JP2678224B2 - 防振構造体 - Google Patents

防振構造体

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JP2678224B2 JP1108725A JP10872589A JP2678224B2 JP 2678224 B2 JP2678224 B2 JP 2678224B2 JP 1108725 A JP1108725 A JP 1108725A JP 10872589 A JP10872589 A JP 10872589A JP 2678224 B2 JP2678224 B2 JP 2678224B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、機械装置の防振に係り、機械装置から設置
部への振動の伝達を防止するに好適な防振構造体に関す
る。
〔従来の技術〕
従来の防振構造体においては、振動を発する機械装置
と、それを設置する設置部(たとえば、床、壁、エンジ
ンマウント等)との間に、機械装置から設置部への振動
の伝達を避けるため、特開昭56−55735号公報や特開昭5
9−9328号公報等に記載の防振支持装置(防振構造体)
が用いられている。ここにおける振動絶縁の原理は、振
動学的に周知であるが、機械装置と防振支持装置とより
決まる固有振動数を、発生する起振外力の振動数よりも
小さくすることにある。第25図及び第26図を参照しなが
ら説明する。質量mの機械装置Mが防振支持装置(ばね
こわさk,減衰係数C)Aに支持されたときの系の固有振
動数fnは、 で与えられる。一方、機械装置が発生する起振外力を
F0、その振動数をf、ならびに防振支持装置Aを介して
設置部Bに伝わる力をFとすれば、起振外力の伝達率F/
F0は、振動数の比f/fnによって第25図に示されるように
変化する。f/fn以上になると力の伝達率F/F0は1以下となる。すなわ
ち、機械装置Mが決まったとき(質量m、起振振動数f
が決まったとき)、それに応じて系の固有振動数fnを小
さくしなければ、機械装置から防振支持装置を介して設
置部に伝わる起振外力を減少させることはできない。伝
達率F/F0を小さくするため(1)式から明らかなよう
に、防振支持装置のばねこわさkを小さくする必要があ
る。そのような観点から先の特開昭56−55735号公報や
特開昭59−9328号公報では防振ゴム等の柔かい部材が用
いられている。
しかし、機械装置を柔かい防振支持装置を介して設置
部に結合できない場合も多い。たとえば、機械装置とし
てモータが、ベルト、カップリング及び歯車等の動力伝
達機構を介して他の機械装置(以下これを從な機械装置
という)を駆動する場合は、モータを剛に設置部に結合
しなければならない。その理由は柔かい結合とした場合
に、モータから設置部への起振外力の伝達率は小さくな
るがモータ自身が揺れるため、動力伝達機構やそれにつ
ながる從な機械装置を起振して、機械装置−動力伝達機
構−從な機械装置系(以下機械装置系という)の振動を
大きくしてしまうためである。しかし逆に、剛な結合と
すれば、第25図で説明したようにf/fnが小さくなり、起
振外力の伝達率F/F0は1以上となるため、設置部への振
動の伝達力を絶縁することはできず、設置部の振動を引
きおこす。そのような例として、モータをスペーサ等の
剛な部材を介して設置部にねじ止めする場合がある。
〔発明が解決しようとする課題〕
従来の防振構造体にあっては、単純に剛な結合でも、
あるいは従来からよく用いられる防振ゴム等の柔かい部
材を用いた結合であっても、設置部ならびに機械装置系
の振動を小さく抑えることは困難である。
本発明の目的は、設置部ならびに機械装置系の両者を
同時に低振動化できる防振支持装置と、その振動絶縁原
理を適用した防振構造体を提供することにある。
〔発明を解決するための手段〕
前記の目的を達成するため、本発明に係る防振構造体
は、孔を有する多孔質体と、孔に運動自在に挿入される
磁性運動体と、多孔質体の少なくとも一方の端面に設け
られ磁性運動体の孔内における配置位置を制御する磁石
と、磁石及び多孔質体のそれぞれに設けられ機械装置と
設置部との間に連結される連結手段とからなる構成とす
る。
そして孔を有する多孔質体と、孔に運動自在に挿入さ
れる磁性運動体と、多孔質体の少なくとも一方の端面に
設けられ磁性運動体の前記孔内における配置位置を制御
する電磁石と、電磁石をオン・オフ制御する制御手段
と、電磁石及び多孔質体のそれぞれに設けられ機械装置
と設置部との間に連結される連結手段とからなる構成で
もよい。
また磁性運動体は、磁性粒状体及び/又は磁性液体で
形成される構成でもよい。
さらに洗濯機にあっては、前記いずれか一つの防振構
造体を、少なくとも外枠と外枠の設置部との間に介在さ
せた構成とする。
そして冷蔵庫にあっては、前記いずれか一つの防振構
造体を、少なくとも電動圧縮機と電動圧縮機の設置部と
の間に介在させた構成とする。
また空調機にあっては、前記いずれか一つの防振構造
体を、少なくとも電動圧縮機と電動圧縮機の設置部との
間に介在させた構成とする。
さらに印字ヘッドにあっては、前記いずれか一つの防
振構造体を用い、コイル巻回されているコアと磁気回路
を形成するマグネット、ヨーク及びアーマチュアからな
るワイヤ駆動部を形成した構成とする。
〔作用〕
本発明によれば、防振構造体を剛な多孔質体で形成
し、多孔質体の一方の端面等に磁石又は電磁石を設け、
孔に磁性粒状体及び/又は磁性液体を挿入して機械装置
と設置部との間に挿着することによって、機械装置から
入った起振外力のエネルギの一部が孔内の粒状体もしく
は液体によって吸収される。そこで剛な多孔質体を介し
て設置部に伝わるエネルギが減少し、設置部への振動伝
達が低く抑えられる。一方、防振構造体は剛な多孔質体
であるため、機械装置系の振動を増加させることはな
い。
〔実施例〕
本発明の参考例を第1図を参照しながら説明する。
第1図に示されるように、多孔質体11は、鉄、アルミ
等の金属、セラミクス、プラスチック等の通常は剛とし
て取り扱うことのできる材質で形成されている。多孔質
体11の多数の孔13は、機械加工、発泡法等の手段で設け
られる。孔13の中は、粒状体(運動体)12が自由に運動
できるように少なくとも1個挿入されている。図では粒
状体12が重力によって孔13の下面に接触して止まってい
る様子が示される。
機械装置と設置部との間に第1図に示される防振支持
装置(防振構造体)を入れて両者を結合した状態が第2
図に示される。すなわち、ここでは第1図の防振支持装
置1の上面14が設置部52に、下面15が機械装置51に取り
付けられている。いま、第3図に示されるように、機械
装置51が設置部52方向にパルス状の力F0を発する場合を
考える。そのとき設置部52は防振支持装置1を介して機
械装置51から力を受けるが、その大きさを時間Hに対す
る設置部52の振動加速度を計測することにより評価し
た。
前記振動加速度の周波数分析結果が第4図に示され
る。図の実線は本発明の参考例による防振支持装置を用
いた場合を表わし、点線は本防振支持装置から粒状体を
取り除いた場合の結果である。すなわち、粒状体がない
場合というのは、単なる剛な部材で機械装置と設置部と
を結合するという従来の手段に他ならない。本発明によ
る防振支持装置は剛な多孔質体で構成されているにもか
かわらず、その孔の内に自由に運動を行える粒状体が入
っていることで、大きな振動絶縁効果のあることが明ら
かである。
このようになる理由を第5図〜第9図を参照しながら
説明する。第5図及び第6図は、本発明による防振支持
装置を重力場Gに置き、第3図に示されるようなパルス
状の力F0を下から加える場合(第5図)、ならびに上か
ら加える場合(第6図)について示したものである。そ
れらの力の伝わり方を加速度計60で計測する。その周波
数分析結果が第7図に示される。第5図の場合の方が第
6図に比べて振動絶縁が十分に達成されていることがわ
かる。このことは第8図及び第9図により容易に説明し
得る。第8図は、第5図の構成をモデル化して示したも
のである。多孔質体を剛体21で、粒状体を粒状体22でモ
デル化する。力F0、すなわちエネルギE0が下から加わる
場合は重力Gによって粒状体が接しているためエネルギ
の一部が粒状体22に与えられて、剛体21を伝わって出て
いくエネルギE1は入力エネルギE0よりも小さくなる。そ
れに対して力F0が上から加わる第9図の場合は、粒状体
22は慣性遅れによって空間に留まるだけでエネルギをも
らわないため、入力エネルギE0と出力エネルギE1とは等
しい。したがって、第5図のときに振動絶縁効果がある
のに対して、第6図ではそれがないことになる。
ここで注意すべきことは、本防振支持装置が一方向の
力を絶縁し、それとは逆方向の力はそのまま伝えること
である。この性質は電気におけるダイオード的なもので
あるため、本防振支持装置を振動ダイオードとよぶ。た
だし第5図にもどって見ると、F0がかなり大きい場合
は、粒状体が重力によって孔と接触していた面と対向す
る面に衝突し、そこで粒状体がエネルギを得るため、振
動の伝達率は低くなる。このような現象もあるというこ
とを考慮しつつ、以下の議論を簡単にするため、振動ダ
イオードとして機能する防振支持装置を述べることとす
る。したがってこのような特性を利用することにより、
エネルギを一方向に流せるという利点がある反面、振動
絶縁に方向性があって防振支持装置としては一般的に用
いにくいという面も生じる。
そこで、振動絶縁を行う方向を任意に設定できる手段
について考える。第5図及び第6図,第8図及び第9図
を参照することにより、振動絶縁の方向性をもたらした
ものは、粒状体に加わる重力に他ならないことが容易に
理解できる。そこで重力に代わるべき力を別の機構で粒
状体に加えることにより、振動絶縁の方向性を自由にコ
ントロールすることが可能である。
第10図は、前記振動絶縁の方向性を永久磁石によりコ
ントロールした本発明の一実施例である。ここでは、第
1図に示される防振支持装置の上面に永久磁石16を設
け、永久磁石16及び多孔質体11のそれぞれに機械装置と
設置部との間に挿着する連結手段(図示しない)を設け
て一体として防振支持装置20を構成している。永久磁石
16による磁力の方が重力Gより大きいため、磁性体より
成る粒状体12は、多孔質体11の孔13の上の面に接触して
止まっている。この防振支持装置を用いた例が第11図,
第12図に示される。防振支持装置20の永久磁石側を機械
装置側に取り付けることにより、粒状体が永久磁石に引
き寄せられて多孔質体の孔の永久磁石側の面に接触して
いるため、第5図〜第9図の説明と同じ原理で振動絶縁
を行うことができる。
このように、永久磁石を粒状体の孔内の配置位置の制
御機構として用いることにより、振動絶縁の方向性の問
題が解決した。さらに、力F0の大きさに応じて粒状体に
適切な磁力を加えるように、本発明の他の実施例として
第13図のように第10図の永久磁石の代わりに電磁石を用
いた。電磁石17に直流電圧Vをかけ一定の磁力を生じさ
せるようになっている。したがって、電圧Vを変えるこ
とにより力F0に対する適切な磁力を生じさせることがで
きる。
ここまで説明してきた防振支持装置は、主として荷重
が一定方向に向くパルス的な衝撃荷重に有効である。本
防振支持装置は、周期的な外力変動に対しても効果があ
るが、その程度を高めるために第14図に示される他の実
施例が有効である。ここでは第1に示される防振支持装
置の上面、下面ともに電磁石17,18を設け、それぞれに
パルス的電圧を負荷して電磁石17,18のON/OFFを制御手
段(図示しない)により行う。すなわち、第5図〜第9
図で述べた原理に従うように、電磁石17,18の切り替え
を行って粒状体12を多孔質体11の孔13に適正配置させ
る。本実施例によれば、周期的外力変動に対して十分な
振動絶縁効果が得られる。
以上は、第1図に示される多孔質体11とその孔内で自
由に動き得る粒状体12から成る防振支持装置1を基礎
に、外力の向き、外力の大きさ、ならびに外力の変動を
考慮に入れて、粒状体の孔における配置位置を制御する
装置について詳しく説明した。もう一度第1図にもどっ
て、粒状体や孔について考えてみる。
第15図は本発明の他の実施例が示される。この実施例
では、多孔質体11の孔13に液体31を封入してい。液体31
の役目は、第8図の粒状体22と同じで、多孔質体に加え
られた入力エネルギの一部を受け持ちその結果として出
力エネルギを減らすことにある。このようにエネルギの
損失を生じさせる物であれば、粒状体のような固体であ
ってもあるいは本実施例のような液体であっても一向に
さしつかえない。また、液体31の種類については限定し
ないが、前記の他の実施例で述べたように、磁石を使用
する場合は液体は磁性液体、固体は磁性粒状体とする必
要がある。
又運動体は少くとも1個の磁性粒状体と磁性液体とで
形成しても良い。
第16図は、本発明の他の実施例が示される。この実施
例では、孔13に粒状体12と液体31とを封止している。粒
状体と液体との摩擦減衰の効果が本実施例に現われるた
め振動絶縁効果が大きい。
第17図は、本発明の他の実施例が示される。これまで
は孔1個に粒状体1個を挿入した構成の説明をしてきた
が、粒状体が複数個あっても一向にさしつかえない。
一方、図のように孔が力の作用方向に細長く、孔に挿
入される粒状体を多くすることにより、粒状体同志の衝
突によるエネルギ損失があるためよりよい効果を生む。
また、第18図に示される他の実施例のように、孔が力の
作用方向と直角に細長い場合は、粒状体同志の摩擦によ
るエネルギ損失があり振動絶縁効果が大きい。
第19図は第17図及び第18図に示される実施例の両者を
取り入れた他の実施例であり、振動絶縁効果は大きい。
第20図は本発明の他の実施例である。孔13の中には少
なくとも1個の粒状体12と弾性部材(弾性体)32とが挿
入されてあり、弾性部材32は粒状体12を孔13に押し当て
る。すなわち、弾性部材32は第10図,第13図で示される
磁石の役目をはたしている。したがって、磁石を用いな
くても振動絶縁の方向性の問題を解決することができ
る。
本発明の防振支持装置は、前述したように、(1)誘
導モータ及びステップモータの支持脚,(2)洗濯機、
冷蔵庫、空調機等の家庭電化製品の支持脚,(3)工作
機械、コンプレッサ等の産業機械の支持脚,(4)その
他の振動を発生する機械装置の支持脚として幅広く用い
ることが可能である。
たとえば、その例として洗濯機の実施例をとりあげ
る。第21図は自動洗濯機である。外枠121内に、外槽122
が設けてあり、外槽122は外枠121につり棒123を介して
懸吊されている。バスケット124は外槽122と同芯位置に
あり底部中央にパルセータ126を取付けている。そして
クラッチケース127は切替えクラッチとブレーキ装置と
を内装する。
クラッチケース127により、洗濯時はバスケット124が
回転しないようにブレーキ装置により制御され、また、
切替えクラッチにより洗濯時にはパレセータ126のみが
回転し、脱水時にはバスケット124とパルセータ126とが
一体的に回転する。ソレノイド128が付勢されるとブレ
ーキが解放されモータ130の回転がベルト129とプーリ13
1とを介してバスケット124に伝達されるようにクラッチ
が切り替ると同時に、排水弁132が開放され外槽122の水
を排水する。
モータ(駆動源)130と外槽122との間に本発明による
防振支持装置133が設けられており、これはモータ130と
は独立に形成されても、あるいはモータケーシングと一
体に形成されてもいずれでもよい。そして外枠121と設
置部135との間に本発明による防振支持装置134a,134bが
設けられており、本装置の一部として、第10図等に示さ
れる磁石を用いるものとする。また、本防振支持装置13
4a,134bが外枠121と一体構造であってもよい。
このようにして設けた防振支持装置により、モータ13
0、外槽122、つり棒123、外枠121、設置部135へと伝わ
る振動を減少させることができ、低騒音化に大きな効果
がある。
次に、冷蔵庫、空調機への実施例として第22図は本発
明の防振支持装置と電動圧縮機との取付け回りが示され
ている。モータと圧縮装置とを内装した電動圧縮装置の
チャンバ141からは、吐出管142a、吸入管143aが出てお
り、各々、本発明の防振原理を用いた防振ジョイント14
4を介して吐出管142b、吸入管143bに連結される一方、
チャンバ141と冷蔵庫もしくは空調機の外枠146とは本発
明の防振支持装置145a,145bとを介して連結される。そ
れらの防振ジョイント及び防振支持装置により、チャン
バ141から吐出管142b、吸入管143bならびに外枠146へ伝
わる振動が小さくなるため低騒音化が実現できる。
粒状体を用いた振動絶縁の原理は、そのような支持装
置、ジョイントとしての役目以外に他にいろいろ適用で
きる。ワイヤドットプリンタの印字ヘッドについて実施
した他の実施例が第23図に示される。同図において、コ
ア101にコイル102が巻回されており、コア101に更にケ
ーシング103が被設されている。コア101のコイル102が
巻回されていない方の端面にマグネット104が設けら
れ、このマグネット104にヨーク105が設けられ、更にス
ペーサ106を介してサイドヨーク107が設けられている。
そしてサイドヨーク107に板ばね108が固定され、この板
ばね108の先端部にアーマチュア109がスポット溶接にて
固着されている。アーマチュア109はコア101のコイル巻
回側の端面と磁気着脱可能に形成されている。すなわ
ち、コア101,マグネット104,ヨーク105及びアーマチュ
ア109は磁気回路を形成するように配設されている。こ
の磁気回路は、コイル102に通電しない状態ではマグネ
ット104の磁力によりアーマチュア109が板ばね108のば
ね力に抗してコア101と磁気着し、コイルに通電すると
マグネット104の磁力が打ち消されてアーマチュア109が
コア101から離脱するよう構成されている。前記板ばね1
08にはスペーサ110を介してノーズプレート111がねじ11
2によって設けられている。ノーズプレート111の中央部
にはノーズ113が突設されている。このノーズ113は、そ
の先端に軸受114を保持し、この軸受114に印字ワイヤ11
5が挿設されている。この印字ワイヤ115は、基端がレバ
ー116に接続され、レバー116はアーマチュア109とロー
付けによって連結されている。すなわち、前記磁気回路
が印字ワイヤ115を往復動させるワイヤ駆動部を形成し
ている。
次に第23図に示される印字ヘッドの動作を説明する。
コイル102に通電するとマグネット104の磁力が打ち消さ
れ、これによってアーマチュア109は板ばね108のばね力
によってコア101から脱離する。この脱離によってレバ
ー116を介し印字ワイヤ115が往動し、所定の印字が行な
われる。
ところが、アーマチュア109とコア101とが衝突すると
きに、その衝突音のみならず、コア101,マグネット104,
ヨーク105,スペーサ106及び110を通って振動がノーズプ
レート111に至り、このノーズプレート111が騒音源とな
る問題があった。これを解決するため、コア101からノ
ーズプレート111に伝わる振動を小さく抑える必要があ
る。そこで、本実施例では、コア101を多孔質体101aと
粒状体101bとにより構成した。これによりアーマチュア
109とコア101との衝突によるエネルギの一部が粒状体10
1bにより消費されるため、本実施例の印字ヘッドでは振
動絶縁効果が大きく、騒音も小さい。
さらに機械装置の例えばワイヤドットプリンタのカバ
ーは、外観上の観点からだけでなく、印字ヘッド等の騒
音を遮音するという機能をもっている。しかし一方、印
字ヘッド等の振動が伝達してカバーを揺するため、カバ
ーがスピーカーになって騒音を大きくする場合があるこ
とに注意すべきである。
第24図に、本発明の参考例によるプリンタカバーの実
施例が示される。本プリンタカバー160は、多孔質体162
と粒状体161とより成っているため、カバーの低振動化
が図られ、発生する騒音を小さくすることが可能であ
る。
なお、本発明による防振構造体の多孔質体をこれまで
剛体と限って説明したが、それが柔かい材質でも許容さ
れる場合は、多孔質体を弾性体としてもよい。
〔発明の効果〕
本発明によれば、防振構造体を機械装置と設置部との
間に設けることによって、それぞれの間の振動を絶縁す
ることができるとともに、騒音も低下し機械装置系の品
質向上と低騒音化とが達成でき、さらに周期的外力変動
にも対応できる効果がある。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の参考例を示す斜視図、第2図は機械装
置と設置部とを本発明の防振支持装置を介して結合した
図、第3図は第2図の起振外力を示すグラフ、第4図は
振動絶縁効果を示す図、第5図及び第6図は本発明の防
振支持装置の打撃方向の差異を示す図、第7図は第5図
及び第6図の結果を表わすグラフ、第8図及び第9図は
第7図の物理学的意味を説明する図、第10図は本発明の
一実施例を示す斜視図、第11図及び第12図は他の実施例
を機械装置と設置部との間に介在させた図、第13図〜第
20図は本発明の他の実施例を示す斜視図、第21図は本発
明の防振支持装置を用いた自動洗濯機の断面図、第22図
は冷蔵庫あるいは空調機の電機圧縮機まわりを示す図、
第23図は本発明の振動絶縁原理をコアに応用した印字ヘ
ッドの断面図、第24図は本発明の参考例の防振構造体を
適用したプリンタのカバーを示す断面図、第25図及び第
26図は従来の振動絶縁原理を説明する図である。 11……多孔質体、12……粒状体、 14……永久磁石、17,18……電磁石、 31……液体、32……弾性体。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 小野寺 修司 茨城県土浦市神立町502番地 株式会社 日立製作所機械研究所内 (56)参考文献 特開 平1−210639(JP,A) 特開 昭61−276857(JP,A) 特開 昭56−55735(JP,A) 特開 平2−190633(JP,A) 特開 昭64−58777(JP,A) 特開 昭57−140940(JP,A) 特開 昭58−37353(JP,A) 実開 昭48−12485(JP,U) 実開 昭60−97444(JP,U)

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】孔を有する多孔質体と、前記孔に運動自在
    に挿入される磁性運動体と、前記多孔質体の少なくとも
    一方の端面に設けられ前記磁性運動体の前記孔内におけ
    る配置位置を制御する磁石と、該磁石及び前記多孔質体
    のそれぞれに設けられ機械装置と設置部との間に連結さ
    れる連結手段とからなることを特徴とする防振構造体。
  2. 【請求項2】孔を有する多孔質体と、前記孔に運動自在
    に挿入される磁性運動体と、前記多孔質体の少なくとも
    一方の端面に設けられ前記磁性運動体の前記孔内におけ
    る配置位置を制御する電磁石と、該電磁石をオン・オフ
    制御する制御手段と、前記電磁石及び前記多孔質体のそ
    れぞれに設けられ機械装置と設置部との間に連結される
    連結手段とからなることを特徴とする防振構造体。
  3. 【請求項3】磁性運動体は、磁性粒状体及び/又は磁性
    液体で形成されることを特徴とする請求項1又は2記載
    の防振構造体。
  4. 【請求項4】請求項1、2又は3記載の防振構造体を、
    少なくとも外枠と該外枠の設置部との間に介在させたこ
    とを特徴とする洗濯機。
  5. 【請求項5】請求項1、2又は3記載の防振構造体を、
    少なくとも電動圧縮機と該電動圧縮機の設置部との間に
    介在させたことを特徴とする冷蔵庫。
  6. 【請求項6】請求項1、2又は3記載の防振構造体を、
    少なくとも電動圧縮機と該電動圧縮機の設置部との間に
    介在させたことを特徴とする空調機。
  7. 【請求項7】請求項1、2又は3記載の防振構造体を用
    い、コイルが巻回されているコアと磁気回路を形成する
    マグネット、ヨーク及びアーマチュアからなるワイヤ駆
    動部を形成したことを特徴とする印字ヘッド。
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