JP2682292B2 - 部品挿入装置 - Google Patents

部品挿入装置

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、リード端子を有する部
品をプリント基板に自動挿入する自動挿入機に用いる部
品挿入装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、多くのリード端子を有する挿入部
品の自動挿入は非常に困難であり、挿入不良軽減は大き
な課題である。最近、照明によりリード端子先端を照ら
しその画像を2値化処理することにより、リード端子先
端の情報を入手し、効率良く部品挿入しようとする方法
が報告されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところが、照明により
リード端子先端を照らす際、リード端子先端部分だけで
なくその周辺部が光ってしまい、その光がノイズとなっ
てリード端子先端部分の情報精度の信頼性に問題があっ
た。そのため効果的な照明方法の開発が急務とされてい
た。またリード端子情報から効率良く部品挿入するため
の手段の確立が課題とされていた。
【0004】本発明は、このような従来の課題を解決
し、リード端子先端のみを光らせてリード端子先端情報
を正確に入手し、その情報から効率良く部品挿入し、さ
らに各リード端子について確実に挿入されたかどうか確
認することを可能とする手段を備えた部品挿入装置を提
供することを目的としている。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明の部品挿入装置
は、電子部品のリード端子先端部を照らすため光を照射
する光源と、光源からの光がリード端子のみを照らすよ
うに集光するための光学部品と、上記光源より光が照射
されたリード端子先端部の位置を撮影し位置情報を出力
し、プリント基板に設けられた部品挿入用の穴位置情報
と上記カメラから得られた位置情報とを比較し、そのず
れ量を計算するずれ量測定手段と、そのずれ量から最適
挿入位置を決定する最適位置決定手段を有している点に
特徴がある。
【0006】また、本発明の部品挿入装置は、電子部品
のリード端子先端部を照らすため光を照射する光源と、
光がリード端子のみを照らすように集光するための光学
部品と、上記光源より光が照射されたリード端子先端部
を撮影するカメラと、光っている部分の面積を計算する
面積測定手段と、上記カメラから得られたリード端子の
光っている部分の面積情報からリード端子が確実に挿入
されたかどうか判断する挿入確認手段を有していること
を特徴としている。
【0007】
【作用】このような本発明の部品挿入装置によれば、多
くのリード端子を有する挿入部品のリード端子不良状態
を認識し、リード端子の不良状態を正しく判断して挿入
可能か不可能かを正しく判定し、そのリード端子不良情
報から最適挿入位置を決定することが可能であり、また
確実に挿入されたかどうか判定することも可能である。
よって挿入不良軽減、工場の24時間無人稼働実現に大
きく貢献するものである。
【0008】
【実施例】以下、本発明の一実施例の部品挿入装置につ
いて(図1と図3)を用いて説明する。
【0009】図1において、1はロボットハンド、2は
挿入部品を保持するためのチャック、でありロボットハ
ンド1に固定されている、3Aは挿入物基板、3Bはそ
のリード端子、4は光遮断板、5は光ファイバー、6は
光ファイバー5とレンズ7を固定するレンズホルダー、
8はカメラ、9は照明源、10はずれ量測定手段、11
は最適挿入位置決定手段、12はロボット駆動手段を示
している。
【0010】上記構成において、照明源9からの光はフ
レキシブルに曲げられた光ファイバー5内を通りレンズ
ホルダー6内で放出され、リード端子3Bの先端部のみ
を照らすためレンズ7によって集光される。なお光遮断
板4によって室内蛍光灯など上方からの光は遮断されて
いるためリード端子3Bの先端部のみが光っている状態
となる。この状態をカメラ8でとらえ、その画像情報を
ある明るさのレベルをしきい値とし2値化することによ
りリード端子先端位置を正確に認識することができる。
ずれ量測定手段10でこのリード端子先端位置を求め
て、あらかじめ記憶させてある正常なリード端子位置
(リード端子挿入穴位置)と比較してその各ずれ量を計
算する。ずれ量測定手段10から得られる各ずれ量から
挿入可能性判定手段11によって挿入可能か不可能かを
判定し、挿入可能であれば最適挿入位置決定手段12に
よって最適挿入位置を求め挿入位置を補正してロボット
駆動手段13によって挿入される。また挿入不可能であ
ると判断した場合、なんらかの信号をロボット駆動手段
13に送ることによりフォーミング動作を行わせるか、
挿入動作を中止させて新しい部品を供給して同じ動作を
行わせるかして挿入不良による部品の破損を防止する。
【0011】挿入可能性判定と最適挿入位置決定の原理
について図3を用いて説明する。図3において17は仮
想的に設けた挿入用穴、18は曲がりずれがまったく無
い正常なリード端子、19は計測されたリード端子を示
している。また考え易いようにX方向のみを問題として
いる。ずれ量測定手段10から得られるリード端子先端
位置の各ずれ量から最大ずれ量DX(MAX)と最小ず
れ量DX(MIN)を求め、その差の絶対値を穴径Dか
ら求められる許容値C(=k*2D:kは部品により決
まる定数)と比較する。|DX(MAX)−DX(MI
N)|<Cであれば挿入可能であると判断して補正量と
して{DX(MAX)−DX(MIN)}/2を与え、
あらかじめティーチングされた座標にその値を加え、そ
の位置を最適挿入位置としてロボット駆動手段13にそ
の座標データを転送して挿入させる。|DX(MAX)
−DX(MIN)|>Cであれば挿入不可能と判断して
信号をロボット駆動手段13に送ることによりフォーミ
ング動作を行わせるか、挿入動作を中止させて新しい部
品を供給して同じ動作を行わせるかして挿入不良による
部品の破損を防止する。
【0012】本発明の第2の実施例の部品挿入装置につ
いて(図2と図4)を用いて説明する。
【0013】図2は挿入部品をプリント基板に挿入した
状態を示している。図2において、1はロボットハン
ド、2は挿入部品を保持するためのチャック、でありロ
ボットハンド1に固定されている、3Aは挿入物基板、
3Bはリード端子、5は光ファイバー、6は光ファイバ
ー5とレンズ7を固定するレンズホルダー、8はカメ
ラ、9は照明源、14はプリント基板、15は面積測定
手段、16挿入確認手段、13はロボット駆動手段を示
している。挿入された挿入物基板3Aのリード端子3B
は照明源9から光ファイバー5を通ってレンズ7によっ
て集光された光によってリード端子3Bのみが光らさ
れ、その映像はカメラ8によって出力され面積測定手段
15によって、各リード端子位置での光っている部分の
面積が測定され、挿入確認手段16によって挿入が確実
に行われた場合の面積とそうでない面積から求めた値と
その面積が比較されて挿入が確実に行われたかどうか確
認する。挿入が確実に行われている場合はOK信号をロ
ボット駆動手段13に送信、挿入が確実に行われていな
い場合はNG信号をロボット駆動手段13に送信してそ
れぞれの場合に応じた動作を行う。
【0014】図4を用いて挿入確認の原理について説明
する。図4は挿入状態を判断する評価関数を示してい
る。
【0015】図中、縦軸は光っている部分の面積、横軸
は挿入状態を示している。A点は挿入される前の状態、
B点は挿入が正しくなされた状態、C点は挿入されたが
リード端子が欠損もしくは挿入状態が浅い状態を示して
いる。A点に対応する光っている部分の面積をR1、B
点に対応するのがR2,C点は0である。A点は挿入さ
れる前の状態であるためR1はプリント基板の挿入穴か
らもれている光の面積を表している。またB点は挿入が
完全になされた状態であり光っている部分の面積R2は
リード端子先端部の面積を表している。また、C点は挿
入されたがリード端子が欠損もしくは挿入状態が浅い状
態であるため、光っていない。このことから計測された
光っている部分の面積の値がB点付近の値をとっていれ
ば、挿入が確実に完了していると判断できる。つまり計
測された面積RがR3(=R2−α)<R<R4(=R
2+α) [αは部品による定数]ならば挿入完了と判
断できる。またR=R1であると挿入される以前で挿入
されてない状態であることも判断できるし、R=0付近
であればリード端子が欠損しているかもしくは挿入が浅
い状態であることを判断することも可能である。また各
リード端子に関して判断しているので、どのリード端子
が欠損していたか、挿入が浅かったかを特定することが
可能である。
【0016】上記実施例の構成によれば、多くのリード
端子を有する挿入部品を挿入する際、リ−ド端子位置を
認識しその情報から挿入可能性を判断し、最適挿入位置
を計算して効率良く挿入することができ、挿入不良に伴
う部品破損の防止、経済性、生産性等の向上に大いに寄
与するものである。また、各リード端子に関して挿入が
確実になされているかどうかを確認をしながらの生産が
可能であり、半田槽を通した後の製品品質の向上に貢献
するものである。本発明は工場の24時間365日無人
化実現に必要不可欠なものである。
【0017】
【発明の効果】以上のように本発明の部品挿入装置によ
れば、多くのリード端子を有した挿入部品を効率良く挿
入することが可能であり、作業性の向上に大いに有効な
ものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例における部品挿入装置の構成
【図2】本発明の第2の実施例における部品挿入装置の
構成図
【図3】本発明の一実施例の原理模式図
【図4】本発明の第2の実施例の評価関数図
【符号の説明】
1 ロボットハンド 2 チャック 3A 挿入物基板 3B リード端子 4 光遮断板 5 光ファイバー 6 レンズホルダー 7 レンズ 8 カメラ 9 照明源 10 ずれ量測定手段 11 挿入可能性判定手段 12 最適挿入位置決定手段 13 ロボット駆動手段 14 プリント基板 15 面積測定手段 16 挿入確認手段 17 仮想的挿入穴 18 正常リード端子 19 リード端子

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 プリント基板に挿入した複数のリード端
    子の真下に配置され,前記複数のリード端子の先端位置
    情報を出力するカメラと、前記プリント基板に設けた挿
    入穴の位置情報と前記複数のリード端子の先端位置情報
    とを比較し、そのずれ量を算出するずれ量測定手段と、
    前記ずれ量にもとずき前記複数のリード端子の最適挿入
    位置を決定する最適挿入位置決定手段と、前記複数の
    ード端子が確実に挿入されたか否かを前記複数のリード
    端子と直交する方向より光を照射し,前記複数のリード
    端子の光っている部分の面積の和が許容値内に入ってい
    るか否かを判断する挿入確認手段とを備えたことを特徴
    とする部品挿入装置。
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