JP2680472B2 - 記録媒体の投入排出装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 ［概要］ 記録媒体ライブラリ装置の自動倉庫に収容する記録媒
体を記録媒体搬送機構に渡したり、逆に前記自動倉庫か
ら取り出された記録媒体を前記記録媒体搬送機構から受
け取る記録媒体の投入排出装置に関し、 投入時及び排出時の記録媒体のストック量が多く、操
作性が良好で、コンパクトで、組み立て・保守点検が容
易な記録媒体投入排出装置を提供することを目的とし、 前記スタッカ部と前記トレイ部には、正面から見て前
記記録媒体の背面ラベルが見えるように前記記録媒体が
積層配置され、前記エントリ部と前記イグジット部と
に、水平方向の回転軸を中心に前記記録媒体を反転させ
る回転機構が設けられるように構成する。

［産業上の利用分野］ 本発明は、記録媒体ライブラリ装置の自動倉庫に収容
する記録媒体を記録媒体搬送機構に渡したり、逆に前記
自動倉庫から取り出された記録媒体を前記記録媒体搬送
機構から受け取る記録媒体の投入排出装置に関する。

記録媒体ライブラリ装置において、唯一オペレータが
介入する部分は記録媒体投入排出装置である。よって、
操作性が良く、ストック量の多い記録媒体投入排出装置
が要望されている。又、製造時における組み立ての容易
性や保守時の整備性のよさなども重要な点である。

［従来の技術］ 近年、各種情報処理通信網等の端末装置の普及に伴
い、データ量の増大は著しいものがある。その中で、あ
まり使用頻度が高くないデータについては、比較的廉価
な可換型の記録媒体、例えば、第７図（ａ），（ｂ）に
示す光ディスクカートリッジ１に保存しておくことが、
スペー効率の点からも有利である。

第７図において、光ディスクカートリッジ１には、内
部に回転可能に設けられたディスクが外部に露出するウ
インド部を隠蔽可能なシャッタ２が設けられている。

このような光ディスクカートリッジ１を一種の自動倉
庫のような装置に収容し、光ディスクカートリッジのハ
ンドリングを自動で行い、装置内に1500巻以上の光ディ
スクカートリッジを保管し、オペレータの負担を軽減さ
せるライブラリ装置が出現してきている。

このようなライブラリ装置の場合、光ディスクカート
リッジはライブラリ装置内に設けられたデッキにセット
されることもあるので、記録媒体投入排出装置へ投入す
る際、光ディスクカートリッジは第７図（ｂ）の矢印方
向とは逆方向へ挿入される。

［発明が解決しようとする課題］ 上述の記録媒体投入排出装置において、光ディスクカ
ートリッジ１は第７図（ｂ）の矢印方向とは逆方向に挿
入されるので、第７図（ａ）に示す背面ラベルBLがオペ
レータから見えず、しかも、正面ラベルULは天地が逆に
なり、操作性が悪いという問題点がある。

本発明は上記問題点に鑑みてなされたもので、その目
的は、投入時及び排出時の記録媒体のストック量が多
く、操作性が良好で、コンパクトで、組み立て・保守点
検が容易な記録媒体の投入排出装置を提供することにあ
る。

［課題を解決するための手段］ 第１図は第１の発明の原理図である。図において、３
は投入口3aに入れられた記録媒体４をストックするスタ
ッカ部、５はスタッカ部３より記録媒体３を受け取り、
記録媒体搬送機構のハンド６に渡すエントリ部、７は排
出しようとする記録媒体４を記録媒体搬送機構のハンド
から受け取るイグジット部、８はイグジット部７から渡
された記録媒体を排出口8aにストックするトレイ部であ
る。

そして、スタッカ部３とトレイ部８には、正面から見
て記録媒体４の背面ラベルBLが見えるように、記録媒体
４は積層配置される。又、エントリ部５とイグジット部
７には、水平方向の回転軸を中心に記録媒体４を反転さ
せる回転機構が設けられている。

第２の発明は、第１の発明において、スタッカ部3,ト
レイ部８の底面をエントリ部5,イグジット部７へ向けて
下方に傾斜させたものである。

第３の発明は、第１又は第２の発明において、スタッ
カ部3,エントリ部５とトレイ部8,イグジット部７とを、
各々独立したユニットで構成したものである。

［作用］ 第１の発明の記録媒体投入排出装置では、正面から見
て背面ラベルBLが見えるように、スタッカ部３及びトレ
イ部８に記録媒体４が積層配置される。オペレータによ
る記録媒体４の出し入れは、スタッカ部３の投入口3a及
びトレイ部８の排出口8aを介して行う。

更に、この発明の記録媒体投入排出装置において、ス
タッカ部３からエントリ部５に送られた記録媒体４は、
回転機構によって反転され、記録媒体搬送機構のハンド
へ渡される。逆に、ハンドからイグジット部７に渡され
た記録媒体は、回転機構によって、正面から見て記録媒
体４の背面ラベルBLが見えるように反転された後、トレ
イ部８に送り出される。

第２の発明の記録媒体投入排出装置では、スタッカ部
3,トレイ部８の底面は、それぞれ、エントリ部5,イグジ
ット部７へ向けて下方に傾斜しているので、積層された
複数の記録媒体４の積層状態が安定に保持され、装置の
信頼性が向上する。

更に、第３の発明においては、スタッカ部3,エントリ
部５とトレイ部8,イグジット部７とは、各々独立したユ
ニットになっているので、組み立て及び保守点検が容易
となっている。

［実施例］ 次に、図面を用いて本発明の一実施例を説明する。第
２図は本発明の一実施例を説明する構成図、第３図は第
２図におけるスタッカ部及びエントリ部の機構を説明す
る要部構成図、第４図は第３図における平面構成図、第
５図は本実施例の投入排出装置が設けられたライブラリ
装置の全体を説明する構成図、第６図は本実施例の作動
を説明する構成図、である。

先ず、第２図を用いて本実施例の投入排出装置の構成
を説明する。図において、本装置は上部ユニット11と下
部ユニット12とに大別される。上部ユニット11は、投入
口13aに入れられた光ディスクカートリッジ記録媒体14
をストックするスタッカ部13と、スタッカ部13より光デ
ィスクカートリッジ14を受け取り、記録媒体搬送機構の
ハンド15に渡すエントリ部16とから構成されている。一
方、下部ユニット12は排出しようとする光ディスクカー
トリッジ14をハンド15より受け取るイグジット部17と、
イグジット部17から渡された光ディスクカートリッジ14
を排出口18aにストックするトレイ部18とから構成され
ている。

そして、スタッカ部13,トレイ部18での光ディスクカ
ートリッジ14は、正面から見て、光ディスクカートリッ
ジ14の背面ラベルBLが見えるように積層配置され、これ
ら積層配置された光ディスクカートリッジ14が一括して
出し入れ可能なように、投入口13a,排出口18aは形成さ
れている。

次に、第３図及び第４図を用いて第２図におけるスタ
ッカ部13,エントリ部16の説明を行う。尚、トレイ部18,
イグジット部17の構成も、同様なのでそれらの説明は省
略する。

これらの図において、スタッカ部13の下部には、積層
配置された光ディスクカートリッジ14の最下段の光ディ
スクカートリッジ14をエントリ部16に渡すスライド機構
19が、エントリ部16には、光ディスクカートリッジ14を
反転させる回転機構20がそれぞれ設けられている。

ここで、スライド機構19を説明する。第１の駆動モー
タ21の出力軸にはピニオン22が取り付けられている。ス
タッカ部13の幅方向に回転可能に設けられたシャフト23
の中間部には、ピニオン22に噛合するギヤ24が取り付け
られ、第１の駆動モータ21によって、シャフト23が回転
駆動されるようになっている。更に、シャフト23の両端
部には、第１及び第２のねじギヤ25,26が取り付けられ
ている。これら第１及び第２のねじギヤ25,26にはそれ
ぞれ第３及び第４のねじギヤ27,28が噛合している。こ
れら第３及び第４のねじギヤ27,28はシャフト29,30（シ
ャフト29は図示せず）の一端部にそれぞれ取り付けら
れ、これらシャフト29,30の他端部側には、光ディスク
カートリッジ14を挟持するローラ31,32が取り付けられ
ている。又、スタッカ部13の底面33はエントリ部16に向
けて下方に傾斜（本実施例では、水平より10°傾斜して
いる）している。更に、トレイ部18の底面も同様に、イ
グジット部17に向けて下方に傾斜している。

次に、回転機構20を説明する。エントリ部16には、回
転軸35が水平方向で、光ディスクカートリッジ14を保持
する回転テーブル34が設けられている。この回転軸35の
一方の端部には、第２のプーリ36が取り付けられてい
る。37は第２の駆動モータで、出力軸には第１のプーリ
38が取り付けられており、第１及び第２のプーリ37,36
間はベルト39が巻き掛けられている。

次に、第５図において、本実施例の記録媒体の投入排
出装置40は内部に自動倉庫，デッキ及び記録媒体搬送機
構等が収容されたライブラリ装置41の正面に配設されて
いる。そして、上部ユニット11と下部ユニット12とはそ
れぞれ独立したユニットとなっており、単独で記録媒体
の投入排出装置40に対して脱着可能となっている。

次に、上記構成の作動を第６図を用いて説明する。先
ず、光ディスクカートリッジ14は正面から見て背面ラベ
ルBLが見えるように積層配置された状態でスタッカ部13
の投入口13aより一括してセットされる。

次に、スタッカ部13のスライド機構19の第１の駆動モ
ータ21が駆動され、ローラ31,32が第４図において矢印
方向に回転する。すると、光ディスクカートリッジ14は
エントリ部16方向に移動し、回転機構20の回転テーブル
34にセットされる。光ディスクカートリッジ14が回転テ
ーブル34にセットされると、今度は第２の駆動モータ37
が駆動され、回転テーブル34は170°回転する。これ
は、スタッカ部13の底面33が水平に対して10°傾斜して
いるからである。尚、この反転により、光ディスクカー
トリッジ14はライブラリ装置内に設けられるデッキにセ
ットされた際には、第７図（ｂ）の矢印方向へ挿入され
るようになる。

次に、ハンド15が光ディスクカートリッジ14を挟持
し、ライブラリ装置内の自動倉庫の所定の棚まで搬送す
る。

そして、光ディスクカートリッジ14に対してデータの
リード／ライトを行うときには、媒体搬送機構のハンド
15が自動倉庫内の光ディスクカートリッジ14をピックア
ップし、デッキにセットする。そして、データのリード
／ライトが終了すると、再び、ハンド15が光ディスクカ
ートリッジ14をピックアップし、自動倉庫内の所定の棚
に返却する。

更に、自動倉庫内の不要になった光ディスクカートリ
ッジ14は、ハンド15によってピックアップされ、投入排
出装置のイグジット部17の回転テーブルへセットされ
る。次に、回転テーブルは170°回転し、光ディスクカ
ートリッジ14の表裏を反転させる。その後、トレイ部18
内のスライド機構によって、光ディスクカートリッジ14
はトレイ部18内に積層配置される。この状態において、
光ディスクカートリッジ14は正面から見て背面ラベルBL
が見える状態となる。所定量光ディスクカートリッジ14
が積層配置されると、オペレータはこれらを一括して取
り出すことになる。

上記構成によれば、スタッカ部13,トレイ部18に積層
配置される磁気ディスク14は、正面から見て背面ラベル
BLが見える状態（正面ラベルULは光ディスクカートリッ
ジ14の上側の面に位置している）となっているので、オ
ペレータが視認しやすく、操作性が良好となり、オペレ
ータが誤った順序で光ディスクカートリッジ14をライブ
ラリ内に格納するというようなミスが非常に少なくな
る。又、光ディスクカートリッジ14は、積層配置された
状態で一括してスタッカ部13の投入口13aとトレイ部18
の排出口18aより出し入れがされるので、操作性が向上
する。

次に、スタッカ部13,トレイ部18の底面は、エントリ
部16,イグジット部17に向けて下方に傾斜しているの
で、地震等による装置の振動やオペレータが光ディスク
カートリッジ14を乱暴に取り扱った場合においても、積
層された光ディスクカートリッジ14の形態が崩れにく
く、装置の信頼性が向上する。

更に、スタッカ部13,エントリ部16とトレイ部18,イグ
ジット部17とは、各々独立したユニット11,12になって
いるので、組み立て及び保守点検が容易である。

又、回転機構20の回転軸35が水平方向であるために、
平面的な占有面積が少なくなり、装置の小型化が図れ
る。

［発明の効果］ 以上説明したように、請求項１の発明によれば、正面
から見て背面ラベルBLが見える状態に記録媒体を積層配
置し、エントリ部とイグジット部に設けた回転機構で、
記録媒体を反転させるようにしているので、スタッカ部
やトレイ部に多くの記録媒体をストックでき、且つ、多
くストックされた場合であっても、オペレータは記録媒
体の背面ラベルを容易に見ることができるため、操作性
が良好となる。

又、この回転機構としては、水平方向の回転軸を中心
に記録媒体を反転させるものを用いているので、平面的
な占有面積を小さくでき、装置を小型化できる。ちなみ
に、矩形の記録媒体を水平面内で回転させる構成では、
記録媒体の角部が円弧状に移動するエリアをも確保しな
ければならず、平面的な占有面積が増大し、その結果、
装置の奥行き寸法が増加し、装置を小型化することが困
難になる。尚、回転機構の高さ方向の寸法は元々の装置
寸法に隠れてしまい、実質上は装置の外形寸法に影響を
与えない。

請求項２の発明によれば、スタッカ部及びトレイ部の
底面はそれぞれエントリ部及びイグジット部へ向けて下
方に傾斜しているので、磁気記録媒体の積層状態が安定
し、装置の信頼性が向上する。このような傾斜方向を選
択すれば、オペレータの目線と記録媒体の背面ラベルと
が一層一致すると共に、記録媒体の載置角度とオペレー
タによる記録媒体の挿脱方向とが合致することになり、
操作性が一層向上する。

更に、請求項３の発明によれば、２つのユニットとし
たことにより、組み立て・保守点検が容易となる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の原理図、 第２図は本発明の一実施例を説明する構成図、 第３図は第２図におけるスタッカ部及びエントリ部の機
構を説明する要部構成図、 第４図は第３図における平面構成図、 第５図は本実施例の投入排出装置が設けられたライブラ
リ装置の全体を説明する構成図、 第６図は本実施例の作動を説明する構成図、 第７図は光ディスクカートリッジの説明図である。 第１図乃至第６図において、 3,13は、スタッカ部、3a,13aは投入口、4,14は記録媒
体、5,16はエントリ部、6,15はハンド、7,17はイグジッ
ト部、8,18はトレイ部、8a,18aは排出口、11は上部ユニ
ット、12は下部ユニット、20は回転機構、35は回転軸 BLは背面ラベル、ULは正面ラベルである。

Claims (3)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】記録媒体ライブラリ装置の自動倉庫に収容
   する記録媒体（４）を記録媒体搬送機構に渡したり、逆
   に前記自動倉庫から取り出された記録媒体（４）を前記
   記録媒体搬送機構から受け取る記録媒体投入排出装置に
   おいて、 投入口（3a）に入れられた記録媒体（４）をストックす
   るスタッカ部（３）と、該スタッカ部（３）から記録媒
   体（４）を受け取り、前記記録媒体搬送機構のハンド
   （６）に渡すエントリ部（５）と、排出しようとする記
   録媒体（４）を前記記録媒体搬送機構のハンド（６）か
   ら受け取るイグジット部（７）と、該イグジット部
   （７）から渡された記録媒体（４）を排出口（8a）にス
   トックするトレイ部（８）とから構成され、 前記スタッカ部（３）と前記トレイ部（８）には、正面
   から見て前記記録媒体（４）の背面ラベル（BL）が見え
   るように前記記録媒体（４）が積層配置され、 前記エントリ部（５）と前記イグジット部（７）には、
   水平方向の回転軸を中心に前記記録媒体（４）を反転さ
   せる回転機構が設けられたことを特徴とする記録媒体の
   投入排出装置。
2. 【請求項２】前記スタッカ部（３），前記トレイ部
   （８）の底面は、それぞれ前記エントリ部（５），イグ
   ジット部（７）へ向けて下方に傾斜していることを特徴
   とする請求項１記載の記録媒体の投入排出装置。
3. 【請求項３】前記スタッカ部（３），エントリ部（５）
   と前記トレイ部（８），イグジット部（７）とは、各々
   独立したユニットとなっていることを特徴とする請求項
   １又は２記載の記録媒体の投入排出装置。