JP2682951B2 - ジブ起伏ロープの寿命判定装置 - Google Patents
ジブ起伏ロープの寿命判定装置Info
- Publication number
- JP2682951B2 JP2682951B2 JP25428393A JP25428393A JP2682951B2 JP 2682951 B2 JP2682951 B2 JP 2682951B2 JP 25428393 A JP25428393 A JP 25428393A JP 25428393 A JP25428393 A JP 25428393A JP 2682951 B2 JP2682951 B2 JP 2682951B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- jib
- sheave
- rope
- rotation position
- life
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明はクレーンに関するもので
あり、特にジブ起伏ロープの寿命判定装置に関するもの
である。
あり、特にジブ起伏ロープの寿命判定装置に関するもの
である。
【０００２】
【従来の技術】クレーンに装着されたジブ起伏ロープ
は、使用を繰り返しているうちに疲労するため交換が必
要である。クレーンの使用状態によりジブ起伏ロープの
消耗度が異なるので、一率には交換時期を設定できな
い。従って、ジブ起伏ロープを点検して交換時期を決め
ることになる。点検方法としては磁気探傷による方法が
知られている。
は、使用を繰り返しているうちに疲労するため交換が必
要である。クレーンの使用状態によりジブ起伏ロープの
消耗度が異なるので、一率には交換時期を設定できな
い。従って、ジブ起伏ロープを点検して交換時期を決め
ることになる。点検方法としては磁気探傷による方法が
知られている。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】前述した磁気探傷によ
る点検方法は、装置が高価であるためクレーン１台毎に
取り付けるには費用が嵩む。また、点検方法が難しく、
精度よく異常を検出するには熟練した技術が必要であ
り、一般のクレーンオペレータが使用するのには適さな
い。
る点検方法は、装置が高価であるためクレーン１台毎に
取り付けるには費用が嵩む。また、点検方法が難しく、
精度よく異常を検出するには熟練した技術が必要であ
り、一般のクレーンオペレータが使用するのには適さな
い。
【０００４】一方、定期的に交換することも考えられる
が、クレーンの使用状況によってジブ起伏ロープの寿命
が大幅に異なり、作業内容が日々変化するクレーンに於
いては、交換時期以前にジブ起伏ロープの疲労が限界に
達して破断する虞があり、然るときはジブが落下して事
故を起こす危険がある。そこで、安全且つ経済的な交換
時期を設定し、事故の発生を未然に防止するために解決
すべき技術的課題が生じてくるのであり、本発明はこの
課題を解決することを目的とする。
が、クレーンの使用状況によってジブ起伏ロープの寿命
が大幅に異なり、作業内容が日々変化するクレーンに於
いては、交換時期以前にジブ起伏ロープの疲労が限界に
達して破断する虞があり、然るときはジブが落下して事
故を起こす危険がある。そこで、安全且つ経済的な交換
時期を設定し、事故の発生を未然に防止するために解決
すべき技術的課題が生じてくるのであり、本発明はこの
課題を解決することを目的とする。
【０００５】
【課題を解決するための手段】本発明は上記目的を達成
するために提案されたものであり、ジブ起伏ドラム回転
位置検出器と、ジブ起伏ロープ張力検出器とを設け、ジ
ブ起伏ロープ上に等間隔で複数の仮想ポイントを設定
し、各ポイントがシーブを通過するときのジブ起伏ドラ
ム回転位置を予め求め、各ポイント毎に夫々のシーブを
通過するときのジブ起伏ドラム回転位置及びシーブ通過
回数をメモリに記憶しておき、ジブ起伏ドラムが回転し
たときに、一定のサンプリング時間毎にジブ起伏ロープ
張力及びジブ起伏ドラム回転位置を読み込み、そのとき
のジブ起伏ロープ張力からロープ破断張力に対する安全
率を算出して法定安全率に対する寿命換算係数を求める
とともに、そのときのジブ起伏ドラム回転位置を記憶さ
れている各ポイント毎のジブ起伏ドラム回転位置と比較
し、双方の位置が一致したとき、記憶されているシーブ
通過回数に前記寿命換算係数を加算してシーブ通過回数
を補正し、補正されたシーブ通過回数を再びメモリに記
憶し、次に、記憶されたシーブ通過回数の最大値を探し
て標準曲げ疲労回数と比較し、シーブ通過回数の最大値
が標準曲げ疲労回数に達したか否かを判定する手段を設
けたことを特徴とするジブ起伏ロープの寿命判定装置を
提供するものである。
するために提案されたものであり、ジブ起伏ドラム回転
位置検出器と、ジブ起伏ロープ張力検出器とを設け、ジ
ブ起伏ロープ上に等間隔で複数の仮想ポイントを設定
し、各ポイントがシーブを通過するときのジブ起伏ドラ
ム回転位置を予め求め、各ポイント毎に夫々のシーブを
通過するときのジブ起伏ドラム回転位置及びシーブ通過
回数をメモリに記憶しておき、ジブ起伏ドラムが回転し
たときに、一定のサンプリング時間毎にジブ起伏ロープ
張力及びジブ起伏ドラム回転位置を読み込み、そのとき
のジブ起伏ロープ張力からロープ破断張力に対する安全
率を算出して法定安全率に対する寿命換算係数を求める
とともに、そのときのジブ起伏ドラム回転位置を記憶さ
れている各ポイント毎のジブ起伏ドラム回転位置と比較
し、双方の位置が一致したとき、記憶されているシーブ
通過回数に前記寿命換算係数を加算してシーブ通過回数
を補正し、補正されたシーブ通過回数を再びメモリに記
憶し、次に、記憶されたシーブ通過回数の最大値を探し
て標準曲げ疲労回数と比較し、シーブ通過回数の最大値
が標準曲げ疲労回数に達したか否かを判定する手段を設
けたことを特徴とするジブ起伏ロープの寿命判定装置を
提供するものである。
【０００６】
【作用】ジブ起伏ロープ上に設定した仮想ポイントがシ
ーブを通過するときのジブ起伏ドラム回転位置を予め求
め、各ポイント毎に夫々シーブを通過するときのジブ起
伏ドラム回転位置及びシーブ通過回数をメモリに記憶し
ておく。ジブが起伏操作されたときに、一定のサンプリ
ング時間毎にジブ起伏ロープ張力及びジブ起伏ドラム回
転位置を読み込む。そのときのジブ起伏ロープ張力から
ロープ破断張力に対する安全率を算出し、予め実験デー
タから求められた安全率と寿命係数の関係から、法定安
全率に対する寿命換算係数を求める。
ーブを通過するときのジブ起伏ドラム回転位置を予め求
め、各ポイント毎に夫々シーブを通過するときのジブ起
伏ドラム回転位置及びシーブ通過回数をメモリに記憶し
ておく。ジブが起伏操作されたときに、一定のサンプリ
ング時間毎にジブ起伏ロープ張力及びジブ起伏ドラム回
転位置を読み込む。そのときのジブ起伏ロープ張力から
ロープ破断張力に対する安全率を算出し、予め実験デー
タから求められた安全率と寿命係数の関係から、法定安
全率に対する寿命換算係数を求める。
【０００７】また、そのときのジブ起伏ドラム回転位置
をメモリに記憶されている各ポイント毎のジブ起伏ドラ
ム回転位置と比較する。双方の位置が一致したとき、そ
のポイントのシーブ通過回数を呼び出し、これに寿命換
算係数を加算してシーブ通過回数を補正する。補正され
たシーブ通過回数は再びメモリに記憶する。次に、メモ
リに記憶されたシーブ通過回数の最大値を探し、法定安
全率に於ける既知の標準曲げ疲労回数と比較する。シー
ブ通過回数の最大値が標準曲げ疲労回数に達したとき
に、ジブ起伏ロープが寿命であると判定する。
をメモリに記憶されている各ポイント毎のジブ起伏ドラ
ム回転位置と比較する。双方の位置が一致したとき、そ
のポイントのシーブ通過回数を呼び出し、これに寿命換
算係数を加算してシーブ通過回数を補正する。補正され
たシーブ通過回数は再びメモリに記憶する。次に、メモ
リに記憶されたシーブ通過回数の最大値を探し、法定安
全率に於ける既知の標準曲げ疲労回数と比較する。シー
ブ通過回数の最大値が標準曲げ疲労回数に達したとき
に、ジブ起伏ロープが寿命であると判定する。
【０００８】
【実施例】以下、本発明の一実施例を図面に従って詳述
する。図１はクローラクレーンを示したものであり、機
体１１の前部にジブ１２が起伏自在に取り付けられ、ジ
ブの先端部１２ａに支持ロープ１３の一端を係止し、支
持ロープ１３の他端をブライドル１４へ係止する。マス
ト１５の上端部に取り付けたベイル１６と前記ブライド
ル１４には、後述するように夫々複数のシーブが枢着さ
れており、各シーブ間にジブ起伏ロープ１７が巻回さ
れ、その一端にロードセル１８を装着してフレーム１９
へ固定するとともに、その他端をジブ起伏ドラム２０へ
巻装する。前記ジブの先端部１２ａにはシーブ２１が枢
着され、フロントロープ２２を巻回してフック２３を吊
り下げる。更に、機体１１の前部に装着したフロントド
ラム２４へフロントロープ２２を巻装する。
する。図１はクローラクレーンを示したものであり、機
体１１の前部にジブ１２が起伏自在に取り付けられ、ジ
ブの先端部１２ａに支持ロープ１３の一端を係止し、支
持ロープ１３の他端をブライドル１４へ係止する。マス
ト１５の上端部に取り付けたベイル１６と前記ブライド
ル１４には、後述するように夫々複数のシーブが枢着さ
れており、各シーブ間にジブ起伏ロープ１７が巻回さ
れ、その一端にロードセル１８を装着してフレーム１９
へ固定するとともに、その他端をジブ起伏ドラム２０へ
巻装する。前記ジブの先端部１２ａにはシーブ２１が枢
着され、フロントロープ２２を巻回してフック２３を吊
り下げる。更に、機体１１の前部に装着したフロントド
ラム２４へフロントロープ２２を巻装する。
【０００９】而して、ジブ起伏ドラム２０を回転してジ
ブ起伏ロープ１７を巻上げ下げすることにより、ジブ１
２が起伏して起伏角度が可変でき、フロントドラム２４
を回転してフロントロープ２２を巻上げ下げすることに
より、フック２３が上下動して荷を吊り上げることがで
きる。尚、前記ジブ起伏ドラム２０の近傍にジブ起伏ド
ラムの回転位置を検出する回転センサ２６を装着し、ジ
ブ起伏ドラム回転位置信号を検出するように構成する。
ブ起伏ロープ１７を巻上げ下げすることにより、ジブ１
２が起伏して起伏角度が可変でき、フロントドラム２４
を回転してフロントロープ２２を巻上げ下げすることに
より、フック２３が上下動して荷を吊り上げることがで
きる。尚、前記ジブ起伏ドラム２０の近傍にジブ起伏ド
ラムの回転位置を検出する回転センサ２６を装着し、ジ
ブ起伏ドラム回転位置信号を検出するように構成する。
【００１０】図２はジブ起伏ロープ１７の巻回方法の一
例を示し、ロードセル１８を介してその一端がフレーム
１９へ固定されたジブ起伏ロープ１７は、マスト１５の
上端に枢着した第１のシーブ２７を通過してブライドル
１４に枢着した第２のシーブ２８に巻回され、ベイル１
６に枢着した第３のシーブ２９に掛け回される。以下、
ブライドル１４またはベイル１６に枢着した第４のシー
ブ３０、第５のシーブ３１、第６のシーブ３２、第７の
シーブ３３、第８のシーブ３４、第９のシーブ３５、第
１０のシーブ３６、第１１のシーブ３７の順にジブ起伏
ロープ１７が巻回され、その他端はジブ起伏ドラム２０
へ巻装される。本実施例ではシーブの掛け数は１０であ
り、ジブ起伏ドラム２０に巻上げ下げしたジブ起伏ロー
プ１７の長さの１／１０だけブライドル１４とベイル１
６との距離が変化する。
例を示し、ロードセル１８を介してその一端がフレーム
１９へ固定されたジブ起伏ロープ１７は、マスト１５の
上端に枢着した第１のシーブ２７を通過してブライドル
１４に枢着した第２のシーブ２８に巻回され、ベイル１
６に枢着した第３のシーブ２９に掛け回される。以下、
ブライドル１４またはベイル１６に枢着した第４のシー
ブ３０、第５のシーブ３１、第６のシーブ３２、第７の
シーブ３３、第８のシーブ３４、第９のシーブ３５、第
１０のシーブ３６、第１１のシーブ３７の順にジブ起伏
ロープ１７が巻回され、その他端はジブ起伏ドラム２０
へ巻装される。本実施例ではシーブの掛け数は１０であ
り、ジブ起伏ドラム２０に巻上げ下げしたジブ起伏ロー
プ１７の長さの１／１０だけブライドル１４とベイル１
６との距離が変化する。
【００１１】図３はジブ起伏ロープの寿命判定装置の構
成を示すブロック図であり、ジブ起伏ドラム回転位置検
出器である回転センサ２６と、ジブ起伏ロープ張力検出
器であるロードセル１８とを設け、各検出器によって検
出された信号は制御部へ入力される。次に、ジブ起伏ロ
ープ１７の寿命判定方法について説明する。ジブ起伏ロ
ープ１７の寿命は主として繰り返し曲げによる素線の疲
労断線で決まり、疲労度はシーブ通過回数とそのときの
ロープ張力によって決まる。ジブ起伏ロープ１７の任意
の一点がシーブを一回通過するのに必要なロープ移動量
は、ブライドル１４とベイル１６との距離により求めら
れる。然るに、ブライドル１４とベイル１６との距離
は、ジブ起伏ドラム２０からジブ起伏ロープ１７がどれ
だけ繰り出されたか、即ち、ジブ起伏ドラム回転位置に
より決まる。
成を示すブロック図であり、ジブ起伏ドラム回転位置検
出器である回転センサ２６と、ジブ起伏ロープ張力検出
器であるロードセル１８とを設け、各検出器によって検
出された信号は制御部へ入力される。次に、ジブ起伏ロ
ープ１７の寿命判定方法について説明する。ジブ起伏ロ
ープ１７の寿命は主として繰り返し曲げによる素線の疲
労断線で決まり、疲労度はシーブ通過回数とそのときの
ロープ張力によって決まる。ジブ起伏ロープ１７の任意
の一点がシーブを一回通過するのに必要なロープ移動量
は、ブライドル１４とベイル１６との距離により求めら
れる。然るに、ブライドル１４とベイル１６との距離
は、ジブ起伏ドラム２０からジブ起伏ロープ１７がどれ
だけ繰り出されたか、即ち、ジブ起伏ドラム回転位置に
より決まる。
【００１２】図４は、ジブ起伏ロープ１７の任意の点Ａ
が第１のシーブ２７から第１１のシーブ３７までを通過
する場所を示したグラフであり、ロープを全て繰り出し
たときのジブ起伏ドラム回転位置をα0 とし、ジブ角度
を最大まで起こしたときのジブ起伏ドラム回転位置をα
m とする。例えば、図示したようにＬ１上にＡ点を設定
したときは、第１１のシーブ３７、第１０のシーブ３
６、第９のシーブ３５の三つのシーブを通過することに
なり、各シーブを通過するときのジブ起伏ドラム回転位
置は夫々αa1，αa2，αa3と特定することができる。こ
こで、ジブ起伏ロープ１７上に等間隔で複数の仮想ポイ
ント１〜ｎを設定した場合に、そのポイントが各シーブ
を通過するときのジブ起伏ドラム回転位置及びシーブ通
過回数を表１に示す。
が第１のシーブ２７から第１１のシーブ３７までを通過
する場所を示したグラフであり、ロープを全て繰り出し
たときのジブ起伏ドラム回転位置をα0 とし、ジブ角度
を最大まで起こしたときのジブ起伏ドラム回転位置をα
m とする。例えば、図示したようにＬ１上にＡ点を設定
したときは、第１１のシーブ３７、第１０のシーブ３
６、第９のシーブ３５の三つのシーブを通過することに
なり、各シーブを通過するときのジブ起伏ドラム回転位
置は夫々αa1，αa2，αa3と特定することができる。こ
こで、ジブ起伏ロープ１７上に等間隔で複数の仮想ポイ
ント１〜ｎを設定した場合に、そのポイントが各シーブ
を通過するときのジブ起伏ドラム回転位置及びシーブ通
過回数を表１に示す。
【００１３】
【表１】
【００１４】一方、ロープ曲げ疲労寿命はロープ張力に
よっても変化する。図５にフローチャートを示すが、ジ
ブ起伏レバーを操作したときは、回転センサ２６の信号
によりジブが起伏操作されたことが分かる。然るとき、
一定のサンプリング時間毎にロードセル１８の張力信号
Ｆi を制御部へ読み込む。そのときのジブ起伏ロープ張
力Ｆi から、予め知られているロープ破断張力ＦL に対
する安全率ｆを求める。
よっても変化する。図５にフローチャートを示すが、ジ
ブ起伏レバーを操作したときは、回転センサ２６の信号
によりジブが起伏操作されたことが分かる。然るとき、
一定のサンプリング時間毎にロードセル１８の張力信号
Ｆi を制御部へ読み込む。そのときのジブ起伏ロープ張
力Ｆi から、予め知られているロープ破断張力ＦL に対
する安全率ｆを求める。
【００１５】
【数１】
【００１６】クレーン等の安全規則で定められた法定安
全率５に於ける寿命を１としたとき、他の安全率で使用
した場合の寿命係数は予め実験データで求められてお
り、図６のグラフに示すように、法定安全率に対する寿
命換算係数Ｎで表わされる。ここで、寿命換算係数と
は、シーブを１回通過したときに受ける疲労が安全率に
よって異なるものとし、法定安全率である安全率５に於
ける疲労寿命を１として等価係数に置き換えたものであ
る。例えば、安全率ｆのときの寿命換算係数Ｎを０．７
と仮定し、安全率ｆでシーブを１００回通過した場合に
は、安全率５に於いては１００×Ｎ＝７０、即ちシーブ
を７０回通過したことに相当する。尚、このグラフのデ
ータは予めメモリに記憶されている。
全率５に於ける寿命を１としたとき、他の安全率で使用
した場合の寿命係数は予め実験データで求められてお
り、図６のグラフに示すように、法定安全率に対する寿
命換算係数Ｎで表わされる。ここで、寿命換算係数と
は、シーブを１回通過したときに受ける疲労が安全率に
よって異なるものとし、法定安全率である安全率５に於
ける疲労寿命を１として等価係数に置き換えたものであ
る。例えば、安全率ｆのときの寿命換算係数Ｎを０．７
と仮定し、安全率ｆでシーブを１００回通過した場合に
は、安全率５に於いては１００×Ｎ＝７０、即ちシーブ
を７０回通過したことに相当する。尚、このグラフのデ
ータは予めメモリに記憶されている。
【００１７】また、張力信号Ｆi の読み込みとともにド
ラム回転位置信号θを読み込み、メモリに記憶されてい
る各ポイント毎のジブ起伏ドラム回転位置α11，α21，
α22，……αnmと比較する。双方の値が一致したとき、
そのポイントのシーブ通過回数Ｍi を呼び出し、これに
前記寿命換算係数Ｎを加算してシーブ通過回数Ｍi を補
正する。例えば、読み込んだドラム回転位置信号θがメ
モリに記憶されているシーブを通過するジブ起伏ドラム
回転位置αijと一致した場合、メモリに記憶されたシー
ブ通過回数Ｍi に寿命換算係数Ｎを加算してＭi ＋Ｎと
補正する。そして、補正されたシーブ通過回数を再びＭ
i としてメモリに記憶する。
ラム回転位置信号θを読み込み、メモリに記憶されてい
る各ポイント毎のジブ起伏ドラム回転位置α11，α21，
α22，……αnmと比較する。双方の値が一致したとき、
そのポイントのシーブ通過回数Ｍi を呼び出し、これに
前記寿命換算係数Ｎを加算してシーブ通過回数Ｍi を補
正する。例えば、読み込んだドラム回転位置信号θがメ
モリに記憶されているシーブを通過するジブ起伏ドラム
回転位置αijと一致した場合、メモリに記憶されたシー
ブ通過回数Ｍi に寿命換算係数Ｎを加算してＭi ＋Ｎと
補正する。そして、補正されたシーブ通過回数を再びＭ
i としてメモリに記憶する。
【００１８】次に、メモリに記憶されたシーブ通過回数
Ｍ1 〜Ｍn の最大値を探してＭMAXとし、法定安全率で
使用した場合の、ロープの曲げ疲労による使用限度回数
を標準曲げ疲労回数Ｌとする。制御部はシーブ通過回数
の最大値ＭMAX と標準曲げ疲労回数Ｌとを比較し、シー
ブ通過回数の最大値ＭMAX が標準曲げ疲労回数Ｌに達し
たか否かを判定する。シーブ通過回数の最大値ＭMAX が
標準曲げ疲労回数Ｌに達しない場合は、ジブ起伏ロープ
１７の寿命範囲とみなして継続使用する。そして、シー
ブ通過回数の最大値ＭMAX が標準曲げ疲労回数Ｌに達し
たときは、制御部はジブ起伏ロープ１７が寿命であると
判断して警報を発する。
Ｍ1 〜Ｍn の最大値を探してＭMAXとし、法定安全率で
使用した場合の、ロープの曲げ疲労による使用限度回数
を標準曲げ疲労回数Ｌとする。制御部はシーブ通過回数
の最大値ＭMAX と標準曲げ疲労回数Ｌとを比較し、シー
ブ通過回数の最大値ＭMAX が標準曲げ疲労回数Ｌに達し
たか否かを判定する。シーブ通過回数の最大値ＭMAX が
標準曲げ疲労回数Ｌに達しない場合は、ジブ起伏ロープ
１７の寿命範囲とみなして継続使用する。そして、シー
ブ通過回数の最大値ＭMAX が標準曲げ疲労回数Ｌに達し
たときは、制御部はジブ起伏ロープ１７が寿命であると
判断して警報を発する。
【００１９】オペレータは、この警報によってジブ起伏
ロープ１７が疲労したことを確認でき、新たなジブ起伏
ロープと交換する。即ち、ジブ起伏ロープの寿命が自動
的に判定されるため、ロープ交換時期の判断をオペレー
タが誤まることがなくなり、ジブ起伏ロープの破断によ
る事故を防止できる。尚、本発明は、本発明の精神を逸
脱しない限り種々の改変を為すことができ、そして、本
発明が該改変されたものに及ぶことは当然である。
ロープ１７が疲労したことを確認でき、新たなジブ起伏
ロープと交換する。即ち、ジブ起伏ロープの寿命が自動
的に判定されるため、ロープ交換時期の判断をオペレー
タが誤まることがなくなり、ジブ起伏ロープの破断によ
る事故を防止できる。尚、本発明は、本発明の精神を逸
脱しない限り種々の改変を為すことができ、そして、本
発明が該改変されたものに及ぶことは当然である。
【００２０】
【発明の効果】本発明は上記一実施例に詳述したよう
に、オペレータがジブ起伏ロープを点検することなく、
自動的にジブ起伏ロープの寿命が判定されるため、ジブ
起伏ロープの疲労に対するオペレータの負担が著しく軽
減される。従って、ジブ起伏ロープの交換時期が遅れて
ジブ起伏ロープが破断し、事故が発生することを未然に
防止でき、安全性の向上に寄与できるとともに、交換時
期が早過ぎて使用可能なロープを廃棄するという無駄が
なくなり、経済性の向上にも寄与できる等諸種の効果を
奏する発明である。
に、オペレータがジブ起伏ロープを点検することなく、
自動的にジブ起伏ロープの寿命が判定されるため、ジブ
起伏ロープの疲労に対するオペレータの負担が著しく軽
減される。従って、ジブ起伏ロープの交換時期が遅れて
ジブ起伏ロープが破断し、事故が発生することを未然に
防止でき、安全性の向上に寄与できるとともに、交換時
期が早過ぎて使用可能なロープを廃棄するという無駄が
なくなり、経済性の向上にも寄与できる等諸種の効果を
奏する発明である。
【図１】クローラクレーンの側面図。
【図２】ジブ起伏ロープの巻回方法を示す解説図。
【図３】ジブ起伏ロープの寿命判定装置の構成を示すブ
ロック図。
ロック図。
【図４】ジブ起伏ロープの任意の点が各シーブを通過す
る場所を示したグラフ。
る場所を示したグラフ。
【図５】シーブ通過回数の最大値を求めて警報を発する
までのフローチャート。
までのフローチャート。
【図６】法定安全率に対する寿命換算係数を表わすグラ
フ。
フ。
１７ ジブ起伏ロープ １８ ロードセル ２６ 回転センサ
Claims (1)
- 【請求項１】 ジブ起伏ドラム回転位置検出器と、ジブ
起伏ロープ張力検出器とを設け、ジブ起伏ロープ上に等
間隔で複数の仮想ポイントを設定し、各ポイントがシー
ブを通過するときのジブ起伏ドラム回転位置を予め求
め、各ポイント毎に夫々のシーブを通過するときのジブ
起伏ドラム回転位置及びシーブ通過回数をメモリに記憶
しておき、ジブ起伏ドラムが回転したときに、一定のサ
ンプリング時間毎にジブ起伏ロープ張力及びジブ起伏ド
ラム回転位置を読み込み、そのときのジブ起伏ロープ張
力からロープ破断張力に対する安全率を算出して法定安
全率に対する寿命換算係数を求めるとともに、そのとき
のジブ起伏ドラム回転位置を記憶されている各ポイント
毎のジブ起伏ドラム回転位置と比較し、双方の位置が一
致したとき、記憶されているシーブ通過回数に前記寿命
換算係数を加算してシーブ通過回数を補正し、補正され
たシーブ通過回数を再びメモリに記憶し、次に、記憶さ
れたシーブ通過回数の最大値を探して標準曲げ疲労回数
と比較し、シーブ通過回数の最大値が標準曲げ疲労回数
に達したか否かを判定する手段を設けたことを特徴とす
るジブ起伏ロープの寿命判定装置。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP25428393A JP2682951B2 (ja) | 1993-10-12 | 1993-10-12 | ジブ起伏ロープの寿命判定装置 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP25428393A JP2682951B2 (ja) | 1993-10-12 | 1993-10-12 | ジブ起伏ロープの寿命判定装置 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH07101681A JPH07101681A (ja) | 1995-04-18 |
| JP2682951B2 true JP2682951B2 (ja) | 1997-11-26 |
Family
ID=17262821
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP25428393A Expired - Fee Related JP2682951B2 (ja) | 1993-10-12 | 1993-10-12 | ジブ起伏ロープの寿命判定装置 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2682951B2 (ja) |
Families Citing this family (4)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| EP1362003B1 (en) * | 2001-02-23 | 2006-04-19 | RENOLD Plc | A load monitoring system for use with a load conveyor |
| GB0515176D0 (en) | 2005-07-23 | 2005-08-31 | Renold Plc | Transmission chain monitoring system |
| KR101381394B1 (ko) * | 2012-11-21 | 2014-04-04 | (주)썬앤쉴드 | 와이어로프 수명 예측 장치 |
| CN105181200B (zh) * | 2015-05-29 | 2018-06-29 | 上海同济建设工程质量检测站 | 一种频率法测量索力的精确算法 |
-
1993
- 1993-10-12 JP JP25428393A patent/JP2682951B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH07101681A (ja) | 1995-04-18 |
Similar Documents
| Publication | Publication Date | Title |
|---|---|---|
| AU650359B2 (en) | Load moment indicator system | |
| US10472214B2 (en) | Crane and method for monitoring the overload protection of such a crane | |
| EP1306343A2 (en) | Mobile crane vehicle including a movable range indicating apparatus | |
| JP6123835B2 (ja) | クレーンの情報提示システム | |
| US10597266B2 (en) | Crane and method for monitoring the overload protection of such a crane | |
| JP2682951B2 (ja) | ジブ起伏ロープの寿命判定装置 | |
| JP2769085B2 (ja) | ジブ俯仰ロープの寿命判定装置 | |
| JP2769084B2 (ja) | ジブ俯仰ロープの寿命判定装置 | |
| JP3344640B2 (ja) | エレベータのワイヤロープ探傷装置 | |
| CN111532990A (zh) | 一种起重机卷扬防乱绳控制系统、控制方法及起重机 | |
| JP4224929B2 (ja) | クレーンの過負荷防止装置 | |
| JPH08192991A (ja) | クレーンの揚程測定方法及び装置 | |
| CN106966300A (zh) | 用于塔吊的感应控制系统 | |
| JP5028880B2 (ja) | クレーンの過負荷防止装置 | |
| JP2002226178A (ja) | 可動式ジブを備えたクレーンの安全管理システム | |
| JP2923078B2 (ja) | クレーンにおけるロープ掛数算出方法 | |
| JPH08127491A (ja) | クレーンのフック位置検出装置 | |
| JPH0423757B2 (ja) | ||
| JPH10194681A (ja) | ラチスブームクレーンのブームまたはジブ長さ自動検出方法およびその長さ自動検出装置 | |
| CN115108484A (zh) | 用于辅助维护吊运或运输设备的金属缆绳的方法 | |
| JPH0238517B2 (ja) | Kureen | |
| JPH06345388A (ja) | ワイヤーロープの寿命算出装置 | |
| JPH024516B2 (ja) | ||
| JP2019137477A (ja) | 吊荷重演算装置 | |
| FI83205C (fi) | Anordning foer skydd av lastlyftmekanismer mot oeverbelastning och vaendning. |
Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |