JP2686472B2 - フィルタエレメントの親水剤処理方法 - Google Patents
フィルタエレメントの親水剤処理方法Info
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- JP2686472B2 JP2686472B2 JP21450688A JP21450688A JP2686472B2 JP 2686472 B2 JP2686472 B2 JP 2686472B2 JP 21450688 A JP21450688 A JP 21450688A JP 21450688 A JP21450688 A JP 21450688A JP 2686472 B2 JP2686472 B2 JP 2686472B2
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- Japan
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- filter element
- hydrophilic agent
- filter
- frequency
- tank
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Description
【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明はフィルタエレメントの濾材に親水剤を均一に
付着させる方法に関する。
付着させる方法に関する。
(従来の技術) 例えば電子機械部品の生産や、各種の医薬品の生産に
用いられる薬液やガス体の流体は、純度が高く微粒子の
少ないものが望まれ、これらの流体を処理するため耐薬
品性のフィルタエレメントが使用に供されている。
用いられる薬液やガス体の流体は、純度が高く微粒子の
少ないものが望まれ、これらの流体を処理するため耐薬
品性のフィルタエレメントが使用に供されている。
このフィルタエレメントは製造、搬送あるいは保管中
の取扱いが原因でシール漏れを生じていないかを確認す
るため、濾過装置内にフィルタエレメントを装着する前
にバブルポイントテストを行なっている。このテストは
水中にエレメントを浸漬し、圧力をエレメント内にかけ
て濾材を通過して出てくる気泡の状況を観察するもので
あるが、正確に観察するためには、濾材が十分に水にぬ
れなければならず、耐薬品性のフィルタエレメントにお
けるフッ素樹脂やポリプロピレンのような合成樹脂製の
濾材では、その性質上撥水性が強く親水剤を濾材に付着
させなければならない。親水剤処理されたフィルタエメ
レントは次ぎのようにして製造される。
の取扱いが原因でシール漏れを生じていないかを確認す
るため、濾過装置内にフィルタエレメントを装着する前
にバブルポイントテストを行なっている。このテストは
水中にエレメントを浸漬し、圧力をエレメント内にかけ
て濾材を通過して出てくる気泡の状況を観察するもので
あるが、正確に観察するためには、濾材が十分に水にぬ
れなければならず、耐薬品性のフィルタエレメントにお
けるフッ素樹脂やポリプロピレンのような合成樹脂製の
濾材では、その性質上撥水性が強く親水剤を濾材に付着
させなければならない。親水剤処理されたフィルタエメ
レントは次ぎのようにして製造される。
フッ素樹脂やポロプロピレンなどの耐薬品性を有する
合成樹脂製多孔質薄膜の少なくとも片面に隙間や形状を
保持するための網布を重ねて濾材とし、ひだ折り加工し
て菊花形筒状に形成し、その内外に多孔を有する内筒と
外筒をそれぞれ嵌挿し、その両端に端板を固着してフィ
ルタエレメントとし、次ぎに界面活性剤などの親水剤を
混入させた水溶液の入った含浸槽中に浸漬し、取り出し
て約70℃の熱風乾燥炉中に載還し乾燥させる。
合成樹脂製多孔質薄膜の少なくとも片面に隙間や形状を
保持するための網布を重ねて濾材とし、ひだ折り加工し
て菊花形筒状に形成し、その内外に多孔を有する内筒と
外筒をそれぞれ嵌挿し、その両端に端板を固着してフィ
ルタエレメントとし、次ぎに界面活性剤などの親水剤を
混入させた水溶液の入った含浸槽中に浸漬し、取り出し
て約70℃の熱風乾燥炉中に載還し乾燥させる。
(発明が解決しようとする課題) 乾燥炉中のフィルタエレメントは、熱風に直接さらさ
れる外筒側の一側面と熱風の雰囲気内に置かれる内筒側
と他側面およびそれらの間とで乾燥速度の差を生じる。
乾燥が早い一側面に近い方の濾材では他側面側から水溶
液の移行を生じ、この面の濾材の親水剤付着濃度が高く
なる一方内筒側の濾材の親水剤付着濃度が薄くなり、乾
燥終了後のフィルタエレメントの親水剤付着量に濃淡を
生じ、バブルポイントテストの時に親水剤付着が少なく
水のぬれが悪い個所から先にバブルを生じ、シール漏れ
がないにもかかわらず、シール漏れをしていると判断さ
れてしまう。
れる外筒側の一側面と熱風の雰囲気内に置かれる内筒側
と他側面およびそれらの間とで乾燥速度の差を生じる。
乾燥が早い一側面に近い方の濾材では他側面側から水溶
液の移行を生じ、この面の濾材の親水剤付着濃度が高く
なる一方内筒側の濾材の親水剤付着濃度が薄くなり、乾
燥終了後のフィルタエレメントの親水剤付着量に濃淡を
生じ、バブルポイントテストの時に親水剤付着が少なく
水のぬれが悪い個所から先にバブルを生じ、シール漏れ
がないにもかかわらず、シール漏れをしていると判断さ
れてしまう。
(課題を解決するための手段 本発明はフィルタエレメントを親水剤処理水溶液を満
たした水槽中に浸漬した後、高周波発振槽中に載置し高
周波により濾材面を加熱し乾燥させる。
たした水槽中に浸漬した後、高周波発振槽中に載置し高
周波により濾材面を加熱し乾燥させる。
(作用) 高周波発振器から発振された高周波は、フィルタエレ
メントの濾材面に付着した水の分子を、その付着場所に
関係なく振動させて発熱させ蒸発を促がす。
メントの濾材面に付着した水の分子を、その付着場所に
関係なく振動させて発熱させ蒸発を促がす。
(実施例) 第1図におけるフィルタエレメント1は、フッ素樹脂
やポリプロピレン、ポリスルホンなどの耐薬品性を有す
る合成樹脂薄膜の両面に同材質の網布を重ね合わせ、そ
の両端を溶着して濾材2とし、ひだ折り加工して菊花状
筒形に形成し、同材質の多孔を有する内筒3と外筒4と
の間に嵌挿し、その両端を同じく同材質の端板5を嵌着
して成る。このフィルタエレメント1を例えばポリエチ
レングリコールのような界面活性剤を溶かした親水剤処
理水溶液を満たした水槽中に約2〜4分間浸漬し、撥水
性を有するフィルタエレメントの濾材上に親水剤を被覆
させる。
やポリプロピレン、ポリスルホンなどの耐薬品性を有す
る合成樹脂薄膜の両面に同材質の網布を重ね合わせ、そ
の両端を溶着して濾材2とし、ひだ折り加工して菊花状
筒形に形成し、同材質の多孔を有する内筒3と外筒4と
の間に嵌挿し、その両端を同じく同材質の端板5を嵌着
して成る。このフィルタエレメント1を例えばポリエチ
レングリコールのような界面活性剤を溶かした親水剤処
理水溶液を満たした水槽中に約2〜4分間浸漬し、撥水
性を有するフィルタエレメントの濾材上に親水剤を被覆
させる。
次ぎに水槽中のフィルタエレメント1を取り出して大
気中に放置し、濾材2上の大粒の水を流下させる水切り
工程を行なう。この水切り工程は省略してもよい。
気中に放置し、濾材2上の大粒の水を流下させる水切り
工程を行なう。この水切り工程は省略してもよい。
概略大粒の水が除かれたフィルタエレメント1は第2
図に示す高周波発振器9を備えた高周波槽6中の下部の
台座7に置かれる。高周波槽6の側壁8は、高周波をシ
ールドするように構成されている。高周波が発振されフ
ィルタエレメント1の各濾材面に付着している水分に衝
突し、水分子を振動させる。このとき、高周波はフィル
タエレメントの各々のひだについて、熱風炉のように主
として一方向から流れてくるのと違って四方から濾材2
の水分に達するので、各ひだは均等に加熱され水溶液の
移行を生ぜず、親水剤がほぼ均等に残る。高周波の発熱
による熱を高周波槽6の開放部から放出して槽内の温度
を90゜〜100℃に抑えながら、約1時間程加熱を続け
る。尚、高周波槽6の台座7はフィルタエメレント1を
より均等に早く乾燥させるため回転させたり、槽の天井
部に高周波を分散されるためのファンを設置してもよ
い。また、高周波槽6内を減圧することで水分の蒸発を
早めることができ、乾燥温度の調節と高周波の照射時間
を短くできる。
図に示す高周波発振器9を備えた高周波槽6中の下部の
台座7に置かれる。高周波槽6の側壁8は、高周波をシ
ールドするように構成されている。高周波が発振されフ
ィルタエレメント1の各濾材面に付着している水分に衝
突し、水分子を振動させる。このとき、高周波はフィル
タエレメントの各々のひだについて、熱風炉のように主
として一方向から流れてくるのと違って四方から濾材2
の水分に達するので、各ひだは均等に加熱され水溶液の
移行を生ぜず、親水剤がほぼ均等に残る。高周波の発熱
による熱を高周波槽6の開放部から放出して槽内の温度
を90゜〜100℃に抑えながら、約1時間程加熱を続け
る。尚、高周波槽6の台座7はフィルタエメレント1を
より均等に早く乾燥させるため回転させたり、槽の天井
部に高周波を分散されるためのファンを設置してもよ
い。また、高周波槽6内を減圧することで水分の蒸発を
早めることができ、乾燥温度の調節と高周波の照射時間
を短くできる。
(発明の効果) 以上のように本発明は、親水剤処理水溶液に浸漬した
フィルタエレメントを乾燥させるのに際し、高周波槽内
の高周波により濾材上の水分を振動させて発熱するよう
にしたので、高周波が槽内で四散され、エレメントの各
ひだの全面の水分が均等に同時に振動しひだ内で温度差
を生じないで乾燥され、水分の移行を防ぎ、親水剤をフ
ィルタエレメント全体に均等に残留させることができ
る。
フィルタエレメントを乾燥させるのに際し、高周波槽内
の高周波により濾材上の水分を振動させて発熱するよう
にしたので、高周波が槽内で四散され、エレメントの各
ひだの全面の水分が均等に同時に振動しひだ内で温度差
を生じないで乾燥され、水分の移行を防ぎ、親水剤をフ
ィルタエレメント全体に均等に残留させることができ
る。
第1図はフィルタエレメントの部分断面図、第2図は高
周波水槽の断面図である。 1……フィルタエレメント、2……濾材 6……高周波槽、9……高周波発振器
周波水槽の断面図である。 1……フィルタエレメント、2……濾材 6……高周波槽、9……高周波発振器
Claims (1)
- 【請求項1】濾材をひだ折り加工して多孔を有する内筒
の周りに配設し、その両端を固着して形成したフィルタ
エレメントを親水剤処理水溶液を満たした水槽中に浸漬
してフィルタエレメントの濾材上に親水剤を被覆し、次
ぎに高周波発振器を備えた高周波槽の台座に載置し、高
周波により濾材上の水分を振動加熱し乾燥させるように
したフィルタエレメントの親水剤処理方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP21450688A JP2686472B2 (ja) | 1988-08-29 | 1988-08-29 | フィルタエレメントの親水剤処理方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP21450688A JP2686472B2 (ja) | 1988-08-29 | 1988-08-29 | フィルタエレメントの親水剤処理方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0263515A JPH0263515A (ja) | 1990-03-02 |
JP2686472B2 true JP2686472B2 (ja) | 1997-12-08 |
Family
ID=16656843
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP21450688A Expired - Lifetime JP2686472B2 (ja) | 1988-08-29 | 1988-08-29 | フィルタエレメントの親水剤処理方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2686472B2 (ja) |
Families Citing this family (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP3311391B2 (ja) | 1991-09-13 | 2002-08-05 | ヴィエルティー コーポレーション | 漏洩インダクタンス低減トランス、これを用いた高周波回路及びパワーコンバータ並びにトランスにおける漏洩インダクタンスの低減方法 |
DE4428139C2 (de) * | 1993-10-27 | 1996-10-02 | Mann & Hummel Filter | Filtereinrichtung |
KR100806246B1 (ko) * | 2007-09-18 | 2008-02-22 | 주식회사 디엔에이치 | 엘리먼트 어세이 건조장치 |
-
1988
- 1988-08-29 JP JP21450688A patent/JP2686472B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0263515A (ja) | 1990-03-02 |
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