JP2681748B2 - 流動床炉における安定燃焼方法及び装置 - Google Patents

流動床炉における安定燃焼方法及び装置

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JP2681748B2 JP6078199A JP7819994A JP2681748B2 JP 2681748 B2 JP2681748 B2 JP 2681748B2 JP 6078199 A JP6078199 A JP 6078199A JP 7819994 A JP7819994 A JP 7819994A JP 2681748 B2 JP2681748 B2 JP 2681748B2
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尚一郎 横山
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、発熱量が比較的高い都
市ごみ、産業廃棄物、石炭等を流動床炉にて安定燃焼さ
せる方法及び装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、流動床炉においては、流動媒体と
して、砂等が用いられており、流動層の温度は600〜
650℃の範囲に入るように制御されている。被処理物
の燃焼により流動層温度が上昇するので、従来、流動床
炉の冷却は、炉内に注水することにより行われている
(例えば、特開平4−39509号公報参照)。また、
特開昭61−149711号公報には、排ガスを空気と
ともに風箱に供給して、流動層温度の急速な制御を行う
ことができるようにした流動床炉が記載されている。
【0003】図6は、従来の水注入方式の流動床炉10
を示している。12は流動層、14は流動層に接続され
た温度検出制御手段、16は空気押込ファン、18は不
燃物排出導管である。図6に示す流動床炉においては、
炉内に注水することにより炉内温度を低下させる。この
場合、注水ライン20の水量調節弁22と温度検出制御
手段14とを接続して、流動層12の温度が一定範囲に
入るように注水量を制御する。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】図6に示す従来の注水
方式の流動床炉では、炉内に注水して流動層温度を冷却
するので、水の潜熱分、炉出口温度が低下し過ぎ、CO
低減、ダイオキシン低減のための高温燃焼に逆行するも
のである。高温を維持するためには、空気量を絞ること
になり、これが不完全燃焼の原因ともなるという問題点
があった。また、燃焼排ガス冷却装置がボイラ方式の場
合は、注水により、ボイラ蒸発量が減少するという欠点
があった。
【0005】また、流動層内に、空気とともに排ガスを
供給する場合は、炉内温度が低下して注水量を減少させ
ることができるが、投入廃棄物等の燃料の燃焼が不完全
になるという問題がある。とくに、投入廃棄物等の燃料
の負荷が変動すると、この影響が大きく、安定な燃焼を
実施することが難しかった。
【0006】本発明は上記の諸点に鑑みなされたもの
で、本発明の目的は、流動床炉の被処理物投入ゾーンの
風箱のみに排ガス再循環用ガスを導入して流動媒体を流
動化させることにより、投入された被処理物をゆるやか
に燃焼させ、被処理物の負荷変動の影響を小さくして、
完全燃焼及び安定燃焼を図るとともに、炉内冷却のため
の注水量の低減を図ることができる流動床炉における安
定燃焼方法及び装置を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段及び作用】上記の目的を達
成するために、本発明の流動床炉における安定燃焼方法
は、図1及び図2に示すように、流動床炉10の被処理
物投入ゾーンAの流動層下側の空気を供給する風箱内に
設けられた小風箱24に、熱回収後の冷却された酸素濃
度の低い燃焼排ガスを循環・供給して投入された被処理
物をゆるやかに燃焼させ、風箱の他の部分には空気を供
給して流動媒体を流動化させることを特徴としている。
図2に示すように、被処理物投入ゾーンAの風箱24
は被処理物投入ゾーン(廃棄物投入範囲)Aより若干広
くなるよう小風箱24として形成することが好まし
い。しかし、この小風箱24は必ずしも上記のように
置する必要はなく、仕切をなくして小風箱24の設置す
べき位置に排ガスを導入するように構成することも可能
である。26は空気分散板、28は空気を導入する風
箱、30は排ガス再循環ライン、32は排ガス流量調節
手段(弁、ダンパー等)である。
【0008】上記の方法において、温度制御手段14と
排ガス流量調節手段32とを接続して、排ガス供給量を
調節して被処理物投入ゾーンAの流動層温度を制御する
ことができるように構成することが好ましい。また、燃
焼排ガス風量制御に最大及び最小の制限を設けることが
好ましい。
【0009】本発明の流動床炉における安定燃焼装置
は、図1及び図2に示すように、空気で流動化する流動
層12を備えた流動床炉10の被処理物投入ゾーンAの
流動層12下側の空気を供給する風箱28内に小風箱2
4を設け、この小風箱24に熱回収後の冷却された酸素
濃度の低い燃焼排ガスを循環・供給して投入された被処
理物をゆるやかに燃焼させるための、排ガス流量調節手
段32を備えた排ガス再循環ライン30を接続し、流動
層12に接続された温度制御手段14と前記排ガス流量
調節手段32とを、排ガス流量により流動層温度を制御
するように接続したことを特徴としている。温度制御手
段14は、被処理物投入ゾーンAの流動層12に接続す
ることが好ましい。
【0010】上記のように、被処理物投入ゾーンAの小
風箱24に冷却された酸素濃度の低い燃焼排ガス(酸素
濃度約10%)を供給し、他のゾーンBの風箱28には
空気(酸素濃度21%)を供給する。このため、ゾーン
Aでは被処理物の燃焼が抑制され(被処理物がゆるやか
に燃焼する)、ゾーンBでは、ゾーンAで一部ガス化し
て拡散してきた被処理物が、空気中の酸素で安定燃焼す
る。
【0011】
【実施例】以下、本発明を実施例に基づいてさらに詳細
に説明するが、本発明は下記実施例に何ら限定されるも
のではなく、適宜変更して実施することが可能なもので
ある。図3は、本発明の流動床炉における安定燃焼方法
を実施する装置の一実施例を示している。流動床炉10
の流動層12から不燃物を含む砂等の流動媒体は、不燃
物排出導管18により抜き出され、篩等の分級装置(図
示略)で大径の不燃物と流動媒体とに分離され、不燃物
は系外に排出され、流動媒体は流動床炉10に循環され
る。
【0012】34は廃棄物等の被処理物投入口で、この
投入口34から投入された被処理物が落下する流動層上
の領域、すなわち被処理物投入ゾーンA(図4参照)の
流動層下側に小風箱24を設ける。したがって、この小
風箱24は、空気を供給する風箱28内に設けられるこ
とになる。なお、図5に示すように、空気を供給する風
箱28を仕切板36により区画して小風箱24aを形成
してもよい。
【0013】38はボイラ方式の熱交換器、空気予熱器
等の燃焼排ガス冷却装置、40は脱硝装置、脱硫装置、
脱塵装置等の排ガス処理装置、42は誘引ファン、44
は排ガス再循環ファン、46は煙突である。排ガス流量
調節手段32には排ガス流量検出制御手段50が接続さ
れ、この排ガス流量検出制御手段50と、被処理物投入
ゾーンAの流動層に接続された温度検出制御手段14と
が接続されて、排ガス流量を調節することにより、被処
理物投入ゾーンAの流動層温度が所定の範囲に入るよう
に制御されるようになっている。
【0014】ゾーンAの流動層12の温度は、燃焼を安
定させるために、550〜700℃、望ましくは600
〜650℃の範囲に制御される必要がある。この範囲未
満であると、ガス化反応となるため、被処理物が充分燃
焼しなくなり、一方、この範囲を超えると、燃焼速度が
速すぎて、CO及びダイオキシンの発生量が増加する傾
向がある。本実施例では、上記のように、被処理物投入
域直下(ゾーンA)の小風箱24又は24aに冷却され
た排ガス(例えば150〜200℃前後)を再循環させ
ることにより、この部分のO2 分圧を下げ、ゆるやかな
燃焼をさせ、一部ガス化した被処理物がO2 分圧の高い
ゾーンBに流動層内を横方向に攪拌されて移動し、層内
一様に均一な燃焼が行われ、総合的な完全燃焼が達成さ
れる。また、被処理物投入ゾーンAの流動層の温度を最
適温度に制御するために、排ガス再循環量に最大(H)
及び最小(L)の制限を設け、これを主に、注水を補助
として流動層温度を制御する。
【0015】このように、被処理物投入域部の小風箱に
排ガス再循環用排ガスを使用すると、この部分の燃焼用
酸素濃度が21%から約10%に低下するため、この部
分における流動層内での燃焼率が低下し、廃棄物の質、
廃棄物量の負荷変動を吸収しやすくなる。また、ゾーン
A以外の他の流動層には空気(O2 =21%)が注気さ
れているので、排ガス再循環風箱域より拡散してきた、
一部ガス化した廃棄物が効率よく燃焼する。これは、流
動床特有の欠点である廃棄物投入量変化、質変化に対し
て、フレキシブルに対応できることを意味しており、従
来のように、被処理物のドカ落ち(大量に落下するこ
と)によるCOの異常発生(例えば、瞬時1000ppm
)を防止することができる。
【0016】また、被処理物投入域(ゾーンA)の流動
層温度が600℃近辺にあると、安定燃焼が可能であ
り、そのため、最も重要な廃棄物投入域の温度を検出し
て、排ガス再循環量を制御(流動層の流動化条件から、
最大(H)、最小(L)の流量を設定)する。これです
べて制御できない場合には、前述のように補助制御とし
て、別途この部分に注水制御を行なう。なお、上記の制
御方法以外に、循環する排ガス量を一定に制御する方法
を採用することもある。本実施例では、通常の流動床炉
について説明したが、流動媒体を2室間で循環させる循
環流動床炉にも本発明を適用することが可能である。
【0017】
【発明の効果】本発明は上記のように構成されているの
で、つぎのような効果を奏する。(1) 流動床炉の被処理物投入ゾーンの小風箱に酸素
濃度の低い燃焼排ガスを循環・供給することにより、投
入された被処理物をゆるやかに燃焼させ、被処理物の負
荷変動の影響を小さくできるので、完全燃焼及び安定燃
焼を図ることができる。) 注水量を低減することができるので、炉内温度
の低下を防ぐことができ、完全燃焼及び安定燃焼を図る
ことができる。 () 注水量を低減することができるので、水の潜熱
分、熱ロスがなくなって熱効率の向上につながり、ガス
冷却装置がボイラ方式の場合は、発生蒸気量を増すこと
ができる。 () 流動層内のO濃度は排ガス再循環分下げられ
るが、流動用気体のトータル流量が変わらないため、不
燃物排出特性は変わらず、良好な効果が得られる。な
お、不燃物排出性能は流動用空気量と大きく関係するた
め、風箱へ供給する全風量は変えることができない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の流動床炉における安定燃焼方法を実施
する装置の一実施例を示すフローシートである。
【図2】図1におけるII矢視図である。
【図3】本発明の方法を実施する装置の他の実施例を示
すフローシートである。
【図4】図3におけるIV矢視図である。
【図5】本発明の方法を実施する装置のさらに他の実施
例を示すフローシートである。
【図6】従来の流動床炉における安定燃焼方法を実施す
る装置のフローシートである。
【符号の説明】
10 流動床炉 12 流動層 14 温度制御手段 16 空気押込ファン 18 不燃物排出導管 20 注水ライン 22 水量調節弁 24 小風箱 24a 小風箱 26 空気分散板 28 風箱 30 排ガス再循環ライン 32 排ガス流量調節手段 34 被処理物投入口 36 仕切板 38 ガス冷却装置 40 排ガス処理装置 42 誘引ファン 44 排ガス再循環用ファン 46 煙突 50 排ガス流量検出制御手段 A 被処理物投入ゾーン B 他のゾーン

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 流動床炉の被処理物投入ゾーンの流動層
    下側の空気を供給する風箱内に設けられた小風箱に、熱
    回収後の冷却された酸素濃度の低い燃焼排ガスを循環・
    供給して投入された被処理物をゆるやかに燃焼させ、風
    箱の他の部分には空気を供給して流動媒体を流動化させ
    ることを特徴とする流動床炉における安定燃焼方法。
  2. 【請求項2】 燃焼排ガス供給量を調節して被処理物投
    入ゾーンの流動層温度を制御することを特徴とする請求
    項1記載の流動床炉における安定燃焼方法。
  3. 【請求項3】 燃焼排ガス風量制御に最大及び最小の制
    限を設けることを特徴とする請求項2記載の流動床炉に
    おける安定燃焼方法。
  4. 【請求項4】 空気で流動化する流動層を備えた流動床
    炉の被処理物投入ゾーンの流動層下側の空気を供給する
    風箱内に小風箱を設け、この小風箱に熱回収後の冷却さ
    れた酸素濃度の低い燃焼排ガスを循環・供給して投入さ
    れた被処理物をゆるやかに燃焼させるための、排ガス流
    量調節手段を備えた排ガス再循環ラインを接続し、流動
    層に接続された温度制御手段と前記排ガス流量調節手段
    とを、排ガス流量により流動層温度を制御するように接
    続したことを特徴とする流動床炉における安定燃焼装
    置。
  5. 【請求項5】 温度制御手段が、被処理物投入ゾーンの
    流動層に接続されていることを特徴とする請求項4記載
    の流動床炉における安定燃焼装置。
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