JPH0410361Y2 - - Google Patents

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JPH0410361Y2
JPH0410361Y2 JP542086U JP542086U JPH0410361Y2 JP H0410361 Y2 JPH0410361 Y2 JP H0410361Y2 JP 542086 U JP542086 U JP 542086U JP 542086 U JP542086 U JP 542086U JP H0410361 Y2 JPH0410361 Y2 JP H0410361Y2
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capacitor
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  • Electrical Control Of Air Or Fuel Supplied To Internal-Combustion Engine (AREA)
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Description

【考案の詳細な説明】 考案の目的 [産業上の利用分野] 本考案は圧電素子駆動回路に関し、詳しくは圧
電素子(例えばPZT)への電荷の充電・放電を
行なう事により圧電素子を駆動する圧電素子駆動
回路に関する。
[従来の技術] 近年、圧電素子は、その伸長作用の高い応答性
に着目し、アクチユエータとして、高速応答性が
要求される分野で広く用いられている。こうした
分野の一例としては、内燃機関の高速回転に応じ
て応答性良く燃料噴射を行なう燃料噴射装置を挙
げることができ、燃料噴射弁に圧電素子を応用し
た提案が既になされている(例えば特開昭58−
210357号公報の「燃料噴射装置」)。この種の燃料
噴射装置では、燃料噴射時には、圧電素子への充
電を行ないこれを伸長させ直接もしくは間接的に
弁体を開弁方向にリフトして開弁を行ない、他
方、燃料噴射終了時には、圧電素子の電荷を取り
去つてこれを短縮させ弁体の開弁方向への付勢を
なくし、閉弁を行なうよう構成されている。即
ち、圧電素子駆動回路は、圧電素子への充電を行
ない圧電素子を伸長させ、また圧電素子の放電を
行ない圧電素子を短縮させるよう構成されてい
る。
従来より、上記圧電素子の放電は該圧電素子の
両端を短絡させる事により電荷を消費させ、他
方、上記圧電素子の充電は該圧電素子の両端に電
圧を加えることにより新に電荷を蓄積させてい
た。
更には、圧電素子の充電の為の電源回路と並列
にコンデンサを接続し、圧電素子より放電された
電荷をコンデンサに蓄積させ、該蓄積した電荷を
再度、圧電素子に充電させるよう構成することに
より、無駄な電力消費を避けようというような圧
電素子駆動回路も考えられていた。
なお、上記の如き圧電素子駆動回路は、圧電素
子とコンデンサとの間に、該圧電素子の容量成分
と共に直列共振回路を形成するコイルと、該直列
共振回路を開、閉するスイツチング素子(例えば
サイリスタ)とを備えるよう構成し、このスイツ
チング素子を閉成した時、瞬時にコンデンサに貯
えられた電荷を圧電素子に移している。他方、上
記直列共振回路とは別に、圧電素子とコンデンサ
との間に、該コンデンサと共に直列共振回路を形
成するコイルと、該直列共振回路を開、閉するス
イツチング素子とを備えるよう構成し、このスイ
ツチング素子を閉成した時、瞬時に圧電素子に貯
えられた電荷をコンデンサに移している。
[考案が解決しようとする問題点] しかしながら、こうした圧電素子駆動回路には
以下の如き問題がありより一層の改善が望まれて
いた。
圧電素子を充電させる場合、上記コンデンサの
両端電圧によりその充電量が制限される。一方、
圧電素子の伸長・短縮の変位量は上記圧電素子の
充電量により定まる為、該変位量がコンデンサの
両端電圧により制限されることとなる。従つて、
圧電素子の伸長・短縮の変位量をより大きく希望
する場合、コンデンサの両端電圧をより大きくす
る必要があり、高電圧で圧電素子を駆動しなけれ
ばならなかつた。
そこで本考案は上記問題点に鑑みてなされたも
ので、従来と同じ電力消費で圧電素子の伸長・短
縮の変位量を大きくすることのできる優れた圧電
素子駆動回路を提供することを目的としてなされ
た。
考案の構成 [問題点を解決するための手段] かかる目的を達成すべく、本考案は問題点を解
決するための手段として、次の構成をとつた。即
ち、本考案は、 電源回路と、 該電源回路と並列に接続されて該電源回路より
供給された電荷を貯えるコンデンサと、 所定のインダクタンスを有し、圧電素子と上記
コンデンサとの間に直列に接続されて、該圧電素
子と共に第1の直列共振回路を形成する第1素子
と、 上記第1の直列共振回路を開放、閉成する第1
スイツチング手段と、 所定のインダクタンスを有し、上記圧電素子と
上記コンデンサとの間に直列に接続されて該コン
デンサと共に第2の直列共振回路を形成する第2
素子と、 上記第2の直列共振回路を開放、閉成する第2
スイツチング手段とを備え、 上記コンデンサに貯えられた電荷を上記第1の
直列共振回路を介して上記圧電素子に充電させ、
あるいは上記圧電素子に貯えられた電荷を上記第
2の直列共振回路を介して上記コンデンサへ放電
させるよう構成することにより上記圧電素子を駆
動する圧電素子駆動回路において、 更に、上記電源回路と上記コンデンサとの間に
設けられ、該コンデンサに初期電力を供給しある
いは上記圧電素子の作動に伴つて失われる電力を
補充する場合に閉成すると共に、上記圧電素子が
充放電する場合に開放する第3スイツチング手段
と、 上記圧電素子の両端を上記第2素子を介して短
絡させる短絡回路を、該圧電素子の放電の際の両
端電圧が予め設定した所定電圧に達した場合、一
時的に閉成すると共に、圧電素子への充電の際に
は開放する第4スイツチング手段と、 を備えてなることを特徴とする圧電素子駆動回路
を要旨としている。
ここで、圧電素子とは、電圧を加えることによ
り力学的な歪みを発生する性質を有した結晶体で
あればどのようなものでもよく、例えばPZTを
積層してなるセラミツクス等の圧電セラミツク
ス、ポリマー系圧電材料、水晶等がそうである。
インダクタンスを有する第1素子とは、例えば
コイル等であつて、圧電素子の容量成分と共に所
定の共振周波数を有する第1の直列共振回路を形
成する。次に、インダクタンスを有する第2素子
とは、同じくコイル等であつて、コンデンサと共
に所定の共振周波数を有する第2の直列共振回路
を形成する。
第1スイツチング手段及び第2スイツチング手
段は、それぞれを閉成した時、それぞれの直列共
振回路において瞬時に電荷を移すことから、各共
振周波数と比べて同程度の応答性を有しオン抵抗
の小さなスイツチング手段であれば、FET、サ
イリスタやトライアツク等の半導体スイツチング
素子を問わず使用することができる。
第3スイツチング手段は、電源回路からコンデ
ンサへ電力を供給する電力供給回路上に設けられ
たもので、第1、第2スイツチング手段と同様
に、例えばFET、サイリスタやトライアツク等
の半導体スイツチング素子を用いている。
短絡回路は、圧電素子の両端を上記第2素子を
介して短絡させるもので、その回路上に開閉する
ための第4スイツチング素子がある。第4スイツ
チング手段は、上記第1、第2、第3スイツチン
グ手段と同様に、例えばFET、サイリスタやト
ライアツク等の半導体スイツチング素子を用いて
いる。なお上記第4スイツチング手段は通常は開
放状態にあるが、圧電素子の放電の際、該圧電素
子の両端電圧が予め設定した所定電圧に低下(も
しくは上昇)した時、一時的に閉成するようなさ
れている。上記予め設定した所定電圧は、例えば
電源回路を可変抵抗器で分圧することにより定め
ることができ、例えば、該分圧した電圧と上記圧
電素子の両端電圧とを比較器(コンパレータ)に
より比較して上記閉成の時期を定めている。
[作用] 上記構成を有する本考案の圧電素子駆動回路
は、まず第3スイツチング手段を閉成、第1スイ
ツチング手段及び第2スイツチング手段を開放す
ると、コンデンサに電源回路より供給された電荷
が貯えられる。次いで、第1の直列共振回路を閉
成すべく、第1スイツチング手段を閉成(第2ス
イツチング手段及び第3スイツチング手段は開
放)すると、上記コンデンサに貯えられた電荷が
圧電素子に移る(圧電素子の充電)。そうすると
該圧電素子は伸長(もしくは短縮)する。
次いで、第2の直列共振回路を閉成すべく、第
2スイツチング手段を閉成(第1スイツチング手
段、第3スイツチング手段、及び第4スイツチン
グ手段は開放)すると、上記圧電素子に貯えられ
た電荷がコンデンサに移る(圧電素子の放電)。
次いで、この圧電素子の放電の際、圧電素子の両
端電圧が予め設定した所定電圧に低下(もしくは
上昇)したとき、上記第4スイツチング手段を閉
成する。そうすると圧電素子から放電された電荷
は短縮されるが、第2の直列共振回路を形成する
インダクタンスを有する第2素子に逆起電力が発
生し、上記圧電素子の両端電圧を上記予め設定し
た所定電圧程度だけ逆極性の電圧に押し下げる
(もしくは押し上げる)。圧電素子はその両端電圧
に基づいて短縮(もしくは伸長)する。
上記コンデンサには上記圧電素子の電荷が全て
移転された訳ではなく、一部は短縮しているの
で、その不足分を補う為に、次いで、第3スイツ
チング手段を閉成(他のスイツチング手段は開
放)してコンデンサの電位を高めている。その
後、上述した処理を繰り返すことにより、圧電素
子を伸縮させている。
[実施例] 以上説明した本考案の構成を一層明らかにする
為に、本考案の一実施例について説明する。
本考案一実施例としての圧電素子駆動回路は内
燃機関の燃料噴射装置に採用されたものであり、
図面に基づいて説明する。第1図は本考案一実施
例の圧電素子駆動回路を電子制御装置のブロツク
図と共に示す構成図、第2図は本実施例の圧電素
子駆動回路を採用して構成した4気筒デイーゼル
エンジンの概略構成図、第3図イは本実施例の圧
電素子駆動回路の駆動する圧電素子を有する燃料
噴射弁の構造を示す断面図、第3図ロは上記燃料
噴射弁の油圧ピストン部の構造を示す拡大断面図
である。
第2図に示すように、1はデイーゼルエンジン
で、デイーゼル各気筒毎に燃料室への直噴を行な
う燃料噴射弁8が設けられている。このデイーゼ
ルエンジン1への吸気は過給機Tより吸気マニホ
ールド9を介して行なわれる。
燃料噴射弁8は燃料供給管10を介して各気筒
に共通の燃料蓄圧管11に連結される。燃料蓄圧
管11はその内部に容積一定の蓄圧室12を有
し、この蓄圧室12内の燃料が燃料供給管10を
介して燃料噴射弁8に供給される。一方、蓄圧室
12は燃料供給管13を介して吐出圧制御可能な
燃料供給ポンプ14の吐出口に連結される。燃料
供給ポンプ14の吸込口は燃料ポンプ15の吐出
口に連結され、この燃料ポンプ15の吸込口は燃
料リザーバタンク16に連結される。また、各燃
料噴射弁8は燃料返戻導管17を介して燃料リザ
ーバタンク16に連結される。燃料ポンプ15は
燃料リザーバタンク16内の燃料を燃料供給ポン
プ14内に送り込むために設けられており、燃料
ポンプ15がなくても燃料供給ポンプ14内に燃
料を吸込むことが可能な場合には燃料ポンプ15
を特に設ける必要はない。これに対して燃料供給
ポンプ14は高圧の燃料を吐出するために設けら
れており、燃料供給ポンプ14から吐出された高
圧の燃料は蓄圧室12内に蓄積される。この圧力
をレール圧とも呼ぶ。
また、デイーゼルエンジン1には、エンジン1
の運転状態を検出するために、2つのクランク角
センサ21,22、冷却水温センサ24、過給圧
センサ26及び燃料圧センサ28等が設けられて
いる。電子制御装置30は、上記各センサの出力
及びアクセルペダル32の踏込量、即ち負荷を検
出するアクセルセンサ34の出力に基づいて、圧
電素子駆動回路40及びポンプ駆動装置45を介
して、デイーゼルエンジン1の燃料噴射量及び燃
料噴射時期を制御し、デイーゼルエンジン1の出
力を制御するが、電子制御装置30の構成及びこ
れが行なう処理については後述する。
次に燃料噴射弁8の構造について説明する。燃
料噴射弁8は、第3図イに示すように、燃料流入
口48を組み付けた燃料噴射弁本体50、この燃
料噴射弁本体50にノズルホルダ51によりスペ
ーサ52を介して固定されるノズル53及び圧電
素子を用いたアクチユエータ54等を備えてい
る。燃料噴射弁本体50、スペーサ52、ノズル
53内には互いに直列に配置された制御ロツド5
6、加圧ピン57及びニードル58が摺動可能に
挿入される。制御ロツド56の上方には燃料室5
9が形成され、この燃料室59は流入口48およ
び燃料供給管10を介して蓄圧室12(第2図)
に連結される。従つて燃料室59内には蓄圧室1
2内の燃料圧が加わつており、燃料室59内の燃
料圧が制御ロツド56の上面に作用する。ニード
ル58は円錘状をなす受圧面60を有し、この受
圧面60の周りにニードル加圧室61が形成され
る。ニードル加圧室61は一方では燃料通路62
を介して燃料室59に連結され、他方ではニード
ル58の周りに形成された環状の燃料通路63を
介して、ノズル孔53aの先端に形成されたノズ
ル孔53aに連結される。燃料噴射弁本体50内
に加圧ピン57を下方に向けて付勢する付勢ばね
64が挿入され、ニードル58はこの付勢ばね6
4によつても下方に押圧される。制御ロツド56
はその中間部に円錘状をなす受圧面65を有し、
この受圧面65の周りに制御ロツド加圧室66が
形成される。制御ロツド加圧室66は燃料噴射弁
本体50内に形成されたシリンダ67内に連通せ
しめられ、このシリンダ67内には油圧ピストン
68が摺動可能に挿入される。この油圧ピストン
68にはOリング69が取付けられている。
次に、制御ロツド加圧室66を介して制御ロツ
ド56を駆動するアクチユエータ54の構造につ
いて説明する。このアクチユエータ54は燃料噴
射弁本体50に固締されたケーシング71と、油
圧ピストン68およびケーシング71間に挿入さ
れた圧電素子72からなる。この圧電素子72は
薄板状の圧電素子を多数枚積層した積層構造をな
しており、この圧電素子72に電圧を印加すると
電歪効果によつて長手方向の歪を生ずる、即ち長
手方向に伸びる。この伸び量は例えば50μ程度の
少量であるが応答性が極めて良好であり、電圧を
印加してから伸びるまでの応答時間は80μsec程度
である。電圧の印加を停止すれば圧電素子72は
ただちに縮む。第1図に示されるように油圧ピス
トン68と燃料噴射弁本体50間には皿ばね73
が挿入され、この皿ばね73のばね力によつて油
圧ピストン68は圧電素子72に向けて押圧され
る。第3図ロに示すように油圧ピストン68内に
は燃料通路74が形成され、この燃料通路74内
には停止弁75が挿入される。ケーシング71と
圧電素子72間には圧電素子72を冷却するため
に図示しない装置によつて燃料が循環せしめら
れ、制御ロツド加圧室76内の燃料、即ち制御油
が漏洩するとケーシング71内の燃料が燃料通路
74および逆止弁75を介して制御ロツド加圧室
66内に補給される。
制御ロツド加圧室66内の燃料、即ち制御油が
加圧されていない場合にはニードル58には制御
ロツド56の上面に作用する下向きの力と、圧縮
ばね34による下向きの力と、ニードル58の受
圧面60に作用する上向きの力が加わる。このと
き下向きの力の総和が上向きの力よりも若干大き
くなるように制御ロツド56の径、圧縮ばね64
のばね力およびニードル58の受圧面60の面積
が設定されていてる。従つて通常ニードル58に
は下向きの力が作用しており、斯くして通常ニー
ドル58はノズル孔53aを閉鎖している。次い
で圧電素子72に電圧が印加されると圧電素子7
2が伸びるために油圧ピストン68が左方に移動
し、その結果制御ロツド加圧室66内の制御油圧
が上昇する。このとき制御ロツド56の受圧面6
5に上向きの力が作用するために制御ロツド56
が上昇し、斯くしてニードル58が上昇するため
にノズル孔53aから燃料が噴射される。このと
きの応答性は上述したように80μsec程度であつて
極めて速い。一方、圧電素子72への電圧の印加
が停止せしめられると圧電素子72は縮み、その
結果制御ロツド加圧室66内の制御油圧が低下す
るために制御ロツド66およびニードル58が下
降して燃料噴射が停止せしめられる。このとき応
答性も80μsec程度であつて極めて速い。
次に本実施例における電子制御装置30と本考
案一実施例の要部である圧電素子駆動回路40の
構成及びその働きについて説明する。第1図に示
すように、イグニツシヨンスイツチ100を介し
てバツテリ101より電力の供給をうけて作動す
る電子制御装置30は、周知のCPU110、
ROM111、RAM112を中心に、タイマ1
15、入力ポート117、出力ポート118等を
バス119によつて相互に接続した論理演算回路
として構成されている。入力ポート117には既
述したクランク角センサ21,22、冷却水温セ
ンサ24、過給圧センサ26、燃料圧センサ28
及びアクセルセンサ34が接続されており、
CPU110はこの入力ポート117を介して、
クランク角(従つてデイーゼルエンジン1の回転
数N)及び気筒判別信号、冷却水温Thw、過給
圧B、燃料圧P及び負荷L等のデイーゼルエンジ
ン1の運転状態を読み込むことができる。一方、
出力ポート118は4個の燃料噴射弁8が備える
圧電素子を駆動する圧電素子駆動回路40と燃料
供給ポンプ14を駆動するポンプ駆動装置45と
に接続されており、CPU110はこの出力ポー
ト118を介して燃料噴射弁8の開閉及び燃料供
給の制御を行なう。尚、燃料供給ポンプ14の制
御については本発明の要旨には直接関係しないの
で、ここでは燃料圧Pはデイーゼルエンジン1の
回転数Nに比例して制御されるものとして、説明
は省略する。また第1図には圧電素子駆動回路4
0のうちひとつの燃料噴射弁8の備える圧電素子
を駆動する回路を除いて他は省略してある。他の
3気筒の燃料噴射弁8の備える圧電素子も同様の
回路構成により、出力ポート118を介して制御
されている。
圧電素子駆動回路40は、駆動電圧発生回路1
20がバツテリ電圧を昇圧して出力する約250V
の電圧の供給を受けており、サイリスタSCR1,
SCR2,SCR3,SCR4をスイツチングさせる
ことにより、圧電素子72を排他的にドライブす
るよう構成されている。駆動電圧発生回路120
には並列にコンデンサCが接続されており、その
駆動電圧発生回路120のプラス側の出力とコン
デンサCとの間にはサイリスタSCR1が接続さ
れている。なおサイリスタSCR1のカソード側
は駆動電圧発生回路120、アノード側はコンデ
ンサCに接続されている。一方、サイリスタ
SCR1のアノード側はコイルL1を介して他の
サイリスタSCR2のカソード側にも接続され、
サイリスタSCR2のアノード側はアクチユエー
タ54の圧電素子72に接続されている。
またサイリスタSCR2のアノード側はコイル
L2を介して他のサイリスタSCR3のカソード
側にも接続されている。サイリスタSCR3のア
ノード側はダイオードDIOのP型側及び他のサイ
リスタSCR4のカソード側に接続されている。
ダイオードDIOのN型側はコンデンサCのサイリ
スタSCR1側に接続されており、サイリスタ
SCR4のアノード側は駆動電圧発生回路120
のマイナス側の出力に接続されている。一方、圧
電素子72の他端も上記マイナス出力に接続され
ている。
また、駆動電圧発生回路120は上記約250V
の電圧を分圧するための可変抵抗器VRが駆動電
圧発生回路120と並列に接続されている。その
可変抵抗器VRの他端はコンパレータCOMのプ
ラス側の端子に接続されている。一方、コンパレ
ータCOMのマイナス側は圧電素子72のサイリ
スタSCR2側に接続され、コンパレータCOMの
出力はインバータINBを介してサイリスタSCR
4のゲートに接続されている。なおサイリスタ
SCR1,SCR2,SCR3のゲートは出力ポート
118に直接接続されドライブされる。
そこで、次に第4図ないし第8図に示すフロー
チヤートを用いて、電子制御装置30の行なう処
理について説明し、併せて、出力ポート118を
介してドライブされるSCR1,SCR2,SCR3
のオンオフ動作とこれに応じて行なわれる圧電素
子の伸縮に伴う燃料噴射弁の開閉について説明す
る。
電子制御装置30は、イグニツシヨンスイツチ
100がオンされると動作を開始し、第4図に示
す主制御ルーチンを実行する。まずステツプ200
では所謂初期化の処理を行なう。ここでは、
CPU110の内部レジスタのクリアフラグ等の
初期設定を行なう。続くステツプ210では、コン
デンサCに初期電圧を供給する初期電圧供給制御
ルーチンを実行する。このルーチンについては第
5図に依拠して後述する。
ステツプ210に続くステツプ220では、入力ポー
ト117を介して、各センサよりデイーゼルエン
ジン1の回転数N,負荷L、冷却水温Thw、過
給圧B及び燃料圧P等の運転状態を読み込む処理
が行なわれる。続くステツプ230では、負荷Lを
基本とし他の運転状態を加味して燃料噴射量τを
計算する処理が、更にステツプ240では燃料噴射
の開始及び終了時間を計算する処理が、各々行な
われる。
これらの結果を受けて、CPU110は、ステ
ツプ250で、燃料噴射開始タイミングと終了タイ
ミングとをタイマ115にセツトする処理を行な
う。この結果、タイマ115は自走を開始し、燃
料噴射開始タイミング及び終了タイミングになる
と割込信号をCPU110に出力する。
続くステツプ260では、出力ポート118より
ポンプ駆動装置45を介して、燃料供給ポンプ1
4を制御し、燃料圧Pの制御が行なわれるが、本
考案には直接関係しないのでこの制御に関する説
明は省略する。続くステツプ270は、コンデンサ
Cに電力補充を行なう電力補充制御ルーチンを実
行する。このルーチンについては第8図に依拠し
て後述する。ステツプ270の処理の終了後、処理
はステツプ220に戻つて、上述した燃料噴射のた
めの処理を繰返す。
上述したステツプ210の処理について第5図の
フローチヤートに基づいて詳述する。処理が開始
されると、ステツプ310では、出力ポート118
を介してサイリスタSCR1のゲートにパルス信
号を出力する処理が行なわれる。この結果、サイ
リスタSCR1は導通状態となり、駆動電圧発生
回路120にてコンデンサCが充電される。この
時コンデンサCの端子電圧は駆動電圧発生回路1
20と等しくなる。以上の処理の終了後、
「RTN」へ抜けて本ルーチンを一旦終了する。
上述したステツプ250の処理においてセツトさ
れた燃料噴射開始タイミングに至ると、タイマ1
15より割込が発生し、CPU110は、第6図
に示す燃料噴射弁開弁制御割込ルーチンを実行す
る。この割込ルーチンでは、ステツプ410で出力
ポート118を介してサイリスタSCR2のゲー
トにパルス信号を出力する処理が行なわれる。こ
の結果、サイリスタSCR2が導通状態となると、
この回路はコイルL1のインダクタンスと圧電素
子72の容量とにより定まる所定の直列共振回路
を有する直列共振回路であることから、数十μsec
のうちにコンデンサCに貯えられていた電荷は圧
電素子72に移動する。この結果、圧電素子72
が伸長し、燃料噴射弁8は制御ロツド56が上方
へ押し上げられて開弁し、ノズル53の先端のノ
ズル孔53aより燃料が噴射される。電荷がコン
デンサCから圧電素子72に移動してしまうと、
サイリスタSCR2は保持電流がなくなるのでタ
ーンオフし、圧電素子72に蓄積された電荷はど
こにも放出されることはない。もとより、制御ロ
ツド56を上方に駆動するのに、電力の一部は用
いられているが、圧電素子に蓄えられるエネルギ
(電荷)は消費される電力と較べて数倍は大きい
ので、制御ロツド56を駆動した後も、圧電素子
72には猶電荷が蓄えられた状態となつている。
尚、圧電素子72が伸長して開弁状態となつてし
まえば、圧電素子72はほとんど仕事をしないの
で電荷もほとんど失われない。
次に、上述したステツプ250の処理においてセ
ツトされた燃料噴射終了タイミングに至ると、タ
イマ115より割込みが発生し、CPU110は、
第7図に示す燃料噴射弁閉弁制御割込ルーチンを
実行する。この割込ルーチンでは、ステツプ510
で、出力ポート118を介してサイリスタSCR
3のゲートにパルス信号を出力する処理が行なわ
れる。この結果、サイリスタSCR3が導通状態
となると、この回路はコイルL2のインダクタン
スとコンデンサCの容量とにより定まる所定の共
振周波数を有する直列共振回路であることから、
数十μsecのうちに圧電素子72に貯えられていた
電荷コンデンサCに移動する。この結果、圧電素
子72が短縮し、その結果制御ロツド加圧室66
内の制御油圧が低下するために制御ロツド56及
びニードル58が下降し、燃料噴射を減少せしめ
る。なお圧電素子の両端の電圧が、可変抵抗器
VRで定まる所定電圧より低くなると、コンパレ
ータCOMよりパルス信号が出力され、インバー
タINBを介して、サイリスタSCR4のゲートに
パルス信号が入る。この結果、サイリスタSCR
4が導通状態となると、圧電素子72の両端がコ
イルL2を介して短絡される。この時、圧電素子
72の端子間電圧は、コイルL2の逆起電力によ
り、上記可変抵抗器VRによつて定められる所定
電圧値程度の、逆極性の電位に変化する。この結
果、圧電素子72がより短縮し、制御ロツド56
及びニードルがより下降して燃料噴射が完全に停
止される。なお、このときコンデンサCに貯えら
れた電荷は、ダイオードDIOによりサイリスタ
SCR4側に移動することはない。以上の処理の
終了後、「RTN」へ抜けて本ルーチンを一旦終了
する。
こうして燃料噴射弁8が1回燃料噴射動作(開
閉動作)を行なつた後でも、猶電荷がコンデンサ
Cに残されているので、この電力を次回の開閉弁
動作に利用することができる。しかしながら一部
電力を短縮している為に、当然貯えられた電荷は
低下し、エネルギを補充する必要が生じる。
第4図のフローチヤートに示した主制御ルーチ
ンのステツプ270の処理、即ち電力補充制御ルー
チンがこれにあたり、失われたエネルギの補充を
行なう。電力補充制御ルーチンでは、第8図に示
すように、ステツプ610で、サイリスタSCR1の
ゲートに制御信号を出力し、これをオン状態とす
る処理を行なう。この処理は、燃料噴射弁8が閉
じているタイミングで行なわれるので、初期化の
処理(第4図のステツプ200の処理)でサイリス
タSCR1をオンとした時と同様にコンデンサC
に、駆動電圧発生回路120から電力が供給さ
れ、燃料噴射弁8の開閉のために失われた電荷は
補充される。ステツプ610の処理の後、「RTN」
へ抜けて本制御ルーチンは終了する。
なお、サイリスタSCR2,SCR3,SCR4の
動作による圧電素子72の伸長の様子、及びサイ
リスタSCR1の動作による上述した電力補充動
作の様子を第9図のタイミングチヤートに示し
た。同図において、サイリスタSCR1が導通状
態になると、一点破線710で表わすコンデンサ
Cの端子電圧が駆動電圧発生回路の出力電力V0
と等しくなる。次いで、サイリスタSCR2が導
通状態になると、実線720で表わす圧電素子7
2の端子電圧が上昇する。次いで、サイリスタ
SCR3が導通状態になると、その圧電素子72
の端子電圧が下降する。この下降の際、その端子
電圧が可変抵抗器VRで定まる分圧V1となると、
サイリスタSCR4が導通状態になり、圧電素子
72の端子電圧は、ほぼ−V1となる。その後、
以上の処理を繰り返して実行している。なお参考
までにコンパレータCOMの出力も同時に記して
おいた。
以上のように構成された本実施例においては、
圧電素子72間の端子電圧が第9図に示す如くマ
イナス側に変化する為に、従来の圧電素子駆動回
路に比べて、圧電素子72間の端子電圧の変位が
大きくなつている。従つて、従来と同じ電力消費
で圧電素子72の伸長・短縮の変位量を大きくす
ることができる。
また上記圧電素子32間のマイナス側変位量
は、可変抵抗器VRの分割電圧値により可変する
ことができる。従つて、本実施例においては、圧
電素子72の伸長・短縮の変位量を可変すること
ができる。
なお、本実施例においては、圧電素子72より
放電された電荷の多くの量をコンデンサCに蓄積
させ、該蓄積した電荷を再度、圧電素子72に充
電させるよう構成され、電力の消費を防いでい
る。また、本実施例では圧電素子72の伸長作用
を用いているので、燃料噴射弁の開閉の応答性が
数十μsec程度と極めて高速である。この結果、燃
料噴射量、燃料噴射時期の制御も正確に行なうこ
とができ、燃費向上や、排ガス浄化の改善も達成
することができる。
以上、本考案の一実施例について説明したが、
本考案はこうした実施例に何等限定されるもので
はなく、本考案の要旨を変更しない範囲におい
て、種々なる態様にて実施しえることは勿論であ
る。
考案の効果 以上詳述したように、本考案の圧電素子駆動回
路によれば、従来と同じ電力消費で圧電素子の伸
長・短縮の変位量を大きくすることができるとい
う優れた効果を奏する。
更に、本考案の構成要件である第4スイツチン
グ手段は、圧電素子の放電の際の両端電圧が予め
設定した所定電圧に達した場合に閉成するよう構
成されているが、上記所定電圧を可変することの
できるよう構成すれば圧電素子の伸長・短縮の変
位量を可変することができ、所望の変位量を得る
ことができるという極めて優れた効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
第1図は本考案一実施例の圧電素子駆動回路を
電子制御装置のブロツク図と共に示す構成図、第
2図は一実施例の圧電素子駆動回路を採用して構
成した4気筒デイーゼルエンジンの概略構成図、
第3図イは一実施例の圧電素子駆動回路の駆動す
る圧電素子を有する燃料噴射弁の構造を示す断面
図、第3図ロは上記燃料噴射弁の油圧ピストン部
の構造を示す拡大断面図、第4図ないし第8図は
各々一実施例の電子制御装置にて実行される各種
制御ルーチンを示すフローチヤート、第9図は一
実施例における制御の一例を示すタイムチヤー
ト、である。 1……デイーゼルエンジン、8……燃料噴射
弁、12……蓄圧室、14……燃料供給ポンプ、
40……圧電素子駆動回路、50……燃料噴射弁
本体、53……ノズル、58……ニードル、72
……圧電素子、120……駆動電圧発生回路、
SCR1,SCR2,SCR3,SCR4……サイリス
タ、L1,L2……コイル、COM……コンパレ
ータ、VR……可変抵抗器。

Claims (1)

  1. 【実用新案登録請求の範囲】 1 電源回路と、 該電源回路と並列に接続されて該電源回路よ
    り供給された電荷を貯えるコンデンサと、 所定のインダクタンスを有し、圧電素子と上
    記コンデンサとの間に直列に接続されて、該圧
    電素子と共に第1の直列共振回路を形成する第
    1素子と、 上記第1の直列共振回路を開放、閉成する第
    1スイツチング手段と、 所定のインダクタンスを有し、上記圧電素子
    と上記コンデンサとの間に直列に接続されて該
    コンデンサと共に第2の直列共振回路を形成す
    る第2素子と、 上記第2の直列共振回路を開放、閉成する第
    2スイツチング手段とを備え、 上記コンデンサに貯えられた電荷を上記第1
    の直列共振回路を介して上記圧電素子に充電さ
    せ、あるいは上記圧電素子に貯えられた電荷を
    上記第2の直列共振回路を介して上記コンデン
    サへ放電させるよう構成することにより上記圧
    電素子を駆動する圧電素子駆動回路において、 更に、上記電源回路と上記コンデンサとの間
    に設けられ、該コンデンサに初期電力を供給し
    あるいは上記圧電素子の作動に伴つて失われる
    電力を補充する場合に閉成すると共に、上記圧
    電素子が充放電する場合に開放する第3スイツ
    チング手段と、 上記圧電素子の両端を上記第2素子を介して
    短絡させる短絡回路を、該圧電素子の放電の際
    の両端電圧が予め設定した所定電圧に達した場
    合、一時的に閉成すると共に、圧電素子への充
    電の際には開放する第4スイツチング手段と、 を備えてなることを特徴とする圧電素子駆動回
    路。 2 上記第4スイツチング手段を閉成する際の予
    め設定した所定電圧が、可変するよう構成され
    た実用新案登録請求の範囲第1項記載の圧電素
    子駆動回路。 3 上記第4スイツチング手段を閉成する際の予
    め設定した所定電圧が、上記電源回路よりの分
    割電圧により設定された実用新案登録請求の範
    囲第1項又は第2項記載の圧電素子駆動回路。
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