JP2681028B2 - 真空排気システム - Google Patents

真空排気システム

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JP2681028B2
JP2681028B2 JP3599392A JP3599392A JP2681028B2 JP 2681028 B2 JP2681028 B2 JP 2681028B2 JP 3599392 A JP3599392 A JP 3599392A JP 3599392 A JP3599392 A JP 3599392A JP 2681028 B2 JP2681028 B2 JP 2681028B2
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JP
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sample
vacuum chamber
vapor deposition
getter material
pump
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JP3599392A
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洋揮 川田
憲二 尾高
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科学技術庁長官官房会計課長
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  • Compressors, Vaccum Pumps And Other Relevant Systems (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、少なくとも真空槽と、
真空槽内を排気するためのポンプとからなる真空排気シ
ステムに関し、特に、真空槽内に装着した試料の周辺を
集中的に真空排気することにより、試料周辺を極高真空
に保つ方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来は、例えば、特願平2−239679 号明
細書に記載されているように、真空槽にゲッタポンプを
取付け、ゲッタポンプ内に拡散してくる気体分子を吸着
して除去することにより、真空槽内を排気していた。特
に、圧力を10~10Pa 以下の極高真空状態にするため
に、ゲッタポンプが用いられる。
【0003】このような極高真空状態では、表面へのガ
ス分子の吸着がほとんど無いので、表面を清浄化した試
料を、長時間にわたり分析や加工することができる。
【0004】ところで、ゲッタポンプを動作させるに
は、まずTiなどのゲッタ材料を通電加熱等で蒸発さ
せ、真空槽内面や蒸着板、あるいはシュラウドの表面
に、Tiの薄い蒸着膜を形成する。そうすると、真空槽
内を飛び回るガス分子が、化学的に活性なTi膜に捕え
られるので、槽内のガスが排気されることになる。
【0005】しかし、ゲッタ材料の通電加熱時に、材料
内部に含まれている不純物が、ガス分子になって出てく
る。たとえば、メタンや、Ar,H2 などがある。これ
らは、Tiが除去しにくいガスなので、別なポンプで排
気しなければならない。
【0006】また、通電加熱時には、ゲッタ材料自身だ
けでなく、蒸着板やその周辺部も同時に加熱されるの
で、これらからもガスが放出される。例えば、H2O や
CO,CO2 などである。これらは、Ti膜により除去
できるが、いったん真空容器内部に付着してしまうと、
なかなか脱離してこないので、長時間にわたって少しず
つ真空槽内に放出され続け、排気が困難なガスである。
【0007】以上のガスを除去するために、ゲッタ材の
加熱と排気を何回も繰り返し、ゲッタ材や蒸着板などか
ら放出されるガスを、徐々に減少させていく手法がとら
れている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】真空槽内に試料を装着
し、試料に電子線やX線などを照射して分析したり、試
料を加工したりすると、試料から多量の気体分子が放出
される。これらは、真空槽の内壁で吸着脱離を繰り返し
ながら、真空槽に取付けたポンプまで拡散していき、排
気される。
【0009】しかし、H2O やCOなどの脱離しにくい
気体はポンプに到達するまで時間がかかるため、分析中
の圧力を低く保つことは困難である。また、真空槽内に
放出されたガス分子の一部は、また試料自身へと戻って
しまい、試料表面を汚染する。特に、H2O やCOなど
の脱離しにくい気体は、真空槽内に残留する傾向が強い
ため、汚染の主原因になる。
【0010】最近、試料表面を、吸着分子のほとんど無
いような超清浄な表面とし、分析や加工を行う技術の開
発が進められている。例えば、真空槽内を、10~10
a 以下の極高真空状態に保って、試料表面を超清浄化
すると、数十時間にわたって超清浄状態を維持すること
ができる。しかし、分析や加工によって試料内部から放
出される気体分子は、極高真空下では、無視できない程
放出される。そこで、真空槽に取付けたポンプの排気能
力を高め、圧力を下げようとするが、試料表面にいった
ん吸着してしまったガス分子は、すぐには脱離してこな
いので、超清浄表面を維持することが困難となる。
【0011】また、ゲッタポンプを動作させるのに、ゲ
ッタ材を加熱蒸発させるが、このときに放出されてしま
う不純物ガスが、真空槽内に吸着し、長時間にわたり再
放出される。これらを短時間で除去するには、真空槽を
ベーキングしなければならない。
【0012】
【課題を解決するための手段】ゲッタポンプを試料近傍
あるいは試料の周囲へ移動させ、試料から発生する気体
分子を、直接捕獲して除去する。
【0013】ゲッタ材の加熱蒸発を、ゲートバルブで仕
切られた別の真空槽内、または試料から離れたところで
行うことにより、発生する不純物ガスが、主真空槽へ侵
入したり、試料に付着したりしないようにする。
【0014】
【作用】ゲッタポンプは、試料から離れた位置あるいは
別な真空槽内で加熱され、排気作用が活性化される。そ
の後、試料の分析や加工を行うときに、試料近傍へ移動
させる。このようにすると、ポンプを活性化したときの
気体分子が、試料や分析機器を汚染することがない。ま
た、試料の近傍または周囲に活性なポンプがあるため、
試料から放出された気体分子は直接捕獲されてしまうの
で、試料を汚染することがない。
【0015】
【実施例】図1に、本発明の一実施例を示す。例えば、
Tiなどのゲッタ材1を、試料2のある分析用真空槽3
とは別の、予備加熱用真空槽4にて加熱蒸発させ、蒸着
板5の表面に、Tiの活性な蒸着膜を形成する。予備加
熱用真空槽4のベース圧力が、ポンプ8の排気により、
下がって安定したら、ゲートバルブ6を開け、搬送機構
7により、蒸着板5を分析用真空槽3の中にある試料2
の近傍へ移動させる。分析用真空槽3は、ポンプ9であ
らかじめ排気してある。蒸着板5には、孔が開けられて
おり、そこを電子線やX線などが通って、試料2に照射
され、試料2の分析や加工が行われる。
【0016】このようにすると、試料2から放出される
気体分子のほとんどは、蒸着板5に直接、捕獲されてし
まうので、これらが真空槽内に残留して、試料2の表面
を汚染してしまうことがない。
【0017】蒸着板5は、円筒形あるいは箱形にし、試
料2を取り囲めるようにしてもよい。このようにする
と、試料2から放出される気体分子を、効果的に捕獲す
ることができる。
【0018】蒸着板5の代わりに、ゲッタ材1自身を試
料2の近傍に移動させてもよい。ゲッタ材1自体も排気
作用があるので蒸着板を省略することができるからであ
る。このとき、ゲッタ材1を、円筒形や箱形にしてもよ
い。また、ワイヤ状のゲッタ材を、メッシュ状にした
り、コイル状に巻いたりしてもよい。
【0019】図2に示すように、蒸着板5の搬送を省略
することもできる。まず、ゲッタ材1を加熱して蒸着膜
を形成し、蒸着板5のポンプ作用を活性化させる。この
とき、ゲッタ材1から気体分子が放出されるが、これら
は蒸着板5あるいはポンプ9により排気される。この
間、試料2は別の真空槽で待機させ、放出された気体分
子が付着しないようにする。ゲッタ材1の加熱をやめ、
分析用真空槽3の圧力が下がって安定化してから、試料
用搬送機構10で、試料2を蒸着板5の近傍あるいは内
部に移動し、分析を開始する。蒸着板5をシュラウドに
し、液体窒素などで冷却すると、蒸着板5の排気効果を
向上させることができる。
【0020】この方式では、ゲッタ材1から放出された
ガスの一部が、分析用真空槽3に残留してしまうという
短所があるが、蒸着板5の搬送機構7や、予備加熱用真
空槽4を省略できるので、システムを簡素化できる。
【0021】これまで述べた実施例で、ゲッタポンプの
代わりに、非蒸発型ゲッタポンプ(NEGポンプ)を使
用してもよい。NEGポンプでは、ゲッタ材1を蒸発さ
せる必要がないので、構造をより簡素化できる。もちろ
ん、真空槽内での移動が可能であれば、他のいかなるポ
ンプに代えてもよい。
【0022】
【発明の効果】試料の分析や加工により、試料内部や表
面から放出される気体分子が、ゲッタポンプに直接的に
捕獲されるので、真空槽内にガスが残留することがな
い。よって、試料表面がこれらで汚染されることがな
い。特に、試料表面を超清浄に保ちながら分析などを行
うときには、表面を長時間にわたり超清浄に保てるの
で、分析や加工などの処理を質的に向上できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の真空排気システムの説明図。
【図2】蒸着板の搬送を省略したときの説明図。
【符号の説明】
1…ゲッタ材、2…試料、3…分析用真空槽、4…予備
加熱用真空槽、5…蒸着板、6…ゲートバルブ、7…搬
送機構、8,9…ポンプ。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ゲッタ材と、前記ゲッタ材の蒸着膜を表面
    に形成する蒸着板と、主真空槽とからなる、真空排気シ
    ステムにおいて、 ゲートバルブによって仕切られた予備加熱用真空槽と、
    前記主真空槽と前記予備加熱用真空槽の間を真空を破ら
    ずに移動させる、蒸着板の搬送機構と、前記予備加熱用
    真空槽内に前記ゲッタ材とを設け、 前記ゲッタ材の前記蒸着板への蒸着を、前記ゲートバル
    ブによって仕切られた前記予備加熱用真空槽内で行い、
    蒸着時に生じる不純物ガスが前記主真空槽内へ侵入しな
    いようにしたことを特徴とする真空排気システム。
JP3599392A 1992-02-24 1992-02-24 真空排気システム Expired - Lifetime JP2681028B2 (ja)

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JPH05231314A JPH05231314A (ja) 1993-09-07
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