JP2680646B2 - カップ式飲料販売機 - Google Patents

カップ式飲料販売機

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JP2680646B2
JP2680646B2 JP30148088A JP30148088A JP2680646B2 JP 2680646 B2 JP2680646 B2 JP 2680646B2 JP 30148088 A JP30148088 A JP 30148088A JP 30148088 A JP30148088 A JP 30148088A JP 2680646 B2 JP2680646 B2 JP 2680646B2
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  • Beverage Vending Machines With Cups, And Gas Or Electricity Vending Machines (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 (イ)産業上の利用分野 本発明はカップに飲料を供給して販売するカップ式飲
料販売機に関する。
(ロ)従来の技術 従来カップ式飲料販売機では、カップ供給装置から販
売口へと直接自由落下させ、かかる販売口にて飲料の供
給を行うのが一般的である。
しかしながら一部には実開昭62−169891号公報に開示
される様に機内に分散して配置されたカップ供給装置、
原料供給装置、飲料撹拌装置より商品取出口の間の移送
経路に沿ってカップを搬送し、その搬送途上でカップに
原料を供給して飲料を調合した上でカップを商品取出口
へ送出するカップ搬送装置を備えたことにより、飲料供
給位置と販売口としての商品取出口を離間させて配置し
たカップ式飲料自動販売機が存在する。
(ハ)発明が解決しようとする課題 前述の公報に開示されるカップ式飲料販売機では、機
内の上部に配設されたカップ供給装置の下端部に設けら
れた供給部から落下送出されるカップをカップホルダに
より受容保持し、この状態でカップ搬送装置はカップを
水平移動させ飲料の調合を行った後に商品取出口へと販
売する飲料が収納されたカップを搬出する。
このため商品取出口の位置はカップホルダの位置と同
一の高さであり、機体の高さの制限及びカップ供給装置
の縦方向の寸法により通常機体を載置した床面から500m
m〜600mmの高さとなり、かかるカップ式飲料販売機の利
用者は商品取出口からカップを取出す際には、腰を大き
く曲げるか中腰の姿勢をとらなければならない。
従って、かかるカップ式飲料販売機では例えばホテル
やインテリジェントビルのロビーの中央部付近等に載置
される場合には、カップの取出時に公衆の面前で前述の
不自然な姿勢をとることを強いることになり、これは利
用者の人格を尊重し、設置場所の環境に適合した販売形
態とは言え兼ねるという課題が存在する。
本発明は前記課題を解決するため、飲料供給位置にて
飲料が供給されたカップをカップ搬送手段により、機体
の上部に開口した販売口へと搬送することにより、カッ
プ式飲料販売機に不自然な姿勢を強いることなくカップ
の受渡しを可能としたカップ式飲料販売機を提供するも
のである。
(ニ)課題を解決するための手段 本発明は前記課題を解決するためになされたものであ
り、カップへの飲料の供給を行う飲料供給位置と販売す
る飲料を収容したカップを受渡す販売口とを離間して配
置したカップ式飲料販売機において、機体の上部に開口
した販売口と、機体の内部に設けられた飲料供給位置か
ら該販売口へと販売する飲料を収容したカップを搬送す
るカップ搬送手段と、前記販売口へのカップの搬送及び
前記販売口におけるカップの受渡しに基づき、前記販売
口を開閉させるシャッター手段とを具備したことにより
前記課題を解決する。
(ホ)作用 本発明のカップ式飲料販売機によれば、機体の内部に
設けられた飲料供給位置にて飲料の供給を行ったカップ
をカップ搬送手段により機体の上部に開口した販売口へ
と搬送し、この搬送に基づきシャッター手段は該販売口
を開放して、前記販売口からのカップの受渡しを可能と
し、更にカップの受渡しが完了すれば該シャッター手段
は前記販売口を閉塞する。これにより機体の上部に開口
した販売口からのカップの受渡しをスムーズに行うこと
ができ、カップの受渡し時において、利用者に不自然な
姿勢をとらせることを防ぐ。
(ヘ)実施例 本発明の実施例としてのカップ式飲料販売機では、販
売する飲料種類としてはシロップ系、粉末系のいずれの
飲料種類でも良いが、以下に説明する実施例としてのカ
ップ式飲料販売機では粉末系の飲料を販売するものとす
る。
まず第1図及び第2図を用いて実施例としてのカップ
式飲料販売機の要部構成及び要部動作を以下に説明す
る。
尚第1図及び第2図は各々同カップ式飲料販売機の構
成配置図及び外観斜視図である。
かかるカップ式飲料販売機(1)の筐体(2)内部に
は、カップ供給装置(3)、飲料供給装置(4)及びカ
ップ搬送手段としてのカップ搬送装置(5)が配設され
ている。
そして該カップ供給装置(3)内にはカップが積層し
て収納され、下端部に設けられた送出部(6)からカッ
プ(7)を落下送出する。
また前記飲料供給装置(4)は、砂糖,コーヒー,ク
リーム等の原料粉体の種類毎に各々独立して設けられた
原料供給装置(8a)(8b)(8c)と、湯弁(9)の開弁
によりかかる原料粉体を溶解する湯を供給可能な湯供給
装置(10)と、該原料供給装置(8a)(8b)(8c)から
粉シュート(11)を介して落下送出される原料粉体と該
湯供給装置(10)から湯チューブ(12)を介して送出さ
れる湯とを図示しない撹拌翼により撹拌して混合した
後、飲料チューブ(13)を介して混合された飲料を飲料
供給位置に位置するカップ(7)へと供給する混合装置
(14)とより構成される。
更にカップ搬送装置(5)はカップ(7)の底面を吸
着することにより保持を行う吸着保持装置(15)と、該
吸着保持装置(15)の腕部材(16)を旋回動及び上下動
させる駆動装置(17)とより構成される。
上記の駆動装置(17)は箱状のフレーム(18)の一側
面に図示しない長穴を開口し、該長穴内を前記吸着保持
装置(15)の前記腕部材(16)が上下動可能とし、また
該フレーム(18)の上端部には回転支軸(19)が設けら
れ、該回転支軸(19)は筐体(2)に軸支され一方該フ
レーム(18)の下端部には正逆両方向に回転可能且つ任
意の角度づつ回転可能なステッピングモータである第1
のモータ(20)の回転軸(21)が嵌合固定され、該フレ
ーム(18)を前記回転支軸(19)を中心に回転可能とし
ている。
尚前記フレーム(18)内には正逆両方向に回転可能な
第2のモータ(22)の回転軸(23)から動力を伝達され
回転する第1のプーリ(24)と第2のプーリ(25)とに
巻掛けられたベルト(26)が配設され、該ベルト(26)
の外周部には前記フレーム(18)内に配設された案内軸
(27)を貫入したスライダ(28)が固定されている。
このため該スライダ(28)は前記第2のモータ(22)
の駆動により案内軸(27)に案内され上下動し、また前
記スライダ(28)には前記吸着保持装置(15)の前記腕
部材(16)が取付けられているため、前記腕部材(16)
も前記フライダ(28)と一体的に上下動する。
加えて前記フレーム(18)内には発光ダイオードとフ
ォトトランジスタの組合せで出来ているフォトセンサで
ある位置センサ(29)(30)(31)(32)が配設されて
おり、これに対し反射板(33)は該位置センサ(29)
(30)(31)(32)に信号を返す機能を有し、前記ベル
ト(26)の一部に取付けられている。
上記の構成にて販売動作時には、販売制御部(図示せ
ず)からの販売信号に基づき前記カップ供給装置(3)
は下端部よりカップ(7)をカップホルダ(34)へと落
下送出する。
そして該カップホルダ(34)の下方には先端部に吸着
板(35)を備えた吸着保持装置(15)の腕部材(16)が
待機位置に待機しているため、カップ(7)底部と該吸
着板(35)との間に空間を設けた状態にて該カップ
(7)は前記吸着板(35)に載置される。
上述のカップホルダ(34)へのカップ(7)の送出を
フォトセンサ(36a)(36b)が検知したら、販売制御部
(図示せず)は真空ポンプ(37)及び第1の電磁弁(3
8)に駆動開始信号及び開弁信号を出力し、これに基づ
き該真空ポンプ(37)は駆動を開始するとともに該第1
の電磁弁(38)は開弁し、前記真空ポンプ(37)はチュ
ーブ(39)を介して前記カップ(7)底部と前記吸着板
(35)との間に形成された空間の空気を吸引を開始す
る。
そしてかかる空間の真空度が所定値に達したことを圧
力検出部(40)が検知したら販売制御部(図示せず)は
真空ポンプ(37)及び第1の電磁弁(38)に駆動停止信
号及び開弁信号を出力し、これにより該真空ポンプ(3
7)は駆動を停止するとともに該第1の電磁弁(38)は
閉弁し、カップ(7)は吸着板(35)に吸着保持された
状態となる。
続いて販売制御部(図示せず)は第1のモータ(20)
に信号を出力し、該第1のモータ(20)を正方向に所定
の角度回転させれば、フレーム(18)は待機位置より回
転支軸(19)を中心に所定の角度回転し、スライダ(2
8)に取付けられた腕部材(16)は該腕部材(16)の先
端部に設けられた吸着板(35)にカップ(7)を保持し
たまま飲料チューブ(13)の注出口(13a)に臨む位置
である飲料供給位置へと移動する。
かかる飲料供給位置へとカップ(7)が移動したら販
売制御部(図示せず)は原料供給装置(8)及び湯供給
装置(10)に信号を出力し、この信号に基づき該原料供
給装置(8)及び湯供給装置(10)は混合装置(11)へ
と原料粉体及び湯を所定量づつ供給し、更に販売制御部
(図示せず)からの信号に基づき、混合装置(11)は図
示しない撹拌翼の回転により原料粉体と湯とを混合して
飲料を調合し、かかる飲料を飲料チューブ(13)の注出
口(13a)からカップ(7)へと供給する。
そして飲料供給位置での飲料の供給が完了したら、販
売制御部(図示せず)は第1のモータ(22)に信号を出
力し、この信号に基づき該第2のモータ(22)は正方向
に回転し始め、第1のプーリ(24)を回転させ始める。
これによりベルト(26)は変位し、スライダ(28)を上
方に移動させ始め、反射板(33)が位置センサ(30)に
より検出されたら販売制御部(図示せず)は第2のモー
タ(22)の回転速度を減速させ、更に該反射板(33)を
位置センサ(29)が検出したら該第2のモータ(22)を
停止させる。尚このチューブ(39)はコイル部(41)が
伸縮可能なため該スライダ(28)の上方への移動に支障
をきたさない。このスライダ(28)の上方への移動と同
期して販売制御部(図示せず)は所定角度づつ回転可能
なステッピングモータである第3のモータ(42)に信号
を出力しこの信号に基づき該第3のモータ(42)は回動
し、シャッター(43)を所定角度回転させてシャッター
孔部(第13図に示す)を販売口(44)上方に臨ませて販
売口(44)を開放して停止する。従ってカップ(7)を
吸着保持した腕部材(16)は、該販売口(44)を介して
該シャッター孔部(第13図に示す)から該カップ(7)
を突出させることができる。
そしてシャッター孔部(第13図に示す)からカップ
(7)を突出させた状態より、更に販売制御部(図示せ
ず)は第3のモータ(42)を所定角度回動させ、該シャ
ッター孔部より延在した切欠き部(第13図に示す)へと
腕部材(16)を導く。
かかる切欠き部(第13図に示す)の幅は該腕部材(1
6)の直径より広く、カップ(7)底部の直径より狭い
ため、販売制御部(図示せず)から出力される信号によ
り第2のモータ(22)を前述とは逆方向に回転させて腕
部材(16)を下降させれば、カップ(7)は前記切欠き
部(第13図に示す)の上方に載置される。
そして上述の様にカップ(7)がシャッター(43)上
面に載置された後に販売制御部(図示せず)は第2の電
磁弁(45)に開弁信号を出力し、この開弁信号に基づき
該第2の電磁弁(45)は開弁すればチューブ(39)内に
大気が導かれ、吸着板(35)の吸着力は解除される。
更に第2のモータ(22)は同方向に回転を続け、更に
スライダ(28)を下方に移動させ、反射板(33)が位置
センサ(31)に検知されれば販売制御部(図示せず)は
該第2のモータ(22)の回転速度を減速させ、更に該反
射板(33)が位置センサ(32)に検知されれば前記第2
のモータ(22)を停止させる。
これにより腕部材(16)は前述の飲料供給位置まで下
降し、この後販売制御部(図示せず)は第1のモータ
(20)に信号を出力し、該第1のモータ(20)を前述と
は逆方向に所定角度回転させ、フレーム(18)及び腕部
材(16)を待機位置へと戻し、販売動作を完了する。
以上が実施例としてのカップ式飲料販売機の要部構成
及び要部動作の説明である。
続いて同カップ式飲料販売機を構成する各装置の説明
を以下に行う。
まずカップホルダ(34)を備えたカップガイド装置
(46)は、第3図に示す様な構成となっている。
第3図において、カップホルダ(34)はフレーム部材
(47)に形成された固定支持部(48)と、該フレーム部
材(47)に軸支された第1のシャフト(49)及び第2の
シャフト(50)に各々嵌合固定された第1のフラッパー
(51)及び第2のフラッパー(52)とより構成され、略
逆円錐台形をなしている。
そしてフレーム部材(47)の底部には固定支軸(53)
が突設され、該固定支軸(53)はT字状リンク(54)の
略T字の交点部を回動可能に軸支している。該T字状リ
ンク(54)にはガイドレバー(55)が固着され、該ガイ
ドレバー(55)の一部が旋回運動する腕部材(16)の運
動奇跡内に臨む様に配置される。
またT字状リンク(54)の一端部には第1のリンク
(56)が支軸(57)を介して回動可能に接合されてお
り、同他端部には第2のリンク(58)が支軸(59)を介
して回動可能に接合されている。前記第1のリンク(5
6)の端部は第3のリンク(60)に固定された支軸(6
1)を介して該第3のリンク(60)に回動可能に接合さ
れている。前記第2のリンク(58)の端部は第4のリン
ク(62)に固定された支軸(63)を介して該第4のリン
ク(62)に回動可能に接合されている。第3のリンク
(60)及び第4のリンク(62)の端部は各々前記第1の
シャフト(49)及び前記第2のシャフト(50)の下端部
を固定している。第1のスプリング(64)及び第2のス
プリング(65)は各々前記支軸(61)及び前記支軸(6
3)を前記第1のフラッパー(51)及び前記第2のフラ
ッパー(52)が閉じる方向に付勢している。カップセン
サ(66a)(66b)は前記フレーム部材(47)の両側方に
て互いに対向する位置に配置され、尚前記固定支持部
(48)と前記第1のフラッパー(51)及び前記第2のフ
ラッパー(52)との間には該カップセンサ(66a)(66
b)の光が通過可能な間隙が設けられている。
第4図には、販売待機時におけるカップガイド装置
(46)の動作状態を示し、腕部材(16)はカップホルダ
(34)の中央部下方に位置しており、この状態よりカッ
プセンサ(66a)(66b)がカップ(7)のカップホルダ
(34)への送出を検知し、前述の吸着板(35)が該カッ
プ(7)の底部を吸着する。続いてカップ搬送装置
(5)が腕部材(16)を飲料供給位置に向って旋回運動
させ始めれば、第5図に示す様に該腕部材(16)の側部
はガイドレバー(55)に圧接してT字状リンク(54)を
固定支軸(53)を中心に第5図における時計方向に回動
させる。これにより第1のスプリング(64)及び第2の
スプリング(65)の付勢力に抗して第1のフラッパー
(51)及び第2のフラッパー(52)は開き、カップホル
ダ(34)からのカップ搬送装置(5)によるカップ
(7)の移動を許容する。そして更に腕部材(16)が旋
回し、ガイドレバー(55)より離間すれば、第1のフラ
ッパー(51)及び第2のフラッパー(52)は第1のスプ
リング(64)及び第2のスプリング(65)の付勢力によ
り第4図に示す位置に戻る。
第6図には、カップ搬送装置(5)が腕部材(16)を
販売待機位置へ戻す際のカップガイド装置(46)の動作
状態を示し、前述と同様に腕部材(16)の側部はガイド
レバー(55)に圧接して、第1のフラッパー(51)及び
第2のフラッパー(52)を開いた後、腕部材(16)はカ
ップホルダ(34)の中央部下方に戻り、第4図に示す販
売待機状態となる。
以上がカップガイド装置(46)の説明である。
次に吸着保持装置(15)について以下に説明する。
まず第7図には吸着保持装置(15)の要部構成を示
し、腕部材(16)の先端部には弾性を有するゴム等の材
質で形成された吸着板(35)が配設され、真空ポンプ
(37)、第1の電磁弁(38)、第2の電磁弁(45)、圧
力検出部(40)、チューブ(39)、コイル部(41)は先
に説明した様な動作を行う。
ここで上記吸着保持装置(15)の特徴を説明すると、
かかる装置(15)はカップ式飲料販売機(1)において
飲料を収容したカップ(7)の搬送に用いられるため、
吸着板(35)から真空ポンプ(37)及びチューブ(39)
等に不純物が侵入する恐れが充分にあり、この不純物の
侵入は装置(15)の故障原因となりうるため、吸着板
(35)から装置(15)内部への不純物の侵入を防ぐ必要
がある。
このため吸着板(35)の空孔(67)に連通した孔部
(68)下方にフィルター部材(69)により閉塞される滓
溜室(70)を設けている。該フィルター部材(69)は第
11図に示す形状であり、円筒状のフィルター(71)の材
質は液体や固形物を透過させず空気のみを透過させる材
質で形成され、更に滓溜室(70)の気密性を保つため
に、腕部材(16)との間隙にはシール部材(72)が配設
されている。
上記の構成によれば、吸着板(35)から侵入した飲料
及びホコリ等は滓溜室(70)における前記フィルター
(70)内方側の底部(73)に溜まる。フィルター部材
(69)の側面にはネジ部(74)が設けられているととも
に前記滓溜室(70)内壁にはネジ部(75)が設けられて
いるため該フィルター部材(69)は腕部材(16)より容
易に取りはずすことができ、前記フィルター部材(69)
及び滓溜室(70)の清掃も容易に行える。
一方吸着板(35)の空孔(67)からの不純物を防ぐこ
とは、前述の真空ポンプ(37)及びチューブ(39)等へ
の不純物の侵入を防ぐ有効な手段である。
そのためには第8図〜第10図に示す様に吸着板(35)
の上面に被吸着物との間に空間を形成するために設けら
れたすり鉢状の凹部(75)の中央部に凸部(76)を設
け、該凸部(76)には浅い凹部(77)を設ける。該凹部
(77)の底面(78)に十字状切溝より形成される空孔
(67)を設け、前記凹部(77)上面には溝部(79a)(7
9b)を設けている。
かかる構成により真空ポンプ(37)の吸引時には十字
状の切溝より形成される空孔(67)及び溝部(79a)(7
9b)を介して凹部(75)の空気を吸引することができ被
吸着物の吸着保持には支障なく、また真空ポンプ(37)
の停止時には、空孔(67)は閉じているため、吸着板
(35)上にこぼれた飲料等が、滓溜室(70)へと滴下し
ない。
以上が吸着保持装置(15)の説明である。
続いてシャッター手段としてのシャッター装置(80)
について以下に説明する。
まず第12図及び第13図には同シャッター装置(80)の
構成を示しており、カップ式飲料販売機(1)の筐体
(2)上面に開口した販売口(44)は、販売待機時には
第3のモータ(42)のモータ軸(42a)にナット(8
1)、円板(82)、円形板バネ(83)を用いて取付けら
れたシャッター(43)により閉塞されている。該シャッ
ター(43)は、該円板(82)に該円形板バネ(83)の付
勢力により圧接されることによって生じる摩擦力によっ
て第3のモータ(42)の回転力が伝達され回転する。
またシャッター(43)には販売口(44)と略同形であ
り、カップ(7)を貫通可能なシャッター孔部(84)を
設けている。
尚シャッター(43)には、幅が腕部材(16)の直径よ
り大をなし且つカップ(7)底部の直径より小をなす切
欠き部(85)を該シャッター孔部(84)より延在して設
けている。
カップ除去センサ(86a)(86b)はカップ(7)が利
用者により取り去られたことを検知するものであり、カ
ップ(7)が切欠き部(85)上方に載置されている場合
には該カップ(7)により遮光される位置に配置されて
いる。
シャッター位置センサ(87)(88)(89)は前記シャ
ッター(43)の外周部の一部に取付けられた反射板(9
0)の位置を検出することにより、前記シャッター(4
3)の回転位置を検知するものである。
カバー部材(91)は販売口(44)部分を切欠いてシャ
ッター(43)、シャッター位置センサ(87)(88)(8
9)、モータ軸(42a)、ナット(81)等を覆っている。
第14図に示す販売待機状態では、販売口(44)はシャ
ッター(43)により閉塞され、一方シャッター孔部(8
4)はカバー部材(91)により覆れている。
そして販売時には飲料を収容したカップ(7)を吸着
保持した腕部材(16)が販売口(44)へ向って上昇し、
該販売口(44)をカップ(7)が通過することを許容す
るために販売制御部(図示せず)は第3のモータ(42)
に信号を出力し、該第3のモータ(42)を販売口(44)
とシャッター孔部(84)が重なる様に回動させる。そし
て該販売口(44)と該シャッター孔部(84)が重った位
置にてシャッター位置センサ(87)は反射板(90)を検
知し、これにより販売制御部(図示せず)は第3のモー
タ(42)を停止させる。
更に腕部材(16)が上限まで上昇し、カップ(7)が
販売口(44)及びシャッター孔部(84)を貫通した状態
が、第13図及び第14図に示す状態である。
この後販売制御部(図示せず)は第3のモータ(42)
に信号を出力し、該第3のモータ(42)を腕部材(16)
が切欠き部(85)に導かれる方向、即ちシャッター(4
3)がモータ軸(42a)を中心として第14図における反時
計方向に回動すれば、第15図に示す位置までシャッター
(43)は回動し、この位置ではシャッター位置センサ
(88)が反射板(90)を検出し、これにより販売制御部
(図示せず)は第3のモータ(42)を停止させる。
ここで販売制御部(図示せず)は第2のモータ(22)
を腕部材(16)が下降する方向に回転させれば、該腕部
材(16)は下降し、切欠き部(85)上部にカップ(7)
を載置し、この時リンクA(92)及びリンクB(93)
は、第16図に点線で示す位置から実線で示す位置へと板
バネ(94)の付勢力に抗して変位し、腕部スイッチ(9
5)のアクチュエータ(96)を作動させる。該腕部スイ
ッチ(95)の動作に基づき販売制御部(図示せず)は第
2の電磁弁(45)に開弁信号を出力し、吸着板(35)の
吸着力を解除させる。
そして腕部材(16)はカップ搬送手段(5)の駆動に
より下降運動及び旋回運動を行い待機位置へと戻り、次
回販売に備える。
更に利用者によってカップ(7)が切欠き部(85)上
面より取り去られれば、カップ除去センサ(86a)(86
b)は透光し、これにより販売制御部(図示せず)は第
3のモータ(42)を第15図における反時計方向へと回動
させ、シャッター(43)を第14図に示す位置まで回動さ
せれば、シャッター位置センサ(89)は反射板(90)を
検知し、これにより販売制御部(図示せず)は第3のモ
ータ(42)を停止させ、販売待機状態となる。
尚上述の販売口(44)をシャッター(43)により閉塞
する場合に、利用者が該販売口(44)に手を入れて該シ
ャッター(43)と該販売口(44)の端部とに手が挾まれ
ても、該シャッター(43)は円板(82)と滑りを生じる
ため、怪我等には至らない。またカップ(7)がシャッ
ター孔部(84)より突出して、利用者がカップ(7)を
掴取ることが可能であり且つ吸着板(35)の吸着力が解
除されていない時に利用者がカップ(7)を取り上げれ
ば、リンクA(92)及びリンクB(93)は第6図におい
て実線で示す位置へと変位して、これによりアクチュエ
ータ(96)は腕部スイッチ(95)を作動させ吸着板(3
5)の吸着力を解除させるため、カップ(7)が吸着板
(35)から離間する時に吸着力が急激になくなりカップ
(7)に衝撃を与えることを防げる。以上が本発明の実
施例としてのカップ式飲料販売機の説明である。
(ト)発明の効果 本発明のカップ式飲料販売機によれば、機体上部に設
けた販売口へカップを搬送する手段を設けたため、通常
にカップの送出及び飲料供給を自重を用いて行っても、
販売する飲料を収容したカップは機体上部の販売口にて
利用者に受渡すことができるため、カップの受渡し時に
利用者に不自然な姿勢を強いることがないため、利用者
はカップの受取りをスムーズに行えるという利点があ
り、特に公衆の面前等に配置されるカップ式飲料自動販
売機として有用である。
【図面の簡単な説明】
第1図は実施例としてのカップ式飲料販売機の構成配置
図、第2図は同販売機の外観斜視図、第3図は同販売機
に用いるカップガイド装置の斜視図、第4図,第5図及
び第6図は同カップガイド装置の一動作状態を示す要部
平面図、第7図は同販売機の吸着保持装置の構成配置
図、第8図及び第9図は同吸着保持装置の要部斜視図、
第10図は同吸着保持装置に用いる吸着板の要部縦断面
図、第11図は同級着保持装置に用いるフィルター部材の
斜視図、第12図及び第13図は各々同販売機に用いるシャ
ッター装置の縦断面図及び斜視図、第14図及び第15図は
同シャッター装置の一動作状態を示す要部斜視図、第16
図は同販売機に用いる腕部材の要部側面図である。 (1)……カップ式飲料販売機、(2)……筐体、
(3)……カップ供給装置、(4)……飲料供給装置、
(5)……カップ搬送装置、(44)……販売口、(80)
……シャッター装置。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】カップへの飲料の供給を行う飲料供給位置
    と販売する飲料を収容したカップを受渡す販売口とを離
    間して配置したカップ式飲料販売機において、機体の上
    部に開口した販売口と、機体の内部に設けられた飲料供
    給位置から該販売口へと販売する飲料を収容したカップ
    を搬送するカップ搬送手段と、前記販売口へのカップの
    搬送及び前記販売口におけるカップの受渡しに基づき、
    前記販売口を開閉させるシャッター手段とを具備したこ
    とを特徴とするカップ式飲料販売機。
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