JP2682007B2 - 吸水性樹脂を製造する方法 - Google Patents

吸水性樹脂を製造する方法

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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は吸水性樹脂を製造する方法に関するものであ
る。
(従来の技術) 吸水性樹脂は近年、生理用品、紙おむつなどの衛生用
品や、農園芸材料、土木建築材料、化粧品など広範な分
野に用いられている。
吸水性樹脂としては、デンプン−アクリロニトリル加
水分解物、デンプン−ポリアクリル酸塩架橋物、カルボ
キシメチルセルロース、ポリアクリル酸ソーダ架橋物な
どが知られている。しかし、これらの内デンプンを含む
物は、長期の保水力に欠ける欠点があり、また、カルボ
キシメチルセルロースは吸水量が満足出来るものではな
い。これに較べて、ポリアクリル酸ソーダ架橋物は、吸
水能が高いうえ、原料であるアクリル酸が工業的に入手
しやすく、品質が一定で安価であり、しかも腐敗等の欠
点もないなど、数々の利点を有するため、吸水性樹脂の
主流となっている。
しかしながら、上記した利点を有するポリアクリル酸
ソーダ架橋物ではあるが、アクリル酸塩の重合速度が非
常に早く、水溶液重合を行うと粘度が著しく高くなると
いう問題点がある。特に、濃度の高い水溶液で重合を行
うと、重合熱の除去が困難なため、いわゆるポプコーン
重合が起こり、多孔質で不溶液の架橋ポリマーとなり、
吸水能のコントロールが難しくなる。このため、ポリア
クリル酸塩吸水性樹脂の製造は、主として逆相懸濁重合
で行われることが多い。ここで、逆相懸濁重合とは、水
溶性単量体の水溶液を油中水型分散剤によって油相中で
懸濁させ、その懸濁液の状態で単量体を重合させて重合
物を得る方法である。
上記の逆相懸濁重合法では、好適な分散剤を選択する
ことが、重合物の粒径や吸水速度、吸水量を調整するう
えで極めて重要である。分散剤としては、従来より各種
の物質が知られており、例えば脂肪酸モノグリセライド
や、ショ糖脂肪酸エステル等が知られている(特開昭55
-161813号公報)。
(発明が解決しようとする課題) しかしながら、脂肪酸モノグリセライドを分散剤とし
て使用した場合、重合工程に続く水分の共沸除去工程に
おいて、非常に強固な二次凝集を起こし易く、かつ、一
部、塊状重合物が生成してしまう。また、ショ糖脂肪酸
エステルを分散剤として使用した場合、その使用割合が
3重量%以下だと乾燥後のポリマー粒子の流動性が悪
く、粉体としての取り扱いが非常に煩雑になる。
本発明は、水分の共沸除去工程における二次凝集が少
なく、かつ、生成樹脂粒子の流動性が良好で、しかも吸
水能、吸水速度、ゲル強度の優れた吸水性樹脂を製造す
る方法を提供することを目的とするものである。
(課題を解決するための手段) すなわち、本発明は水溶性ラジカル重合開始剤を含有
するアクリル酸アルカリ金属塩水溶液を、アクリル酸ア
ルカリ金属塩の0.1〜2.0重量%の量のエリスリトール脂
肪酸エステルの存在下に、石油系炭化水素溶媒中で逆相
懸濁して該アクリル酸アルカリ金属塩を重合させ、次い
で得られた樹脂中の水分を共沸除去して吸水性樹脂を製
造する方法を要旨とするものである。
本発明における、水溶性ラジカル重合開始剤として
は、従来公知のもの、例えば、過硫酸アンモニウム、過
硫酸カリウム等の過硫酸塩などを挙げることができる。
これらの重合開始剤の使用量としては、通常アクリル酸
塩に対して約0.001〜2.0重量%、好ましくは0.01〜1.0
重量%となる範囲を挙げることができる。
本発明におけるアクリル酸アルカリ金属塩水溶液は、
アクリル酸を、例えば水酸化ナトリウム、水酸化カリウ
ム、水酸化リチウム等により中和することによって得る
ことができる。その中和度は、通常、約50〜96重量%で
あれば良い。中和度が50%に満たない場合には、重合度
が低下し吸水能が劣る傾向にあり、逆に95%を越えても
特に利点はない。このアクリル酸アルカリ金属塩水溶液
の濃度としては、30重量%から飽和溶解度の範囲が挙げ
られる。該濃度が30重量%未満であると、懸濁液の安定
性が低下したり、また、脱水に多大なエネルギーを要す
る。
本発明における石油系炭化水素溶媒としては、ノルマ
ルヘキサン、ノルマルヘプタン、リグロイン等の脂肪族
炭化水素、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン等の
脂環族炭化水素を挙げることができ、特にノルマルヘプ
タン、シクロヘキサンが工業的に品質が一定であり、か
つ安価であるので好適である。使用する石油系炭化水素
溶媒と前記単量体水溶液との容積比は、広い範囲から選
べるが、1/2〜2/1とするのが望ましい。
本発明において分散剤として用いるエリスリトール脂
肪酸エステルは、発酵法などにより得たエリスリトール
に脂肪酸クロライドを反応させるか、エリスリトールと
油脂または脂肪酸メチルエステルとをエステル交換反応
させることにより得ることができる。構成脂肪酸として
は、ミリスチン酸、バルミチン酸、ステアリン酸などが
挙げられ、特にステアリン酸が好ましい。エリスリトー
ル脂肪酸エステルの使用量としては、アクリル酸塩の0.
1〜2.0重量%の範囲を挙げることができる。0.1重量%
未満の濃度では得られる樹脂の流動性が劣り、また、2.
0重量%を越える濃度で用いても特に効果が顕著となら
ず、むしろ経済的に不利である。
本発明の逆相懸濁重合法としては、上記した特定のエ
リスリトール脂肪酸エステルを分散剤として使用するこ
と以外は、従来公知の方法を挙げることができる。一例
を挙げると、加温及び冷却操作が可能な反応容器中で、
分散剤を溶解した石油系炭化水素溶媒と、あらかじめ重
合開始剤を溶解させたアクリル酸塩水溶液とを攪拌、及
び窒素気流下で混合して系内の酸素を追い出す。次いで
系内を50〜70℃に昇温し重合を開始させるが、発熱の状
態によっては、適宜冷却または加熱する。50〜70℃で1
〜2時間反応させた後、反応系をそのまま、または、新
たに溶媒を加えて常圧で加熱し、重合物中に含まれる水
を共沸下に留去し、重合反応前に系内に含まれていた水
の70〜90%が留去されたことを確認し、次いで減圧下に
溶媒を留去することによって樹脂を得ることができる。
以上のごとき方法によって得られる本発明の吸水性樹
脂は、平均して30〜50μm粒径の流動性の良い白色粉末
であり、わずかに生じた二次凝集物も指で容易に粉砕す
ることができる。
(実施例) 以下、実施例及び比較例により本発明を具体的に説明
するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
以下の実施例及び比較例において、二次凝集の程度、
20メッシュのふるいを通過する樹脂の重量比率をもって
表した。すなわち、比率の高い方が、二次凝集の少ない
樹脂と判断した。
粒子の流動性は、傾斜法により安息角を測定すること
により定量化した。
吸水量は、以下の操作によって得られる数値で表し
た。すなわち、吸水性樹脂1gを200mlの0.9%生理食塩水
に分散させ、30分後に200メッシュの金網により過
し、金網上に残った吸水後の樹脂の重量を測定し吸水量
とした。
また吸水速度は、以下の操作によって測定した。すな
わち、あらかじめ50mlのピーカーに生理食塩水30mlを入
れ、長さ2.2cmのテフロンコートのスターラーバーより6
00rpmの速度で攪拌しておき、この中に吸水性樹脂1.0g
を投入した。樹脂の投入から、樹脂が膨潤することによ
り液の流動性が低下し攪拌中心の水流渦が消えるまでに
要した時間をもって吸水速度とした。
実施例1 攪拌機、還流冷却器、滴下漏斗及び窒素導入管を付し
た500mlの四つ口セパラブルフラスコにノルマルヘプタ
ン180mlをとり、エリスリトールステアレート3.0gを添
加した。窒素ガスを導入しつつ溶液を60℃まで加温し、
エステルを溶解したのち25℃まで冷却した。これとは別
に20.1重量%水酸化ナトリウム水溶液41.5gによりアク
リル酸20gを中和した後、過硫酸カリウム0.03gを溶解さ
せた。このアクリル酸塩水溶液を上記セパラブルフラス
コに加えて十分に分散させた後、液温を60℃まで昇温
し、その後2時間保持し重合反応をおこなった。水とノ
ルマルヘプタンを共沸させ水を除去した後、系内温度を
40℃以下にし減圧乾燥により溶媒を留去することによ
り、粒径が40〜50μmの重合物13.5gを得た。
実施例2 分散剤をエリスリトールパルミテートにかえたこと以
外は、実施例1と同条件で重合を行い粒径の分布範囲が
35〜50μmの重合物13.6gを得た。
比較例1 分散剤をグリセリンモノステアレートにかえたこと以
外は、実施例1と同条件で重合を行い、10〜30μmの粒
子が激しく二次凝集した重合物6.0gと、塊状重合物7.5g
を得た。
比較例2 分散剤をショ糖ジ,トリステアレートにかえたこと以
外は、実施例1と同条件で重合を行い粒径の分布範囲が
100〜500μmの重合物13.4gを得た。
上記各試験法に従って得られた結果を、第1表に示
す。
(発明の効果) 本発明方法によれば、水分の共沸除去工程における二
次凝集が少なく、かつ、生成樹脂粒子の流動性が良好
で、しかも吸水能、吸水速度、ゲル強度の優れた吸水性
樹脂を製造することができる。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】水溶性ラジカル重合開始剤を含有するアク
    リル酸アルカリ金属塩水溶液を、アクリル酸アルカリ金
    属塩の0.1〜2.0重量%の量のエリスリトール脂肪酸エス
    テルの存在下で、石油系炭化水素溶媒中で逆相懸濁して
    該アクリル酸アルカリ金属塩を重合させ、次いで得られ
    た樹脂中の水分を共沸除去して吸水性樹脂を製造する方
    法。
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