JP2684493B2 - 安定なテプレノン製剤 - Google Patents
安定なテプレノン製剤Info
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- JP2684493B2 JP2684493B2 JP4223577A JP22357792A JP2684493B2 JP 2684493 B2 JP2684493 B2 JP 2684493B2 JP 4223577 A JP4223577 A JP 4223577A JP 22357792 A JP22357792 A JP 22357792A JP 2684493 B2 JP2684493 B2 JP 2684493B2
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- Japan
- Prior art keywords
- teprenone
- fatty acid
- ascorbic acid
- acid ester
- stable
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- Pharmaceuticals Containing Other Organic And Inorganic Compounds (AREA)
- Acyclic And Carbocyclic Compounds In Medicinal Compositions (AREA)
- Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はテプレノン製剤に関し、
更に詳細には長期間にわたって安定に保存することので
きるテプレノン製剤に関する。
更に詳細には長期間にわたって安定に保存することので
きるテプレノン製剤に関する。
【0002】
【従来の技術およびその課題】次の式(I)、
【化1】 で表されるテプレノンは、既に50年近く前から知られ
ている化合物であるが(Helv. Chim. Acta. 28, 590,
(1945))、近年、イソプレン単位と極性基を有する化合
物が消化性潰瘍に有効であることが報告され、これに関
連してテプレノンも再脚光をあび、消化性潰瘍治療剤と
して開発されている。
ている化合物であるが(Helv. Chim. Acta. 28, 590,
(1945))、近年、イソプレン単位と極性基を有する化合
物が消化性潰瘍に有効であることが報告され、これに関
連してテプレノンも再脚光をあび、消化性潰瘍治療剤と
して開発されている。
【0003】しかしながら、テプレノンを含めイソプレ
ン単位を有する化合物は酸化に弱く、実用化にあたって
はその問題の解決が求められていた。
ン単位を有する化合物は酸化に弱く、実用化にあたって
はその問題の解決が求められていた。
【0004】この解決方法としては、抗酸化剤を添加す
ることが容易に着想されるが、テプレノンは油溶性であ
るため、使用される抗酸化剤も油溶性化合物に制限され
るという欠点があった(特公昭62−9096号)。
ることが容易に着想されるが、テプレノンは油溶性であ
るため、使用される抗酸化剤も油溶性化合物に制限され
るという欠点があった(特公昭62−9096号)。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者は、テプレノン
製剤の安定化に関し、種々検討した結果、水溶性であ
り、容易に入手でき、しかも安全性の高いL−アスコル
ビン酸を、その脂肪酸エステルとして使用すればテプレ
ノンを長期間にわたって安定に保持できることを見出
し、本発明を完成した。
製剤の安定化に関し、種々検討した結果、水溶性であ
り、容易に入手でき、しかも安全性の高いL−アスコル
ビン酸を、その脂肪酸エステルとして使用すればテプレ
ノンを長期間にわたって安定に保持できることを見出
し、本発明を完成した。
【0006】すなわち本発明は、テプレノンと、テプレ
ノンに対し0.1〜1wt%のL−アスコルビン酸脂肪
酸エステルのみを抗酸化剤として含有する安定なテプレ
ノン製剤を提供するものである。
ノンに対し0.1〜1wt%のL−アスコルビン酸脂肪
酸エステルのみを抗酸化剤として含有する安定なテプレ
ノン製剤を提供するものである。
【0007】本発明において、抗酸化剤として用いるL
−アスコルビン酸脂肪酸エステルは、ビタミンCとして
知られるアスコルビン酸と、脂肪酸のエステルであり、
既に公知の化合物である。 本発明で用いるL−アスコ
ルビン酸脂肪酸エステルは、その脂肪酸部分の炭素数が
大きくなればなるほど油溶性となり、テプレノンと混和
しやすくなるので、脂肪酸部分の炭素数として12〜2
0のものを利用することが好ましく、特に炭素数16〜
18のものが好ましい。
−アスコルビン酸脂肪酸エステルは、ビタミンCとして
知られるアスコルビン酸と、脂肪酸のエステルであり、
既に公知の化合物である。 本発明で用いるL−アスコ
ルビン酸脂肪酸エステルは、その脂肪酸部分の炭素数が
大きくなればなるほど油溶性となり、テプレノンと混和
しやすくなるので、脂肪酸部分の炭素数として12〜2
0のものを利用することが好ましく、特に炭素数16〜
18のものが好ましい。
【0008】本発明の安定なテプレノン製剤は、常法に
従い、有効成分としてのテプレノンに上記のL−アスコ
ルビン酸脂肪酸エステルを配合し、製剤化すれば良い。
従い、有効成分としてのテプレノンに上記のL−アスコ
ルビン酸脂肪酸エステルを配合し、製剤化すれば良い。
【0009】より具体的には、テプレノンに対し、好ま
しくは0.1〜1wt%のL−アスコルビン酸脂肪酸エ
ステルを混和し、更に必要に応じて適当な薬学的に許容
される担体を用いて製剤化すれば良い。 製剤中のテプ
レノンの配合量は、好ましくは5〜60wt%程度とす
れば良い。
しくは0.1〜1wt%のL−アスコルビン酸脂肪酸エ
ステルを混和し、更に必要に応じて適当な薬学的に許容
される担体を用いて製剤化すれば良い。 製剤中のテプ
レノンの配合量は、好ましくは5〜60wt%程度とす
れば良い。
【0010】L−アスコルビン酸脂肪酸エステルの使用
量が上記範囲より少ないと、抗酸化作用は十分でなく、
また、上記範囲を越える場合は抗酸化作用に問題はない
が、L−アスコルビン酸脂肪酸エステルによる着色の問
題が生ずることがあり製剤上あまり好ましくない。
量が上記範囲より少ないと、抗酸化作用は十分でなく、
また、上記範囲を越える場合は抗酸化作用に問題はない
が、L−アスコルビン酸脂肪酸エステルによる着色の問
題が生ずることがあり製剤上あまり好ましくない。
【0011】テプレノンとL−アスコルビン酸脂肪酸エ
ステルの混和に当っては、まず、L−アスコルビン酸脂
肪酸エステルを適当な溶剤、例えばエタノール等に溶解
させ、次いでこれをテプレノンと混合し、最後に溶剤を
除去しても良い。
ステルの混和に当っては、まず、L−アスコルビン酸脂
肪酸エステルを適当な溶剤、例えばエタノール等に溶解
させ、次いでこれをテプレノンと混合し、最後に溶剤を
除去しても良い。
【0012】本発明の安定なテプレノン製剤は、種々の
剤形、例えば粉末剤、顆粒剤、錠剤、カプセル剤、液
剤、ペースト剤等とすることができ、これに応じた適当
な担体、例えば、軽質無水ケイ酸、乳糖、結晶セルロー
ス、マンニトール、トウモロコシデンプン、カルメロー
スカルシウム、カルメロースナトリウム、ヒドロキシプ
ロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロー
ス、ポリビニルアセタールジエチルアミノアセテート、
ポリビニルピロリドン、ゼラチン、中鎖脂肪酸トリグリ
セライド、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油60等を適
宜使用することが可能である。
剤形、例えば粉末剤、顆粒剤、錠剤、カプセル剤、液
剤、ペースト剤等とすることができ、これに応じた適当
な担体、例えば、軽質無水ケイ酸、乳糖、結晶セルロー
ス、マンニトール、トウモロコシデンプン、カルメロー
スカルシウム、カルメロースナトリウム、ヒドロキシプ
ロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロー
ス、ポリビニルアセタールジエチルアミノアセテート、
ポリビニルピロリドン、ゼラチン、中鎖脂肪酸トリグリ
セライド、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油60等を適
宜使用することが可能である。
【0013】
【発明の効果】本発明のテプレノン製剤は、後記実施例
に示すようにテプレノンの分解を防ぐことができるの
で、長期保存可能なテプレノン製剤として極めて価値の
高いものである。
に示すようにテプレノンの分解を防ぐことができるの
で、長期保存可能なテプレノン製剤として極めて価値の
高いものである。
【0014】
【実施例】次に実施例を挙げ、本発明を更に詳しく説明
するが、本発明はこれら実施例になんら制約されるもの
ではない。
するが、本発明はこれら実施例になんら制約されるもの
ではない。
【0015】実 施 例 1 テプレノン細粒製剤:表1に示す配合組成および下記製
法により、テプレノン細粒製剤を調製し、L−アスコル
ビン酸ステアリン酸エステル(以下、「L−ASE」と
略称することがある)のテプレノンに対する安定化作用
を調べた。 安定性試験は、製剤色調の変化およびテプ
レノン分解生成物の有無を薄層クロマトグラフィで調べ
ることにより行った。 これらの結果を表2〜4に示
す。
法により、テプレノン細粒製剤を調製し、L−アスコル
ビン酸ステアリン酸エステル(以下、「L−ASE」と
略称することがある)のテプレノンに対する安定化作用
を調べた。 安定性試験は、製剤色調の変化およびテプ
レノン分解生成物の有無を薄層クロマトグラフィで調べ
ることにより行った。 これらの結果を表2〜4に示
す。
【0016】( 配合組成 )
【0017】( 製 法 )L−ASEのエタノール溶
液とテプレノンを混和し、軽質無水ケイ酸に吸着させ
た。40℃で6時間乾燥してエタノールを除いた後、乳
糖を混合し、常法にしたがって製剤化して細粒を得た。
液とテプレノンを混和し、軽質無水ケイ酸に吸着させ
た。40℃で6時間乾燥してエタノールを除いた後、乳
糖を混合し、常法にしたがって製剤化して細粒を得た。
【0018】( 安定性試験 ) 製剤保存条件 40℃ 40℃、75%RH 製剤保存期間 1週間、2週間、4週間 判定項目 外観 :目視 純度試験:薄層クロマトグラフ法 展開溶媒 クロロホルム 検出 P−アニスアルデヒド硫酸
【0019】( 試験結果 )40℃、75%RHで保存
後の色調変化は、表2の通りである。
後の色調変化は、表2の通りである。
【0020】40℃での保存後におけるテプレノン分解
生成物の生成を表3に、40℃、75%RHでの保存後
の分解生成物の生成を表4にそれぞれ示した。 なお、
表3および表4において、薄層クロマトグラフ上に分解
物のスポットが認められるものを○、認められないもの
を×として示した。
生成物の生成を表3に、40℃、75%RHでの保存後
の分解生成物の生成を表4にそれぞれ示した。 なお、
表3および表4において、薄層クロマトグラフ上に分解
物のスポットが認められるものを○、認められないもの
を×として示した。
【0021】
【0022】
【0023】以上の結果から、L−アスコルビン酸ステ
アリン酸エステルはテプレノンの安定化剤として使用で
きることが明かとなり、その使用量はテプレノンに対
し、0.1%以上必要であることも示された。
アリン酸エステルはテプレノンの安定化剤として使用で
きることが明かとなり、その使用量はテプレノンに対
し、0.1%以上必要であることも示された。
【0024】また、本製剤の色調変化に影響するのはテ
プレノンの分解と、L−アスコルビン酸脂肪酸エステル
の酸化の両者であり、L−アスコルビン酸脂肪酸エステ
ルの添加量がテプレノンに対し1%を越えた場合は、こ
れが原因と考えられる変色が認められるので、包装時に
脱酸素剤を用いるとか、低温保存を行う等とかすること
が好ましい。
プレノンの分解と、L−アスコルビン酸脂肪酸エステル
の酸化の両者であり、L−アスコルビン酸脂肪酸エステ
ルの添加量がテプレノンに対し1%を越えた場合は、こ
れが原因と考えられる変色が認められるので、包装時に
脱酸素剤を用いるとか、低温保存を行う等とかすること
が好ましい。
Claims (4)
- 【請求項1】 テプレノンと、テプレノンに対し0.1
〜1wt%のL−アスコルビン酸脂肪酸エステルのみを
抗酸化剤として含有してなる安定なテプレノン製剤。 - 【請求項2】 L−アスコルビン酸脂肪酸エステルの脂
肪酸部分の炭素数が12〜20である請求項第1項記載
の安定なテプレノン製剤。 - 【請求項3】 L−アスコルビン酸脂肪酸エステルとし
て、脂肪酸部分の炭素数が12〜20のL−アスコルビ
ン酸脂肪酸エステルの1種または2種以上を用いる請求
項第1項または第2項記載の安定なテプレノン製剤。 - 【請求項4】 L−アスコルビン酸脂肪酸エステルがL
−アスコルビン酸ステアリン酸エステルまたはL−アス
コルビン酸パルミチン酸エステルである請求項第1項な
いし第3項の何れかの項記載の安定なテプレノン製剤。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4223577A JP2684493B2 (ja) | 1992-07-31 | 1992-07-31 | 安定なテプレノン製剤 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4223577A JP2684493B2 (ja) | 1992-07-31 | 1992-07-31 | 安定なテプレノン製剤 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0656658A JPH0656658A (ja) | 1994-03-01 |
JP2684493B2 true JP2684493B2 (ja) | 1997-12-03 |
Family
ID=16800349
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP4223577A Expired - Lifetime JP2684493B2 (ja) | 1992-07-31 | 1992-07-31 | 安定なテプレノン製剤 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2684493B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP6771274B2 (ja) * | 2015-08-07 | 2020-10-21 | ロート製薬株式会社 | 内服用組成物 |
Family Cites Families (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5522632A (en) * | 1978-08-07 | 1980-02-18 | Eisai Co Ltd | Preparation of stable composition comprising prenyl ketone compound |
JPS60155174A (ja) * | 1984-01-23 | 1985-08-15 | Yuki Gosei Yakuhin Kogyo Kk | アスコルビン酸脂肪酸エステル製剤 |
FR2610626B1 (fr) * | 1987-02-09 | 1989-05-19 | Oreal | Nouveau systeme anti-oxydant a base d'un ester d'ascorbyle stabilise, contenant en association au moins un agent complexant et au moins un thiol, et compositions contenant un tel systeme anti-oxydant |
FR2634779B1 (fr) * | 1988-07-29 | 1994-05-27 | Oreal | Nouveau systeme anti-oxydant a base d'un ester d'ascorbyle stabilise, contenant, en association au moins un tocopherol ou un melange de tocopherols ou de l'acide cafeique ou un de ses derives, au moins un agent complexant et au moins un polypeptide non thiole, et compositions contenant un tel systeme anti-oxydant |
-
1992
- 1992-07-31 JP JP4223577A patent/JP2684493B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0656658A (ja) | 1994-03-01 |
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