JP2685595B2 - 撮像信号の記録再生装置 - Google Patents

撮像信号の記録再生装置

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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、アスペクト比の異なる画面を選択的に撮影
し、その撮像信号を記録再生するに好適な装置に関す
る。
〔従来の技術〕
現行テレビジョン方式であるNTSC方式の画質及び臨場
感の改善を目的として検討されているEDTV(Extended D
efinition TV)放送システムのうち、画面のアスペクト
比(横縦比とも言う)を拡大したワイド画面テレビジョ
ン方式が考えられている。またより品質の高い高品位
(高精細とも呼ばれる)テレビジョン方式であるHDTV
(High Definition TV)方式も従来NTSC方式のアスペク
ト比が4:3であるのに対して、16:9とワイドな画面とな
る方式として開発、実用化が進められている。上記ワイ
ド画面を撮影するためのビデオカメラとしては、ワイド
画面専用のものは、例えば特開昭62−52517号公報に示
されているように種々考えられている。またワイド画面
を撮影したワイド信号を記録する磁気記録再生装置(VT
Rと呼ばれる)も種々考えられている。
〔発明が解決しようとする課題〕
しかしながら、上記ビデオカメラやVTRはワイド信号
専用のものであり、家庭用として従来のアスペクト比4:
3の画面と、16:9のワイド画面の両方が簡単に撮影でき
るビデオカメラは考えられておらず、またこれらのアス
ペクト比の異なる信号を従来のVTRに記録しても、再生
時アスペクト比の違いがわからないため、横長や縦長の
再生画面になったりといった種々の不都合が発生する。
本発明の目的は、アスペクト比の異なる画面を選択的
に撮影し、その映像信号を記録し、再生時自動的に正し
いアスペクト比で画像再生ができる撮像信号の記録再生
装置を提供することにある。
〔課題を解決するための手段〕
上記目的は、アスペクト比a2(例えば4:3)の標準画
面とアスペクト比a1(例えば16:9)のワイド画面とを選
択的に撮影可能な撮像手段と、撮影時のアスペクト比情
報を出力する手段と、前記撮像手段から伝送されたアス
ペクト比情報を検出、記録する撮像信号の記録再生手段
と、再生時にアスペクト比情報を出力する手段を有し、
接続される標準とワイド両方を映出できる表示装置に上
記アスペクト比情報を伝送するようにしたものである。
〔作用〕
ワイド画面を撮影する場合は、例えば撮影レンズの前
にアスペクト比変換レンズ部を接着しa2のアスペクト比
の撮像素子上にアスペクト比a1のワイド画像を縦長の状
態で結像させる。アスペクト比情報は装着の有無で検出
され、画像信号と共に磁気記録再生装置に記録される。
再生時は記録されたアスペクト比情報を読み出し表示装
置に画像信号と共に伝送し、表示装置ではこのアスペク
ト比情報をもとに記録された時の正しいアスペクト比と
なるように偏向系等を切り替える動作を行なう。
〔実施例〕
以下、本発明による撮像信号の記録再生装置の実施例
を第1図、第2図、第4図のブロック図と第3図の信号
波形図とを用いて説明する。
第1図において、1はワイド画面の被写体(アスペク
ト比a1ここでは16:9とする)、2はアスペクト比をワイ
ドに変換するため通常の撮影レンズ4の前に装着するた
めのアスペクト比変換レンズ部で例えば前述した特開昭
62−52517号公報に示されているアナモルフィック光学
系レンズで構成、3はアスペクト比変換レンズ部が装着
されたことを検出しアスペクト比情報を出力するための
スイッチで通常“H"、装着された時“L"(ワイドを示
す)となる。5はCCD(Charge Coupled Device)等によ
る固体撮像素子でアスペクト比a2(ここでは4:3とす
る)に対応、6はカメラ信号処理回路、7、8は回転ド
ラム9上に搭載された映像信号記録再生のための回転ヘ
ッド、10は磁気テープ、11はドラムモータ、12はドラム
サーボ回路、13はキャプスタンモータ、14はキャプスタ
ンサーボ回路、15、20は周波数弁別器、16、21は分周
器、17、22は位相比較器、18、24は加算器、19は回転ヘ
ッドの回転位相を検出するためのドラムタックヘッド、
23は基準信号発生器、25は撮像装置からの撮像信号Vを
磁気テープ10に記録できる形態に処理するための記録信
号処理回路(アナログ記録、ディジタル記録どちらの場
合も含む)、26は撮像装置から伝送されたアスペクト比
情報を表わす信号(アスペクト比信号)Rにより磁気テ
ープ10上に記録するトラッキングのためのCTL(コント
ロール)信号のデューティを変更するためのデューティ
変換回路、27はCTL信号の記録再生のためのCTLヘッドで
ある。第1図は記録時の動作を説明するためのものであ
る。
第2図はアスペクト比変換レンズ部が装着されない即
ちアスペクト比a2の標準画面を撮影記録する場合の撮像
装置部のブロック図である。
第3図は記録時のCTL信号即ち第1図のREC CTLの波
形図である。
第4図は再生時の動作を説明するためのもので、101
は再生時のキャプスタンサーボ回路、102は再生時のド
ラムサーボ回路、103は再生時のCTL信号(PBCTL)のデ
ューティを判別してアスペクト比情報を出力(アスペク
ト比信号をR′とする)するためのデューティ判別回
路、104は回転ヘッド7、8から得られる信号に対して
復調等の処理を行ない再生映像信号V′を出力する再生
信号処理回路、105はアスペクト比信号R′に応じて標
準とワイドの両方を正しく映出できる表示装置(偏向系
等を切換えることにより両方に容易に対応できる、ここ
ではR′が“L"の時ワイドに対応するものとする)であ
り、第1図と同じものは同符号としてある。
次に第1図、第2図のブロック図と第3図の信号波形
図を用いて記録時の動作を説明する。
第1図はワイドのアスペクト比a1(16:9)の被写体
(3つの円で構成されている)1を撮影した場合を示
し、アナモルフィック光学系によるアスペクト比変換レ
ンズ部2を装着しているため検出スイッチはオンで“L"
状態(ワイドモード)にアスペクト比信号Rは保たれて
いる。a2(4:3)のアスペクト比の固体撮像素子5上に
はa1(16:9)のワイドのアスペクト比の画像が縦長の状
態で結像しておりカメラ信号処理回路によりa1(16:9)
のアスペクト比の画像情報を全て含んだ撮像信号Vが出
力される。
撮像信号Vは記録信号処理回路25により磁気テープ10
上にワイド画像情報を全て含んだまま記録される。記録
時、回転ドラム9を回転させるドラムモータ11は、ドラ
ムサーボ回路12により所定の回転数(NTSC方式で略1798
r.p.m)となるよう以下のように制御される。速度系に
関しては、ドラムモータから検出した回転周波数を表わ
す信号DFGが一定となるよう周波数弁別器15を働かせ
る。位相系に関してはタックヘッド19からのドラムの回
転位相を示す信号DTPと、撮像信号Vに含まれる垂直同
期信号Sync(NTSC方式では略59.94Hz)を分周器16で1/2
に分周した信号(略29.97Hz)との位相が一致するよう
位相比較器17を働かせる。速度系と位相系の誤差信号は
加算器18に加えられドラムモータ11を制御する。
略29.97HzのDTPはトラッキング用の信号として所定処
理の後CTLヘッド27によりREC CTLとして磁気テープ下
端に書き込まれる。本発明ではアスペクト比情報をREC
CTLのデューティ比を変えることでテープ上に記録す
る。即ちDTPをデューティ変換回路26を通し、アスペク
ト比信号Rによりデューティ比を変更する。第3図にRE
C CTLの波形を示す。(A)がアスペクト比a2(標準モ
ード)の時の波形でデューティ比は50%以上(略60%)
あり、(B)がアスペクト比a1(ワイドモード)の時の
波形でデューティ比を略50%としている。
キャプスタン系に関しては記録時は磁気テープ10が一
定速度で走行するよう以下のように動作する。速度系に
ついては、キャプスタンモータから検出した回転周波数
を表わす信号CFGが一定となるよう周波数弁別器20を働
かせる。位相系に関してはCFGを分周器21により所定分
周した信号と基準信号発生器23(ここでは略29.97Hz)
との位相が一致するよう位相比較器22を働かせる。速度
系と位相系の誤差信号は加算器24に加えられキャプスタ
ンモータ13を制御する。
被写体が4:3のアスペクト比a2である31の時は、第2
図に示すようにアスペクト比変換レンズ部2を取りはず
して撮影する。固体撮像素子5(アスペクト比はa2に対
応)上には被写体31と同じアスペクト比a2の標準画像が
結像しており、カメラ信号処理回路6を通した撮像信号
Vを前述したように磁気テープ上に記録する。アスペク
ト比検出スイッチ3はオフのためアスペクト比信号Rは
“H"となり、磁気テープ上のREC CTLのデューティ比は
第3図(A)の状態で記録される。
次に第4図を用いて再生時の動作を説明する。再生
時、ドラムモータ11は再生時のドラムサーボ回路102に
より所定の回転数となるよう制御される。速度系は記録
時と同じである。位相系はDTPと基準信号発生器23(こ
こでは略29.97Hz)との位相が一致するよう働く。キャ
プスタン系に関しては、再生時のキャプスタンサーボ回
路101によりコントロール信号の位相に磁気テープ10が
追従するように動作する。即ちCTLヘッド27から再生さ
れた再生コントロール信号PB CTLの位相と基準信号発
生器23との位相が一致するように働く。また回転ヘッド
7、8から得られた信号は再生信号処理回路104を通し
て再生映像信号V′として表示装置105に送り出す。
記録された画像のアスペクト比が標準かワイドかはPB
CTLをデューティ判別回路103により判別する。即ちデ
ューティ比が60%附近であれば標準モードとなりアスペ
クト比信号R′は“H"となり、デューティ比が50%附近
であればワイドモードでR′は“L"となり表示装置105
にこのアスペクト情報が伝送される。
第5図に表示装置105に映出される画像を示す。ワイ
ドアスペクトの画像の時はR′が“L"であり第5図
(A)に示すような16:9のアスペクトの画像が映出さ
れ、標準アスペクトの画像の時はR′が“H"であり表示
装置の偏向系等を切換えて第5図(B)に示すように4:
3のアスペクトの画像(斜線部は表示せず)が映出され
る。
なお、以上はアスペクト比情報をコントロール信号の
デューティ比を変える例で説明したが、CTLのデューテ
ィ比を変えることでテープ上の所定位置を探すための頭
出しを行なう場合もあるため、この場合は頭出し用の情
報記録とアスペクト比情報記録とでデューティ比を適当
に割りあてれば良い。CTLのデューティ比以外にも、パ
イロット信号として映像信号中に周波数多重記録しても
よいし、ディジタル記録の場合はIDエリア(ユーザユリ
アとも呼ばれる)にアスペクト比情報を記録する等の方
法がある。また以上はNTSC方式の場合で説明したが、前
述したEDTV方式やHDTV方式の場合も同様に実現できる。
更に以上の例では、撮像装置と記録再生装置は離れてい
る場合、即ちビデオカメラと据置またはポータブルVTR
の形態を例に説明したが、当然両者を一体にした一体形
ムービー形態についても本発明は適用できる。また表示
装置をEVE(エレビューファインダ)と考えれば表示装
置が一体となったシステムにも適用できる。
次に第2の実施例として、アスペクト比を電気的に変
換する撮像装置の場合について説明する。第6図はこの
場合のブロック図を示すもので、アスペクト比の異なる
画面を撮影するためにアスペクト比変換レンズ部を用い
ず、固体撮像素子202の走査を変えることで対応する。
固体撮像素子202としては例えばPAL方式用素子(NTSC用
より画素数多い)を用い、被写体201がワイドアスペク
トの時はアスペクト比切換えスイッチ204(標準例で
“H"、ワイド側で“L")を“L"に手動で切換えセンサド
ライバ203をワイド走査(第6図(A)の部分のみ走査
する)にする。被写体が標準アスペクトの時はスイッチ
204を“H"にしてセンサドライバ203を標準走査((B)
の部分を走査する)にする。そしてアスペクト比切換え
スイッチ204よりアスペクト比情報をR″として出力す
る。記録再生動作については第1の実施例と同様であ
る。
次に第3の実施例として、アスペクト比情報を磁気テ
ープ上には記録せず、記録再生装置上の半導体メモリに
記憶させる例につき第7図のブロック図を用いて説明す
る。
第7図において、301は記録再生を含めたキャプスタ
ンサーボ回路、302は記録再生を含めたドラムサーボ回
路、303は記録再生で切換わるスイッチ(記録モードで
R、再生モードでPとなる)、304はシステムコントロ
ールを含めたアスペクト比情報の記録再生を制御するコ
ントローラ、305は半導体メモリ、306は磁気テープを収
納したカセットの識別を行なうため例えば個々のカセッ
トの表面にバーコード(カセット番号を表示)を貼付し
た場合のバーコード読取器である。前述したようにCTL
のデューティ比を変更すると頭出し等既にデューティ比
の違いを利用している場合都合の悪い場合もあり、テー
プ上にアスペクト比情報を直接記録したくない場合もあ
る。本実施例はこのような場合に好適なものである。第
7図の動作は以下のようになる。ドラム9の回転及び磁
気テープ走行に関するサーボ系の動作は前述したのと同
様であり説明は省略する。使用者は個々のカセットの識
別のためテープ番号を示すバーコードを貼付しておき、
カセット装填時にこれを通常用いられるバーコード読取
器306で読みとり、半導体RAM305(不揮発性のもの)に
記憶しておく。そしてRAM305上にアスペクト情報を記憶
するためのアスペクト比テーブルをテープ番号の数だけ
作成し、各テープ番号に対応したアスペクト比情報を登
録するようにしている。なおテープの途中でアスペクト
比が変わる場合は、テープ位置情報を例えばテープの巻
取り及び送り出しリール台の回転数を検出して算出する
方法で得て、テープ番号毎にテープ位置とアスペクト比
情報を記憶するようにすれば良い。
再生時はRAM305よりテープ番号、テープ位置に対応し
たアスペクト比情報を読み出し、アスペクト比信号R′
として表示装置に伝送すれば良い。
〔発明の効果〕
以上述べたように本発明によれば、1台のビデオカメ
ラ又はカメラ一体形ムービーを用いてアスペクト比の異
なる2種類の画面を選択的に撮影し記録することがで
き、撮影時のアスペクト比情報も記憶しているため、再
生時に表示装置において自動的に正しいアスペクト比で
鑑賞することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の一実施例による撮像信号の記録再生装
置のブロック図、第2図は標準モードでの撮像装置部の
ブロック図、第3図は記録時のCTL信号波形図、第4図
は再生時を説明するためのブロック図、第5図は表示装
置の表示例を説明するための図、第6図、第7図はそれ
ぞれ別の実施例を説明するためのブロック図である。 2……アスペクト比変換レンズ部 3……検出スイッチ 5……固体撮像素子 26……デューティ変換回路 103……デューティ判別回路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 吉岡 厚 神奈川県横浜市戸塚区吉田町292番地 株式会社日立製作所家電研究所内 (72)発明者 松尾 秀一 神奈川県横浜市戸塚区吉田町292番地 日立ビデオエンジニアリング株式会社内 (72)発明者 大坪 匡 神奈川県横浜市戸塚区吉田町292番地 株式会社日立製作所家電研究所内 (56)参考文献 特開 平2−170790(JP,A) 特開 平2−135896(JP,A) 特開 昭62−52517(JP,A) 特開 平2−250479(JP,A)

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】アスペクト比a2の画面とアスペクト比a1
    画面とを選択的に撮影可能な撮像装置と、 選択されたアスペクト比の撮像信号を記録再生する記録
    再生部と、 磁気テープを収納したカセット上に設けられた当該カセ
    ットの識別情報を識別する識別手段と、 前記識別情報と対応づけて、前記識別情報に係るカセッ
    ト内の磁気テープに記録された前記撮像信号の撮影時の
    アスペクト比情報を記憶する半導体メモリとを具備し、 前記記録再生部は、再生時、前記識別手段によって識別
    された識別情報に対応して前記半導体メモリ記憶された
    カセットのアスペクト比情報に従って、前記撮像信号を
    再生することを特徴とする撮像信号の記録再生装置。
  2. 【請求項2】請求項1記載の撮像信号の記録再生装置に
    おいて、前記カセットのテープ位置情報を検出する手段
    を有し、個々のカセット毎の前記テープ位置情報と、前
    記アスペクト比情報を、前記半導体メモリに記憶させる
    ことを特徴とする撮像信号の記録再生装置。
  3. 【請求項3】アスペクト比切換えスイッチ、個体撮像素
    子、及び、前記アスペクト比切換えスイッチの出力に対
    応したアスペクト比となるよう前記個体撮像素子の走査
    を電気的に制御する手段を有し、画面とアスペクト比a2
    の画面とアスペクト比a1の画面とを選択的に撮影可能な
    撮像装置と、 選択されたアスペクト比の撮像信号を記録再生する記録
    再生部と、 磁気テープを収納したカセット毎の前記アスペクト比切
    換えスイッチの出力に対応したアスペクト比情報を記憶
    する記憶手段とを具備し、 前記記録再生部は、再生時、前記記憶手段によって記憶
    されたカセット毎の前記アスペクト比情報に従って、前
    記撮像信号を再生することを特徴とする撮像信号の記録
    再生装置。
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