JP2678009B2 - 画像処理装置 - Google Patents

画像処理装置

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JP2678009B2
JP2678009B2 JP63080006A JP8000688A JP2678009B2 JP 2678009 B2 JP2678009 B2 JP 2678009B2 JP 63080006 A JP63080006 A JP 63080006A JP 8000688 A JP8000688 A JP 8000688A JP 2678009 B2 JP2678009 B2 JP 2678009B2
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] この発明は、デジタル複写機などに適用して好適な画
像処理装置、特に入力画像データのノイズや濃度情報か
ら複数の閾値を決定するようにした画像処理装置に関す
る。
[発明の背景] デジタル複写機は原稿の画像情報を電気信号に変換し
たのち、これをデジタル信号にして各種の信号処理を施
し、その後に原画像に対応した例えば白黒2値の画像信
号でレーザプリンタなどの記録手段を用いて記録(複
写)するようにしたものである。
デジタル信号を白黒2値の画像信号に変換するには、
通常以下に示すような濃度ヒストグラムから算出された
閾値が基準レベルとして使用される場合が多い。
入力画像情報から濃度ヒストグラムを作成するには、
予め原画像をプリスキャンして、原画像の濃度情報が求
められる。
濃度ヒストグラムの一例を第8図〜第11図に示す。
第8図は普通の白紙に、通常の筆記具を用いたときの
濃度ヒストグラムであり、濃度は幅広く分布する特性と
なる。
これに対して、下地の濃度が低く、薄い筆記具の場合
には、第9図に示すように濃度ヒストグラム全体が高レ
ベル側にシフトする。
第10図は、下地の濃度が高く、濃い筆記具の場合であ
る。このような濃度ヒストグラムとなるのは、グレーや
茶色の下地に、マジック等の筆記具を使用した場合であ
る。この場合には全体として低レベル側にシフトした特
性となる。
これらは何れも下地と筆記具とに夫々ピーク値が存在
し、そのほぼ中間に谷を持つ特性を呈する。
これに対して、下地と筆記具の双方にムラがあると、
第11図のように、特に筆記具のところのピークが測定で
きない。従って、特に谷の部分が存在しない。
このような特性を呈するのは、ジアゾ紙などを使用し
た場合に起き易い。
このような濃度ヒストグラムを作成したのち、夫々の
ピーク値を求めて、これらより谷の部分の濃度が算出さ
れ、この濃度が2値化のための閾値として使用される。
[発明が解決しようとする課題] ところで、このように2値化のための閾値を上述した
ように算出する場合には、その前提として濃度ヒストグ
ラムを作成する必要がある。
従って、第1に濃度ヒストグラム作成のための回路を
別途用意する必要があるため、回路規模の増大につなが
る。
第2に、濃度ヒストグラムを作成するには、プルスキ
ャンが必要である。そのため、一枚複写を行なうような
ときは複写時間が長くなるという欠点を持つ。
第3に、第11図のような濃度ヒストグラムの場合に
は、筆記具に対応したピーク値が存在しないため、閾値
を算出することができない。
このような欠点を解消する目的から、ピーク値を使用
することなく、閾値を算出する技術が開発されている。
これは、濃度ヒストグラムではなく、特定領域から得
られる入力画像データの濃度レベルの最大値及び最小値
を使用するものである。
しかし、このように入力画像データの濃度レベルの最
大値及び最小値から閾値を算出するのは、あくまでも入
力画像情報を2値化する具体例である。これを3値化若
しくは4値化する場合に使用される複数の閾値を算出す
る手段は開示されていない。
さらに、このように多値化用の閾値を算出する場合に
は、ノイズや下地などの影響を極力回避する必要があ
る。その場合の具体的手段も開示されていない。
そこで、この発明ではこのような従来の問題点を解決
したものであって、多値化のための閾値を適切に、しか
も容易に決定できるようにした画像処理装置を提案する
ものである。
[課題を解決するための手段] 上述の問題点を解決するため、この発明においては、
入力画像データが供給される閾値決定手段と、前記閾値
決定手段により生成された複数の閾値データが供給され
る多値化回路とを有し、前記閾値決定手段においては、
ノイズ成分を除去した入力画像データに基づいて、該入
力画像データの濃度レベルの最大値及び最小値と、該入
力画像データの濃度レベルの最大値と最小値との差であ
る濃度幅が算出され、前記濃度幅が所定レベル以下のと
きは下地処理が施され、前記濃度幅が所定レベルを越え
るときは複数の閾値データが算出されるようになされた
ことを特徴とするものである。
[作用] 入力画像情報に適した複数の閾値を算出するために、
まず画像信号はノイズ除去される。
入力画像データが閾値決定手段に供給されると、この
閾値決定手段では、入力画像データからノイズ成分が除
去され、ノイズ除去後の入力画像データに基づいて、入
力画像データの濃度レベルの最大値及び最小値が算出さ
れる。次に、入力画像データの濃度レベルの最大値と最
小値との差が計算され、この差が濃度幅として閾値デー
タの算出に使用される。すなわち、濃度幅が所定レベル
以下のときは下地処理が施され、この濃度幅が所定レベ
ルを越えるときは複数の閾値データが算出される。算出
された複数の閾値データは閾値決定手段から多値化回路
に出力される。
多値化の場合に使用する閾値の例を以下に示す。
Ti=WL+ki(WH−WL) ここに、 ki;原稿濃度幅のどのレベルを選定するかを決める補正
係数で、 i=整数 0≦ki≦1 3値化の場合には、iは2つであり、4値化の場合に
は3つであり、閾値ごとに夫々の値が異なる。
[実施例] 続いて、この発明に係る画像処理装置の一例を上述し
たデジタル複写機に適用した場合につき、第1図以下を
参照して詳細に説明する。
この発明においては、第1図に示すように、入力画像
情報1が光学系2を介して光学読み取り手段であるCCD3
に供給されて所定のアナログ画像信号に変換される。こ
の画像信号がA/D変換器4に供給され、A/D変換処理され
た画像信号が多値化手段20に供給される。
多値化手段20は図示するように、閾値決定手段30と多
値化回路21とで構成され、この例では1走査ラインごと
に最適な複数の閾値Tiが決定され、その閾値Tiに基づい
て多値化処理される。
閾値Tiの算出はCPU35の介在の元で行なわれる。
多値化処理された多値化信号は記録手段60に供給され
て画像の記録が実行される。記録手段60としては、上述
したように感光体ドラムを使用したPPC用のレーザプリ
ンタなどを使用することができる。
この発明においては、以下の手順を経て複数の閾値が
算出される。第2図は上述したCPU35に対する制御プロ
グラムの一例を示すフローチャートである。
まず、この制御プログラムがスタートすると、光電変
換されたデジタル画像信号から最大濃度レベル(最大値
WH)及び最小濃度レベル(最小値WL)が算出され、算出
された濃度レベルよりノイズ成分が除去される(ステッ
プ71)。
ここで、閾値算出に使用されるのは原稿の一部の領域
内から得られる画像信号であって、この例では全画素数
(512×512)の0.1%に相当する度数以下を全てノイズ
成分とみなしている。従って、この度数に関連した濃度
レベルが最小値WLとなる。
このように、ノイズ成分を除去したのは、ノイズ成分
が存在したままの状態で閾値を決定すると、理想的な閾
値より大幅に相違し、画質が劣化することになるからで
ある。
入力画像データの濃度レベルの最小値WLの決定と同時
に最大値WHも算出される。入力画像データの濃度レベル
の最小値WL及び最大値WHは何れもリアルタイム処理であ
って、閾値決定のためのプリスキャン処理は必要ない。
次に、下地処理がなされる(ステップ72)。
下地処理は測定された入力画像データの濃度レベルの
最大値WH及び最小値WLから算出されるものであって、そ
の濃度幅WWが所定レベルWS以下か、又はその所定レベル
WSを越えるかによって判断される。
濃度幅が所定レベルWS以下、すなわち、(WH−WL)≦
WSであるときには、入力画像情報は下地のみの画像であ
るものとみなされる。従って、この場合には所定の下地
処理がなされるだけで、閾値の算出処理はなされない
(ステップ73,76)。
ここで、入力画像信号を8ビットのデジタル信号に変
換する場合、一般的な下地の濃度データの幅は30〜40標
本化レベルと考えられる。これは、第7図の実測値から
も容易に理解できよう。
多少の変動を考慮すると、40〜50標本化レベルを所定
レベルとして使用すればよい。実施例では、45標本化レ
ベルを所定レベルWSとして選んである。
さて、所定レベルWSを越えるとき、すなわち、(WH−
WL)>WSのときには、下地に何等かの情報があるものと
みなし、この場合には複数の閾値Tiが算出される(ステ
ップ74)。
多値化の場合に使用する閾値の例を以下に示す。
Ti=WL+ki(WH−WL) ここに、 ki;原稿濃度幅のどのレベルを選定するかを決める補正
係数で、 i=整数 0≦ki≦1 3値化の場合には、iは2つであり、4値化の場合に
は3つであり、閾値ごとに夫々の値が異なる。従って、
4値化の閾値は以下のような値となる。
T1=WL+k1(WH−WL) T2=WL+k2(WH−WL) T3=WL+k3(WH−WL) ここに、 k1は濃度幅WWの25〜37%程度 k2は濃度幅WWの38〜46%程度 k3は濃度幅WWの47〜63%程度 に夫々選定される。これは、第8図〜第11図に示すよう
な諸種の濃度ヒストグラムの特性を考慮した上で設定さ
れた値である。この例では、以下のように選定される。
k1=33% k2=42% k3=50% 従って、濃度ヒストグラムが第4図〜第6図の場合に
は、夫々図示するような濃度レベルが設定閾値Tiとな
る。
同様に、3値化の場合には T1=WL+k1(WH−WL) T2=WL+k2(WH−WL) であって、上述したと同様な理由から、 k1は濃度幅WWの25〜46%程度 K2は濃度幅WWの47〜63%程度 に夫々選定される。実施例では、 k1=40% k2=50% である。
複数の閾値Tiを設定したのちは、入力画像データがこ
れら閾値Tiをもって多値化され、その後記録手段60側に
出力される(ステップ74〜76)。
第3図はこの発明に適用して好適な閾値決定手段30の
一例を示す系統図である。
A/D変換器4でA/D変換された画像信号(例えば6ビッ
トデータ)は最大値算出回路40と最小値算出回路50とに
同時に供給される。
これらは内容的に同一であるので、最大値算出回路40
の構成について説明する。
現画素の画像信号(この例では画像信号のうち特に濃
度データを指す。以下濃度データという)と、ラッチ回
路43でラッチされた1画素前の濃度データがスイッチン
グ回路42に供給される。
そして、現画素の濃度データと1画素前の濃度データ
がその大小を比較するための比較器41に供給されてレベ
ルが比較され、その比較出力で現画素と1画素前の各濃
度データの何れかが選択される。
1画素前の濃度データの方が大きいときは、図示のよ
うにその比較出力で1画素前の濃度データが選択され
る。
このような大小の比較動作が、そのラインのすべての
画素に対して実行されて、そのラインの濃度レベルの最
大値WHが検出される。
同様にして、最小値算出回路50においても、比較器51
で得られた最小値を示す比較出力でそのラインの濃度レ
ベルの最小値WLが検出される。52はスイッチング回路、
53はラッチ回路である。
1ライン終了した時点で得られた濃度レベルの最大及
び最小値WH,WLが減算器55で、(WH−WL)なる濃度幅WW
の演算処理が実行される。濃度幅WWは補正係数kiを格納
した第1のROM56に供給されて、夫々の補正係数kiとの
掛算処理が実行される。
掛算処理された出力ki(WH−WL)と最小値WLが夫々の
加算器57〜59で加算処理される。
これらの一連の処理によってその原稿の濃度に対応し
た、適切な閾値が設定され、これに基づいて多値化処理
が施されることになる。
閾値決定手段30はCPU35を使用してソフト的に処理す
ることも勿論可能である。
上述した補正係数kiは外部より変更できるように構成
してもよい。
[発明の効果] 以上説明したように、この発明によれば入力画像デー
タの濃度レベルの最大値と最小値とからリアルタイムで
多値化用の複数の閾値を設定し、この閾値に基づいて入
力画像信号を多値化するようにしたものである。
従って、この発明では、第1に多値化による複数の階
調をもったデジタル複写機を構成することができる。
第2に、入力画像データの濃度レベルの最大値及び最
小値を使用して多値化用の閾値を算出するようにしたか
ら、リアルタイム処理が可能である。従って、回路規模
の縮小と、1枚コピー時間の短縮とを図り得る。
第3に、入力画像データの濃度レベルの最大値及び最
小値を使用して多値化用の閾値を算出しているので、下
地と画像情報とが混在する色地の原稿のように、下地の
みピークを有するものでも、それに対応した複数の閾値
を設定できる。
そのため、このような場合でも、適確な閾値の設定が
可能となり、複写品質のよい画像を記録できる。
従って、この発明では上述したようなデジタル複写機
に適用して極めて好適である。
【図面の簡単な説明】
第1図はこの発明に係る画像処理装置の要部の構成の一
例を示す系統図、第2図は画像処理の制御プログラムの
一例を示すフローチャート、第3図は閾値決定手段の一
例を示す系統図、第4図〜第6図は夫々濃度ヒストグラ
ムの特性図、第7図は各種原稿の最大値と最小値との関
係を示す図、第8図〜第11図は夫々濃度ヒストグラムの
特性図である。 10……画像処理装置 4……A/D変換器 20……多値化手段 21……多値化回路 30……閾値決定回手段 40……最大値算出回路 50……最小値算出回路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 山本 裕之 東京都八王子市石川町2970番地 コニカ 株式会社内 (72)発明者 松縄 正彦 東京都八王子市石川町2970番地 コニカ 株式会社内

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】入力画像データが供給される閾値決定手段
    と、 前記閾値決定手段により生成された複数の閾値データが
    供給される多値化回路とを有し、 前記閾値決定手段においては、ノイズ成分を除去した入
    力画像データに基づいて、該入力画像データの濃度レベ
    ルの最大値及び最小値と、該入力画像データの濃度レベ
    ルの最大値と最小値との差である濃度幅が算出され、 前記濃度幅が所定レベル以下のときは下地処理が施さ
    れ、前記濃度幅が所定レベルを越えるときは複数の閾値
    データが算出されるようになされたことを特徴とする画
    像処理装置。
JP63080006A 1988-03-31 1988-03-31 画像処理装置 Expired - Lifetime JP2678009B2 (ja)

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JP5481470B2 (ja) * 2011-12-19 2014-04-23 東芝テック株式会社 電子黒板およびコンピュータプログラム
JP6013999B2 (ja) * 2013-09-06 2016-10-25 富士通フロンテック株式会社 通帳プリンタ装置、その頁マーク読み取り方法、及びプログラム

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