JP2684650B2 - 圧電素子駆動装置 - Google Patents

圧電素子駆動装置

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JP2684650B2 JP61282377A JP28237786A JP2684650B2 JP 2684650 B2 JP2684650 B2 JP 2684650B2 JP 61282377 A JP61282377 A JP 61282377A JP 28237786 A JP28237786 A JP 28237786A JP 2684650 B2 JP2684650 B2 JP 2684650B2
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【発明の詳細な説明】 発明の目的 [産業上の利用分野] 本発明は、圧電素子への電荷の充電、放電を行なう事
により圧電素子を駆動制御する圧電素子駆動装置に関す
る。 [従来の技術] 近年、圧電素子は、その伸長作用の高い応答性に着目
し、アクチュエータとして、高速応答性が要求される分
野で広く用いられている。こうした分野の一例として
は、内燃機関の高速回転に応じて応答性良く燃料噴射を
行なう燃料噴射装置を挙げることができ、燃料噴射弁に
圧電素子を応用した燃料噴射弁駆動装置が既に提案され
ている。この種の燃料噴射弁駆動装置は、内燃機関の運
転状態を検出する運転状態検出手段と圧電素子を駆動す
る圧電素子駆動回路とを備え、上記運転状態検出手段で
検出した運転状態から燃料噴射時および燃料噴射終了時
を算出し、燃料噴射時には、圧電素子駆動回路にて圧電
素子への充電を行ない、これを伸長させ、直接もしくは
間接的に弁体を開弁方向にリフトして開弁を行ない、他
方、燃料噴射終了時には、圧電素子駆動回路にて圧電素
子の電荷を取り去ってこれを短縮させ、弁体の開弁方向
への付勢をなくし、閉弁を行なうよう構成されている。 こうした燃料噴射弁駆動装置に用いられる圧電素子駆
動回路は、種々なる回路構成のものが提案されており、
例えば米国自動車技術会予稿集800502号(SAE,Technica
l Paper Series)に示すものがある。この圧電素子駆
動回路は、第14図の電気回路図に示すように、電源回路
900と、この電源回路900と並列に接続されて、電源回路
900より供給された電荷を貯える直列接続の第1コンデ
ンサ902および第2コンデンサ904とを備えている。そし
て圧電素子906と両コンデンサ902,904との間で、圧電素
子906のキャパシタンスと共に直列共振回路を形成する
第1コイル908と、該直列共振回路を開閉する第1サイ
リスタ910とを備えるよう構成し、この第1サイリスタ9
10を閉成した時、瞬時に第1コンデンサ902および第2
コンデンサ904に貯えられた電荷を圧電素子906に移して
いる。他方、上記直列共振回路とは別に、圧電素子906
と第2コンデンサ904との間に、該コンデンサ904と共に
直列共振回路を形成する第2コイル912と、該直列共振
回路を開・閉する第2サイリスタ914とを備えるよう構
成し、この第2サイリスタ914を閉成した時、瞬時に圧
電素子906に貯えられた電荷を第2コンデンサ904に移し
ている。即ち、上記圧電素子駆動回路を用いた燃料噴射
弁駆動装置は、算出した燃料噴射時に第1サイリスタ91
0を閉成し、他方、燃料噴射終了時に第2サイリスタ914
を閉成して、燃料噴射弁を駆動している。 一方、特公昭47−51484号に示される「内燃機関の電
気膨張モジュールを制御するための改良された装置」の
発明等に示されるように、上記直列共振回路に用いられ
るコイルを所謂可変インダクタンスにするといった提案
等も為されている。 [発明が解決しようとする問題点] しかしながら、上記米国自動車技術会予稿集800502号
に示される提案においては、第1サイリスタ910および
第2サイリスタ914の開閉時を変えることにより圧電素
子906の充放電タイミング、即ち燃料噴射弁の開閉タイ
ミングを制御することができるが、圧電素子906の単位
時間当りの充電量(以下充電率と呼ぶ)、および圧電素
子の単位時間当りの放電量(以下放電率と呼ぶ)は、第
1コイル908および第2コイル912のインダクタンス等に
より一義的に定められ、変更することができない。この
ため、この圧電素子駆動回路を用いた燃料噴射弁駆動装
置は、燃料噴射弁の弁体の単位時間当りのリフト量、即
ち単位時間当りの燃料噴射量(以下燃料噴射率と呼ぶ)
を内燃機関の運転状態に応じて制御することができない
という問題点を有していた。 一方、上記特公昭47−51484号の発明に示されるよう
な可変コイル(可変インダクタンス)を用いたものにお
いても以下のような問題が考えられた。 (a) 可変コイルを用いることにより圧電素子への充
電量を変えることはできるが、このとき第15図のグラフ
に示すように充電時間も共に一義的に変化してしまう。
これは、コイルとコンデンサとを用いた回路において
は、充電量および充電時間も共にコイルのインダクタン
ス等により決定されることに起因する。このため時間に
対する充電量、即ち、充電率は一律に決まってしまい、
この結果、この装置を燃料噴射弁駆動装置として用いた
場合には、燃料噴射率も一律に決まってしまうといった
問題があった。 (b) また、可変コイルのインダクタンスを変更する
には鉄心の位置を移動させたり、あるいはコイルの引き
出し口を切り替えて巻数を変更するといった操作が必要
とされるが、切り替え動作の応答性が悪いといった問題
や緻密性に欠けるといった問題が考えられた。これは、
例え、高速に可変コイルのインダクタンスを変更できる
よう構成したとしても、コイルとコンデンサの応答速度
(過渡現象の速度)等の問題も精度の面で考えられた。 本発明の圧電素子駆動装置は、圧電素子充電時の単位
時間当たりの充電量(つまり充電率)等、圧電素子の充
電過渡時或は放電過渡時の圧電素子の充電量の変化率を
制御できるようにして、上記問題点を解決するものであ
り、以下の如く構成されている。 発明の構成 [問題点を解決するための手段] 本発明の圧電素子駆動装置は、第1図に例示する如
く、 機器のアクチュエータとして用いられ、電荷の充放電
により伸縮して機器の可動部を変位させる圧電素子と、 充電用のスイッチング素子を備え、該スイッチング素
子のオン時に直流電源から前記圧電素子への充電経路を
形成して、該スイッチング素子のオン時間に対応した電
荷を前記圧電素子に充電する充電回路と、 放電用のスイッチング素子を備え、該スイッチング素
子のオン時に前記圧電素子に蓄積された電荷を放電させ
る放電経路を形成して、該スイッチング素子のオン時間
に対応した電荷を前記圧電素子から放電させる放電回路
と、 前記圧電素子を伸長させる際には、前記充電回路内の
スイッチング素子をオンして前記圧電素子を充電し、前
記圧電素子を収縮させる際には、前記放電回路内のスイ
ッチング素子をオンして前記圧電素子に蓄積された電荷
を放電させる制御手段と、 を備えた圧電素子駆動装置において、 前記制御手段が、 前記充電回路および放電回路の各々若しくはその一方
に対応して、 該対応した回路内のスイッチング素子をオンさせるた
めのパルス信号を周期的に発生すると共に、該パルス信
号の単位時間当たりの発生頻度および該パルス信号のパ
ルス幅の少なくとも一方を制御可能に構成されたパルス
信号発生手段と、 前記機器のアクチュエータとして要求される前記圧電
素子の伸縮量および/または変位スピードが大きいほ
ど、前記パルス信号の発生頻度および前記パルス幅の少
なくとも一方が大きくなるように、前記パルス信号発生
手段を制御する発生パルス制御手段と、 前記パルス信号発生手段からのパルス信号を受けて、
前記対応した回路内のスイッチング素子をオンさせ、該
パルス信号の非入力時には、該スイッチング素子をオフ
させる駆動手段と、 前記圧電素子の充電時または放電時に、前記パルス信
号発生手段から周期的に出力されるパルス信号を前記駆
動手段に入力して、前記圧電素子の充電電荷量を段階的
に増加または減少させると共に、該充電電荷量が前記機
器のアクチュエータとして要求される伸縮量に対応した
所定量に達した時点で、前記駆動手段への前記パルス信
号の入力を停止する駆動制御手段と、 からなる変位速度制御手段を備えたことを特徴とする。 [作用] このように構成された本発明の圧電素子駆動装置にお
いては、圧電素子を伸長させる際には、制御手段が、充
電回路内のスイッチング素子をオンして、圧電素子を充
電し、圧電素子を収縮させる際には、制御手段が、放電
回路内のスイッチング素子をオンして、圧電素子に蓄積
された電荷を放電させる。従って、圧電素子は、制御手
段の制御の下に伸縮されて、機器の可動部を変位させ
る。 そして、本発明では、このように圧電素子を伸縮させ
る制御手段として、充電回路および放電回路の各々若し
くはその一方に対応した変位速度制御手段が備えられ、
この変位速度制御手段の動作によって、充電回路を介し
て圧電素子を充電する際の単位時間当たりの電荷の充電
量(つまり充電率)、および、放電回路を介して圧電素
子から電荷を放電する際の単位時間当たりの電荷の放電
量(つまり放電率)、の少なくとも一方が制御される。 即ち、変位速度制御手段では、まず、パルス信号発生
手段が、充電回路(または放電回路)のスイッチング素
子をオンさせるためのパルス信号を周期的に発生する。
そして、このパルス信号発生手段におけるパルス信号の
単位時間当たりの発生頻度、および、パルス信号発生手
段が発生するパルス信号のパルス幅、の少なくとも一方
は、発生パルス制御手段によって、機器のアクチュエー
タとして要求される圧電素子の伸縮量および/または変
位スピードが大きいほど大きくなるように制御される。 また、圧電素子の充電時(または放電時)には、駆動
制御手段が、パルス信号発生手段から周期的に繰り返し
出力されるパルス信号を駆動手段に入力することによ
り、駆動手段を介して、充電回路(または放電回路)内
のスイッチング素子をオン・オフさせ、圧電素子の充電
電荷量を段階的に増加(または減少)させる。そして、
その充電電荷量が機器のアクチュエータとして要求され
る伸縮量に対応応した所定量に達すると、駆動制御手段
は、駆動手段へのパルス信号の入力を停止して、圧電素
子に対する充電(または放電)を終了する。 従って、本発明の圧電素子駆動装置によれば、圧電素
子を伸長させるとき(または圧電素子を収縮させると
き)に、充電回路(または放電回路)に対応して設けら
れた変位速度制御手段の動作によって、圧電素子の充電
電荷量を、機器のアクチュエータとして要求される圧電
素子の伸縮量および/または変位スピードに応じた変化
割合で段階的に変化させ、圧電素子充電時の伸長速度
(または圧電素子放電時の収縮速度)を、機器のアクチ
ュエータとして要求される圧電素子の伸縮量や変位スピ
ードに応じて制御することができる。 ここで、変位速度制御手段は、充電回路および放電回
路の各々に対応して設けられるものであり、充電回路お
よび放電回路の一方に対してのみ、変位速度制御手段を
設けてもよいが、この場合、変位速度制御手段を設けて
いない他方の回路内のスイッチング素子については、単
に、所定のタイミングで所定時間オンさせるようにすれ
ばよい。 また、パルス信号発生手段としては、後述実施例に記
載のように、例えば、基準となるパルス信号を発生する
発振器からの出力をカウンタ等からなる分周器を用いて
分周するよう構成すれば、その分周器の分周値を変更す
ることによって、パルス信号の単位時間当たりの発生頻
度を制御できるようになる。また、例えば、基準となる
パルス信号を発生する発振器とその発振器からの出力パ
ルスのパルス幅を補正する補正回路とにより構成すれ
ば、周期的に出力するパルス信号のパルス幅を制御でき
るようになる。またこれら各回路を組み合わせれば、パ
ルス信号の単位時間当たりの発生頻度とパルス信号のパ
ルス幅とを共に制御できるようにすることもできる。 また駆動制御手段において、駆動手段へのパルス信号
の入力を停止するには、例えば、パルス信号発生手段か
らのパルス信号を駆動手段に入力しているときに、圧電
素子の両端電圧から圧電素子への充電電荷量を実際に検
出し、その充電電荷量(検出電圧)が所定値に達した時
点で、駆動手段へのパルス信号の入力を停止するように
構成してもよく、或いは単に駆動手段に入力したパルス
信号の数をカウントして、その数が所定値に達した時点
で、駆動手段へのパルス信号の入力を停止するように構
成してもよい。 〔実施例〕 以上説明した本発明の構成を一層明らかにする為に、
本発明の実施例を図面に基づいて説明する。 第2図は本発明の一実施例としての圧電素子駆動装置
を示す構成図、第3図は本実施例の圧電素子駆動装置を
採用して構成した4気筒ディーゼルエンジンの概略構成
図、第4図(イ)は本実施例に用いられた燃料噴射弁の
構造を示す断面図、第4図(ロ)は上記燃料噴射弁の油
圧ピストン部の構造を示す拡大断面図である。 第3図に示すように、1はディーゼルエンジンで、デ
ィーゼル各気筒毎に燃焼室への直噴を行なう燃料噴射弁
8が設けられている。このディーゼルエンジン1への吸
気は過給機Tより吸気マニホールド9を介して行なわれ
る。 燃料噴射弁8は燃料供給管10を介して各気筒に共通の
燃料蓄圧管11に連結される。燃料蓄圧管11はその内部に
容積一定の蓄圧室12を有し、この蓄圧室12内の燃料が燃
料供給管10を介して燃料噴射弁8に供給される。一方、
蓄圧室12は燃料供給管13を介して吐出圧制御可能な燃料
供給ポンプ14の吐出口に連結される。燃料供給ポンプ14
の吸込口は燃料ポンプ15の吐出口に連結され、この燃料
ポンプ15の吸込口は燃料リザーバタンク16に連結され
る。また、各燃料噴射弁8は燃料返戻導管17を介して燃
料リザーバタンク16に連結される。燃料ポンプ15は燃料
リザーバタンク16内の燃料を燃料供給ポンプ14内に送り
込むために設けられており、燃料ポンプ15がなくても燃
料供給ポンプ14内に燃料を吸込むことが可能な場合には
燃料ポンプ15を特に設ける必要はない。これに対して燃
料供給ポンプ14は高圧の燃料を吐出するために設けられ
ており、燃料供給ポンプ14から吐出された高圧の燃料は
蓄圧室12内に蓄積される。この圧力をレール圧とも呼
ぶ。 また、ディーゼルエンジン1には、エンジン1の運転
状態を検出するために、2つのクランク角センサ21,2
2、冷却水温センサ24、過給圧センサ26および燃料圧セ
ンサ28等が設けられている。電子制御装置30は、上記各
センサの出力およびアクセルペダル32の出力に基づい
て、圧電素子駆動回路40およびポンプ駆動装置45を介し
て、ディーゼルエンジン1の燃料噴射量および燃料噴射
時期を制御し、ディーゼルエンジン1の出力を制御する
が、電子制御装置30の構成およびこれが行なう処理につ
いては後述する。尚、ここで電子制御装置30と圧電素子
駆動回路40とを合わせて圧電素子駆動装置と呼ぶ。 次に燃料噴射弁8の構造について説明する。燃料噴射
弁8は、第4図(イ)に示すように、燃料流入口48を組
み付けた燃料噴射弁本体50、この燃料噴射弁本体50にノ
ズルホルダ51によりスペーサ52を介して固定されるノズ
ル53および圧電素子を用いたアクチュエータ54等を備え
ている。燃料噴射弁本体50、スペーサ52、ノズル53内に
は互いに直列に配置された制御ロッド56、加圧ピン57お
よびニードル58が摺動可能に挿入される。制御ロッド56
の上方には燃料室59が形成され、この燃料室59は流入口
48および燃料供給管10を介して蓄圧室12(第3図)に連
結される。従って燃料室59内には蓄圧室12内の燃料圧が
加わっており、燃料室59内の燃料圧が制御ロッド56の上
面に作用する。ニードル58は円錐状をなす受圧面60を有
し、この受圧面60の周りにニードル加圧室61が形成され
る。ニードル加圧室61は一方では燃料通路62を介して燃
料室59に連結され、他方ではニードル58の周りに形成さ
れた環状の燃料通路63を介して、ノズル孔53aの先端に
形成されたノズル孔53aに連結される。燃料噴射弁本体5
0内に加圧ピン57を下方に向けて付勢する付勢ばね64が
挿入され、ニードル58はこの付勢ばね64によっても下方
に押圧される。制御ロッド56はその中間部に円錐状をな
す受圧面65を有し、この受圧面65の周りに制御ロッド加
圧室66が形成される。制御ロッド加圧室66は燃料噴射弁
本体50内に形成されたシリンダ67内に連通せしめられ、
このシリンダ67内には油圧ピストン68が摺動可能に挿入
される。この油圧ピストン68にはOリング69が取付けら
れている。 次に、制御ロッド加圧室66を介して制御ロッド56を駆
動するアクチュエータ54の構造について説明する。この
アクチュエータ54は燃料噴射弁本体50に固締されたケー
シング71と、油圧ピストン68およびケーシング71間に挿
入された圧電素子72からなる。この圧電素子72は薄板状
の圧電素子を多数枚積層した積層構造をなしており、こ
の圧電素子72に電圧を印加して充電すると、圧電素子72
は、電歪効果によって、そのとき充電した電荷量に応じ
て長手方向に伸長する。また、充電により蓄積された電
荷を放電させると、圧電素子72は収縮する。また油圧ピ
ストン68と燃料噴射弁本体50間には皿ばね73が挿入さ
れ、この皿ばね73のばね力によって油圧ピストン68は圧
電素子72に向けて押圧される。第4図(ロ)に示すよう
に油圧ピストン68内には燃料通路74が形成され、この燃
料通路74内には逆止弁75が挿入される。ケーシング71と
圧電素子72との間には圧電素子72を冷却するために図示
しない装置によって燃料が循環せしめられ、制御ロッド
加圧室66内の燃料、即ち制御油が漏洩するとケーシング
71内の燃料が燃料通路74および逆止弁75を介して制御ロ
ッド加圧室66内に補給される。 制御ロッド加圧室66内の燃料、即ち制御油が加圧され
ていない場合にはニードル58には制御ロッド56の上面に
作用する下向きの力と、圧縮ばね64による下向きの力
と、ニードル58の受圧面60に作用する上向きの力が加わ
る。このとき下向きの力の総和が上向きの力よりも若干
大きくなるように制御ロッド56の径、圧縮ばね64のばね
力およびニードル58の受圧面60の面積が設定されてい
る。従って通常ニードル58には下向きの力が作用してお
り、斯くして通常ニードル58はノズル孔53aを閉鎖して
いる。次いで圧電素子72に電圧が印加されると圧電素子
72が伸びるために油圧ピストン68が左方に移動し、その
結果制御ロッド加圧室66内の制御油圧が上昇する。この
とき制御ロッド56の受圧面65に上向きの力が作用するた
めに制御ロッド56が上昇し、斯くしてニードル58が上昇
するためにノズル孔53aから燃料が噴射される。一方、
圧電素子72への電圧の印加が停止せしめられると圧電素
子72は縮み、その結果制御ロッド加圧室66内の制御油圧
が低下するために制御ロッド56およびニードル58が下降
して燃料噴射が停止せしめられる。 次に本実施例における圧電素子駆動装置、即ち、電子
制御装置30と圧電素子駆動回路40との構成およびその働
きについて説明する。電子制御装置30は、第5図に示す
ように、周知のCPU110,ROM111,RAM112を中心に、タイマ
115,外部入出力回路116、圧電素子駆動回路40への出力
を行なうパルス出力回路117,圧電素子駆動回路40からの
入力を行なうパルス入力回路118等をバス119によって相
互に接続した論理演算回路として構成されている。外部
入出力回路116には既述したクランク角センサ21,22、冷
却水温センサ24,過給圧センサ26,燃料圧センサ28および
アクセルセンサ34が接続されており、CPU110はこの外部
入出力回路116を介して、クランク角(従ってディーゼ
ルエンジン1の回転速度)および気筒判別信号、冷却水
温、過給圧、レール圧およびアクセル開度等のディーゼ
ルエンジン1の運転状態を読み込むことができる。更
に、この外部入出力回路116は、図示しないが、燃料供
給ポンプ14を駆動するポンプ駆動装置45等に接続されて
いる。尚、燃料供給ポンプ14の制御については本発明の
要旨には直接関係しないので、ここではレール圧Pはデ
ィーゼルエンジン1の回転速度に比例して制御されるも
のとして、説明は省略する。また、パルス出力回路117
およびパルス入力回路118は、圧電素子駆動回路40の各
々の接続端子T1,T2,T3,T4,T5およびT6,T7と接続されて
いる。このパルス出力回路117からは、上記各種センサ
から入力されるディーゼルエンジン1の運転状態および
接続端子T6,T7を介して圧電素子駆動回路40から入力さ
れる各信号に基づいた各種信号が接続端子T1,T2,T3,T4,
T5に出力されるが、これらについては後に詳しく説明す
る。 一方、圧電素子駆動回路置40は、第2図に示すよう
に、アクチュエータ54内の圧電素子72の充電を行なう充
電回路130、圧電素子行72の放電を行なう放電回路140、
電子制御装置30と共に所定のパルスを出力するパルス出
力回路150、圧電素子72の充電停止タイミングおよび放
電停止タイミングを検出する判定回路160、等から構成
されている。尚、本実施例では、電子制御装置30,パル
ス出力回路150および判定回路160が、充電回路130及び
放電回路140の各々に対応した変位速度制御手段を有す
る制御手段として機能する。 充電回路130は、電源としてのバッテリ131、パルス出
力回路150の出力に従ってスイッチング動作を行なうト
ランジスタ132,トランジスタ132がオン状態となった時
に圧電素子72への突入電流を抑止するコイル133、トラ
ンジスタ132がオフ状態となった時にコイル133による逆
起電力を吸収するための抵抗器134およびダイオード13
5、等から構成されている。これにより、トランジスタ1
32がオン状態となった時には、圧電素子72はバッテリ13
1より電源を供給され充電される。 放電回路140は、パルス出力回路150の出力に従ってス
イッチング動作を行なうトランジスタ141、突入電流を
抑止するコイル142、逆起電力を吸収するための抵抗器1
43およびダイオード144、等から構成されている。これ
により、トランジスタ141がオン状態となった時には、
充電された圧電素子72は放電を行なう。 パルス出力回路150は、所定頻度のパルス信号(矩形
波)PV1(本実施例では1MHz)を出力するパルス発振器1
51、パルス発振器151の出力するパルス信号PV1をECU30
が接続端子T2およびT4を介して各々出力する分周信号PV
2およびPV3に従って各々分周するカウンタ152,153、カ
ウンタ152,153の出力する分周された各々のパルス信号P
V4およびPV5とECU30が接続端子T1およびT3を介して各々
出力する同期信号PV6およびPV7と各々論理積をとる論理
積回路154,155、論理積回路154および155が各々出力す
るパルス信号PV8およびPV9に従って充電回路130のトラ
ンジスタ132および放電回路140のトランジスタ141を各
々オン・オフ駆動するトリガ回路156,157、等から構成
されている。 判定回路160は、圧電素子72の有する端子電圧Vを1/1
00に分圧する抵抗器161,162、1/100に分圧された端子電
圧V(以下、分圧電圧V0と呼ぶ)とグランドレベルとの
比較を行なう比較器163、分圧電圧V0の電圧をデジタル
値に変換する所謂A/Dコンバータ164、該A/Dコンバータ1
64の出力とECU30が接続端子T5を介して出力する設定電
圧SVとの比較を行なう比較器165、等から構成されてい
る。尚、上記比較器163および165の出力側は、各々接続
端子T6およびT7を介して電子制御装置30のパルス入力回
路118に接続されている。 次に、本実施例の圧電素子駆動装置の作用を、第6図
に示すフローチャートおよび第7図、第8図に示すタイ
ミングチャートに従って説明する。 第6図に示すフローチャートは、電子制御装置30によ
り種々行なわれる処理の内、圧電素子72の駆動制御に関
する処理のみを表わしたものである。 電子制御装置30は、図示しないイグニッションスイッ
チがオンされると動作を開始し、まず、ステップ200で
は所謂初期化の処理を行なう。ここでは、CPU110の内部
レジスタのクリアフラグ等の初期設定を行なう。 続くステップ210では、外部入出力回路116を介して、
各センサよりディーゼルエンジン1の回転速度,アクセ
ル開度,冷却水温,過給圧及びレール圧等の運転状態を
読み込む処理が行なわれる。続くステップ220では、上
記読み込んだ回転速度,アクセル開度,及びレール圧を
用いて、アクセル開度を基本とした燃料噴射率Qt・燃料
噴射量τをマップ等より算出する処理が行なわれる。 続いて、算出された燃料噴射率Qt・燃料噴射量τに基
づいてカウンタ152,カウンタ153に出力される分周信号P
V2,PV3を各々セットする処理が行なわれる(ステップ23
0)。この分周信号PV2,PV3は各々分周比を指示する信号
である。尚、本実施例では、このステップ230の処理
が、本発明の発生パルス制御手段に相当し、この処理に
より分周信号がセットされてパルス発振器151からの出
力を分周するカウンタ152,153が、本発明のパルス信号
発生手段に相当する。そして、この処理により、例え
ば、カンウンタ152,153から各々出力されるパルス信号P
V4,PV5は、上記分周信号PV2,PV3により各々パルス発振
器151から出力されるパルス信号PV1を各々2分周した信
号となる。[第7図(イ)タイミングチャート、パルス
信号PV1,PV4、第8図タイミングチャート パルス信号P
V1,PV5]。 ステップ240では、充電終了時の圧電素子72の端子電
圧Vを決める処理が行なれる。即ち、A/Dコンバータ164
を介して比較器165のプラス入力側に入力される分圧電
圧V0と比較される設定電圧SVが決定される。 続くステップ250では、検出された運転状態(ステッ
プ210)に基づいて燃料噴射時期が決定され、このステ
ップ240において決定された燃料噴射時期に従い圧電素
子72の充電開始時期,放電開始時期をタイマ115にセッ
トする処理を行なう(ステップ260)。この結果、タイ
マ115は自走を開始し、充電開始時期および放電開始時
期になると割込信号をCPU110に出力する。 上記タイマ115の出力する割込信号や接続端子T6,T7を
介して入力される信号等に従いCPU110は圧電素子を駆動
制御する(ステップ270)。このステップ270において行
なわれる圧電素子駆動の処理を、(i)充電時、(ii)
放電時、の場合に分けて説明する。 (i) 充電時 上述したステップ260においてタイマ115にセットされ
た充電開始時期になると、CPU110は接続端子T1を介して
ハイレベルの同期信号PV6を論理積回路154の入力の一方
に出力する[第7図(イ)タイミングチャート 同期信
号PV6]。この論理積回路の入力の他方には、上述した
パルス信号PV4がカウンタ152から出力されている。これ
により、論理積回路154は、同期信号PV6がハイレベルの
時にパルス信号PV4を出力する[第7図(イ)タイミン
グチャート パルス信号PV8]。トリガ回路156は、論理
積回路154から出力されるパルス信号PV8を受けて充電回
路130のトランジスタ132をオン・オフ駆動する。この結
果、圧電素子72には、パルス信号PV8がハイレベルのと
き突入電流PV10が流れる[第7図(イ)タイミングチャ
ート 突入電流PV10]。この突入電流PV10により圧電素
子72の端子電圧Vは階段状に増加、即ち突入電流PV10が
流れ込む毎に充電量は増加しその端子電圧Vは突入電流
PV10を積分した形で増加する。突入電流PV10が流れ込む
毎に階段状に増加する端子電圧Vの分圧電圧V0が設定電
圧SV以上になると、比較器165から出力される充電停止
信号SP1はハイレベルとなる[第7図(イ)タイミング
チャート 充電停止信号SP1]。CPU110は、このハイレ
ベルの充電停止信号SP1を受けて、上記同期信号PV6をロ
ウレベルとする[第7図(イ)タイミングチャート 同
期信号PV6]。この結果、圧電素子72の充電は停止さ
れ、この端子電圧Vは一定値(100×分圧電圧V0)とさ
れる[第7図(イ)タイミングチャート 端子電圧
V]。 (ii) 放電時 タイマ115にセットされた放電開始時期になると、CPU
110は接続端子T3を介してハイレベルの同期信号PV7を論
理積回路155の入力の一方に出力する[第8図タイミン
グチャート 同期信号PV7]。この論理積回路155の入力
の他方には、上述したパルス信号PV5がカウンタ153から
出力されている。これにより、論理積回路155は、同期
信号PV7がハイレベルのときにパルス信号PV5を出力する
[第8図タイミングチャート パルス信号PV9]。トリ
ガ回路157は、論理積回路155から出力されるパルス信号
PV9を受けて放電回路140のトランジスタ141をオン・オ
フ駆動する。この結果、圧電素子72には、充電時とは逆
の方向の突入電流PV11が流れる[第8図タイミングチャ
ート 突入電流PV11]。この突入電流PV11により圧電素
子72の端子電圧Vは階段状に減少、即ち突入電流PV11が
流れる毎に圧電素子72の充電量は減少し(放電状態)そ
の端子電圧Vは突入電流PV1を積分した形で減少する。
突入電流PV11が流れる毎に階段状に減少する端子電圧V
の分圧電圧V0がグランドレベルになると、比較器163か
ら出力される放電停止信号SP2はハイレベルとなる[第
8図タイミングチャート 放電停止信号SP2]。CPU110
は、このハイレベルの放電停止信号SP2を受けて、上記
同期信号PV7をロウレベルとする[第8図タイミングチ
ャート 同期信号PV7]。この結果、圧電素子72の放電
は停止され、その端子電圧Vはグランドレベルとされる
[第8図タイミングチャート 端子電圧V]。 上述した(i)充電時、(ii)放電時、で説明した如
く、圧電素子72の端子電圧V、換言すれば圧電素子72の
伸縮量はカウンタ152,153から各々出力されるパルス信
号PV4,PV5のパルス数に従って漸増又は漸減する。ここ
で、第9図に示すグラフは、単位時間におけるパルス数
Npを変化させた場合の圧電素子72の充電時間tと充電量
Qとの関係を示している。このグラフからも分かるよう
に、パルス数を変化させることにより充電率(充電量Q/
充電時間t)を任意に変えることができる。尚、第7図
(ロ)に示すタイミングチャートは、充電時においてパ
ルス発振器151から出力されるパルス信号PV1を3分周し
たときの各部の出力信号を示すタイミングチャートであ
る。このタイミングチャートに示されるように、圧電素
子72の端子電圧Vは、パルス信号PV1を2分周したとき
に比してゆっくりと漸増している。 尚、本実施例では、上記のように論理積回路154,155
からのパルス信号に従って充電回路130及び放電回路140
内のトランジスタ132,141をオン・オフさせるトリガ回
路156,157が、本発明の駆動手段として機能し、圧電素
子72の充電時及び放電時に、端子T1,T3からの同期信号P
V6,PV7の出力を制御して、各論理積回路154,155からト
リガ回路156,157へのパルス信号PV8,PV9の出力期間を制
御する電子制御装置30の動作が、本発明の駆動制御手段
として機能する。 以上、詳細に説明した本実施例の圧電素子駆動装置に
よると、圧電素子72の充電率をカウンタ152又は153から
単位時間当たりに出力されるパルス数(換言すればカウ
ンタ152,153のパルス信号の発生頻度)を変えることに
より任意に選択できるという優れた効果を有する。ま
た、充電・放電の状態を1μsec程度の分解能で制御で
きる。これにより、充電又は放電中にパルス信号の発生
頻度を変化させ、圧電素子72の変位スピードを制御し圧
電素子72の所謂ジャンピングを防止することができると
いう優れた効果を有すると共に、燃料噴射率(即ち、圧
電素子72の伸縮量)を格段に緻密かつ精度よく制御する
ことができるという優れた効果も奏する。この結果、本
実施例においては、ディーゼルエンジン1の運転状態に
基づいて好適に燃料噴射弁8を駆動制御することがで
き、例えばアイドル時等の低速負荷時におけるエンジン
1の振動および騒音を防止することができると共に高負
荷時等においてはエンジン1の燃焼効率を良好なものと
して燃費およびドライバビリティを一層向上させること
ができるといった効果を有する。 次に本発明の圧電素子駆動装置の第2実施例を第10図
を用いて説明する。 第2実施例の圧電素子駆動装置は、第2図に示した圧
電素子駆動装置の判定回路160を用いなく、論理積回路1
54,155の代わりに各々カウンタ300,301を使用し、更に
パルス発振器151とカウンタ152および153との間にパル
ス幅補正回路302を挿入したものである。また、圧電素
子駆動装置の電子制御装置330は、第11図に示すよう
に、第5図に示した電子制御装置30のパルス入力回路11
8を用いなく、パルス出力回路117は接続端子T5を介して
パルス幅(デューティ比)補正回路302と接続した構成
としたものである。ここで、第2実施例の圧電素子駆動
装置も第1実施例と同様第3図に示したディーゼルエン
ジン1に用いられるものとする。尚、第2実施例の圧電
素子駆動装置の各部の名称・機能は、第1実施例の圧電
素子駆動装置に付した同じ符号のものと同様とする。 第2実施例の電子制御装置330が行なう「圧電素子駆
動処理」を表わしたものが第12図に示したフローチャー
トである。ここで、第12図に示した「圧電素子駆動処
理」と第1実施例としての第5図に示した「圧電素子駆
動処理」と同じ番号の処理は同様の処理を行なうものと
する。 第2実施例の圧電素子駆動装置は、第1実施例と同様
な作用・効果を有するが、圧電素子72の充電停止タイミ
ングおよび放電停止タイミングはカウンタ300および301
に各々設定されたカウント数によって定められる。即
ち、第12図に示した「圧電素子駆動処理」のステップ50
0において設定された数だけのパルス信号を入力する
と、カウンタ300および301はトリガ回路156および157へ
の各々の出力を停止する。これにより、圧電素子駆動装
置の構成を簡略化することができるという効果を有す
る。また、第2実施例の圧電素子駆動装置は、パルス幅
補正回路302を用いてパルス発振器151から出力されるパ
ルス信号PV1のパルス幅を変化させることができ、パル
ス1発毎の突入電流量を変化させることができる[第13
図タイミングチャート パルス信号PV20、突入電流PV2
1]。これは、各種センサから入力された運転状態に基
づいてマップ等よりパルス幅を短くすべきか、あるいは
長くすべきか判断される[第12図 ステップ510]。こ
れにより、燃料噴射弁として使用された複数の圧電素子
の歪み量のバラツキに応じて圧電素子の伸縮量を補正す
ることができ各気筒の燃料噴射量を均一にすることがで
きるといった優れた効果を有する。 発明の効果 以上説明したように、本発明の圧電素子駆動装置によ
れば、圧電素子を伸長または収縮させるときに、充電回
路または放電回路に対応して設けられた変位速度制御手
段の動作によって、充電時または放電時の圧電素子の充
電電荷量を、機器のアクチュエータとして要求される圧
電素子の伸縮量および/または変位スピードに対応し
て、段階的に変化させることができる。このため圧電素
子伸縮時の充放電率(延いては圧電素子の変位速度)
を、機器のアクチュエータとして要求される伸縮量や変
位スピードに応じて、最適に制御することができる。つ
まり伸縮量や変位スピードが大きい程、圧電素子も速や
かに変位させることができる。 またこのように、充電時または放電時の圧電素子の充
電電荷量を段階的に変化させることができるので、充電
または放電途中で、パルス信号発生手段からのパルス信
号の発生頻度或いはそのパルス幅を変化させることによ
り、例えば、圧電素子の充電または放電開始直後には圧
電素子の伸長または収縮を速やかに開始させ、圧電素子
の充電または放電完了前には圧電素子をゆっくりと伸長
または収縮させて、圧電素子の所謂ジャンピングを防止
する、といったことも可能である。 従って、本発明の圧電素子駆動装置を、例えば、内燃
機関の燃料噴射弁駆動装置に用いた場合には、単位時間
当たりの燃料噴射量(燃焼噴射率)を内燃機関の運転状
態に応じて制御することが可能になる。 また例えば本発明の圧電素子駆動装置を、高圧側から
低圧側に移動する流体の通路に設けた弁体を開閉するア
クチュエータとして用いられる圧電素子の駆動装置とし
て使用すれば、弁体の開度や開閉速度を最適に制御する
ことができる。そして、この場合には、例えば、弁体の
開弁時に、高圧側から低圧側に大量の流体が急激に流れ
込む、といったことを防止できる。またこうした流体の
流量制御を利用する装置としては、車両のサスペンショ
ンにおける減衰力制御装置が知られているが、こうした
制御装置に本発明を適用すれば、減衰力制御のための弁
体を車両の挙動に対応した速度で変位させて車両の乗り
心地を改善する、といったことも可能である。
【図面の簡単な説明】 第1図は本発明の圧電素子駆動装置の基本構成を例示す
るブロック図、第2図は本発明一実施例の圧電素子駆動
装置の構成を示す回路図、第3図はその圧電素子駆動装
置を採用して構成した4気筒ディーゼルエンジンの概略
構成図、第4図(イ)はその燃料噴射弁の構造を示す断
面図、第4図(ロ)はその燃料噴射弁の油圧ピストン部
の構造を示す拡大断面図、第5図はその電子制御装置30
の構成を示すブロック図、第6図は電子制御装置30が行
なう「圧電素子駆動処理」を示すフローチャート、第7
図は充電時の各部の出力信号を示すタイミングチャー
ト、第8図は放電時の各部の出力信号を示すタイミング
チャート、第9図は単位時間当りのパルス数の変化によ
り充電率の変化の様子を例示するグラフ、第10図は第2
実施例の圧電素子駆動装置の構成を示す回路図、第11図
はその電子制御装置330の構成を示すブロック図、第12
図は電子制御装置330が行なう「圧電素子駆動処理」を
示すフローチャート、第13図はパルス信号PV1のパルス
幅を変化させることにより突入電流PV21の電流量が変化
することを示すタイミングチャート、第14図は本発明の
従来例を示す電気回路図、第15図は従来例の充電時間と
充電量との関係を示すグラフ、である。 1……ディーゼルエンジン 8……燃料噴射弁 30,330……電子制御装置 72……圧電素子 130……充電回路 140……放電回路 150……パルス出力回路 160……判定回路

Claims (1)

  1. (57)【特許請求の範囲】 1.機器のアクチュエータとして用いられ、電荷の充放
    電により伸縮して機器の可動部を変位させる圧電素子
    と、 充電用のスイッチング素子を備え、該スイッチング素子
    のオン時に直流電源から前記圧電素子への充電経路を形
    成して、該スイッチング素子のオン時間に対応した電荷
    を前記圧電素子に充電する充電回路と、 放電用のスイッチング素子を備え、該スイッチング素子
    のオン時に前記圧電素子に蓄積された電荷を放電させる
    放電経路を形成して、該スイッチング素子のオン時間に
    対応した電荷を前記圧電素子から放電させる放電回路
    と、 前記圧電素子を伸長させる際には、前記充電回路内のス
    イッチング素子をオンして前記圧電素子を充電し、前記
    圧電素子を収縮させる際には、前記放電回路内のスイッ
    チング素子をオンして前記圧電素子に蓄積された電荷を
    放電させる制御手段と、 を備えた圧電素子駆動装置において、 前記制御手段が、 前記充電回路および放電回路の各々若しくはその一方に
    対応して、 該対応した回路内のスイッチング素子をオンさせるため
    のパルス信号を周期的に発生すると共に、該パルス信号
    の単位時間当たりの発生頻度および該パルス信号のパル
    ス幅の少なくとも一方を制御可能に構成されたパルス信
    号発生手段と、 前記機器のアクチュエータとして要求される前記圧電素
    子の伸縮量および/または変位スピードが大きいほど、
    前記パルス信号の発生頻度および前記パルス幅の少なく
    とも一方が大きくなるように、前記パルス信号発生手段
    を制御する発生パルス制御手段と、 前記パルス信号発生手段からのパルス信号を受けて、前
    記対応した回路内のスイッチング素子をオンさせ、該パ
    ルス信号の非入力時には、該スイッチング素子をオフさ
    せる駆動手段と、 前記圧電素子の充電時または放電時に、前記パルス信号
    発生手段から周期的に出力されるパルス信号を前記駆動
    手段に入力して、前記圧電素子の充電電荷量を段階的に
    増加または減少させると共に、該充電電荷量が前記機器
    のアクチュエータとして要求される伸縮量に対応した所
    定量に達した時点で、前記駆動手段への前記パルス信号
    の入力を停止する駆動制御手段と、 からなる変位速度制御手段を備えたことを特徴とする圧
    電素子駆動装置。
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