると、ステップ680に移行して、中立戻
しフラグがセットされているか否かを判断し、中立戻し
フラグがセットされていれば、モータ目標位置を変更す
る必要はないのでステップ600に移行し、中立戻しフ
ラグがセットされていなければ、ステップ580に移行
する。
【0049】またステップ670にて、モータ回転速度
の絶対値は正常範囲より小さく、メインモータ12は正
常に回転していないと判断されると、ステップ690に
移行して、メインモータ12の異常内容を判定するメイ
ンモータ異常判定処理を実行した後、当該処理を終了す
る。
【0050】このメインモータ異常判定処理は、図10
に示す如く実行される。すなわち、図10に示す如く、
メインモータ異常判定処理では、まずステップ710に
て、メインモータ駆動回路12aからメインモータ電流
IMを読み込み、続くステップ720にて、その読み込
んだメインモータ電流IMが0であるか否かを判断す
る。そして、メインモータ電流IMが0であれば、メイ
ンモータ12又はその駆動系が断線していると判断し
て、ステップ730にて、メインモータ12の断線を表
わす異常フラグをセットした後、ステップ790に移行
する。
【0051】一方、ステップ720にて、メインモータ
電流IMが0ではないと判断されると、ステップ740
に移行し、メインモータ電流IMが短絡判定値を越えて
いるか否かを判断する。この短絡判定値は、メインモー
タ12又はその駆動系が短絡してメインモータ電流IM
が大電流になっているか否かを判断するためのものであ
り、ステップ740にて、メインモータ電流IMが短絡
判定値を越え、メインモータ12又はその駆動系が短絡
していると判断されると、ステップ750に移行して、
メインモータ12の短絡を表わす異常フラグをセットし
た後、ステップ790に移行する。
【0052】また、ステップ740にて、メインモータ
電流IMが短絡判定値以下であると判断された場合に
は、ステップ760に移行して、メインモータ電流IM
が、通常負荷範囲内にあるか否かを判断する。この通常
負荷範囲は、メインモータ12の回転により後輪2R
L,2RRを操舵できているときに通常流れる電流範囲
のことであり、ステップ760にて、メインモータ電流
IMが通常負荷範囲内にないと判断されると、後輪操舵
機構10がロックしていると判断して、ステップ780
にて、後輪操舵機構10のロックを表わす異常フラグを
セットし、続くステップ785にて、リレースイッチ1
2bの通電を停止してメインモータ12をオフしたの
ち、ステップ860に移行する。
【0053】一方、ステップ760にて、メインモータ
電流IMが通常負荷範囲内にあると判断された場合に
は、回転角センサ20が故障していると判断して、ステ
ップ770にて、回転角センサ20の異常を表わす異常
フラグをセットし、ステップ790に移行する。
【0054】次に、ステップ790では、リレースイッ
チ12bの通電を停止してメインモータ12をオフする
と共に、リレースイッチ14bを通電してサブモータ1
4をオンし、更に電磁クラッチ16をオンして、サブモ
ータ14を減速機18に接続する。
【0055】そして続くステップ800では、イニシャ
ル処理のステップ140と同様に後輪舵角センサ22が
正常であるかどうかを判定し、後輪舵角センサ22が正
常であれば、ステップ810にて、後輪舵角センサ22
からの検出信号に基づき後輪舵角を確認しながら、サブ
モータ14を、後輪舵角が中立舵角となる中立位置まで
駆動し、ステップ850に移行する。
【0056】一方、ステップ800にて、後輪舵角セン
サ22が正常でないと判断されると、ステップ820に
移行して、後輪舵角センサ22の異常を表わす異常フラ
グを前に書き込んだ異常内容(例えば回転角センサ異
常)に追加して書き込み、続くステップ830にて、回
転角センサ20の異常を表わす異常フラグがセットされ
ているか否かを判断することにより、回転角センサ20
は正常かどうかを判断する。そして、回転角センサ20
が異常であれば、もはや中立戻しは不可能となるため、
そのままステップ850に移行し、回転角センサ20が
正常であれば、回転角センサ20からの検出信号に基づ
き後輪舵角を確認しながら、サブモータ14を後輪舵角
が中立舵角となる中立位置まで駆動した後、ステップ8
50に移行する。
【0057】次に、ステップ850では、リレースイッ
チ12bの通電を停止してサブモータ14をオフすると
共に、電磁クラッチ16をオフして、サブモータ14を
減速機18から遮断する。そして、最後に、警告ランプ
34を点灯することにより、当該メインモータ異常判定
処理にて判定した異常内容を車両乗員に報知し、当該メ
インモータ異常判定処理を終了する。
【0058】以上説明したように、本実施例の後輪操舵
装置においては、ECU40の起動直後には、イニシャ
ル処理を実行することにより、サブモータ14を駆動し
て後輪舵角を目標舵角方向に移動させる舵角制御手段と
しての処理(ステップ120〜ステップ190)を実行
すると共に、サブモータ14の駆動時に、サブモータ1
4によって回転駆動されるウォームギヤ18aの回転状
態とサブモータ電流ISとから、サブモータ14の異常
を判定するモータ異常判定手段としての処理(ステップ
220及びステップ230)を実行する。
【0059】また、このイニシャル処理が終了すると、
通常の後輪操舵制御を開始し、イニシャル処理において
サブモータ14の異常が判定されている場合には、メイ
ンモータ12を駆動して後輪舵角を中立舵角に戻した
後、後輪操舵制御を終了する制御停止手段としての処理
(ステップ560,570,ステップ600〜ステップ
680)を実行し、イニシャル処理においてサブモータ
14の異常が判定されていなければ、メインモータ12
を駆動して後輪舵角を目標舵角に制御する舵角制御手段
としての処理(ステップ580〜ステップ680)の処
理を実行する。
【0060】そしてメインモータ12の駆動時には、メ
インモータ12の回転速度とメインモータ電流IMとか
ら、メインモータ12の異常を判定するモータ異常判定
手段としての処理(ステップ670及びステップ69
0)を実行し、メインモータ12の異常時には、サブモ
ータ14を駆動して、後輪舵角を中立舵角に戻し、後輪
操舵制御を終了する制御停止手段としての処理(ステッ
プ800〜ステップ840)を実行する。
【0061】このため、本実施例の後輪操舵装置におい
ては、イグニッションスイッチがオンして、ECU40
が起動された直後から、後輪舵角を目標舵角に制御する
ことができると共に、駆動モータ、すなわちサブモータ
14或はメインモータ12の異常時には、その旨を速や
かに検出して、後輪舵角を中立舵角に戻すことができ、
車両の走行安全性を確保することができる。
【0062】また、本実施例では、減速機18がウォー
ムギヤ18aとウォームホイール18bとから構成され
ているため、サブモータ14及びメインモータ12の駆
動を共に停止しても、後輪舵角がその停止時点の舵角に
保持される。このため、従来の装置のように、後輪操舵
機構に、後輪を中立舵角に保持するための付勢部材を設
ける必要はなく、従って、サブモータ14及びメインモ
ータ12をこの付勢部材の付勢力に抗して駆動できるよ
うにする必要はなく、各モータの小型化を図ることがで
きる。
【0063】また更に、本実施例では、イニシャル処理
の実行時には、サブモータ14の異常を判定するだけで
なく、電磁クラッチ16,回転角センサ20,及び後輪
舵角センサ22の異常も判定し、また通常の後輪操舵制
御の実行時には、メインモータ12の異常を判定するだ
けでなく、回転角センサ20及び後輪舵角センサ22の
異常も判定するようにされており、これら各部の異常時
にも制御を停止して、後輪舵角を中立舵角に戻すように
されている。このため、本実施例によれば、後輪操舵装
置の信頼性をより向上して、車両の走行安全性を高める
ことができる。
【0064】なお本実施例においては、上述のステップ
180、ステップ240及びステップ510の処理がモ
ータ切換手段として機能し、ステップ180,ステップ
240,ステップ790,及びステップ850の処理が
クラッチ制御手段として機能する。
【0065】ここで、上記実施例では、ECU40の起
動直後に、サブモータ14を用いて後輪操舵を行なうこ
とにより、サブモータ14の異常判定を行ない、その
後、駆動モータをメインモータ12に切り換えて、メイ
ンモータ12の異常判定を行ないつつ後輪操舵を行なう
ように構成したが、例えばECU40の起動直後には、
メインモータ12を用いて後輪操舵を行なうことによ
り、メインモータ12の異常判定を行ない、その後駆動
モータをサブモータ14に切り換えて後輪操舵を行なう
ことにより、サブモータ14の異常判定を行ない、更に
その後駆動モータをメインモータ12に切り換えて、メ
インモータ12の異常判定を行ないつつ後輪操舵を行な
うように構成しても、上記実施例と同様の効果を得るこ
とができる。
【0066】また上記実施例では、イニシャル処理実行
時に、サブモータ14の異常判定と併せて、電磁クラッ
チ16,回転角センサ20,及び後輪舵角センサ22の
異常判定を行なうように構成したが、更に、ステアリン
グセンサ30や車速センサ32の異常判定も併せて行な
うようにしてもよく、この場合には、装置の信頼性をよ
り向上することができる。
【0067】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1に記載の
車両の後輪操舵装置によれば、装置の起動直後から後輪
操舵制御を実行することができる。また、メインモータ
或はサブモータの異常時には、その旨を速やかに検出し
て、後輪舵角を中立舵角に戻すことができるので、車両
の走行安全性を確保することができる。
【0068】また次に請求項1に記載の車両の後輪操舵
装置においては、減速機がウォームギヤとウォームホイ
ールとを備えているため、メインモータ及びサブモータ
の駆動を共に停止しても、後輪舵角がその停止時点の舵
角に保持される。このため、従来の装置のように、後輪
操舵機構に、後輪を中立舵角に保持するための付勢部材
を設ける必要はなく、従って、メインモータ及びサブモ
ータを、この付勢部材の付勢力に抗して駆動できるよう
にする必要はなく、各モータの小型化を図ることができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の構成を例示するブロック図である。
【図2】実施例の後輪操舵装置全体の構成を表わす概略
構成図である。
【図3】実施例の後輪操舵装置の制御系の構成を表わす
電気回路図である。
【図4】実施例の後輪操舵機構及び減速機の構成を表わ
す説明図である。
【図5】実施例のモータ回転角センサからの出力信号を
表わす説明図である。
【図6】実施例の後輪舵角センサからの出力信号を表わ
す説明図である。
【図7】ECUの起動直後に実行されるイニシャル処理
を表わすフローチャートである。
【図8】図6のイニシャル処理で実行されるサブモータ
異常判定処理を表わすフローチャートである。
【図9】ECUにてイニシャル処理の終了後に実行され
る通常の後輪操舵制御処理を表わすフローチャートであ
る。
【図10】図9の後輪操舵制御処理で実行されるメイン
モータ異常判定処理を表わすフローチャートである。
【符号の説明】
2FL,2FR…前輪 2RL,2RR…後輪 1
0…後輪操舵機構 10a…ラック 10b…ピニオンギヤ 12…メ
インモータ 12a…メインモータ駆動回路 12b,14b…リ
レースイッチ 14…サブモータ 14a…サブモータ駆動回路
16…電磁クラッチ 18…減速機 18a…ウォームギヤ 18b…ウ
ォームホイール 20…回転角センサ 22…後輪舵角センサ 30
…ステアリングセンサ 32…車速センサ 34…警告ランプ IM…メイ
ンモータ電流 IS…サブモータ電流 40…電子制御装置(EC
U)

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車両の後輪を操舵するための後輪操舵機
    構と、 該後輪操舵機構に動力を伝達する減速機と、 該減速機の入力軸に直結され、該減速機を介して上記後
    輪操舵機構を駆動するメインモータと、 該メインモータに代わって前記後輪操舵機構を駆動する
    ために、前記減速機の入力軸にクラッチを介して連結さ
    れたサブモータと、 前記後輪の舵角が車両の運転状態に応じた目標舵角とな
    るよう、前記メインモータ又は前記サブモータを駆動す
    る舵角制御手段と、 該舵角制御手段が前記メインモータを駆動している際に
    は、前記メインモータに流れる電流とその回転状態から
    前記メインモータの異常を判定し、前記舵角制御手段が
    前記サブモータを駆動している際には、前記サブモータ
    に流れる電流とその回転状態から前記サブモータの異常
    を判定するモータ異常判定手段と、 当該装置の起動直後には、前記舵角制御手段が制御に用
    いる駆動モータとして前記メインモータ及び前記サブモ
    ータのいずれか一方を設定し、その後、前記駆動モータ
    をもう一方のモータに切り換えることにより、前記モー
    タ異常判定手段にて前記各モータの異常判定を実行さ
    せ、最終的には前記駆動モータを前記メインモータに設
    定するモータ切換手段と、 前記モータ異常判定手段にて前記メインモータ又は前記
    サブモータの異常が判定されると、前記舵角制御手段の
    制御動作を禁止し、異常が判定されていない側のモータ
    を駆動して前記後輪の舵角を中立舵角に制御する制御停
    止手段と、 前記舵角制御手段又は前記制御停止手段が前記サブモー
    タを駆動する際に前記クラッチを接続し、前記舵角制御
    手段又は前記制御停止手段が前記サブモータを駆動しな
    い場合には前記クラッチを遮断するクラッチ制御手段
    と、 を備えたことを特徴とする車両の後輪操舵装置。
  2. 【請求項2】 前記減速機が、 前記メインモータの回転軸に直結されると共に前記サブ
    モータの回転軸に前記クラッチを介して接続されたウォ
    ームギヤと、 該ウォームギヤに噛合され、該ウォームギヤの回転を減
    速して前記後輪操舵機構に伝達するウォームホイール
    と、 を備えたことを特徴とする請求項1に記載の後輪操舵装
    置。
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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20030018559A (ko) * 2001-08-30 2003-03-06 현대자동차주식회사 가변 웜 기어식 차량용 전동파워 조향장치
KR100456866B1 (ko) * 2001-07-07 2004-11-10 현대자동차주식회사 가변 웜 기어식 차량용 전동파워 조향장치
US6851510B2 (en) 2002-02-21 2005-02-08 Honda Giken Kogyo Kabushiki Kaisha Rear-wheel steering device for vehicle
KR100802741B1 (ko) * 2006-12-12 2008-02-12 현대자동차주식회사 듀얼모터식 좌우독립형 sbw 시스템의 듀얼모터 제어방법
CN105292251A (zh) * 2015-11-11 2016-02-03 吉林大学 一种适用于汽车的四轮转向系统

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