JP3587740B2 - 画像処理装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、たとえば複写機、プリンタおよびファクシミリなどに適用される画像処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
スキャナなどの画像読取装置で原稿を読み取り、この読取りにより取得された画像データに基づいて、記録用紙上に画像を形成する複写機などの画像形成装置においては、原稿画像のみが用紙上に再現されることが望ましい。しかし、原稿画像のみを忠実に再現するのは難しく、たとえば原稿の地肌濃度が高い場合には、この原稿の地肌部分が用紙上に再現される、いわゆる地肌汚れを生じるおそれがある。また、たとえば原稿が薄い場合などには、再現すべき原稿画像が記録されている面の裏面に記録されている画像(裏写り画像)が用紙上に再現されるおそれがある。
【0003】
そこで、たとえば特開平10−65921号公報には、地肌汚れの発生や裏写り画像の再現を防止するための先行技術が開示されている。この先行技術では、まず、画像読取装置で原稿画像を読み取ることにより原稿画像の濃度が検出され、この検出結果に基づいて濃度分布に関するヒストグラムが作成される。次いで、このヒストグラムにおける濃度範囲が3つの領域に分割されて、それぞれの領域において最大頻度をとる濃度値が検出され、この各領域ごとに検出された濃度値が低濃度側から順に、地肌濃度値、裏写り画像の濃度値、再現すべき画像の濃度値とみなされる。そして、裏写り画像の濃度値と再現すべき画像の濃度値との間の濃度値がしきい値に設定されて、原稿画像の読取りにより取得された原稿画像データの2値化処理が行われる。その結果、上記しきい値よりも低濃度の画素は白画素とされるので、2値化処理後のデータに基づいて画像を再現することにより、地肌汚れや裏写り画像が生じていない良好な再現画像を得ることができるとされている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、上述の先行技術では、必ずしもしきい値が適切に設定されているとは言えず、裏写り画像の濃度と再現すべき画像の濃度との境界付近の濃度を有する画素を適切に処理できないため、裏写り画像が再現されたり、再現すべき原稿画像が再現されなかったりするおそれがあった。
【0005】
また、上述の先行技術は白黒画像の処理に関するものであり、この先行技術をカラー画像の処理にそのまま適用することはできない。なぜなら、上述の先行技術をカラー画像の処理にそのまま適用すれば、原稿の地肌が低階調色に着色されている場合に、この地肌部分の着色が地肌汚れと判断されて、地肌部分の色調が再現されないからである。また、再現すべき画像領域の低階調部分の再現性を良くするためにしきい値を下げると、裏写り画像が再現され、裏写り画像の再現を防止するためにしきい値を上げると、再現すべき画像が再現されないといった不都合を生じるからである。
【0006】
そこで、この発明の目的は、上述の技術的課題を解決し、地肌汚れの発生や裏写り画像の形成を良好に防止できる画像処理装置を提供することである。
【0007】
また、この発明の他の目的は、原稿の各画素が再現すべき画像領域、地肌領域、または再現すべき画像領域および地肌領域以外の領域のいずれに属しているかを判定するためのしきい値を適切に設定することができる画像処理装置を提供することである。
【0008】
この発明のさらに他の目的は、カラー原稿の各画素が再現すべき画像領域、地肌領域、または再現すべき画像領域および地肌領域以外の領域のいずれに属しているかを良好に判定できる画像処理装置を提供することである。
【0009】
この発明のさらに他の目的は、原稿の低階調部分を良好に再現することができ、かつ、裏写り画像の形成を防止できる画像処理装置を提供することである。
【0024】
【課題を解決するための手段および発明の効果】
請求項記載の発明は、画像読取装置でカラー原稿を読み取ることによって取得されたCMYの各色成分データを含む入力画像データに処理を施す画像処理装置であって、上記入力画像データに基づいて、CMY各色成分ごとに階調分布に関するヒストグラムを作成するヒストグラム作成手段と、上記ヒストグラム作成手段によって作成されたCMY各色成分ごとのヒストグラムに基づいて、CMY各色成分ごとのしきい値を決定するしきい値決定手段と、注目画素のCMY各色成分データと上記しきい値決定手段によって決定されたCMY各色成分ごとのしきい値よりも大きなCMY各色成分ごとの各所定値とをそれぞれ比較する第1の比較手段と、注目画素のCMY各色成分データと上記しきい値決定手段によって決定されたCMY各色成分ごとのしきい値とをそれぞれ比較する第2の比較手段と、上記第1の比較手段により、上記注目画素のCMY各色成分データのうちの少なくとも1つが上記しきい値よりも大きな所定値以上であると判断された場合に、当該注目画素は再現すべき画像領域に属する画素であると判定する第1領域判定手段と、上記第2の比較手段により、上記注目画素のCMY各色成分データのいずれもが、それぞれ上記しきい値未満であると判断された場合に、当該注目画素は地肌領域に属する画素であると判定する第2領域判定手段と、上記第1の比較手段により、上記注目画素のCMY各色成分データのいずれもが、それぞれ上記しきい値よりも大きな所定値未満であると判断され、かつ、上記第2の比較手段により、上記注目画素のCMY各色成分データのうちの少なくとも1つが上記しきい値以上であると判断された場合に、当該注目画素は上記再現すべき画像領域および地肌領域以外の領域に属する画素であると判定する第3領域判定手段とを含むことを特徴とする画像処理装置である。
【0025】
この発明によれば、注目画素の各色成分データのうちの少なくとも1つがしきい値よりも大きな所定値以上であると判断された場合には、当該注目画素は再現すべき画像領域に属する画素であると判定される。また、注目画素の各色成分データのいずれもが、それぞれ上記しきい値未満であると判断された場合には、当該注目画素は地肌領域に属する画素であると判定される。さらに、注目画素の各色成分データのいずれもが、それぞれしきい値よりも大きな所定値未満であると判断され、かつ、注目画素の各色成分データのうちの少なくとも1つがしきい値以上であると判断された場合に、当該注目画素は再現すべき画像領域および地肌領域以外の領域に属する画素であると判定される。
【0026】
このようにCMY各色成分ごとにしきい値が設定されて、各画素の属する領域が判定されるから、同程度の階調を有する画素であっても、それぞれの画素が属する領域を良好に判定することができる。たとえば、しきい値が(40,10,10)に設定された場合に、画像データ(C,M,Y)=(39,10,10)で表される画素は地肌領域に属すると判定されるが、画像データ(C,M,Y)=(10,10,39)や画像データ(C,M,Y)=(10,39,10)で表される画素は地肌領域に属すると誤って判定されることはない。ゆえに、カラー原稿の各画素の属する領域を良好に判定することができる。
また、低階調の画素であっても、その画素が属する領域を良好に判定することができるので、画素ごとに適切な処理を施すことができる。したがって、この処理後の画像データに基づいて形成される画像は、低階調部が良好に再現されるとともに、裏写り画像の形成が防止された良好なものとなる。
【0027】
請求項2記載の発明は、上記第1領域判定手段により上記再現すべき画像領域に属していると判定された画素の入力画像データをそのまま出力する無処理手段と、上記第2領域判定手段により上記地肌領域に属していると判定された画素の入力画像データを原稿の地肌色を表す地肌色画像データに変換して出力する地肌色変換処理手段と、上記第3領域判定手段により上記再現すべき画像領域および地肌領域以外の領域に属していると判定された画素のうち、所定の条件を満たす画素の入力画像データはそのまま出力し、その他の画素の入力画像データについては、地肌色画像データに変換して出力する間引き処理手段とをさらに含むことを特徴とする請求項1記載の画像処理装置である。
この発明によれば、原稿の各画素の画像データに対して、当該画素の属する領域に応じた適切な処理が施される。すなわち、地肌領域に属する画素の画像データには地肌色変換処理が施され、再現すべき画像領域および地肌領域以外の領域に属する画素の画像データには間引き処理が施される。再現すべき画像領域に属する画素の画像データには、地肌色変換処理および間引き処理は施されない。これにより、処理後の画像データに基づいて記録用紙上などに再現される画像に、地肌汚れが生じたり、裏写り画像が再現されたりすることを防止できる。また、再現すべき原稿画像が、記録用紙上などに再現されなかったりすることを防止できる。
また、再現すべき画像領域および地肌領域以外の領域に属する画素の画像データに間引き処理が施されることにより、記録用紙などに出力される画像と地肌との境界付近が強調されて見える、いわゆる疑似輪郭が生じることを防止しつつ、裏写り画像の再現を効果的に抑制できる。
請求項3記載の発明は、上記無処理手段、地肌色変換処理手段および間引き処理手段による処理後の画像データに対してぼかし処理を施すぼかし処理手段をさらに含むことを特徴とする請求項2記載の画像処理装置である。
この発明によれば、地肌色変換処理や間引き処理などが施された後の画像データに対してぼかし処理が施される。このぼかし処理は、たとえば、間引き処理において原稿の地肌色を表す画像データに変換されずに、画像読取手段による読み取りによって取得された入力画像データのまま出力される画素の画像データに対して積分フィルタ処理を施すことにより達成できる。このぼかし処理が施されることにより、たとえば記録用紙上などに出力される画像中において裏写り画像に由来する画素が目立つことを防止することができる。
請求項4記載の発明は、上記しきい値決定手段は、上記ヒストグラム作成手段によって作成された各ヒストグラムにおける階調変化に対する頻度変化の割合に基づいて、CMY各色成分ごとのしきい値を決定するものであることを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の画像処理装置である。
この発明によれば、ヒストグラムにおける階調変化に対する頻度変化の割合が調べられ、その結果に基づいて、CMY各色成分ごとのしきい値が決定される。したがって、ヒストグラムにおける階調変化に対する頻度変化の割合を細かく分析し、その分析結果に基づいてCMY各色成分ごとのしきい値を決定することにより、これらのしきい値を原稿の各画素が属する領域を良好に判定できる適切な値に設定することができる。
なお、請求項5に記載のように、上記しきい値決定手段は、CMY各色成分ごとに、上記ヒストグラム作成手段によって作成されたヒストグラムに1個のピークのみが存在している場合には、当該ピークに対応する階調よりも高階調側において、階調変化に対する頻度変化の割合が予め定める値よりも小さくなる部分に対応する階調に基づいてしきい値を決定し、2個のピークが存在している場合には、低階調側から2番目のピークに対応する階調よりも高階調側において、階調変化に対する頻度変化の割合が予め定める値よりも小さくなる部分に対応する階調に基づいてしきい値を決定し、3個以上のピークが存在している場合には、低階調側から2番目のピークと3番目のピークとの間におけるボトム部分に対応する階調に基づいてしきい値を決定するものであることが好ましい。
また、請求項6に記載のように、上記画像形成装置は、上記ヒストグラム作成手段によって作成された各ヒストグラムにおいて、最も低階調側に出現しているピークに対応する 階調を、上記原稿の地肌における当該ヒストグラムに対応する色成分の階調に決定する地肌色決定手段をさらに含むことが好ましい。
【0028】
【発明の実施の形態】
以下では、この発明の一実施形態を、添付図面を参照して詳細に説明する。
【0029】
図1は、この発明の一実施形態に係る画像処理装置が適用されたディジタルカラー画像形成装置(ディジタル複写機)の構成を示すブロック図である。このディジタルカラー画像形成装置は、原稿を読み取って画像信号を取得するためのスキャナ1と、スキャナ1によって取得された画像信号をA/D変換して得られる画像データに各種のデータ処理を施す画像処理装置2と、画像処理装置2による処理後のデータに基づいて原稿画像を記録用紙上に再現するための出力装置3とを備えている。
【0030】
スキャナ1は、原稿を光学的に読み取って、各画素ごとにR(赤)、G(緑)およびB(青)の三原色成分を表すアナログ画像信号を出力するカラー画像撮像素子の一例であるCCD素子(図示せず)を備えている。このCCD素子の出力信号は、そのまま画像処理装置2に与えられる。
【0031】
画像処理装置2は、たとえばマイクロコンピュータで構成することができ、A/D変換部21、CMY変換部22、ヒストグラム作成部23、地肌色・しきい値決定部24、地肌色変換・疑似輪郭補正部25およびぼかし処理部26を備えている。
【0032】
スキャナ1から与えられる各色のアナログ画像信号は、A/D変換部21において、たとえば8ビットのディジタル信号に変換される。このA/D変換後のRGBの色成分のディジタル信号は、CMY変換部22において、C(シアン)、M(マゼンタ)およびY(イエロー)の各色成分の濃度を表す画像データに色変換される。
【0033】
ヒストグラム作成部23は、たとえばプレスキャンにより取得されたCMY画像データが表す階調値のヒストグラムを各色成分ごとに作成する。すなわち、このディジタルカラー画像形成装置では、予め定める高解像度で行う原稿の本スキャンに先立ち、この本スキャンよりも低い解像度で原稿を読み取るプレスキャンが行われる。そして、このプレスキャンで取得されたCMY画像データがヒストグラム作成部23に与えられて、各色成分ごとに階調(濃度)分布に関するヒストグラムが作成される。
【0034】
地肌色・しきい値決定部24は、ヒストグラム作成部23により作成されたヒストグラムに基づいて、原稿の地肌色を表す地肌色データ(B,B,B)を決定するとともに、地肌色変換・疑似輪郭補正部25が実行する領域判定処理に用いられるしきい値(H,H,H)を決定する。なお、この実施形態では、地肌色・しきい値決定部24で決定された地肌色データ(B,B,B)を、外部入力装置4によって調整および変更できるようになっている。
【0035】
地肌色変換・疑似輪郭補正部25には、本スキャンにより取得された画像データ(C,M,Y)がCMY変換部22から入力される。地肌色変換・疑似輪郭補正部25は、地肌色・しきい値決定部24で決定されたしきい値(H,H,H)に基づいて、本スキャンにより読み取られた原稿の各画素が、再現すべき画像領域、地肌領域またはこれら以外の領域(再現すべき画像領域および地肌領域以外の領域)のいずれの領域に属しているかを判定するための領域判定処理を行う。そして、再現すべき画像領域に属する画素の画像データ(C,M,Y)は処理を施さずにそのままにし、地肌領域に属する画素の画像データ(C,M,Y)には地肌色変換処理を施し、上記「これら以外の領域」に属する画素の画像データ(C,M,Y)には間引き処理を施す。
【0036】
地肌色変換処理では、地肌領域に属する画素の画像データ(C,M,Y)が、地肌色・しきい値決定部24で決定された地肌色データ(B,B,B)に変換される。また、間引き処理では、上記「これら以外の領域」に属する画素の画像データ(C,M,Y)のうち、所定の条件を満たす画素の画像データ(C,M,Y)はそのままにされ、その他の画素の画像データ(C,M,Y)は地肌色・しきい値決定部24で決定された地肌色データ(B,B,B)に変換される。
【0037】
ぼかし処理部26は、地肌色変換・疑似輪郭補正部25による処理が施された後の画像データ(C,M,Y)にぼかし(平滑化)処理を施す。ぼかし処理後の画像データ(C,M,Y)は、出力装置3に与えられ、出力装置3は、入力された画像データに基づく画像を記録用紙上に出力する。
【0038】
図2は、地肌色・しきい値決定部24による原稿の地肌色およびしきい値の決定方法について説明するための図である。
【0039】
たとえば、プレスキャンにより取得されたCMY画像データが8ビット(256階調)のデータである場合、ヒストグラム作成部23は、階調値が80以下である低階調部分を16個の階調区分(5階調ずつの区分)に分けてヒストグラムを作成する。図2には、ヒストグラム作成部23によって作成されたC成分データについてのヒストグラムの一例が示されている。以下では、地肌色・しきい値決定部24が、この図2に一例として示すC成分データについてのヒストグラムに基づいて、地肌色データのうちC成分データB(地肌色C成分データ)およびC成分データに関するしきい値Hを決定する場合を取り上げて説明する。
【0040】
なお、地肌色データのM成分データB(地肌色M成分データ)およびM成分データに関するしきい値H、ならびに、地肌色データのY成分データB(地肌色Y成分データ)およびY成分データに関するしきい値Hについても、地肌色C成分データBおよびC成分データに関するしきい値Hと同様にして決定される。
【0041】
原稿の地肌色C成分データBおよびC成分データに関するしきい値Hを決定する際には、まず、ヒストグラムにおける16個の階調区分を低階調側から順に第1、第2、・・・・・・、第15および第16階調区分として、互いに隣接する2つの階調区分の頻度差hist[1]〜hist[15]が求められる。たとえば、頻度差hist[1]は、第2階調区分の頻度から第1階調区分の頻度を引くことにより求められる。また、頻度差hist[12]は、第13階調区分の頻度から第12階調区分の頻度を引くことにより求められる。つまり、頻度差hist[1]〜hist[15]は、ヒストグラムにおける階調変化に対する頻度変化の割合(変化率)を表す。
【0042】
次に、こうして求められた頻度差hist[0]〜hist[15]と予め定める正の基準値および負の基準値との大小が比較され、その比較結果に基づいて、頻度差hist[1]〜hist[15]が4つの区分「+」,「*」,「−」,「=」に分類される。
【0043】
頻度差hist[N](N:1〜15のいずれかの自然数)が正の値をとり、かつ、上記正の基準値よりも大きい場合には、頻度差hist[N]は区分「+」に分類される。つまり、区分「+」は頻度の急増を表す。
【0044】
頻度差hist[N]が正の値をとり、かつ、上記正の基準値以下である場合には、頻度差hist[N]は区分「*」に分類される。つまり、区分「*」は頻度の微増を表す。
【0045】
頻度差hist[N]が負の値をとり、かつ、上記負の基準値よりも小さい場合には、頻度差hist[N]は区分「−」に分類される。つまり、区分「−」は頻度の急減を表す。
【0046】
頻度差hist[N]が負の値をとり、かつ、上記負の基準値以上である場合には、頻度差hist[N]は区分「=」に分類される。つまり、区分「=」は頻度の微減を表す。
【0047】
次いで、頻度差hist[1]が区分「−」に属しているか否かが調べられる。頻度差hist[1]が区分「−」に属していれば、第1階調区分は最も低階調側のピークをとると判断され、たとえば第1階調区分に属する階調度の平均値が地肌色C成分データBに決定される。
【0048】
一方、頻度差hist[1]が区分「−」に属していない場合には、頻度差hist[1]が区分「+」または「*」に属し、かつ、頻度差hist[2]が区分「−」または区分「=」に属しているか否かが調べられる。この条件が満たされない場合には、次に、頻度差hist[2]が区分「+」または「*」に属し、かつ、頻度差hist[3]が区分「−」または区分「=」に属しているか否かが調べられる。このようにして、頻度差hist[p]が区分「+」または「*」に属し、かつ、頻度差hist[p+1]が区分「−」または区分「=」に属している部分が見つかるまで、頻度差hist[1]〜[15]の属する区分がhist[1]の区分から順に調べられる。このような部分が見つかると、第(p+1)階調区分が最も低階調側のピークをとると判断されて、第(p+1)階調区分に属する階調度の平均値が地肌色のC成分データBに決定される。この図2に示す例では、頻度差hist[3]が区分「*」に属し、かつ、頻度差hist[4]が区分「−」に属しているので「p=3」となり、第(3+1)階調区分に属する階調度の平均値が地肌色C成分データBに決定される。
【0049】
こうして頻度差hist[p]が見つかると、次いで、頻度差hist[q]が区分「−」に属し、かつ、頻度差hist[q+1]が区分「+」、「*」または「=」に属する部分が見つかるまで、頻度差hist[p+1]〜[15]の属する区分がhist[p+1]の区分から順に調べられる。この図2に示す例では、頻度差hist[6]が区分「−」に属し、かつ、頻度差hist[7]が区分「*」に属しているので「q=6」となる。
【0050】
頻度差hist[q]が見つかると、頻度差hist[r]が区分「+」または「*」に属し、かつ、頻度差hist[r+1]が区分「−」または「=」に属する部分が見つかるまで、頻度差hist[q+1]〜[15]の属する区分がhist[q+1]の区分から順に調べられる。この図2に示す例では、頻度差hist[8]が区分「*」に属し、かつ、頻度差hist[9]が区分「−」に属しているので「r=8」となる。
【0051】
頻度差hist[r]が区分「+」または「*」に属し、かつ、頻度差hist[r+1]が区分「−」または「=」に属する部分が見つからない場合には、第r階調区分よりも高階調側ではヒストグラムの形状は大きく変動しないので、第[(r+1)+3]階調区分に属する階調度の平均値がしきい値Hに設定される。ここで、第(r+1)階調区分に属する階調度の平均値をしきい値とせずに、第[(r+1)+3]階調区分に属する階調度の平均値をしきい値Hに設定することにより、しきい値Hに余裕を持たせている。
【0052】
頻度差hist[r]が区分「+」または「*」に属し、かつ、頻度差hist[r+1]が区分「−」または「=」に属する部分が見つかった場合は、第(r+1)階調区分が低階調側から2つ目のピークをとると判断されて、次に、頻度差hist[s]が区分「−」に属し、かつ、頻度差hist[s+1]が区分「+」、「*」または「=」に属する部分が見つかるまで、頻度差hist[r+1]〜[15]の属する区分がhist[r+1]の区分から順に調べられる。
【0053】
頻度差hist[s]が区分「−」に属し、かつ、頻度差hist[s+1]が区分「+」または「*」に属する部分が見つかれば、3番目のピークが存在し、第(s+1)階調区分は2番目のピークと3番目のピークとの間でボトム(極小値)をとると判断され、第(s+1)階調区分に属する階調度の平均値がしきい値Hに設定される。
【0054】
また、頻度差hist[s]が区分「−」に属し、かつ、頻度差hist[s+1]が区分「=」に属する部分が見つかれば、第(s+1)階調区分よりも高階調側ではヒストグラムの形状は大きく変動せず、ゆるやかに下がり続けると判断できるので、第[(s+1)+3]階調区分に属する階調度の平均値がしきい値Hに設定される。ここで、第(s+1)階調区分に属する階調度の平均値をしきい値に設定せずに、第[(s+1)+3]階調区分に属する階調度の平均値をしきい値Hに設定することにより、しきい値Hに余裕を持たせている。
【0055】
この図2に示す例では、頻度差hist[10]が区分「−」に属し、かつ、頻度差hist[11]が区分「=」に属しているので「s=10」となり、第[(10+1)+3]階調区分に属する階調度の平均値がしきい値Hに設定される。
【0056】
一方、頻度差hist[s]が区分「−」に属し、かつ、頻度差hist[s+1]が区分「+」、「*」または「=」に属する部分が見つからない場合には、第(r+1)階調区分が低階調側から2つ目のピークをとるとの判断は誤判断であるとされ、第[(q+1)+3]階調区分に属する階調度の平均値がしきい値Hに設定される。
【0057】
このように、地肌色変換・疑似輪郭補正部25は、ヒストグラム作成部23によって作成されたヒストグラムに1個のピークのみが存在している場合には、当該ピークに対応する階調よりも高階調側において、頻度が微減している階調区分を見つけ出し、その階調区分に基づいてしきい値Hを決定する。また、ヒストグラムに2個のピークが存在している場合には、低階調側から2番目のピークに対応する階調よりも高階調側において、頻度が微減している階調区分を見つけ出し、その階調区分に基づいてしきい値Hを決定する。さらに、ヒストグラムに3個以上のピークが存在している場合には、低階調側から2番目のピークと3番目のピークとの間におけるボトムをとる階調区分を見つけ出し、その階調区分に基づいてしきい値Hを決定する。これにより、しきい値Hを原稿の各画素が属する領域を良好に判定できる適切な値に設定することができる。
【0058】
図3は、地肌色変換・疑似輪郭補正部25による領域判定処理について説明するための図である。本スキャンで取得された画像データ(C,M,Y)がCMY変換部22から地肌色変換・疑似輪郭補正部25に入力されると、まず、各色成分データC,M,Yと、地肌色・しきい値決定部24で決定された各色成分データに関するしきい値H,H,Hを所定の定数(1よりも大きいことが好ましく、たとえば1.1)倍して得られる値との大小が各色成分ごとに比較される。
【0059】
各色成分データC,M,Yのうちの少なくとも1つが、しきい値H,H,Hを上記定数倍して得られる値以上であれば、画像データ(C,M,Y)で表される画素は再現すべき画像領域に属する画素であると判断される。
【0060】
一方、各色成分データC,M,Yのいずれもが、それぞれしきい値H,H,Hを上記定数倍して得られる値未満である場合には、次に、各色成分データC,M,Yとしきい値H,H,Hとの大小が各色成分ごとに比較される。
【0061】
そして、各色成分データC,M,Yのうちの少なくとも1つが、しきい値H,H,H以上であれば、画像データ(C,M,Y)で表される画素は上記「これら以外の領域」に属する画素であると判断される。
【0062】
また、各色成分データC,M,Yのいずれもが、それぞれしきい値H,H,H未満である場合には、画像データ(C,M,Y)で表される画素は地肌領域に属する画素であると判断される。
【0063】
図4は、地肌色変換・疑似輪郭補正部25による地肌色変換処理および間引き処理について説明するための図である。地肌色変換処理および間引き処理は、スキャナ1による読取りライン(主走査ライン)ごとに行われる。以下では、領域判定のためのしきい値(H,H,H)=(60,70,40)に設定されたとして、この図4に示す画素a1,a2,a3,a4,a5,・・・・・・,aNの属するラインについての地肌色変換処理および間引き処理を例にとって説明する。
【0064】
スキャナ1による主走査方向最上流側の画素a1については、各色成分データC,M,Yがそれぞれしきい値H,H,Hを上記定数倍して得られる値未満であり、かつ、C成分データC(=62)がしきい値H(=60)よりも大きいので、上記「これら以外の領域」に属する画素であると判断される。この場合、各色成分データC,M,Yが足し合わされて、この足し合わせによって得られる値A1(=112)がRAMなどのメモリに記憶される。
【0065】
また、足し合わせによって得られる値A1がメモリに記憶された後、このメモリに記憶されている値の合計が、予め定める間引き処理用しきい値、たとえば「200」以上であるか否かが調べられる。そして、メモリに記憶されている値が間引き処理用しきい値以上であれば、画素a1の画像データ(C,M,Y)はそのまま画像データ(C,M,Y)とされ、メモリに記憶されている値が間引き処理用しきい値未満であれば、画素a1の画像データ(C,M,Y)は地肌色データ(B,B,B)に変換され、この地肌色データ(B,B,B)が出力画像データ(C,M,Y)とされる。このとき、メモリには上記値A1しか記憶されておらず、上記値A1は間引き処理用しきい値よりも小さいので、画素a1の画像データ(C,M,Y)は地肌色データ(B,B,B)に変換される。
【0066】
画素a2については、各色成分データC,M,Yがそれぞれしきい値H,H,H未満であるから、地肌領域に属する画素であると判断される。したがって、画素a2の画像データ(C,M,Y)は地肌色データ(B,B,B)に変換され、この地肌色データ(B,B,B)が出力画像データ(C,M,Y)とされる。これにより、地肌領域に属する画素a2の画像データ(C,M,Y)に対する地肌色変換処理が達成される。
【0067】
画素a3については、各色成分データC,M,Yがそれぞれしきい値H,H,Hを上記定数倍して得られる値未満であり、かつ、C成分データC(=61)がしきい値H(=60)よりも大きいので、上記「これら以外の領域」に属する画素であると判断される。そして、各色成分データC,M,Yが足し合わされて、この足し合わせによって得られる値A3(=81)がメモリなどに記憶される。
【0068】
また、上記値A3がメモリに記憶された後に、このメモリに記憶されている値の合計(A1+A3)が、予め定める間引き処理用しきい値「200」以上であるか否かが調べられる。そして、間引き処理用しきい値以上であれば、画素a3の画像データ(C,M,Y)はそのまま画像データ(C,M,Y)とされ、間引き処理用しきい値未満であれば、画素a3の画像データ(C,M,Y)は地肌色データ(B,B,B)に変換され、この地肌色データ(B,B,B)が出力画像データ(C,M,Y)とされる。この例では、メモリに記憶されている値の合計(A1+A3)は間引き処理用しきい値「200」よりも小さいので、画素a3の画像データ(C,M,Y)は地肌色データ(B,B,B)に変換される。
【0069】
画素a4については、C成分データC(=100)がしきい値H(=60)を上記定数倍して得られる値(=66)よりも大きいので、再現すべき画像領域に属する画素であると判断される。したがって、この画素a4の画像データ(C,M,Y)に対して、地肌色変換・疑似輪郭補正部25による処理は施されない。
【0070】
画素a5については、各色成分データC,M,Yがそれぞれしきい値H,H,Hを上記定数倍して得られる値未満であり、かつ、C成分データC(=63)がしきい値H(=60)よりも大きいので、上記「これら以外の領域」に属する画素であると判断される。そして、画素a1,a3の場合と同様に、各色成分データC,M,Yが足し合わされて、この足し合わせによって得られる値A5(=83)がメモリなどに記憶される。
【0071】
また、上記値A5がメモリに記憶された後に、このメモリに記憶されている値の合計(A1+A3+A5)が、予め定める間引き処理用しきい値「200」以上であるか否かが調べられる。そして、間引き処理用しきい値以上であれば、画素a5の画像データ(C,M,Y)はそのまま画像データ(C,M,Y)とされ、間引き処理用しきい値未満であれば、画素a5の画像データ(C,M,Y)は地肌色データ(B,B,B)に変換され、この地肌色データ(B,B,B)が出力画像データ(C,M,Y)とされる。この例では、上記値A5がメモリに記憶されたことによって、メモリに記憶されている値の合計(A1+A3+A5)が間引き処理用しきい値「200」よりも大きくなるので、画素a5の各色成分データC,M,Yはそのままにされる。
【0072】
すなわち、上記「これら以外の領域」に属する画素a1,a3,a5のうちの画素a1,a3が間引かれて、画素a5の画像データ(C,M,Y)はそのまま出力画像データ(C,M,Y)とされ、他の画素a1,a3の画像データ(C,M,Y)は、いずれも地肌色データ(B,B,B)に変換される。これにより、上記「これら以外の領域」に属する画素a1,a3,a5の各画像データ(C,M,Y)に対する間引き処理が達成される。
【0073】
こうして画素a5に対する処理が終了すると、上記メモリの値がクリア(=0)にされて、画素a6以降の画素の画像データ(C,M,Y)に対する処理が続けられる。
【0074】
なお、上記間引き処理用しきい値「200」は一例であり、適宜に変更されるとよい。
【0075】
図5は、ぼかし処理部26によるぼかし処理について説明するための図である。地肌色変換・疑似輪郭補正部25による処理が施された後の画像データ(C,M,Y)がぼかし処理部26に入力されると、まず、各色成分データC,M,Yと、地肌色・しきい値決定部24で決定された各色成分データに関するしきい値H,H,Hを所定の定数(1よりも大きいことが好ましく、たとえば1.1)倍して得られる値との大小が各色成分ごとに比較される。
【0076】
各色成分データC,M,Yのうちの少なくとも1つが、しきい値H,H,Hを上記定数倍して得られる値以上であれば、画像データ(C,M,Y)は、そのまま画像データ(C,M,Y)として出力装置3に向けて出力される。
【0077】
また、各色成分データC,M,Yのいずれもが、それぞれしきい値H,H,Hを上記定数倍して得られる値未満である場合には、次に、各色成分データC,M,Yとしきい値H,H,Hとの大小が各色成分ごとに比較される。
【0078】
そして、各色成分データC,M,Yのうちの少なくとも1つが、しきい値H,H,H以上であれば、画像データ(C,M,Y)は、そのまま画像データ(C,M,Y)として出力装置3に向けて出力される。
【0079】
一方、各色成分データC,M,Yのいずれもが、それぞれしきい値H,H,H未満である場合には、積分フィルタを用いた積分フィルタ処理が施され、この積分フィルタ処理後の画像データ(C,M,Y)が出力装置3に向けて出力される。
【0080】
積分フィルタは、たとえば図6(a)に示すようなフィルタであり、積分フィルタ処理では、図6(b)に示すような注目画素(i,j)を中心とする3×3画素のマトリクスが想定され、このマトリクス内の各画素の画像データが積分フィルタにより処理される。すなわち、積分フィルタ処理では、注目画素(i,j)を中心とする3×3画素のマトリクス内の各画素の画像データが各色成分ごとに平均が求められ、この求められた各色成分データの平均が積分フィルタ処理後の各色成分データC,M,Yとされる。
【0081】
たとえば、注目画素(i,j)のC成分データC(i,j)は、マトリクス内の各画素のC成分データC(i−1,j−1),C(i,j−1),C(i+1,j−1),C(i−1,j),C(i,j),C(i+1,j),C(i−1,j+1),C(i,j+1),C(i+1,j+1)を用いて、次のように表される。
【0082】
(i,j)=(1/9)×{C(i−1,j−1)+C(i,j−1)+C(i+1,j−1)+C(i−1,j)+C(i,j)+C(i+1,j)+C(i−1,j+1)+C(i,j+1)+C(i+1,j+1)}
以上のようにこの実施形態によれば、スキャナ1で原稿を読み取ることによって取得された画像データのヒストグラムが作成され、このヒストグラムに基づいて、原稿の各画素が再現すべき画像領域、地肌領域または上記「これら以外の領域」のいずれに属するかを判定する際のしきい値が決定されるとともに、原稿の地肌色を表す画像データが決定される。そして、この決定されたしきい値に基づいて、原稿の各画素が再現すべき画像領域、地肌領域または上記「これら以外の領域」のうちのいずれの領域に属しているかが判定される。
【0083】
ヒストグラムは、たとえば0〜80までの低階調部分を16個の階調区分に分けて細かく作成される。しかも、隣接する階調区分の頻度差hist[1]〜hist[15]を求め、この頻度差hist[1]〜hist[15]の大小を4つの区分に分類することにより、作成されたヒストグラムの形状が細かく分析されて、その分析結果に基づいて上記しきい値が適切に設定される。これにより、原稿の各画素が再現すべき画像領域、地肌領域または上記「これら以外の領域」のいずれの領域に属しているかを良好に判定することができる。
【0084】
また、CMY各色成分ごとにしきい値が設定されるから、同程度の階調を有する画素であっても、それぞれの画素が属する領域を良好に判定することができる。たとえば、しきい値が(40,10,10)に設定された場合に、画像データ(C,M,Y)=(39,10,10)で表される画素は地肌領域に属すると判定されるが、画像データ(C,M,Y)=(10,10,39)や画像データ(C,M,Y)=(10,39,10)で表される画素は地肌領域に属すると誤って判定されることはない。ゆえに、原稿がカラー画像であっても、原稿の各画素の属する領域を良好に判定することができる。
【0085】
原稿の各画素の画像データは、当該画素の属する領域に応じた適切な処理が施される。すなわち、地肌領域に属する画素の画像データには地肌色変換処理が施され、上記「これら以外の領域」に属する画素の画像データには間引き処理が施される。再現すべき画像領域に属する画素の画像データには、地肌色変換処理および間引き処理は施されない。これにより、処理後の画像データに基づいて記録用紙上に再現される画像に、地肌汚れが生じたり、裏写り画像が再現されたりすることを防止できる。また、再現すべき原稿画像が、記録用紙上に再現されなかったりすることを防止できる。
【0086】
さらに、上記「これら以外の領域」に属する画素の画像データに間引き処理が施されることにより、記録用紙に出力される画像と地肌との境界付近が強調されて見える、いわゆる疑似輪郭が生じることを防止できる。
【0087】
また、この実施形態では、地肌色変換処理や間引き処理などが施された後の画像データに対してぼかし処理が施される。このぼかし処理では、たとえば間引き処理において原稿の地肌色を表す画像データに変換されずに、スキャナ1による読み取りによって取得された画像データのまま出力される画素の画像データに対して積分フィルタ処理が施される。これにより、記録用紙上に出力される画像中に裏写り画像が目立つことを防止することができる。
【0088】
この発明の一実施形態の説明は以上のとおりであるが、この発明は、上述の一実施形態に限定されるものではない。たとえば、上述の一実施形態では、カラー画像を読み取ることによって取得されたカラー画像データに対して処理を施す場合を例にとったが、原稿の各画素の属する領域を判定するためのしきい値の決定手法や、各画素の属する領域に応じて地肌色変換処理や間引き処理、ぼかし処理を施すことは、モノクロ画像データに対する処理にも適用することができる。
【0089】
また、上述の一実施形態では、スキャナで原稿を読み取ることによって取得された画像データが入力画像データとして画像処理装置に入力される場合を例にとったが、たとえば、記録ファイルから読み出された画像データが入力画像データとして画像処理装置に与えられてもよい。また、この画像処理装置で処理を施した後の画像データを、出力装置に入力するのではなく、記録ファイルに格納するようにしてもよい。
【0090】
その他、特許請求の範囲に記載された技術的事項の範囲で、種々の変更を施すことが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施形態に係る画像処理装置が適用されたディジタルカラー画像形成装置の構成を示すブロック図である。
【図2】ヒストグラムに基づいて原稿の地肌色およびしきい値を決定する方法について説明するための図である。
【図3】領域判定処理について説明するための図である。
【図4】地肌色変換処理および間引き処理について説明するための図である。
【図5】ぼかし処理について説明するための図である。
【図6】積分フィルタ処理について説明するための図である。
【符号の説明】
1 スキャナ(画像読取装置)
2 画像処理装置
3 出力装置
23 ヒストグラム作成部(ヒストグラム作成手段)
24 地肌色・しきい値決定部(しきい値決定手段、地肌色決定手段)
25 地肌色変換・疑似輪郭補正部(領域判定手段、無処理手段、地肌色変換手段、間引き処理手段、第1の比較手段、第2の比較手段、第1領域判定手段、第2領域判定手段、第3領域判定手段)
26 ぼかし処理部(ぼかし処理手段)

Claims (6)

  1. 画像読取装置でカラー原稿を読み取ることによって取得されたCMYの各色成分データを含む入力画像データに処理を施す画像処理装置であって、
    上記入力画像データに基づいて、CMY各色成分ごとに階調分布に関するヒストグラムを作成するヒストグラム作成手段と、
    上記ヒストグラム作成手段によって作成されたCMY各色成分ごとのヒストグラムに基づいて、CMY各色成分ごとのしきい値を決定するしきい値決定手段と、
    注目画素のCMY各色成分データと上記しきい値決定手段によって決定されたCMY各色成分ごとのしきい値よりも大きなCMY各色成分ごとの各所定値とをそれぞれ比較する第1の比較手段と、
    注目画素のCMY各色成分データと上記しきい値決定手段によって決定されたCMY各色成分ごとのしきい値とをそれぞれ比較する第2の比較手段と、
    上記第1の比較手段により、上記注目画素のCMY各色成分データのうちの少なくとも1つが上記しきい値よりも大きな所定値以上であると判断された場合に、当該注目画素は再現すべき画像領域に属する画素であると判定する第1領域判定手段と、
    上記第2の比較手段により、上記注目画素のCMY各色成分データのいずれもが、それぞれ上記しきい値未満であると判断された場合に、当該注目画素は地肌領域に属する画素であると判定する第2領域判定手段と、
    上記第1の比較手段により、上記注目画素のCMY各色成分データのいずれもが、それぞれ上記しきい値よりも大きな所定値未満であると判断され、かつ、上記第2の比較手段により、上記注目画素のCMY各色成分データのうちの少なくとも1つが上記しきい値以上であると判断された場合に、当該注目画素は上記再現すべき画像領域および地肌領域以外の領域に属する画素であると判定する第3領域判定手段と
    を含むことを特徴とする画像処理装置。
  2. 上記第1領域判定手段により上記再現すべき画像領域に属していると判定された画素の入力画像データをそのまま出力する無処理手段と、
    上記第2領域判定手段により上記地肌領域に属していると判定された画素の入力画像データを原稿の地肌色を表す地肌色画像データに変換して出力する地肌色変換処理手段と、
    上記第3領域判定手段により上記再現すべき画像領域および地肌領域以外の領域に属していると判定された画素のうち、所定の条件を満たす画素の入力画像データはそのまま出力し、その他の画素の入力画像データについては、地肌色画像データに変換して出力する間引き処理手段と
    をさらに含むことを特徴とする請求項1記載の画像処理装置。
  3. 上記無処理手段、地肌色変換処理手段および間引き処理手段による処理後の画像データに対してぼかし処理を施すぼかし処理手段をさらに含むことを特徴とする請求項2記載の画像処理装置。
  4. 上記しきい値決定手段は、上記ヒストグラム作成手段によって作成された各ヒストグラムにおける階調変化に対する頻度変化の割合に基づいて、CMY各色成分ごとのしきい値を決定するものであることを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の画像処理装置。
  5. 上記しきい値決定手段は、CMY各色成分ごとに、上記ヒストグラム作成手段によって作成されたヒストグラムに1個のピークのみが存在している場合には、当該ピークに対応する階調よりも高階調側において、階調変化に対する頻度変化の割合が予め定める値よりも小さくなる部分に対応する階調に基づいてしきい値を決定し、2個のピークが存在している場合には、低階調側から2番目のピークに対応する階調よりも高階調側において、階 調変化に対する頻度変化の割合が予め定める値よりも小さくなる部分に対応する階調に基づいてしきい値を決定し、3個以上のピークが存在している場合には、低階調側から2番目のピークと3番目のピークとの間におけるボトム部分に対応する階調に基づいてしきい値を決定するものであることを特徴とする請求項4記載の画像処理装置。
  6. 上記ヒストグラム作成手段によって作成された各ヒストグラムにおいて、最も低階調側に出現しているピークに対応する階調を、上記原稿の地肌における当該ヒストグラムに対応する色成分の階調に決定する地肌色決定手段をさらに含むことを特徴とする請求項1ないし5のいずれかに記載の画像処理装置。
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