JP2684796B2 - 重合体の水添方法 - Google Patents
重合体の水添方法Info
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Description
たは共重合体の水添方法に関する。
チレン/ブタジエン共重合体、アクリロニトリル/ブタ
ジエン共重合体、ノルボルネン環を有する化合物の開環
重合体を水添して、その耐熱性、耐候性を上げる試みが
多く発表されている。特にノルボルネン環を有する化合
物の開環重合などの水添体は、近年優れた光学特性と耐
熱性を有する透明樹脂として、その有用性から各種
(共)重合体、およびその製造方法が提案されている。
ラシクロ〔4.4.0.12,5.17,10〕−3−ドデセンおよびそ
れらの誘導体から選ばれた単量体を、W、Mo、Re、Tiな
どの遷移金属化合物から選ばれた重合触媒またはそれら
の遷移金属としLi、Mg、Al、Snなどの有機金属化合物と
の組み合わせた触媒により開環重合して得られる重合体
が知られている。そして、これら重合体の熱安定性、耐
候性を改良するために、この開環重合体を水素添加する
こともよく知られている。
水添方法として、Ti、Co、Niなどの有機酸塩またはア
セチルアセトン塩と、Li、Mg、Al、Snなどの有機金属化
合物を組み合わせた、いわゆるチグラータイプの均一系
触媒の存在下で水添反応を行なう方法、パラジウム、
白金、ルテニウム、ロジウムなどの貴金属を、カーボ
ン、アルミナ、シリカ・アルミナ、ケイソウ土などの担
体に担持した担持型貴金属系触媒の存在下で水添反応を
行なう方法、さらにニッケルなどの卑金属を用いた固
体触媒の存在下で水添反応を行なう方法、Rh、Reなど
の貴金属錯体触媒を用いる方法などがよく知られてい
る。
ているが、いずれの方法も工業的見地から見ると決定的
なものはなく、重合体の性質などに応じ各種の触媒系が
選択されているのが現状である。
性がそれほど高くなく、触媒の回収、再使用も難しいこ
とから触媒コストが非常に高くなってしまう。
のように比較的水添が進みにくい反応では十分水添率が
上がらないという欠点がある。
較的少量の触媒で低い反応温度と低い水素圧の穏やかな
水添条件で反応が進む特徴があるが、触媒が空気、水、
その他、極性化合物に敏感で失活しやすいため、これら
失活の原因となる物質を反応前に予め除去したり、水添
反応自体を空気、水を十分断って行なう必要があるな
ど、取り扱いが難しいという欠点のほか、使用する溶媒
が極性の大きな物では水添反応活性が低下するため、溶
媒選択の幅に制約があり、特にアクリロニトリル−ブタ
ジエン共重合体、アクリル酸メチル−ブタジエン共重合
体、極性置換基をもったノルボルネン系重合体などの極
性基をもった重合体では、重合体の溶解性と水添活性で
極めて狭い選択の幅しかない。
水添率を得ることができ、また水添反応系に水が存在し
ても活性には実質上影響がない上、使用した触媒の回収
が過するだけで簡単にできるという利点があり好まし
い。しかしながら、この方法は水添対象物が重合体の場
合、水添率を上げるためには多量の触媒を必要とする
上、触媒の寿命が極めて短く、例えば水添反応をバッチ
反応で行ない、触媒を回収して再使用すると、再使用時
の水添率は、第一回目の水添率に比べ大幅に低下してし
まうという、工業上致命的な欠点をもつ。このため、こ
の固体触媒の改良についても種々提案されており、特に
触媒寿命の改良に関しては、共役ジエン系重合体の水添
を対象に、担体に周期律表第IV A族元素の酸化物を用い
る提案がなされている(特開平1−213306公報)。しか
しながら、この提案は触媒活性をやや犠牲にしている欠
点のほか、寿命も未だ十分とはいえない。このため、水
添対象物が立体障害の大きいノルボルネン化合物の開環
重合体の場合、極めて多量の触媒を必要とし、またその
触媒寿命も短いという工業上大きな問題点を残してい
る。
の水添触媒について、触媒活性と触媒寿命の向上をめざ
し開発を進めたところ、特定の担体を用いた担持金属触
媒が重合体の種類、溶媒の種類によらず、従来より高活
性であり、しかも驚くべきことにはその寿命が極めて長
いことを見い出し、本発明を完成した。
在下で炭素−炭素不飽和結合を有する重合体を水素添加
するにあたり、該触媒の担体としてシリカと周期律表第
II A族元素の酸化物からなる担体を用いることを特徴と
する重合体の水添方法を提供するものである。
は、主鎖および側鎖に炭素−炭素不飽和結合を有する重
合体であれば特に限定されないが、例えば、1,3−ブタ
ジエン、イソブレンなどの共役ジエンを少なくとも一成
分とする重合体(以下ジエン系重合体という)、環状オ
レフィンのメタセシス重合によって得られる重合体(以
下メタセシス系重合体という)、および芳香族環を有す
る重合体(以下、芳香族環含有重合体という)がある。
ジエン、イソプレン、1,3−ペンタジエンなどが選ばれ
た1種またはそれ以上のモノマーで、全モノマー中10〜
100重量%と、これと共重合可能なエチレン性不飽和モ
ノマーが不飽和ニトリル(例えばアクリロニトリル、メ
タクリルニトリルなど)、モノビニル芳香族炭化水素
(例えばスチレン、アルキルスチレン(o−、m−およ
びp−メチルスチレン、エチルスチレン)、α−メチル
スチレンなど)、不飽和カルボン酸またはそのエステル
(例えばアクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、イタ
コン酸、マレイン酸、アクリル酸メチル、アクリル酸エ
チル、アクリル酸ブチル、アクリル酸2−エチルヘキシ
ル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタク
リル酸ブチル、メタクリル酸2−エチルヘキシルなどビ
ニルピリジン)、およびビニルエステル(例えば酢酸ビ
ニルなど)から選ばれた1種またはそれ以上のモノマー
で、全モノマー中0〜90重量%で構成された共役ジエン
系重合体で、溶液重合、乳化重合などで構成される。
ポリイソプレン、ブタジエン−スチレンランダムおよび
ブロック共重合体、アクリロニトリル−ブタジエンラン
ダムおよび交互共重合体、アクリル酸エステル−ブタジ
エン共重合体、アクリル酸エステル−アクリロニトリル
−ブタジエン共重合体を挙げることができる。
ス触媒で開環重合して得られる重合体である。重合に使
用されるモノマーとしては、例えばシクロペンテン、シ
クロヘキセン、シクロヘプテン、シクロオクテンのよう
な単環状オレフィンのほか、以下の構造式(I)で示さ
れるノルボルネン構造を有する化合物である。
ぞれ同一であっても独立であってもよく、また炭化水素
基の場合、互いにつながって環状になっていてもよい。
X、Yは水素、炭化水素基、極性置換基であり、nは0
から2の整数である。〕 構造式(I)で表わされる化合物の具体例として、ビ
シクロ〔2.2.1〕ヘプト−2−エン、テトラシクロ〔4.
4.0.12,5.17,10〕−3−ドデセン、ヘキサシクロ〔6.6.
1.13,6.02,7.09,14〕−4−ヘプタデセン、トリシクロ
〔5.2.1.02,6〕−8−デセン、ペンタシクロ〔6.5.1.1
3,6.02,7.09,13〕−4−ペンタデセン、ヘプタシクロ
〔8.7.0.12,9.14,7.111,17.03,8.012,16〕−5−イコセ
ン、トリシクロ〔4.4.0.12,5〕−3−デセン、5−メト
キシカルボニルビシクロ〔2.2.1〕ヘプト−2−エン、
5−メチル−5−メトキシカルボニルビシクロ〔2.2.
1〕ヘプト−2−エン、5−シアノビシクロ〔2.2.1〕ヘ
プト−2−エン、8−メトキシカルボニルテトラシクロ
〔4.4.0.12,5.17,10〕−3−ドデセン、8−メチル−8
−メトキシカルボニルテトラシクロ〔4.4.0.12,5.
17,10〕−3−ドデセン、9−メチル−8−メトキシカ
ルボニルテトラシクロ〔4.4.0.12,5.17,10〕−3−ドデ
センが挙げられる。
なく、2つ以上の化合物を用い共重合することもでき
る。
レン、スチレン−ブタジエン共重合体、エチレン−プロ
ピレン−非共役ジエン共重合体、ポリノルボルネンなど
の主鎖に、炭素−炭素二重結合を含んだ不飽和炭化水素
系ポリマーの存在下に重合することもでき、この場合、
一般に樹脂の対衝撃性が向上する。これら不飽和共重合
炭化水素系ポリマーのうち、ブタジエン−スチレン共重
合体、イソプレン−スチレン共重合体は、そのジエンと
スチレンの比率を変えることにより、容易に透明性のよ
い本発明共重合体を得ることができるので好ましい。こ
の場合、ジエンとスチレン共重合体は、ランダム共重合
体であってもブロック共重合体であってもよい。不飽和
炭化水素系ポリマー存在下の重合の際、該ポリマーは、
構造式(I)で表わされる化合物に対し1〜90%、好ま
しくは3〜70%、より好ましくは5〜40%使用される。
ウム、ロジウム、パラジウム、イリジウム、白金などの
白金属化合物を用いて行なわれる。また、(a)W、Mo
およびReの化合物から選ばれた少なくとも1種の化合物
と、(b)周期律表I A、II A、II B、III A、IV Aある
いはIV B族元素の化合物で、少なくとも1つの該元素−
炭素結合あるいは該元素−水素結合を有するものから選
ばれた少なくとも1種の組み合わせからなる触媒であっ
てもよく、またこの場合、触媒活性を高める添加剤
(c)を加えたものであってもよい。
代表例としては、WC15、MoCl5、ReOCl3が挙げられる
が、特願昭63−65817に示される化合物が使用できる。
H5)3Al、(C2H5)2AlCl、LiHなどがあるが、特願昭63
−65817に示されるものも使用できる。
ヒド類、ケトン類、アミン類などが好適に用いることが
できるが、他に特願昭63−65817に示される化合物も使
用できる。
で(a):(b)が1:1〜1:20、好ましくは1:2〜1:10の
範囲で用いられる。
(c):(a)が0.005:1〜10:1、好ましくは0.05:1〜
2:1の範囲で用いられる。
類によっても調整できるが、より好ましくは、1−ブテ
ン、1−ペンテン、1−ヘキセン、1オクテンなどのα
−オレフィン類などを反応系に共存させ、その量を変え
ることで調整するのがよい。
芳香族化合物を少なくとも一成分とする重合体、芳香族
ポリエステル、芳香族ポリカーボネート、ポリアリレー
トなどであり、具体的な例としてポリスチレン、スチレ
ン−メタクリル酸メチル共重合体、ポリカーボネート、
ポリアリレートなどを挙げることができる。
5.0の範囲のものを適用できるが、分子量に大きくなる
に従い、高水添率は得られにくくなる。
II A族元素の酸化物からなる担体に担持した触媒を用い
ることが必須である。
ウム、酸化マグネシウム、酸化カルシウム、酸化ストロ
ンチウム、酸化バリウムがある。シリカとこれら酸化物
とは緊密に混合されていれば単なる混合物であってもよ
いが、好ましくは、いわゆる複合化されている方がよ
い。これらの担体のうち、シリカマグネシアが水添活性
および触媒寿命の点で最適である。
化物からなる担体は、いわゆる混合ゲル法、沈着法、共
沈法など公知の方法で製造できるが、高活性水添触媒が
製造できる点で共沈法で製造したものが好ましい。
酸化物の割合は、Si/II A族元素の原子比で10:90〜90:1
0、好ましくは20:80〜85:15、さらに好ましくは70:30〜
80:20である。
化物からなる担体は、10〜1000m2/gの比表面積をもつも
ののがよく、好ましくは20〜800m2/g、より好ましくは5
0〜600m2/gの比表面積をもつものである。比表面積が小
さすぎても、大きすぎても水添活性は低下する。またそ
の細孔容積は0.05〜10ml/g、好ましくは0.2〜5ml/g、よ
り好ましくは0.4〜3ml/gである。また平均細孔径は、通
常1〜1000nm、好ましくは5〜500nm、より好ましくは1
0〜200nmである。
は、水添活性を有する物であれば特に限定はされない
が、水添活性を上げるためにはパラジウム、ロジウム、
白金、ルテニウムおよびレニウムからなる群から選ばれ
た1種以上の金属が好ましい。これらの金属のうち、触
媒活性および金属価格の点からパラジウムが最適であ
る。また水添活性を上げたり、水添選択性を出す必要が
ある場合、これら金属に他の金属、成分を添加してもよ
く、これらの添加金属成分としては周期律表第I A、II
Aなどがある。
触媒が懸濁床用粉末触媒であるか、固定床用粒状触媒で
あるかによっても変わってくるが、通常0.01〜20重量%
でよく、好ましくは0.1〜10重量%、より好ましくは0.3
〜8重量%である。
を含有する化合物の水溶液、または有機溶媒溶液に担体
を含浸させる方法で製造できる。触媒は還元してもよ
く、また未還元のまま反応系に添加することもできる
が、好ましくは水添反応系に添加する前に還元しておく
方が触媒活性的に好ましい。触媒を還元する方法として
は、固体の触媒を水素ガスで還元する方法、溶媒中に懸
濁させた触媒を水素またはホルマリン、LiAlH4などで還
元する方法など特に限定されない。
濁床、粒状触媒を用いる移動床や固定床で行なう。使用
される触媒の形および大きさは水素化反応の方式によっ
て変わるが、懸濁床で水素化反応を行なう場合、通常、
平均粒系で1〜1000μ、好ましくは3〜500μ、より好
ましくは5〜100μである。粒系が過度に小さいと触媒
と重合体溶液の分離が困難になり、また逆に粒径が大き
すぎると水素化活性は低下する。懸濁床に使用される粉
末触媒の形は特に限定されないが、球状が耐摩耗性の点
から好ましい。水素化反応を固定床で行なう場合、使用
する形は粒状であれば円筒形、球形など特に限定されな
い。この場合の粒径は、形状を球とした場合0.3〜30mm
φ、好ましくは0.5〜20mmφ、より好ましくは0.7〜10mm
φである。粒径が小さすぎると水素化反応時の圧力損失
が大きくなりすぎるため好ましくなく、逆に大きすぎる
と水素化活性が低下する。
るのであれば無溶媒で水添反応に供することもできる
が、一般的には重合体を溶媒に溶解して行なう。本発明
の触媒は、溶媒によって水添活性に影響をもたらさない
ため、重合体を溶かし、自身水素化されない溶媒であれ
ば何であってもよい。溶媒を用いる場合、重合体の濃度
は特に限定はされず、例えば、1〜80重量%、好ましく
は5〜50重量%、より好ましくは5〜30重量%である。
低濃度では経済性が損なわれ、高濃度すぎると溶液の粘
度が上がりすぎ、反応速度が低下するのみならず、触媒
除去も困難になる。
分の種類、担持率、反応形式および希望水添率によって
大きく変化するが、バッチ反応の場合、通常、重合体に
対し0.1〜60重量%、好ましくは0.3〜40重量%、より好
ましくは0.5〜30重量%である。
ら250℃、より好ましくは30℃から200℃で行なわれる。
温度が低いと水添反応速度が十分でなく、また逆に温度
が高すぎると重合体の劣化がおこるので好ましくない。
kg/cm2、より好ましくは5〜120kg/cm2である。圧力が
低いと水添反応速度が十分でなく、逆に高すぎると反応
速度は高いが、装置が高価なものになり経済的でない。
も関連するため一概に限定されないが、通常10分〜100
時間の範囲で選定される。
場合、水添反応後、水添触媒は過、沈降分離、遠心分
離など公知の方法で反応溶液から分離される。分離され
た担持触媒は、そのまま再度水素化反応に用いることが
できる。重合体の水添物溶液は、必要に応じさらにメン
ブランフィルターを通すなどの精密過をして、微量含
まれる触媒を除去することもできる。
合体溶液から重合体を回収する際に通常使用される方法
をそのまま用いればよく、例えば、重合体溶液と水蒸気
を直接接触させる蒸気凝固法、重合体に貪溶媒を添加し
て重合体を沈澱させる方法、重合体溶液を容器内で加熱
し溶媒を留去させる方法、ベント付押出機で溶媒を除去
しながらペレット化まで行なう方法など重合体および溶
媒の性質などに応じ適宜採用できる。
剤、滑剤、着色剤、顔料を添加することもできる。水素
化重合体に酸化防止剤を添加する方法としては、水添後
のポリマー溶液に添加する方法、ペレット化時に添加す
る方法などがあり、特に限定されない。
耐オゾン性、耐寒性が大幅に向上するため広範囲の用途
に使用できる。例えば、本発明で得られる水添ノルボル
ネン系樹脂は、レンズ、光ディスク基板、光ファイバー
などの光学材料のほか、窓ガラス、自動車ガラス、フィ
ルム、シートおよび一般成形材料として各種成形品の製
造に用いることができる。また、水添アクリルエステル
−ブタジエンゴムは、耐寒性および強度の優れた高性能
ゴムとして従来にない広い条件範囲で使用できる。
のピークの水添反応による減少から計算した。
わす。
がら4N−MgCl2水溶液300を滴下した。滴下終了後、30
分間かき混ぜながら熟成を行なった。得られた沈澱は、
稀MgCl2水溶液(0.01mol/)を使用し、傾潟法により
数回洗浄し、最後に蒸留水で洗浄過し、110℃で乾燥
後、450℃で2時間焼成した後、ふるいわけしてSiO2・M
gO担体(比表面積=450m2/g、平均粒子径=10μ)を得
た。
2・BaO担体、SiO2・Al2O3担体の調製) MgCl2水溶液に代えて、BeSO4水溶液、CaCl2水溶液、S
rCl2水溶液、BaCl2水溶液、AlCl3水溶液を用いて参考例
1と同様にして、SiO2・BeO担体、SiO2・CaO担体、SiO2
・SrO担体、SiO2・BaO担体、SiO2・Al2O3担体を調製し
た。
を使用した以外は、同じ操作を行ないSiO2担体(表面積
=470m2/g)を調製した。
ノルボルネン環含有モノマーである8−メチル−8−カ
ルボメトキシテトラシクロ〔4.4.0.12,5.17,10〕−3−
ドデセン500g、トルエン1700mlと、分子量調節剤である
1−ヘキセン83gと、触媒であるWCl6の濃度0.05M/の
クロルベンゼン溶液8.5mlと、パラアルデヒドの濃度0.1
M/の1,2−ジクロルエタン溶液4.3mlと、ジエチルアル
ミニウムクロリドの濃度0.8M/のトルエン溶液11mlと
を加え、60℃で4時間反応させた。この重合溶液を多量
のメタノール中に投入することにより重合体を析出さ
せ、過、洗浄、乾燥することにより固有粘度
(ηinh)0.45dl/g(クロロフォルム中、30℃、濃度0.5
g/dl)のポリマー(メタセシス系重合体1)480gを得
た。
ノルボルネン環含有モノマーであるテトラシクロ〔4.4.
0.12,5.17,10〕−3−ドデセン350gと、ペンタシクロ
〔6.5.1.13,6.02,7.09,13〕−4−ペンタデセン150gを
用い、トルエン2000mlと、分子量調節剤である1−ヘキ
セン7.5mlと、触媒であるTiCl4の濃度1.0M/のトルエ
ン溶液15mlと、トリエチルアミン0.1M/のトルエン溶
液の20mlと、トリトエチルアルミニウムの濃度1.0M/
のトルエン溶液の80mlとを加え、25℃で2.5時間反応さ
せた。この重合体溶液から参考例4と同様の方法で重合
体の回収を行ない、固有粘度(ηinh)0.47dl/g(クロ
ロフォルム中、30℃、濃度0.5g/dl)のポリマー(メタ
セシス系重合体2)260gを得た。
え、加温溶解させる。これに純水を加え全量を1.21にす
る。担体として参考例1で調製したSiO2・MgO2(比表面
積=450m2/g、平均粒子径10μ)50gを蒸発皿に入れ、湯
浴にて加熱しながら先に調製した塩化パラジウム溶液を
少量ずつ全量加えた。その後、2時間湯浴での加温を続
け蒸発乾固を行なった後、これを窒素下、500℃で5時
間焼成、引き続き水素気流下、450℃で3時間還元を行
なって水素化触媒を調製した。
60gに溶解したポリマー溶液を、電磁誘導撹拌機のつい
た高圧オートクレーブに仕込み、先に作った水素化触媒
4gを添加した。オートクレーブに水素を導入した後、撹
拌下150℃まで昇温した。温度が150℃達したときの圧力
は35kg/cm2であった。この温度で5時間保った後、温度
を室温に戻し、水素を放出後、反応溶液を5Cの紙で吸
引過を行なった後、重合体溶液を多量のメタノール中
に撹拌しながら加え、重合体を析出させた。得られた重
合体を乾燥後、NMRにより水添率を測定した。オレフィ
ンに帰属されるピークは水添反応で完全に消えており、
水添率は100%であった。
先に行なった第一回目の水素化反応を同じ操作で行なっ
た。今回の水添率も100%であった。再度回収した触媒
を用い、同様の繰り返し反応を4回まで行った(触媒は
5回使用されたことになる)。繰り返し4回目反応でも
水添率は100%で、活性の低下は認められなかった。
=80m2/g、平均粒径=15μ)を用いた以外は、実施例1
と同様にしてて触媒を調製し、同一ポリマーを用いて水
素化反応を行なった。第一回目の水添率は85%であり、
繰り返し反応でのそれは54%であった。
炭に担持した5%Pd触媒(エヌ・イー・ケムキャット
製)を用いた以外は、実施例1と同様にして水素化反応
を行なった。第一回目の水添率は99%であり、繰り返し
反応でのそれは62%であった。
参考例3で調製したSiO2担体、市販のMgO担体、市販のT
iO2担体、参考例2で調製したSiO2・Al2O3担体を用いた
以外は、実施例1と同様にして水素化触媒を調製し、さ
らに水素化反応を行なった。結果を表−1に示した。
例2で調製SiO2・BeO担体、SiO2・CaO担体、SiO2・SrO
担体,SiO2・BaO担体に代えた以外は同様の実験を行なっ
た。ただし、繰り返し反応は1回しか行なわなかった。
結果を表−1に示した。
ウム、塩化白金酸、塩化ルテニウム、塩化レニウムを用
いた以外は同様の方法で、それぞれ1%ロジウム/SiO2
・MgO担体触媒、1%白金/SiO2・MgO担体触媒、5%ル
テニウム/SiO2・MgO担体触媒、5%レニウム/SiO2・MgO
担体触媒を調製し、実施例1と同様の水添反応を行なっ
た。結果を表−1に示した。
セシス系重合体2を用い、実施例1と同様に水添反応を
行なった。結果を表−1に示した。
1%パラジウム/SiO2・MgO担体触媒を調製した。水添す
る重合体として、アクリロニトリル−ブタジエン共重合
体(アクリロニトリル含有量=39%、ML1+4,100℃=5
0、以下NBRと略記する)、アクリル酸メチル−ブタジエ
ン共重合体(アクリル酸メチル含有量=57.4%、ML
1+4,100℃=109、以下ABRと略記する)、ブタジエン
ゴム(シス−1.4含量=98%、ML1+4,100℃=37、以下
BRと略記する)、スチレン−ブタジエンゴム(スチレン
含量=15%、ビニル含量=49、ML1+4,100℃=54、以
下SBRと略記する)、スチレン−ブタジエン−スチレン
ブロック共重合体(スチレン含量=40%、ビニル含量19
%、MI=2、以下SBSと略記する)の水素化反応を表−
1に示した条件で行なった。結果を表−1に示す。
5%パラジウム/SiO2・MgO担体触媒を調製した。水添す
る重合体として、メタクリル酸メチル−スチレン共重合
体(スチレン含量=85%、以下MSと略記する)の水素化
反応を表−1に示した条件で行なった。結果を表−1に
示した。なお、この実験において、水添率は赤外線吸収
スペクトル分析における1600cm-1の吸収から計算した。
水添触媒によって、従来にない経済性で高性能の重合体
が得られる。
Claims (1)
- 【請求項1】担体に担持された水素化触媒の存在下で炭
素−炭素不飽和結合を有する重合体を水素添加するにあ
たり、該触媒の担体としてシリカと周期律表第II A族元
素の酸化物からなる担体を用いることを特徴とする重合
体の水添方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
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