JP2683789B2 - 自在型クランプ金具に於ける回動停止装置 - Google Patents

自在型クランプ金具に於ける回動停止装置

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JP2683789B2
JP2683789B2 JP10005195A JP10005195A JP2683789B2 JP 2683789 B2 JP2683789 B2 JP 2683789B2 JP 10005195 A JP10005195 A JP 10005195A JP 10005195 A JP10005195 A JP 10005195A JP 2683789 B2 JP2683789 B2 JP 2683789B2
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克之 星野
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高弘 星野
廣 斉藤
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、例えば、建築現場の
足場等を管材によって枠組み形成する際に、その管材同
士を適宜角度で確実に組付け連結したり、或いは、適宜
鉄骨に管材を適宜角度で確実に組付け連結したりできる
ようにした自在型クランプ金具に於ける回動停止装置に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の自在型クランプ金具とし
て管材同士を適宜角度で連結するものは、特開平6−1
08637号公報にて提供されている管材連結用クラン
プ金具組立体がある。
【0003】このクランプ金具組立体は、管材をクラン
プすべく基体とこの基体に対して一端を揺動自在に連結
した蓋体とによって囲繞するようにし、且つ、蓋体の他
端には、基体に揺動自在に取付けてある締結ネジの先端
部分を係合しナットで締付けるべくナット受部を形成し
管材を基体と蓋体とによって囲繞し締結ネジとナットと
により締付けることでクランプするクランプ金具本体を
形成し、このクランプ金具本体を 2個有してその基体同
士を背中合せにして互いが回動自在となるように連結
し、前記 2個のクランプ金具本体のうちの一方のクラン
プ金具本体の基体には、締結ネジの揺動取付部分に揺動
自在に枢支されて両クランプ金具本体同士の回動を適当
な角度で阻止するストッパーを配し、このストッパーに
は、係止片を突設させ、前記 2個のクランプ金具本体の
うちの他方のクランプ金具本体の基体には、前記ストッ
パーの係止片に係合する係合切欠を形成してこのストッ
パーを揺動させて係止片を係合切欠に係合させることで
両クランプ金具本体同士の回動を適当な角度で阻止し、
その係合を解除することで回動できるように形成され、
それによって、管材同士を直交にクランプする直交型
と、適当な角度で交差した状態でクランプする自在型と
を兼用するようにしたものである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】そして、このような管
材連結用クランプ金具組立体にあっては、管材同士を直
交にクランプする直交型と、適当な角度で交差した状態
でクランプする自在型とを兼用するので、両タイプのク
ランプ金具を用意しなくともよいから使い勝手が良く優
れたものであり、その場合、例えば、直交型の機能を有
すべくストッパーの係止片と係合切欠との係合させた状
態で管材をクランプする場合、その係合状態が解除され
ることを阻止しなければならない。ところが、この管材
連結用クランプ金具組立体の場合、その解除を阻止する
手段としては、両クランプ金具本体に管材をクランプし
た状態でストッパーの係止片がその管材の周面に接触す
るようにして揺動不能にし係合解除の阻止を行うように
しているため、ストッパーの係止片が管材に接触してそ
のストッパー自体の揺動を阻止するような構造とするに
は、管材がクランプされている状態で正確にそのストッ
パーの係止片が管材に接触している状態を確保する必要
があり、ストッパーの形状の精度を極めて良好なものと
しなければならず、それに加えて、ストッパーの取付け
精度も良好にしなければならない。その結果、全体の加
工コストがアップしてしまう問題があった。
【0005】そこで、この発明は、上述した問題点等に
鑑み、例えば、管材同士を直交にクランプする直交型
と、適当な角度で交差した状態でクランプする自在型と
を兼用しながら、建築現場の足場等を管材によって枠組
み形成する際に、直交にクランプする場合であっても、
適当な角度で交差した状態でクランプする場合であって
も、それぞれの状態で確実なる係止状態を確保でき、取
扱い易く、強度的にも優れ、しかも、コストアップをも
抑えられるようにした自在型クランプ金具に於ける回動
停止装置の提供を課題として創出されたものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】この発明は、管材をクラ
ンプすべく基体とこの基体に対して一端を揺動自在に連
結した蓋体とによって囲繞するようにし、締結ネジとナ
ットとにより締付けることでクランプするクランプ金具
本体を形成し、このクランプ金具本体の基体背面部を、
他の適宜クランプ金具本体等に回動自在となるように連
結してなる自在型クランプ金具に於いて、前記クランプ
金具本体の基体には、締結ネジの揺動取付軸に揺動自在
に枢支されるストッパーを設け、他の適宜クランプ金具
本体には、前記ストッパーがその揺動動作によって係脱
自在に係合して、クランプ金具本体の回動を阻止する係
合体を突設し、ストッパーを略枠状に形成して、係合体
を抱持可能となるよう形成したことにより、上述した課
題を解決する。
【0007】又、他の態様として、締結ネジの揺動取付
軸を、締結ネジとナットとによりクランプ金具本体を締
付ける際にそのナットにより締結ネジが引っ張られる方
向に若干移動可能に形成し、揺動取付軸が引っ張られた
状態に移動した位置で、ストッパーに設けた係合解除阻
止一方手段と係合体に設けた係合解除阻止他方手段とが
離脱不能に係合するよう形成したことにより、上述した
課題を解決する。
【0008】更に、その一態様として、ストッパーに設
けた係合解除阻止一方手段を係合突部とし、係合体に設
けた係合解除阻止他方手段を係合孔としたことにより、
上述した課題を解決する。
【0009】
【作用】この発明に係る自在型クランプ金具に於ける回
動停止装置は、管材をクランプすべく基体とこの基体に
対して一端を揺動自在に連結した蓋体とによって囲繞す
るようにし、締結ネジとナットとにより締付けることで
クランプするクランプ金具本体を形成し、このクランプ
金具本体の基体背面部を、他の適宜クランプ金具本体等
に回動自在となるように連結してあるから、クランプ金
具本体は、他の適宜クランプ金具本体等に対して回動す
るようになる。
【0010】そして、クランプ金具本体の基体には、締
結ネジの揺動取付軸に揺動自在に枢支されるストッパー
を設け、他の適宜クランプ金具本体には、前記ストッパ
ーがその揺動動作によって係脱自在に係合して、クラン
プ金具本体の回動を阻止する係合体を突設し、ストッパ
ーを略枠状に形成して、係合体を抱持可能となるよう形
成したから、ストッパーを係合体に係合せしめることに
よって、ストッパーが係合体を抱持して、クランプ金具
本体は、他の適宜クランプ金具本体等に対して回動する
のを阻止される。
【0011】又、その具体的構造の一態様として、締結
ネジの揺動取付軸を、締結ネジとナットとによりクラン
プ金具本体を締付ける際にそのナットにより締結ネジが
引っ張られる方向に若干移動可能に形成し、揺動取付軸
が引っ張られた状態に移動した位置で、ストッパーに設
けた係合解除阻止一方手段と係合体に設けた係合解除阻
止他方手段とが離脱不能に係合するよう形成してあるか
ら、その状態で係合解除阻止一方手段と係合解除阻止他
方手段とが係合して係合解除阻止機能が働き、ストッパ
ーと係合体とは、特に精度を良好にしなくとも係合解除
阻止が行われてその係合状態が確実に保持され、締結ネ
ジとナットとを緩めて前記係合解除阻止一方手段と係合
解除阻止他方手段との係合を解除しない限り、クランプ
金具本体の他の適宜クランプ金具本体等に対する回動が
確実に阻止されて外れることがない。
【0012】更に、その具体的構造の一態様として、ス
トッパーに設けた係合解除阻止一方手段を係合突部と
し、係合体に設けた係合解除阻止他方手段を係合孔とし
てあるから、ストッパーの係合突部が、係合体の係合孔
に確実に係合され、ストッパーの係合体への係合状態が
確実に維持される。すなわち、ナットを緩めない限りス
トッパーが係合体から外れることがない。
【0013】
【実施例】以下、図面を参照してこの発明の実施例を説
明すると次の通りである。
【0014】すなわち、図に示す符号1はクランプ金具
本体であり、管材Pをクランプすべく基体2とこの基体
2に対して一端を揺動自在に連結した蓋体3とによって
囲繞するようにし、且つ、蓋体3の他端には、基体2に
揺動自在に取付けてある締結ネジ4の先端部分を係合し
ナット5で締付けるべくナット受部6を形成してあり、
管材Pを基体2と蓋体3とによって囲繞し締結ネジ4と
ナット5とにより締付けることでクランプするようにな
っている。
【0015】そして、このように形成されたクランプ金
具本体1,1aは、その基体2,2a背面部を、回動部
7によって他の適宜クランプ金具本体1b等に回動自在
となるように連結されて、自在型クランプ金具を構成す
る。
【0016】又、前記クランプ金具本体1,1aの基体
2,2aには、締結ネジ4の揺動取付軸4aに揺動自在
に枢支されるストッパー11を設け、他の適宜クランプ
金具本体1bには、前記ストッパー11がその揺動動作
によって係脱自在に係合して、クランプ金具本体1,1
aの回動を阻止する係合体22を突設してある。しか
も、ストッパー11は、略枠状に形成されて、係合体2
2を抱持可能となるよう形成されている。
【0017】ところで、他のクランプ金具本体1bに対
するクランプ金具本体1,1aの回動を阻止する角度
は、例えば、クランプ金具本体1,1aと、他のクラン
プ金具本体1bが直交する角度とする。
【0018】前記締結ネジ4の揺動取付軸4aは、締結
ネジ4とナット5とによりクランプ金具本体1,1aを
締付ける際にそのナット5により締結ネジ4が引っ張ら
れる方向に若干移動可能に形成される。そして、揺動取
付軸4aが引っ張られた状態に移動した位置で、ストッ
パー11に設けた係合解除阻止一方手段と係合体22に
設けた係合解除阻止他方手段とが離脱不能に係合するよ
う形成されている。
【0019】すなわち、前記ストッパー11には、係合
体22との係合解除を阻止する係合解除阻止一方手段と
しての係合突部11aが設けてあり、他の適宜クランプ
金具本体1bの基体2bに設けてある係合体22には、
前記係合突部11aに係合する係合解除阻止他方手段と
しての係合孔22aが設けてある。
【0020】前記締結ネジ4の揺動取付軸4aは、クラ
ンプ金具本体1aの基体2aに取付けられているが、そ
の時に、基体2aを構成する部材側縁を強度確保のため
両側に立ち上げた側片2c,2d間に軸架されており、
その軸架状態は、揺動取付軸4aの両端が側片2c,2
dに設けた長孔2e,2e内に挿入されてその長孔2
e,2eの長手方向に揺動取付軸4aが移動できるよう
に軸架された構造となっている。そして、その長孔2
e,2eの長手方向は、図7(B)、或いは図7(C)
に示すように、前記締結ネジ4とナット5とによりクラ
ンプ金具本体1aを締付ける際にそのナット5により締
結ネジ4が引っ張られる方向とするものである。ここ
で、前記長孔2e,2eの代りに、図7(A)に示すよ
うに、揺動取付軸4aが脱落しない程度にガタが発生す
る大きさに拡大した軸架孔2fにして、そのガタの分、
締結ネジ4が引っ張られる方向で揺動取付軸4aを移動
できるようにしても良い。
【0021】そして、このように形成した揺動取付軸4
aは、前記ストッパー11も枢支しており、締結ネジ4
とナット5とによりクランプ金具本体1aを締付ける際
にそのナット5により締結ネジ4が引っ張られる方向に
ストッパー11が若干移動可能に形成され、前記揺動取
付軸4aが引っ張られた状態に移動した位置でストッパ
ー11の係合突部11aと係合体22の係合孔22aと
が係合するように形成され、それによってストッパー1
1の係合体22への係合解除は阻止され、例えば、前述
したように、クランプ金具本体1aと他の適宜クランプ
金具本体1bが直交した状態で固定され、いわゆる直交
型クランプ金具として機能するように形成される。
【0022】前記ストッパー11の係合突部11aの形
状としては、例えば、ポンチや、プレス等によって反対
側から打ち出したもの、、或いは、突起を植設したも
の、或いは、切り起したもの、或いは、折曲したもの等
があるが、これらの形状に限定されることなく突出させ
る形状であればどのようなものでも良い。
【0023】そして、前記締結ネジ4を緩めてそのスト
ッパー11による他の適宜クランプ金具本体1bに対す
るクランプ金具本体1aの回動阻止を解除すれば、いわ
ゆる角度を自由に変更できる自在型クランプ金具として
の機能を果すものである。
【0024】又、ストッパー11は、金属板材をコ字状
に折曲して形成され、その両解放端部を締結ネジ4の揺
動取付軸4aにより枢支するように形成されている。そ
して、このストッパー11のコ字状の中間内側には係合
突部11aが突設されている。一方、他の適宜クランプ
金具本体1bの基体2bには、係合体22を固着し、こ
の係合体22の横片22cには、前記係合突部11aに
係合する係合孔22aが形成されている。この係合孔2
2aは、貫通孔、或いは、止り穴としても良く、前記係
合突部11aが係合可能な凹部であればどのような形状
のものでも良い。
【0025】そして、この構造の場合、まず、ストッパ
ー11を揺動させて他の適宜クランプ金具本体1bの基
体2bの側面にストッパー11の側面を面接触させ、次
に締結ネジ4とナット5とにより締付けることでクラン
プ金具本体1aによって管材Pをクランプすると、締結
ネジ4が引っ張られる方向にストッパー11が移動し、
その位置でストッパー11の係合突部11aと係合孔2
2aとが係合するものであり、それによってストッパー
11の係合解除は阻止される。
【0026】又、この場合、締結ネジ4が引っ張られる
方向にストッパー11が移動した位置では、前記係合体
22の横片22cとストッパー22の係合突部11aが
設けてある面とが面接触することになるので、全体とし
て、他の適宜クランプ金具本体1bに対するクランプ金
具本体1aの回動阻止強度は格段に優れたものとなり、
例えば、管材P同士の適当な角度、実際には直交交差状
態の強度は十分に確保されるものである。
【0027】一方、係合体22の他の態様としては、図
8に示すように係合体22の横片22cに前記実施例の
係合突部21aと同様な突起25を係合解除阻止他方手
段として設けてもよく、又、図示はしないがその場合に
はストッパー11の方には係合孔を設けるものである。
更に、図9に示すように、係合体22の他の態様として
は、係合体22の横片22cの先端に、若干の高さの立
片26を形成してこの立片26の内側面を、横片22c
に近づくにしたがって幅が狭くなるように傾斜面に形成
することで、横片22cに突起や係合孔を設けずとも前
記ストッパー11の両側面が基体2b側面と他のクラン
プ金具本体1bの基体2b側面との間に嵌り込んで係合
解除阻止とクランプ金具本体1a,1bの回動阻止とを
同時に行うもので、その場合に、ストッパー11とその
立片26を有する係合体22そのものが係合解除阻止一
方手段と係合解除阻止他方手段とを構成することになる
ものである。更には、ストッパー11を構成するコ字状
の両解放片の内側側面が係合体22の側面を挟むように
して位置する状態なので、その内側両側面が当接するこ
とで面接触状態としても良い。そして、係合解除阻止一
方手段と係合解除阻止他方手段とは、前述した実施例の
構造に限定されることはなく、締結ネジ4が引っ張られ
る方向にストッパー11が若干移動した状態で係合解除
阻止が可能な構造であればどのようなものでも良く、前
記ストッパー11の場合も同様である。
【0028】ところで、他の適宜クランプ金具本体1b
は、図1乃至図3に示すような管材Pをクランプするよ
うなクランプ金具本体1,1aと同様の構成のものでも
よいし、図4に示すようなクランプ金具本体1,1aに
回動部7を介して回動自在に連結される首振り金具31
と、この首振り金具31に枢軸32を介して揺動自在に
装着される略コ字状の鉄骨取付部30と、この鉄骨取付
部30に螺着される締付ネジ33とを備え、締付ネジ3
3の先端と、鉄骨取付部30の一部とで、例えば、鉄骨
等の一部を挾圧して固定できるようにしたクランプ金具
本体1bでもよい。
【0029】加えて、図4に示すような他の適宜クラン
プ金具本体1bに係合体22を突設せしる場合、例え
ば、図示例のように首振り金具31に係合体22を溶着
せしめてもよいし、或いは、鉄骨取付部30に係合体2
2を直に溶着せしめて、首振り金具31を不要としてそ
のコストダウンが図れるようにしてもよいし、或いは、
係合体22を首振り金具31に一体的に連設して、部品
点数を減らすようにすると共に、係合体22を溶着しな
くて済み、しかも、その連設部分の強度の劣化を解消で
きるようにしてもよいし、或いは、係合体22が突設さ
れている基板をクランプ金具本体1aと他の適宜クラン
プ金具本体1bとの間に介装すると共に、この基板を他
の適宜クランプ金具本体1bに固着するようにして、既
存の他の適宜クランプ金具本体1bを用いられるように
しても良い。
【0030】そして、これらの全ての態様において、ス
トッパー11を解除すれば、いわゆる自在型のクランプ
金具として機能を果たすものである。
【0031】
【発明の効果】このように形成されたこの発明は、管材
をクランプすべく基体とこの基体に対して一端を揺動自
在に連結した蓋体とによって囲繞するようにし、締結ネ
ジとナットとにより締付けることでクランプするクラン
プ金具本体を形成し、このクランプ金具本体の基体背面
部を、他の適宜クランプ金具本体等に回動自在となるよ
うに連結してなる自在型クランプ金具に於いて、前記ク
ランプ金具本体の基体には、締結ネジの揺動取付軸に揺
動自在に枢支されるストッパーを設け、他の適宜クラン
プ金具本体には、前記ストッパーがその揺動動作によっ
て係脱自在に係合して、クランプ金具本体の回動を阻止
する係合体を突設し、ストッパーを略枠状に形成して、
係合体を抱持可能となるよう形成してあるから、このク
ランプ金具本体によってクランプされた管材は、例え
ば、直交にクランプする場合であっても、適当な角度で
交差した状態でクランプする場合であっても、どちらの
場合にも対応できるような状態とすることができる。
【0032】そこで、前記クランプ金具本体の基体に
は、締結ネジの揺動取付軸に揺動自在に枢支されるスト
ッパーを設け、他の適宜クランプ金具本体には、前記ス
トッパーがその揺動動作によって係脱自在に係合して、
クランプ金具本体の回動を阻止する係合体を突設し、ス
トッパーを略枠状に形成して、係合体を抱持可能となる
よう形成してあるから、ストッパーと係合体との係合に
よって他の適宜クランプ金具本体に対するクランプ金具
本体の回動は阻止され、その状態で他の適宜クランプ金
具本体に対するクランプ金具本体の角度が設定される。
つまり、この角度は、例えば、直交状態に設定しておけ
ば、いわゆる直交クランプが可能な状態となる。
【0033】従って、このストッパーによる回動阻止、
或いはその阻止解除によって、交差型、例えば、直交型
と角度自在型との両タイプのクランプ金具を兼ねること
ができる。
【0034】又、締結ネジの揺動取付軸を、締結ネジと
ナットとによりクランプ金具本体を締付ける際にそのナ
ットにより締結ネジが引っ張られる方向に若干移動可能
に形成し、揺動取付軸が引っ張られた状態に移動した位
置で、ストッパーに設けた係合解除阻止一方手段と係合
体に設けた係合解除阻止他方手段とが離脱不能に係合す
るよう形成してあるから、その状態でストッパーがクラ
ンプ金具本体と他の適宜クランプ金具本体との係合を強
化する方向に移動しているから係合解除阻止一方手段と
係合解除阻止他方手段とが係合して、ストッパーと係合
体との係合は確実に行われ、締結ネジとナットとを緩め
ない限り他のクランプ金具本体に対するクランプ金具本
体の回動は確実に阻止されて外れることがない。
【0035】尚、従来例の場合、直交状態でクランプす
る際に、ストッパーの係止片と係合切欠との係合状態が
解除されることを阻止すべく、両クランプ金具本体に管
材をクランプした状態でストッパーの係止片がその管材
の周面に接触するようにストッパーの形状の精度を極め
て良好なものとし、ストッパーの取付け精度も良好にし
なければならず、コストアップにつながる問題があった
が、本発明の場合は、上述したように、ストッパーが設
けてあるクランプ金具本体の締結ネジとナットとを緩め
ない限りストッパーによる係合は解除されないので、前
記ストッパーの形状、取付構造等の精度は要求されるこ
とがなく、全体の加工コストアップを抑えることができ
る。
【0036】特に、その具体的構造の一態様として、ス
トッパーに設けた係合解除阻止一方手段を係合突部と
し、係合体に設けた係合解除阻止他方手段を係合孔とし
てあるから、係合突部と係合孔とが確実に係合して、締
結ネジとナットとを緩めない限りストッパーと係合体と
の係合状態が外れることがない。
【0037】そして、これらの全ての態様において、ス
トッパーを解除すれば、いわゆる自在型のクランプ金具
として機能を果たすものである。
【0038】従って、例えば、管材同士を、直交にクラ
ンプする直交型と、適当な角度で交差した状態でクラン
プする自在型とを兼用しながら、建築現場の足場等を管
材によって枠組み形成する際に、直交にクランプする場
合であっても、適当な角度で交差した状態でクランプす
る場合であっても、それぞれの状態で係止が解除されず
にその管材同士を適宜角度で確実に組付け連結し、強度
的にも非常に優れ、しかも、コストアップを抑えること
ができる等の種々の優れた効果を奏するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施例の斜視図である。
【図2】この発明の他の実施例の正面図である。
【図3】この発明の他の実施例の側面図である。
【図4】この発明の他の実施例の斜視図である。
【図5】この発明の他の実施例における管材をクランプ
する前の状態の一部省略断面図である。
【図6】この発明の他の実施例における管材をクランプ
した状態の一部省略断面図である。
【図7】この発明の実施例におけるクランプ金具本体の
基体の各態様の正面図である。
【図8】この発明の他の実施例における係合体の他の態
様の斜視図である。
【図9】この発明の他の実施例における係合体の他の態
様の斜視図である。
【符号の説明】
P 管材 1 クランプ金具本体 1a クランプ金具本体 1b クラ
ンプ金具本体 2 基体 2a 基体 2b 基体 2c 側片 2d 側片 2e 長孔 2f 軸架
孔 3 蓋体 4 締結ネジ 4a 揺動
取付軸 5 ナット 6 ナッ
ト受部 7 回動部 11 ストッパー 11a 係合突部 22 係合体 22a 係合
孔 22c 横片 25 突起 26 立片 30 鉄骨取付部 31 首振
り金具 32 枢軸 33 締付
ネジ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 斉藤 廣 群馬県勢多郡新里村大字新川3327番地 ホリー株式会社群馬工場内 (72)発明者 斉藤 誠 群馬県勢多郡新里村大字新川3327番地 ホリー株式会社群馬工場内 (56)参考文献 特開 平6−108637(JP,A)

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 管材をクランプすべく基体とこの基体に
    対して一端を揺動自在に連結した蓋体とによって囲繞す
    るようにし、締結ネジとナットとにより締付けることで
    クランプするクランプ金具本体を形成し、このクランプ
    金具本体の基体背面部を、他の適宜クランプ金具本体等
    に回動自在となるように連結してなる自在型クランプ金
    具に於いて、前記クランプ金具本体の基体には、締結ネ
    ジの揺動取付軸に揺動自在に枢支されるストッパーを設
    け、他の適宜クランプ金具本体には、前記ストッパーが
    その揺動動作によって係脱自在に係合して、クランプ金
    具本体の回動を阻止する係合体を突設し、ストッパーを
    略枠状に形成して、係合体を抱持可能となるよう形成し
    たこと特徴とする自在型クランプ金具に於ける回動停止
    装置。
  2. 【請求項2】 締結ネジの揺動取付軸を、締結ネジとナ
    ットとによりクランプ金具本体を締付ける際にそのナッ
    トにより締結ネジが引っ張られる方向に若干移動可能に
    形成し、揺動取付軸が引っ張られた状態に移動した位置
    で、ストッパーに設けた係合解除阻止一方手段と係合体
    に設けた係合解除阻止他方手段とが離脱不能に係合する
    よう形成した請求項1記載の自在型クランプ金具に於け
    る回動停止装置。
  3. 【請求項3】 ストッパーに設けた係合解除阻止一方手
    段を係合突部とし、係合体に設けた係合解除阻止他方手
    段を係合孔とした請求項2記載の自在型クランプ金具に
    於ける回動停止装置。
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