JP5124082B2 - Pdp製造装置 - Google Patents
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Description
保護膜に用いられる金属酸化物薄膜のγ値は、薄膜表面への汚染物質の吸着により変動又は低下されるものと考えられているが、従来、その抜本的な対策は講じられていない。
請求項2記載の発明は、請求項1記載の発明において、前記保護膜安定化装置における前記プロセスガスの反応時の全圧力が1×10-5Pa以上5×105Pa以下となるように制御するものである。
請求項3記載の発明は、請求項1又は2のいずれか1項記載の発明において、前記保護膜安定化装置に導入する前記プロセスガス中に酸素ガスが含まれているものである。
請求項4記載の発明は、請求項1乃至3のいずれか1項記載の発明において、前記保護膜安定化装置が、前記プロセスガスを電離状態にするための放電手段を有するものである。
請求項5記載の発明は、請求項1乃至4のいずれか1項記載の発明において、前記保護膜安定化装置が、前記プロセスガスを熱分解するための加熱手段を有するものである。
請求項6記載の発明は、請求項1乃至5のいずれか1項記載の発明において、前記保護膜が酸化マグネシウム(MgO)であるものである。
請求項7記載の発明は、請求項1乃至6のいずれか1項記載の発明において、前記保護膜安定化装置が、保護膜形成部の後段で且つ直近の位置に配置されているものである。
すなわち、一般に、水素又は重水素原子は、金属酸化物結晶表面の酸素原子に化学吸着するが、その他、格子欠陥サイト、原子テラス面の端部にも化学吸着し、これにより結晶表面において未結合ボンドを終端して、表面エネルギーを安定化させる働きがあることが知られている。
このような水素や重水素と酸素原子の結合は非常に安定しており、真空雰囲気下で650℃程度という高温度まで分解しない。
その理由は、金属保護膜中の置換型ドーパントが二次電子放出特性を低下させないのと同じで、バンドギャップ内に掲載される水素又は重水素による不純物準位が二次電子放出特性を低下させないからである。
このように、本発明によれば、保護膜の二次電子放出特性を維持しつつ、耐汚染性を向上させることが可能になる。
また、本発明によれば、放電特性の良好なプラズマディスプレイパネルを短時間で製造することができる。
図1は、保護膜安定化装置を有するPDP前面板製造装置の例を示す概略構成図、図2は、同保護膜安定化装置の内部構成図、図3は、同保護膜安定化装置を有する真空一貫PDP製造装置の例を示す概略構成図である。
前面板処理室4は、図示しないガス供給源に接続され、前面板処理室4内にプロセスガスを導入するように構成されている。
ここで、水素系ガスとは、水素(H2)、重水素(D)のいずれか一方又は両方を含むガスである。
ステージ21内には、加熱用のヒーター22が設けられ、このヒーター22は、温度制御手段23によってその温度を調整するように構成されている。
プロセスガス中に酸素ガスが含まれていれば、酸素欠陥サイトに化学吸着して金属酸化物結晶配列を修復させるという効果や、水素、重水素と酸素ガスが反応して水酸基を形成し、金属酸化物結晶表面の金属原子に化学吸着するという効果が期待できる。
例えば、保護膜安定化装置に、プロセスガスを電離状態にするための放電手段または、プロセスガスを熱分解するための加熱手段を設けることもできる。プロセスガスを電離状態にするには、マイクロ波または高周波が入射している真空キャビティーと呼ばれる狭い空洞内にプロセスガスを導くことで、プロセスガスをプラズマ状態にすることで実現できる。また、プロセスガスを熱分解するには、タングステンコイルからなる熱線ヒーターに電流を流すことで1000℃以上に加熱されているヒーター表面にプロセスガスを吹き付けることで実現できる。いずれの手段においても、前面板安定化処理のための真空槽に容易に取り付け可能である。
プロセスガスを放電により励起し、又はプロセスガスを熱分解により励起すれば、300℃より低い温度で最表面の汚染物除去も期待できる。
ただし、膜内部に入り込んでいる汚染物除去のためには、できるだけ高い温度での熱処理を行うことが望ましい。
これらの場合であっても、上述した効果と同等の効果が得られる。
図1に示すPDP前面板製造装置を用いて、MgO保護膜の作製、前面板の処理を行った。
まず、MgO成膜室において、高周波スパッタリング法を用い、厚さ2mmのモリブデン(Mo)製の基板上に、膜厚100nmのMgO保護膜を形成した。
そして、この前面板を前面板処理室内に搬入し、以下の処理を行った。
図4に示すように、まず、前面板を、1×10-6Paの圧力下で、室温から400℃まで加熱昇温させた。
この状態で60分間放電を維持した後、前面板の温度を室温まで下げた。
比較のために、室温において上記混合ガスの代わりに酸素ガスを導入した場合の試料のγ値も図5中に記載してある。
図5に示す結果は、水素ガスを熱的に励起させても同じ結果が得られた。また、励起されていない水素ガスを用いた場合でも、ほぼ同様の結果が得られた。
図6に、放電開始時の維持放電電圧の値を基準にした、本発明による処理ありと処理なしのPDPパネルの維持放電電圧の時間変化を示す。
これは、MgO保護膜表面が水素原子により保護されているので、パネル封着時に発生する汚染ガスなどの影響が速やかに除去されていることを示している。
実施例1と同じ方法、同じ条件で作製したMgO保護膜を、最高加熱温度が390℃、混合プロセスガス(Ne+重水素+酸素)のプラズマ放電によって処理した。
この試料を大気中に1時間放置した後の真空容器内におけるγ値の時間変化(回復率)の測定結果を表1に示す。
ここでは、処理直後のγ値を基準(=1.0)にしてある。γ測定にはNeガスを用い、Neイオンの加速電圧は200eVとした。
このことから、重水素と酸素の混合ガスで処理したMgO保護膜の表面は、大気中での汚染物の吸着によるγ低下から回復できる効果のあることが理解される。
Claims (7)
- 真空雰囲気中で基材を搬送して当該基材上に保護膜を形成し且つパネル封着を行うPDP製造装置であって、
真空雰囲気中で前記基材上に金属酸化物からなる保護膜を形成する保護膜形成部と、
真空処理槽を備え、前記真空処理槽内に搬入される前記保護膜の形成された基材を加熱する加熱手段と、前記真空処理槽内に水素系ガスを含有するプロセスガスを導入する手段とを設けた保護膜安定化装置とを有し、
前記保護膜安定化装置は、前記真空処理槽内において、前記加熱手段により前記基材上の保護膜を300℃以上630℃以下の温度になるまで加熱し、その間、真空排気を行うことにより当該保護膜表面の汚染物除去を行い、前記300℃以上630℃以下の温度に達した後は、その温度を維持しつつ前記汚染物除去を継続するとともに、前記水素系ガスの合計圧力が1×10 -6 Pa以上5×10 4 Pa以下の圧力となるように所定時間前記プロセスガスを前記真空処理槽内に導入して真空排気し続けることにより前記基材上の当該保護膜表面を当該プロセスガスの水素系ガスと化学反応させるように構成されているPDP製造装置。 - 請求項1記載の発明において、前記保護膜安定化装置における前記プロセスガスの全圧力が1×10-5Pa以上5×105Pa以下となるように制御するPDP製造装置。
- 請求項1又は2のいずれか1項記載の発明において、前記保護膜安定化装置に導入する前記プロセスガス中に酸素ガスが含まれているPDP製造装置。
- 請求項1乃至3のいずれか1項記載の発明において、前記保護膜安定化装置が、前記プロセスガスを電離状態にするための放電手段を有するPDP製造装置。
- 請求項1乃至4のいずれか1項記載の発明において、前記保護膜安定化装置が、前記プロセスガスを熱分解するための加熱手段を有するPDP製造装置。
- 請求項1乃至5のいずれか1項記載の発明において、前記保護膜が酸化マグネシウム(MgO)であるPDP製造装置。
- 請求項1乃至6のいずれか1項記載の発明において、前記保護膜安定化装置が、前記保護膜形成部の後段で且つ直近の位置に配置されているPDP製造装置。
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