JP2685012B2 - ディジタル集積回路およびディジタルフィルタ - Google Patents

ディジタル集積回路およびディジタルフィルタ

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JP2685012B2
JP2685012B2 JP7030326A JP3032695A JP2685012B2 JP 2685012 B2 JP2685012 B2 JP 2685012B2 JP 7030326 A JP7030326 A JP 7030326A JP 3032695 A JP3032695 A JP 3032695A JP 2685012 B2 JP2685012 B2 JP 2685012B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、入力されたデータと所
定の係数との間で各種演算を行うディジタル集積回路お
よびディジタルフィルタに係わり、特に高温炉内で動作
試験を行うためのテスト回路を備えたディジタル集積回
路およびディジタルフィルタに関する。
【0002】
【従来の技術】ディジタル集積回路はその品質を保証す
るために各種の試験が行われる。その中の1つに、高温
炉の中で一定時間動作させてその信頼性の試験を行うバ
ーンインテストがある。バーンインテストには、ディジ
タル集積回路に電源電圧だけを印加して行うスタティッ
クバーンインテストと、内部回路を動作させて試験を行
うダイナミックバーンインテストの2種類がある。ダイ
ナミックバーンインテストは、ディジタル集積回路に各
種信号を入力して動作状態でテストをするのでそれだけ
効果的な試験を行うことができる。
【0003】ダイナミックバーンインテストを行うに
は、高温炉内に設置されたディジタル集積回路に入力す
べき各種信号を発生するテスト信号発生回路を用意しな
ければならない。特に、ディジタルフィルタのように乗
算回路をその内部に多数備え、その乗算係数を外部から
ロードしなければならない場合には、テスト信号発生回
路が複雑化してしまう。そこで、外部からクロック信号
を与えるだけでダイナミックバーンインテストができる
ように、ディジタル集積回路の内部にテスト用のデータ
を生成する回路を予め設けることが一般的に行われてい
る。このようなクロック信号だけを与えて行うバーンイ
ンテストは特に、クロックバーンインテストと呼ばれて
いる。以下、演算回路の係数を外部から設定するディジ
タル集積回路としてディジタルフィルタを例に取りクロ
ックバーンインテストについて説明する。
【0004】図5は、従来から用いられているディジタ
ルフィルタの回路構成の概要を表わしたものである。デ
ィジタルフィルタ101は、乗算器1021 〜1024
を備えている。これらの乗算器1021 〜1024 に対
応して、その乗算係数を保持する係数レジスタ1031
〜1034 が配置されている。演算の対象となる演算デ
ータ104はDフリップフロップ回路105に入力され
ている。演算データ104はDフリップフロップ回路1
05でシステムクロック106によって同期が取られた
後分岐され、乗算器1021 〜1024 に入力されてい
る。Dフリップフロップ回路1071 〜1074 と加算
器1081 〜1083 はDフリップフロップ回路107
1 を先頭に1つずつ交互に配置されて直列接続されてい
る。Dフリップフロップ1071 には乗算器1021
出力が入力されている。、加算器1081 〜1083
はそれぞれ乗算器1022 〜1024 の出力が入力され
ている。
【0005】Dフリップフロップ回路1071 〜107
4 には、システムクロック信号106がそれぞれ入力さ
れている。Dフリップフロップ回路1071 〜1073
によってフィルタ動作に必要な遅延が与えられ、加算器
1081 〜1083 で順次加算されるようになってい
る。
【0006】係数レジスタ1031 〜1034 に設定す
べき係数を表わした係数データ109は、パラレルデー
タとして入力されている。各係数レジスタ1031 〜1
03 4 には係数データを保持するタイミングを表わした
パラレルバスクロック110が入力されている。アドレ
ス発生回路111は、入力される係数データ109を保
持すべき係数レジスタを選択するためのアドレス信号1
121 〜1124 を出力する回路である。アドレス信号
1121 〜1124 はそれぞれ対応する係数レジスタの
イネーブル信号として入力されている。係数レジスタ1
031 〜103 4 は、係数データ109とは別にその出
力を“0”または“1”に設定することができる、セッ
ト・リセット機能を備えたフリップフロップ回路で構成
されている。テスト制御回路113は、係数レジスタ1
031 〜1034 にその出力値を“1”に設定するため
のセット信号114あるいは出力値を“0”に設定する
ためのリセット信号115を出力する回路である。セッ
ト信号114とリセット信号115のいずれを出力する
かは、外部から入力されるテスト制御信号116によっ
て設定されるようになっている。
【0007】このディジタルフィルタは、テスト制御信
号116によって、係数レジスタの出力値を設定でき、
クロックバーンインテストに対応したものになってい
る。また、特開平2−52461号公報には、クロック
バーンインテストにおいて係数レジスタに設定可能な値
の自由度を高めたディジタルフィルタが開示されてい
る。
【0008】図6は、係数レジスタに設定可能な値の自
由度を高めたディジタルフィルタの回路構成の概要を表
わしたものである。ディジタルフィルタ121は、係数
レジスタや乗算器を備えた内部回路122と、バーンイ
ンテスト時に設定すべき係数データを発生するテスト信
号発生回路123と、内部回路122に入力される係数
データを切り換えるセレクタ124とから構成されてい
る。従来、バーンインテスト装置側に用意していたテス
ト信号発生回路をディジタルフィルタ121の内部に設
けている。そして、バーンインテストを行う際に、セレ
クタ124によって内部回路122に入力される係数デ
ータを切り換えるようになっている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】図5に示したディジタ
ルフィルタは、セット・リセット機能を備えたフリップ
フロップ回路で係数レジスタを構成しているので、テス
ト時に予め定められた固定値を係数として設定できる。
したがって、クロック信号を与えるだけでダイナミック
バーンインテストを行うことができる。しかしながら、
係数レジスタに設定できる値を任意に変更できないの
で、試験の内容は制限されてしまう。その結果、効果的
なテストを行うことができない。また、セット・リセッ
ト機能を具備させるために係数レジスタを構成するため
のトランジスタの数が増えディジタル集積回路の回路規
模が大きくなってしまうという問題がある。
【0010】一方、特開平2−52461号公報に開示
されているディジタルフィルタでは、図5に示した回路
に比べて、係数レジスタに設定できる値の自由度が高
い。しかしテスト信号発生回路を集積回路の内部に備え
ているため、集積回路自体の回路規模が増大し、コスト
アップつながるという問題がある。
【0011】そこで本発明の目的は、試験装置側の負担
を増やすことなく、試験用の係数を任意に設定できる回
路構成の簡単なディジタル集積回路およびディジタルフ
ィルタを提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明で
は、演算の対象として入力される演算データと所定の係
数との間で予め定められた演算を行う複数の演算手段
と、これら演算手段で用いられる係数をそれぞれ保持す
るとともに、所定のクロックに合わせて保持した値が次
段に転送されるように直列接続された複数の係数保持手
段と、係数および演算データを与えて動作試験を行うた
めの所定のテストモードに設定されたとき演算手段に入
力される演算データを分岐して初段に配置された係数保
持手段に入力し、テストモードに設定されていないとき
は演算データとは別に用意された係数データを初段に配
置された係数保持手段に入力する係数入力経路切換手段
とをディジタル集積回路に具備させている。
【0013】すなわち請求項1記載の発明では、保持さ
れた値が順次シフトされるように係数保持手段を直列に
接続したので、初段の係数保持手段に与える係数値を順
次変化させるだけで、複数の係数保持手段に任意の値を
設定することができる。また、テストモード時には演算
データが分岐されて係数保持手段に入力されるようにな
っている。このため、係数保持手段に保持させるテスト
用の係数を演算データと別途生成する必要が無い。
【0014】請求項2記載の発明では、演算の対象とし
て入力される演算データと所定の係数との間で乗算を行
う複数の演算手段と、これら演算手段の出力する乗算結
果を演算データの入力タイミングを表わしたシステムク
ロックに従って順次加算する複数の加算手段と、演算手
段で用いられる係数をそれぞれ保持するとともに、入力
されるクロックに従って保持した値が次段に転送される
ように直列接続された複数の係数保持手段と、係数およ
び演算データを与えて動作試験を行うための所定のテス
トモードに設定されたときは演算手段に入力される演算
データを分岐して初段に配置された係数保持手段に入力
し、テストモードに設定されていないときは演算データ
とは別に用意された係数データを初段に配置された係数
保持手段に入力する係数入力経路切換手段と、テストモ
ードに設定されたときは係数保持手段にシステムクロッ
クを入力し、テストモードに設定されていないときは演
算データとは別に用意された係数データを入力する際に
用いる所定の係数用クロック信号を係数保持手段に入力
するクロック入力経路切換手段とをディジタルフィルタ
に具備させている。
【0015】すなわち請求項2記載の発明では、演算デ
ータが係数保持手段に入力されるように入力経路を切り
換えるとともに、係数を保持するタイミングを定めるク
ロック信号をシステムクロックに切り換えている。これ
により係数用データ用のクロック信号と演算データ用の
システムクロックの位相や周期が相違しても、適切なタ
イミングで係数保持手段に係数値を保持させることがで
きる。また、ディジタルフィルタはその回路の殆どが乗
算手段と加算手段と係数保持手段で構成されている。し
たがって、テスト時に係数用のデータを別途生成するた
めの回路を縮小できる効果が大きい。
【0016】請求項3記載の発明では、演算データは複
数のビットから構成された並列データであり、係数入力
経路切換手段はこの並列データの中の任意のビットを初
段に配置された係数保持手段に入力するようになってい
る。
【0017】すなわち請求項3記載の発明では、ディジ
タル集積回路において複数のビットからなる演算データ
のうちの任意のビットを、テストモードに設定されたと
き係数保持手段に入力するデータとして利用している。
【0018】請求項4記載の発明では、演算データは複
数のビットから構成された並列データであり、係数入力
経路切換手段はこの並列データの中の任意のビットを初
段に配置された係数保持手段に入力するようになってい
る。
【0019】すなわち請求項4記載の発明では、ディジ
タルフィルタにおいて複数のビットからなる演算データ
のうちの任意のビットを、テストモードに設定されたと
き係数保持手段に入力するデータとして利用している。
【0020】請求項5記載の発明では、係数保持手段は
データフリップフロップ回路で構成されている。
【0021】すなわち請求項5記載の発明では、ディジ
タル集積回路において係数保持手段をDフリップフロッ
プ回路で構成している。セット・リセット機能を備えた
フリップフロップ回路に比べて、Dフリップフロップ回
路はその回路規模を小さくすることができる。
【0022】請求項6記載の発明では、係数保持手段は
データフリップフロップ回路で構成されている。
【0023】すなわち請求項6記載の発明では、ディジ
タルフィルタにおいて係数保持手段をDフリップフロッ
プ回路で構成している。セット・リセット機能を備えた
フリップフロップ回路に比べて、Dフリップフロップ回
路はその回路規模を小さくすることができる。特にディ
ジタルフィルタは多数の係数保持手段を備えることが多
いので、回路規模の増大を少なくする効果が大きい。
【0024】
【実施例】以下実施例につき本発明を詳細に説明する。
【0025】図1は、本発明の一実施例におけるディジ
タル集積回路の回路構成の概要を表わしたものである。
この図はディジタルフィルタの回路構成を表わしてい
る。ディジタルフィルタ11は、乗算器121 〜124
を備えている。これらの乗算器121 〜124 に対応し
て、その乗算係数を保持する係数レジスタ131 〜13
4 が配置されている。演算の対象となる演算データ14
はDフリップフロップ回路15によってシステムクロッ
ク16と同期が取られた後分岐されて、乗算器121
124 に入力されている。Dフリップフロップ回路17
1 〜174 と加算器181 〜183 はDフリップフロッ
プ回路171 を先頭に1つずつ交互に直列接続されてい
る。Dフリップフロップ171 には乗算器121 の出力
が入力され、加算器1081 〜1083 にはそれぞれ乗
算器122 〜124 の出力が入力されている。またDフ
リップフロップ回路171 〜174 には、システムクロ
ック信号16がそれぞれ入力されている。
【0026】係数レジスタ131 〜134 にロードすべ
き係数データ19はシリアルデータとなっており、シリ
アルインターフェイス21を通じてセレクタ22に入力
される。また、演算データ14はパラレルデータになっ
ており、その第1ビット目の信号141 は分岐されてセ
レクタ22に入力されている。セレクタ22の出力は、
初段の係数レジスタ131 に入力されている。係数レジ
スタ131 の出力23 1 は、次段の係数レジスタ132
に入力されている。同様に係数レジスタ132の出力2
2 はその次の段の係数レジスタ133 に、係数レジス
ア133 の出力233 は係数レジスタ134 に入力され
ている。このように係数レジスタ131〜134 は直列
に接続されている。これらの係数レジスタ131 〜13
4 はDフリップフロップ回路で構成されており、セレク
タ24の出力25がそのクロック信号として共通に入力
されている。
【0027】セレクタ24には係数レジスタ131 〜1
4 に係数データ19を取り込む際に用いるシリアルバ
スクロック26がシリアルインターフェイス27を通じ
て入力される。また、セレクタ24の他方の入力にはシ
クテムクロック16が入力されている。セレクタ22お
よびセレクタ24には、出力する信号を切り換えるため
のテスト制御信号28がそれぞれ入力されている。セレ
クタ22が係数データ19を選択したときに、セレクタ
24はシリアルバスクロック26を選択する。また、セ
レクタ22が演算データの第1ビット目の信号141
選択したときは、セレクタ24はシステムクロックを選
択するようになっている。
【0028】図2は、図1に示したディジタルフィルタ
をバーンインテスト装置に接続した状態を表わしたもの
である。バーンインテストを行うときには、係数データ
19およびシリアルバスクロック26は用いないので、
ノイズの侵入を防止するためにこれらの信号の入力端3
1、32を電圧源に接続しハイレベルに固定してある。
また、図1に示したセレクタ22に第1ビット目の演算
データ141 を選択させるとともに、セレクタ24にシ
ステムクロックを選択させるためにテスト制御信号の入
力端33の電位をハイレベルにしてある。バーンインテ
スト装置34は、演算の対象となる演算データ14と、
システムクロック16を発生するようになっている。
【0029】バーンインテストを行うとき以外の通常動
作時には、入力端33は接地されて用いられテスト制御
信号28はローレベルになる。この状態では図1に示し
たセレクタ22、24はそれぞれ係数データ19とシリ
アルバスクロック26を選択する。したがって、シリア
ルバスクロック26に同期して係数レジスタ131 〜1
4 に係数データ19がロードされる。係数レジスタ1
1 〜134 は直列に接続されているのでシフトレジス
タの様に動作し、初段から順次後段の係数レジスタに係
数データが送られる。一方、Dフリップフロップ回路1
5およびDフリップフロップ回路171 〜174 には、
システムクロックが入力されているので、演算データの
入力されるタイミングに同期して乗算器121 〜124
の乗算結果が順次加算される。
【0030】バーンインテストを行うときは図2に示し
たように入力端33の電位はハイレベルにされる。その
ため、演算データの第1ビット目の信号141 がセレク
タ22から出力される。またシステムクロック16がセ
レクタ24から出力される。そして、バーンインテスト
装置34から入力される演算データ14の第1ビット目
の信号141 が初段の係数レジスタ131 に入力され
る。また、バーンインテスト装置34から入力されるシ
ステムクロック16が、各係数レジスタ131 〜134
のクロック信号として入力される。したがって、演算デ
ータ141 の値がシステムクロック16に同期して初段
の係数レジスタ131 から順次後段にロードされる。
【0031】このように、係数レジスタ131 〜134
を直列接続しているので、1つのシリアルデータを入力
することによって複数の係数レジスタに係数値をロード
することができる。また、バーンインテスト時に、演算
データの一部を係数レジスタに入力したので、演算デー
タ以外に係数用のデータを用意する必要がない。このた
め、バーンインテスト装置側から発生する信号はクロッ
ク信号と演算データだけでよくなり、テスト装置側の構
成の簡略化を図ることができる。
【0032】図3は、システムクロックと演算データの
第1ビット目の信号の一例を表わしたものである。シス
テムクロック(同図a)に対して、演算データの第1ビ
ット目の信号(同図b)はその周波数が2分の1になっ
ている。また、係数レジスタはシクテムクロックの立ち
上がり時点で入力された演算データの値を保持するよう
になっている。したがって、係数レジスタ131 〜13
4 には、“0”と“1”が交互に保持される。
【0033】変形例
【0034】図4は、本発明の変形例におけるディジタ
ルフィルタの回路構成を表わしたものである。図1と同
一の回路部分には同一の符号を付してあり、これらの説
明を適宜省略する。このディジタルフィルタ41は、
“0”と“1”を交互に繰り返すバーンインテスト用の
演算データをその内部で発生する回路を備えている。演
算データ14は、セレクタ42に入力されている。セレ
クタ42の出力はDフリップフロップ回路15に入力さ
れている。Dフリップフロップ回路15の反転出力43
は、セレクタ42の他方の入力に接続されている。セレ
クタ42は、テスト制御信号28がハイレベルのとき
に、Dフリップフロップ回路15の反転出力43を出力
し、テスト制御信号28がローレベルのとき、演算デー
タ14を選択するようになっている。また、図1では、
演算データの第1ビット目の信号14 1 がセレクタ22
に入力されていたが、これに代えてDフリップフロップ
回路15の反転出力43がセレクタ22に入力されてい
る。
【0035】テスト制御信号28がハイレベルになる
と、Dフリップフロップ回路15は、その反転出力43
が入力にフィードバックされるので、Tフリップフロッ
プ回路として動作する。すなわち、システムクロック1
6が入力されるごとにその出力は反転するようになる。
このため、バーンインテスト時にシクテムクロック16
を与えるだけで、図3のbに示した演算データを入力し
た場合と同様の試験を行うことができる。
【0036】以上説明した実施例および変形例ではディ
ジタルフィルタを例に説明したが、乗算器や除算器など
の係数を必要とする演算回路を備え、これらに外部から
係数を設定するようになっているディジタル集積回路で
あれば本発明を適用することができる。また、実施例で
は、バーンインテスト装置からシステムクロックの2倍
の周期の演算データを与えているが、この演算データの
信号パターンを様々に変化させれば、より効果的なダイ
ナミックバーンインテストを行うことができる。この場
合でも、1つのシリアル信号を生成すればよいので、パ
ラレル信号を必要とする場合に比べて、バーンインテス
ト装置が複雑になり難い。
【0037】
【発明の効果】このように請求項1記載の発明によれ
ば、保持された値が順次シフトされるように係数保持手
段を直列に接続したので、初段の係数保持手段に与える
係数値を順次変化させるだけで、複数の係数保持手段に
任意の値を設定することができる。また、テストモード
に設定されたときは演算手段に入力される演算データを
分岐して係数保持手段に入力している。このためテスト
時に、係数保持手段に保持させる係数を演算データと別
途生成する必要が無く、外部に設けるテスト信号発生回
路の簡略化を図ることができる。たとえば、ダイナミッ
クバーンインテストに相当する試験をクロックバーンイ
ンテスト装置のような簡単なテスト装置で行うことが可
能になる。また、外部から係数をロードするので、テス
ト用の係数発生のためにディジタル集積回路自体の回路
規模の増大を少なく抑えることができる。
【0038】また請求項2記載の発明によれば、演算デ
ータが係数保持手段に入力されるように入力経路を切り
換えるとともに、係数を保持するタイミングを表わした
クロック信号をシステムクロックに切り換えている。こ
れにより係数用データ用のクロック信号と演算データ用
のシステムクロックの位相や周期が相違しても、適切な
タイミングで係数保持手段に係数値を保持させることが
できる。また、ディジタルフィルタはその回路の殆どが
乗算手段と加算手段と係数保持手段で構成されている。
したがって、テスト時に係数用のデータを別途生成する
ための回路を縮小できる効果が大きい。
【0039】さらに請求項3記載の発明によれば、ディ
ジタル集積回路において複数のビットからなる演算デー
タのうちの任意のビットを、テストモードに設定された
とき係数保持手段に入力するデータとして利用してい
る。係数保持手段にはシリアルデータを入力すれば良い
ので、パラレル構成された演算データのうちの任意のビ
ットを利用することで、テスト装置の簡略化を図ること
ができる。
【0040】また請求項4記載の発明によれば、ディジ
タルフィルタにおいて複数のビットからなる演算データ
のうちの任意のビットを、テストモードに設定されたと
き係数保持手段に入力するデータとして利用している。
係数保持手段にはシリアルデータを入力すればよいの
で、パラレル構成された演算データのうちの任意のビッ
トを利用することで、テスト装置の簡略化を図ることが
できる。
【0041】さらに請求項5記載の発明によれば、ディ
ジタル集積回路において係数保持手段をDフリップフロ
ップ回路で構成している。セット・リセット機能を備え
たフリップフロップ回路に比べて、Dフリップフロップ
回路はその回路規模を小さくすることができる。
【0042】また請求項6記載の発明によれば、ディジ
タルフィルタにおいて係数保持手段をDフリップフロッ
プ回路で構成している。セット・リセット機能を備えた
フリップフロップ回路に比べて、Dフリップフロップ回
路はその回路規模を小さくすることができる。特にディ
ジタルフィルタは多数の係数保持手段を備えることが多
いので、回路規模の増大を少なくする効果が大きい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例におけるディジタル集積回路
の回路構成の概要を表わしたブロック図である。
【図2】図1に示したディジタルフィルタをバーンイン
テスト装置に接続した状態を表わした説明図である。
【図3】システムクロックと演算データの第1ビット目
の信号の一例を表わした波形図である。
【図4】本発明の変形例におけるディジタルフィルタの
回路構成を表わしたブロック図である。
【図5】従来から用いられているディジタルフィルタの
回路構成の概要を表わしたブロック図である。
【図6】従来から用いられている係数レジスタに設定可
能な値の自由度を高くしたディジタルフィルタの回路構
成の概要を表わしたブロック図である。
【符号の説明】
11 ディジタルフィルタ 121 〜124 乗算器 131 〜134 係数レジスタ 16 システムクロック 19 係数データ 22、24 セレクタ 26 シリアルバスクロック 28 テスト制御信号

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 演算の対象として入力される演算データ
    と所定の係数との間で予め定められた演算を行う複数の
    演算手段と、 これら演算手段で用いられる係数をそれぞれ保持すると
    ともに、所定のクロックに合わせて保持した値が次段に
    転送されるように直列接続された複数の係数保持手段
    と、 係数および演算データを与えて動作試験を行うための所
    定のテストモードに設定されたとき前記演算手段に入力
    される演算データを分岐して初段に配置された係数保持
    手段に入力し、前記テストモードに設定されていないと
    きは演算データとは別に用意された係数データを初段に
    配置された係数保持手段に入力する係数入力経路切換手
    段とを具備することを特徴とするディジタル集積回路。
  2. 【請求項2】 演算の対象として入力される演算データ
    と所定の係数との間で乗算を行う複数の演算手段と、 これら演算手段の出力する乗算結果を前記演算データの
    入力タイミングを表わしたシステムクロックに従って順
    次加算する複数の加算手段と、 前記演算手段で用いられる係数をそれぞれ保持するとと
    もに、入力されるクロックに従って保持した値が次段に
    転送されるように直列接続された複数の係数保持手段
    と、 係数および演算データを与えて動作試験を行うための所
    定のテストモードに設定されたときは前記演算手段に入
    力される演算データを分岐して初段に配置された係数保
    持手段に入力し、前記テストモードに設定されていない
    ときは演算データとは別に用意された係数データを初段
    に配置された係数保持手段に入力する係数入力経路切換
    手段と、 前記テストモードに設定されたときは前記係数保持手段
    に前記システムクロックを入力し、テストモードに設定
    されていないときは前記演算データとは別に用意された
    前記係数データを入力する際に用いる所定の係数用クロ
    ック信号を前記係数保持手段に入力するクロック入力経
    路切換手段とを具備することを特徴とするディジタルフ
    ィルタ。
  3. 【請求項3】 前記演算データは、複数のビットから構
    成された並列データであり、前記係数入力経路切換手段
    は、この並列データの中の任意のビットを初段に配置さ
    れた係数保持手段に入力することを特徴とする請求項1
    記載のディジタル集積回路。
  4. 【請求項4】 前記演算データは、複数のビットから構
    成された並列データであり、前記係数入力経路切換手段
    は、この並列データの中の任意のビットを初段に配置さ
    れた係数保持手段に入力することを特徴とする請求項2
    記載のディジタルフィルタ。
  5. 【請求項5】 前記係数保持手段は、データフリップフ
    ロップ回路であることを特徴とする請求項1記載のディ
    ジタル集積回路。
  6. 【請求項6】 前記係数保持手段は、データフリップフ
    ロップ回路であることを特徴とする請求項2記載のディ
    ジタルフィルタ。
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