JP2682156B2 - 歩進型リニアアクチュエータ - Google Patents

歩進型リニアアクチュエータ

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JP2682156B2
JP2682156B2 JP19590189A JP19590189A JP2682156B2 JP 2682156 B2 JP2682156 B2 JP 2682156B2 JP 19590189 A JP19590189 A JP 19590189A JP 19590189 A JP19590189 A JP 19590189A JP 2682156 B2 JP2682156 B2 JP 2682156B2
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Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、電磁機械変換手段を用い簡単な構成でもっ
て直進運動を可能にする歩進型のリニアアクチュエータ
に関する。
従来の技術 従来、電磁機械変換手段を用いて直進運動をなす方法
として、例えば螺旋上に記録された情報トラックを有す
るディスク状の記録媒体から記録情報を再生する光ディ
スク装置の光ピックアップ移送手段に示されるように回
転運動のモータにボールネジ,ラックピニオンなどの変
換機構を用い回転運動を直進運動に変換する方法が一般
的にある。
また、上記の変換機構を用いず被駆動体を直接駆動す
る方法としてリニアモータあるいはリニアパルスモータ
が知られている。これらの駆動装置は主に磁性材料から
なり走行路を形成する固定子とその固定子とわずかな空
隙を保って対向する可動子から構成される。
例えば、第16図にリニアパルスモータの一例を示す。
第16図において、磁性材料より構成された走行路であ
る固定子210は一定のピッチPの磁極歯211からなりその
固定子210とわずかな隙間を介して対向する可動子220は
永久磁石224を挟持し上記固定子210の磁極歯211と同一
形状でピッチがP/2だけずれかつ互いにP/4だけずれて配
された磁極歯225を有する一対のヨーク221,222とそのヨ
ーク221,222に装着された一対の電磁コイル手段231,232
とから構成され、その電磁コイル手段231,232が交互に
励磁されることにより永久磁石224からの磁束が制御さ
れ、例えば電磁コイル232に矢印A方向の電流を流すこ
とによりヨーク222の磁極歯225を貫通する磁束は一方が
減少し他方が増加することにより可動子220の磁極歯225
と固定子210の磁極歯211は互いに引合い可動子220は固
定子210に対し歩進的に変位される。
このように直進駆動する方法として変換機構を用いる
方法あるいは直接駆動する方法としてリニアモータが従
来から知られているが、一方上記リニアモータの様な直
接駆動方法と異なり他の直接駆動として例えば米国特許
4697164号に示される方法が提案されている。
この構成は、被駆動部である基軸に対し装着された一
対のステータ手段と、そのステータ手段に対し基軸上を
摺動自在に配した一対の電機子と、その電機子に対し端
部にて旋回可能に連結され上記基軸を囲むセンター孔を
有するラッチング手段と、上記ステータ手段と電機子間
に配したばね部材からなる。このタイプの駆動方法は、
ステータ手段内に含まれる一対の電磁コイルを同様に交
互に励磁することによりばね部材の押し付け力に逆らい
電機子がステータ側に吸引されると共に、その電機子と
協働して円盤上のラッチング手段がその端部を回動支点
として旋回運動を行ない上記センター孔部で基軸を掴み
直進駆動を行なうものである。
発明が解決しようとする課題 しかしながらこれらの直進運動する方法のいずれにお
いても走行路の構成が複雑で可動部の有効ストロークに
加えて可動部自体の長さが必要であり装置全体に占める
面積が大きくなり有効なストロークを得る上において限
界があった。
またリニアパルスモータ等の直進駆動においても必ず
一定のわずかな空隙を介して可動子が走行されるため精
度の高い突起状の磁極歯が走行路全体にわたり必要とな
り固定子全体および可動子共に高い形状精度が要望され
生産コストが増加すると共に、装置外部からの振動,衝
撃及び姿勢状態により走行路に対する可動子の支持機構
の安定性を保つのが困難であった。
更に、上記他の直接駆動方法においても構成的に電磁
的に作用する部材以外に機械的に保持する手段が必要で
あり構成部品が多くなりサイズ,コストが増加すると共
に機械的に基軸を掴むため摩耗などが生じ装置の信頼性
あるいは高精度化において問題があった。
本発明は、上記問題点に鑑み直進運動する上において
小型で簡易に構成され、しかもコストを低くでき生産性
に富むリニアアクチュエータを提供するものである。
課題を解決するための手段 上記目的を達成するために、本発明は磁性材料よりな
り走行路を有する固定部材と、その固定部材に対し磁気
的にそれぞれ当接力を発生する磁気結合部材でもって当
接磁され互いに所定ストローク内で相対変位自在なよう
対向面を有する第1及び第2の移動体と、その第1及び
第2の移動体と協働する手段であって上記第1及び第2
の移動体の対向面に電磁力を発生する磁気駆動手段とを
備えたものである。
作用 本発明は上記した構成により第1及び第2の移動体は
常に磁気結合部材により作られる磁束により固定部材と
磁気的に結合されており、上記磁気駆動手段を通電する
ことにより前記対向面に電磁力が発生し第1及び第2の
移動体が所定ストローク内で吸引する方向に相対変位す
ると共に、その電磁力を発生する磁束を各移動体がそれ
ぞれと固定部材間に流れるよう磁束通路を形成し、各移
動体の固定部材との当接部にて上記磁気結合部材の磁束
と重畳することにより固定部材との磁気的な結合力が増
減する。従って、上記電磁コイルの通電する方向,大き
さを変えることにより第1及び第2の移動体の固定部材
との各当接力は一方がより強める方向に他方がより弱め
る方向に選択的に制御され、前記対向面に働く電磁力に
より各移動体は一方が固定部材に保持された状態で他方
がステップ状に変位する。
上記構成に加えて第1および第2の移動体の対向面を
その移動体の進行方向に対し当接部を中心に双方向に設
け、その対向面に対応して磁気駆動手段をそれぞれ設け
交互に通電することにより、各移動体の当接力およびそ
れぞれの対向面の電磁力が選択的に制御され常に各移動
体の相対位置が初期位置に戻されながら各移動体は連続
的にステップ状の歩進運動を行ない、電磁コイルの通電
方向およびその大きさを変えることにより各移動体は双
方向に直進運動をすることができる。
実施例 以下本発明の一実施例について図面を参照しながら説
明する。
第1図、第2図(a),(b)、第3図(a),
(b)は、本発明の第1の実施例における歩進型リニア
アクチュエータを示したものであり、歩進的リニアアク
チュエータは磁性材料からなる固定基板10とその基板上
に当接支持され進行方向に互いに所定ストローク相対変
位自在である一対の移動体20,40からなり、移動体20は
固定基板10に対し進行方向に直行する位置関係で当接支
持され一対の当接部21a,21bを有するコの字形状のヨー
ク21と、その当接部21a,21bの中央付近にて端面が固定
基板10に対し一定の空隙を介して対向するヨーク24と、
そのヨーク24によりヨーク21中央下部付近において異な
る磁極を有する両端面を挟持された永久磁石25とを有
し、その永久磁石25を起磁力としてヨーク21,当接部21
a,21b,固定基板10,固定基板10とヨーク端面24a間の空隙
およびヨーク24を経て一定の磁束が流れるよう磁束通路
が形成される。
一方、移動体40は固定基板10に対し進行方向に当接支
持された当接部41a,41bを有するコの字形状のヨーク41
と、その当接部41a,41bに対し直交する方向に対称に配
されコの字形状を有しその両端面43a,43bが固定基板10
と一定の空隙を介して対向するヨーク43と、ヨーク41の
中央下部付近にてヨーク43より異なる磁極を有する両端
面を挟持された永久磁石42とを有し、その永久磁石42を
起磁力としてヨーク41,当接部41a,41bおよび固定基板10
とヨーク端面43a,43b間の空隙を経てヨーク43に一定の
磁束が流れるよう磁束通路が形成される。
従って、移動体20,40のそれぞれの磁束通路であるヨ
ークおよび固定部材10は低炭素鋼からなる磁性材料から
主に構成され、また永久磁石25,42は移動体20のヨーク
端面24aおよび移動体40のヨーク端面43a,43bにて同一の
磁極が生じるよう着磁されておりヨークおよび固定基板
10と共に磁気結合部材を構成する。
移動体20,40間には移動体20の当接部21a,21bを中心に
進行方向に沿ってそれぞれ双方向に固定基板10と平行に
突出し矩形断面を有するヨーク22,23がヨーク21と連結
して設けられ、ヨーク41の固定基板10に対し垂直に位置
する内面41cに対してそのヨーク端面22aとおよび内面41
dに対してヨーク端面23aとわずかな空隙を介して対向し
ており移動体20,40のそれぞれの対向面を構成する。
一方、移動体20の突出するヨーク22,23には樹脂成形
で形成され矩形状の中央孔を有するコイルボビン31,33
に巻回された一対の電磁コイル30,32が装着されてお
り、電磁コイル30,32をそれそれ起磁力として例えば電
磁コイル30を起磁力とするならばヨーク端面22aとヨー
ク41c間との空隙を経てヨーク41,当接部41a,41b,固定基
板10,当接部21a,21bおよびヨーク21に一定の磁束が流れ
るよう磁束通路が形成され、その磁束により移動体20,4
0の対向するそれぞれの対向面22a,41c間および対向面23
a,41d間に電磁力が発生し移動体20,40は互いに吸引方向
に相対変位をなす。
本実施例においては、磁束通路をなす各ヨークおよび
電磁コイル30,32が磁気駆動手段として構成される。
固定基板10は本実施例のリニアアクチュエータを駆動
装置として用いる装置本体に固定されてありその平坦な
基板上に移動体20,40を進行方向に沿って案内するため
一体に並列に形成された案内部材15,16を有しており、
その案内部材15は固定基板10に垂直な案内面15aと平行
な規制面15bとを有し、案内面15aは移動体40のヨーク41
下部側面44aを案内し規制面15bはヨーク41下部上面44b
と対向し、移動体40が固定基板10から離脱することを規
制しており、同様に一方の案内部材16も移動体40の下部
側面を案内する。
移動体40のヨーク41中央部上面には非磁性体からなる
ケーシング18が各移動体20,40を取り囲むよう取り付け
られ、ケーシング18の一部には被駆動体が取り付けられ
る。
なお、案内部材としてはこの案内部材15,16の構成以
外に第12図に示すよう固定基板110に進行方向に対し直
接溝部105を設け、その溝部105に嵌合するよう移動体40
のヨーク端面41a,41bからそれぞれ案内用のガイドピン1
06を設け溝部105に沿って摺動自在に案内するようにし
てもよい。
また、固定基板10の代わりに樹脂成形品から構成され
る固定基板に一定の幅を有し移動体40のヨーク当接部41
a,41bの幅に対応する板状の磁性材料を一体に成形する
ことによって簡易な走行路を構成することもでき、その
固定基板を装置本体の基板と兼用することにより装置全
体の簡略化が可能である。
更に、案内部材15,16を直線状でなく曲線形状にする
ことにより移動体を固定基板10上で任意の方向に自在に
駆動することができる。
以上のように構成された歩進型リニアアクチュエータ
において、その動作を第2図(a),(b)、第3図
(a),(b)を用いて説明する。
第2図(a),第3図(a)において電磁コイル30,3
2が通電されない場合、永久磁石25,42により前述した磁
束通路に沿って点線の向きに磁束29,49が流れ、その磁
束29,49によりヨーク21のそれぞれの当接部21a,21bおよ
びヨーク41の当接部41a,41bにて磁気吸引力が生じ、ヨ
ーク21,41は固定基板10に対し常に磁気的に自己保持さ
れた状態となる。
また、ヨーク24の端面24aおよびヨーク43のヨーク端
面43a,43bにも同様に一定の空隙を介して磁気力が生じ
るが、ヨーク端面24aの対向する面積を当接部21a,21bに
対し一方のヨーク端面43a,43bの面積を当接部41a,41bに
対し大きく設定することにより空隙部での磁気力の影響
を最大限少なくする。
次に、電磁コイル30を前述の磁束通路に沿って第2図
(a),第3図(a)に示す実線の方向に磁束54が流れ
るよう通電することにより、磁束54は移動体20の当接部
21a,21bおよび移動体40の当接部41a,41bにおいて永久磁
石25,42による磁束29,49と重畳し、当接部41a,41b付近
はより磁束が増加し無通電時に較べ移動体40の固定基板
10に対する当接力はより増加し、反対に当接部21a,21b
での磁束は減少し移動体20の固定基板10に対する当接力
は減少し、磁束54によりヨーク端面22aと対向するヨー
ク41c間には同様に電磁力が生ずる。
従って、電磁コイル30に流す電流量を当接部21a,21b
付近にて磁束がほぼなくなる状態、即ち磁位が零に近い
状態に設定することによりヨーク41が固定基板10に保持
された状態で移動体20が案内部材15,16に沿いヨーク内
面41cとヨーク端面22aとの空隙を減少する方向に変位
し、電磁コイル30の通電を止めることにより固定基板10
に第2図(b),第3図(b)に示す位置関係でもって
移動体20,40が自己保持された状態となる。
次に、電磁コイル32を第2図(b),第3図(b)に
示す実線の方向に磁束55が流れるように通電することに
より上記とは逆に移動体20が固定基板10に保持され移動
体40が変位自在の状態になると共に、ヨーク23,41の対
向面23aと,41dに生じる電磁力でもってその対向面23a,4
1d間の空隙が減少する方向に移動体40が変位し、電磁コ
イル32の通電を止めることにより移動体40は固定基板10
上に対向面23a,41d間の有効な空隙だけ進行方向に変位
し第2図(a),第3図(a)の初期の相対位置関係で
もって自己保持される。
以上の動作がこの歩進型リニアアクチュエータの一サ
イクルの動作であり、同様に電磁コイル30,32を交互に
通電することにより移動体20,40は連続的に歩進運動を
行ない、電磁コイル30,32に通電するパルス状の入力信
号を制御することにより任意のストロークを得ることが
できる。
対向面22a,41c間および対向面23a,41d間には薄い樹脂
製のシートであるスペーサ13が設けられ、対向面の空隙
において移動体20,40が相対的に変位する変位量の調整
を行い、また対向面が当接した状態において一定の空隙
を設けることにより電磁コイルの交互の通電により生じ
るヨークの残留磁化を軽減し対向面での衝突音を緩和す
る働きをなす。
リニアアクチュエータの要望される特性としては装置
の大きさ、消費電力を最小にして性能を最大限に発揮で
きる構成が必要であり、本実施例においてはその性能の
尺度の一つである速度負荷特性と、一サイクルの駆動に
おける歩進量と、対向面22a,41c間および対向面23a,41d
間での磁束の自乗に比例し対向面面積に反比例する磁気
力と移動体20,40のそれぞれの質量により設定される単
位時間当りの入力パルス数により決めることができ、そ
のラメータの一つである対向面での磁束は電磁コイル3
0,32の起磁力と前記磁束通路、主に対向面での空隙部の
磁気抵抗とにより決まり、更に効率よく駆動されるため
永久磁石25,42の作る磁束とほぼ同一程度でしかも駆動
時に当接部41a,41bおよび21a,21bにて磁束が重畳される
際に磁気飽和を生じないよう設定し、当接部の保持力の
うち進行方向の成分は必ず対向面での磁気力より大きく
なるよう考慮する必要がある。
次に、前記進行方向とは反対方向に直進運動を行なう
場合について説明する。第2図(a),第3図(a)に
おいて、電磁コイル30を前述の進行方向とは反対に磁束
(図示せず)が流れるよう通電することにより当接部21
a,21bでの保持力が強まり反対に当接部41a,41bでの保持
力が弱まると共に、同時に発生する対向面22a,41c間の
磁気力により移動体20は固定基板10に保持されて移動体
40が反対方向に所定ストローク変位し、次に電磁コイル
32を第2図(b),第3図(b)の方向とは反対方向に
磁束(図示せず)が流れるよう通電することにより移動
体40は固定基板10に保持され移動体20が反対方向に所定
ストローク変位して一サイクルの動作を完了し、同様に
電磁コイル30,32を交互に通電することにより反対方向
に移動体20,40は連続的にしかも歩進的に変位する。
第15図(a)は上記電磁コイル30,32を通電する駆動
回路のブロック図であり、第15図(b)はその時の入力
パルスと移動体40の挙動の関係を示したものである。
入力パルスと進行方向の方向信号が通常のマルチバイ
ブレータの機能とゲートによる信号切り換えを有するコ
ントローラ150に入力されるとそれに応じて電磁コイル3
0,32を双方向に通電する機能を有する駆動回路152,153
から選択的にパルス幅Tの電流パルスが電磁コイル30,3
2に出力され、その出力に応じ移動体20,40それぞれが電
流パルスに対して慣性による遅れ時間をともない交互に
保持位置を変えながらステップ状に距離sずつ入力パル
スに比例して歩進運動を行い、反対方向も同様に方向信
号の切替えにより距離sずつ歩進運動を行なう。
以上のように、本実施例は磁気駆動手段である一対の
電磁コイルを交互に通電しその電流の方向、大きさを変
えることにより各移動体の保持力を選択的に制御し双方
向に歩進運動を行なうリニアアクリュエータを提供す
る。
従って、走行路に特別な軌道を必要とせず歩進運動に
必要な駆動系をすべてアクチュエータ内に収納される構
成であるため全体的に部品点数の少ない簡易な構成を実
現できる。しかも走行路全体に高精度が要望されず支持
機構が簡略化されるため生産性に富む。
第4図は、本発明の第2の実施例を示したものであ
り、本実施例の歩進型リニアアクチュエータも同様に固
定基板10とその基板上に当接支持され進行方向に互いに
所定ストローク相対変位自在である一対の移動体20,40
からなり、移動体20は固定基板10に対し進行方向と直交
する位置関係で並列に配され当接部21a,24aを有するヨ
ーク21,24と、固定基板10に当接するヨーク21,24間に異
なる磁極の両端面を挟持され磁気結合部材を構成する永
久磁石25とを有し、固定基板10、各ヨーク21,24間で磁
束通路を形成し固定基板10に磁気的に結合される。
一方、移動体40は固定基板10に対し進行方向に当接支
持された当接部41a,41bおよび当接部43a,43bを有しそれ
ぞれ並列に配されたコの字形状のヨーク41,43と、その
ヨーク41,43間に異なる磁極を有する両端面を挟持され
磁気結合部材を構成する永久磁石42とを有し、同様に固
定基板10、各ヨーク41,43間で磁束通路を形成し固定基
板10に磁気的に結合されており、永久磁石25,42の磁化
の向きは移動体20,40中の磁束通路の磁束の流れが同一
方向となるよう同一方向に着磁される。
移動体20,40には、それぞれのヨーク21,24に対し進行
方向に沿ってそれぞれ双方向に固定基板10と平行に突出
し円形断面を有する一対のヨーク22,23および一方の一
対のヨーク26,27が設けられ、ヨーク41の固定基板10に
対し垂直に位置する一対の内面41c,41dは移動体20のヨ
ーク端面22a,23aとヨーク43の内面43c,43dはヨーク端面
26a,27aとわずかな空隙を介して対向しそれぞれ対向面
を構成しており、一方一対のヨーク22,23および他の一
対のヨーク26,27にはコイルボビン31,33および35,37に
巻回された一対の電磁コイル30,32および他の一対の電
磁コイル34,36がそれぞれ装着され、その電磁コイル30,
32をそれぞれ起磁力として例えば電磁コイル30を起磁力
とするならばヨーク端面22aを経てヨーク41,当接部41a,
41b,固定基板10,当接部21aおよびヨーク21において一定
の磁束が流れるよう磁束通路が形成されその磁束でもっ
てそれぞれの対向面22a,41cおよび23a,41dにおいて電磁
力が発生し移動体20,40は進行方向に対し互いに吸引す
る方向に相対変位をなす。また電磁コイル34,36によっ
ても同様な磁束通路が形成される。
固定基板10での案内部材は第1の実施例と同様であ
る。
以上のように構成された歩進型リニアアクチュエータ
の動作は基本的には第1の実施例と同様であり、進行方
向に駆動する場合まず移動体40が固定基板10に保持され
他の移動体20が所定ストローク変位するよう並列に配さ
れた一対の電磁コイル30,34をヨーク端面22aにN極がま
たヨーク端面26aにはS極が生じるようそれぞれ異なる
方向に同時に通電し、次に、他の一対の電磁コイル32,3
6を同様にヨーク端面23aにS極がヨーク端面27aにN極
が生じるように通電することにより反対に移動体20が保
持され移動体40が所定ストローク変位し一サイクルの動
作を完了し、2組の一対の電磁コイルを交互に通電する
ことにより第1の実施例と同様に移動体20,40が固定基
板10上を連続的に歩進運動を行なうことができる。
本実施例は、固定基板10と移動体20,40の磁気結合部
材による磁束に対し一対の電磁コイル30,34および32,36
の磁束を重畳しやすい構成であるため固定基板10に対す
る移動体20,40の当接力を選択的にしかも確実に制御す
ることができる。
また、本実施例は、電磁コイル30,32および34,36の組
合せ方法により直進運動以外に第5図(a),第5図
(b)に示すように永久磁石25,42を中心とする回転運
動を行なうことができ、第5図(a)に示すように、移
動体20の永久磁石25を中心として交差するよう対称に配
した電磁コイル30,36を当接部21a,24aにて当接力が減少
し当接部41a,41bにて当接力が増加するよう図中の実線
の方向に磁束56,57が流れるよう通電することにより、
移動体40が固定基板10上に保持され移動体20が対向面41
c,22aおよび対向面43d,27a間に作用する電磁力による時
計方向の回転モーメントにより回転変位され第5図
(a)の位置関係となり、次に、一方の一対の電磁コイ
ル32,34を矢印の点線の向きに磁束58,59が流れるよう通
電することにより同様に移動体20が固定基板10に保持さ
れ、移動体40が対向面41d,23aおよび26a,43cに作用する
電磁力のモーメントにより対向面の有効な空隙と永久磁
石25,42からの各対向面までの距離により決まるステッ
プ角だけ回転変位され一サイクルの動作を完了する。
従って、本発明の構成では簡易な構成でもって2組の
電磁コイルの組合せにより固定基板10上を各移動体20,4
0が任意の方向に自己保持されながら変位する。
第6図は第3の実施例を示したものであり、本実施例
も同様に固定基板10に対し当接支持され進行方向に所定
のストロークだけ位相変位自在である一対の移動体20,4
0からなり、その移動体の一サイクルの動作のうち相対
位置を常に初期の位置関係に戻す手段をこれまでの電磁
コイルを用いる代わりに弾性部材で行なう。
移動体20および40は固定基板10上に前述のように永久
磁石25,42を側部に配しそれぞれ当接部21aおよび41aを
伴うヨーク21および41を有し固定基板10上に磁気的に結
合されている。
移動体20,40間にはヨーク41の内面41cに対向し互いに
対向面22a,41cを構成するよう突出したヨーク22がヨー
ク21に連結しており、そのヨーク22にはコイルボビン31
を伴う電磁コイル30が装着されヨーク22,ヨーク41,固定
基板10およびヨーク21を一定の磁束が流れるよう磁束通
路が形成され、その磁束でもって互いに吸引する方向に
相対変位する。
移動体20,40のコイルボビン31と対向面41c間には電磁
コイル30と同軸上に圧縮コイルバネ12が対向面22a,41c
が互いに離れる方向に付勢して設けられ、その圧縮コイ
ルバネ12の付勢力によりヨーク21の外側部に一体に樹脂
成形され移動体40の進行方向の変位の規制とともにヨー
ク41の幅方向も規制する規制部材14がヨーク41を取り囲
み当接保持している。
以上のように構成された歩進型アクチュエータにおい
て、電磁コイル30を通電することにより移動体40は固定
基板10に保持され移動体20が所定ストローク相対変位自
在の状態になると共に対向面22a,41c間に生じる電磁力
により移動体20は圧縮コイルバネ12に逆らい有効な空隙
量のみステップ状に変位し、次に電磁コイル30の通電を
止めることにより当接部21a,41aでの磁気結合部材によ
る保持力と通電時に移動体20が変位することにより蓄積
されたコイルバネ12の押し付け力とでもって移動体20お
よび40は互いに離れる方向でヨーク41が規制部材14に当
接する位置まで変位し、移動体20,40は互いに電磁コイ
ル30による変位に対しコイルバネ19により戻されながら
相対的に変位する。
この戻される変位量は電磁コイル30の立ち上がり時
間、各移動体の各質量および磁気力により生じる各当接
部21a,41aでの保持力により変化する。
一方、反対方向に駆動される場合は上記電磁コイル30
の通電を前述と反対方向にオンオフ制御することにより
コイルバネ19でもって初期状態に戻されながら移動体2
0,40は互いに相対的に変位する。この時、駆動回路は第
15図(a)に示す回路を用いることにより同様に達成さ
れる。
以上の構成により本実施例は一つの電磁コイル30と弾
性部材12のような非常に簡易な構成でもって双方向に直
進運動を行なうことができる。
また、第7図は第4の実施例を示したもので、第3の
実施例と基本的な構成は同一で双方向に駆動する際に駆
動回路構成が簡易となる構成であり、移動体20は固定基
板10との当接部21aを中心に進行方向に沿って双方向に
一対のヨーク22,23とそのヨーク22,23に装着された一対
の電磁コイル30a,30bが配され、そのヨーク22,23の対向
面22a,23aとそれぞれ対向して移動体40aおよび40bが配
されている。
各移動体20,40aおよび40bには磁気結合部材である永
久磁石25,42aおよび42bが固定基板10との各当接部21a,4
1aおよび41bにて磁束の方向が一定となるよう磁化され
その両端面をそれぞれ他のヨーク24,43aおよび43bにて
挟持されており、各移動体20と40a間および移動体20と4
0b間には、上記ヨーク22,23と同軸状に弾性部材である
圧縮コイルバネ12a,12bが各移動体の互いに離れる方向
に付勢して設けられ、その付勢力に対して移動体40aお
よび40bの進行方向の変位を規制する規制部材14が移動
体40a,40bを取り囲むよう移動体20に一体に成形して取
り付けられている。
以上のように構成された歩進型アクチュエータにおい
てその動作は基本的に第3の実施例と同様で、矢印A方
向に駆動される時は電磁コイル30aの通電のオンオフ制
御と弾性部材12aとによりまた矢印A方向と反対方向に
は電磁コイル30bの通電と弾性部材12bとでもって常に初
期状態に戻されながら移動体20と40aあるいは移動体20
と40bはそれぞれ歩進的に相対変位する。
本実施例の構成においては各電磁コイル30aおよび30b
は一方向のみしか通電されず駆動回路の構成が簡素とな
る。
第8図は第5の実施例を示したものであり、本実施例
も同様に固定基板10に対し当接支持され進行方向に所定
のストロークだけ相対変位自在である一対の移動体20,4
0からなり、各移動体20,40の磁気結合部材を永久磁石か
ら磁気結合用の電磁コイルを用いて構成したもので他の
構成は第3の実施例と同様である。
移動体20および40は固定基板10上に前述のように各当
接部21a,41aを伴うヨーク21,41を有し、そのヨーク21,4
1のそれぞれの側面には固定基板10に対し一定の空隙を
有する他のヨーク24,43が一体に連結してありそのヨー
ク24,43に磁気結合部材を構成する電磁コイル46,47が装
着され固定基板10に対し移動体20,40はそれぞれ磁気的
に結合されている。
移動体20および40間には、互いに対向面22a,41cを構
成するよう突出したヨーク22が移動体20のヨーク21に連
結しそのヨーク22に磁気駆動手段を構成する電磁コイル
30が装着され、ヨーク21,41のそれぞれの側面間には進
行方向に対し弾性部材であるくの字形状をなす一対の板
バネ19が、上記対向面22a,41cが互いに離れる方向に付
勢して設けられており、板バネ19の形状精度、剛性によ
り対向面22a,41c間の空隙を任意に設定することができ
る。
対向面22aおよび41c間のうち少なくとも一方には薄い
シート状のスペーサ13が配設されており、移動体20,40
は固定基板10上の案内部材15,16に沿って案内される。
以上の様に構成された歩進型リニアアクチュエータに
おいて第9図(a),(b),(c)を用いてその動作
を説明する。
第9図(a)において、矢印X方向に進行する場合、
常時移動体20の電磁コイル46は通電された状態となり固
定基板10に対し移動体20は電磁コイル46を起磁力とする
矢印A方向の磁束により磁気的に結合されている。
次に第9図(b)に示すように磁気駆動手段を構成す
る電磁コイル30を当接部21aにて矢印A方向の磁束を減
じる方向に通電することにより当接部21aの保持力は減
少し反対に当接部41aには矢印B方向の磁束が流れるた
め移動体40は固定基板10上に保持され移動体20は摺動可
能な状態となると共に移動体20,40の各対向面22a,41c間
には磁気力が発生するため、一対の板バネ19の押付力に
逆らって対向面22a,41c間の空隙を減じる方向に移動体2
0は相対的に変位する。
この時、移動体40が固定基板10上で、上記対向面22a,
41c間の磁気力に対して確実に保持された状態とするた
めに上記電磁コイル30の通電と同時に移動体40の磁気結
合部材である電磁コイル47を当接部41aにて矢印B方向
と同一方向に磁束が流れるよう通電し当接部41aでの保
持力を更に高めている。
次に第9図(c)に示すように上記電磁コイル30およ
び47の通電を止めることにより当接部41aでの磁束は急
激に減じ一方当接部21aでの磁束は電磁コイル46の通電
が保持されるため移動体20は当接部21aにて保持された
状態で移動体40は蓄積された板バネ19の押付け力により
所定のストロークのみ進行方向に変位する。
以上の動作が歩進運動の一サイクルであり、対向面22
a,41c間の有効な空隙ΔSのみ歩進変位する。
一方、矢印X方向と反対に変位する場合は、移動体40
の磁気結合部材である電磁コイル47を常時通電状態と
し、磁気駆動手段である電磁コイル30と移動体20中の電
磁コイル46の通電を同時にオンオフ制御することにより
同様に歩進運動を行なうことができる。
以上の構成により、本実施例は一つの電磁コイル30と
弾性部材19のような非常に簡易な構成でもって確実な歩
進量を伴い双方向に直進運動を行なうことができる。
第10図は、第6の実施例を示したものであり基本的な
構成要素は第5の実施例と同様であり双方向に駆動する
際駆動回路を簡易にし確実に歩進変位を行なう構成であ
り、移動体20および40は同様に固定基板10上に当接支持
される移動体20は当接部21aを中心に進行方向に沿い双
方向に配されて一対の対向面22a,41cおよび23a,41dを伴
うヨーク22,23を有し、そのヨーク22,23には磁気駆動手
段である電磁コイル30,32が装着されており、各移動体2
0および40間には同様にくの字形状の板バネ19a,19bが進
行方向に対し互いに離れる方向に付勢して設けてある。
移動体20および40のそれぞれの磁気結合部材として移
動体20は、固定基板10に対し永久磁石25a,25bを起磁力
として移動体40はヨーク41の中央部側面に設けた電磁コ
イル48を起磁力として固定基板10間と磁束通路を構成し
ており各当接部21aおよび41a,41bにて磁束の方向が同一
となるよう着磁あるいは通電される。
以上の様に構成された歩進型リニアアクチュエータに
おいて、その動作は基本的には第5の実施例と同様であ
り移動体20の磁気結合部材により常時固定基板10に磁気
的に結合されており、矢印X方向に進行する際は電磁コ
イル30と48の通電を同時にON/OFFすることによりまた反
対方向に進行する際は電磁コイル33と48の通電を同時に
制御することにより弾性部材である板バネ19a,19bの復
元力を用いて、移動体20および40は双方向に歩進的に変
位する。
本実施例の構成は、各電磁コイル30,32の通電方向が
一方向のみであり駆動回路構成を簡易にできると共に確
実な歩進量を伴って双方向に直進運動を行なうことがで
きる。
第11図は第7の実施例を示したものであり、本実施例
は固定部材を進行方向に中心軸を有し磁性材料よりなる
軸状部材111より構成しその軸状部材111に当接支持され
進行方向に互いに所定のストロークだけ相対変位自在で
ある一対の移動体120,140からなり、移動体120は軸状部
材111に同軸状に配され中央の穴部にて軸状部材111に当
接支持され当接部121aを有する円板状のヨーク121と、
そのヨーク121に隣接して同様に軸状部材111に一定の空
隙を介して同軸状に配された中央穴端面124aを有するヨ
ーク124と、そのヨーク121,124により異なる磁極を有す
る両端面を挟持され同様に軸状部材111と同軸状に配さ
れるリング状の永久磁石125とを有し、その永久磁石125
を起磁力としてヨーク121,当接部121a,軸状部材111,軸
状部材111とヨーク端面124a間の空隙およびヨーク124を
経て一定の磁束が流れるよう磁束通路が形成される。
一方、移動体140は軸状部材111に同軸状にヨーク121
と離間して配せられ移動体120と同様な構成を有するヨ
ーク141,ヨーク当接部141a,ヨーク143および永久磁石14
2とを有し、その永久磁石142を起磁力として軸状部材11
1と移動体140間で磁束通路が形成され、当接部121a,141
aにて磁束の方向が一定となるよう永久磁石125,142の磁
化の向きは同一方向に着磁されており、各移動体120,14
0は軸状部材111に磁気結合部材でもって磁気的に結合さ
れている。
移動体120,140間には移動体120のヨーク121と連結し
軸状部材111と同軸状に円筒状のヨーク122が配せられそ
の端面122aがヨーク141の内側面141bとわずかな空隙を
介して対向し移動体120,140の一対の対向面を構成して
おり、そのヨーク122内側には中央孔を有し軸状部材111
とわずかな隙間を介して配設されコイルボビン131を伴
う電磁コイル130が装着され、その電磁コイル130を起磁
力としてヨーク122aと側面141b側の空隙を経てヨーク14
1,軸状部材111,当接部121aおよびヨーク121間に磁束通
路が形成され、その磁束により対向面122a,141b間にて
電磁力が発生し移動体120,140は軸状部材111上を互いに
吸引方向に相対変位する。また、コイルボビン131とヨ
ーク側面141b間にはヨーク121,141を互いに離反する方
向に付勢するよう圧縮コイルバネ112が軸状部材111と同
軸状に設けられ、移動体120,140の外周部には移動体120
軸状部材111上の軸方向の変位を規制するカップ上のケ
ーシング113とそのケーシング113に係合され移動体120
のヨーク124の軸方向の変位を規制する円板部材114が取
り付けられている。
本実施例においては、ヨーク121,141の当接部121a,14
1aが案内部材を兼用している。
以上のように構成された歩進型アクチュエータにおい
て、電磁コイル130を通電することにより、前述した実
施例と同様に移動体140は固定基板111に保持され移動体
120が所定ストローク相対変位自在の状態になると共に
対向面122a,141b間に生じる電磁力により移動体120は圧
縮コイルバネ112に逆らい有効な空隙量のみステップ状
に変位し、次に電磁コイル130の通電を止めることによ
り当接部121a,141aでの磁気結合部材による保持力と通
電時に移動体120が変位することにより蓄積されたコイ
ルバネ112の押し付け力とでもって移動体120および140
は互いに離れる方向でヨーク124が円板部材114に当接す
る位置まで変位し、移動体120,140は互いに相対的に変
位する。
以上の構成により本実施例は固定部材として軸状部材
を案内部材と兼用して一つの電磁コイル30と弾性部材12
でもって双方向に直進運動を行なうことができ装置本体
がアルミ等のダイカスト基板においても非常に簡易なリ
ニアアクチュエータを構成できる。
第12図,第13図は第8の実施例を示したものであり、
基本的には第1の実施例と同様な構成をなすが第1の実
施例にて固定基板に摺動自在に支持された一対の移動体
20,40のうちどちらか一方をリニアアクチュエータを装
着する装置本体に固定し他の移動体と上記固定基板10を
所定ストローク内で相対変位可能にしたものである。
第12図において、装置本体の基板110には第1図の移
動体40と同様な構成を有する固定部材70がそのヨーク71
中央部下面で固定され、その進行方向に配した一対の当
接部71a,71bにて磁性材料からなる可動基板60を相対的
に変位自在に支持し、その固定部材70の当接部 71a,71
b間には第1図の移動体20と同様な構成でヨーク91を有
する移動体90がそのヨーク91の当接部91a,91bにて可動
板60と当接しており、固定部材70および移動体90のそれ
ぞれには磁気結合部材である永久磁石72,95が可動板60
と当接部71a,71bおよび可動板60と当接部91a,91bにて磁
気的に結合しそのときの磁束の流れが同一方向になるよ
う磁化されて保持されている。
固定部材70と移動体90間にはヨーク71の内面71c,71d
と対向面を構成してヨーク91からそれぞれ双方向に基板
110に平行に突出したヨーク92,93が配せられ、そのヨー
ク92,93には電磁コイル80,82がコイルボビン81,83に巻
回されて装着されており、電磁コイル80を起磁力とする
場合ヨーク92,対向面92aとヨーク内面71c,当接部71a,71
b,可動板61,当接部91a,91bおよびヨーク91を経て一定の
磁束が流れるよう磁束通路が形成され電磁コイル80,82
と共に磁気駆動手段を構成する。
固定部材70の当接部71a,71面上両端部には可動板60の
両側部60a,60bを案内する案内部材74,75が一体に設けら
れ可動板60が進行方向に沿って所定ストローク可動自在
に変位される。
以上の構成の本発明において基本的な動作は第1の実
施例と同様であり、無通電時に磁気結合部材により固定
部材70に可動板60が自己保持されその可動板60に移動体
90が自己保持されており、電磁コイル80を第10図に示す
実線の向きに磁束88が流れるよう通電することによりそ
の磁束88は磁気結合部材による磁束78,98と重畳して固
定部材70の当接部70a,71bにてはその当接力が減少し移
動体90の当接部91aにては当接力がより増加し、対向面7
1c,92a間に生じる電磁力により可動板60は移動体90に保
持されながら固定部材70の対向面71c,92a間の空隙を減
少する方向に移動体90と共に変位する。
次に、電磁コイル80の通電を止め電磁コイル82を通電
することにより、前述とは反対に固定部材70の当接部71
a,71bにては当接力が増加し当接部91a,91bにては当接力
は減少し対向面71d,93a間に生じる電磁力でもって可動
体60は固定部材70に保持された状態で移動体90のみ第10
図に示す初期の相対位置関係に戻り一サイクルの動作を
完了し、同様に電磁コイル80,82を交互に通電すること
により可動板60は連続的に歩進運動を行なうことがで
き、更に電磁コイル80,82の通電する方向を変えること
により可動板60は反対方向に駆動することができる。
なお、上記電磁コイル80,82は固定部材70側に配して
も同様の機能を有する。
以上のように、本実施例は可動板60が磁性材料あるい
は磁性材料を一体形成した基板であれば歩進運動を行な
うことができ部品点数の少ない簡易な構成のリニアアク
チュエータを実現できる。また、上記可動板をこのリニ
アアクチュエータを取り付ける装置本体の部材と兼用す
ることが容易であり装置全体での簡素化も達成できる。
また、磁気駆動手段が固定部材70あるいは移動体90側
に固定されるため配線を伴った移動がなく装置の信頼性
を高めることができ、必要とされるストロークに対し精
度の要望される箇所が少なくコスト,組立て性において
優位である。
なお、以上の実施例において固定部材として固定基板
10をまた可動部材として可動板60を実施例として挙げた
が磁性材料からなり直線性のある部材であれば例えば進
行方向に中心軸を有する軸状のものであれば同様の機能
を果たし、磁気結合部材の永久磁石を電磁コイルの励磁
に置き換えても同様な機能を果たす。
また、本実施例において示した例えば固定部材,移動
体および案内部材の形状は限定されるものではない。
第14図は本発明の応用の一例を示したものであり、螺
旋状または同心円状に記録された情報トラックを有する
ディスク状記録媒体101から記録情報を半導体レーザ光
を用いた光ピックアップ102にて読みとり再生する光デ
ィスク装置の光ピックアップ移送装置に用いたものであ
り、歩進型リニアアクチュエータ100はディスク装置の
基盤である固定基板110に当接支持されアクチュエータ1
00上に光ピックアップ102が保持されている。
記録媒体101はスピンドルモータ103により回転駆動さ
れ、固定基板110上には記録媒体101の半径方向に沿って
溝部105が設けられ、その溝部105にリニアアクチュエー
タ100の下部より突出した案内用ガイドピン106が嵌合自
在に配せられている。
リニアアクチュエータ100は溝部105に案内され記録媒
体101の半径方向に光ピックアップ102の記録媒体101に
対するトラック誤差に対し補正しながら駆動される。
以上のように固定部材である固定基板110に一体に案
内溝を設けアクチュエータ100をその溝部105に沿って当
接摺動させることにより光ディスク装置全体の部品点数
を大幅に減らすことができ小型,薄型化がはかれる。
また、上記案内溝部105を磁性材料であれば任意の位
置に設定することができドライブ装置全体の設計の自由
度を大きくとることができる。
発明の効果 以上のように本発明は、磁性材料よりなり走行路を有
する固定部材と、その固定部材に対し磁気的にそれぞれ
当接力を発生する磁気結合部材でもって当接支持され互
いに所定ストローク内で相対変位自在なよう対向面を有
する第1及び第2の移動体と、その第1及び第2の移動
体と協働する手段であって上記第1及び第2の移動体の
対向面に電磁力を発生する磁気駆動手段とを設けること
により、固定部材に対し常に永久磁石のような簡単な構
成の磁気結合部材でもって安定に当接保持され、しかも
第1および第2の移動体内に相対的に所定のストローク
を得ることができる駆動部すべてが収納され走行路とな
る固定部材上に突起状の磁極歯など特別な軌道を必要と
しない構成となるため全体的に部品点数の少ない簡易で
コンパクトな駆動装置を実現できるという優れた効果を
持つ。
また、固定部材に対する移動体の支持機構を簡略化で
きしかもアクチュエータ内の主要な精度を管理するだけ
でパルス状の入力信号でもって高精度な位置決め制御と
任意のストロークを設定することができ装置全体のコス
トを低く生産性に富んだリニアアクチュエータを提供す
ることができる。
更に、本発明のリニアアクチュエータを用いることに
よりドライブ装置全体においては装置の一部と兼用して
案内部材を設けることができドライブ装置全体の低コス
ト化およびコンパクト化をはかることができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の第1の実施例における歩進型リニアア
クチュエータの分解斜視図、第2図(a),(b)は第
3図(a)の1−1′における側断面図、第3図
(a),(b)は第2図(a)の2−2′における側断
面図、第4図は本発明の第2の実施例における歩進型リ
ニアアクチュエータの分解斜視図、第5図(a),
(b)は第4図の横断面図、第6図は本発明の第3の実
施例における歩進型リニアアクチュエータの側断面図、
第7図は本発明の第4の実施例における歩進型リニアア
クチュエータの分解斜視図、第8図は本発明の第5の実
施例における歩進型リニアアクチュエータの分解斜視
図、第9図(a),(b),(c)は第8図の側断面
図、第10図は本発明の第6の実施例における歩進型リニ
アアクチュエータの分解斜視図、第11図は本発明の第7
の実施例における歩進型リニアアクチュエータの側断面
図、第12図は本発明の第8の実施例における歩進型リニ
アアクチュエータの分解斜視図、第13図は第12図の側断
面図、第14図は本発明の第1の実施例における歩進型リ
ニアアクチュエータを適用した光ピックアップ移送装置
の斜視図、第15図(a)は本発明の歩進型リニアアクチ
ュエータの回路ブロック、第15図(b)は本発明の歩進
型リニアアクチュエータの動作説明図、第16図は従来の
リニアパルスモータの概念図である。 10……固定部材、12……弾性部材、13……スペーサ、14
……規制部材、15,16……案内部材、20……第1の移動
体、21,22,23……第1の移動体のヨーク、25……磁気結
合部材を構成する永久磁石、30,32……磁気駆動手段を
構成する電磁コイル、40……第2の移動体、41,43……
第2の移動体のヨーク、42……磁気結合部材を構成する
永久磁石。

Claims (19)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】磁性材料よりなる走行路を有する固定部材
    と、その固定部材に当接支持され互いに所定ストローク
    内で相対変位自在であるよう空隙を介して配せられた対
    向面と上記固定部材に対し磁気的にそれぞれ当接力を発
    生する磁気結合部材とからなる第1および第2の移動体
    と、その第1及び第2の移動体と協働する手段であっ
    て、上記各移動体の対向面に磁気力を発生し上記磁気結
    合部材による第1および第2の移動体のそれぞれの当接
    力を磁気的に制御すると共に上記磁気力により各移動体
    を相対的に変位させ以って固定部材に対し第1および第
    2の移動体を歩進的に変位せしめる磁気駆動手段とを具
    備したことを特徴とする歩進型リニアアクチュエータ。
  2. 【請求項2】第1および第2の移動体の磁気結合部材を
    各移動体が固定部材間とそれぞれ磁束通路を形成するよ
    う上記固定部材に対しそれぞれ当接部を有するヨーク部
    材とその当接部にて磁束の方向が同一となるよう磁化さ
    れ上記ヨーク部材にて保持された永久磁石とより構成し
    たことを特徴とする請求項(1)記載の歩進型リニアア
    クチュエータ。
  3. 【請求項3】第1および第2の移動体中の対向面を磁気
    結合部材のヨーク部材と連結し上記固定部材と平行にな
    るように各移動体に配せられたヨーク部材の端面からな
    りその対向する空隙が移動体の進行方向に沿って可変自
    在に配されたことを特徴とする請求項(1)記載の歩進
    型リニアアクチュエータ。
  4. 【請求項4】各移動体の対向面を磁気結合部材の当接部
    中心線上に位置して構成したことを特徴とする請求項
    (3)記載の歩進型リニアアクチュエータ。
  5. 【請求項5】各移動体の対向面に非磁性材料のシート状
    のスペーサを付加して構成したことを特徴とする請求項
    (3)記載の歩進型リニアアクチュエータ。
  6. 【請求項6】磁気駆動手段を磁気結合部材の当接部を中
    心に進行方向に沿って双方向に各移動体間の対向面を配
    しそのそれぞれの対向面に交互に磁気力を発生しかつ磁
    気結合部材それぞれの当接部を経て第1および第2の移
    動体と固定部材間とに磁束通路が形成されるよう上記各
    対向面を有するヨーク部材に装着された一対の電磁コイ
    ルとより構成したことを特徴とする請求項(1)記載の
    歩進型リニアアクチュエータ。
  7. 【請求項7】第1および第2の移動体の磁気結合部材を
    各移動体が固定部材間とで作る磁束通路にて固定部材と
    の空隙を設けて構成したことを特徴とする請求項(1)
    記載の歩進型リニアアクチュエータ。
  8. 【請求項8】磁気駆動手段を各移動体間に一対の対向面
    を配しその対向面を有するヨーク部材に装着された電磁
    コイルと各移動体間に配され上記対向面を進行方向に互
    いに離反する方向に付勢する弾性体とより構成したこと
    を特徴とする請求項(1)記載の歩進型リニアアクチュ
    エータ。
  9. 【請求項9】磁気駆動手段の弾性体をヨーク部材と同軸
    状に配した圧縮コイルバネとより構成したことを特徴と
    する請求項(8)記載の歩進型リニアアクチュエータ。
  10. 【請求項10】各移動体中どちらか一方に進行方向に対
    し他の移動体が離反する相対変位を規制する規制部材を
    一体に構成したことを特徴とする請求項(8)記載の歩
    進型リニアアクチュエータ。
  11. 【請求項11】磁気駆動手段を磁気結合部材の当接部を
    中心に進行方向に沿って双方向に各移動体間の対向面を
    配しそのそれぞれの対向面に交互に磁気力を発生しかつ
    磁気結合部材それぞれの当接部を経て第1および第2の
    移動体と固定部材間とに磁束通路が形成されるよう上記
    各対向面を有するヨーク部材に装着された一対の電磁コ
    イルと各移動体間に配され上記対向面を進行方向に互い
    に離反する方向に付勢する弾性体とより構成したことを
    特徴とする請求項(1)記載の歩進型リニアアクチュエ
    ータ。
  12. 【請求項12】第1および第2の移動体の磁気結合部材
    を各移動体が固定部材間とそれぞれ磁束通路を形成する
    よう上記固定部材にそれぞれ当接部を有するヨーク部材
    とそれぞれの当接部にて磁束の方向が同一となるようそ
    のヨーク部材に装着された電磁コイルとから構成したこ
    とを特徴とする請求項(1)記載の歩進型リニアアクチ
    ュエータ。
  13. 【請求項13】固定部材を平坦な走行路を有する板状の
    固定基板から構成し第1および第2の移動体を進行方向
    に沿って案内自在になるよう案内部材を配したことを特
    徴とする請求項(1)記載の歩進型リニアアクチュエー
    タ。
  14. 【請求項14】固定部材の案内部材を固定部材に一体に
    設けた溝部とその溝部に勘合自在に摺動され各移動体に
    設けられた案内用ピンとより構成したことを特徴とする
    請求項(13)記載の歩進型リニアアクチュエータ。
  15. 【請求項15】固定部材の案内部材を各移動体が固定部
    材から離脱をすることを防ぐ規制面と各移動体を案内す
    る案内面とより構成したことを特徴とする請求項(13)
    記載の歩進型リニアアクチュエータ。
  16. 【請求項16】固定部材を進行方向に中心軸を有し直線
    性のある軸状部材から構成したことを特徴とする請求項
    (1)記載の歩進型リニアアクチュエータ。
  17. 【請求項17】磁気結合部材を有する第1および第2の
    移動体と磁気駆動手段とを軸状の固定部材と同軸状に構
    成したことを特徴とする請求項(16)記載の歩進型リニ
    アアクチュエータ。
  18. 【請求項18】各移動体の磁気結合部材を固定部材に対
    してそれぞれ一対の当接部を有する一対のヨーク部材と
    その各当接部において磁束方向が同一となるよう磁化さ
    れその磁化方向両端面を上記一対のヨーク部材にて挟持
    された永久磁石とより構成し、上記磁気駆動手段を磁気
    結合部材の一対の当接部を中心に進行方向に沿ってそれ
    ぞれ双方向に配した各移動体間の対向面を有し上記磁気
    結合部材の一対のヨーク部材とそれぞれ連結する一対の
    ヨーク部材を配し、そのヨーク部材、固定部材および同
    一方向の磁束を有する各磁気結合部材のヨーク部材の当
    接部を経て磁束通路が形成されるよう上記一対のヨーク
    部材に装着された一対の電磁コイルから構成したことを
    特徴とする請求項(1)記載の歩進型リニアアクチュエ
    ータ。
  19. 【請求項19】装置本体に固定された固定部材と、その
    固定部材に当接支持された磁性材料からなる走行路を有
    する可動部材と、上記固定部材に離間して配され上記可
    動部材を当接支持し上記固定部材間と進行方向に対し空
    隙を介して対向面を有し所定ストローク内で相対変位自
    在である移動体と、その移動体と上記固定部材内にあり
    上記可動部材に対し磁気的にそれぞれ当接力を発生する
    磁気結合部材と、上記固定部材と移動体間の協働する手
    段であって上記対向面に磁気力を発生し上記磁気結合部
    材による固定部材および移動体の当接力を磁気的に制御
    すると共にその磁気力により上記移動体を相対的に変位
    させ以って上記固定部材に対し可動部材を歩進的に変位
    せしめる磁気駆動手段とを具備したことを特徴とする歩
    進型リニアアクチュエータ。
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