JPH09263931A - 真空処理方法、およびその真空処理装置 - Google Patents

真空処理方法、およびその真空処理装置

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JPH09263931A
JPH09263931A JP9631196A JP9631196A JPH09263931A JP H09263931 A JPH09263931 A JP H09263931A JP 9631196 A JP9631196 A JP 9631196A JP 9631196 A JP9631196 A JP 9631196A JP H09263931 A JPH09263931 A JP H09263931A
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vacuum
vacuum processing
gas
vacuum chamber
shroud
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JP9631196A
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Toshihiro Kamei
利浩 亀井
Akihisa Matsuda
彰久 松田
Toyoji Uchiyama
豊司 内山
Shigeru Amano
繁 天野
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National Institute of Advanced Industrial Science and Technology AIST
Ulvac Inc
Original Assignee
Agency of Industrial Science and Technology
Ulvac Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 CVD、スパッタリング、分子線エピタキ
シ、蒸着、イオン注入、その他の真空処理において、形
成される薄膜ないしは被処理物中の不純物濃度を低くす
る真空処理方法、およびその真空処理装置を提供するこ
と。 【解決手段】 プラズマCVD装置1の真空槽11内
に、その内壁を覆うようにシュラウド16を設け、成膜
前のベーキング時には250℃のシリコンオイルを流し
て真空槽11の内壁等をベーキングし、成膜時には−3
0℃のシリコンオイルを流して真空槽11からの不純物
ガスの放出を抑えると共に、プラズマの熱を吸収させ
る。また、真空槽11内は磁気軸受型ターボ分子ポンプ
19によって成膜前には10-10 Torrの圧力まで排
気し、原料のシランガスはガス精製器33を経由させて
真空槽11内へ導入する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はCVD、スパッタリ
ング、分子線エピタキシ、蒸着、またはその他の真空処
理に使用される真空処理装置に関するものであり、更に
詳しくは不純物濃度の低い薄膜または被処理物を得るた
めの真空処理方法およびその真空処理装置に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】CVD装置、スパッタ装置、分子線エピ
タキシ装置、蒸着装置、イオン注入装置、その他の真空
処理装置においては、超高真空に排気して不純物として
のガスを排除し、形成される薄膜または被処理物が悪影
響を受けないようにされている。例えばスパッタ装置で
はスパッタリングによる成膜を開始する前に、真空槽を
10-7Torr以上の超高真空に排気して形成させる薄
膜に不純物として悪影響を与えるガス、例えば水(H2
O)、酸素(O2 )、一酸化炭素(CO)、窒素(N
2 )を排除してから不活性ガスを導入し所定の圧力、例
えば10-3Torrとして成膜が開始される。CVD装
置についても同様であり、超高真空領域まで排気した
後、成膜用の反応ガスを導入し、例えば10-1Torr
程度の圧力として成膜が行われる。また、分子線エピタ
キシ装置においてはバックグラウンド圧力を10-8To
rr程度とするまで排気することが必要とされている。
上述のように超高真空領域に排気してもなお不純物がか
なりの濃度含まれてくるため、その濃度を低下させるべ
く各種の手段が講じられている。
【0003】図3は第1従来例としての特開昭56−6
9371号公報に係る「スパッタ装置」において実施例
として開示されているスパッタ装置2の断面図である。
真空ポンプ51でスパッタ室52を排気し、バルブ53
を開け、不活性ガス57を導入して、バルブ54でスパ
ッタ室52内が所定の圧力に調整される。ターゲット5
5とアノード56との間に電圧62をかけると、不活性
ガス57がイオン化してターゲット55へ引かれて衝突
し、叩き出される金属58が基板Sへスパッタ膜として
付着する。イオン化した不活性ガス57’がターゲット
55へ衝突する際には金属58と共に二次電子60、ガ
ス61等が生じる。この発生ガス61は主に水、窒素、
酸素等であり、これらのガス61はスパッタ膜に悪影響
を及ぼす。そのためにガス吸着用のトラップ63がター
ゲット55の周囲に設置されており、高真空にした時点
でこのトラップ63に液化窒素等の極低温の液体を導入
し、低温となったトラップ63の表面にガスを吸着させ
るものである。
【0004】図4は第2従来例としての特開昭57−4
1368号公報に係る「トラップ部材を包含する真空処
理室」に実施例として開示されているスパッタリング装
置3の断面図である。真空槽71は荒引き排気系72、
クライオポンプ73および流量調整弁74を有する雰囲
気形成用の気体源75に連結される。真空槽71内には
処理すべき半導体ウエハSを支持する上向きの陽極77
と、これに対向する下向きの陰極すなわちターゲット7
8が配置収容される。陽極77と陰極78との間には電
源79によって電圧が印加できる。スパッタリングを行
う場合には、真空槽71内の雰囲気が荒引き排気系72
によって排気され、次いでこの排気系72と真空槽71
との間を図示しないバルブによって遮断しクライオポン
プの73の作用で例えば10-7Torrまで高度に排気
される。次に流量調整弁74によって流量を調節しなが
ら気体源75からアルゴンが真空槽71内へ導入され
て、真空槽71内が流量調節弁74を有する気体源75
とクライオポンプ73との作用によって例えば10-3
orrのアルゴン雰囲気に維持される。次いで、電源7
9によって陽極77と陰極78との間に1〜6KVの電
圧が印加されると、これらの間にグロー放電が生じ、こ
のグロー放電の作用によってターゲット78の構成物質
粒子がスパッタされて半導体ウエハSの表面に沈積す
る。この時、陰極としてのターゲット78から構成物質
粒子と共に放出されるガスや、クライオポンプ73自体
から放出されるガスがある場合に、これらを凝結捕捉さ
せるために管80’を一定のピッチで巻いた円筒コイル
状のトラップ部材80が陽極77、陰極78およびこれ
らの間の空間を包囲するように設けられており、内部に
は液化窒素または液化ヘリウムが流される。
【0005】また、図5は第3従来例としての多用され
ている容量結合型のプラズマCVD装置4の断面図であ
る。真空槽81、真空槽81の外部には真空槽81内を
排気するための排気系82、原料ガスを導入するための
マスフローコントローラ83、およびプラズマを発生さ
せるためのRF高周波電源84が設けられている。真空
槽81内には一対の電極であるカソード85とアノード
86とが平行に配設されており、一方のカソード85は
RF高周波電源に接続され、他方のアノード86は真空
槽81の壁と共にアースされている。アノード86には
図示せずとも加熱ヒータが内蔵されており、その表面に
は基板Sが載置される。
【0006】このプラズマCVD装置4による成膜は真
空槽81内を所定の圧力まで真空排気し、アノード86
が内蔵されている加熱ヒータで加熱され所定の温度に達
すると基板Sが載置される。そして、マスフローコント
ローラ83から原料ガスが導入され、真空槽81内の圧
力が、例えば10-1Torrに安定するとRF高周波電
源84によって高周波電力を印加して、カソード85を
アノード86との間にプラズマを励起させ、原料ガスを
活性化して基板S上に薄膜を形成させる。
【0007】このようなプラズマCVD装置4において
反応ガスとしてシラン(SiH4 )を供給することによ
り水素化アモルファスシリコン(a−Si:H)膜が形
成されるが、そのa−Si:H膜には不純物としてO
(酸素)、C(炭素)、N(窒素)が含まれてくる。そ
してこの不純物に関し、ツァイ(Tsai)等は“非結
晶性固体”誌(J. of Non−cryst. S
olids)、66巻45頁(1984)において、ま
た田中等は“国際PVSEC−3 シドニーの技術ダイ
ジェスト”(Tech. Digest of In
t’l PVSEC−3 Sydney)、659頁
(1989)において、超高真空に排気することにより
a−Si:H薄膜中に含まれる不純物濃度をO(酸素)
として1018cm-3、Cとして1017cm-3、Nとして
1016cm-3のレベルに下げ得たことを発表している。
極く最近ではクロール(Kroll)等は“真空科学技
術”誌(J. Vac. Sci. Tech.)、A
13、2742頁(1995)において、VHF高周波
によるプラズマとシランガス精製器を使用する高速成膜
プロセスで、O(酸素)濃度を5×017cm-3まで低下
させ得たことを報告している。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】LSI半導体レーザ、
CCD撮像素子、太陽電池、その他各種の高品質エレク
トロニクス製品を製造するには含まれる不純物の濃度を
可及的に少なくすることが望まれているが、例えばスパ
ッタ装置やプラズマCVD装置においてはプラズマによ
って加熱されて真空槽の壁、その他の部材に吸蔵されて
いる不純物ガスが放出されてくる。これらの不純物ガス
の放出を抑えるために真空処理前に真空処理装置をベー
キングし、吸蔵されている不純物ガスをあらかじめ放出
させることが行なわれるが、未だ真空処理中における不
純物ガスの放出は十分に抑制し得るまでには至っていな
い。従って本発明は形成される薄膜ないしは被処理物中
に不純物ガスに由来する不純物濃度を大幅に低下させ得
る真空処理方法およびその真空処理装置を提供すること
を課題とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は真空処理装置に
おける真空槽内に加熱と冷却とが可能なシュラウドを設
け、このシュラウドによって真空処理前のベーキング時
においては、真空槽の内壁面を均一にベーキングして吸
蔵されている不純物ガスを放出させた後に排気し、真空
処理時においてはこのシュラウドによって同部分を均一
に冷却して不純物ガスの放出を抑制し、かつ真空処理時
の熱はシュラウド自身に吸収させて真空処理中における
真空槽内壁からのガスの放出を極度に抑制することがで
きる。また、存在する不純物ガスをシュラウドの表面に
凝結捕捉することができる。
【0010】
【発明の実施の形態】図面を使って本発明の実施の形態
を説明する。
【0011】図1は水素アモルファスシリコン(a−S
i:H)膜を形成させるための容量結合型のプラズマC
VD装置1を概念的に示す断面図である。真空槽11
に、これをオイルフリーで超高真空領域まで排気するた
めの磁気軸受型ターボ分子ポンプ19が接続されてい
る。また、真空槽11内には、薄膜を形成させるべき基
板Sを保持し加熱ヒータを内蔵するアノード13が真空
槽11の壁と共にアースされている。また、これに対向
して加熱ヒータを内蔵するカソード14が設けられ、外
部のRF高周波電源(13.56MHz)15に接続さ
れている。
【0012】更には、これが従来のプラズマCVD装置
と全く異なる点であるが、真空槽11の内壁を覆うよう
に加熱と冷却の可能なシュラウド16が設けられてい
る。シュラウド16は外部の図示しない加熱冷却ユニッ
トに接続されており、シュラウド16内をシリコンオイ
ルが−30℃または250℃の温度として流される。
【0013】また、真空槽11内には、基板Sを真空槽
11内へ搬入、搬出するためのロードロック方式のロー
ディング室21がゲートバルブ22を介して接続されて
おり、ローディング室21は真空槽11と同様にオイル
フリーの磁気軸受型ターボポンプ29が接続されてい
る。更には、プラズマCVD用の反応ガスとしてのシラ
ンガス(SH4 )がボンベ31から質量流量コントロー
ラ32、ガス精製器33、バルブ34を経由する導入配
管35によって真空槽11内へ導かれる。なお、ガス精
製器33はシラン中の不純物、水、一酸化炭素、シロキ
サン、クロロシランなどを数ppb以下のレベルに精製
し得る能力を有しているが、これを設けているのは形成
させる薄膜中の不純物濃度を1018cm-3以下に下げる
には原料シランガスに含まれる不純物も無視できないか
らである。また、導入配管35は電解研磨等によって内
表面を平滑化されている。質量流量コントローラ32や
ガス精製器33を含む導入配管35の全体のガス導入系
には真空槽11と同様にオイルフリーの磁気軸受型ター
ボ分子ポンプ39が接続されている。
【0014】また更には、真空槽11には10-12 To
rrの極高真空領域においても測定が可能な四重極型質
量分析器18が取り付けられている。勿論、この質量分
析器18は真空槽11内のガス分析を行う時に使用され
るものであり、通常のプラズマCVDによる成膜に必要
なものではない。
【0015】本実施の形態によるプラズマCVD装置1
は以上のように構成されるが、次にその作用を説明す
る。基板Sとしてドープしていない結晶シリコン基板
(シリコンウエハ)、または石英ガラスをローディング
室21にセットして450℃に加熱し、磁気軸受型ター
ボ分子ポンプ29で10-8Torrの圧力まで排気す
る。基板Sを100℃の以下の温度に冷却してからゲー
トバルブ22を開けて真空槽11内へ搬入した後、ゲー
トバルブ22は閉じられる。
【0016】シュラウド16に温度250℃のシリコン
オイルを流してシュラウド16自身は250℃の温度
で、また真空槽11の内壁を250℃、基板Sを450
℃、カソード14を350℃、シランガスの導入配管3
5を150℃でべーキングし、真空槽11内はターボ分
子ポンプ19によって10-10 Torrの圧力まで排気
される。このことによって、真空槽11内の不純物ガス
の放出は従来より一桁以上低減される。また、極高真空
対応の四重極型質量分析器18によって成膜前の真空槽
11内の残留ガスを分析したところ、全圧1〜2×10
-10 Torrのうち水素(H2 )が大部分を占めてお
り、極めて清浄な真空の得られていることが判明した。
【0017】次に真空槽11においてシュラウド16内
を流れるシリコンオイルの温度を−30℃にしてシュラ
ウド16の表面温度を低下させる。次いで基板Sの温度
を250℃としてボンベ31からシランガスを導入し、
圧力30mTorr、シラン流量20sccmとした。
この状態を維持して電力密度50mW/cm2 でRF高
周波を印加し、プラズマを励起させて基板S上に水素化
アモルファスシリコン(a−Si:H)の薄膜を形成さ
せた。この条件下での成膜速度は1.4A/sec.で
あり、最終的に厚さ2.2μm薄膜が形成された。
【0018】この成膜が完了する迄、シュラウド16は
−30℃に維持されるが、このことによってシュラウド
16自身からの不純物ガスの放出は抑制される上、前述
したように、励起されるプラズマの熱はシュラウド16
に吸収されるので、真空槽11の内壁からの不純物ガス
の放出は極度に抑制され、更には存在する不純物ガスも
凝結捕捉される。
【0019】上述で得られた薄膜を試料とし、二次イオ
ン質量分析(SIMS)によって基板Sとしての結晶シ
リコン基板上のa−Si:H膜中の不純物濃度を測定し
た結果を図2に示した。図2は深さ方向のO、C、Nの
濃度であり、それぞれバックグラウンドの値を差し引く
と不純物濃度はO(酸素)として2×1015cm-3、C
として7〜10×1015cm-3、Nとして5×1014
-3のレベルである。
【0020】なお、二次イオン質量分析よる検出限界は
通常OとCについて1017cm-3、Nについて1016
-3とされているが、a−Si:H膜中の極めて低いレ
ベルの不純物を検出するためにセシウムの一次イオンビ
ームの電流密度を極めて高くし、一次イオンによるスパ
ッタリングレートを高めることによって、試料表面に吸
着している不純物ガスによるバックグラウンドへの寄与
分を減少させた。しかし、そのことによって、深さ方向
の分解能は1000A以上であった。図2においてa−
Si:H膜と結晶シリコン(Si)との界面が厚くなっ
ているのはそのことが原因であり、実際はもっとシャー
プである。
【0021】上述したように、本実施の形態のプラズマ
CVD装置1によって形成されるa−Si:H膜中の不
純物Oの濃度がこれ迄に超高真空に排気して達成された
不純物レベルよりも2〜3桁低いことは驚くべきことで
あるが、このことは次に示す事項によって導き出された
ものと考えられる。その一つは真空槽内に加熱と冷却と
の可能なシュラウド16を設けて、成膜前のベーキング
の時には250℃の温度に加熱し、成膜時には−30℃
の温度に冷却することを可能にしたことである。ベーキ
ング用のヒータを真空槽内に設けることや、例えば水分
を除くためのマイスナー・トラップなど基板Sの周辺空
間を冷却する手段は従来から行われている。また、従来
シュラウドとして使用されているものは液化窒素温度で
使用され、通常はクライオポンプへの熱の流入を防ぐた
めに使用されるものがあるが、本発明のシュラウド16
は真空槽11の内壁を覆うように設けられ、内部は25
0℃または−30℃の温度のシリコンオイルが流される
点で両者は大きく異なる。
【0022】以上、本発明の実施の形態について説明し
たが、勿論、本発明はこれに限られることなく、本発明
の技術的思想に基づいて種々の変形が可能である。
【0023】例えば本実施の形態においては、プラズマ
CVDの方法と装置を説明したが、本発明の真空処理方
法とその真空処理装置はこれ以外のスパッタリング、分
子線エピタキシ、蒸着、イオン注入、その他の真空処理
においては同様に薄膜または被処理物中の不純物濃度を
低下させ得る。
【0024】また本実施の形態においては、加熱と冷却
用の媒体としてシリコンオイルを使用したが、−30℃
近辺で流動性を有し250℃近辺でも液体である物質で
あればその種類は問わない。例えば2エチルヘキシルフ
タレートなども場合によっては使用され得る。
【0025】また本実施の形態においては、シュラウド
16の加熱と冷却に250℃または−30℃としたシリ
コンオイルを流したが、場合によってはペルチエリ効果
を利用した加熱と冷却も可能である。
【0026】
【発明の効果】本発明は以上に説明したような形態で実
施され、次に記載するような効果を奏する。
【0027】真空槽内に、その内壁を覆うようにシュラ
ウドを設けシュラウドの内部には媒体を流して、真空処
理前のベーキング時には例えば250℃の加熱、真空処
理時には例えば−30℃の冷却ができるようにしている
が、これによってベーキング時には真空槽の内壁を均一
にベーキングできて不純物ガスを十分に放出させて排気
することができ、また真空処理時には冷却して残る不純
物ガスの放出を抑制することができ、更には、なお基板
または被処理物の周辺に漂う不純物ガスは冷却されてい
るシュラウド表面に凝結捕捉されることにより、形成さ
れる薄膜ないしは被処理物内への不純物の混入を大幅に
低減させることができる。
【0028】更には、シュラウドが真空槽の内壁を覆う
ように設けられているので、真空処理時における熱、例
えばプラズマによる熱は冷却されているシュラウドに吸
収されて真空槽の内壁には届かない。従って、真空槽の
内壁の温度上昇によって生ずる不純物ガスの放出も抑制
され、この面からの不純物混入の抑制効果は大きい。
【0029】特にCVDでは、コンダクタンスを絞り圧
力を10-1Torr程度に上げて成膜が行われるので、
真空槽からの不純物ガスの放出による影響を受け易い
が、本発明の真空処理方法とその真空処理装置の適用は
極めて有効な対策となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施の形態を示すプラズマCVD装置における
真空槽の断面図である。
【図2】同装置によって得られた水素化アモルファスシ
リコン膜中の深さ方向の不純物濃度を示す図である。
【図3】第1従来例のスパッタ装置におけるスパッタ室
の断面図でる。
【図4】第2従来例のスパッタリング装置における真空
槽の断面図である。
【図5】第3従来例の一般的なプラズマCVD装置にお
ける真空槽の断面図である。
【符号の説明】
1 プラズマCVD装置 11 真空槽 13 アノード 14 カソード 15 RF高周波電源 16 シュラウド 19 ターボ分子ポンプ 21 ローディング室 29 ターボ分子ポンプ 31 シランガス・ボンベ 32 質量流量コントローラ 33 ガス精製器 39 ターボ分子ポンプ S 基板
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 H01L 21/265 H01L 21/265 D 21/3065 21/302 B (72)発明者 松田 彰久 茨城県つくば市梅園1丁目1番4 工業技 術院電子技術総合研究所内 (72)発明者 内山 豊司 神奈川県茅ケ崎市萩園2500番地 日本真空 技術株式会社内 (72)発明者 天野 繁 神奈川県茅ケ崎市萩園2500番地 日本真空 技術株式会社内

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 CVD、スパッタリング、分子線エピタ
    キシ、蒸着、イオン注入、またはその他の真空処理を行
    うべき真空処理装置の真空槽内にその内壁を覆うように
    シュラウドを設け、真空処理前においては前記シュラウ
    ド内に高温度の媒体を流して前記真空槽内をベーキング
    し不純物ガスを放出させた後に超真空領域まで排気し、
    真空処理時においては低温度の前記媒体を流して前記真
    空槽内を冷却し不純物ガスの放出を抑制すると共に前記
    真空槽内に存在する不純物ガスを凝結捕捉することによ
    り、形成される薄膜または被処理物中の不純物濃度を低
    下させることを特徴とする真空処理方法。
  2. 【請求項2】 前記媒体の温度を250℃として前記真
    空槽内をベーキングし、前記媒体の温度を−30℃とし
    て前記真空槽内を冷却し不純物ガスの放出を抑制すると
    共に前記真空槽内に存在する不純物ガスを凝結捕捉する
    請求項1に記載の真空処理方法。
  3. 【請求項3】 前記媒体としてシリコンオイルを使用す
    る請求項1または請求項2に記載の真空処理方法。
  4. 【請求項4】 前記真空槽内をベーキングした後、真空
    処理を開始する前に前記真空槽内をオイルフリーの真空
    ポンプ系によって10-7Torr以下の超高真空領域の
    圧力まで、好ましくは10-10 Torrの圧力まで排気
    する請求項1から請求項3までの何れかに記載の真空処
    理方法。
  5. 【請求項5】 真空処理用ガス中の水、酸素、一酸化炭
    素、窒素、その他の不純物を数ppb以下のレベルまで
    精製し得るガス精製器を経由させて、前記真空処理用ガ
    スを前記真空槽内へ導入する請求項1から請求項4まで
    の何れかに記載の真空処理方法。
  6. 【請求項6】 CVD、スパッタリング、分子線エピタ
    キシ、蒸着、イオン注入、またはその他の真空処理を行
    なうべき真空処理装置の真空槽内に、その内壁を覆うよ
    うにシュラウドが設けられ、該シュラウド内を流れる媒
    体の温度が、真空処理前において前記真空槽内をベーキ
    ングすることのできる高温度と、真空処理時において前
    記真空槽内を冷却して不純物ガスの放出を抑制すると共
    に、前記真空槽内に存在する不純物ガスを前記シュラウ
    ドの表面に凝結捕捉することのできる低温度とに切換え
    得ることを特徴とする真空処理装置。
  7. 【請求項7】 前記高温度が250℃であり、前記低温
    度が−30℃である請求項6に記載の真空処理装置。
  8. 【請求項8】 前記媒体がシリコンオイルである請求項
    6または請求項7に記載の真空処理装置。
  9. 【請求項9】 前記真空槽にオイルフリーで10-7To
    rr以下の超高真空領域の圧力まで、好ましくは10
    -10 Torrの圧力まで排気可能な真空ポンプ系が接続
    されている請求項6から請求項8までの何れかに記載の
    真空処理装置。
  10. 【請求項10】 前記真空槽内へ導入される真空処理用
    ガスの導入配管の途中に前記真空処理用ガス中の水、酸
    素、一酸化炭素、窒素、その他の不純物を数ppb以下
    のレベルまで精製し得るガス精製器が設けられている請
    求項6から請求項9までの何れかに記載の真空処理装
    置。
JP9631196A 1996-03-25 1996-03-25 真空処理方法、およびその真空処理装置 Pending JPH09263931A (ja)

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