JP3010759B2 - ピエゾアクチュエータの駆動装置 - Google Patents

ピエゾアクチュエータの駆動装置

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JP3010759B2
JP3010759B2 JP3043724A JP4372491A JP3010759B2 JP 3010759 B2 JP3010759 B2 JP 3010759B2 JP 3043724 A JP3043724 A JP 3043724A JP 4372491 A JP4372491 A JP 4372491A JP 3010759 B2 JP3010759 B2 JP 3010759B2
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  • Electrical Control Of Air Or Fuel Supplied To Internal-Combustion Engine (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ピエゾアクチュエータ
の駆動装置に関し、特にディーゼルエンジンに燃料を噴
射供給する燃料噴射装置からの燃料噴射量を制御するの
に好適なピエゾアクチュエータの駆動装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、例えば特開昭63−6874
6号公報に記載の如く、ディーゼルエンジンに燃料を噴
射供給する燃料噴射装置の高圧室に面してピエゾアクチ
ュエータを配設し、ピエゾアクチュエータの伸縮により
燃料噴射装置からの燃料噴射量(率)を制御する装置が
知られている。
【0003】この種の装置では、燃料噴射開始タイミン
グにて、ピエゾアクチュエータへの充電を開始し、これ
によりピエゾアクチュエータを伸長させて、高圧室の燃
料圧を昇圧し、燃料噴射終了タイミングにて、ピエゾア
クチュエータからの放電を開始し、これによりピエゾア
クチュエータを収縮させて、高圧室の燃料圧を減圧す
る、といったピエゾアクチュエータの充放電タイミング
を制御することにより、燃料噴射装置からの燃料噴射量
(率)を制御している。
【0004】またこの種の装置では、放電によりピエゾ
アクチュエータの両端電圧が負になるとピエゾアクチュ
エータが劣化するため、ピエゾアクチュエータの両端電
圧が0Vとなったときに放電を終了できるように放電時
間を設定しているが、ピエゾアクチュエータは、製造の
ばらつきや温度特性等により静電容量値が設計時とは異
なる値になるため、放電時間の制御のみではこうした問
題を解決できず、実際には上記公報に開示されているよ
うに、ピエゾアクチュエータに並列にダイオードを設け
ることにより、ピエゾアクチュエータに負の電圧が加わ
るのを防止している。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところがこのようにピ
エゾアクチュエータに並列にダイオードを設けた場合、
放電時にピエゾアクチュエータの電圧が0Vになった
後、放電を停止するまでの間は、ダイオードを介して放
電回路に電流が流れ続けるため、放電回路における発熱
量が多くなるといった問題があった。
【0006】また従来より、放電時にピエゾアクチュエ
ータからの放電電流をインダクタに流し、放電終了時に
インダクタに蓄積された電磁エネルギにより電源装置を
充電する回生回路を備えた放電回路が知られているが、
この種の放電回路では、放電時にピエゾアクチュエータ
からの放電電流を熱として消費してしまうため、電源装
置へのエネルギの回生効率が低下するといった問題もあ
る。
【0007】本発明はこうした問題に鑑みなされたもの
で、ダイオードを使用することなく放電時にピエゾアク
チュエータに負の電圧が加わるのを防止でき、しかもそ
の放電電流量を最少限に抑えることができるピエゾアク
チュエータの駆動装置を提供することを目的としてい
る。
【0008】
【課題を解決するための手段】即ち、上記目的を達成す
るためになされた本発明は、ピエゾアクチュエータを充
電して伸長させる充電手段と、該充電によりピエゾアク
チュエータに蓄積された電荷を放電してピエゾアクチュ
エータを収縮させる放電手段と、を備えたピエゾアクチ
ュエータの駆動装置において、上記放電手段が、上記ピ
エゾアクチュエータの両端電圧を検出する検出手段と、
該検出手段による検出電圧が0となったとき放電を停止
する放電停止手段と、を有することを特徴とするピエゾ
アクチュエータの駆動装置を要旨としている。
【0009】
【作用】以上のように構成された本発明のピエゾアクチ
ュエータの駆動装置においては、充電手段がピエゾアク
チュエータを充電して伸長させ、放電手段がピエゾアク
チュエータに蓄積された電荷を放電して、ピエゾアクチ
ュエータを収縮させる。また放電手段によるピエゾアク
チュエータの放電時には、検出手段がピエゾアクチュエ
ータの両端電圧を検出し、この検出電圧が0Vとなると
放電停止手段が放電手段の放電動作を停止する。
【0010】
【実施例】以下に本発明の実施例を図面と共に説明す
る。まず図2は本発明が適用された実施例の燃料噴射装
置1の概略構成図である。
【0011】図に示す如く、本実施例の燃料噴射装置1
のハウジング3内には、図示しないディーゼルエンジン
の回転に同期して回転されるドライブシャフト5が、ブ
ッシュ7を介して回転可能に挿通支持されている。また
ハウジング3の一端(図において右側)には、分配ヘッ
ド9が固定され、分配ヘッド9にはシリンダ11が固定
されている。またドライブシャフト5の先端部(図にお
いて右側)には、分配ロータ13が一体形成されてお
り、分配ロータ13はシリンダ11内に回転可能に収納
されている。
【0012】一方分配ヘッド9の外側端部(図において
右側)には、当該燃料噴射装置1に燃料を供給する燃料
供給ポンプ15が設けられている。この燃料供給ポンプ
15は、シリンダ11に取り付けられたケーシング17
と、分配ロータ13に連結されたポンプロータ19とを
有し、ポンプロータ19には複数のベーン21が出没可
能に嵌合されている。そしてポンプロータ19が分配ロ
ータ13の回転により回転すると、燃料タンク23内の
燃料を吸入通路25を介して吸入口27より吸い上げ、
その燃料を吐出口29かた吐出通路31に吐出する。な
お吐出通路31に吐出された燃料は、圧力調整弁33に
より所定圧に調圧され、分配ヘッド9に形成した環状の
ギャラリー35に送られる。
【0013】次にシリンダ11には、ギャラリー35に
連通する複数の吸入通路37,ディーゼルエンジンの各
気筒に燃料を供給するための複数の分配通路39、及び
複数のスピル通路41が形成されている。各分配通路3
9は、分配ヘッド9に設けた分配通路43を介して、エ
ンジンの各気筒に燃料を供給するためのデリバリバルブ
45に連通されている。なおデリバリバルブ45には、
ディーゼルエンジンの各気筒に装着された図示しない燃
料噴射弁が接続されている。
【0014】また次に分配ロータ13には、当該ロータ
13の軸心部を通る燃料通路47が形成されると共に、
この燃料通路に連通した複数の吸入通路49、分配通路
51、及びスピル通路53が形成されている。また分配
ロータ13には、一対のプランジャ55を油密状態で摺
動自在に収容する円柱孔57が形成され、この両プラン
ジャ55間には、燃料通路47と連通する圧力発生室5
8が形成されている。
【0015】各プランジャ55の半径方向外側端部には
シュー59が配設され、シュー59にはローラ61が回
転自在に保持されている。またこのローラ61の外面に
は、内面に複数のカム山を有するインナーカムリング6
3が配設されている。このため分配ロータ13の回転に
よりローラ61がインナーカムリング63のカム面を摺
動すると、ローラ61がカム面に沿ってインナーカムリ
ング63の半径方向に往復動し、この往復動がシュー5
9を介してプランジャ55に伝達される。
【0016】即ち、本実施例の燃料噴射装置1は、分配
ロータ13の回転に応じてプランジャ55が分配ロータ
13の半径方向に往復動するようにされており、プラン
ジャ55が分配ロータ13の半径方向外側に移動する際
(吸入行程)には、分配ロータ13の吸入通路49とシ
リンダ11の吸入通路37とが連通して、ギャラリー3
5から燃料を燃料通路47内に吸入し、逆にプランジャ
55が分配ロータ13の半径方向内側に移動する際(圧
送行程)には、吸入通路49が閉じると共に分配通路5
1,39,43が連通して、燃料を圧力発生室58内で
高圧化してデリバリバルブ45に圧送するようにされて
いる。
【0017】次に分配ロータ13のスピル通路53は、
圧送行程の際にシリンダ11のスピル通路41と連通す
るようにされている。スピル通路41の先には、ギャラ
リー35に連通するスピル通路65が形成されており、
スピル通路65の途中には、スピル通路65を開閉可能
なスピル弁67が設けられている。つまり圧送行程の途
中でスピル弁67によりスピル通路65を開閉すること
により、デリバリバルブ45に圧送される燃料圧を調整
して、当該燃料噴射装置1からの燃料噴射率を制御でき
るようにされている。
【0018】スピル弁67は、ハウジング69内に油密
状態で摺動自在に設けられたピストン71と、電荷の充
放電により伸縮してピストン71を摺動させる,多数の
ピエゾ素子を積層してなるピエゾアクチュエータ73
と、ハウジング69の底部に形成された小孔75を介し
てハウジング69内部と連通されたシリンダ77と、こ
のシリンダ77に摺動自在に挿入された弁体79と、弁
体79をハウジング69側に付勢するスプリング81と
から構成されており、ピエゾアクチュエータ73が伸長
して、ピストン71がシリンダ77側に移動したとき
に、ハウジング69内の燃料圧が上昇し、この燃料圧に
より弁体79がスプリング81の付勢力に抗して図中下
方に移動することにより、弁体79がスピル通路65を
閉じるようにされている。
【0019】また次にギャラリー35にはチェック弁8
3が設けられており、このチェック弁83と燃料通路8
5とにより、ギャラリー35からのオーバーフロー燃料
をスピル弁67を構成するハウジング69内のピエゾア
クチュエータ73周囲に形成された冷却室87に導き、
更にこの冷却室87からのオーバーフロー燃料を燃料通
路89を介して燃料タンク23に排出するようにされて
いる。つまりギャラリー35からのオーバーフロー燃料
によりピエゾアクチュエータ73を冷却するようにされ
ている。
【0020】次に上記ピエゾアクチュエータ73は、デ
ィーゼルエンジンに対して燃料の主噴射を行なうための
駆動回路90,及び燃料の主噴射の前にパイロット噴射
を行うための駆動回路91を介して、電子制御回路(E
CU)92により駆動制御される。
【0021】ECU92は、CPU,ROM,RAM等
からなるマイクロコンピュータにより構成されており、
ディーゼルエンジンの所定の回転角毎にパルス信号を発
生する回転角センサ93,アクセル操作量を検出するア
クセルセンサ94等によりディーゼルエンジンの運転状
態を検出し、その検出結果に応じてピエゾアクチュエー
タ73を駆動することにより、燃料噴射制御を実行す
る。
【0022】即ち、ECU92は、まず回転角センサ9
3,アクセルセンサ94等からの検出信号に基づきディ
ーゼルエンジンの運転状態に対応した燃料のパイロット
噴射量及びメイン噴射量を算出し、この算出結果に基づ
き、図3に示す如く、プランジャ55の分配ロータ13
の半径方向内側への移動量(リフト量)に対応したピエ
ゾアクチュエータ73の伸縮タイミングtP1,tP2,t
M1,tM2を求め、この伸縮タイミングでピエゾアクチュ
エータ73を伸縮させるための充電制御信号S1及び放
電制御信号S2を夫々上記各駆動回路90,91に出力
することにより、パイロット噴射P及びメイン噴射Mを
実行させる。なお図2において、tP1はパイロット噴射
用のピエゾアクチュエータ73の伸長タイミング、tP
2:パイロット噴射用のピエゾアクチュエータ73の収
縮タイミング、tM1はメイン噴射用のピエゾアクチュエ
ータ73の伸長タイミング、tM2はメイン噴射用のピエ
ゾアクチュエータ73の収縮タイミング、を夫々表して
いる。
【0023】次にこのECU92からの制御信号S1,
S2を受けてピエゾアクチュエータ73を実際に伸縮さ
せる、本発明にかかわる主要部である上記各駆動回路9
0,91は、夫々、図1に示す如く構成されている。な
お駆動回路90,91の構成は同じであり、またその動
作も同様であるため、以下の説明では、メイン噴射用の
駆動回路90を例にとり説明し、パイロット噴射用の駆
動回路91については説明を省略する。
【0024】図に示す如く本実施例の駆動回路90は、
変圧器Tと、ECU92から出力される充電制御信号S
1によりオン状態となり、電源スイッチSWを介して入
力される直流電源Bからの電源電圧により変圧器Tの一
次巻線L1に電流を流すトランジスタTRと、トランジ
スタTRがターンオフして一次巻線L1への通電を遮断
したとき変圧器Tの二次巻線L2に発生する高電圧によ
り、ピエゾアクチュエータ73側に電流を流してピエゾ
アクチュエータ73を充電するダイオードD1と、論理
積回路ANDを介して入力されるECU92からの放電
制御信号S2によりオン状態となり、ピエゾアクチュエ
ータ73に充電された電荷を変圧器Tの二次巻線L2及
び電流制限用の抵抗器R1を通して放電させるMOS型
の電界効果トランジスタFETと、電界効果トランジス
タFETがターンオフしてピエゾアクチュエータ73の
放電が終了したとき変圧器Tの一次巻線L1に発生する
高電圧により、直流電源B側に電流を流して直流電源B
を充電する回生用のダイオードD2と、を備えた周知の
フライバック型駆動回路として構成されている。
【0025】また本実施例の駆動回路90には、ピエゾ
アクチュエータ73の両端電圧を分圧して検出するため
の抵抗器R2,R3、及びこの抵抗器R2,R3にて検
出されたピエゾアクチュエータ73の両端電圧とアース
電位とを比較し、ピエゾアクチュエータ73の両端電圧
が0V以下となったときにLow レベルの信号を発生する
コンパレータCOMが備えられており、このコンパレー
タCOMからの出力信号を、ECU92からの放電制御
信号S2を受ける論理積回路ANDに入力することによ
り、放電制御信号S2とコンパレータCOMからの出力
信号とが共にHighレベルであるときにだけ電界効果トラ
ンジスタFETをオンしてピエゾアクチュエータ73の
放電を行ない、放電によりピエゾアクチュエータ73の
両端電圧が0Vになった時点で電界効果トランジスタF
ETをオフして放電を停止するようにされている。
【0026】また電界効果トランジスタFETのドレイ
ン−ゲート間には、EUC92からの制御信号の異常等
によりピエゾアクチュエータ73に過電圧が加わり、ピ
エゾアクチュエータ73及び各素子が破壊するのを防止
するために、ツェナーダイオードZD1とツェナーダイ
オードZD1の逆電流を阻止するダイオードD3が設け
られており、ピエゾアクチュエータ73への印加電圧が
ツェナー電圧以上となった場合に、電界効果トランジス
タFETをオンして、その電圧を低下できるようにされ
ている。またトランジスタTRのコレクタ−ベース間に
も、トランジスタTRに過電圧が印加された場合にトラ
ンジスタTRをオンしてトランジスタTRを保護するた
めのツェナーダイオードZD2が設けられている。
【0027】なお本実施例において、トランジスタTR
には耐圧400V以上,最大電流15A程度のパワート
ランジスタが、MOS型電界効果トランジスタFETに
は耐圧1kV,最大電流7A程度のパワーMOSFET
が、変圧器Tには一次巻線L1と二次巻線L2との巻数
比が1対2の変圧器が、ツェナーダイオードZD1には
ツェナー電圧850V(ピエゾアクチュエータ73の耐
圧により設定)のツェナーダイオードが、ツェナーダイ
オードZD2にはツェナー電圧400Vのツェナーダイ
オードが、ダイオードD1には耐圧1kV以上,最大電
流3A程度のダイオードが、ダイオードD2には耐圧4
00V以上,最大電流5A程度のダイオードが、夫々、
使用されている。
【0028】このように構成された駆動回路90におい
ては、図4に示す如く、ECU92から充電制御信号S
1が入力されると、その時点t1でトランジスタTRが
オンして変圧器Tの一次巻線L1に電流IL1が流れ始
め、電流IL1が徐々に上昇する。次にECU92からの
充電制御信号S1の入力が停止されると、その時点t2
でトランジスタTRがオフして一次巻線L1の通電が遮
断される。この時、変圧器Tには一次巻線L1の通電に
より磁気エネルギが蓄えられているため、これにより変
圧器Tの二次巻線L2に高電圧が発生し、この高電圧に
よりピエゾアクチュエータ73が充電されて伸長する。
この結果、燃料噴射装置においては、スピル通路65が
閉じられ、燃料通路47内の燃料圧が上昇して燃料噴射
(メイン噴射)が開始される。なおこの充電により、ピ
エゾアクチュエータ73の両端電圧は正の値となるた
め、コンパレータCOMからはHighレベルの信号が出力
される。
【0029】次にECU92から放電制御信号S2が入
力されると、論理積回路ANDの出力はHighレベルとな
るため、その時点t3で電界効果トランジスタFETが
オンし、ピエゾアクチュエータ73に充電された電荷が
二次巻線L2,抵抗器R1を介して放電し始める。そし
てこの放電により、ピエゾアクチュエータ73の両端電
圧が0Vとなると、その時点t4でコンパレータCOM
からの出力信号レベルがHighからLow に変化し、論理積
回路ANDの出力がLow レベルとなって、電界効果トラ
ンジスタFETがオフし、放電が完了する。この放電に
よりピエゾアクチュエータ73は充電前の長さに収縮す
るため、燃料噴射装置においては、スピル通路65が開
いて燃料通路47内の燃料圧が低下し、燃料噴射(メイ
ン噴射)が終了する。また放電が完了した時点t4で
は、ピエゾアクチュエータ73からの放電電流により変
圧器Tに磁気エネルギが蓄えられているため、これによ
り変圧器Tの一次巻線L1に高電圧が発生し、この高電
圧により直流電源B側に電流が流れて、直流電源Bが充
電される。
【0030】このように本実施例の駆動回路によれば、
ピエゾアクチュエータ73の両端電圧を抵抗器R2,R
3により検出し、コンパレータCOMと論理積回路AN
Dとによりこの両端電圧が0Vとなった時点で、ピエゾ
アクチュエータ73の放電を停止するようにされている
ため、従来のようにダイオードを用いることなく、放電
によりピエゾアクチュエータ73の電圧が負となるのを
防止できる。
【0031】またピエゾアクチュエータ73の両端電圧
が0Vとなった時点で確実に放電を停止することができ
るため、放電電流量を最少限に抑えることができ、放電
電流による発熱量を最少限に抑えることができる。また
放電電流を無駄に消費するのを抑えることができるた
め、放電終了後、直流電源Bへエネルギを回生する際の
回生効率を向上することもできる。
【0032】一方ECU92側では、放電制御信号S2
を出力するに当たって、燃料噴射の終了タイミングに合
わせて放電制御信号S2の出力タイミングを制御するだ
けでよく、その出力時間については放電が充分可能な時
間(図4に示す時点t4から時点t5までの時間)だけ
に放電制御信号S2を出力すればよいため、ECU92
側の制御動作が複雑になることもない。
【0033】また次に本実施例では、ピエゾアクチュエ
ータ73に高電圧が加わるのを防止するために、従来一
般に使用されているバリスタ等の保護素子を用いず、電
界効果トランジスタFETのドレイン−ゲート間に設け
たツェナーダイオードZD1を用いているため、従来の
ようにバリスタ等の保護素子をピエゾアクチュエータ7
3に対して直接並列に設ける必要がなく、配線を簡単に
行なうことが可能となる。
【0034】なお上記実施例においては、変圧器T,ト
ランジスタTR及びダイオードD1が充電手段に、変圧
器Tの二次巻線L2,抵抗器R1,電界効果トランジス
タFETが放電手段に、抵抗器R2及びR3が検出手段
に、コンパレータCOM及び論理積回路ANDが放電停
止手段に、夫々相当する。
【0035】ここで上記実施例では、駆動回路90,9
1内にコンパレータCOM及び論理積回路ANDを設
け、この動作によって、ピエゾアクチュエータ73の放
電終了タイミングを、ピエゾアクチュエータ73の両端
電圧が0Vとなった時点に制御するようにしたが、例え
ば図5に示す如く、抵抗器R2及びR3により検出した
ピエゾアクチュエータ73の両端電圧を検出信号Vsと
してECU92に出力し、ECU92側にて、この検出
信号Vsが0Vとなった時点で放電制御信号S2の出力
を停止するようにしてもよい。なお図5は、図3の駆動
回路からコンパレータCOM及び論理積回路ANDを削
除し、抵抗器R2及びR3による検出信号VsをECU
92に出力するようにした駆動回路であり、これ以外の
部分については、図3の駆動回路と全く同様であるた
め、図3と同じ符号を付し、詳しい説明は省略する。
【0036】また上記実施例では、燃料噴射装置に設け
られたピエゾアクチュエータの駆動回路を例にとり本発
明を説明したが、本発明はピエゾアクチュエータを使用
した装置であれば適用できる。また本発明はフライバッ
ク型の駆動回路以外にも適用できるのはいうまでもな
い。
【0037】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明のピエゾア
クチュエータの駆動装置によれば、ピエゾアクチュエー
タの両端電圧が0Vとなった時点で、ピエゾアクチュエ
ータの放電を確実に停止することができる。このため従
来のようにダイオードを使用することなく、ピエゾアク
チュエータに負の電圧が加わるのを防止でき、しかも放
電時の放電電流量を最少限に抑えて、放電電流による発
熱量を最少限に抑えることができる。また放電電流を無
駄に消費するのを抑えることができるため、放電エネル
ギを電源装置に回生する回生回路を備えた装置では、そ
の回生効率を向上することもできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施例のピエゾアクチュエータの駆動回路を
表す電気回路図である。
【図2】 実施例の燃料噴射装置全体の構成を表す概略
構成図である。
【図3】 実施例の燃料噴射制御を説明するタイムチャ
ートである。
【図4】 実施例のピエゾアクチュエータの駆動回路の
動作を説明するタイムチャートである。
【図5】 ピエゾアクチュエータの駆動回路の他の構成
例を説明する電気回路図である。
【符号の説明】
73…ピエゾアクチュエータ 90,91…駆動回路
T…変圧器 L1…一次巻線 L2…二次巻線 AND…論理積
回路 B…直流電源 TR…トランジスタ FET…(MOS型)電界効果
トランジスタ D1,D2,D3…ダイオード COM…コンパレータ R1,R2,R3…抵抗器 ZD1,ZD2…ツェナ
ーダイオード

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ピエゾアクチュエータを充電して伸長さ
    せる充電手段と、該充電によりピエゾアクチュエータに
    蓄積された電荷を放電してピエゾアクチュエータを収縮
    させる放電手段と、を備えたピエゾアクチュエータの駆
    動装置において、上記放電手段が、上記ピエゾアクチュ
    エータの両端電圧を検出する検出手段と、該検出手段に
    よる検出電圧が0となったとき放電を停止する放電停止
    手段と、を有することを特徴とするピエゾアクチュエー
    タの駆動装置。
JP3043724A 1991-03-08 1991-03-08 ピエゾアクチュエータの駆動装置 Expired - Lifetime JP3010759B2 (ja)

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