JP2679692B2 - コンクリート二次製品の接続方法及びその装置 - Google Patents

コンクリート二次製品の接続方法及びその装置

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二郎 近藤
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住建コンクリート工業株式会社
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は地下道,下水道等
の地中埋設筐体や橋梁桁などの予め工場サイドで製作す
るコンクリート二次製品を現場等で突き合わせ接続する
コンクリート二次製品の接続方法及びその装置に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、プレハブ化されたコンクリート
二次製品(構造物)同志を構築現場にてその端面を突き
合わせて接続をする接続装置(継手金具)としては、例
えば一定長さの軸棒の両端に外方に広がり弾性をもたせ
る切り込み溝を形成した軸ピン型結着具を、その両端部
を単に対向するコンクリート二次製品の端面に埋設した
雌穴部に差し込み結着させる構成のものとか、対向のコ
ンクリート二次製品の両端面に、内部に膨出の段差部を
形成した一端を閉塞する筒状受部材をそれぞれ埋設し、
この一方の筒状受部材に先端に係合頭部を形成した軸型
連結部材の基部を螺合し、該連結部材の突出先端部を対
向の筒状受部材に差し込みし、外方に張り出す係合頭部
を段差部に爪係合する構成のもの(特公昭63−129
84号公報参照)等が知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、前者の軸ピン
型結着具では、先端が弾性をもたせるために少し広げた
構造のため、受け穴に対する雌雄嵌合が面倒であり(例
えば、軸ピンの雌雄嵌合に当たって大きな突き合わせの
押圧力を要する)、且つ接合後の係止作用も切り込み溝
に起因する広がり弾発の圧接だけでもたせるため、緩み
易いものである。また、後者の係合頭部付きの接続具に
あっても、係合手段が片側の軸先端に形成の係合頭部を
対向の筒状受部材に差し込むには前記同様に大きな押圧
力を掛けねば、係合頭部が一旦狭まって段差部まで達せ
ず容易でない。しかも、この爪係合(係合頭部の係合)
は圧入の関係上、爪代が小さく抜け外れる虞れがあり、
且つ連結部材自体も比較的細く構成されるため、破断し
易く、大型のコンクリート二次製品(構造物)の接続具
には適さない。更に、両者の態様で悪い点は、対向の接
続面に配設する雌固定具,筒状受部材は単にその端面に
独立して埋設されているにすぎず、該雌固定具,筒状受
部材自体も抜け出しやすい構成であった。
【0004】本発明は上記実情に鑑み、双方の接合面に
埋設する雌,雄型接続体を、コンクリート二次製品中を
埋設貫通する補強兼連結軸の両端部に連結し、且つ雌,
雄嵌合を係合爪付きテーパー軸部のテーパー嵌合方式を
採るこで小さな押圧力を与えるだけの簡略作業で接続が
完了し、上記課題を解決するコンクリート二次製品の接
続方法及びその装置を提供することを目的としたもので
ある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、対向のコンク
リート二次製品同志を面接触で接続するコンクリート二
次製品の接続方法において、コンクリート二次製品の長
手方向の所定位置に埋設貫通する補強兼連結軸の一端
に、同片側端面に埋設する筒状雌型接続体の後部を取付
けると共に、補強兼連結軸の他端に同他側端面に埋設す
る筒状雄型接続体の後部を予め取付けするか、又は筒状
雄型接続体を他のコンクリート二次製品との接続作業時
に後端を取付ける配設とし、この雄型接続体に突出のテ
ーパー軸部を対向する他のコンクリート二次製品の雌型
接続体の接続用内テーパー部にテーパー嵌合させ、且つ
前記テーパー軸部の周囲に横突設した嵌合時に内部に没
入する少なくとも1個以上の係合爪を前記内テーパー部
側の爪受段溝に爪係止するものである。
【0006】また、もう一つの発明は前記方法を直接実
施する装置で、前部に接続用内テーパー部を形成した筒
状雌型本体の後部に連結用ネジ孔を設け、且つ前記内テ
ーパー部の口縁側に内鍔状爪受段溝を設けたコンクリー
ト二次製品の片側端面に埋設する雌型接続体と、前部に
前記内テーパー部に嵌合するテーパー軸部を形成した筒
状雄型本体の後部に連結用ネジ孔を設け、且つ前記テー
パー軸部の周囲に穿つ1個以上の爪孔に、本体内部に装
着の弾性体に支持され没入自在となる1個以上の係合爪
を横突設したコンクリート二次製品の他側端面に埋設す
る雄型接続体と、前記雌型接続体と雄型接続体を螺合す
るネジ部を両端部に設けた同コンクリート二次製品を埋
設貫通する補強兼連結軸とよりなるものである。
【0007】この場合、弾性体が、雄型本体内部の前端
に内装した止めリングに基端を係止し先端に係合爪を取
付ける板バネである。
【0008】また、弾性体が、雄型本体内部に詰めるゴ
ム,ウレタンタール系軟質充填材等の弾性充填物であ
る。
【0009】更に、係合爪が、円柱形係止爪である。
【0010】また、係合爪が、角柱形係止爪である。
【0011】この様に、コンクリート二次製品同志の接
続としては、コンクリート製品の片側端面の所定位置に
埋設貫通する補強兼連結軸端に取付けた筒状雌型接続体
に、他のコンクリート二次製品の他側端面に臨む筒状雄
型接続体を対向させる。この場合、筒状雄型接続体は予
めコンクリート二次製品に埋設の一体とし、又は接続作
業時に該筒状雄型接続体の後端のネジ孔に埋設の補強兼
連結軸端を螺合で取付ける着脱構成でもよい。
【0012】ここで、コンクリート二次製品の端面に突
出した筒状雄型接続体のテーパー軸部を接続すべき他の
コンクリート二次製品の雌型接続体に対向させ、この状
態でどちらか一方を移動すれば、突出のテーパー軸部が
雌型接続体の内テーパー部にテーパー嵌合すると共に、
該テーパー軸部の周囲に突出した少なくとも1個の係合
爪が、テーパー嵌合時に内部の弾性体の弾発に抗して没
入しながら筒状雌型接続体の口縁部を通過して内鍔状爪
受段溝位置で突出し所謂爪係合される。この係合爪はテ
ーパー軸部に対し突出量の大なる横突設となるため、大
きい引っ張りにも耐え、且つ雌,雄型接続体は筒型とな
る大径主軸のテーパー嵌合と相俟って確実な接続が自動
的に行なえる。勿論、雌,雄型接続体の接続作業はあく
までもテーパー嵌合を主とし、係合爪を内部に没入しえ
る程度の軽い押圧力で十分に挿入し得、取扱いが容易で
ある。以下、コンクリート二次製品群を順次雌,雄型接
続体を対向させて接続して行くものである。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明を実施例の図に基づ
いて説明すれば、次の通りである。
【0014】図1乃至図10は雄型接続体のテーパー軸
部の係合爪を支持する弾性体を板バネ使用とした接続装
置の実施例を示す。1は前部に接続用内テーパー部2を
形成した筒状雌型本体で、該筒状雌型本体1の後部に連
結用ネジ孔3を設けると共に、前記接続用内テーパー部
2の口縁部2aに断面凹段形状となる内鍔状爪受段溝4
を配設して雌型接続体5とする。6は前部に前記内テー
パー部2にテーパー嵌合するテーパー軸部7を形成した
筒状雄型本体で、該筒状雄型本体6の後部に連結用ネジ
孔8を設けると共に、テーパー軸部7の周囲に穿った1
個以上(図示にあって3個)の爪孔9に、本体内部6a
に装着した弾性体10に下端を支持される1個以上(図
示にあって3個)の円柱形の係合爪11を突設して雄型
接続体12とする。この場合、弾性体10は本体内部
(筒内)6aの前端に止めビス13にて係止する止めリ
ング14に基端を固定した板バネ15よりなり、該板バ
ネ15の先端に穿った案内長孔16に係合爪11の下端
を偏平連結部11aを差し込みワリピン17で係止する
構成である。18はコンクリート二次製品21の長手方
向の所定位置(例えば、四方箇所)に埋設貫通する製品
長さをもつボルト軸型の補強兼連結軸で、該補強兼連結
軸18の両端に前記雌型接続体5の連結用ネジ孔3と雄
型接続体12の連結用ネジ孔8が螺合するネジ部19,
19を設けてなり、これら雌型接続体5と雄型接続体1
2及び補強兼連結軸18の全体構成でコンクリート二次
製品の接続装置20となる。22は前記ワリピン17と
板バネ15間に介在するパッキンで、セメントペースト
の流入を防ぐものである。
【0015】次にこの作用を説明すると、先ず接続装置
20のコンクリート二次製品21への組み込みとして
は、コンクリート二次製品21を製造する際のコンクリ
ート打設時に、予め組んだ一定の配筋(図示せず)の他
に所定位置(例えば、図9に示すコンクリート二次製品
が方形の地下道用筐体21′にあって、この四方隅部の
4箇所)に、両端に雌型接続体5と雄型接続体12を取
付けた補強兼連結軸18を組み込み埋設する。この後、
所定のセメント養生期間を経て型枠(図示せず)を外せ
ば接続装置付きコンクリート二次製品21が仕上がる。
【0016】なお、片側の端面21aに臨む雄型接続体
12は、コンクリート二次製品の成形時に一体とする
か、又は成形後に補強兼連結軸18のネジ部19に螺合
する着脱使用とする。この接続作業に雄型接続体12を
接続する着脱使用では、常時はコンクリート二次製品2
1の端面21aに雄型接続体12のテーパー軸部7が突
出状態とならず、格納,搬送等の取扱いに便利となる。
この予め外した雄型接続体12は接続作業時に所定位置
の補強兼連結軸18に取付けて使用する。このときは、
雄型接続体12の基部12aを端面21aに配される抜
け凹部21bに嵌合し、該雄型接続体12のネジ孔8を
埋設された補強兼連結軸18のネジ部19に螺合し一体
としたとき、雄型接続体12の固定鍔部12bが端面2
1aと同一面となるようセットされる。
【0017】ここにおいて、図9、図10に示す様に、
例えば方形筐体のコンクリート二次製品21群を順次接
続しトンネル路を構築する場合、隣接のコンクリート二
次製品21,21の両端面21a,21aにそれぞれ雌
型接続体5と雄型接続体12を対向するよう設置する。
【0018】この状態で、雄型接続体12のテーパー軸
部7を突出した一方のコンクリート二次製品21を他の
コンクリート二次製品21の端面21a側に移動すれ
ば、テーパー軸部7が対向する雌型接続体5の接続用内
テーパー部2に挿入され、このテーパー軸部7の外周の
3箇所に横突出した係合爪11が、先ず接続用内テーパ
ー部2の口縁部2aに接衝するが、この係合爪11は前
縁上隅に進入衝撃緩和と下降動(没入)を容易とする案
内傾斜面11bを切り欠いているため、該案内傾斜面1
1bに掛かる衝撃が下方への押圧力に変換され、係合爪
11は本体内部6aの板バネ15の弾発に抗して内部6
a側へ口縁部2aを通過するまで一旦没入する(図5参
照)。なお、前記口縁部2a側にも係合爪11の衝撃を
緩和する傾斜面2bを設けている。
【0019】この後、係合爪11が口縁部2aを経て内
テーパー部2の端となる内鍔状爪受段溝4に達すると、
該係合爪11は板バネ15の弾発を受け元の突出位置に
戻り内鍔状爪受段溝4の溝面4aに係止すると共に、テ
ーパー軸部7は接続用内テーパー部2に対しテーパー嵌
合され、対向したコンクリート二次製品21と21が接
続される。即ち、対向のコンクリート二次製品21,2
1の接続は基本的にテーパー嵌合となるため、小さな押
圧力をもって行なえる。しかも、一旦テーパー軸部7が
内テーパー部2に嵌合した後は、三方に横突出の円柱形
の係合爪11が爪受段溝4の溝面4aに対し点接触の係
止となるが、例えば係止爪11を3個用いれば三点接地
となり全体として安定した爪係止となり抜け出ない。勿
論、係合爪11の個数は使用態様により適宜増減すれば
よい。
【0020】以下、コンクリート二次製品21の一端面
21aに次段のコンクリート二次製品21の他端面21
aを突き合わせれば、雌型接続体5と雄型接続体12が
自動的に接続され、順次コンクリート製品21を配列し
て行けばトンネル路が構築される。
【0021】また、図11乃至図15は雄型接続体側の
係合爪を支持する弾性体を、ゴム又は常温硬化のウレタ
ンタール系軟質充填材となる弾性充填物を用いた接続装
置の他の実施例を示す。また、この実施例では雄型接続
体12の係合爪11の形状を角柱形としたものを示す。
即ち、前記同様に接続用内テーパー部2を形成した筒状
雌型本体1の後部に連結用ネジ孔3を穿ち、内テーパー
部2の口縁部2aに内鍔状受段溝4を設けて雌型接続体
5とする。筒状雄型本体6ではテーパー軸部7に穿つ爪
孔を角形爪孔9′とし、該爪孔9′に角柱形係合爪1
1′を嵌合し、角柱形係合爪11′の下端を、雄型本体
6の本体内部6aに充填する弾性体10となるゴム,ウ
レタンタール系軟質充填材の弾性充填物23に埋め込み
支持し、且つ角柱形係合爪11′の末端にワリピン17
を直交し係止とする。この図示の角柱形係合爪11′
は、テーパー軸部7の周囲三方に配す構成としている。
【0022】ここで、対向するコンクリート二次製品2
1,21の接続作業も基本的には前記実施例と同じであ
り、一方のコンクリート二次製品21の端面21aに他
のコンクリート二次製品21の端面21aを対向させ、
この片側の雌型接続体5の内テーパー部2に他の片側の
雄型接続体12のテーパー軸部7を挿入し、該テーパー
軸部7の周囲三方に突設する角柱状係合爪11′が内鍔
状受段溝4に突入し爪係止となって接続される。
【0023】このとき、角柱状係合爪11′は支持部材
が弾性充填物23よりなるため、該弾性充填物23が少
し潰れ状態となって角柱状係合爪11′を爪孔9′内へ
少し没入させ、該角柱状係合爪11′が内テーパー部2
の口縁部2aを経て内鍔状受段溝4に達したら弾性充填
物23の弾発で突出状態に戻り所謂爪係止となる。ま
た、この爪係止は内鍔状受段溝4に対した角柱状係合爪
11′が面接触となって臨むため、前記実施例の丸軸状
係合爪11の点接触より大なる係止を得る。なお、角柱
状係合爪11′を配設するタイプは、雄型本体6に対す
る角形爪孔9′の穿設加工がしやすい樹脂製に適し、こ
のとき雌型本体1も樹脂製とする。
【0024】図16,図17は雄型接続体の係合爪を段
階的配置とした他の実施例を示す。即ち、筒状雄型本体
6のテーパー軸部7の周囲に突設する複数個の係合爪1
1(図示にあって3個)を、このテーパー軸部7の長手
方向にあって順次ずらした位置(3段階)とし、且つラ
ジアル方向にも分割した位置(120°のずれ)とし、
全体として螺旋配設の分割配置とすることにより雄型本
体1自体の肉厚を薄くでき、延いては接続装置20をコ
ンパクトに形成し得る。この場合、雌型接続体5の内テ
ーパー部2に形成する内鍔状受段溝4も長手方向に複数
個(図示にあって3個)を配設し、前記各係合爪11が
テーパー軸部7の押し込み度合いに応じて順次係合して
行く方式となる。この各係合爪11の上隅には案内傾斜
面11bを設け、且つ各内鍔状受段溝4の入口側となる
口縁部2aの下端にも傾斜面2bを設け、進入衝撃の緩
和と係合爪11自体の没入を容易としている。
【0025】
【発明の効果】上述の様に、本発明のコンクリート二次
製品の接続方法及びその装置は、コンクリート二次製品
の所定位置を貫通する補強兼連結軸の両端に筒状雌型接
続体と筒状雄型接続体を配設する構成のため、一方のコ
ンクリート二次製品の端面に突出する筒状雄型接続体の
テーパー軸部を他のコンクリート二次製品の端面に臨む
雌型接続体の内テーパー部に挿入するだけで、テーパー
軸部はテーパー嵌合されると共に、テーパー軸部の周囲
に横突設の1個以上の係合爪が内部装着の弾性体に抗し
一旦没入しながら内テーパー部の爪受段溝に爪係合する
ので、従来の割りピン型接続装置に比して極めて小さな
押圧力を与えるだけで簡単に接続作業ができる。この
時、テーパー軸部側の係合爪は内テーパー部の口縁部を
経て爪受段溝にきたとき弾性体の弾発で自動的に突入す
るため、所謂ワンタッチ操作の係止作用をもつので、コ
ンクリート二次製品群の接続に適する。しかも、接続作
業に当たっては対向のコンクリート二次製品の雌型接続
体と雄型接続体の位置決めだけでよく、且つテーパー接
続は基本的に太径となるテーパー軸部と内テーパー部の
嵌合となるため強度的に強く、引っ張りに対しては突出
量が大となるテーパー軸部に横突設の係合爪を爪受段溝
に爪係合するため抜け出る虞れもなく、特に大型のコン
クリート二次製品の接続装置に最適となる。また、コン
クリート二次製品の片側に取付ける筒状雄型接続体を、
補強兼連結軸に対して螺合の着脱使用とすれば、非使用
時にあってはコンクリート二次製品の端面に突起部がな
く、格納,搬送作業などに支障を来さず取扱いが容易と
なる。更に、爪受段溝に対する係止爪の形状を角柱形係
合爪とすれば、係止段溝に対する係止面積(面接触)が
大となり安定した係合を得る。また、複数個の係合爪の
配置をテーパー軸部の長手方向にてラジアル方向に分散
配置とすればテーパー軸部自体の肉厚を薄くできコンパ
クト化につながる。しかも、本発明で特に良い点は両端
面に臨む筒状雌型接続体と筒状雄型接続体を配筋の一部
構成ともなる補強兼連結軸で直接連結する一体構成とし
たため、雌型接続体,雄型接続体自体の抜け出しもな
く、且つコンクリート二次製品自体も堅牢に仕上がり、
この点からも大型コンクリート構造物に最適である。ま
た、テーパー軸部内に配設する弾性体をゴム,ウレタン
タール系軟質充填材の弾性充填物とすれは、部品点数も
削減され係合爪の装着も容易で、且つ内部へのセメント
ペーストの流入も招かない等の効果を有する。
【0026】なお、コンクリート二次製品の形状を、図
示にあって方形について述べたが、丸形,三角形等の各
種形状に対応しえることは勿論である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のコンクリート二次製品の接続装置の一
実施例を示す筒状雌型接続体と筒状雄型接続体を分離し
た説明図である。
【図2】同筒状雌型接続体と筒状雄型接続体をテーパー
嵌合した一部切り欠き側面図である。
【図3】図2のAーA線の拡大断面図である。
【図4】図2のBーB線の拡大断面図である。
【図5】板バネに支持された係合爪と接続用内テーパー
部の爪受段溝との関係を示す説明図である。
【図6】係合爪を示す説明図で、(A)は正面図、
(B)は側面図である。
【図7】板バネの平面図である。
【図8】補強兼連結軸の側面図である。
【図9】コンクリート二次製品を順次接続する説明図で
ある。
【図10】同接続状態の説明図である。
【図11】弾性体を弾性充填物を用いた他の実施例を示
す雌型接続体と雄型接続体をテーパー嵌合した一部切り
欠き側面図である。
【図12】同係合爪位置の断面図である。
【図13】同筒状雄型本体の一部切り欠き側面図であ
る。
【図14】同筒状雄型本体の爪孔を示す断面図である。
【図15】同角柱形係合爪の説明図で、(A)は側面図
で、(B)は平面図である。
【図16】雄型本体の複数個の係合爪と雌型本体の複数
個の爪受段溝の関係を示す他の実施例の一部切り欠き側
面図である。
【図17】同図16のA−A線の断面図である。
【符号の説明】
1 筒状雌型本体 2 接続用内テーパー部 3 連結用ネジ孔 4 内鍔状爪受段溝 5 雌型接続体 6 筒状雄型本体 7 テーパー軸部 8 連結用ネジ孔 9 爪孔 10 弾性体 11 係合爪 12 雄型接続体 14 止めリング 15 板バネ 18 補強兼連結軸 19 ネジ部 23 弾性充填物

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 対向のコンクリート二次製品同志を面接
    触で接続するコンクリート二次製品の接続方法におい
    て、コンクリート二次製品の長手方向の所定位置に埋設
    貫通する補強兼連結軸の一端に、同片側端面に埋設する
    筒状雌型接続体の後部を取付けると共に、補強兼連結軸
    の他端に同他側端面に埋設する筒状雄型接続体の後部を
    予め取付けするか、又は筒状雄型接続体を他のコンクリ
    ート二次製品との接続作業時に後端を取付ける配設と
    し、この雄型接続体に突出のテーパー軸部を対向する他
    のコンクリート二次製品の雌型接続体の接続用内テーパ
    ー部にテーパー嵌合させ、且つ前記テーパー軸部の周囲
    に横突設した嵌合時に内部に没入する少なくとも1個以
    上の係合爪を前記内テーパー部側の爪受段溝に爪係止す
    ることを特徴とするコンクリート二次製品の接続方法。
  2. 【請求項2】 前部に接続用内テーパー部を形成した筒
    状雌型本体の後部に連結用ネジ孔を設け、且つ前記内テ
    ーパー部の口縁側に内鍔状爪受段溝を設けたコンクリー
    ト二次製品の片側端面に埋設する雌型接続体と、前部に
    前記内テーパー部に嵌合するテーパー軸部を形成した筒
    状雄型本体の後部に連結用ネジ孔を設け、且つ前記テー
    パー軸部の周囲に穿つ1個以上の爪孔に、本体内部に装
    着の弾性体に支持され没入自在となる1個以上の係合爪
    を横突設したコンクリート二次製品の他側端面に埋設す
    る雄型接続体と、前記雌型接続体と雄型接続体を螺合す
    るネジ部を両端部に設けた同コンクリート二次製品を埋
    設貫通する補強兼連結軸とよりなることを特徴とするコ
    ンクリート二次製品の接続装置。
  3. 【請求項3】 弾性体が、雄型本体内部の前端に内装し
    た止めリングに基端を係止し先端に係合爪を取付ける板
    バネである請求項2記載のコンクリート二次製品の接続
    装置。
  4. 【請求項4】 弾性体が、雄型本体内部に詰めるゴム,
    ウレタンタール系軟質充填材等の弾性充填物である請求
    項2記載のコンクリート二次製品の接続装置。
  5. 【請求項5】 係合爪が、円柱形係止爪である請求項2
    記載のコンクリート二次製品の接続装置。
  6. 【請求項6】 係合爪が、角柱形係止爪である請求項2
    記載のコンクリート二次製品の接続装置。
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