JP2683661B2 - 芯部材を有する樹脂成形品の製造方法 - Google Patents

芯部材を有する樹脂成形品の製造方法

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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B29WORKING OF PLASTICS; WORKING OF SUBSTANCES IN A PLASTIC STATE IN GENERAL
    • B29KINDEXING SCHEME ASSOCIATED WITH SUBCLASSES B29B, B29C OR B29D, RELATING TO MOULDING MATERIALS OR TO MATERIALS FOR MOULDS, REINFORCEMENTS, FILLERS OR PREFORMED PARTS, e.g. INSERTS
    • B29K2105/00Condition, form or state of moulded material or of the material to be shaped
    • B29K2105/0097Glues or adhesives, e.g. hot melts or thermofusible adhesives

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  • Injection Moulding Of Plastics Or The Like (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、芯部材の表面に合成樹脂で樹脂成形部を被
着成形するのに適用される芯部材を有する樹脂成形品の
製造方法に関するものである。
従来の技術 一般に、この種の樹脂成形品を製造するのにあたって
は、非平坦な所定の形状に形成された芯部材の表面に付
着した油,ゴミ等を除くために清浄化,脱脂と接着力を
高めるための表面粗化等の前処理を行った後に、スプレ
ー,ディピング等で液状の接着剤を塗布して焼付け硬化
することにより接着剤層を形成し、その後に芯部材を射
出成形型内に挿置させて加熱溶融した合成樹脂をキャビ
ティ空間に射出充填することにより樹脂成形部を芯部材
に被着成形するのが通常である。
然し、これでは多くの工数を要し、また、厳密な温度
管理の下に接着剤の焼付け処理を行わなければならず、
しかも、焼付けに要する時間も長く掛るので生産効率が
低いという問題がある。
上記の不具合を解消するため、焼付処理を必要としな
いホットメルト系の接着剤を加熱して液状にした状態で
芯部材の表面に塗布し、或いはシート状に形成されたホ
ットメルト系の接着剤を加熱ローラ等で貼着した後、上
述したと同様に射出成形型を用いて射出成形により樹脂
成形部を被着成形することが考えられる。
然し、上述した如くホットメルト系の接着剤層を付着
成形した芯部材の表面に射出成形型内で樹脂成形部を形
成する方法では、溶融温度以上の高い温度に加熱されて
溶融された液状の合成樹脂が射出成形型内に流れ込むこ
とにより、射出された合成樹脂の熱によりホットメルト
系の接着剤が軟化溶融して溶融された液状の合成樹脂の
中に混じり込んでしまうことがある。この混り込んだ接
着剤が成形品の外表面に出てきて装飾性能を低下させた
り、接着剤層が芯部材表面から流れ去ってしまうと、こ
の部分で十分な強度を持って樹脂成形部を芯部材に固着
できないという問題点を残している。
発明が解決しようとする課題 本発明はホットメルト系の接着剤を用いながらも、ホ
ットメルト系接着剤が射出された合成樹脂中に混り込ん
だりせず、樹脂成形部を芯部材に確実に固着させて被着
成形可能な芯部材を有する樹脂成形品の製造方法を提供
することを目的とする。
課題を解決するための手段 本発明の請求項1に係る芯部材を有する樹脂成形品の
製造方法においては、金属板の表面にホットメルト系接
着剤層を介してその上に所定の温度に加熱されたときに
溶融する熱可塑性合成樹脂製シートが一体的に積層され
るとともに、所定形状に形成された芯部材をコア型とキ
ャビティ型とからなる射出成形型内に配置して、 前記射出成形型を閉じたときに、この射出成形型の型
面と前記芯部材の樹脂製シートの面とで形成されるキャ
ビティ空間に、前記樹脂製シールを軟化させその表面を
部分的に溶融させるのに十分な温度に加熱されて溶融し
た液状の合成樹脂を射出して、液状の合成樹脂と前記ホ
ットメルト系接着剤層とが前記樹脂製シートによって遮
断され混ざり合わないようにしつつ流動させて充填し、
樹脂成形部を形成するとともに、この樹脂成形部を前記
樹脂製シートの表面と固着させて芯部材に積層一体化す
るようにされている。
本発明の請求項2に係る芯部材を有する樹脂成形品の
製造方法においては、射出される合成樹脂と相溶性を有
する材料からなる樹脂製シートをホットメルト系接着剤
層の上に積層し、加熱溶融させた射出樹脂の熱で樹脂シ
ートの表面を溶融させ、樹脂シートと樹脂成形部とを溶
着させるようにされている。
本発明の請求項3に係る芯部材を有する樹脂成形品の
製造方法においては、樹脂製シートの表面に、射出され
る樹脂との固着性を向上させるプライマー層を形成して
おくようにされている。
作用 本発明の請求項1に係る芯部材を有する樹脂成形品の
製造方法では、ホットメルト系の接着剤層を介して芯素
材の表面に予め付着した樹脂シートに溶融樹脂を射出成
形して固着することにより樹脂成形部を形成するから、
ホットメルト系の接着剤層が溶融樹脂の伝導熱で加熱さ
れて軟化しても全体が溶けてしまうことのない樹脂シー
トによって溶融樹脂中へ流れ出ることが阻止されるので
溶融樹脂と混り合うことがない。また、射出された樹脂
が型内で流動しても接着剤層が流れ去ることがない。こ
れにより、樹脂成形部は品質を損なわず、また、ホット
メルト系の接着剤で固着された樹脂シート乃至はフィル
ムを介して芯部材の表面に強固に固着成形できる。
本発明の請求項2に係る芯部材を有する樹脂成形品の
製造方法では、樹脂成形部と樹脂シート乃至はフィルム
とは互いに相溶性を有するものを用いるので、互いに溶
着して強固に固着することができる。
本発明の請求項3に係る芯部材を有する樹脂成形品の
製造方法では樹脂成形部と樹脂シート乃至はフィルムと
は互いに相溶性を有しないものを用いても、樹脂シート
の表面にプライマー層を設けているので樹脂成形品を樹
脂シートに強固に接合させて被着成形することができ
る。
実施例 以下、添付図面を参照して説明すれば、次の通りであ
る。
この樹脂成形品の製造方法は、第1図に示すように平
板状のステンレス鋼板のような剛性を有する金属板材等
で形成する芯部材1を用い、その芯部材1の表面に適宜
な合成樹脂の樹脂成形部7を形成する方法である。ま
た、この樹脂成形部7を被着成形する際には金属板材等
の表面の所定部分、即ち、後に樹脂成形部7が形成され
る部分にホットメルト系の接着剤層2を介して樹脂シー
ト乃至はフィルム3(以下、単に「樹脂シート」とい
う。)を貼着し、この樹脂シート3の表面に樹脂成形部
7を溶着させて樹脂成形部7を積層一体化することによ
り製造される。
この樹脂成形品として、自動車用のベルトモールディ
ングの端末部材を形成する場合を例示する。まず、第1,
2図で示すように板厚が0.3〜0.7mm程度の剛性を有する
ステンレス鋼板のような金属板材で形成された芯素材1a
の片面に、或いは必要に応じて両面にホットメルト系の
接着剤層2で樹脂シート3を貼着する。この貼着の際に
は後工程で板面を非平坦状の所定形状に折曲成形する必
要がある場合、この芯素材1aがストリップ状またはシー
ト状の平板状態のときにホットメルト系接着剤層の形成
及びこの上に樹脂シート3の貼着をすれば確実で高能率
且つ容易に貼り付けることができる。
具体的には、この芯素材1aの表面を清浄した後にホッ
トメルト系の接着剤を加熱溶融させて接着剤層2を形成
し、この接着剤層2に樹脂シート3をローラー等で加熱
圧着することにより樹脂シート3をホットメルト系接着
剤層2の上に貼着することができる。これに代えて、樹
脂シート3の裏面にホットメルト系の接着剤を予め付着
しておき、この樹脂シート3をホットローラー等で芯素
材1aの表面に加熱圧着することもできる。
このように芯素材1aが平板状態のときにホットメルト
系接着剤層2の形成と樹脂シート3の貼着を行なうよう
にすれば、芯素材1aを所定の非平坦形状に形成した後に
接着剤層2や樹脂シート3を貼着する際に生じる不具
合、即ち、スプレーで接着剤を塗布すると素材1aの折返
しの内部まで付着しにくく、或いはデッピング(漫漬)
によると溜り等が生じ易い等が解消され、芯部材1の折
返し部分にも樹脂シート3を貼着できるので好ましい。
また、芯素材1aを後工程で非平坦状の所定の形状にプ
レス加工して芯部材1を形成する場合にはホットメルト
系接着剤層2を含めて、その厚さを例えば100〜200μ程
度とすればよい。好ましくは、プレス加工時の折曲げ等
の加工性を阻害せず、また、射出成形によって後に樹脂
成形部を形成することを考慮すると、その厚さを150μ
程度とするのが最も好ましい。樹脂シート3の上には後
述する如く加熱溶融した合成樹脂を射出することにより
樹脂成形部を形成するが、樹脂シート3の物性としてそ
の溶融樹脂の温度で樹脂シート3全体が溶融流動してし
まわない程度の耐熱性を有するものを用いる。この耐熱
性の樹脂シート3としては、射出する合成樹脂の成形温
度に対応する耐熱特性に合ったものを選択する。
また、多少厚手の樹脂シートを用いることによっても
対応することができる。表面にホットメルト系接着剤層
2を介してその上に樹脂シート3を貼着した平板状の芯
素材1aを用いて、自動車用ベルトモールディングの端末
部用の芯部材1を形成するには、第3図で示すように、
平板状の芯部材1aからブランク予定線lに沿ってプレス
成形で打抜き加工した後に、第4図で示すように折曲げ
加工,その他必要な加工を施すことにより非平坦状の所
定の形状を有する芯部材1を得る。このプレス加工によ
り折曲げ部10,折返し部1,絞り部12,開孔部13等を形成し
た後に、被取付体となる車体パネルに取付けるためのナ
ット等の固定具14,15を芯部材1の折返し部11の一部で
カシメ止めしたり、或いは溶接等で取付けることができ
る。
なお、芯部材1の表面の一部に樹脂成形部を形成せず
に芯素材1aの表面を露出させる必要がある場合には、露
出させる部分に対応した形状に樹脂シート3とホットメ
ルト接着剤層2にビク刃等で切り目を形成し、切り目線
に沿って樹脂シート3と接着剤層2の両方を予め剥離除
去しておく。
所定形状の芯部材1を得た後、第5図で示すように芯
部材1をコア型4とキャビティ型5とからなる射出成形
型のコア型4に載置して両型4,5を閉じて型締めを行
う。これにより、射出成形型内にはキャビティ型5の型
面と、コア型4の型面と、コア型4に配置された芯部材
1の表面とで、後に成形される樹脂成形部の形状に対応
した形状のキャビティ空間6が形成される。この型締め
の際に、前述した如くナット等の固定具14,15が取り付
けられているときにはコア型5の受け溝等に嵌込むこと
により芯部材1が動かないようにコア型4に対して位置
決めを行うことができる。また、これにより後述するよ
うに液状の溶融樹脂7′を射出したときに、芯部材1に
溶融樹脂7′の流動力が掛っても、芯部材1がコア型5
の所定の位置からズレ動かないよう係止することができ
る。
この型締めした状態で、第5図及び第6図で示すよう
にキャビティ空間6に加熱溶融した液状の溶融樹脂7′
を射出充填する。この液状の溶融樹脂7′をキャビティ
空間6に射出して流動させる際に、樹脂シート3は金属
板の芯素材1aよりも熱伝導率が低いので、この樹脂シー
ト3が断熱材として機能するから溶融樹脂7′の熱が芯
部材1に急速にうばわれることがない。そのため、キャ
ビティ空間6に射出され流動する液状の溶融樹脂7′が
急冷され固化することが少ない。従って、溶融樹脂7′
が直接に芯部材1に接する場合に比べてキャビティ空間
6内で長時間に亘って軟化状態を保って、流動可能なの
でキャビティ空間6の隅々まで溶融樹脂7′を行き渡ら
せることができる。
また、溶融樹脂7′の局部固化に起因するフローマー
ク等の発生を防止することもできる。従って、溶融樹脂
7′の射出に大きな射出圧力を加える必要がないために
コア型4とキャビティ型5とのパーテイング面や芯部材
1と型面との間から樹脂のバリ等が発生するのも抑える
ことができる。加熱溶融した液状の溶融樹脂7′をキャ
ビティ空間6に射出して充填すると、樹脂シート3と溶
融樹脂7′とが共に、例えばポリ塩化ビニル等の同材質
で互いに相溶性を有する場合には溶融樹脂7′の熱と圧
力により樹脂シート3の表面が溶融樹脂7′の熱で多少
溶かされて互いに溶け合うことにより溶着する。
以上の説明から明らかな通り、キャビティ空間6に射
出される溶融樹脂7′の温度は樹脂シートの溶融温度よ
りやや高めに設定してあり、これにより樹脂シートの表
面が溶かされる。溶融樹脂7′の射出・充填に伴って、
ホットメルト系の接着剤層2も伝導して加熱されて軟化
するが、その接着剤層2との間には外表面が多少溶かさ
れるが、全体としては溶かされないでいる樹脂シート3
が介在しているので、接着剤層2が溶けたとしても樹脂
シート3によって溶け出しが阻止され溶融樹脂7′と混
じり合うことがない。
従って、溶融樹脂7′によって形成される樹脂成形部
7の外表面に接着剤2が出てくることがない。また、樹
脂シート3と溶融樹脂7′とが異なる材質で相溶性がな
いときは射出成形する前に芯部材1に貼着した樹脂シー
ト3を表面に接着力向上の為のプライマー等を塗布して
おけば、溶融樹脂7′を樹脂シート3に強固に固着させ
ることができる。この樹脂硬化後に樹脂成形品を型外し
すると、第7図で示すようにモールディング本体8と連
続させて端末部材を樹脂成形部7で被着したベルトモー
ルディングを製造できる。
なお、上述した実施例では芯素材1aを立体形状にプレ
ス成形して芯部材1を形成する場合を例示したが、その
芯部材1を平板状のままで樹脂成形部を被着成形するこ
とにより得る樹脂成形品にも適用することができる。
発明の効果 以上の如く、本発明の請求項1に係る芯部材を有する
樹脂成形品の製造方法に依れば、ホットメルト系の接着
剤を用いても射出される溶融樹脂の中に溶けて混り込む
ことがなく、また、芯素材の表面から流れ去ることもな
いので、装飾性の高い樹脂成形部を強固に被着成形でき
る。
本発明の請求項2に係る芯部材を有する樹脂成形品の
製造方法に依れば、樹脂成形部と樹脂シートが溶着する
のでより強固に被着成形できる。
本発明の請求項3に係る芯部材を有する樹脂成形品の
製造方法に依れば、相溶性のない溶融樹脂と樹脂シート
でも強固に固着できる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明に係る樹脂成形品の製造方法に適用する
芯素材の部分斜視図、第2図は同芯素材の部分拡大側面
図、第3図は同芯部材を形成する為に芯素材をプレス加
工でブランクする際のブランク線を示す説明図、第4図
は同ブランク後の加工で立体形状に成形した芯部材の斜
視図、第5図は同芯部材を用いて樹脂成形部を形成する
射出成形型の断面図、第6図は同樹脂成形部を形成する
溶融樹脂の射出途中の工程を示す部分拡大断面図、第7
図は同樹脂成形部の外観斜視図である。 1:芯部材、1a:芯素材、2:ホットメルト系接着剤層、3:
樹脂シート、4:コア型、5:キャビティ型、6:キャビティ
空間、7′:加熱溶融した液状の溶融樹脂、7:樹脂成形
部。

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】金属板の表面にホットメルト系接着剤層
    (2)を介してその上に所定の温度に加熱されたときに
    溶融する熱可塑性合成樹脂製シート(3)が一体的に積
    層されるとともに、所定形状に形成された芯部材1をコ
    ア型(4)とキャビティ型(5)とからなる射出成形型
    内に配置して、 前記射出成形型を閉じたときに、この射出成形型の型面
    と前記芯部材(1)の樹脂製シート(3)の面とで形成
    されるキャビティ空間(6)に、前記樹脂製シール
    (3)を軟化させその表面を部分的に溶融させるのに十
    分な温度に加熱されて溶融した液状の合成樹脂(7′)
    を射出して、液状の合成樹脂(7′)と前記ホットメル
    ト系接着剤層(2)とが前記樹脂製シート(3)によっ
    て遮断され混ざり合わないようにしつつ流動させて充填
    し、樹脂成形部(7)を形成するとともに、この樹脂成
    形部(7)を前記樹脂製シート(3)の表面と固着させ
    て芯部材(1)に積層一体化するようにしたことを特徴
    とする芯部材を有する樹脂成形品の製造方法。
  2. 【請求項2】射出される合成樹脂と相溶性を有する材料
    からなる樹脂製シート(3)をホットメルト系接着剤層
    (2)の上に積層し、加熱溶融させた射出樹脂の熱で樹
    脂シート(3)の表面を溶融させ、樹脂シート(3)と
    樹脂成形部(7)とを溶着させるようにしたことを特徴
    とする請求項1記載の芯部材を有する樹脂成形品の製造
    方法。
  3. 【請求項3】樹脂製シート(3)の表面に、射出される
    樹脂との固着性を向上させるプライマー層を形成してお
    くことを特徴とする請求項1記載の芯部材を有する樹脂
    成形品の製造方法。
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