JPH09250185A - 部材の接合方法及び接合用枠体の構造 - Google Patents

部材の接合方法及び接合用枠体の構造

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JPH09250185A
JPH09250185A JP10071496A JP10071496A JPH09250185A JP H09250185 A JPH09250185 A JP H09250185A JP 10071496 A JP10071496 A JP 10071496A JP 10071496 A JP10071496 A JP 10071496A JP H09250185 A JPH09250185 A JP H09250185A
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Takeshige Shimonohara
武茂 下ノ原
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 接合操作は極めて簡単であり、現場において
熟練工でなくても、強固な接合と止水性が期待できる2
つの部材の接合方法、及びその方法に用いる接合用の枠
体構造を提供する。 【解決手段】 接合面に凹所5が設けられた雌部材4
と、内部に別体の可撓性素材からなる袋体21が固着さ
れた雄部材3とを、それぞれの接合面同士を当接させた
のち、前記袋体21の内部に充填材15を圧入し、袋体
21を雌部材4の凹所5内に膨張させて、両部材3,4
を接合する。なお、部材3,4中に袋体21を固着した
雄枠体1又は凹所5が設けられた雌枠体2を予め埋設し
ておく場合や、枠体を使用せすに、部材3,4に直接袋
体を固着させたり、直接凹所を設ける場合などがある。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、建造物の構築にな
どに使用されるプレキャストコンクリート部材(以下、
PC部材と記す)、水槽、下水道、ガス管等の管体類、
又は釘、アンカーの役目をする部品としたり、さらに生
活物資、薬品、放射性物質、その他工場製品を入れる容
器の躯体と蓋、及びコンテナ、冷蔵庫等及び躯体と扉等
の廻りの接合用として利用する。この雌雄部材に使用す
る材料は、コンクリート製品の他に陶管、プラスチッ
ク、石材、煉瓦、タイル、木材、ガラス、鉄、非鉄金属
等及びこれらの材料を組み合わせた合成材(以下部材と
記す)が使用される。しかして、前記2つの部材を接合
するための接合方法及び接合用枠体の構造に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】近年、建設業界では技能労働者の不足と
作業効率化の上から、部材の工場製品化が要求され実施
されているが、部材同士の接合と止水の面に於いて問題
があった。例えば接合部の部材が表面に露出するため、
耐久性に問題があったり、部材の端面にゴムを張って止
水するが、引張強度がないため、地震及び人工振動に弱
くすぐばれ漏水する欠点がある。他方前記したように、
例えば、生活物質を入れる容器の躯体と蓋が完全に密封
出来れば野菜や肉を容器に入れ密封して、真空状態にし
て、地上に保管してもよいし、又水中に沈めて保管する
と温度が一定なため生活物質の保存状態が良く、冷蔵庫
より安価となる。このことを解決するため、一方の部材
の接合面に凹部を形成するとともに、他方の部材の接合
面に可撓性素材からなる袋体を一体的に取り付けてお
き、凹部内に袋体を挿入した状態で各部材の接合面同士
を当接させた後、袋体の中に充填材を圧入して袋体を凹
部の内面形状に沿わせて膨張させて、両方の部材を接合
する方法が、本出願人によって特願平5−212134
号に開示されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら特願平5
−212134号に開示した方法は、部材に埋設された
枠体の材料と袋体が同じ材料であるため、部材同士の接
合強度に限界があり、袋体の引張強度を高めると枠体の
製作が高くつくきらいがある。袋体の材質の利点を生か
しきれないことにより、袋体の材料の範囲に限界があ
る。又さらに先出願によれば、袋体を部材に固着する場
合、枠体を介する方法であるため、部材の材質の範囲が
限定されるきらいがある。さらに袋体を部材又は枠体に
固着する方法が開示されていない。
【0004】本願は上記のような背景に鑑みてなされた
ものであり、その目的とするところは、各種素材の袋体
を、前記建造物及び容器等の用途に応じて使い分けて、
部材に固着したり、袋体と枠体を別体として固着するた
めの接合用枠体の構造を提供し、さらに上記の方法によ
って袋体を固着した雄部材と雌部材とを充填材によって
接合する接合方法を合わせ提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明に係わる接合方法は、接合面に凹所が設けら
れた雌部材と、接合面又は内部に別体の可撓性素材から
なる袋体が固着された雄部材とを、それぞれの接合面同
士を当接させたのち、前記袋体の内部に充填材を圧入
し、袋体を雌部材の凹所内に膨張させて、両部材を接合
することを特徴とするものである。
【0006】雄部材に袋体を固着する方法としては、接
着剤、板部材の圧着によるものがある。また、雄部材に
設けられたあり孔内面に沿わせた袋体を、そのあり孔空
間に嵌入された心材で、そのあり孔空間に注入された硬
化材により、雄部材に固着する方法があり、さらに前記
の方法と組み合わせて固着する場合もある。そのほか、
雄部材を貫通する引き出し孔から、袋体を雄部材の外側
にはみ出させ、そのはみ出し部内部空間に嵌入された心
材、又ははみ出し部内部空間に注入された硬化材によ
り、袋体を雄部材に固着することもできる。
【0007】この発明の部材の接合方法として、雌部材
の凹所が、雌部材の接合面に埋設された、雌部材と同質
若しくは異質の材料で作られた枠体により形成されてい
る場合、雄部材の袋体が、雄部材の接合面に埋設され
た、雄部材と同質若しくは異質の材料で作られた枠体に
固着されている場合もある。後者にはさらに、雄部材の
枠体に設けられた袋体が、板部材の圧着で枠体に固着さ
れている場合、雄部材の枠体に設けられたあり孔内面に
沿わせた袋体が、そのあり孔空間に嵌入された心材、又
はあり孔空間に注入された硬化材により、枠体に固着さ
れている場合、雄部材Aの枠体を貫通する引き出し孔か
ら、袋体を枠体外側にはみ出させ、そのはみ出し部内部
空間に嵌入された心材、又ははみ出し部内部空間に注入
された硬化材により、袋体が枠体に固着されている場合
がある。
【0008】この発明の接合用枠体の構造は、雌雄二つ
の部材を接合するにあたり、雌部材の接合面に設けられ
た内部が拡げられた凹所に、充填材を内部に圧入するこ
とにより、雌部材の凹所内にまで膨張する袋体が固着さ
れている、雄部材の接合面に埋設される枠体であって、
袋体が接着剤により枠体に固着されている場合、袋体が
板部材の圧着で枠体に固着されている場合、袋体をあり
孔に挿入したのち、あり孔空間に嵌入される心材、又は
あり孔空間に注入される硬化材により、袋体を枠体に固
着するためのあり孔が一箇所又は複数箇所枠体に設けら
れている場合、袋体を枠体の外側にはみ出させ、そのは
み出し部袋体内部空間に嵌入される心材、又ははみ出し
部袋体内部空間に注入される硬化材により、袋体を枠体
に挿通して固着するための引き出し孔が一箇所又は複数
箇所枠体に設けられている場合、枠体に袋体を挿通して
袋体を枠体に固着させる係止棒を通す貫通孔が一又は複
数箇所に設けられている場合がある。また雌雄二つの部
材を接合するにあたり、それぞれの接合面に埋設される
枠体であって、雌枠体には内部が拡げられた凹所が設け
られており、雄枠体には内部に充填材を圧入することに
より、その雌枠体の凹所内にまで膨張する袋体が固着さ
れているとともに、いずれか一方もしくは双方の枠体の
開口部が、接合面に向かって拡げられている場合、さら
に前記接合面に向かって拡げられた開口部の斜面に、開
口縁に沿う凸条が設けられている場合がある。さらに、
枠体の外面にリブが立設されている場合もある。
【0009】
【作用】上述の構成からなる本発明の接合方法では、部
材と袋体が別体であるため、袋体の素材をその目的に応
じて色々と選定出来るので、使用目的に応じた建造物及
び製品が作成できる。さらに袋体を枠体に固着するので
製品品質が高まる。枠体が袋体を確実に固着できる構造
となっているので安全性が確保される。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照しながら本発明
の実施形態について説明する。
【0011】図1〜図5は本発明の実施形態の一つで、
PC部材(プレキャストコンクリート部材)を接合する
方法を、順を追って示すものである。なお、このPC部
材は、同形のものが順次接合されるものであり、一つの
PC部材であっても、一方の側の接合面は雌部材を構成
しており、他方の側は雄部材を構成している。しかしな
がら、説明を容易にするために、一つの接合箇所に注目
して、一方のPC部材を雌部材、他方を雄部材とする。
【0012】この例では、雌雄いずれの部材も接合面
に、部材とは異質の材料で作られた枠体が埋設されてい
る。そして雌部材には枠体により凹所が形成されてい
る。一方雄部材には、枠体とは別体の可撓性素材からな
る袋体を枠体に設けられたあり孔内面に沿わせたのち、
そのあり孔空間に心材を嵌入することにより、袋体を枠
体に固着している。
【0013】図1は2つの部材を接合前の状態で示す斜
視図、図2は接合前の向き合った2つの部材の接合面付
近の断面図、図3は2つの部材の接合面同士を突き合わ
せた状態を示す部材の接合面付近の断面図、図4は接合
された2つの部材の接合面付近の断面図、図5は筒状の
袋体を雄枠体の底部に設置する一例を説明するための部
分拡大の断面図である。
【0014】図1及び図2に示されるように、各々のP
C部材10は、それぞれ接合される一方の側が雄部材3
に、他方の側が雌部材4を形成している。そして雄部材
3の接合面6には雄枠体1が、雌部材4の接合面6には
雌枠体2が埋設されている。図1では雄部材3の接合面
は見えないが、この面にも左側の雌部材4の接合面6に
埋設された雌枠体2の充填室11の開口部と向き合うよ
うにして、開口部を有する雄枠体1が埋設されている。
【0015】そして、雄枠体1及び雌枠体2の外周には
複数の先端が拡がったリブ12が設けられていて、両枠
体1,2がそれぞれの部材3,4から脱落するのを防い
でいる。この例では雄枠体1の充填室11は断面が矩形
状であり、雌枠体2の充填室11は断面が円形状でその
開口部付近でくびれて凹所5を形成しており、かつ両枠
体1,2の充填室11は接合面6に向かって逆台形状に
拡げられている。さらに、両枠体1,2の開口部は部材
3,4の接合面に沿って外側に延設され、その延設部分
に目地溝13が設けられており、その目地溝13にゴ
ム、樹脂等の弾性物質からなるシール材14が詰められ
ている。なお、目地溝13はシール材14が抜けないよ
うにあり溝状としてもよい。
【0016】雄枠体1の充填室11内には、所定の周長
になるように筒状に形成された袋体21が、展開し易い
ように折り畳まれ、その筒袋の側縁部分で雄枠体1に固
着されている。袋体21は、ガラス、炭素、綿、毛、
鉄、非鉄金属、樹脂、アラミド繊維などの繊維からなる
織布、不織布及びゴムなどからなる可撓性がある材料で
あることが望ましい。そして表面に合成樹脂、ゴム等の
皮膜を形成して非通気性とすることがある。
【0017】2つの部材3,4を接合するには、図3及
び図4に示すように、各部材3,4の接合面同士を突き
合わせた後、図示していない充填孔から雄枠体1に固着
した袋体21の筒袋内に充填材15を圧入し、袋体21
を双方の枠体1,2の充填室11内面に展開させるとと
もに、その内部に充填された充填材15を硬化させる。
このとき、袋体21は圧入された充填材15により断面
円形状で内部が拡がった雌枠体2の充填室11の凹所5
内面に密着されるので、2つの部材3,4は強固に接合
される。
【0018】恒久的な接合の場合に使用する充填材15
の材料としては、充填時に流動性を有し、充填後に硬化
するものを選択する。例えば、コンクリート、モルタ
ル、硬化性合成樹脂等を使用する。そして、引張強度を
増すためには、これらの材料にガラス、炭素、アラミ
ド、鉄、非鉄金属等の繊維又は粉体を入れるとよく、ま
た完全充填させるために膨張性材料を適宜添加するとよ
い。仮設材の接合や開閉する部材の接合には、水、空気
等の各種流体などの非硬化性のものでもよい。
【0019】なお、雄枠体1に袋体21を設置するにあ
たり、雄枠体1の底部に断面円形の溝状のあり孔22を
設け、あらかじめ筒状に縫製加工された袋体21の内部
に心材23を挿入し、袋体21をその周りに沿わせた状
態であり孔22内に挿着すれば、袋体21は雄枠体1に
固着される。また図5に示すように、袋体21の両端縁
を重ね合わせ、その重ね合わせ部分を心材23に周りに
沿わせた状態であり孔22に挿着してもよく、この場合
は袋体21の縫製加工を省略することができる。
【0020】上記の実施例は、袋体21が雄枠体1の1
箇所で固着して設置される場合を示したが、図6に示す
如く雄枠体1の充填室11側面の2箇所で固着してもよ
い。この場合、図7に示すように袋体21の端縁を心材
23に沿わせた状態であり孔22に挿着すればよい。
【0021】そしてこのように、袋体21を雄枠体1の
溝側面の2箇所で固着する例では、袋体21と雄枠体1
の底部との空間に充填材15が圧入される。例えば図8
に示すように、雄部材3の側面から雄枠体1の底部に至
る充填パイプ24を、雄部材3の製造時に雄枠体1と同
時に1箇所又は複数箇所に埋設しておくとよい。また雌
枠体の形状によっては、雌枠体2の底部から雌部材4の
側面に至る排気パイプ25を埋設しておくと、充填材1
5の圧入時に雌枠体2の充填室11の凹所5からの空気
を逃すことができるほか、充填が確実に行われたか否か
を確認することができる。また、充填材15の圧入時に
ふたつの部材3,4が移動する可能性がある場合は、そ
れぞれの部材3,4の接合面に近い側面にボルト26を
あらかじめ埋め込んでおいて、充填時は仮止め板27で
結合しておき、施工後に取り外せばよい。
【0022】上記の各実施例において、雄枠体1の充填
室11が矩形状の例を図示しているが、雌枠体2の充填
室11の凹所5と同様に円形状とし、開口部にくびれが
形成されていてもよい。この場合双方の枠体1,2の充
填室にわたって充填された充填材15が、ダンベル状で
2つの部材3,4を連結するので接合強度はさらに高ま
る。なお、充填室がそのような形状の場合、袋体21を
雄枠体1に固着することなく、袋体を充填パイプの先端
に固定して、枠体の充填室内に配置し、部材外からその
袋体内部に充填材を圧入して、両部材3,4を接合する
こともできる。
【0023】前記図1〜図8は雄枠体1と雌枠体2が連
続した帯状の枠体であったが、本発明はこれに限定する
ものではない。即ち独立した雄枠体と雌枠体とが埋設さ
れている場合をも含むものである。
【0024】図9(a)に別の例の雄枠体1の断面図
を、図9(b)にその側面図を示し、図10にその雄枠
体1に対応する雌枠体2が、それぞれ埋設された雄部材
3と雌部材4とが接合されている状態を断面図で示して
いる。
【0025】図9(a)において、独立した雄枠体1は
円筒形で底板110を有し、その中央付近に係止棒とし
てのアンカーAを挿通する貫通孔19が設けてあり、ア
ンカーAの頭部を貫通孔19に挿入したのち、ナット3
4にて固着してある。雄枠体1の中央付近に袋体21を
固着するあり孔22が雄枠体1の充填室11の内周面を
巡るように設けてある。そのあり孔22の下方に充填材
15を圧入するための充填パイプ24が該枠体1を貫通
して埋め込まれ、該充填パイプ24の両端には別の枠体
との連結用充填パイプを取り付けるためのネジ山が切っ
てある。このように充填パイプ24は、充填パイプ24
と連結用充填パイプで構成してもよいし、1本の充填パ
イプを雄部材3を製造する型枠内に、雄枠体1とともに
設置しておいてもよい。
【0026】所定形状に加工された袋体21の先端を図
7に示したのと同じ方法で、あり孔22に対応した心材
23に取り付け、袋体21を縦方向に合わせ図9(a)
のように巻いて雄枠体1の充填室11内に収納し、必要
に応じて、粘着テープTで止めておくと袋体21の巻き
戻りがない。なお、袋体の形状によっては、袋体を縦方
向に合わせて、さらに縦方向に1箇所又は複数箇所折っ
て、図9(a)のように渦状に巻いてもよい。
【0027】心材23に取り付けられた袋体21を雄枠
体1のあり孔22に嵌入する場合、該枠体の構造により
作業が困難な場合は、図9(b)に示したように、あり
孔22より上方の枠体部分を縦方向に切断する、切り込
み113を複数箇所に設けておくと、心材23の嵌入が
容易となる。また接合する部材がコンクリートのような
場合には、雄枠体1を建て込んでコンクリートを打接す
るので、雄枠体1を縦方向に分割し、袋体を取り付けた
組み立てた状態で、コンクリート中に建て込むことが可
能であり、この場合袋体に引っ張り応力が作用しても雄
枠体の分割した部分が開くことがない。また雄枠体1の
開口部に、図2に示したような、フランジ状の延設部分
115を設け、シール材を装着できるようにしてもよ
い。
【0028】図10は雄部材3と雌部材4を前記の雄枠
体1を使用して、袋体21に充填材15を圧入して接合
したときの断面図を示す。図10に基づいて、部材3,
4の接合の過程をPC部材を例に順を追って説明する。
始めに、図9に示した雄枠体1を複数個、雄部材3製造
用の型枠に、適宜の間隔と方法で取り付けて、充填パイ
プ24に連結用充填パイプ241を接続する。他方の雌
部材4にも、上記の方法と同様にして雌枠体2を取り付
ける。雌枠体2は袋体との付着強度を増すために、適宜
の凹凸を有する凹所5が付設された、円筒形状であり、
その底側頂部には必要に応じてアンカーAが設けられて
いる。また各々の雌枠体2には、必要に応じてその頂部
付近に排気パイプ25が設けられている。なお、排気パ
イプ25を設けられない場合は、排気溜まり251を設
けてもよい。
【0029】PC部材の製造用型枠の、雄部材3部分及
び雌部材4部分に、それぞれ雄枠体1、雌枠体2を設置
したのち、コンクリートを打設する。コンクリートの硬
化後、PC部材は目的の場所に運ばれる。そして雄枠体
1部分と雌枠体2部分の位置を合わせながら、それぞれ
が埋設された2つのPC部材の雄部材3と雌部材4との
接合面を合わせる。そののち、充填パイプ24の充填口
240より、充填材15を圧入する。充填材15は充填
パイプ24を通って、充填孔242より雄枠体1内に入
り、収納された袋体21を膨張させ、その膨張圧により
粘着テープを剥がし、袋体21を雌枠体2内にまで拡
げ、袋体21を雌枠体の凹所5内面に付着させる。
【0030】 このとき、雌枠体2内の空気は、排気パ
イプ25を通って雌部材4の外に排出されるか、排気溜
まり251に留まるか、または雄部材3と雌部材4との
隙間から排出される。
【0031】充填材15を圧入するとき、枠体の配置、
数、形状によって、その注入が困難な場合がある。この
とき充填パイプ24内と連結用充填パイプ241内に、
さらにパイプを入れる。すなわち二重管にし、その内側
のパイプに充填材を、雄部材3の奥に配置された雄枠体
1から、順次内側のパイプを手前に移動しながら注入す
るとよい。充填材15が硬化すると、2つのPC部材の
雄部材3部分と雌部材4部分はさらに確実に接合され
る。
【0032】前述の実施例で説明したように、雄枠体を
分割したり若しくは切り込みを入れると、枠体への袋体
の固着が容易となる。つぎにさらに別の方法を図11に
示す。図11の(a)は雄枠体1を上下2つに分解した
ときの断面の端面図であり、(b)はそれらを連結して
組み立てた状態での断面の端面図である。すなわち、雄
枠体1はあり孔22の中央付近で、上雄枠体8と下雄枠
体9とに分割されて製作される。上雄枠体8には、可撓
部81とその先端に爪82が設けられている。他方下雄
枠体9には、上記可撓部81及び爪82に対応する受け
部91が設けられていて、その底部には枠体と同じ材質
のアンカーAが設けられている。
【0033】図11において、図7及び図9に示した例
で使用したと同様な心材に巻き付けた袋体の端部近くを
下雄枠体9に設置後、それに上雄枠体8を嵌め込むと、
まず爪82の先端が受け部91に当接し、両可撓部8
1,81が徐々に開かれる。所定位置まで挿入される
と、可撓部81は弾性力により復元し、爪82は受け部
91に完全に包み込む。この状態では袋体に応力が作用
しても、心材は抜けることがない。なお、図11では雄
枠体1の一つ面における断面のみを示しているが、雄枠
体としては、例えばワイングラス状の独立した枠体や、
サッシュ状の長尺の開口部の溝を有する枠体や、もしく
は窓枠のよう開口部の溝が周囲を一廻り巡る帯状の枠体
でもよい。
【0034】図12は別の例の雄枠体1の断面図であ
る。この雄枠体1は前記の雄枠体1と同様に、断面が溝
状の充填室11が形成されていて、その側壁内にあり孔
22がそれぞれ設けられている。そして枠体の開口面か
らあり孔22に達する、側壁を厚さ方向に2分する、凹
凸のある切り込み114が設けられている。この雄枠体
1も前述の雄枠体と同様に、独立した枠体又は帯状の枠
体でもよい。
【0035】切り込み114付近の雄枠体1の側壁部分
は、袋体21の端部を心材23と共に挿入し易いよう
に、可撓性になっているが、独立した雄枠体の場合や、
筒又は箱状であって、袋体21や心材23の挿入が困難
なときは、図9に示した例のような切り込み113を枠
体の外側に設けるとよい。
【0036】上述の図2〜図12に示した例では、既成
の棒状やドーナツ状の材料を心材として利用し、袋体を
雄枠体に固着する接合方法と、枠体の構造を説明してき
たが、本発明はこれらに限定されるものではない。例え
ば心材は、セメントのような硬化材を使用することがで
き、さらに雄枠体の構造もこれに対応した形状とするこ
とができる。この第2の実施例について、以下図13〜
図15で説明する。
【0037】硬化材で袋体を雄枠体に固着する一例を図
13に示す。図13(a)は、雄枠体1の断面図であ
り、図13(b)は側面図である。雄枠体1は溝型を呈
し、その開口側は底板110に比べていくらか閉じた形
となっている。これは雄枠体1が引っ張り応力をうけた
ときの、くさび抵抗を期待するものである。もちろん雄
枠体の開口側を底板より狭くするか、又は逆に広くする
かは、接合する部材の使用目的や、材質により適宜選択
されるものである。
【0038】底板110には円形状の引き出し孔17が
設けられていて、この引き出し孔17に袋体21を挿通
してはみ出させる。そののち、袋体のはみ出し部分内に
充填パイプ24を挿通し、引き出し孔17を塞ぐように
設置する。そして袋体21のはみ出し部分に設けてある
注入口より硬化材18を注入する。硬化材18の材質は
充填材と同じものでもよい。硬化材18が硬化するとく
さびの役目を果たすので、袋体21は雄枠体1から抜け
ることなく固着される。この硬化材18が前記の心材の
働きをなす。すなわち硬化性の心材が形成されたことに
なる。
【0039】この硬化材18による詰め物は、袋体のは
み出させ方により、色々な形状に型作りすることができ
るので、例えば図12のアンカーAの働きをさせること
も可能である。なおこの例では独立の雄枠体について説
明したが、帯状の雄枠体にも適用することができる。す
なわち引き出し孔17を雄枠体1の強度を損なわない程
度の長孔とすればよい。この場合、引き出し孔17狭く
すれは充填パイプ24による硬化材18の堰止めを省く
ことができる。また必要により袋体の収納を図2に示し
た例のようにしても差し支えない。
【0040】図14は別の例の雄枠体の断面図である。
この雄枠体1はフラスコの断面状であって、開口溝がそ
の深さの中程から底板110に向かって広がっていて、
その底板110中央に前述の例と同様にアンカーAが設
けられている。そしてその溝の中程が袋体21の固着位
置29となっていて、その位置付近に袋体21と同質か
又は異質の材料で、注入される充填材の圧力に耐えられ
る材質の仕切り板28が、袋体21に接着又は縫製等適
宜な方法で固着されている。硬化材18の注入方法は、
袋体21を折り畳んで雄枠体1の溝内に入れ固着位置2
9に注入圧に耐える鉄板等を上から当てて、仕切り板2
8が動かないようにして、硬化材18を注入口181か
ら充填し、硬化後前記の鉄板等を取り除く。鉄板等の寸
法精度が高ければ、仕切り板28を省いてもよく、また
雄枠体の形状によっては仕切り板28を設けて、鉄板等
の押さえを省略してもよい。
【0041】図15は、別の雄枠体の断面図を示す。こ
の雄枠体1は図14に示したものとほぼ同様の形状をし
ているが、異なる点として硬質の材料となっているこ
と、アンカーAに長手方向の切り込み115を設けた
点、及び袋体21の端部を折り曲げてある点である。こ
れは仕切り板28を硬質の材料としたため、雌枠体1の
形状によっては挿入が困難となるので、切り込み115
を割り拡げて挿入を容易にしたり、袋体21の底端の開
きから挿入して、仕切り板28を雄枠体1の溝の中程に
袋体21を介して固定し、硬化材18を注入口181よ
り注入する。充填材は仕切り板の溝を利用した充填パイ
プ24で、充填材用の注入口から圧入する。なお図14
及び図15に示した例では、一つの断面で示したが、共
に独立した雄枠体であっても、帯状の雄枠体であって
も、製造可能である。
【0042】図16は、別の雄枠体の断面図である。図
16(a)で示した雄枠体1は、溝形でその開口部が底
板110より閉じた形となっているが、前述の場合と同
様に開いていてもよい。底板110には貫通孔19が設
けられていて、係止棒としてのアンカーAの頭部が挿入
され、板部材16により袋体21を圧着し、ナット11
2で締め付けている。袋体21の取り付け方法は、板部
材16とナット112を貫通孔19又は枠体の開口側よ
り入れて組み立てたのち、ゆるめておき袋体21を板部
材16の下に敷いて、袋体21の上からナット112を
締めるか、又は袋体21の一部に孔をあけてそこから作
業し、その後袋体21の孔を塞ぐ。充填口240より充
填材を圧入する。
【0043】図16(b)に示す例では、(a)に示し
た例と類似するが、異なる点は板部材16がナットの役
割をなして袋体21を雄枠体1に固着し、アンカーAの
頂部が割れて筒状の充填孔242となっており、充填パ
イプ24と繋がっている。板部材16の取り付け方法も
(a)の場合と同様である。図16に示した両雄枠体
も、前述の場合と同様に、独立していてもよく、帯状で
あってもよい。
【0044】図17は、別の例の雄部材3と雌部材4と
が接合された状態を示す断面図である。この例における
雄部材3と雌部材4の接合方法は、前記図10で示した
例と類似するもので、ただ雄枠体と袋体との固着方法を
異にするものである。雄枠体1は、フラスコ断面状であ
って、開口溝がその深さの中程から底板110に向かっ
て広がっていてあり孔22を形成している。雄枠体1の
底板110の中央には貫通孔19が設けられていて、そ
の孔に係止棒としてのアンカーAが、あり孔の内面に沿
わせて挿入された袋体21を挿通して差し込まれ、ナッ
ト112で袋体21を雄枠体1に圧着している。そし
て、あり孔22の開口部である固着位置29に、注入圧
に耐える鉄板を上から当てて、その鉄板と袋体21との
空間に硬化材18を注入して、硬化させたのち鉄板を取
り除いている。すなわち袋体21は、ナット112及び
硬化材18の両者により、雄枠体1の底部のあり孔22
内に固着されているのである。
【0045】この雄枠体1は雄部材3に埋設する前に、
図13に示したような充填パイプ24が取り付けられ、
かつその充填パイプ24は、連結パイプ241で相互に
又は雄部材3の端面にまで導くよう繋がれている。雌枠
体2でも同様に雌部材4に埋設する前に、雌枠体2の底
部の排気溜まり251に排気パイプ25が取り付けられ
ていて、これにより排気溜まり251相互間又は雌部材
4の端面にまで導かれている。袋体21の内部に充填材
15を圧入し、袋体21を雌部材4の凹所5内に膨張さ
せて、両部材3,4を接合する方法は上述した方法と同
様である。
【0046】上記の全実施例は、接合しようとする部材
の成形時に、あらかじめ雄枠体及び雌枠体を埋設する方
法であったが、すでに所定形状に形成されている部材を
接合する例を、図18〜図23を参照しながら説明す
る。この場合部材はコンクリートに限定されず、各種の
材料から使用目的に応じて自由に選択することができ
る。使用される材料としては、例えば木材、プラスチッ
ク、石材、鉄、非鉄金属、ガラスなどが挙げられる。
【0047】図18に断面図で示した例は、部材の接合
面に掘削孔を設け、その孔内に枠体を固定する方法であ
る。雄部材3の接合面には、雄枠体1より一回り大き
な、底部が開口部より広がった掘削孔7が設けられてい
て、その掘削孔7に雄枠体1が硬化型接着剤182によ
り強固に固定されている。もちろんネジBにより雄枠体
1を雄部材3に固定することも可能である。また雌部材
4では、その接合面に雌枠体の外形に相当する掘削孔7
を設け、その孔に凹所5を有する雌枠体2を嵌入し、必
要に応じてさらにネジBや接着剤で固定してある。なお
雌枠体2を省き、掘削孔7をそのまま凹所として、袋体
21をその凹所に膨張させて、雄部材3と雌部材4を接
合することも可能である。なお雌部材においても、雄部
材と同様に広がった掘削孔と硬化型接着剤を使用できる
ことは云うまでもない。また雄枠体においても、直接掘
削孔に嵌入してもよい。
【0048】この例における雄枠体1への袋体21の固
着は、雄枠体1の底板110に引き出し孔17を設け、
その孔17から袋体21を枠体外にはみ出させ、そのは
み出し部内部に孔幅より幅広の心材23を嵌入すること
により行われる。この心材の代わりに、前述の例のよう
に、はみ出し部内部に硬化材を注入してもよい。
【0049】なおこのような、すでに所定形状に形成さ
れている部材の接合面に掘削孔を設け、その孔内に枠体
を固定する方法では、図9に示した例のような、袋体の
枠体への袋体の固着を容易にするための、切り込みが入
れられたり或いは分割された枠体も使用することができ
る。この場合、図9に示したように、バンド271で、
枠体の周囲を締め付けておくとよい。
【0050】図19は、図18で示した心材23を、図
18の紙面に垂直な面で切断したときの拡大断面図であ
る。雄枠体1の底面110に所定間隔をあけて設けられ
た複数個の引き出し孔17からはみ出させた袋体21部
分に、それぞれ心材23が嵌入されている。このとき袋
体21に、しわ211が発生することがあるが、袋体2
1内に充填材が強力に圧入されるので問題はない。
【0051】図20に断面図で示す雄部材3では、その
接合面にフラスコ断面状の掘削孔7が設けられている。
そして、枠体を使用することなく、袋体を雄部材3に固
着するものである。すなわち掘削孔7の断面台形の底側
が、あり孔22を形成している。あり孔22の内面に沿
わせた袋体21部分は、あり孔22の開口部である固着
位置29に設けられた、図14又は図15で示したのと
同様な仕切り板28により、袋体21の膨張する部分と
区画されている。そして、その区画されたあり孔22の
内部空間に硬化材18を注入することにより、袋体21
を雄部材3に固着している。掘削孔7の上側には、袋体
21の膨張する部分が折り畳まれて収納されている。必
要に応じて粘着テープTで掘削孔7の開口面を覆って、
袋体21を掘削孔7の内部空間に保持することがある。
【0052】図21に断面図で示す雄部材3では、接合
面に断面円形のあり孔22が設けられている。そしてあ
り孔22の開口部には、袋体21を挿入できる幅の溝
と、開口縁における菱形の充填パイプ24を受け入れる
ための面取り部分が切削されている。袋体21は、あり
孔22の内部空間に挿入したのち、硬化材18が充填さ
れる。あり孔22の開口部が狭くなっているので、図1
4や図15で示したような仕切板は不要である。開口縁
に充填パイプ24を配置したのち、雄部材3から露出す
る袋体21部分は、糊等で自立突起させるか、必要に応
じて先端を折り曲げておく。この例の場合においても、
あり孔22の内面に雄枠体を埋設させ、雄枠体内に袋体
を配置することも可能である。
【0053】図22に断面図で示した雄部材3と雌部材
4との接合状態は、図21に示した例の応用例である。
両部材3,4はプラスチック、アルミニウム等の前記の
建築材料からなり、それらの材料からなる中間部材を成
形機で削孔したり、中間部材の製造時に凹所が成形され
ている。雄部材3の充填室11、あり孔22及び目地溝
13は、雄部材3の成形と同時に形成される。また雌部
材4の凹所5も同様にして形成される。なお、必要に応
じて、雄部材3の充填室11及び雌部材4の凹所5の内
面に凹凸を設けることもある。目地溝13の中に前述の
場合と同様に、シール材14を装着して両部材3,4を
接合する。袋体21はあり孔22で、心材23により雄
部材3に固着されている。
【0054】図23に断面図で示した雄部材3と雌部材
4との接合状態は、図22に示した例と類似するが、両
部材3,4の接合面6を設け、必要に応じてゴム等のシ
ール材14を貼り付けている。また袋体21は雄部材3
の引き出し孔17から部材外にはみ出していて、そのは
み出し部分の内部空間に嵌入された心材23、又は注入
された硬化材により雄部材3に固着されている。この例
は雄部材の厚さが薄い場合に適用するのが好ましい。ま
た必要に応じて適宜の間隔で排気パイプ25を設ける。
【0055】図24に示す例は、雄部材3の接合面に袋
体21を直接固着する例である。なお図示の充填パイプ
24は、雄部材3の接合面と袋体との間に空間が形成で
きる場合は不要である。この場合、袋体は独立した形態
のものや、帯状のものでも適用可能であり、袋体の畳み
方は状況に応じて変更することができる。なお、袋体は
ネジB、接着剤等により雄部材に固着されている。
【0056】図25に示す例は、図24に示した例と類
似しているが、予め断面がΩ形に成形された袋体21を
使用する。その袋体21の端部は雄部材3にネジ又は接
着剤、或いはそれら両者により強固に固着されていて、
端部間の開口に繋がっている充填パイプ24により袋体
21内に充填材が圧入される。袋体21をゴム等の弾性
を有する材料から製作し、充填材を空気、水等の流体と
すると、雄部材3と雌部材4との接合、解離を自在に行
うことができ、容器等に適用すると、本体と蓋との開閉
が繰り返し可能となる。袋体21は独立した球状でも丸
棒状でもよく、また丸棒が一周するドーナツ状の形態で
もよい。
【0057】図26は別の雄枠体の斜視図で、図27は
その雄枠体を嵌入した雄部材と雌部材を接合した状態を
示す断面図である。雄枠体1は開口側が円筒形で底側が
円錐台形となっている。その円錐台形部分の内部はあり
孔22となっていて、そこに袋体21を沿わせ、円柱部
と円錐台部との境に仕切り板を配置し、袋体21との空
間に硬化材18を注入して、袋体21を雄枠体1に固着
してある。また円柱部の内部には袋体21が折り畳んで
収納されており、雄枠体1の底板110、注入された硬
化材18部分及び仕切り板28を貫通する充填パイプ2
4を通して、袋体21内に充填材が圧入されるようにな
っている。
【0058】雄枠体1を雄部材3に結合するには、雄部
材3に雄枠体1の外側面に対応する掘削孔7を設け、接
着剤で両者を一体とするか、両者の結合面にネジ山を設
けてねじ込むことで一体とすることができる。なお、必
要に応じて雄枠体1の枠内部に開口縁から底面に至る排
気パイプ25を設けておくと、両部材を接合するとき、
雌枠体2の凹所5の空気を排除するのに役立つ。
【0059】すでに述べた雄枠体1及び雌枠体2も、例
えばPC部材などのように、接合しようとする部材の所
定位置に埋め込まれて、雄部材又は雌部材を形成してい
ないと、その接合強度や止水性は期待できない。図28
〜31図には、作業が簡単であり、かつ部材の正確な位
置に埋め込むことができる枠体1,2の構造について説
明する。
【0060】図28は雄枠体1を埋設してPC部材の雄
部材部分を形成するために、PC部材製造用型枠31に
雄枠体1を取り付けた状態を示す断面図であり、図29
はその雄枠体1の充填室11開口部を拡大した断面図で
ある。この例では、雄枠体1の充填室11は断面矩形状
の溝となっているが、充填室11開口部では溝幅が逆台
形状に拡げられている。そしてその斜面41に凸条42
が設けられている。一方PC部材製造用型枠31には、
位置決め板32がビス33と取り付けナット34により
所定位置に固定されている。位置決め板の側縁は、前記
雄枠体1の充填室11開口部の斜面41に対応する形状
となっており、凸条42に対応する位置には凹溝35が
形成されている。
【0061】したがって、雄枠体1の開口部を位置決め
板32に押し込むと、その凸条42が凹溝35に嵌入さ
れる。このため雄枠体1は型枠31の所定位置に、かつ
開口部の縁が型枠31の面に密接する状態で固定される
から、PC部材の正確な位置に埋め込まれて雄部材が形
成される。製造されたPC部材から型枠31をはずすと
き、凸条42は雄枠体1の斜面41から分離されて、位
置決め板32側にくっついてくる。分離された凸条42
部分は細い棒状であるから、位置決め板32からの取り
除きは容易である。なお、雄枠体1の開口部の外側の延
設部分に目地溝13が設けられており、その目地溝13
にシール材14が詰められているから、コンクリートが
開口部側に浸入することもない。
【0062】このような型枠31への雄枠体1の取り付
けで、位置決めやコンクリートの浸入防止は充分にであ
るが、さらにPC部材製造時のコンクリートの注入圧力
により、雄枠体1の変位が予想される場合は、雄枠体1
の外周をU字型の締め付けボルト45を高ナット37を
介して、ボルト38及びナット39で型枠31に固定す
るとよい。
【0063】図30は雌枠体2を埋設して雌部材4部分
を形成するために、PC部材製造用型枠31に雌枠体2
を取り付けた状態を示す断面図であり、図31はその雌
枠体2の充填室11開口部を拡大した断面図である。前
記雄枠体1の場合と同じ方法で実施することができる。
【0064】以上に雄雌部材の接合方法及び接合用枠体
の構造について述べたが、種々の形状の部材を接合する
応用例について、図面を参照しながらその詳細を示す。
この発明の接合方法で、接合前及び充填材の注入作業途
中において、雄部材と雌部材の位置がずれ動く恐れがあ
るとき、または接合後この位置に大きな応力が作用する
ときは、接合面に係合する段差、凹凸などを設けておく
ことが好ましい。
【0065】図32に示した例は、接合面に階段状の段
差を設けた例で、図32(a)は接合前の斜視図、図3
2(b)は接合後の断面図である。雄部材3と雌部材4
は、いずれも幅広の部材からなっているので、接合面6
に互いに係合する階段状の段差を設けることにより、両
部材3,4を所定の接合位置に配置することが容易にな
り、さらに応力に対処できる。雄部材3には幅広の袋体
21の一部分が、前記した硬化材18の注入、又は心材
の嵌入によるくさび効果で、雄部材3に固着されてい
る。そして袋体21の主要部は折り畳まれた状態で接合
面6から突出している。雌部材4の接合面6には、袋体
21を受け入れる幅広の溝状の凹所5が設けられてい
る。両部材3,4の接合面同士を突き合わせたのち、充
填口240から充填材15を注入し、袋体21を凹所5
内面に密接させると、両部材3,4は強固に接合され
る。この例では、両部材3,4の材料としてコンクリー
トのみならず、各種の汎用の一般材料が使用できる。ま
たこの例では、袋体21の設置が二列の場合を示してい
るが、中央に一列でも、多数列としてもよい。
【0066】図33〜図36に示した例は、図32に示
したものに類似するが、両部材の接合面に独立した凹凸
を設けたものである。図33は雄部材3の接合面6を説
明するための斜視図であり、独立した凹部61が多数設
けられている。図34は雌部材4の接合面6を説明する
斜視図であり、雄部材3の凹部61に対応する位置に、
凹部61と嵌合する凸部62が設けられている。図35
はそれら両部材3,4を突き合わせたのち、充填材15
を袋体21内に注入して膨張させ、両部材を接合した状
態を示す断面図である。この例において、一方の部材に
凹部と凸部を設け、他方の部材に対応する凸部と凹部を
設けてもよい。また、両部材3,4の材料としては、コ
ンクリートのみならず、各種の汎用の一般材料が使用で
きる。
【0067】図36に示した例は、凹部61と凸部62
との間に余裕をもたせて両部材を接合し、その空間にシ
ール材141をパイプ142を経て注入するものであ
る。このシール材141は袋体21を膨張させる充填材
15と同一でもよいし、異なるものでもよい。また、シ
ール材141の注入は、両部材3,4の接合前でもよ
く、接合後でもよい。なお、前者の場合、両部材3,4
を仮止め板27で固定しておくとよい。
【0068】図37に示して例は、接合面6に図33〜
図35に示して例のにおける多数の独立した凸部61や
凹部62の代わりに、凹溝63と凸条64を設けた場合
の斜視図である。この場合も両部材3,4の材料として
は、コンクリートのみならず、各種の汎用の一般材料が
使用できる。
【0069】この発明の、接合面に凹所が設けられた雌
部材と、接合面又は内部に別体の可撓性素材からなる袋
体が固着された雄部材とを、それぞれの接合面同士を当
接させたのち、前記袋体の内部に充填材を圧入し、袋体
を雌部材の凹所内に膨張させて、両部材を接合する接合
機構の例をさらに説明する。
【0070】図38に示す例は、雄部材3と雌部材4と
の接合面6に凹部若しくは凹溝又は凸部若しくは凸条を
設け、かつそれらの頂面と底面との間に接合機構90を
1ヶ所以上設置して両部材3,4を接合したものであ
る。
【0071】図39に示す例は、管状材70をその外周
を囲うカラー材71により接合する例である。管状材7
0の一方の端面が雄部材、他方の端面が雌部材となって
いる。そしてこの例では2個の管状材の接合場所におい
て、管状材70同士及び各々の管状材とカラー材71間
の合わせて三つの部位で、接合機構90により接合され
ている。管状材70の接合面6近くの外周とカラー材7
1との間に、必要に応じてシール材142を詰めると止
水効果が高まる。その詰める領域の管状材70の外周及
びカラー材71の内周面に凹凸72を設けておくと、そ
の効果はさらに高まる。また管状材70同士の接合面6
にも凹凸72を設ける場合がある。
【0072】管状材70としては、いわゆる丸パイプの
みならず、角パイプ、異形パイプなどのほか、U字溝な
どで代表される溝形のもでもよい。シール材142とし
ては硬化型であっても非硬化型でもよい。また管状材7
0の使用される用途によっては、接合機構90の袋体の
材料にゴムと他の非伸縮性の材料を選ぶと、管状体が伸
縮する可撓性のある部材となり、振動の吸収や不等沈下
に対処することができる。
【0073】別の管状材の例を図40に示す。この管状
材70は図39の例で示したカラー材を管状材に一体と
して取り付けたソケット継ぎ手状のものである。したが
って管状材70のソケット部を有しない側の端面が雄部
材、ソケット部73を有する側の管端面が雌部材となっ
ており、かつソケット部73の内周面が雌部材、管状材
70の外周而が雄部材となっている。すなわち、二つの
管状材70,70は、一つの管状材70の端面及び外周
面並びに他の管状材70の端面及びソケット部73の内
周面の二つの部位で、接合機構90で接合されている。
この例では、シール材142は必要により使用される。
【0074】図41に示す例では、カラー材71の内面
に設けたあり孔22に、硬化材18のくさび効果により
一部分が固着された袋体21を、カラー材71の内側に
挿入した2本の管状材70,70のそれぞれの端縁に設
けた凹所5に、充填材15の圧入により膨張させて、2
本の管状材70とカラー材71を一つの接合機構90で
接合するものである。この例では、カラー材71の内面
が雄部材、2本の管状材70,70の接合する側の端面
が雌部材となっている。なお、このような形状の袋体で
は、管状材70の凹所5内に膨出する張出部分を、例え
は予め蛇腹状に折り畳んでおいたり、折り曲げたうえ巻
き込んでおくとよい。
【0075】図42に示す例は、平板材75を4枚組み
合わせ、接合機構90を用いて組み立てられた角パイプ
状の管状材70の断面図である。接合面6には凹凸が設
けられている。
【0076】図43は図42に示した管状材70の底端
面に、さらに底板として平板材76を接合機構90を用
いて接合した升状の箱の斜視図である。
【0077】接合機構を用いた組み立てた前述の箱に、
さらに蓋板を同じく接合機構を用いて箱状の容器と接合
して、蓋付き容器を組み立てた例を図44に斜視図で示
す。この例では、容器80は2つの樋状もしくは竹割状
の管部材81,81を接合機構を用いて組み合わせ、か
つそれらの底端面に底板82を接合したもので、さらに
その上面に蓋板83を接合機構を用いて接合するもので
ある。そして、蓋板83の下面は雄部材となっており、
容器80の上面には凹所5が形成されていて雌部材とな
っている。蓋板83を容器80上に設置し、充填口24
0から充填材を圧入すると、蓋付き容器となる。
【0078】この蓋付き容器において、充填材に非硬化
型の流体を使用すると、蓋板83の開閉が可能となり、
生活物資など常に出し入れするものの貯蔵に適する。ま
た、充填材に硬化型のものを採用し、かつ容器80、蓋
板83及び充填材を、放射線を遮断する材料で構成する
ときは、放射性廃棄物の貯蔵容器として最適である。
【0079】図44では容器80を2つの管部材81,
81を組み合わせているが、一体として製作されてもよ
く、さらに底板をも含めて一体に製作されていてもよ
い。また管部材も3個以上を組み合わせたものでもよ
い。
【0080】図45に示したものは、図44に示した容
器をさらに大型化したものである。管部材81を左右に
複数個組み合わせ、さらに複数段組み上げたもので、い
ずれも接合機構90を用いて接合されている。この大型
容器は、水槽、油やガス等のタンク、地下道やシールド
に使用されるセグメント、放射性物質や化学物質の貯蔵
用容器などとして利用される。図45(b)は図45
(a)の垂直断面図である。
【0081】この例において、容器の外形は円形のみな
らず角形でもよく、任意の形状のものが採用できる。図
示していないが、図44の例と同様に蓋板を接合して、
密封容器としてもよい。さらに、蓋板、底板も扇形に分
割したり、その扇形をさらに分割したものを組み合わ
せ、接合機構で一体としたものでもよい。
【0082】図46に示した例は、梁85とスラブパネ
ル86を接合機構を用いて接合した例である。この場合
梁85の上面が雄部材、スラブパネル86の下面が雌部
材となっている。
【0083】
【発明の効果】本発明の接合方法は、雄部材と雌部材と
をそれぞれの接合面同士を当接させたのち、袋体内部に
充填材を圧入し、袋体を膨張させることにより両部材を
接合するものであるから、操作は極めて簡単であり、現
場において熟練工でなくても、強固な接合を期待するこ
とができる。
【0084】部材と袋体が別体であるため、袋体の素材
をその目的に応じて色々と選定出来るので、使用目的に
応じた建造物及び製品が作成できる。さらに袋体を枠体
に固着するので製品品質が高まる。枠体及び部材に直接
袋体を確実に固着できる構造となっているので安全性が
確保され、さらにいろいろの建築材料の接合に利用でき
る。
【0085】2つ部材をその接合面同士で突き合わせた
のち、袋体の内部に充填材を注入するだけで、接合強度
が高く、止水がなされた接合作業を簡単に行うことがで
きる。すなわち、袋体と充填材が接合面を横断する形で
隣接する部材と一体化されているから、接合面の止水が
大きなものとなるのである。
【0086】さらに、枠体を使用する場合は、その溝開
口部で逆台形状に溝幅が拡げられており、その斜面にプ
レキャスト型枠に設けられた凹溝に嵌合する凸条が設け
られていると、枠体を、簡単に部材の所定位置に埋め込
むことができ、このため接合強度や止水性を向上させる
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】2つの部材とその接合面に埋設された枠体を接
合前の状態で示す斜視図である。
【図2】接合前の向き合った2つの部材の接合面に埋設
された枠体の付近を示す断面図である。
【図3】2つの部材の接合面同士を突き合わせた状態を
示す接合面付近の断面図である。
【図4】接合された2つの部材の接合面付近の断面図で
ある。
【図5】筒状の袋体を雄枠体の底部に設置する一例を説
明するための部分拡大の断面図である。
【図6】袋体を雄枠体の溝の側面に2箇所で固着して設
置した状態を示す断面図である。
【図7】袋体を雄枠体に固着する方法を説明するための
斜視図である。
【図8】雄枠体の溝内部に充填材を圧入する充填パイ
プ、および雄枠体の溝内の空気を逃す排気パイプの位置
の一例を示す断面図である。
【図9】別の例の雄枠体の断面図と側面図である。
【図10】雄枠体を使用して、雄部材と雌部材を接合し
たときの断面図である。
【図11】上下に分解された雌枠体の断面の端面図と、
組み立てた状態での雄枠体の断面の端面図である。
【図12】別の例の雄枠体の断面図である。
【図13】硬化材で袋体を雄枠体に固着する例を示す断
面図と側面図である。
【図14】別の例の雄枠体の断面図である。
【図15】別の例の雄枠体の断面図である。
【図16】別の例の雄枠体の断面図である。
【図17】雄部材と雌部材とが接合された状態を示す別
の例の断面図である。
【図18】部材の接合面に掘削孔を設け、その孔内に枠
体を固定する方法を説明するための断面図である。
【図19】図18で示した心材を、図18の紙面に垂直
な面で切断したときの拡大断面図である。
【図20】接合面にフラスコ断面状の掘削孔が設けられ
ている雄部材の断面図である。
【図21】接合面に断面円形のあり孔が設けられている
雄部材の断面図である。
【図22】別の例の雄部材と雌部材の接合状態を示す断
面図である。
【図23】別の例の雄部材と雌部材の接合状態を示す断
面図である。
【図24】雄部材の接合面に袋体を直接固着する例を示
す断面図である。
【図25】雄部材の接合面に袋体を直接固着する別の例
を示す断面図である。
【図26】別の例の雄枠体の斜視図である。
【図27】図26の雄枠体を嵌入した雄部材と雌部材を
接合した状態を示す断面図である。
【図28】部材製造用型枠に雄枠体を取り付けた状態を
示す断面図である。
【図29】図28の雄枠体の充填室開口部を拡大した断
面図である。
【図30】部材製造用型枠に雌枠体を取り付けた状態を
示す断面図である。
【図31】図30の雌枠体の充填室開口部を拡大した断
面図である。
【図32】2つの部材の接合面に階段状の段差を設けた
例で、接合前の斜視図と接合後の断面図である。
【図33】雄部材の接合面を説明するための斜視図であ
る。
【図34】雌部材の接合面を説明するための斜視図であ
る。
【図35】図33の雄部材と、図34の雌部材を接合し
た状態を示す断面図である。
【図36】別の例の雄部材と雌部材を接合した状態を示
す断面図である。
【図37】別の例の雄部材と雌部材を接合する前の状態
を示す斜視図である。
【図38】別の例の雄部材と雌部材を接合した状態を示
す断面図である。
【図39】管状材をその外周を囲うカラー材により接合
する例を示す断面図である。
【図40】別の管状材を接合する例を示す断面図であ
る。
【図41】管状材をカラー材で接合する別の例を示す要
部断面図である。
【図42】平板材を4枚組み合わせ、接合機構を用いて
組み立てられた角パイプ状の管状材の断面図である。
【図43】図42の管状材の底端面に、底板を接合機構
により接合した升状の箱の斜視図である。
【図44】接合機構を用いた組み立てた蓋付き容器の斜
視図である。
【図45】さらに大型化された容器の斜視図とその断面
図である。
【図46】梁とスラブパネルを接合機構を用いて接合し
た例を示す断面図である。
【符号の説明】
1 雄枠体 2 雌枠体 3 雄部材 4 雌部材 5 凹所 6 接合面 12 リブ 15 充填材 16 板部材 17 引き出し孔 18 硬化材 19 貫通孔 21 袋体 22 あり孔 23 心材 41 斜面 42 凸条

Claims (19)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 接合面に凹所が設けられた雌部材と、接
    合面又は内部に別体の可撓性素材からなる袋体が固着さ
    れた雄部材とを、それぞれの接合面同士を当接させたの
    ち、前記袋体の内部に充填材を圧入し、袋体を雌部材の
    凹所内に膨張させて、両部材を接合することを特徴とす
    る部材の接合方法。
  2. 【請求項2】 袋体が雄部材に接着剤で固着されている
    ことを特徴とする請求項1記載の部材の接合方法。
  3. 【請求項3】 袋体が雄部材に板部材の圧着で固着され
    ていることを特徴とする請求項1記載の部材の接合方
    法。
  4. 【請求項4】 雄部材に設けられたあり孔内面に沿わせ
    た袋体が、そのあり孔空間に嵌入された心材により、雄
    部材に固着されていることを特徴とする請求項1又は2
    のいずれかに記載の部材に接合方法。
  5. 【請求項5】 雄部材に設けられたあり孔内面に沿わせ
    た袋体が、そのあり孔空間に注入された硬化材により、
    雄部材に固着されていることを特徴とする請求項1又は
    2のいずれかに記載の部材の接合方法。
  6. 【請求項6】 雄部材を貫通する引き出し孔から、袋体
    を雄部材の外側にはみ出させ、そのはみ出し部内部空間
    に嵌入された心材、又ははみ出し部内部空間に注入され
    た硬化材により、袋体が雄部材に固着されていることを
    特徴とする請求項1又は2のいずれかに記載の部材の接
    合方法。
  7. 【請求項7】 雌部材の凹所が、雌部材の接合面に埋設
    された、雌部材と同質若しくは異質の材料で作られた枠
    体により形成されていることを特徴とする請求項1記載
    の部材の接合方法。
  8. 【請求項8】 雄部材の袋体が、雄部材の接合面に埋設
    された、雄部材と同質若しくは異質の材料で作られた枠
    体に固着されていることを特徴とする請求項1記載の部
    材の接合方法。
  9. 【請求項9】 雄部材の枠体に設けられた袋体が、板部
    材の圧着で枠体に固着されていることを特徴とする請求
    項8記載の部材の接合方法。
  10. 【請求項10】 雄部材の枠体に設けられたあり孔内面
    に沿わせた袋体が、そのあり孔空間に嵌入された心材、
    又はあり孔空間に注入された硬化材により、枠体に固着
    されていることを特徴とする請求項8に記載の部材に接
    合方法。
  11. 【請求項11】 雄部材の枠体を貫通する引き出し孔か
    ら、袋体を枠体外側にはみ出させ、そのはみ出し部内部
    空間に嵌入された心材、又ははみ出し部内部空間に注入
    された硬化材により、袋体が枠体に固着されていること
    を特徴とする請求項8又は9のいずれかに記載の部材の
    接合方法。
  12. 【請求項12】 雌雄二つの部材を接合するにあたり、
    雌部材の接合面に設けられた内部が拡げられた凹所に、
    充填材を内部に圧入することにより、雌部材の凹所内に
    まで膨張する袋体が固着され、さらに雄部材の接合面に
    埋設される枠体であって、その袋体が接着剤により枠体
    に固着されていることを特徴とする接合用枠体の構造。
  13. 【請求項13】 雌雄二つの部材を接合するにあたり、
    雌部材の接合面に設けられた内部が拡げられた凹所に、
    充填材を内部に圧入することにより、雌部材の凹所内に
    まで膨張する袋体が固着され、さらに雄部材の接合面に
    埋設される枠体であって、その袋体が板部材の圧着で枠
    体に固着されていることを特徴とする接合用枠体の構
    造。
  14. 【請求項14】 雌雄二つの部材を接合するにあたり、
    雌部材の接合面に設けられた内部が拡げられた凹所に、
    充填材を内部に圧入することにより、雌部材の凹所内に
    まで膨張する袋体が固着され、さらに雄部材の接合面に
    埋設される枠体であって、その袋体をあり孔に挿通した
    のち、あり孔空間に嵌入される心材、又はあり孔空間に
    注入される硬化材により、袋体を枠体に固着するための
    あり孔が一箇所又は複数箇所枠体に設けられたことを特
    徴とする接合用枠体の構造。
  15. 【請求項15】 雌雄二つの部材を接合するにあたり、
    雌部材の接合面に設けられた内部が拡げられた凹所に、
    充填材を内部に圧入することにより、雌部材の凹所内に
    まで膨張する袋体が固着されている、雄部材の接合面に
    埋設される枠体であって、その袋体を枠体の外側にはみ
    出させ、そのはみ出し部袋体内部空間に嵌入される心
    材、又ははみ出し部袋体内部空間に注入される硬化材に
    より、袋体を枠体に挿通して固着するための引き出し孔
    が一箇所又は複数箇所枠体に設けられたことを特徴とす
    る接合用枠体の構造。
  16. 【請求項16】 雌雄二つの部材を接合するにあたり、
    雌部材の接合面に設けられた内部が拡げられた凹所に、
    充填材を内部に圧入することにより、雌部材の凹所内に
    まで膨張する袋体が固着されている、雄部材の接合面に
    埋設される枠体であって、その枠体に袋体を挿通して袋
    体を枠体に固着させる係止棒を通す貫通孔が一箇所又は
    複数箇所に設けられていることを特徴とする接合用枠体
    の構造。
  17. 【請求項17】 雌雄二つの部材を接合するにあたり、
    それぞれの接合面に埋設される枠体であって、雌枠体に
    は内部が拡げられた凹所が設けられており、雄枠体には
    内部に充填材を圧入することにより、その雌枠体の凹所
    内にまで膨張する袋体が固着されているとともに、いず
    れか一方もしくは双方の枠体の開口部が、接合面に向か
    って拡げられていることを特徴とする請求項12〜16
    のいずれか1項に記載の接合用枠体の構造。
  18. 【請求項18】 接合面に向かって拡げられた開口部の
    斜面に、開口縁付近に凸条が設けられていることを特徴
    とする請求項17記載の接合用枠体。
  19. 【請求項19】 枠体の外面にリブが立設されているこ
    とを特徴とする請求項17〜19のいずれか1項に記載
    の接合用枠体の構造。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN110608220A (zh) * 2019-09-18 2019-12-24 王光树 膨胀螺栓
CN112681541A (zh) * 2020-11-25 2021-04-20 王晶 一种eps防火保温板

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